JP2007299564A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池搭載車両の走行状態に応じて適正な量の水素及び酸素を燃料電池に供給することができ、燃料電池の出力を十分に大きくすることができるようにする。
【解決手段】燃料ガス及び空気が供給されて電力を発生させる燃料電池と、該燃料電池に空気を供給するための空気供給系と、前記燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料供給系と、前記燃料電池で発生させられた電力によって駆動されるモータ73と、該モータ73において回生を行うことによって発生させられた電力によって、前記燃料電池による電力の発生に伴って生成された水を電気分解して水素及び酸素を発生させる水電解装置81とを有する。酸素を燃料電池に供給するようにしているので、新しい空気を空気極側に供給するのが困難になっても、酸素分圧が低くなるのを防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム及びその運転方法に関するものである。
従来、燃料電池を搭載した車両(以下「燃料電池搭載車両」という。)においては、積層型の燃料電池によって発生させられた電力をモータに供給し、該モータを駆動することによってトルクを発生させるようにしている。
そのために、前記燃料電池搭載車両に燃料電池システムが配設され、該燃料電池システムは、液体水素が貯蔵された燃料タンク、該燃料タンクから水素ガスが供給されるとともに、空気が供給され、前記積層型の燃料電池を構成する燃料電池スタック、該燃料電池スタックから排出されたガス中の蒸気を凝縮させ、ガスと水とに分離させる凝縮器等を備える。
そして、前記燃料電池スタックにおいては、スタックケース内にモジュールが収容され、該モジュールは、燃料電池の要素を構成する複数のセルを互いに電気的に直列に接続することによって構成された集合体から成る。前記各セルは、電解質膜を挟んで、反応層及び拡散層を備えた燃料極並びに空気極を配設することによって形成された膜・電極接合体であるメンブレン・エレクトロード・アッセンブリ(MEA)、及び該各メンブレン・エレクトロード・アッセンブリを分離させ、かつ、前記空気極に臨ませて空気供給路を、前記燃料極に臨ませて燃料供給路を形成するセパレータを備える。
そして、前記空気極はカソードとして、燃料極はアノードとして機能し、空気極に空気を、燃料極に水素ガスを供給し、空気極及び燃料極に前記セパレータを介して、インバータ及び電動機械としてのモータを接続すると、燃料極において触媒反応が起こり、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが、プロトン(H+ )の形態で水分を含んだ電解質膜内を空気極側に移動し、空気中の酸素と結合して水を生成する。また、前記燃料極で発生した電子が前記インバータを介して空気極側に移動し、これに伴って電力が発生する。すなわち、水素と酸素とを反応させることによって電流が発生させられ、該電流を前記セパレータを介してインバータ及びモータに供給することができる。
ところで、空気極側で酸素と水素イオンとが結合して水が生成されるのに伴って、空気中の酸素の量が少なくなり、窒素の量がその分多くなるとともに、水素と酸素との反応によって発生した熱により水が加熱されて水蒸気となるが、例えば、運転者がアクセルペダルを踏み込んで燃料電池搭載車両を加速させたり、登坂路で走行させたりする場合、燃料電池は高負荷で運転されることになり、窒素の多い空気及び水蒸気が空気極側で発生しやすくなるので、新しい空気を空気極側に供給するのがその分困難になってしまう。
その場合、酸素分圧が低くなり、十分な量の酸素を反応層に供給することができなくなるので、水素と酸素とを十分に反応させることができなくなり、燃料電池の出力が小さくなってしまう。
特に、目標の出力が大きくされ、積層密度が高くされた燃料電池においては、セルが薄くされ、小型化されるので、水素と酸素とを十分に反応させることができなくなり、燃料電池の出力を十分に大きくすることができなくなってしまう。
そこで、生成された水を電気分解して、水素及び酸素を発生させて蓄えておき、蓄えられた水素及び酸素を燃料電池に供給することによって、出力を大きくするようにした燃料電池が提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭61−263065号公報
しかしながら、前記従来の燃料電池システムにおいては、蓄えられた水素及び酸素が、燃料電池搭載車両の走行状態に関係なく燃料電池に供給されるので、高負荷の運転状態において、適正な量の水素及び酸素を燃料電池に供給することができず、燃料電池の出力を十分に大きくすることができない。
本発明は、前記従来の燃料電池システムの問題点を解決して、燃料電池搭載車両の走行状態に応じて適正な量の水素及び酸素を燃料電池に供給することができ、燃料電池の出力を十分に大きくすることができる燃料電池システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
そのために、本発明の燃料電池システムにおいては、燃料ガス及び空気が供給されて電力を発生させる燃料電池と、該燃料電池に空気を供給するための空気供給系と、前記燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料供給系と、前記燃料電池で発生させられた電力によって駆動されるモータと、該モータにおいて回生を行うことによって発生させられた電力によって、前記燃料電池による電力の発生に伴って生成された水を電気分解して水素及び酸素を発生させる水電解装置とを有する。
本発明の他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記水電解装置によって発生させられた酸素を前記燃料電池に供給する補助供給処理手段を有する。
本発明の更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記燃料電池に加わる負荷を判定する負荷判定処理手段を有する。
そして、前記補助供給処理手段は、前記負荷が所定値より大きいときに前記燃料電池に酸素を供給する。
本発明の更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記水電解装置によって発生させられた水素及び酸素をそれぞれ蓄える貯蔵装置を有する。
そして、前記補助供給処理手段は、前記負荷が所定値より大きい場合に、貯蔵装置から酸素を燃料電池に供給する。
本発明の更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記モータにおいて回生を行うことによって発生させられた電力を蓄える蓄電装置を有する。
そして、前記補助供給処理手段は、前記負荷が所定値より大きい場合、前記蓄電装置から水電解装置に電力を供給する。
本発明の更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記燃料ガスは水素である。
そして、前記補助供給処理手段は、前記貯蔵装置から水素を燃料電池に供給する。
本発明の燃料電池システムの運転方法においては、燃料電池で発生させられた電力によって走行させられる車両の減速エネルギーを利用して、モータにおいて回生を行い、該回生を行うことによって発生させられた電力により、前記燃料電池における電力の発生に伴って生成された水を電気分解して酸素を発生させ、前記燃料電池に加わる負荷を判定し、該負荷が所定値より大きい場合、前記電気分解によって発生させられた酸素を前記燃料電池に供給する。
本発明によれば、燃料電池システムにおいては、燃料ガス及び空気が供給されて電力を発生させる燃料電池と、該燃料電池に空気を供給するための空気供給系と、前記燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料供給系と、前記燃料電池で発生させられた電力によって駆動されるモータと、該モータにおいて回生を行うことによって発生させられた電力によって、前記燃料電池による電力の発生に伴って生成された水を電気分解して水素及び酸素を発生させる水電解装置とを有する。
この場合、モータにおいて回生を行うことによって発生させられた電力によって、燃料電池の運転に伴って生成された水を電気分解して水素及び酸素を発生させ、燃料電池に加わる負荷が所定値より大きい場合、酸素を燃料電池に供給するようにしているので、窒素の多い空気及び水蒸気が空気極側で発生しやすくなり、新しい空気を空気極側に供給するのが困難になっても、酸素分圧が低くなるのを防止することができる。その結果、十分な量の酸素を燃料電池に供給することができるので、燃料ガスと酸素とを十分に反応させることができ、燃料電池の出力を大きくすることができる。
また、燃料電池に加わる負荷に対応させて酸素が供給されるので、高負荷の運転状態において、燃料電池の出力を十分に大きくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における車載燃料電池システムを示す図、図2は本発明の実施の形態における制御装置の動作を示すフローチャートである。
図において、11は積層型の燃料電池、本実施の形態においては、固体高分子型の燃料電池(PEFC)を構成する燃料電池スタックであり、該燃料電池スタック11は、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両に、エネルギー供給源として搭載される。この場合、車両は、照明装置、ラジオ、パワーウインドウ等のように、車両を停車させている間においても電気エネルギーを消費する補機類を多数備え、しかも、多様な走行パターンで走行させられることが多い。
そこで、エネルギー供給源として、燃料電池スタック11のほかに、蓄電装置としての図示されないキャパシタ(コンデンサ)が配設される。なお、蓄電装置としてキャパシタに代えて、バッテリ(2次電池)を使用することができる。
また、12は前記燃料電池スタック11に媒体としての空気を供給するための媒体供給系としての空気供給系、13は前記燃料電池スタック11からガスを排出するためのガス排出系、14は前記燃料電池スタック11に燃料ガスとしての水素ガスを供給するための燃料供給系としての水素ガス供給系、16は前記燃料電池スタック11に水を供給するための冷却媒体機器部としての水供給系、17は前記燃料電池スタック11に水素ガス及び酸素を補助的に供給する補助供給系である。前記燃料電池スタック11、空気供給系12、ガス排出系13、水素ガス供給系14、水供給系16及び補助供給系17によって車載燃料電池システムが構成される。
本実施の形態においては、燃料電池として固体高分子型の燃料電池(PEMFC)を使用しているが、該固体高分子型の燃料電池に代えて、アルカリ水溶液型の燃料電池(AFC)、リン酸型の燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩型の燃料電池(MCFC)、固体酸化物型の燃料電池(SOFC)、ヒドラジン型の燃料電池、直接メタノール型の燃料電池(DMFC)等を使用することもできる。
前記燃料電池スタック11は、筐(きょう)体としてのスタックケース、及び該スタックケース内に収容されたスタックユニット20を備える。そして、該スタックユニット20は、複数のモジュール、該各モジュールを挟んで配設され、燃料電池の端子を構成する一対のターミナル、並びに前記モジュール及びターミナルを挟んで配設され、絶縁材料によって形成されたインシュレータを備える。
ところで、前記各モジュールにおいて、前記水素ガス供給系14によって水素ガスとして供給された水素と、前記空気供給系12によって酸化剤として供給された空気に含まれる酸素とが反応させられて水が生成されるとともに、反応に伴って電流が発生させられる。この場合、酸化剤として、空気に代えて酸素を供給することができる。そのために、前記モジュールは、燃料電池スタック11の要素を構成する複数の薄い膜状のセルを積層し、互いに電気的に直列に接続することによって形成されたセルの集合体から成る。
前記各セルは、固体高分子から成り、イオン、本実施の形態においては、水素イオンを透過する固体電解質としての電解質膜を挟んで、反応層及び拡散層から成る燃料極(水素極)、並びに反応層及び拡散層から成る空気極を配設することによって形成された膜、電極接合体であるメンブレン・エレクトロード・アッセンブリ、及び該各メンブレン・エレクトロード・アッセンブリを分離させ、かつ、前記空気極に臨ませて空気供給路を、前記燃料極に臨ませて燃料供給路を形成するセパレータを備える。
前記各反応層は、前記空気極及び燃料極における電解質膜と接触する面に配設され、水素と酸素との反応を促進するために、カーボンに、白金系触媒及び固体高分子を混合してペースト状とした物質が、ある程度の厚さで均一に分散させられることによって形成された触媒層から成る。なお、前記空気極に代えて酸素極を使用し、媒体としての純酸素を燃料電池スタック11に供給することもできる。
前記スタックケース内には、前記スタックユニット20より上方に、空気供給系12から供給された空気を各空気極に供給し、分配するための、第1のマニホルドとしての供給マニホルド22が、スタックユニット20より下方に、空気極内のガスを集め、ガス排出系13に排出するための、第2のマニホルドとしての排出マニホルド23が形成される。前記供給マニホルド22及び排出マニホルド23は、前記空気供給路と連通させられ、燃料供給路から遮蔽(へい)される。そのために、前記セパレータにおける空気極と面する側には、垂直方向に延びる複数の溝が形成され、各溝によって前記空気供給路が構成される。空気は、供給マニホルド22に供給された後、各空気供給路に分配され、該空気供給路を下方に向けて流れ、排出マニホルド23に排出される。
また、前記セパレータにおける燃料極と面する側は、全周が、隣接するメンブレン・エレクトロード・アッセンブリに対して接着剤によって接着され、シールされる。したがって、シールされた部分の内側には、燃料極に水素ガスを供給するための複数の水平な燃料供給路が形成される。
前記空気供給系12は、供給マニホルド22に空気を供給するための供給管25、該供給管25上に配設された酸化剤供給装置としてのシロッコファン等から成るファン24、該ファン24によって吸引される空気を濾(ろ)過する図示されないフィルタ等を備える。前記酸化剤供給装置として、ファン24に代えて空気ボンベ、空気タンク、酸素ボンベ、酸素タンク等を使用することができる。
また、前記ガス排出系13は、排出マニホルド23からガスを排出するための排出管30、該排出管30に配設された回収部材としての凝縮器31、ガスの温度を検出する温度検出部としての図示されない温度センサ等を備える。
したがって、前記ファン24を作動させることによって、車外から取り込まれた空気を前記供給マニホルド22に供給することができる。また、排出マニホルド23から排出されたガスは、排出管30を介して凝縮器31に供給され、該凝縮器31によって、ガス中の蒸気が凝縮されて水になる。そして、水が回収された後のガスは外部に排出される。なお、前記凝縮器31に凝縮促進部材としての図示されない冷却ファンを配設することができる。該冷却ファンの回転速度を高くし、送風量を多くすることによって、蒸気の凝縮量を多くすることができる。
また、前記水素ガス供給系14は、液体水素が貯蔵された燃料供給装置及び水素供給装置としての燃料タンク41、該燃料タンク41に接続され、燃料タンク41内の液体水素を水素ガスとして排出するための燃料供給路51、該燃料供給路51と並列に形成された図示されない燃料帰還路、該燃料帰還路に接続され、水素ガスを排出する図示されない燃料排出路等を備える。
そして、前記燃料供給路51に、燃料供給路51に排出された水素ガスの圧力を調整する図示されない調圧弁、水素ガスの燃料電池スタック11への供給量を調整する図示されない開閉弁、水素ガスの圧力を検出する圧力検出器としての図示されない水素圧センサ等が配設される。
なお、前記燃料タンク41に代えて、水素ガスが充填(てん)された水素吸蔵合金を収容する水素吸蔵合金タンクを使用することもできる。その場合、前記水素吸蔵合金は、常温下で水素ガスを放出し、低温下で水素ガスを吸蔵する性質を有する。また、改質装置によってメタノール、ガソリン等を改質して水素ガスを生成し、該水素ガスを燃料電池スタック11に直接供給することもできるが、燃料電池搭載車両の高負荷走行時にも安定して十分な量の水素を供給することができるようにするためには、前記燃料タンク41を使用するのが好ましい。
前記水供給系16は、媒体供給源としての水タンク61、水供給装置としてのポンプ(P)62、空気極冷却装置としての噴射装置(インジェクタ)63、前記水タンク61から排出された水を噴射装置63に供給するための供給管60、排出マニホルド23の下部に溜(た)まり、排出マニホルド23から排出された水、及び凝縮器31において分離させられた水を回収し、水タンク61に供給するための水帰還路59、回収された水を水タンク61に供給する水回収ポンプ(P)65、該水回収ポンプ65と水タンク61との間に配設された逆止弁66等を備える。該逆止弁66においては、水回収ポンプ65側から水タンク61側に水が流れるのを許容し、水タンク61側から水回収ポンプ65側に水が流れるのを阻止する。
なお、制御装置72は、燃料電池に加わる負荷を検出し、該負荷に対応させてポンプ62に印加される電圧を調整することによって、噴射装置63に供給される水の圧力を調整する。
ところで、前記空気極はカソードとして、燃料極はアノードとして機能し、空気極に空気を、燃料極に水素ガスを供給し、空気極及び燃料極に前記セパレータを介してインバータ89及び電動機械としてのモータ73を接続すると、燃料極において触媒反応が起こり、水素が水素イオンと電子とに分解され、水素イオンが、プロトンの形態で水分を含んだ電解質膜内を空気極側に移動し、空気中の酸素と結合して水を生成する。また、前記燃料極で発生した電子がインバータ89を介して空気極側に移動し、これに伴って電流が発生する。すなわち、水素と酸素とを反応させることによって電流が発生させられ、該電流を前記セパレータを介してインバータ89及びモータ73に供給することができる。そして、該モータ73に駆動輪whが接続され、前記モータ73に電流を供給することによってモータ73を駆動すると、モータトルクが発生させられ、該モータトルクが駆動輪whに伝達される。したがって、燃料電池搭載車両を走行させルことができる。
なお、燃料電池スタック11によって発生させられた電圧は、第1の検出部としての電圧センサ70によって、また、燃料電池スタック11によって発生させられた電流は、第2の検出部としての電流センサ71によって検出される。
本実施の形態において、前記制御装置72は、CPU、MPU等の演算装置、半導体メモリ等の記憶装置、入出力インタフェース等を備える。そして、前記制御装置72に、温度センサ、水位センサ、水素圧センサ、水素濃度センサ、電圧センサ70、電流センサ等の検出部としての各センサが接続され、各センサのセンサ出力が送られる。また、前記制御装置72に、ファン24、ポンプ62、水回収ポンプ65、調圧弁、開閉弁等の各アクチュエータが接続され、制御装置72は、前記各センサのセンサ出力に基づいて各アクチュエータの動作を制御する。
ところで、空気極側で酸素と水素イオンとが結合して水が生成されるのに伴って、空気中の酸素の量が少なくなり、窒素の量がその分多くなるとともに、水素と酸素との反応によって発生した熱により水が加熱されて水蒸気となるが、例えば、運転者がアクセルペダルを踏み込んで燃料電池搭載車両を加速させたり、登坂路で走行させたりする高負荷の走行状態においては、燃料電池スタック11に加わる負荷が大きくなり、窒素の多い空気及び水蒸気が空気極側で発生しやすくなり、新しい空気を空気極側に供給するのがその分困難になってしまう。
その場合、酸素分圧が低くなり、十分な量の酸素を反応層に供給することができなくなるので、水素と酸素とを十分に反応させることができなくなり、前記燃料電池スタック11の出力が小さくなってしまう。
特に、目標の出力が大きくされ、積層密度が高くされた前記燃料電池スタック11においては、セルが薄くされ、小型化されるので、水素と酸素とを十分に反応させることができなくなり、前記燃料電池スタック11の出力を十分に大きくすることができなくなってしまう。
そこで、本実施の形態においては、生成された水を電気分解して、水素及び酸素を発生させて蓄えておき、水素及び酸素を補助的に前記燃料電池スタック11に供給するようにしている。
そのために、前記水帰還路59において前記凝縮器31と水回収ポンプ65との間に水電解装置81が配設され、凝縮器31から又は燃料電池スタック11から直接供給された水を、電気分解して水素及び酸素を発生させるようにしている。
そして、水電解装置81において発生させられた水素は、補助的な第1の貯蔵装置としての燃料タンク82に供給されて蓄えられ、酸素は、第2の貯蔵装置としての媒体タンク83に供給されて蓄えられる。また、前記燃料タンク82と燃料電池スタック11とが補助供給管85を介して接続され、前記媒体タンク83と燃料電池スタック11とが補助供給管86を介して接続され、前記補助供給管85に開閉弁87が、補助供給管86に開閉弁88が配設される。
水電解装置81において電気分解を行うために、制御装置72の回生処理手段は、回生処理を行い、モータ73に駆動信号SG1を供給し、モータ73において回生を行い、それに伴って発生させられる電流、すなわち、電力を水電解装置81に供給する。
この場合、運転者が図示されないアクセルペダルを踏み込んで燃料電池搭載車両を加速させたり、登坂路で走行させたりして、燃料電池搭載車両が高負荷で走行させられ、燃料電池スタック11に加わる負荷が大きくなると、開閉弁87、88に信号SG1、SG2を送り、開放し、燃料タンク82内の水素、及び媒体タンク83内の酸素を燃料電池スタック11に供給する。また、制御装置72は、力行、又は回生でモータ73を駆動するために、駆動信号SG3を発生させ、モータ73に送る。
次に、前記構成の制御装置72の動作について説明する。
燃料電池スタック11の運転が開始されると、制御装置72の図示されない負荷判定処理手段は、負荷判定処理を行い、燃料電池によって発生させられ、電圧センサ70によって検出された電圧を、実電圧Vrとして読み込み、該実電圧Vrに基づいて燃料電池スタック11に加わる負荷が大きいかどうかを判断する。
そのために、前記負荷判定処理手段は、燃料電池スタック11によって発生させられる理論的な電圧を、理論電圧Vsとして読み込み、前記実電圧Vrを理論電圧Vsで除算して、燃料電池スタック11の電圧効率ηv
ηv=Vr/Vs
を算出する。
そして、前記負荷判定処理手段は、電圧効率ηvが閾(しきい)値、本実施の形態においては、0.5より小さいかどうかを判断し、電圧効率ηvが0.5より小さい場合、燃料電池スタック11に加わる負荷が所定値より大きいと判断し、電圧効率ηvが0.5以上である場合、燃料電池スタック11に加わる負荷が所定値以下であると判断する。
このようにして、燃料電池スタック11に加わる負荷が判定されると、続いて、制御装置72の図示されない補助供給処理手段は、補助供給処理を行い、判定結果に基づいて、開閉弁87、88の開閉を行う。すなわち、燃料電池スタック11に加わる負荷が大きいと判断されると、前記補助供給処理手段は、開閉弁88を開放し、媒体タンク83に蓄えられた酸素を燃料電池スタック11に供給する。したがって、燃料電池スタック11に100〔%〕の濃度の酸素が付加(供給)されることになるので、空気極側の酸素濃度を高くすることができる。
また、実電圧Vrが高くなり、電圧効率ηvが0.5以上になると、前記負荷判定処理手段は、開閉弁88を閉鎖し、燃料電池スタック11への酸素の供給を停止させる。
したがって、燃料電池スタック11に加わる負荷が大きい場合に、窒素の多い空気及び水蒸気が空気極側で発生しやすくなり、新しい空気を空気極側に供給するのが困難になっても、酸素分圧が低くなるのを防止することができる。その結果、十分な量の酸素を反応層に供給することができるので、水素と酸素とを十分に反応させることができ、燃料電池スタック11の出力を大きくすることができる。
また、前記補助供給処理手段は、開閉弁87を開放し、燃料タンク82に蓄えられた水素を燃料電池スタック11に供給することができる。
この場合、燃料電池スタック11に供給することができる水素の量を多くすることができるので、燃料電池搭載車両の走行可能な距離、すなわち、就航距離を長くすることができる。
そして、蓄えられた水素及び酸素が、燃料電池搭載車両の走行状態に対応させて、かつ、燃料電池スタック11に加わる負荷に対応させて燃料電池スタック11に供給されるので、高負荷の運転状態において、適正な量の水素及び酸素を燃料電池スタック11に供給することができ、燃料電池スタック11の出力を十分に大きくすることができる。
本実施の形態においては、電圧効率ηvに基づいて、燃料電池スタック11に加わる負荷が大きいかどうかを判断するようになっているが、運転者が図示されないアクセルペダルを踏み込んだときの踏込み量を読み込み、踏込み量が大きいかどうかによって、燃料電池スタック11に加わる負荷が大きいかどうかを判断することができる。
次にフローチャートについて説明する。
ステップS1 燃料電池スタック11の運転を開始する。
ステップS2 電圧効率ηvが0.5より小さいかどうかを判断する。電圧効率ηvが0.5より小さい場合はステップS3に、電圧効率ηvが0.5以上である場合はステップS4に進む。
ステップS3 開閉弁88を開き、リターンする。
ステップS4 開閉弁88を閉じて、リターンする。
本実施の形態においては、モータ73において回生を行い、それに伴って発生させられる電力を水電解装置81に供給するようになっているが、前記電力をキャパシタに蓄えることができる。その場合、燃料電池スタック11に加わる負荷が判定されると、補助供給処理手段は、判定結果に基づいて、キャパシタに蓄えられた電力を水電解装置81に供給し、水素及び酸素を発生させ、燃料電池スタック11に供給することができる。
また、該燃料電池スタック11に加わる負荷が小さい場合、燃料電池スタック11によって発生させられた電力をキャパシタに蓄え、燃料電池スタック11に加わる負荷が大きい場合、キャパシタに蓄えられた電力を水電解装置81に供給し、水素及び酸素を発生させ、燃料電池スタック11に供給することができる。
本発明の実施の形態における車載燃料電池システムを示す図である。 本発明の実施の形態における制御装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
11 燃料電池スタック
12 空気供給系
13 ガス排出系
14 水素ガス供給系
16 水供給系
17 補助供給系
81 水電解装置
82 燃料タンク
83 媒体タンク

Claims (7)

  1. 燃料ガス及び空気が供給されて電力を発生させる燃料電池と、該燃料電池に空気を供給するための空気供給系と、前記燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料供給系と、前記燃料電池で発生させられた電力によって駆動されるモータと、該モータにおいて回生を行うことによって発生させられた電力によって、前記燃料電池による電力の発生に伴って生成された水を電気分解して水素及び酸素を発生させる水電解装置とを有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記水電解装置によって発生させられた酸素を前記燃料電池に供給する補助供給処理手段を有する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池に加わる負荷を判定する負荷判定処理手段を有するとともに、前記補助供給処理手段は、前記負荷が所定値より大きいときに前記燃料電池に酸素を供給する請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記水電解装置によって発生させられた水素及び酸素をそれぞれ蓄える貯蔵装置を有するとともに、前記補助供給処理手段は、前記負荷が所定値より大きい場合に、貯蔵装置から酸素を燃料電池に供給する請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記モータにおいて回生を行うことによって発生させられた電力を蓄える蓄電装置を有するとともに、前記補助供給処理手段は、前記負荷が所定値より大きい場合、前記蓄電装置から水電解装置に電力を供給する請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料ガスは水素であり、前記補助供給処理手段は、前記貯蔵装置から水素を燃料電池に供給する請求項4に記載の燃料電池システム。
  7. 燃料電池で発生させられた電力によって走行させられる車両の減速エネルギーを利用して、モータにおいて回生を行い、該回生を行うことによって発生させられた電力により、前記燃料電池における電力の発生に伴って生成された水を電気分解して酸素を発生させ、前記燃料電池に加わる負荷を判定し、該負荷が所定値より大きい場合、前記電気分解によって発生させられた酸素を前記燃料電池に供給することを特徴とする燃料電池システムの運転方法。
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