JP4507971B2 - 燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池装置に関するものである。
従来、燃料電池は発電効率が高く、有害物質を排出しないので、産業用、家庭用の発電装置として、又は、人工衛星や宇宙船などの動力源として実用化されてきたが、近年は、乗用車、バス、トラック等の車両用の動力源として開発が進んでいる。そして、前記燃料電池は、アルカリ水溶液型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、直接型メタノール等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池が一般的である。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極(アノード極)とし、その表面に燃料としての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極(カソード極)とし、その表面に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子が結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
そして、固体高分子型燃料電池においては、固体高分子電解質膜の両側を湿潤な状態に維持する必要があるので、燃料極側及び酸素極側のそれぞれに水を供給するようになっている。この場合、水分は、燃料極側から酸素極側に向けてプロトン同伴水として移動し、酸素極側から燃料極側に向けて逆拡散水として移動する。
ところで、固体高分子型燃料電池では、燃料電池を起動する際に、燃料極側に残留していた空気と水素ガスとが混合して化学反応を起こすことによって、触媒が劣化することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、燃料電池を停止する際にも、残留している水素ガスと空気とが混合して化学反応を起こすことによって、触媒が劣化する。
そこで、水素ガスの流れをセルモジュール毎に折り返すサーペンタイン状とすることによって、水素ガスと空気との混合速度を上げる技術が提案されている。水素ガスと空気とが混合する時間を短くすることによって、触媒の劣化を防止することができる。
特開2002−324564号公報
しかしながら、前記従来の燃料電池装置においては、燃料電池スタックにおける水素ガスの入口側に近いセルモジュールほど水素ガスの流速が高くなり、燃料極からの水分の蒸発量が増加してイオン伝導性が減少する現象であるドライアップが発生する。該ドライアップの発生によって燃料電池の性能低下が起き、燃料電池システムを長時間に亘(わた)って安定的に運転することができず、また、燃料電池自体が劣化してしまう。
本発明は、前記従来の燃料電池装置の問題点を解決して、燃料電池スタックにおける水素ガスの入口側に近いセルモジュールにおける電流密度を減少させることによって、電圧を上昇させ、発熱量を抑制し、ドライアップの発生を防止することができる燃料電池装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の燃料電池装置においては、固体高分子電解質を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを複数有する燃料電池装置であって、前記セルモジュールは、導電可能に、かつ、セルモジュール内の燃料ガス流路がセルモジュール毎に折り返すように相互に接続され、燃料ガス入口側のセルモジュールの燃料電池の面積が、他のセルモジュールの燃料電池の面積よりも大きい。
本発明の他の燃料電池装置においては、さらに、前記燃料ガス入口側のセルモジュールの燃料電池は波形状に形成されている。
本発明によれば、燃料電池装置においては、固体高分子電解質を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを複数有する燃料電池装置であって、前記セルモジュールは、導電可能に、かつ、セルモジュール内の燃料ガス流路がセルモジュール毎に折り返すように相互に接続され、燃料ガス入口側のセルモジュールの燃料電池の面積が、他のセルモジュールの燃料電池の面積よりも大きい。
この場合、水素ガスの入口側に近いセルモジュールにおける電流密度を減少させることによって、電圧を上昇させ、発熱量を抑制し、ドライアップの発生を防止することができる。
この場合、ドライアップの発生確率の高い場所に位置するセルモジュールにおける電流密度を防止することができる。
の燃料電池装置においては、さらに、前記燃料ガス入口側のセルモジュールの燃料電池は波形状に形成されている。
この場合、ドライアップの発生確率の高い場所に位置するセルモジュールを大型化することなく、燃料電池の面積を大きくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における燃料電池システムの構成を示す図、図3は本発明の第1の実施の形態における燃料電池のセルモジュールの構成を示す図、図4は本発明の第1の実施の形態における燃料電池の単位セルの構成を示す模式断面図である。
図2において、20は燃料電池装置(FC)としての燃料電池スタックであり、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として使用される。ここで、前記車両は、照明装置、ラジオ、パワーウィンドウ等の車両の停車中にも使用される電気を消費する補機類を多数備えており、また、走行パターンが多様であり動力源に要求される出力範囲が極めて広いので、動力源としての燃料電池スタック20と図示されない蓄電手段としての二次電池とを併用して使用することが望ましい。
そして、燃料電池スタック20は、アルカリ水溶液型(AFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)、直接型メタノール(DMFC)等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池(PEMFC)であることが望ましい。
なお、更に望ましくは、水素ガスを燃料ガス、すなわち、アノードガスとし、酸素又は空気を酸化剤、すなわち、カソードガスとするPEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)型燃料電池、又は、PEM(Proton Exchange Membrane)型燃料電池と呼ばれるものである。ここで、該PEM型燃料電池は、一般的に、プロトン等のイオンを透過する電解質層としての固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合した燃料電池としてのセル(Fuel Cell)を複数及び直列に結合したスタック(Stack)から成る。
本実施の形態において、燃料電池スタック20は、後述されるセルモジュール10を複数個、例えば、10個有する。そして、セルモジュール10は、図3に示されるように、燃料電池としての単位セル(MEA:Membrane Electrode Assembly)10Aと、該単位セル10A同士を電気的に接続するとともに、単位セル10Aに導入される水素ガスの流路と空気とを分離するセパレータ10Bと、単位セル10A及びセパレータ10Bを1セットとして、板厚方向に複数セット重ねて構成されている。セルモジュール10は、単位セル10A同士が所定の間隙(げき)を隔てて配置されるように、単位セル10Aとセパレータ10Bとが、多段に重ねられて積層されている。
単位セル10Aは、電解質層としての固体高分子電解質膜11の側に設けられた酸素極としての空気極12及び他側に設けられた燃料極13で構成されている。前記空気極12は、反応ガスを拡散しながら透過する導電性材料から成る電極拡散層と、該電極拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜11と接触させて支持される触媒層とから成る。また、単位セル10Aの空気極12側の電極拡散層に接触して集電するとともに空気と水との混合流を透過する多数の開口が形成された網目状の集電体としての空気極側コレクタ14と、単位セル10Aの燃料極13側の電極拡散層に接触して同じく電流を外部に導出するための網目状の集電体としての燃料極側コレクタ15とを有する。
そして、単位セル10Aにおいては、図4に示されるように、水が移動する。図4において、48は燃料ガス流路としての燃料室であり、49は空気流路としての酸素室である。この場合、燃料極側コレクタ15の燃料室48内に燃料ガス、すなわち、アノードガスとしての水素ガスを供給すると、水素が水素イオンと電子とに分解され、水素イオンがプロトン同伴水を伴って、固体高分子電解質膜11を透過する。また、前記空気極12をカソード極とし、酸素室49内に酸化剤、すなわち、カソードガスとしての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。なお、水分が逆拡散水として固体高分子電解質膜11を透過し、燃料極側コレクタ15の燃料室48内に移動する。ここで、逆拡散水とは、酸素室49において生成される水が固体高分子電解質膜11内に拡散し、該固体高分子電解質膜11内を前記水素イオンと逆方向に透過して燃料室48にまで浸透したものである。
また、図2には、燃料電池スタック20に燃料ガスとしての水素ガス及び酸化剤としての空気を供給する装置が示されている。なお、図示されない改質装置によってメタノール、ガソリン等を改質して取り出した燃料である水素ガスを燃料電池スタック20に直接供給することもできるが、車両の高負荷運転時にも安定して十分な量の水素ガスを供給することができるようにするためには、燃料貯蔵手段73に貯蔵した水素ガスを供給することが望ましい。これにより、該水素ガスがほぼ一定の圧力で、常に、十分に供給されるので、前記燃料電池スタック20は車両の負荷の変動に遅れることなく追随して、必要な電流を供給することができる。この場合、前記燃料電池スタック20の出力インピーダンスは極めて低く、0に近似することが可能である。
水素ガスは、水素吸蔵合金を収納した容器、デカリンのような水素吸蔵液体を収納した容器、水素ガスボンベ等の燃料貯蔵手段73から、燃料供給管路としての第1燃料供給管路21、及び、該第1燃料供給管路21に接続された燃料供給管路としての第2燃料供給管路33を通って、燃料電池スタック20の燃料ガス流路の入口に供給される。そして、前記第1燃料供給管路21には、燃料貯蔵手段元開閉弁24、圧力センサ27、第1燃料圧力調整弁25a、第2燃料圧力調整弁25b及び燃料供給電磁弁26が配設される。また、前記第2燃料供給管路33には、安全弁33a及び前記燃料ガス流路内の圧力を検出する圧力センサ78が配設される。この場合、前記燃料貯蔵手段73は、十分に大きな容量を有し、常に、十分に高い圧力の水素ガスを供給することができる能力を有するものである。
そして、燃料電池スタック20の燃料ガス流路の出口から未反応成分として排出される水素ガスは、燃料排出管路31を通って燃料電池スタック20の外部に排出される。前記燃料排出管路31には、回収容器としての水回収ドレインタンク60が配設されている。そして、該水回収ドレインタンク60には水と分離された水素ガスとを排出する燃料排出管路30が接続され、該燃料排出管路30にはポンプとしての吸引循環ポンプ36が配設されている。また、前記燃料排出管路30には水素循環電磁弁34が配設されている。また、前記燃料排出管路30における水回収ドレインタンク60と反対側の端部は、第2燃料供給管路33に接続されている。これにより、燃料電池スタック20の外部に排出された水素ガスを回収し、燃料電池スタック20の燃料ガス流路に供給して再利用することができる。
また、前記水回収ドレインタンク60には、起動用燃料排出管路56が接続され、該起動用燃料排出管路56には水素起動排気電磁弁62が配設され、燃料電池スタック20の起動時に燃料ガス流路から排出される水素ガスを大気中に排出することができるようになっている。なお、起動用燃料排出管路56の出口端は排気マニホールド71に接続されている。また、起動用燃料排出管路56に、必要に応じて水素燃焼器を配設することもできる。該水素燃焼器によって排出される水素ガスを燃焼させ、水にしてから大気中に排出することができる。
ここで、前記第1燃料圧力調整弁25a及び第2燃料圧力調整弁25bは、バタフライバルブ、レギュレータバルブ、ダイヤフラム式バルブ、マスフローコントローラ、シーケンスバルブ等のものであるが、前記第1燃料圧力調整弁25a及び第2燃料圧力調整弁25bの出口から流出する水素ガスの圧力をあらかじめ設定した圧力に調整することができるものであれば、いかなる種類のものであってもよい。なお、前記圧力の調整は、手動によってなされてもよいが、電気モータ、パルスモータ、電磁石等から成るアクチュエータによってなされることが望ましい。
また、前記燃料供給電磁弁26、水素循環電磁弁34及び水素起動排気電磁弁62は、いわゆる、オン−オフ式のものであり、電気モータ、パルスモータ、電磁石等から成るアクチュエータによって作動させられる。なお、前記燃料貯蔵手段元開閉弁24は手動又は電磁弁を用いて自動的に作動させられる。さらに、前記吸引循環ポンプ36は、水素ガスとともに逆拡散水を強制的に排出し、燃料ガス流路内を負圧の状態にすることができるポンプであれば、いかなる種類のものであってもよい。
一方、酸化剤としての空気は、空気供給ファン、空気ボンベ、空気タンク等の酸化剤供給源75から、酸化剤供給管路77及び吸気マニホールド74を通って、燃料電池スタック20の空気流路に供給される。この場合、供給される空気の圧力は大気圧程度の常圧である。なお、酸化剤として、空気に代えて酸素を使用することもできる。そして、空気流路から排出される空気は、マニホールドとしての排気マニホールド71、凝縮器72、出口側排気マニホールド22及び排気口22aを通って大気中へ排出される。
また、前記酸化剤供給管路77には、水をスプレーして、燃料電池スタック20の空気極12を湿潤な状態に維持するための水供給ノズル76が配設される。また、スプレーされた水によって前記空気極12及び燃料極13を冷却することができる。さらに、前記排気マニホールド71の端部に配設された凝縮器72は、前記燃料電池スタック20から排出される空気に含まれる水分を凝縮して除去するためのもので、前記凝縮器72によって凝縮された水は凝縮水排出管路79を通って水タンク52に回収される。なお、前記凝縮水排出管路79には排水ポンプ51が配設され、前記水タンク52にはレベルゲージ(水位計)52aが配設されている。
さらに、前記水タンク52内の水は、給水管路53を通って水供給ノズル76に供給される。なお、前記給水管路53には、給水ポンプ54及び水フィルタ55が配設されている。ここで、前記排水ポンプ51及び給水ポンプ54は、水を吸引して吐出することができるポンプであれば、いかなる種類のものであってもよい。また、前記水フィルタ55は、水に含まれる塵埃(じんあい)、不純物等を除去するものであれば、いかなる種類のものであってもよい。
そして、前記蓄電手段としての二次電池は、いわゆる、バッテリ(蓄電池)であり、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池等が一般的である。なお、前記蓄電手段は、必ずしもバッテリでなくてもよく、電気二重層キャパシタのようなキャパシタ(コンデンサ)、フライホイール、超伝導コイル、蓄圧器等のように、エネルギを電気的に蓄積し放出する機能を有するものであれば、いかなる形態のものであってもよい。さらに、これらの中のいずれかを単独で使用してもよいし、複数のものを組み合わせて使用してもよい。
また、前記燃料電池スタック20は図示されない負荷に接続され、発生した電流を前記負荷に供給する。ここで、該負荷は、一般的には、駆動制御装置であるインバータ装置であり、前記燃料電池スタック20又は蓄電手段からの直流電流を交流電流に変換して、車両の車輪を回転させる駆動モータに供給する。ここで、該駆動モータは発電機としても機能するものであり、車両の減速運転時には、いわゆる、回生電流を発生する。この場合、前記駆動モータは車輪によって回転させられて発電するので、前記車輪にブレーキをかける、すなわち、車両の制動装置(ブレーキ)として機能する。そして、前記回生電流が蓄電手段に供給されて該蓄電手段が充電される。
なお、本実施の形態において、燃料電池システムは制御装置として、図示されないFCコントロールECU(Electronic Control Unit)を有する。前記制御装置は、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、入出力インターフェイス等を備え、図示されない水素濃度検出器を含む各種のセンサから燃料電池スタック20の燃料ガス流路及び空気流路に供給される水素、酸素、空気等の流量、温度、出力電圧等を検出して、前記酸化剤供給源75、第1燃料圧力調整弁25a、第2燃料圧力調整弁25b、燃料供給電磁弁26、水素循環電磁弁34、吸引循環ポンプ36、排水ポンプ51、給水ポンプ54、水素起動排気電磁弁62等の動作を制御する。さらに、前記FCコントロールECUは、車両に配設された他のセンサ、及び、車両の制御手段としての図示されないEV(Electric Vehicle)コントロールECUと連携して、燃料電池スタック20に燃料及び酸化剤を供給するすべての装置の動作を統括的に制御する。
次に、従来の燃料電池装置におけるドライアップの発生について説明する。
図5は燃料電池スタック内の水素の流れを示す模式図、図6は各セルモジュールの平均セル電圧の変化を示す図、図7はドライアップに影響を与える因子を示す図である。
ここでは、セルモジュールを10個積層して1つの燃料電池スタックを形成した、従来の燃料電池装置を例に採って説明する。この場合、燃料電池スタック内における水素ガスの流れは、図5において矢印で示されるように、セルモジュール毎に折り返すサーペンタイン状に、すなわち、蛇(だ)行状になっている。なお、図5において、1M〜10Mは、燃料電池スタックにおける水素ガスの入口側から出口側に向けてのセルモジュールの順番を示し、第1番目〜第10番目のセルモジュールであることを意味する。また、図5における矢印の太さは、水素ガスの流速及び圧力を示している。
図5から、水素ガスの入口側のセルモジュールほど水素ガスの流速及び圧力が高く、出口側に近付くほど水素ガスの流速が低くなっていくことが分かる。そして、水素ガスの流速及び圧力が高いほど燃料極から水分を奪いやすいと考えられるので、水素ガスの入口側に近いセルモジュールほどドライアップを起こしやすいと考えることができる。
そして、本発明の発明者が実験を行って、第1番目〜第10番目のセルモジュール1M〜10Mの各々における平均セル電圧の変化を測定したところ、図6に示されるような結果を得ることができた。なお、図6において、縦軸には平均セル電圧〔V〕が採ってあり、横軸には時間〔秒〕が採ってある。また、図6において、Aは第2番目〜第10番目のセルモジュール2M〜10Mの各々における平均セル電圧の変化を示す線であり、Bは第1番目のセルモジュール1Mにおける平均セル電圧の変化を示す線である。
図6から、第2番目〜第10番目のセルモジュール2M〜10Mにおける平均セル電圧が時間が経過してもほぼ一定であるのに対し、第1番目のセルモジュール1Mにおける平均セル電圧は時間が経過するにつれて低下していくことが分かる。前記第1番目のセルモジュール1Mにおける平均セル電圧の低下は、ドライアップの発生による性能の低下を示している。このことから、水素ガスの入口側に最も近い第1番目のセルモジュール1Mにおいてドライアップが発生することが確認された。
ドライアップに影響を与える因子には、図7に示されるようなものが含まれる。まず、図7の左上に示される「電流密度」がある。燃料電池装置の負荷が上昇したりすることによって「電流密度」が増加すると、「セル温度」が上昇する。そして、「セル温度」が上昇すると「水分持ち出し量」が増加する。これにより、「ドライアップ」が発生する。
また、他の因子としては「冷却量」がある。「冷却量」が低下すると「セル温度」が上昇する。そして、「セル温度」が上昇すると「水分持ち出し量」が増加し、「ドライアップ」が発生する。
さらに、他の因子としては「空気極圧力」及び「燃料極圧力」がある。該「空気極圧力」及び「燃料極圧力」が低いと水分が蒸発しやすくなるので、「水分持ち出し量」が増加する。これにより、「ドライアップ」が発生する。
さらに、他の因子としては各セルモジュールに含まれる単位セルの数、すなわち、「1モジュール当たりのセル数」がある。「1モジュール当たりのセル数」が少ないと「水素流速」が上昇する。そして、「水素流速」が上昇すると「水分持ち出し量」が増加し、「ドライアップ」が発生する。
そこで、本実施の形態においては、ドライアップが発生する確率の高いセルモジュールにおける電流密度を減少させることによって、ドライアップの発生を防止するようになっている。
図1は本発明の第1の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す図、図8は本発明の第1の実施の形態におけるセルモジュールのI−V特性を示す図である。
図1に示されるように、本実施の形態における燃料電池スタック20は、複数個のセルモジュール10を有する。この場合、燃料電池スタック20内における水素ガスの流れは、図1において矢印で示されるように、セルモジュール10毎に折り返すサーペンタイン状になっている。なお、図1において、水素ガスの入口に最も近い第1番目のセルモジュール10は10−1として示され、他のセルモジュール10は一括して10−2として示されている。また、セルモジュール10−1及び10−2を統括的に説明する場合には、セルモジュール10として説明する。
そして、燃料電池スタック20は、水素ガスの入口側のエンドプレート81a、水素ガスの出口側のエンドプレート81b、水素ガスの入口側の絶縁板82a、水素ガスの出口側の絶縁板82b、水素ガスの入口側の集電板83a及び水素ガスの出口側の集電板83bを有する。なお、エンドプレート81a及び81b、絶縁板82a及び82b並びに集電板83a及び83bを統合的に説明する場合には、それぞれ、エンドプレート81、絶縁板82及び集電板83として説明する。セルモジュール10は、水素ガスの入口側と出口側から、絶縁板82a及び82b並びに集電板83a及び83bを介して、エンドプレート81a及び81bによって挟み込まれた状態になっている。なお、エンドプレート81a及び81bは、締め付け用シャフト86によって、セルモジュール10を締め付ける力を付与された状態で、相互に接続されている。
ここで、第1番目のセルモジュール10−1は集電板83aに電気的に接続され、セルモジュール10−2の中で水素ガスの出口側に最も近いものは集電板83bに電気的に接続されている。さらに、隣接するセルモジュール10同士は相互に電気的に接続されている。なお、各セルモジュール10同士は電気伝導性が良好である。
本実施の形態において、第1番目のセルモジュール10−1は、他のセルモジュール10−2よりも大型であり、第1番目のセルモジュール10−1における各単位セル10A及びセパレータ10Bの面積は、他のセルモジュール10−2における各単位セル10A及びセパレータ10Bの面積よりも大きくなっている。なお、図1において、87は水素配管であり、大型の第1番目のセルモジュール10−1の端部から排出される水素ガスを隣接するセルモジュール10−2の端部に導入するために配設されているが、不要であれば適宜省略することもできる。
ここで、図8には、燃料電池スタック20におけるセルモジュール10の電流と電圧との関係を表すI−V特性が示されている。なお、図8において、縦軸には平均セル電圧〔V〕が採ってあり、横軸には電流密度〔A/cm2 〕が採ってある。そして、図8において、Cはセルモジュール10のI−V特性を示す線であり、電流密度が増加するほど、平均セル電圧が低下することが示されている。また、線Dは熱損失が一切ないと仮定した場合におけるセル電圧、すなわち、セル電圧の理論値である1.48〔V〕を示している。さらに、C−1は線C上における第1番目のセルモジュール10−1に対応する点であり、C−2は線C上におけるセルモジュール10−2に対応する点である。なお、線Eは他のセルモジュール10−2における平均セル電圧を示している。
点C−1及びC−2から、第1番目のセルモジュール10−1における各単位セル10A及びセパレータ10Bの面積が、他のセルモジュール10−2における各単位セル10A及びセパレータ10Bの面積よりも大きいので、第1番目のセルモジュール10−1における電流密度が他のセルモジュール10−2における電流密度より小さくなっていること分かる。また、それに伴って、第1番目のセルモジュール10−1における平均セル電圧が他のセルモジュール10−2における平均セル電圧より高くなっていること分かる。なお、Gは第1番目のセルモジュール10−1における平均セル電圧と他のセルモジュール10−2における平均セル電圧との差を示している。
そして、F−1は、第1番目のセルモジュール10−1における平均セル電圧と熱損失が一切ないと仮定した場合におけるセル電圧との差を示し、F−2は、他のセルモジュール10−2における平均セル電圧と熱損失が一切ないと仮定した場合におけるセル電圧との差を示している。F−1及びF−2から、第1番目のセルモジュール10−1における平均セル電圧は、他のセルモジュール10−2における平均セル電圧よりも、熱損失が一切ないと仮定した場合における平均セル電圧に近い値となっていることが分かる。これは、第1番目のセルモジュール10−1における発熱量が他のセルモジュール10−2における発熱量より小さいことを意味する。なお、F−1及びF−2は、第1番目のセルモジュール10−1における発熱による熱損失の大きさ、及び、他のセルモジュール10−2における発熱による熱損失の大きさを表している。すなわち、第1番目のセルモジュール10−1では、他のセルモジュール10−2よりもGで示される電圧に対応する分だけ発熱による熱損失が少なくなっている。なお、単位セル10A1つ当たりの発熱量は、熱損失が一切ないと仮定した場合におけるセル電圧と実際のセル電圧との差に電流量を乗じたものである。
このことから、第1番目のセルモジュール10−1においては、各単位セル10Aの面積が他のセルモジュール10−2における各単位セル10Aの面積よりも大きく、電流密度が低いので、発熱量が低くなっていることが分かる。そして、発熱量が低いので各単位セル10Aの温度を低く抑えることができるために、ドライアップの発生を防止することができる。
このように、本実施の形態においては、ドライアップが発生する確率の高いセルモジュール10である第1番目のセルモジュール10−1における電流密度を減少させるようになっている。そのため、第1番目のセルモジュール10−1における電流密度を低下させて発熱量を低くすることができるので、ドライアップの発生を防止することができる。
これにより、燃料電池スタック20を高負荷で長時間に亘って運転させてもドライアップが発生しなくなるので、高速道路、上り坂等を走行する場合において、燃料電池スタック20を動力源とする車両の走行性能が向上する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図9は本発明の第2の実施の形態における燃料電池のセルモジュールの構成を示す模式断面図である。
本実施の形態においては、ドライアップが発生する確率の高いセルモジュール10である第1番目のセルモジュール10−1における各単位セル10Aが、図9に示されるように、波形状に形成されている。そのため、単位セル10Aの面積を、前記第1の実施の形態のような平板状に形成されたものよりも、大きくすることができる。なお、セパレータ10Bは、前記第1の実施の形態と同様に、平板状に形成されている。
このように、本実施の形態においては、第1番目のセルモジュール10−1における各単位セル10Aが波形状に形成されているので、第1番目のセルモジュール10−1を大型化することなく、第1番目のセルモジュール10−1における各単位セル10Aの面積を他のセルモジュール10−2における各単位セル10Aの面積よりも大きくすることができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における燃料電池のセルモジュールの構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における燃料電池の単位セルの構成を示す模式断面図である。 燃料電池スタック内の水素の流れを示す模式図である。 各セルモジュールの平均セル電圧の変化を示す図である。 ドライアップに影響を与える因子を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるセルモジュールのI−V特性を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における燃料電池のセルモジュールの構成を示す模式断面図である。
符号の説明
10、10−1、10−2 セルモジュール
10A 単位セル
10B セパレータ
11 固体高分子電解質膜
12 空気極
13 燃料極
20 燃料電池スタック
48 燃料室

Claims (2)

  1. 固体高分子電解質を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを複数有する燃料電池装置であって、
    前記セルモジュールは、導電可能に、かつ、セルモジュール内の燃料ガス流路がセルモジュール毎に折り返すように相互に接続され、
    燃料ガス入口側のセルモジュールの燃料電池の面積が、他のセルモジュールの燃料電池の面積よりも大きいことを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記燃料ガス入口側のセルモジュールの燃料電池は波形状に形成されている請求項に記載の燃料電池装置。
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