JP2006309945A - 燃料電池装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライアップの発生確率の高い場所に位置する単位セルにおける燃料極の厚さを厚くすることによって、燃料極からの水分の蒸発を抑制し、ドライアップの発生を防止することができるようにする。
【解決手段】電解質層を燃料極13と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極13に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを複数有する燃料電池装置であって、前記セルモジュールは、該セルモジュール内の燃料ガス流路がセルモジュール毎に折り返すように相互に接続され、ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極13が厚く形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池装置に関するものである。
従来、燃料電池は発電効率が高く、有害物質を排出しないので、産業用、家庭用の発電装置として、又は、人工衛星や宇宙船などの動力源として実用化されてきたが、近年は、乗用車、バス、トラック等の車両用の動力源として開発が進んでいる。そして、前記燃料電池は、アルカリ水溶液型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、直接型メタノール等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池が一般的である。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極(アノード極)とし、その表面に燃料としての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極(カソード極)とし、その表面に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子が結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
そして、固体高分子型燃料電池においては、固体高分子電解質膜の物性上の両側を湿潤な状態に維持する必要がある。
ところで、高負荷になると、燃料極側においては、水分の蒸発量が増加してイオン伝導性が減少する現象であるドライアップが発生し、燃料電池の性能が低下してしまうことが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−185778号公報
しかしながら、前記従来の燃料電池装置においては、ドライアップの発生を適切に防止することができなかった。そのため、ドライアップの発生によって燃料電池の性能低下が起き、燃料電池システムを長時間に亘(わた)って安定的に運転することができず、電池に負荷がかかり燃料電池自体が劣化してしまう。
本発明は、前記従来の燃料電池装置の問題点を解決して、ドライアップの発生確率の高い場所に位置する単位セルにおける燃料極の厚さを厚くすることによって、燃料極からの水分の蒸発を抑制し、ドライアップの発生を防止することができる燃料電池装置を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池装置においては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを複数有する燃料電池装置であって、前記セルモジュールは、該セルモジュール内の燃料ガス流路がセルモジュール毎に折り返すように相互に接続され、ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極が厚く形成されている。
本発明の他の燃料電池装置においては、さらに、前記ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極は、酸素極より厚く形成されている。
本発明の更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極は、他の燃料電池の燃料極より厚く形成されている。
本発明によれば、燃料電池装置においては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを複数有する燃料電池装置であって、前記セルモジュールは、該セルモジュール内の燃料ガス流路がセルモジュール毎に折り返すように相互に接続され、ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極が厚く形成されている。
この場合、燃料電池の燃料極からの水分の蒸発を抑制することができ、ドライアップの発生を防止することができる。
また、他の燃料電池装置においては、さらに、前記ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極は、酸素極より厚く形成されている。
この場合、燃料極の厚さが厚くても、燃料極と電解質膜との境界に十分な量の水素イオンが供給されるので、燃料電池の性能が低下することがない。
また、更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極は、他の燃料電池の燃料極より厚く形成されている。
この場合、ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極は、他の燃料電池の燃料極より保湿性が高くなるので、ドライアップが発生することを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は本発明の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す図、図3は本発明の実施の形態における燃料電池のセルモジュールの構成を示す図である。
図2において、20は燃料電池装置(FC)としての燃料電池スタックであり、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として使用される。ここで、燃料電池車両は、効率を考えた場合、効率の良い範囲が特定されているためそれを補うべく、動力源としての燃料電池スタック20と図示されない蓄電手段としての二次電池とを併用して使用することが望ましい。
そして、燃料電池スタック20は、アルカリ水溶液型(AFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)、直接型メタノール(DMFC)等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池(PEMFC)であることが望ましい。
なお、更に望ましくは、水素ガスを燃料ガス、すなわち、アノードガスとし、酸素又は空気を酸化剤、すなわち、カソードガスとするPEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)型燃料電池、又は、PEM(Proton Exchange Membrane)型燃料電池と呼ばれるものである。ここで、該PEM型燃料電池は、一般的に、プロトン等のイオンを透過する電解質層としての固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合した燃料電池としてのセル(Fuel Cell)を複数及び直列に結合したスタック(Stack)から成る。
本実施の形態において、燃料電池スタック20は、図2に示されるように、複数のセルモジュール10を有する。なお、図2における矢印は、燃料ガスとしての水素ガスの流れを示している。セルモジュール10は、図3に示されるように、燃料電池としての単位セル(MEA:Membrane Electrode Assembly)10Aと、該単位セル10A同士を電気的に接続するとともに、単位セル10Aに導入される水素ガスの流路と空気とを分離するセパレータ10Bと、単位セル10A及びセパレータ10Bを1セットとして、板厚方向に複数セット重ねて構成されている。セルモジュール10は、単位セル10A同士が所定の間隙(げき)を隔てて配置されるように、単位セル10Aとセパレータ10Bとが、多段に重ねられて積層されている。
単位セル10Aは、電解質層としての固体高分子電解質膜11の側に設けられた酸素極としての空気極12及び他側に設けられた水素極としての燃料極13で構成されている。前記空気極12は、反応ガスを拡散しながら透過する導電性材料から成る電極拡散層と、該電極拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜11と接触させて支持される触媒層とから成る。また、単位セル10Aの空気極12側の電極拡散層に接触して集電するとともに空気と水との混合流を透過する多数の開口が形成された網目状の集電体としての空気極側コレクタ14と、単位セル10Aの燃料極13側の電極拡散層に接触して同じく電流を外部に導出するための網目状の集電体としての燃料極側コレクタ15とを有する。
次に、燃料電池システムの全体構成について説明する。
図4は本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成を示す図である。
図4において、燃料電池スタック20に燃料ガスとしての水素ガス及び酸化剤としての空気を供給する装置が示される。なお、図示されない改質装置によってメタノール、ガソリン等を改質して取り出した燃料である水素ガスを燃料電池スタック20に直接供給することもできるが、車両の高負荷運転時にも安定して十分な量の水素ガスを供給することができるようにするためには、燃料貯蔵手段73に貯蔵した水素ガスを供給することが望ましい。これにより、該水素ガスがほぼ一定の圧力で、常に、十分に供給されるので、前記燃料電池スタック20は車両の負荷の変動に遅れることなく追随して、必要な電流を供給することができる。
水素ガスは、水素吸蔵合金を収納した容器、デカリンのような水素吸蔵液体を収納した容器、水素ガスボンベ等の燃料貯蔵手段73から、燃料供給管路としての第1燃料供給管路21、及び、該第1燃料供給管路21に接続された燃料供給管路としての第2燃料供給管路33を通って、燃料電池スタック20の燃料ガス流路の入口に供給される。そして、前記第1燃料供給管路21には、燃料貯蔵手段元開閉弁24、圧力センサ27、第1燃料圧力調整弁25a、第2燃料圧力調整弁25b及び燃料供給電磁弁26が配設される。また、前記第2燃料供給管路33には、安全弁33a及び前記燃料ガス流路内の圧力を検出する圧力センサ78が配設される。この場合、前記燃料貯蔵手段73は、十分に大きな容量を有し、常に、十分に高い圧力の水素ガスを供給することができる能力を有するものである。
そして、燃料電池スタック20の燃料ガス流路の出口から未反応成分として排出される水素ガスは、燃料排出管路31を通って燃料電池スタック20の外部に排出される。前記燃料排出管路31には、回収容器としての水回収ドレインタンク60が配設されている。そして、該水回収ドレインタンク60には水と分離された水素ガスとを排出する燃料排出管路30が接続され、該燃料排出管路30にはポンプとしての吸引循環ポンプ36が配設されている。また、前記燃料排出管路30には水素循環電磁弁34が配設されている。また、前記燃料排出管路30における水回収ドレインタンク60と反対側の端部は、第2燃料供給管路33に接続されている。これにより、燃料電池スタック20の外部に排出された水素ガスを回収し、燃料電池スタック20の燃料ガス流路に供給して再利用することができる。
また、前記水回収ドレインタンク60には、起動用燃料排出管路56が接続され、該起動用燃料排出管路56には水素起動排気電磁弁62が配設され、燃料電池スタック20の起動時に燃料ガス流路から排出される水素ガスを大気中に排出することができるようになっている。なお、起動用燃料排出管路56の出口端は排気マニホールド71に接続されている。また、起動用燃料排出管路56に、必要に応じて水素燃焼器を配設することもできる。該水素燃焼器によって排出される水素ガスを燃焼させ、水にしてから大気中に排出することができる。
ここで、前記第1燃料圧力調整弁25a及び第2燃料圧力調整弁25bは、バタフライバルブ、レギュレータバルブ、ダイヤフラム式バルブ、マスフローコントローラ、シーケンスバルブ等のものであるが、前記第1燃料圧力調整弁25a及び第2燃料圧力調整弁25bの出口から流出する水素ガスの圧力をあらかじめ設定した圧力に調整することができるものであれば、いかなる種類のものであってもよい。なお、前記圧力の調整は、手動によってなされてもよいが、電気モータ、パルスモータ、電磁石等から成るアクチュエータによってなされることが望ましい。
また、前記燃料供給電磁弁26、水素循環電磁弁34及び水素起動排気電磁弁62は、いわゆる、オン−オフ式のものであり、電気モータ、パルスモータ、電磁石等から成るアクチュエータによって作動させられる。なお、前記燃料貯蔵手段元開閉弁24は手動又は電磁弁を用いて自動的に作動させられる。さらに、前記吸引循環ポンプ36は、水素ガスとともに逆拡散水を強制的に排出し、燃料ガス流路内を負圧の状態にすることができるポンプであれば、いかなる種類のものであってもよい。
一方、酸化剤としての空気は、空気供給ファン、空気ボンベ、空気タンク等の酸化剤供給源75から、酸化剤供給管路77及び吸気マニホールド74を通って、燃料電池スタック20の空気流路に供給される。この場合、供給される空気の圧力は大気圧程度の常圧である。なお、酸化剤として、空気に代えて酸素を使用することもできる。そして、空気流路から排出される空気は、マニホールドとしての排気マニホールド71、凝縮器72、出口側排気マニホールド22及び排気口22aを通って大気中へ排出される。
また、前記酸化剤供給管路77には、水をスプレーして、燃料電池スタック20の空気極12を湿潤な状態に維持するための水供給ノズル76が配設される。また、スプレーされた水によって前記空気極12及び燃料極13を冷却することができる。さらに、前記排気マニホールド71の端部に配設された凝縮器72は、前記燃料電池スタック20から排出される空気に含まれる水分を凝縮して除去するためのもので、前記凝縮器72によって凝縮された水は凝縮水排出管路79を通って水タンク52に回収される。なお、前記凝縮水排出管路79には排水ポンプ51が配設され、前記水タンク52にはレベルゲージ(水位計)52aが配設されている。
さらに、前記水タンク52内の水は、給水管路53を通って水供給ノズル76に供給される。なお、前記給水管路53には、給水ポンプ54及び水フィルタ55が配設されている。ここで、前記排水ポンプ51及び給水ポンプ54は、水を吸引して吐出することができるポンプであれば、いかなる種類のものであってもよい。また、前記水フィルタ55は、水に含まれる塵埃(じんあい)、不純物等を除去するものであれば、いかなる種類のものであってもよい。
そして、前記蓄電手段としての二次電池は、いわゆる、バッテリ(蓄電池)であり、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池等が一般的である。なお、前記蓄電手段は、必ずしもバッテリでなくてもよく、電気二重層キャパシタのようなキャパシタ(コンデンサ)、フライホイール、超伝導コイル、蓄圧器等のように、エネルギを電気的に蓄積し放出する機能を有するものであれば、いかなる形態のものであってもよい。さらに、これらの中のいずれかを単独で使用してもよいし、複数のものを組み合わせて使用してもよい。
また、前記燃料電池スタック20は図示されない負荷に接続され、発生した電流を前記負荷に供給する。ここで、該負荷は、一般的には、駆動制御装置であるインバータ装置であり、前記燃料電池スタック20又は蓄電手段からの直流電流を交流電流に変換して、車両の車輪を回転させる駆動モータに供給する。ここで、該駆動モータは発電機としても機能するものであり、車両の減速運転時には、いわゆる、回生電流を発生する。この場合、前記駆動モータは車輪によって回転させられて発電するので、前記車輪にブレーキをかける、すなわち、車両の制動装置(ブレーキ)として機能する。そして、前記回生電流が蓄電手段に供給されて該蓄電手段が充電される。
なお、本実施の形態において、燃料電池システムは制御装置として、図示されないFCコントロールECU(Electronic Control Unit)を有する。前記制御装置は、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、入出力インターフェイス等を備え、図示されない水素濃度検出器を含む各種のセンサから燃料電池スタック20の燃料ガス流路及び空気流路に供給される水素、酸素、空気等の流量、温度、出力電圧等を検出して、前記酸化剤供給源75、第1燃料圧力調整弁25a、第2燃料圧力調整弁25b、燃料供給電磁弁26、水素循環電磁弁34、吸引循環ポンプ36、排水ポンプ51、給水ポンプ54、水素起動排気電磁弁62等の動作を制御する。さらに、前記FCコントロールECUは、車両に配設された他のセンサ、及び、車両の制御手段としての図示されないEV(Electric Vehicle)コントロールECUと連携して、燃料電池スタック20に燃料及び酸化剤を供給するすべての装置の動作を統括的に制御する。
次に、前記構成の燃料電池スタック20におけるドライアップの発生を防止する構成について説明する。
図1は本発明の実施の形態における燃料電池の電極の構成を示す図、図5は本発明の実施の形態における燃料電池スタック内の水素の流れを示す模式図である。
ここでは、単位セル10A及びセパレータ10Bのセットを10個積層して1つのセルモジュール10を形成し、該セルモジュール10を10個積層して1つの燃料電池スタック20を形成したものを例に採って説明する。この場合、燃料電池スタック20内における水素ガスの流れは、図5において矢印で示されるように、セルモジュール10毎に折り返すサーペンタイン状に、すなわち、蛇(だ)行状になっている。なお、図5において、81は燃料電池スタック20のエンドプレートに取り付けられた水素ガスの入口であり、82は燃料電池スタック20のエンドプレートに取り付けられた水素ガスの出口である。この場合、該出口82は、通常は閉じており、間欠的に開いて、水素ガスの間欠排気を行うようになっている。
また、図5における矢印の長さは、水素ガスの流速を示している。図5から、水素ガスの入口81側のセルモジュール10ほど水素ガスの流速が高く、出口82側に近付くほど水素ガスの流速が低くなっていくことが分かる。そして、水素ガスの流速が高いほど燃料極13から水分を奪いやすいので、水素ガスの入口81側に近い第1番目のセルモジュール10がドライアップの発生確率の高い場所に位置するセルモジュール10であると考えることができる。すなわち、第1番目のセルモジュール10がドライアップを起こしやすいセルモジュール10である。
そこで、本実施の形態においては、図1(b)に示されるように、ドライアップの発生確率の高い場所に位置する第1番目のセルモジュール10における単位セル10Aの燃料極13の厚さを厚くするようになっている。なお、図1(a)は、他のセルモジュール10、すなわち、ドライアップの発生確率の低い場所に位置するセルモジュール10における単位セル10Aを示している。なお、図1において、X軸は水素ガスの流路方向を示し、Y軸は水素ガスの流路に直交する方向を示している。
図1(a)に示されるように、ドライアップの発生確率の低い場所に位置するセルモジュール10における単位セル10A、すなわち、通常の単位セル10Aでは、燃料極13の厚さが、固体高分子電解質膜11の反対側に設けられた空気極12の厚さと同程度に形成されている。それに対し、ドライアップを起こしやすいセルモジュール10における単位セル10Aでは、燃料極13の厚さが空気極12の厚さよりも厚く、かつ、通常の単位セル10Aの燃料極13の厚さよりも厚くなるように形成されている。
そのため、ドライアップを起こしやすいセルモジュール10における単位セル10Aでは、燃料極13の厚さが厚いので、該燃料極13から蒸発して水素ガスに奪われる水分の量が抑制される。すなわち、燃料極13の保湿性が高くなる。これにより、第1番目のセルモジュール10のようにドライアップの発生確率の高い場所に位置するセルモジュール10において、燃料極13の保湿性が高くなるので、燃料電池スタック20においてドライアップが発生することを防止することができる。ここで、水素は反応性が高く水素イオンに成りやすく、燃料極13の厚さが厚くても、該燃料極13と固体高分子電解質膜11との境界に十分な量の水素イオンが供給されるので、単位セル10Aの性能が低下することがない。なお、空気極12の厚さを厚くすると、燃料極13と固体高分子電解質膜11との境界に十分な量の酸素が供給されにくくなる。
また、燃料極13の厚さを厚くする単位セル10Aは、ドライアップを起こしやすいセルモジュール10に含まれるすべての単位セル10Aであってもよいし、ドライアップを起こしやすいセルモジュール10内においてドライアップの発生確率の高い場所に位置する単位セル10Aだけであってもよい。微細に観ると、セルモジュール10の内部における水素ガスの流れは必ずしも一様ではなく、流速及び圧力が局所的に変化している。そのため、第1番目のセルモジュール10のようにドライアップを起こしやすいセルモジュール10であっても、すべての単位セル10Aにおいてドライアップを起こしやすいとは限らない。そこで、ドライアップを起こしやすいセルモジュール10内でのドライアップを起こしやすい単位セル10Aを特定し、該単位セル10Aにおける燃料極13の厚さを厚くすることによって、燃料電池スタック20においてドライアップが発生することを防止することができる。なお、水素ガスの流れはセルモジュール10の構造、形状等によって変化する。そのため、ドライアップを起こしやすいセルモジュール10の内部において、必ずしも水素ガスの入口81側に近い単位セル10Aほどドライアップを起こしやすいと言うことができず、どの単位セル10Aがドライアップを起こしやすいのかは、セルモジュール10の構造、形状等によって相違する。
このように、本実施の形態においては、ドライアップが発生する確率の高いセルモジュール10の単位セル10Aにおける燃料極13の厚さを厚くするようになっている。そのため、前記単位セル10Aにおいて、燃料極13の保湿性が高くなるので、燃料電池スタック20においてドライアップが発生することを防止することができる。
これにより、燃料電池スタック20を高負荷で長時間に亘って運転させてもドライアップが発生しなくなるので、高速道路、上り坂等を走行する場合において、燃料電池スタック20を動力源とする車両の走行性能が向上する。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における燃料電池の電極の構成を示す図である。 本発明の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における燃料電池のセルモジュールの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における燃料電池スタック内の水素の流れを示す模式図である。
符号の説明
10 セルモジュール
10A 単位セル
10B セパレータ
11 固体高分子電解質膜
12 空気極
13 燃料極
20 燃料電池スタック

Claims (3)

  1. 電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料ガス流路が形成されたセパレータを挟んで積層されているセルモジュールを複数有する燃料電池装置であって、
    前記セルモジュールは、該セルモジュール内の燃料ガス流路がセルモジュール毎に折り返すように相互に接続され、
    ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極が厚く形成されていることを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極は、酸素極より厚く形成されている請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 前記ドライアップの発生確率の高い場所に位置する燃料電池の燃料極は、他の燃料電池の燃料極より厚く形成されている請求項1に記載の燃料電池装置。
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