JP2002270199A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

固体高分子型燃料電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体高分子型燃料電池内部の湿度が一定に保
たれ、固体高分子電解質膜が適度に加湿され、さらなる
調湿用補助装置を必要としない、小型化されうる固体高
分子型燃料電池の供給。 【解決手段】 固体高分子電解質膜の両側に一対の電極
を介して一対の集電体が対設された固体高分子型燃料電
池内に、吸放湿材からなる調湿層が、固体高分子型燃料
電池内の湿度を一定に保ち、かつ固体高分子電解質膜を
加湿し得る位置に備えられることを特徴とする固体高分
子型燃料電池により、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体あるいは液体
を燃料とする固体高分子型燃料電池に関する。詳しく
は、固体高分子型燃料電池内の湿度が一定に保たれ、固
体高分子電解質膜が適度に加湿されうる固体高分子型燃
料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、イオン伝導体である電解質
の両側に電極を備え、一方の電極に酸素、空気などの酸
化ガスを供給し、他方の電極に水素、炭化水素などの気
体燃料、あるいはアルコールなどの液体燃料を供給し、
電気化学反応を起こさせて電気と水を発生させる電池で
ある。
【0003】燃料電池には電解質の種類によって多種類
が有り、例えばアルカリ水溶液型、酸水溶液型、溶融炭
酸塩型、固体酸化物型および固体高分子型がある。それ
らのうち、固体高分子型のプロトン伝導性高分子を電解
質とする高分子電解質燃料電池(PEFC)は、燃料と
して高純度水素ガスを用いるシステムである。
【0004】特に、PEFCは低い温度においても作動
させることが可能で、高い出力密度を低い動作温度領域
においても有することから車輛用発電や小規模住宅用発
電に実用化される可能性が高い。なかでも、燃料として
メタノールを直接供給する直接型メタノール燃料電池
(DMFC)は、電解質として固体高分子電解質を用い
ることができるため、100℃以下で動作させられる可
能性があり、燃料が液体で輸送、貯蔵が容易であること
などから、小型・可搬用に適していると考えられ、将来
の自動車用動力源、モバイル電子機器用電源として有力
視されている。
【0005】固体高分子電解質膜を使用した直接型メタ
ノール燃料電池(PEM−DMFC)はスルホン酸基を
もったフッ素系高分子膜で、例えばDu Pont社製
のナフィオン(Nafion)膜等の薄膜両面を触媒に
担持させた多孔質電極で挟んだ構造を有し、負極にメタ
ノール水溶液を直接供給し、正極に酸素または空気を供
給するものである。ここで、固体高分子型燃料電池に用
いられる固体高分子電解質膜はイオン伝導物質が水のた
め、常に一定の状態に加湿しておく必要があり、従来か
らその方法について検討されていた。一方、固体高分子
型電池内での化学反応により、正極には水が生成される
ので排水をしないと水が正極側触媒を覆ってしまい、酸
素と接触できなくなる。従って、固体高分子型燃料電池
内の湿度を適当に保つことは重要な課題である。現時点
では、固体高分子電解質膜を加湿するためには、水中で
バブリングした加湿燃料を負極に供給する方法が知られ
ている。あるいは、特開平9−16180号公報におい
て示されているような、液体タンクと水タンクを備え、
メタノールと水の混合物を多孔質の導電性材料で形成さ
れた整流板を通過させて負極に供給することにより、負
極を均一に加湿する法が提供されている。
【0006】また、特開2000−173633号公報
(特願平10−340653)では、樹脂混合カーボン
からなる多孔質層の保水層を、固体高分子電解質膜に接
する電極を押圧する集電体と電極の間に備え、保水層か
ら供給される水が電極を通じて固体高分子電解質膜を加
湿する方法が提供されている。
【0007】しかし、上記2例のうち、特開平9−16
180号公報の加湿法では燃料電池への燃料の供給はフ
ロー状態でなければならず、そのための配管やタンクが
必要となり、燃料電池の小型化が困難である。一方、特
開2000−173633号公報の加湿法では、保水層
による集電体への加湿が高度に制御されていないため集
電体自身が水を含んでしまい、その集電効率は低下する
といった過加湿の問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、燃料電池内部
の湿度が一定に保たれ、固体高分子電解質膜が適度に加
湿され、さらなる調湿用補助装置を必要としない、小型
化されうる固体高分子型燃料電池が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、固体高
分子電解質膜の両側に一対の電極を介して一対の集電体
が対設された燃料電池内に、吸放湿材からなる調湿層
が、固体高分子電解質膜に対向して、または電極もしく
は電極と集電体を介して備えられることを特徴とする固
体高分子型燃料電池が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る固体高分子型燃料電
池は、主として、固体高分子電解質膜、一対の電極、一
対の集電体および吸放湿材からなる調湿層から構成され
る。通常この固体高分子型燃料電池は、筐体、缶等の容
器に収納されてもよい。
【0011】固体高分子電解質膜は、特に限定されない
が、例えば、スルホン酸基、ホスホン酸基、フェノール
系水酸基または含フッ素カーボンスルホン酸基を陽イオ
ン交換基として有する樹脂、PSSA−PVA(ポリス
チレンスルホン酸ポリビニルアルコール共重合体)や、
PSSA−EVOH(ポリスチレンスルホン酸エチレン
ビニルアルコール共重合体)等からなるものが挙げられ
る。なかでも、含フッ素カーボンスルホン酸基を有する
イオン交換樹脂からなるものが好ましく、具体的には、
ナフィオン(商品名,米国デュポン社)が用いられる。
電解質の膜厚は、例えば50μm〜300μm、好まし
くは50μm〜100μmである。
【0012】固体高分子電解質膜は、樹脂の前駆体を熱
プレス成型、ロール成形、押出し成形等の公知の方法で
膜状に成形し、加水分解、酸型化処理することにより得
られる。また、フッ素系陽イオン交換樹脂をアルコール
等の溶媒に溶解した溶液から、溶媒キャスト法により得
ることもできる。なお、下記の電極および触媒層が予め
担持された固体高分子電解質膜を、電極、触媒層および
固体高分子電解質膜の代わりに用いてもよい。
【0013】電極としては、カーボン、例えば黒鉛、膨
張黒鉛、カーボンブラック粉末などを材料として形成す
ることができる。具体的には、カーボンペーパーを用い
ることができる。
【0014】電極は任意に触媒層を備えていてもよい。
触媒層としては、白金、白金合金、金、金合金、パラジ
ウム、パラジウム合金、白金−ルテニウム等が挙げられ
る。これらの金属は、負極または正極のいずれの触媒層
としても使用することができる。負極の触媒層には、白
金−ルテニウムが好ましい。
【0015】集電体は、カーボンペーパー、カーボンの
成型体、カーボンの焼結体、カーボンファイバー、焼結
金属、発泡金属、金属繊維集合体などの多孔性基体を撥
水処理したものが用いられ、なかでもカーボンファイバ
ーのものが好ましい。
【0016】吸放湿材としては、ケイ酸塩、アルミン酸
塩、ジルコニア、酸化マンガン、ヘキサシアノ酸鉄塩、
リン酸塩、シリカ、ゼオライト等が挙げられる。なかで
も、シリカが好ましい。吸放湿材は、一次元的にトンネ
ル状に延びたもの、三次元的にハニカムのような細孔の
形状を有する多孔質構造を有するものが好ましい。細孔
径は各サイズで入手可能であり、好ましくは50〜15
0Åである。この細孔径を有する構成によると、高湿度
状態(相対湿度80%以上)において、湿度変化に対す
る吸湿可能量が他の細孔径の吸放湿材よりも、大きくな
る。
【0017】吸放湿材の形態としては、メソポーラスモ
レキュラーシーブ、シート、顆粒および微粒子等が挙げ
られる。なかでも、微粒子が好ましい。吸放湿材が粒子
状の際は、吸放湿材は多孔質体により両面を挟まれた1
以上の層状シート状構造内に含有されていることが適当
である。調湿層が多孔質体により挟まれた吸放湿材から
なる構造の場合、多孔質体の周囲は導電性ペーストで封
をされるのが好ましい。導電性ペーストは、銀ペース
ト、銀・カーボンペーストが挙げられ、なかでも銀ペー
ストが好ましい。
【0018】吸放湿材を挟む多孔質体としては、織布、
不織布、抄紙、延伸多孔膜のような、孔を有するものが
用いられる。なかでもポリプロピレン、ポリエチレン、
炭素からなる不織布、特にポリプロピレンからなる不織
布が好ましい。多孔質体の孔の大きさは、約10〜50
0Å、好ましくは約100〜300Åであり、孔の数は
約108〜1010/cm2、好ましくは約108/cm2
ある。なかでも、約100〜200Åの孔を約108
cm2を有する不織布が好ましい。多孔質体の厚みは、
約100〜500Å、好ましくは約200〜300Åで
ある。
【0019】また、負極電極側からの電流を取り出しや
すくするために、多孔質体に金属イオンを担持するか、
ステンレス、鉄等の金属性メッシュをさらに重ねてもよ
いものとする。金属イオンは、例えば、ナトリウム、カ
リウム、リチウム等のアルカリ金属イオンを用いること
ができる。
【0020】吸放湿材からなる調湿層は、固体高分子型
燃料電池内の湿度を一定に保ち、かつ固体高分子電解質
膜を加湿し得る位置、特に定常的に加湿し得る位置に備
えられる。すなわち、調湿層は、固体高分子電解質膜に
対向して、または電極もしくは電極と集電体を介して備
えられる。具体的には、調湿層は、負極と負極側集電体
の間、負極側集電体と燃料電池を収納する容器との間、
正極と正極側集電体の間、正極側集電体と燃料電池を収
納する容器との間、またはそのうちのいずれか2カ所以
上に備えられる。調湿層は、そのうち、負極と負極側集
電体の間に備えられるのが好ましい。該調湿層は、固体
高分子電解質膜の面全体に対して、または部分的に対し
て備えられていても、または固体高分子電界質膜の前面
を加湿しうるように均一に点在もしくは偏在していても
よい。なかでも、電極または集電体の面全体に対して備
えられているのが好ましい。該調放湿剤は、電極または
集電体の前面に対して、約10〜100μm離れた状
態、密着、部分的に密着、または離間した状態であって
もよい。なかでも、密着した状態が好ましい。
【0021】吸放湿材は、固体高分子型燃料電池内の湿
度を一定に保ち、かつ固体高分子電解質膜を定常的に加
湿し得る量が存在すればよい。具体的には固体高分子電
解質膜の種類や厚さと吸放湿材の種類、固体高分子型燃
料電池の大きさ等を考慮して適宜調整することができる
が、一般に固体高分子電解質膜の厚さ約50〜100μ
mに対して吸放湿材約1〜5g(乾燥状態)が用いられ
る。
【0022】吸放湿材は、固体高分子型燃料電池内に設
置される前に、あらかじめ水分で湿らせておくのが好ま
しい。固体高分子型燃料電池内の湿度が、発電当初にお
いて燃料の消費および反応熱等による発熱のため、低下
することを防ぐためである。吸放湿材に当初含ませる水
分量としては、約10〜50g/g、好ましくは約10
〜20g/gである。
【0023】本発明に係る固体高分子型燃料電池におい
て、例えば液体燃料が負極側に供給されたときに固体高
分子型燃料電池内部の正極側の湿度が上昇する。それに
伴って吸放湿材が吸湿し、固体高分子型燃料電池内の湿
度を低下させる。また、燃料の消費、あるいは水分の蒸
発により、負極側の湿度が低下した際には吸放湿材の吸
湿量が低下するため、固体高分子型燃料電池内で吸放湿
材が水分を放湿して湿度を上昇させる。従って、本発明
による吸放湿材は、単に固体高分子電解質膜を湿潤させ
るのではなく、電池内環境の湿度に応じて、固体高分子
型燃料電池内の湿度を調節すべく吸放湿し、その結果固
体高分子電解質膜を加湿する特性を有する。
【0024】本発明の調湿層は固体高分子型燃料電池内
の湿度を一定に保ち、かつ固体高分子電解質膜を加湿し
得る固体高分子型燃料電池内の位置に存在することによ
り、固体高分子電解質膜を定常的に加湿することが可能
である。さらに固体高分子電解質膜がシート状構造であ
るか、または多孔質体により吸放湿材が挟まれた構造を
有する場合には、集電体と電極の間で保持されており、
調湿層が局在化することなく固体高分子電解質膜の加湿
が保たれ、好ましい。
【0025】また、本発明に係る吸放湿材は多孔質構造
をとる場合には気体や液体の分散層の役割も果たし、液
体燃料および気体燃料を効率よく固体高分子型燃料電池
内部に分散するものである。
【0026】本発明の固体高分子型燃料電池は、通常容
器に収納されており、その際、電池からの液漏れを防ぐ
ためのシリコンシートで固体高分子型燃料電池を挾持し
た後に筐体に収納されてもよい。シリコンシートとして
は、密閉性、絶縁性の高いものが好ましい。シートの厚
さは、約0.3〜1mm、好ましくは約0.3〜0.5
mmである。筐体は、正極側に空気を供給するために空
気孔が開いているものが好ましい。空気孔の大きさとし
ては、約φ0.5〜1mm、数としては約3〜6個/c
2が好ましい。
【0027】負極側に供給される燃料としては、水素ガ
ス、天然ガス、プロパン、ブタン、メタノールなどの炭
化水素等を用いることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に説明する。実施例1 図1は本発明に係る固体高分子型燃料電池の具体例を示
す。調湿層4は負極と集電体の間に整備されている。な
お、図1において、液体燃料供給口6は負極側電池内部
の水分の蒸発を防ぐため、逆止弁となっている。調湿層
4は約50μmの厚さのゴアテックス社製ゴア膜からな
る電解質膜、触媒層付き(PRIMEA)5の上部に設
置し、同じく約50μmの厚さのゴアテックス社製カー
ボンファイバーペーパー(CARBEL)の集電体3で
両面を挟み、次いで枠型1mm厚シリコンシート2で挟
む。最後に筐体1で全体を保持し、この保持体を絶縁コ
ーティングされた、あるいは樹脂からなるネジとナット
で固定した。ななお、負極側の筐体には、3mm径で空
けられた空気孔8を備えており、その孔から空気が供給
されて正極触媒層で還元され、発電する。燃料供給口6
から供給された水素は集電体3および調湿層4により拡
散され、負極触媒層に均一に接した。本発明による調湿
層4の例を図2において具体的に示す。調湿層4は、多
孔質体9と吸放湿材11からなるシート状であり、その
構造は2層の吸放湿材を3層の多孔質体9ではさみこむ
ような構造である。そして、周囲を導電性ペースト10
で接着している。この多孔質体9は、さらに金属メッシ
ュ12を備えている。
【0029】具体的には、約10〜50Åの細孔径の孔
を約1010孔/cm2を有するポリプロピレンからなる
5cm×5cmの厚さ約20μmの多孔質体の不織布
と、吸放湿材としての約10〜50Åの細孔径を有する
粒状の形態の多孔質シリカ1gを交互に重ね、不織布に
より多孔質シリカがはさまれた厚さ50μmのものが二
層になるように設置し、次いで周囲を導電性ペースト約
0.5gで接着して、不織布三層およびその間に多孔質
シリカ二層が挟まれて構成される調湿層4を作製した。
上記調湿層4は予め純水で湿らせて約10g/gの水分
を含むものである。
【0030】実施例2 また、実施例2として不織布を用いない以外は実施例1
と同様にして図3のような固体高分子型燃料電池を作製
した。参考例1 参考例1として調湿層を整備しない以外は実施例1と同
様にして図4のような固体高分子型燃料電池を作製し
た。
【0031】固体高分子型燃料電池の評価 実施例1および2ならびに参考例1で得られた固体高分
子型燃料電池について、水素を燃料としたときの発電状
態を観察した。実施例1の固体高分子型燃料電池におい
て、負極触媒層での燃料の消費および反応熱等による発
熱などにより、負極触媒層内部は乾燥するが、予め湿ら
せておいた調湿層4の放湿により、固体高分子型燃料電
池の内部湿度は一定に保たれ、10時間におよぶ定常的
な発電が観察された。実施例2の電池は、発電開始5時
間後に2割程度の発電量の低下が見られた。
【0032】参考例1の電池は、3時間後に発電作用が
ほとんど停止した。これは、参考例1の電池が調湿層を
装備してないために固体高分子電解質膜は加湿されずに
乾燥し、電解質膜が劣化してしまったからであると考え
られる。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る固体高分子型燃料電池で
は、多孔質構造を有する吸放湿剤を用いることにより、
高湿度状態での湿度変化に対しても湿度を一定に保つ効
果が見られた。さらに、吸放湿剤が多孔質体で保持され
るとき、保持されていないときよりも固体高分子型燃料
電池の発電効率を上昇させた。なお、調湿剤は、固体高
分子型燃料電池内で分散層の役割も果たし、電池の液体
燃料または気体燃料を効率よく固体高分子型燃料電池内
部に分散する。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体高分子型燃料電池(実施例1)の側面図を
示す。
【図2】固体高分子型燃料電池を構成する調湿層の側面
図を示す。
【図3】多孔質体を装備せず、吸放湿材のみを装備した
固体高分子型燃料電池(実施例2)の側面図を示す。
【図4】調湿層を装備しない固体高分子型燃料電池(参
考例1)の側面図を示す。
【符号の説明】
1 筐体 2 シリコンシート 3 集電体(カーボンファイバーペーパー) 4 調湿層 5 電極触媒層付電解質膜 6 燃料供給口 7 電極触媒層 8 空気孔 9 多孔質体 10 導電ペースト 11 吸放湿材 12 金属製メッシュ
フロントページの続き (72)発明者 山本 紀征 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 西村 和仁 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CX10 EE11 EE12 EE13 EE15 5H027 AA06 BE07 CC06 CC09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子電解質膜の両側に一対の電極
    を介して一対の集電体が対設された固体高分子型燃料電
    池内に、吸放湿材からなる調湿層が、固体高分子電解質
    膜に対向して、または電極もしくは電極と集電体を介し
    て備えられることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 【請求項2】 吸放湿材が、ケイ酸塩、アルミン酸塩、
    ジルコニア、酸化マンガン、ヘキサシアノ酸鉄塩、リン
    酸塩、シリカゲルおよびゼオライトから選択される1以
    上のものである請求項1記載の固体高分子型燃料電池。
  3. 【請求項3】 吸放湿材が、微粒子構造であることを特
    徴とする請求項1記載の固体高分子型燃料電池。
  4. 【請求項4】 調湿層が、多孔質体により保持された吸
    放湿材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か一つに記載の固体高分子型燃料電池。
  5. 【請求項5】 多孔質体が、金属イオンを担持するもの
    であることを特徴とする請求項4に記載の固体高分子型
    燃料電池。
  6. 【請求項6】 多孔質体が、金属からなるメッシュをさ
    らに備えることを特徴とする請求項4に記載の固体高分
    子型燃料電池。
  7. 【請求項7】 調湿層が、負極と集電体の間に位置する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の
    固体高分子型燃料電池。
  8. 【請求項8】 請求項1の固体高分子型燃料電池が燃料
    供給口を供えた容器に収納され、該容器の燃料供給口に
    逆止弁を備えることを特徴とする請求項1記載の固体高
    分子型燃料電池。
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