JP2007298063A - ディテント構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ディテント構造において、部品点数を減らし、部品の加工性と組付性を容易にし、生産性を向上し、生産コストを低減すること。
【解決手段】 ディテント構造60において、操作軸52の中心軸に直交するように該操作軸52に設けた吸着面61と、回転規制部材70に設けた吸着面71を互いに磁気吸着可能に対向させ、回転規制部材70はハウジング50に回り止め、かつその吸着面71を操作軸52の吸着面61に対し接離できるように直線移動可能に係合され、操作軸52の吸着面61と回転規制部材70の吸着面71の一方に突起73を設け、他方に該突起73を完全に収納する凹溝63を設けてなるもの。
【選択図】 図2
【解決手段】 ディテント構造60において、操作軸52の中心軸に直交するように該操作軸52に設けた吸着面61と、回転規制部材70に設けた吸着面71を互いに磁気吸着可能に対向させ、回転規制部材70はハウジング50に回り止め、かつその吸着面71を操作軸52の吸着面61に対し接離できるように直線移動可能に係合され、操作軸52の吸着面61と回転規制部材70の吸着面71の一方に突起73を設け、他方に該突起73を完全に収納する凹溝63を設けてなるもの。
【選択図】 図2
Description
本発明は油圧緩衝器において減衰力を多段階に調整可能にする減衰力調整装置等に用いて好適なディテント構造に関する。
従来のディテント構造として、特許文献1に記載の如く、ハウジングに枢支した操作軸を一定の回転角度位置に停留可能にするに際し、操作軸の側に設けたボールを操作軸に内蔵したスプリングにより突出させ、このボールをハウジングの周方向複数位置に設けてなる複数の凹溝のうちのいずれかに係脱させ、操作軸を一定の回転角度位置に停留維持させるようにしたものがある。
特開2003-184829
しかしながら、ボールとスプリングを用いるディテント構造では、ボールとスプリング自体が小さく、扱いにくいため、これらを収納する操作軸等の加工性が悪いし、これらをハウジングや操作軸に組付ける組付性も悪い。従って、生産性を低くし、生産コストを高くする。
本発明の課題は、ディテント構造において、部品点数を減らし、部品の加工性と組付性を容易にし、生産性を向上し、生産コストを低減することにある。
請求項1の発明は、ハウジングに枢支した操作軸を一定の回転角度位置に停留可能にするディテント構造において、操作軸の中心軸に直交するように該操作軸に設けた吸着面と、回転規制部材に設けた吸着面を互いに磁気吸着可能に対向させ、回転規制部材はハウジングに回り止め、かつその吸着面を操作軸の吸着面に対し接離できるように直線移動可能に係合され、操作軸の吸着面と回転規制部材の吸着面の一方に突起を設け、他方に該突起を完全に収納する凹溝を設けてなるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記操作軸が軸方向にも移動するようにしたものである。
(請求項1)
(a)操作軸が回転操作されると、操作軸が回転規制部材を吸引しながら、回り止め状態にある回転規制部材を軸方向に押しのけ、操作軸の凹溝(突起でも可)が回転規制部材の突起(凹溝でも可)を乗り越え、操作軸の次の凹溝が回転規制部材の当該突起に収納され、ハウジングに回り止め状態にある回転規制部材を再び軸方向に引き寄せ、操作軸の吸着面に回転規制部材の吸着面を吸着して互いに突き当てる。操作軸の次の凹溝が回転規制部材の当該突起に収納され、操作軸が次の回転角度位置に停留維持される。操作軸が回転規制部材を引き寄せてそれらの吸着面を吸着して突き当てることに起因する衝撃力、音がクリック感を生ずる。
(a)操作軸が回転操作されると、操作軸が回転規制部材を吸引しながら、回り止め状態にある回転規制部材を軸方向に押しのけ、操作軸の凹溝(突起でも可)が回転規制部材の突起(凹溝でも可)を乗り越え、操作軸の次の凹溝が回転規制部材の当該突起に収納され、ハウジングに回り止め状態にある回転規制部材を再び軸方向に引き寄せ、操作軸の吸着面に回転規制部材の吸着面を吸着して互いに突き当てる。操作軸の次の凹溝が回転規制部材の当該突起に収納され、操作軸が次の回転角度位置に停留維持される。操作軸が回転規制部材を引き寄せてそれらの吸着面を吸着して突き当てることに起因する衝撃力、音がクリック感を生ずる。
(b)操作軸が無負荷状態では、操作軸の凹溝が回転規制部材の突起に収納され、操作軸と回転規制部材が互いに吸着状態にあり、かつ回転規制部材がハウジングに回り止め状態にあるから、結果として操作軸は回転せず、操作軸の回転角度位置が一定位置に停留維持される。
(c)操作軸に回転規制部材を臨在させるだけでディテント構造を構成でき、部品点数を減らし、部品の加工性と組付性も容易になる。操作軸に回転規制部材を磁気吸着させた小組み状態で、これらはハウジングに組付けることができ、組付性を一層向上できる。ボールとスプリングを用いるディテント構造に比して省スペースになる。
(請求項2)
(d)操作軸と回転規制部材を磁気吸着させるものであり、操作軸が軸方向に移動しても、回転規制部材が操作軸に吸引され続け、軸方向のどの位置においてもディテント構造を構成できる。
(d)操作軸と回転規制部材を磁気吸着させるものであり、操作軸が軸方向に移動しても、回転規制部材が操作軸に吸引され続け、軸方向のどの位置においてもディテント構造を構成できる。
図1は油圧緩衝器を示す断面図、図2はディテント構造を示す断面図、図3は操作軸を示し、(A)は半断面図、(B)は端面図、図4は回転規制部材を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(B)のC−C線に沿う断面図、(D)は(B)のD−D線に沿う断面図、図5はディテント構造の変形例を示す断面図である。
油圧緩衝器10は、図1に示す如く、シリンダ11にピストンロッド12を挿入し、シリンダ11とピストンロッド12の外側部に懸架スプリング13を介装する。
シリンダ11は車体側取付部材14を備え、ピストンロッド12に車軸側取付部材15を備える。シリンダ11の外周部にはばね受け17が螺着され、ピストンロッド12にはばね受け18が固定されており、ばね受け17のシート17Aとばね受け18のシート18Aの間に懸架スプリング13を介装している。懸架スプリング13の弾発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
シリンダ11はピストンロッド12が貫通するロッドガイド21を備える。ロッドガイド21は、Oリング22を介してシリンダ11に液密に装着されるとともに、オイルシール23、ブッシュ24、ダストシール25を備える内径部にピストンロッド12を液密に摺動自在としている。尚、シリンダ11は、ロッドガイド21の外側に圧側バンパ26を備え、最圧縮時に、ピストンロッド12が備えるバンパストッパ27にこの圧側バンパ26を衝合して最圧縮ストロークを規制可能としている。また、シリンダ11は、ロッドガイド21の内側にワッシャ28A、伸側バンプラバー28を備えている。
油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置(圧側及び伸側減衰力発生装置)30と圧側減衰力調整装置40を有している。油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30と圧側減衰力調整装置40が発生する減衰力により、懸架スプリング13による衝撃力の吸収に伴うシリンダ11とピストンロッド12の伸縮振動を抑制する。
ピストンバルブ装置30は、シリンダ11に挿入されたピストンロッド12の先端部にバルブストッパ31、圧側減衰バルブ32、ピストン33、伸側減衰バルブ34、バルブストッパ35を装着し、これらをナット36で固定してある。
ピストン33は、外周部に備えたピストンリング37Aを介してシリンダ11の内部を液密に摺接し、シリンダ11の内部をピストンロッド12が収容されないピストン側油室38Aと、ピストンロッド12が収容されるピストンロッド側油室38Bとに区画する。ピストン33は、圧側減衰バルブ32を備えてピストン側油室38Aとピストンロッド側油室38Bとを連通可能とする圧側流路32Aと、伸側減衰バルブ34を備えてピストン側油室38Aとピストンロッド側油室38Bとを連通可能とする伸側流路34Aとを備える。
圧側減衰力調整装置40は、シリンダ11にサブタンク41を付設する。サブタンク41はキャップ42で封止される内部を隔壁部材43により油室44Aとガス室44Bに区画し、ガス室44Bに加圧ガスを封入するガス封入バルブ45を備える。圧側減衰力調整装置40は、シリンダ11のピストン側油室38Aとサブタンク41の油室44Aを連絡する連絡流路46を備える。
圧側減衰力調整装置40は、図2に示す如く、サブタンク41にOリング51Aを介して液密に螺着されるハウジング50を有し、このハウジング50の軸孔50AにOリング51Bを介して操作軸52を液密に枢支する。操作軸52は、ハウジング50の軸孔50Aが開口する大径孔50Bの内部に位置する大径部52Aと、ハウジング50の外部に位置する突出端に止め輪53と止めねじ54で固定される操作ノブ55により、ハウジング50の軸孔50Aを軸方向の両側から回転可能に挟むことにより、ハウジング50に枢支される。操作軸52の大径部52Aから突出する平板部52Bは、サブタンク41に螺着されるニードル弁56の基端スリット56Aに係合する。ニードル弁56は操作軸52の回転操作によりサブタンク41に対して螺動し、先端ニードル56Bを連絡流路46に対して進退し、連絡流路46の連絡面積を調整し、ひいては先端ニードル56Bによる連絡流路46の絞り抵抗に起因して生ずる減衰力を調整可能にする。
従って、油圧緩衝器10は以下の如くに減衰作用を行なう。
(圧縮時)
ピストン側油室38Aの油が圧側流路32Aを通ってロッド側油室38Bに流れ、この油が圧側減衰バルブ32を撓み変形させて圧側の減衰力を得る。これに続き、シリンダ11に進入したピストンロッド12の進入容積分の油が余剰になり、この余剰油がピストン側油室38Aから連絡流路46を通ってサブタンク41の油室44Aに排出され、この間のニードル弁56よる連絡流路46の絞り抵抗により圧側減衰力を得るものとなる。
(圧縮時)
ピストン側油室38Aの油が圧側流路32Aを通ってロッド側油室38Bに流れ、この油が圧側減衰バルブ32を撓み変形させて圧側の減衰力を得る。これに続き、シリンダ11に進入したピストンロッド12の進入容積分の油が余剰になり、この余剰油がピストン側油室38Aから連絡流路46を通ってサブタンク41の油室44Aに排出され、この間のニードル弁56よる連絡流路46の絞り抵抗により圧側減衰力を得るものとなる。
(伸長時)
ロッド側油室38Bの油が伸側流路34Aを通り、伸側減衰バルブ34を撓み変形させてピストン側油室38Aへ流れ、伸側の減衰力を得る。そしてこのとき、シリンダ11から退出するピストンロッド12の退出容積分の油が不足し、この不足油がサブタンク41の油室44Aから連絡流路46を通ってピストン側油室38Aへ補給される。
ロッド側油室38Bの油が伸側流路34Aを通り、伸側減衰バルブ34を撓み変形させてピストン側油室38Aへ流れ、伸側の減衰力を得る。そしてこのとき、シリンダ11から退出するピストンロッド12の退出容積分の油が不足し、この不足油がサブタンク41の油室44Aから連絡流路46を通ってピストン側油室38Aへ補給される。
これらの圧側と伸側の減衰力により、油圧緩衝器10の伸縮振動が抑制される。
尚、油圧緩衝器10の最圧縮時には、シリンダ11の側のバンパ26とピストンロッド21の側のバンパストップ27との衝合により最圧縮時の緩衝作用を果たす。また、油圧緩衝器10の最伸長時には、シリンダ11の側のバンプラバー28とピストンロッド21の側のワッシャ28Aとの衝合により、伸び切り時の緩衝作用を果たす。
尚、油圧緩衝器10の最圧縮時には、シリンダ11の側のバンパ26とピストンロッド21の側のバンパストップ27との衝合により最圧縮時の緩衝作用を果たす。また、油圧緩衝器10の最伸長時には、シリンダ11の側のバンプラバー28とピストンロッド21の側のワッシャ28Aとの衝合により、伸び切り時の緩衝作用を果たす。
以下、圧側減衰力調整装置40において、操作軸52の回転操作によるニードル弁56の進退度合、ひいては先端ニードル56Bによる連絡流路46の絞り抵抗を多段階に調整し、この絞り抵抗に起因して生ずる減衰力を多段階に調整するため、操作軸52をそれら多段階の各段に対応する各一定の回転角度位置に停留可能にするためのディテント構造60について説明する。
ディテント構造60は、図2に示す如く、ハウジング50の大径孔50Bの内部に、操作軸52の大径部52Aと概ね同一径をなす環状の回転規制部材70を装填する。このとき、操作軸52は、磁性体(磁石でも可)からなり、図3に示す如く、中心軸に直交する大径部52Aの端面を吸着面61とする。そして、回転規制部材70は、磁石(磁性体でも可)からなり、図4に示す如く、操作軸52の吸着面61と互いに磁気吸着可能に対向せしめられる吸着面71を備える。
回転規制部材70は、ハウジング50の大径孔50Bに回り止め、かつその吸着面61を操作軸52の吸着面71に対し接離(係脱)できるように直線移動可能にされる。本実施例では、回転規制部材70の外周部の周方向の一部に回り止め突部72を設けるとともに、ハウジング50の大径孔50Bの内周に軸方向に沿う回り止め溝62を設け、回り止め突部72を回り止め溝62に係入させてある。
回転規制部材70の吸着面71の直径方向の2位置(単一位置でも可)に突起73を設け、操作軸52の吸着面61の直径方向の2位置(周方向に等間隔をなす4位置でも可)に突起73を完全に収納する凹溝63を設ける。尚、各突起73は回転規制部材70の周方向に沿う両側にR状(曲面状)の面取部を備え(図4(D))、操作軸52の回転規制部材70はそれらの凹溝63と突起73をそれらの周方向において円滑に係脱でき、ひいてはそれらの吸着面61、71を円滑に接離可能にする。
従って、圧側減衰力調整装置40において、操作軸52のディテント構造60は以下の如くに動作する。
(1)圧側減衰力調整装置40の減衰力を調整するため、操作軸52が一定回転(本実施例では1/2回転)回転操作されると、操作軸52が回転規制部材70を吸引しながら、回り止め状態にある回転規制部材70を軸方向に押しのけ、操作軸52の凹溝63が回転規制部材70の突起73を乗り越え、操作軸52の次の凹溝63が回転規制部材70の当該突起73に収納され、ハウジング50に回り止め状態にある回転規制部材70を再び軸方向に引き寄せ、操作軸52の吸着面61に回転規制部材70の吸着面71を吸着して互いに突き当てる。
(1)圧側減衰力調整装置40の減衰力を調整するため、操作軸52が一定回転(本実施例では1/2回転)回転操作されると、操作軸52が回転規制部材70を吸引しながら、回り止め状態にある回転規制部材70を軸方向に押しのけ、操作軸52の凹溝63が回転規制部材70の突起73を乗り越え、操作軸52の次の凹溝63が回転規制部材70の当該突起73に収納され、ハウジング50に回り止め状態にある回転規制部材70を再び軸方向に引き寄せ、操作軸52の吸着面61に回転規制部材70の吸着面71を吸着して互いに突き当てる。
(2)これにより、操作軸52の次の凹溝63が回転規制部材70の当該突起73に収納され、操作軸52が次の回転角度位置に停留維持される。操作軸52が今回の回転操作(1/2回転)によりニードル弁56を螺動させた分だけ、ニードル弁56が進退し、ひいては先端ニードル56Bによる連絡流路46の絞り抵抗が調整され、この絞り抵抗に起因して生ずる減衰力が増減調整されるものになる。
(3)このとき、操作軸52が回転規制部材70を引き寄せてそれらの吸着面61、71を吸着して突き当てることに起因する衝撃力、音がクリック感を生ずる。
本発明によれば以下の作用効果を奏する。
(a)操作軸52が回転操作されると、操作軸52が回転規制部材70を吸引しながら、回り止め状態にある回転規制部材70を軸方向に押しのけ、操作軸52の凹溝63が回転規制部材70の突起73を乗り越え、操作軸52の次の凹溝63が回転規制部材70の当該突起73に収納され、ハウジング50に回り止め状態にある回転規制部材70を再び軸方向に引き寄せ、操作軸52の吸着面61に回転規制部材70の吸着面71を吸着して互いに突き当てる。操作軸52の次の凹溝63が回転規制部材70の当該突起73に収納され、操作軸52が次の回転角度位置に停留維持される。操作軸52が回転規制部材70を引き寄せてそれらの吸着面61、71を吸着して突き当てることに起因する衝撃力、音がクリック感を生ずる。
(a)操作軸52が回転操作されると、操作軸52が回転規制部材70を吸引しながら、回り止め状態にある回転規制部材70を軸方向に押しのけ、操作軸52の凹溝63が回転規制部材70の突起73を乗り越え、操作軸52の次の凹溝63が回転規制部材70の当該突起73に収納され、ハウジング50に回り止め状態にある回転規制部材70を再び軸方向に引き寄せ、操作軸52の吸着面61に回転規制部材70の吸着面71を吸着して互いに突き当てる。操作軸52の次の凹溝63が回転規制部材70の当該突起73に収納され、操作軸52が次の回転角度位置に停留維持される。操作軸52が回転規制部材70を引き寄せてそれらの吸着面61、71を吸着して突き当てることに起因する衝撃力、音がクリック感を生ずる。
(b)操作軸52が無負荷状態では、操作軸52の凹溝63が回転規制部材70の突起73に収納され、操作軸52と回転規制部材70が互いに吸着状態にあり、かつ回転規制部材70がハウジング50に回り止め状態にあるから、結果として操作軸52は回転せず、操作軸52の回転角度位置が一定位置に停留維持される。
(c)操作軸52に回転規制部材70を臨在させるだけでディテント構造60を構成でき、部品点数を減らし、部品の加工性と組付性も容易になる。操作軸52に回転規制部材70を磁気吸着させた小組み状態で、これらはハウジング50に組付けることができ、組付性を一層向上できる。ボールとスプリングを用いるディテント構造60に比して省スペースになる。
図5の減衰力調整装置80は、例えば前述の油圧緩衝器10において、ピストンロッド12の中空部に挿入したアジャストロッド81の先端部のニードル弁により、ピストンロッド12の内部に設けた、ピストン側油室38Aとピストンロッド側油室38Bのバイパス流路の流路面積を調整するものである。このとき、操作軸82は車軸側取付部材15からなるハウジング83の大径孔83Aに溝付操作部82A、テーパ状カム面82Bを嵌挿させるとともに、小径孔83Bにねじ軸82Cを螺着されて枢支され、回転とともに軸方向にも移動(螺動)される。84はOリングである。操作軸82は溝付操作部82Aを外部に臨ませ、テーパ状カム面82Bをアジャストロッド81の当接部81Aに当接する。これにより、操作軸82は、溝付操作部82Aに加える回転操作により螺動され、テーパ状カム面82Bの変位によりアジャストロッド81を軸方向に進退させ、結果として、アジャストロッド81のニードル弁によりバイパス流路の流路面積を調整する。
このとき、減衰力調整装置80は操作軸82のディテント構造90として、前述の操作軸52のディテント構造60におけると同様の回転規制部材70を用いたディテント構造90を備える。ディテント構造90は、ハウジング83の小径孔83Bの内部に、操作軸82のねじ軸82Cと概ね同一径をなす環状の回転規制部材70を装填する。このとき、操作軸82は、磁性体(磁石でも可)からなり、中心軸に直交するねじ軸82Cの端面を吸着面91とする。そして、回転規制部材70は、磁石(磁性体でも可)からなり、操作軸82の吸着面91と互いに磁気吸着可能に対向せしめられる吸着面71を備える。
回転規制部材70は、ハウジング83の小径孔83Bに回り止め、かつその吸着面91を操作軸82の吸着面71に対し接離(係脱)できるように直線移動可能にされる。本実施例では、回転規制部材70の外周部の周方向の一部に回り止め突部72を設けるとともに、ハウジング83の小径孔83Bの内周に軸方向に沿う回り止め溝92を設け、回り止め突部72を回り止め溝92に係入させてある。
回転規制部材70の吸着面71の直径方向の2位置(単一位置でも可)に突起73を設け、操作軸82の吸着面91の直径方向の2位置(周方向に等間隔をなす4位置でも可)に突起73を完全に収納する凹溝93を設ける。尚、各突起73は回転規制部材70の周方向に沿う両側にR状(曲面状)の面取部を備え、操作軸82の回転規制部材70はそれらの凹溝93と突起73をそれらの周方向において円滑に係脱でき、ひいてはそれらの吸着面91、71を円滑に接離可能にする。
従って、減衰力調整装置80において、操作軸82のディテント構造90は、前述の油圧緩衝器10における操作軸52のディテント構造60と同様に動作し、前述(a)〜(c)と同様の作用効果を奏する。そして、ディテント構造90にあっては、操作軸82と回転規制部材70を磁気吸着させるものであり、操作軸82が軸方向に移動しても、回転規制部材70が操作軸82に吸引され続け、軸方向のどの位置においてもディテント構造90を構成できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、操作軸の吸着面と回転規制部材の吸着面の一方に突起を設け、他方に該突起を完全に収納する凹溝を設けるものであれば良い。突起は唯1個設ければ良く、凹溝は操作軸の1回転内における停留位置の個数分設けられる。
50、83 ハウジング
52、82 操作軸
60、90 ディテント構造
61、71、91 吸着面
70 回転規制部材
63、93 凹溝
73 突起
52、82 操作軸
60、90 ディテント構造
61、71、91 吸着面
70 回転規制部材
63、93 凹溝
73 突起
Claims (2)
- ハウジングに枢支した操作軸を一定の回転角度位置に停留可能にするディテント構造において、
操作軸の中心軸に直交するように該操作軸に設けた吸着面と、回転規制部材に設けた吸着面を互いに磁気吸着可能に対向させ、
回転規制部材はハウジングに回り止め、かつその吸着面を操作軸の吸着面に対し接離できるように直線移動可能に係合され、
操作軸の吸着面と回転規制部材の吸着面の一方に突起を設け、他方に該突起を完全に収納する凹溝を設けてなることを特徴とするディテント構造。 - 前記操作軸が軸方向にも移動する請求項1に記載のディテント構造。
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