JP2007297568A - 難燃性ポリアミド系樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリアミド系樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 塩素、臭素化合物を含まず、難燃性、機械特性、耐熱性、耐吸湿性、加工性等の諸特性に優れた難燃性ポリアミド系樹脂組成物の提供。
【解決手段】ポリアミド系樹脂(A)100重量部に対し、フェノールアラルキル系樹脂(B)3〜90重量部、ホスファゼン及び/又はホスフィン酸塩からなるリン系難燃剤(C)10〜100重量部及び任意成分として(D)充填材を5〜200重量部含有することを特徴とする難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハロゲン化合物、アンチモン化合物を含まないことにより、環境への負荷が小さい、高度に難燃化され、機械特性、電気特性に優れたポリアミド樹脂組成物に関する。
エンジニアリング樹脂の中で、ポリアミド樹脂は、耐熱性が高く、成形流動性が極めて良いという特徴によって、電子・電気用途、OA機器用途、自動車用途などに広く使われており、これら用途では難燃性が要求され、難燃性ポリアミド樹脂組成物が多用される。
ポリアミド樹脂を難燃化する手法としては、フィラー無添加のポリアミド樹脂はメラミンシアヌレート、ガラス繊維や無機フィラーを添加したポリアミド樹脂は、臭素化ポリスチレンと酸化アンチモンが主流となっている。フィラー無添加難燃ポリアミド樹脂では、ハロゲンを使用せず、環境負荷は小さく、この点では優れた難燃化手法と言えるが、メラミンシアヌレートの難燃力が不足することもあり、性能改良が更に要求される場合もある。
ポリアミド樹脂は冬場、成形直後のドライ状態で折れ割れが発生したり、1年を通じての季節変化に対応した湿度変化による吸水寸法変化が問題となる。折れ割れ改良のためには、エラストマーなどの耐衝撃強度付与材を添加することが有効と考えられ、また、吸水寸法変化には、ポリプロピレンなど吸水しない樹脂を添加することが考えられるが、これら、エラストマー、ポリプロピレンなどの樹脂を添加すると、ポリアミド樹脂の難燃化は更に困難となり、現在のメラミンシアヌレートでは、UL94V−0を達成するレベルまで難燃性を向上させることが困難であった。
フィラー添加ポリアミド樹脂は、フィラーがろうそくの芯の働きをして燃焼を加速するため、やはりメラミンシアヌレートでは難燃力が不足してハロゲン系難燃剤を使わざるを得ないのが実態である。メラミンシアヌレート以外の非ハロゲン難燃剤においても、十分な難燃力を有していなかったり、熱分解、加水分解などによってブリードアウトを起こすなど実用上の問題があり、より高度な難燃化手法が求められていた。
特許文献1には、ポリアミド樹脂にポリフェニレンエーテル系樹脂とホスファゼン化合物を添加して難燃化する方法が開示されている。また、特許文献2では芳香族ポリアミドにホスファゼン化合物を添加する試みもなされている。しかし、いずれも十分な難燃性付与効果を得る為には難燃剤成分を多量に添加する必要があり、難燃性付与効果と耐吸湿性、機械特性等とのバランスが未だに不十分であった。
また、特許文献3では熱可塑性樹脂をリン化合物とフェノールアラルキル樹脂で難燃化する技術が開示されている。該特許は実質的にはABS系樹脂に対してリン酸エステルと重量平均分子量3000以下のフェノールアラルキル樹脂を併用する技術が開示の開示である。該技術はABS系樹脂の耐光性の改善を目的としている。
特開2002−53751号公報 特開2001−131409号公報 特開平08−188717号公報
本発明は、塩素、臭素化合物を含まず、難燃性、機械特性、耐熱性、耐吸湿性、加工性等の諸特性に優れた難燃性ポリアミド系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、フェノールアラルキル系樹脂を用いてもすべての樹脂で難燃性付与効果が得られるわけではなく、特定の樹脂において特定のリン化合物を併用することにより初めて、大きな難燃効果及び機械特性、電気特性の向上効果が得られるとの知見を得て、(A)ポリアミド系樹脂に対して、(B)特定のリン系化合物、(C)フェノールアラルキル系樹脂を添加することにより、優れた難燃性を付与するとともに、優れた機械特性、耐熱性、電気特性を有する難燃性ポリアミド系樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下に記載するとおりの難燃性ポリアミド系樹脂組成物及びこれを用いた成形体である。
[1]ポリアミド系樹脂(A)100重量部に対し、フェノールアラルキル系樹脂(B)3〜90重量部、ホスファゼン及び/又はホスフィン酸塩からなるリン系難燃剤(C)10〜100重量部を含有することを特徴とする難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
[2](A)成分が芳香環を含有しないポリアミド系樹脂であることを特徴とする[1]に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
[3](A)成分がポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド66/6、ポリアミド46、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする[1]に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
[4](B)成分のポリスチレン換算重量平均分子量が3000を超えて50000以下であることを特徴とする[1]〜[3]いずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
[5](C)成分がホスファゼンであることを特徴とする[1]〜[4]いずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
[6](C)成分がホスフィン酸塩であることを特徴とする[1]〜[4]いずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
[7]さらに(D)充填材を5〜200重量部含有することを特徴とする[1]〜[6]いずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物、
[8][1]〜[7]いずれか一項に記載の樹脂組成物からなる成形体。
本発明の難燃性ポリアミド系樹脂組成物は、塩素、臭素化合物を含有せず、機械特性、耐熱性、電気特性、加工性に優れ、高度な難燃性を有するポリアミド系樹脂組成物である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明においては、ポリアミド系樹脂(A)に対し、フェノールアラルキル系樹脂(B)、ホスファゼン、ホスフィン酸塩から選ばれる少なくとも一種のリン系難燃剤(C)を組み合わせることにより、優れた難燃性を付与することができる。
以下、諸成分について説明する。
(A)ポリアミド系樹脂
本発明で使用されるポリアミド系樹脂としては、従来公知のものが好適に用いられ、特に限定されない。
これらポリアミド樹脂を合成するためのモノマーは、アミンとしては例えば、ヘキサメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、2−メチルオクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4−ジエチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2−ジメチル−1,7−ヘプタンジアミン、2,3−ジメチル−1,7−ヘプタンジアミン、2,4−ジメチル−1,7−ヘプタンジアミン、2,5−ジメチル−1,7−ヘプタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、3−メチル−1,8−オクタンジアミン、4−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,3−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、1,4−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、2,4−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、3,4−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、4,5−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、2,2−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、3,3−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、4,4−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジメチルアミン、トリシクロデカンジメチルアミン等を挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
また、ジカルボン酸としては、アジピン酸、オクタメチレンジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ジメチルマロン酸、3,3−ジエチルコハク酸、2,2−ジメチルグルタル酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、デカメチレンジカルボン酸、ウンデカメチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸など、アミノ酸として、ペンタメチレンアミノカルボン酸、デカメチレンアミノカルボン酸、ウンデカメチレンアミノカルボン酸など、ラクタム類としては、カプロラクタム、ラウロラクタム等を好適に用いることができ、これらは1種又は二種以上を用いることができる。
これらのモノマーを組み合わせて得られるポリアミド系樹脂の一例を挙げると、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド66/6、ポリアミド46、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6I、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミドMXD6、ポリアミド66/6I、ポリアミド66/6T、ポリアミド6T/6I、ポリアミド66/6I/6、ポリアミド 66/6I/11、ポリアミド66/6I/12、ポリアミド 66/6I/610、ポリアミド 66/6I/612、ポリアミド9T、ポリアミド10T、ポリアミド12T等が挙げられ、これらは一種単独又は二種以上の混合物として用いることができる。
本発明において、各成分を混合した場合に、特に成形加工性、耐熱性、電気特性などのバランスが必要となる場合、芳香環を含有しないポリアミド系樹脂であることが好ましい。一例を挙げると、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド66/6、ポリアミド46、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミドM5Tなどが挙げられる。
本発明のポリアミド系樹脂の重合反応方法は、一般的なポリアミドの重合方法であれば特に限定しない。通常、ジアミンとジカルボン酸とから重合する場合、アミンと酸の当量塩を作り、もしくは、別々に当量添加して縮重合反応する。ラクタムから重合する場合、開環触媒として、少量の水、アミノ酸、鉱酸などを添加し、縮重合反応する。モノマーもしくはモノマー水溶液を加熱し、水分を除去しながら重合を進める溶融重合は工業的に汎用されている。ここで、重合度コントロール剤として、アミンや酸を添加することは周知のことである。また、モノマーを密閉容器中、水の存在下加熱してオリゴマーをプレ重合し、これをニーダーもしくは押出機で後重合する方法もある。モノマーの種類によっては、モノマー段階から、ニーダーもしくは押出機で重合する方法もある。
本発明のポリアミドを製造するに際して、触媒として、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、それらの塩またはエステルを添加することができる。上記の塩またはエステルとしては、リン酸、亜リン酸または次亜リン酸とカリウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、アンチモン等の金属との塩;リン酸、亜リン酸または次亜リン酸のアンモニウム塩;リン酸、亜リン酸または次亜リン酸のエチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、デシルエステル、ステアリルエステル、フェニルエステルなどを挙げることができる。
本発明で使用されるポリアミド樹脂としては、特定範囲内の重合度、すなわち相対粘度を有するものが好ましい。好ましい相対粘度は、JIS K 6810に従って98%硫酸中濃度1%、温度25℃で測定した値で半芳香族ポリアミドについては、1.5〜4.0、好ましくは1.8〜3.0の範囲である。材料強度、流動性、成形性や製品外観等より、適度な相対粘度を有することが好ましい。
本発明のポリアミドの末端は封止されていてもよく、末端封止剤としては、ポリアミド末端のアミノ基またはカルボキシル基と反応性を有する単官能性の化合物であれば特に制限はなく、モノカルボン酸、モノアミン、無水フタル酸等の酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類等を用いることができるが、反応性および封止末端の安定性等の点からモノカルボン酸またはモノアミンが好ましく、取扱いの容易さ等の点からモノカルボン酸がより好ましい。
末端封止剤として使用されるモノカルボン酸としては、アミノ基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソブチル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、反応性、封止末端の安定性、価格等の点から、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、安息香酸が好ましい。
末端封止剤として使用されるモノアミンとしては、カルボキシル基との反応性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族モノアミン等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、反応性、高沸点、封止末端の安定性および価格等の点から、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンが好ましい。
(B)フェノールアラルキル系樹脂
本発明で用いられるフェノールアラルキル系樹脂は、フェノール類とアラルキルハライド又はアラルキルアルコール誘導体を酸触媒で付加、縮合して得ることができる。好適に使用されるフェノール類の一例を挙げると、フェノールや、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ブチルフェノール、アミルフェノール等の炭素数が1〜10のアルキル基を置換基として1〜4個含有するアルキルフェノール類、フェニルフェノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、2,4−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−6−メチルフェノール等が挙げられる。また、アラルキルハライドやアラルキルアルコール誘導体としては、α,α’−ジクロロ−p−キシレン、α,α’−ジブロモ−p−キシレン、α,α’−ジヒドロキシ−p−キシレン、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、α,α’−ジエトキシ−p−キシレン、4,4’−ビス(ジクロロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ジブロモメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ジメトキシメチル)ビフェニル等が挙げられる。
また、これらのフェノールアラルキル系樹脂は一種単独でも二種以上を併用して用いても良い。また、これらはカシュー、オイル、ゴム、などで変性されていてもよい。
本発明で用いられるフェノールアラルキル系樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、特に制限はされないが、難燃性付与効果、機械特性の向上及び加工性とのバランスを考慮すると、3000を超えて50000以下のものが好適に用いられ、より好ましくは3500〜30000、更に好ましくは5000〜30000、特に好ましくは5000〜20000である。
本発明においては、テトラヒドロフランを溶媒とし、流速1mL/minにて測定したGPCにおけるリテンションタイム6.1〜9.7分の面積分率(a)とリテンションタイム9.7〜11.9分の面積分率(b)の合計を100%とした場合の面積分率(a)が65%以上95%以下、好ましくは70%以上95%以下、より好ましくは74%以上92%以下、特に好ましくは74%以上90%以下であるフェノールアラルキル系樹脂を(C)成分と併用することにより、優れた難燃性、耐熱性、機械特性、加工性、電気特性を与えるが、特に、難燃性において相乗的な高い効果を与える。
フェノールアラルキル系樹脂のGPCの測定方法は、Waters Alliance(日本ウォーターズ(株)社製)を用いて、テトラヒドロフラン溶媒で、カラム温度35℃で、流速1mL/minにて、カラムを日本ウォーターズ(株)社製Waters Styragel HR1、HR3、HR4 各一本を直列につないで使用して、UV(Waters2487;波長254nm)及び/又はRI(Waters2414)検出器にて測定する方法である。リテンションタイム6.1〜9.7分と9.7〜11.9分のそれぞれの面積分率は以下に示す方法で計算する。GPCチャートのベースラインと6.1〜9.7分のGPC曲線とリテンションタイム9.7分の位置に垂直にひいた直線との間に囲まれた面積を(a′)とし、GPCチャートのベースラインと9.7〜11.9分のGPC曲線とリテンションタイム11.9分の位置に垂直にひいた直線との間に囲まれた面積を(b′)とするとき、(a′)と(b′)の合計に対する(a′)を百分率表示した値を面積分率(a)とし、(a′)と(b′)の合計に対する(b′)を百分率表示した値を面積分率(b)とする。また、標準ポリスチレンを用いて較正曲線を作成し、較正曲線を元にリテンションタイム9.7分の分子量を算出したところ、約870であった。
(C)リン系難燃剤
本発明において用いる(C)成分のリン系難燃剤としては、(B)成分との相乗効果を考慮すると、ホスファゼン化合物及び/又はホスフィン酸塩が好適に用いられ、これらは一種単独又は二種以上の混合物として使用することができる。
(C−1)ホスファゼン化合物
本発明で用いることができるホスファゼン化合物としては、従来公知のものを広く用いることができる。本発明で好適に用いられるホスファゼン化合物の構造は、例えばJames E. Mark, Harry R. Allcock, Robert West 著、”Inorganic Polymers” Pretice-Hall International, Inc., 1992, p61-p140に記載されている。例えば、下記一般式(1)で示される環状ホスファゼン化合物及び/又は下記一般式(2)で示される鎖状ホスファゼン化合物が挙げられ、その中でもこれらの構造を有するホスファゼン化合物を95重量%以上含有するものが好ましい。
Figure 2007297568
Figure 2007297568
(式中のnは3〜25の整数、mは3〜10000の整数であり、置換基Xは、炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が6〜11のアリール基、フッ素原子、下記一般式(3)で示される置換基を有するアリールオキシ基、ナフチルオキシ基、炭素数が1〜6のアルコキシ基およびアルコキシ置換アルコキシ基で表される置換基から選ばれる置換基であり、それぞれ異なっていても、同じでも良い。置換基上の水素は一部又は全部がフッ素に置換されていても構わない。また、式中のYは−N=P(O)(X)又は−N=P(X)を表し、Zは−P(X)又は−P(O)(X)を表す。
Figure 2007297568
(式中のY、Y、Y、Y及びYは、それぞれ独立に水素原子、フッ素原子、炭素数が1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、フェニル基、ヘテロ元素含有基の中からなる群より選ばれる置換基を表す。
これらの化合物は、一種単独で用いても、二種以上の混合物として用いても良い。
難燃性を決める因子の一つとして、分子中に含有するリン原子の濃度が挙げられる。ホスファゼン化合物において、鎖状構造を有する鎖状ホスファゼンは分子末端に置換基を有することから、環状ホスファゼン化合物よりもリン含有率が低くなり、同量を添加する場合、鎖状ホスファゼン化合物よりも環状ホスファゼン化合物の方がより難燃性付与効果が高いと考えられることから、本発明においては、環状構造を有するホスファゼン化合物の使用が好ましく、環状ホスファゼン化合物を95重量%以上含有するものが好ましい。
ホスファゼン化合物中の置換基Xは特に制限はなく、一例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基等のアルキル基、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、4-ターシャリーブチルフェニル基、2-メチル-4-ターシャリーブチルフェニル基等のアリール基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、n−アミルオキシ基、イソアミルオキシ基、tert−アミルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、メトキシプロピルオキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2−エチルフェノキシ基、3−エチルフェノキシ基、4−エチルフェノキシ基、2,6−ジエチルフェノキシ基、2,5−ジエチルフェノキシ基、2,4−ジエチルフェノキシ基、3,5−ジエチルフェノキシ基、3,4−ジエチルフェノキシ基、4−n−プロピルフェノキシ基、4−イソプロピルフェノキシ基、4−ターシャリーブチルフェノキシ基、2−メチル−4−ターシャリーブチルフェノキシ基、2−フェニルフェノキシ基、3−フェニルフェノキシ基、4−フェニルフェノキシ基等のアルキル置換フェノキシ基、アリール置換フェノキシ基ナフチル基、ナフチルオキシ基等が挙げられ、これらの基の一部又は全部の水素がフッ素及び/又はヘテロ元素を含有する基に置き換わっていても構わない。ここで、ヘテロ元素を含有する基とは、B、N、O、Si、P、S原子を含有する基であり、一例を挙げると、アミノ基、アミド基、アルデヒド基、グリシジル基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、シリル基等を含有する基が挙げられる。
さらに、これらの化合物は国際公開番号WO00/09518号に開示されている技術により、フェニレン基、ビフェニレン基および下記に示す基(4)からなる群より選ばれた架橋基によって架橋されていても良い。
Figure 2007297568
(式中、Xは、―C(CH−、−SO−、−S−、または−O−を、yは0又は1を表す。)
これらの架橋構造を有するホスファゼン化合物は、具体的にはジクロルホスファゼンオリゴマーにフェノールのアルカリ金属塩および芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属塩を反応させることにより製造される。これらのアルカリ金属塩は、ジクロロホスファゼンオリゴマーに対して理論量よりもやや過剰に添加される。
これらのホスファゼン化合物は一種単独で用いても、二種以上の混合物として用いても良い。
また、ホスファゼン化合物は環状三量体、環状四量体等の環状体や鎖状ホスファゼンといった構造の異なる混合物であるが、樹脂に添加した場合の加工性は環状三量体、四量体含有率が高いほど好ましい傾向にあり、具体的には環状三量体及び/又は四量体化合物を80重量%以上含むホスファゼン化合物、より好ましくは三量体及び/又は四量体化合物を85重量%以上、さらに好ましくは93重量%以上含有するホスファゼン化合物が好ましい。
また、本発明においてフェノールアラルキル系樹脂と組み合わせて使用する場合、三量体を70重量%以上、より好ましくは三量体を76重量%以上、更に好ましくは三量体を80重量%以上,特に好ましくは三量体を85重量%以上含有するホスファゼン化合物を用いる場合、特に優れた難燃性付与効果が得られる上、優れた機械特性の向上効果が得られる。
また、ホスファゼン化合物は、置換基の種類や構造の違いによっても異なるが、液状、ワックス状、固体状等、さまざまな形態を取ることができ、本発明の効果を損なわないものであれば、どのような形状でも構わない。固体状態の場合、嵩密度が0.45g/cm以上、好ましくは0.45g/cm以上、0.75g/cm以下であることが好ましい。
該ホスファゼン化合物中に含有するナトリウム、カリウム等のアルカリ金属成分はそれぞれ200ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下であり、より好ましくは、全アルカリ金属成分が50ppm以下である。
また、一般式(1)中の置換基Xのうち少なくとも一つが水酸基であるホスファゼン化合物、即ちP−OH結合を含有するホスファゼン化合物の含有量が1重量%未満であることが望ましく、且つ、塩素含有量が1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは300ppm以下であることが望ましい。
置換基Xのうち少なくとも一つが水酸基であるホスファゼン化合物は、下記一般式(5)で表されるオキソ体構造をとることもあるが、このようなオキソ体化合物も水酸基含有ホスファゼン化合物と同様に1重量%未満であることが望ましい。上記一般式(2)で表される鎖状構造を有するホスファゼン化合物でも同様である。
Figure 2007297568
(式中のa+b=nであり、nは3以上の整数である。また、式中のXは同じであっても異なっても良いアリールオキシ基、及び/又はアルコキシ基を示す。)
(C−2)ホスフィン酸塩
本発明で用いることができるホスフィン酸塩は、下記一般式(6)及び/又は(7)で表されるホスフィン酸塩及び/又はこれらのポリマー及び/又は下記一般式(8)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である。
Figure 2007297568
Figure 2007297568
(式中、Q、Q、Q、Qは、水素原子、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基を表し、Qは炭素数が1〜18のアルキレン、アリールアルキレン、アリーレン、アルキルアリーレン、ジアリーレンから選ばれる基を表す。式中n、mはそれぞれ1〜3の整数であり、xは1又は2である。また、Mは、周期表第四周期以降の金属原子、アミド、アンモニウム基及びメラミン誘導体から選ばれる基を表し、xが2の場合は同じ基であっても異なる基であっても良い。)
Figure 2007297568
(式中のT1、T2,T3は、水素原子、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基を表し、指揮中のn、mはそれぞれ独立に1〜4の整数である。)
本発明において好適に使用される(C)成分に含有する水分量は、電気特性、耐加水分解性等を考慮した場合、1000ppm以下、好ましくは800ppm以下、さらに好ましくは650ppm以下、さらには500ppm以下、より好ましくは300ppm以下であり、且つJIS K6751に基づき測定された酸価が1.0以下、好ましくは0.5以下であることが望ましい。
また、本発明で好適に使用される(C)成分は、耐加水分解性、耐吸湿性の観点から、水への溶解度(サンプルを0.1g/mLの濃度で蒸留水に混合し、室温で1時間攪拌後に水中に溶け込んだサンプルの量を指す)が100ppm以下、好ましくは50ppm、より好ましくは25ppm以下であるものが良い。
本発明で用いるリン化合物は、(A)成分と併用して用いた場合の、難燃性、燃焼時の低発煙性、低揮発性等を考慮すると、TGAによる不活性ガス雰囲気下、昇温速度10℃/minで常温から600℃まで加熱した時の、50重量%の重量減少時の温度と5重量%の重量減少時の温度の差が、20〜150℃、好適には20〜120℃であるものが好ましい。また、樹脂に対して用いた場合、燃焼時の炭化層形成促進効果による難燃効率を考えると、50重量%の重量減少時の温度が320〜500℃であるものが好ましく、より好ましくは350〜460℃である。
本発明で好適に用いられるリン化合物は、含有する置換基の種類や構造の違いによっても異なるが、液状、ワックス状、固体状等、さまざまな形態を取ることができ、本発明の効果を損なわないものであれば、どのような形状でも構わない。
本発明において好適に用いられるリン化合物の中で、リン化合物自体の耐熱性や、高い機械特性付与効果を必要とする場合は、ホスファゼン化合物を特に好適に用いることができ、耐熱性を特に必要とする場合はホスフィン酸塩が好適に用いられる。
(配合割合)
本発明の難燃性ポリアミド系樹脂組成物における各成分の配合割合は、難燃性付与効果と機械特性、加工性等のバランスを考慮すると、(A)ポリアミド系樹脂100重量部に対し、(B)フェノールアラルキル系樹脂3〜90重量部、好ましくは5〜60重量部、より好ましくは5〜40重量部、特に好ましくは10〜35重量部、(C)リン系難燃剤3〜100重量部、好ましくは5〜60重量部、より好ましくは5〜40重量部であるものが好ましい。
(D)充填材
本発明の難燃性樹脂組成物には、機械物性等の諸特性を向上させる目的で、従来公知の充填材を配合することができる。例えば、酸化チタン、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、硼酸アルミニウム、硼酸マグネシウムや、ケナフ繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、石英繊維等の繊維状補強剤や、非繊維状補強剤が挙げられる。これらは一種単独で用いても、二種以上を併用しても良い。また、これらは、有機物や無機物等で被覆されていても良い。
また、充填材としてガラス繊維を用いる場合、長繊維タイプのロービング、短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバー等から選択して用いることが出来る。ガラス繊維は使用する樹脂用に表面処理した物を用いるのが好ましい。
充填材は配合されることによって、燃焼時に生成する不燃層(又は炭化層)の強度を一層向上させることができる。燃焼時に一度生成した不燃層(又は炭化層)が破損しにくくなり、安定した断熱能力を発揮できるようになり、より大きな難燃効果が得られる。さらに、材料に高い剛性も付与することができる。
充填材の配合量は、本発明の効果を発揮できる範囲であれば特に規定はされない。充填材配合による上記効果を効果的に得る為には、ポリアミド系樹脂100重量部に対して、充填材は5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部、より好ましくは10〜120重量部、特に好ましくは20〜100重量部である。
(窒素系化合物)
本発明においては更に難燃効果を高める目的で、更に窒素含有化合物を添加しても良い。
一例を挙げると、トリアリールアミン、ジアルキルアリールアミン、アルキルジアリールアミン等の三級アミン類や四級アンモニウム塩、メラミン、メラム、メレム、メロン、メチレンジメラミン、エチレンジメラミン、デカメチレンジメラミン、1,3−シクロヘキシルジメラミン、4,4’−ジエチレンジメラミン、ジエチレントリメラミン、ベンゾグアナミン、ジベンゾグアナミン、サクシノグアナミン、メチルグアナミン、アセトグアナミン、メラミン樹脂等や、上記化合物のシアヌル酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硼酸塩、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジン、2−N−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジン、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン、トリアリルシアヌレート、トリメタアリルイソシアヌレート等のトリアジン系化合物が挙げられる。耐熱性を特に必要とする場合には、トリアジン系化合物が好適に用いられる。更に熱安定性、耐揮発性等が必要な場合、メラム、メレム、メロン等のメラミン縮合物や、上記トリアジン系化合物とシアヌル酸との反応物、特にメラミンとシアヌル酸との反応物であるメラミンシアヌレートが好適に用いられる。また、トリアジン系化合物とシアヌル酸との反応物の水酸基及び/又はアミノ基の一部又は全部が他の置換基で置換されていても良い。
本発明で好適に用いられるメレム、メラム、メロン等のメラミン縮合物の製造方法は特に限定されない。一例を挙げると、メラミンまたはメラミン塩を不活性ガス雰囲気下若しくは真空下で、無触媒下又は有機酸触媒下で約280〜320℃に加熱することにより、自己縮合することにより得ることができる。
本発明で好適に用いられるメラミンシアヌレートは、メラミンとシアヌル酸との等モル反応物である。例えば90〜100℃程度の温度下で、メラミン水溶液とシアヌル酸水溶液とを攪拌混合し、反応して得られた生成物を沈殿・濾過することにより、白色固体として得ることができ、粉砕して微粉末状にして使用するのが好ましい。上記窒素含有化合物は、一種単独で用いても良いし、二種以上の混合物として用いても良い。また、これら化合物は必ずしも完全に純品である必要はなく、未反応物が多少残存していても良い。
窒素系化合物の添加量は、本発明の効果を発揮できる量であれば規定されないが、好適には(A)ポリアミド系樹脂100重量部に対して、1〜200重量部、より好ましくは5〜150重量部、更に好ましくは10〜120重量部である。
(シリカ系化合物)
本発明においては、シリカ、石炭灰(フライアッシュ)、ゼオライト、珪酸塩から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。これらは難燃性向上効果が高く、好適に用いられる。
具体的にはシリカ、フライアッシュI種、II種、III種、IV種、ゼオライトや、ウォラストナイト、カオリナイト等の蛇紋石−カオリン族、タルク、ケロライト等のタルク−パイロフィライト族、モンモリロナイト、サポナイト等のスメクタイト族、3八面体型バーミキュライト等のバーミキュライト族、黒雲母、白雲母等の雲母族(マイカ)、緑泥石族等の珪酸塩が挙げられる。また、これらは、天然に産出されるものでも良いし、人工的に合成されたものであっても、焼成等の処理を施されたものであっても良い。
(他の難燃剤、難燃助剤)
本発明による難燃性樹脂組成物においては、本発明の効果が達成できる範囲で、従来公知のノンハロゲン、ノンアンチモンの難燃剤、難燃助剤を併用することができる。例示すると、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、アルミン酸カルシウム等の金属水酸化物、酸化銅、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物類、硼酸、硼酸亜鉛化合物等の硼素含有化合物、ポリオルガノシロキサン、シルセスキオキサン、シリコン樹脂等の珪素含有化合物、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、フェニルクレジルホスフェート、フェニルキシレニルホスフェート、クレジルキシレニルホスフェート等のリン酸エステル類、ビスフェノールA、ビスフェノールS、レゾルシン、ハイドロキノン等で架橋された縮合リン酸エステル等リン酸エステルを添加して、更なる難燃性の向上も可能である。
(その他の樹脂)
本発明の難燃性ポリアミド系樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の樹脂と組み合わせて使用することができる。使用に供される樹脂は何等規定されるものではなく、公知の樹脂が好適に使用される。一例を挙げると、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ABS系樹脂、AS系樹脂、BAAS系樹脂、MBS樹脂、AAS樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、フェノール系樹脂、ポリカーボネート−ABS樹脂のアロイ、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリアルキレンアリレート系樹脂、サーモトロピック液晶、ポリケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、キシレン樹脂、トリアジン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂、オキセタン樹脂、ケトン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、スチリルピリジン樹脂、シリコン樹脂、合成ゴム等が挙げられる。
本発明で使用することの出来るその他の樹脂は、一種単独でも、二種以上の樹脂を組み合わせて用いても良い。
(添加剤)
本発明の難燃性ポリアミド系樹脂組成物には、剛性や寸法安定性等の他の特性を付与するため、本発明の効果を損なわない範囲で他の添加剤、例えば可塑剤、酸化防止剤、及び紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤などの安定剤、硬化剤、硬化促進剤、帯電防止剤、導電性付与剤、応力緩和剤、離型剤、結晶化促進剤、加水分解抑制剤、潤滑剤、衝撃付与剤、摺動性改良剤、相溶化剤、核剤、強化剤、補強剤、流動性調整剤、染料、増感材、着色用顔料、ゴム質重合体、導電性高分子等を予め添加することができる。
(配合順序)
本発明の難燃性ポリアミド系樹脂組成物における各成分の配合順序は、本発明の効果が達成できる方法であれば特に規定するものでない。すべての成分を予め混合して用いても良いし、適宜順番に混合して用いても良い。
(配合方法)
本発明の難燃性ポリアミド系樹脂組成物の配合方法は、本発明の効果が達成できる方法であれば特に規定するものではない。例えば、押出機、加熱ロール、ニーダー、ローラミキサー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練製造することができる。その中でも押出機による混練りが、生産性の面で好ましい。混練り温度は、ベース樹脂の好ましい加工温度に従えばよく、目安としては140〜360℃の範囲、好ましくは180〜330℃の範囲である。
また本発明の該組成物の成形体は、射出成形、シート成形、ブロー成形、インジェクションブロー成形、インフレーション成形、プレス成形、押出成形、発泡成形、フィルム成形等、公知の方法で成形することが可能であり、圧空成形、真空成形等の二次加工成形法も用いることができる。
各成分を混合させる順序は、本発明の効果が達成できる方法であれば特に規定するものではない。樹脂組成物の製造方法は、それぞれの樹脂の適性に応じて、好ましい方法を用いることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。なお、表1、2における各成分の配合割合は重量部で表示した。
まず、実施例における評価・測定方法について述べる。
(1)難燃性
UL−94 垂直燃焼試験に基づき、約0.8mm厚みの射出成形試験片を用いて測定し、5本の試験片を各二回計10回接炎時の燃焼時の滴下物による脱脂綿着火の有無を評価した。また、5本の試験片における第一回目の接炎時の平均燃焼時間及び、第一接炎時の綿着火の有無を評価した。
(2)フェノール系樹脂のGPC測定
フェノール系樹脂のGPCの測定方法は、Waters Alliance(日本ウォーターズ(株)社製)を用いて、テトラヒドロフラン溶媒で、カラム温度35℃、流速1mL/minにて、カラムを日本ウォーターズ(株)社製 Waters Styragel HR1、HR3、HR4 各一本を直列につないで使用して、UV(Waters2487;波長254nm)及び/又はRI(Waters 2414)検出器にて測定する方法である。リテンションタイム6.1〜9.7分と9.7〜11.9分のそれぞれの面積分率を求める方法は以下に示す方法で計算する。GPCチャートのベースラインと6.1〜9.7分のGPC曲線とリテンションタイム9.7分の位置に垂直にひいた直線との間に囲まれた面積を(a′)とし、GPCチャートのベースラインと9.7〜11.9分のGPC曲線とリテンションタイム11.9分の位置に垂直にひいた直線との間に囲まれた面積を(b′)とするとき、(a′)と(b′)の合計に対する(a′)を百分率表示した値を面積分率(a)とし、(a′)と(b′)の合計に対する(b′)を百分率表示した値を面積分率(b)とする。また、標準ポリスチレンを用いて較正曲線を作成し、較正曲線を元にリテンションタイム9.7分の分子量を算出したところ、約870であった。
(3)耐熱性(HDT)
ASTM−D−648に基づき、厚さ3.2mmの試験片を用いて、18.6kg荷重にて測定した。
(4)耐衝撃性 (IZOD)
ASTM−D−256に基づき、厚さ3.2mmの試験片(ノッチ付)を用いて測定を行った。
(5)耐トラッキング性
射出成形機(東芝機械製:IS150E)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃で、100×90×3mmの射出成形板を得た。この平板を日立化成(株)製 耐トラッキング試験機 HAT−500−3型にセット、IEC Publication 112規格に従って、100〜600Vの電圧下、0.1%塩化アンモニウム水溶液を30秒毎に滴下し試験片がトラッキングを起こすことなく、50滴で破壊しない最大電圧を求めた。この値が高いものほど耐トラッキング性に優れる。
(6)熱安定性(モールドデポジット:MD)
日精樹脂工業株式会社製PS−40E成型機を用いて、シリンダー温度275℃、金型温度80℃に設定した射出成型機を用いて、長さ128mm×幅12.8mm×厚さ0.79mmの成形試験片を成形し、10ショット後の金型表面状態を目視により観察した。
○:MD の発生が少ない
×:MD の発生が多い。
実施例及び比較例で用いた各成分は以下のものである。
(A)樹脂
(A−1)ポリアミド66樹脂(レオナ1300;旭化成ケミカルズ(株)社製)
(A−2)ポリブチレンテレフタレート樹脂(ジュラネックス2002;ウィンテックポリマー(株)社製)
(B)フェノール系樹脂
(B−1)フェノールアラルキル樹脂(PR−54869;住友ベークライト(株)社製)(a)64.4%、(b)35.6%、Mw2477
(B−2)フェノールアラルキル樹脂(XL−225;三井化学(株)社製)(a)81.8%、(b)18.2%、Mw13571
(B−3)フェノールノボラック型樹脂(PR−53195;住友ベークライト(株)製)(a)73.8%、(b)26.2%、Mw3503
(C)リン化合物
(C−1)ホスファゼン化合物
下記化学式(9)においてn=3が93.6重量%、n=4が4.0重量%、n≧5が2.4重量%であるフェノキシホスファゼン。5%減量温度;336℃、50%減量温度;398℃、500℃残渣量;4.7重量%、酸価;0.17、含有水分量;182ppm。
Figure 2007297568
(C−2)リン酸エステル
トリフェニルホスフェート(TPP;大八化学(株)社製)
(C−3)ホスフィン酸アルミニウム塩
2106g(19.5モル)のエチルメチルホスフィン酸 を6.5リットルの水に溶解し、507g(6.5モル)の水酸化アルミニウムを激しく撹拌しながら加え、混合物を85℃に加熱した。混合物を80〜90℃で合計65時間撹拌し、その後60℃に冷却し、吸引濾過する。重量が一定となるまで120℃の真空乾燥キャビネット中で乾燥した後、300℃以下では溶融しない微粒子粉末2140gを得た。
(D)充填剤
ガラス繊維(GF) T−275(日本電気硝子(株)製)
(その他の成分)
・メラミンシアヌレート(MCA) MCA C−0 (三菱化学(株)社製)
・滴下防止剤 PTFE 6C−J(三井デュポンフロロケミカル(株)社製)
[実施例1〜4、比較例1〜3]
上流側と下流側にそれぞれ1箇所の供給口を備えたZSK−25二軸回転押出機[ウェルナー&フライデラー社製]を用いて、加熱シリンダーの設定温度を275℃に設定し、上流側供給口よりGF以外の各成分を表1に示す割合で混合して投入し、下流側供給口よりGFを表1に示す量で供給し、スクリュー回転数300rpmで溶融混練し、ストランドを冷却裁断して樹脂組成物ペレットを得た。
次に、得られた樹脂組成物ペレットを、射出成型機にて物性試験片を成形し、上記試験法により物性試験を行い、表1の結果を得た。
Figure 2007297568
表1より、フェノールアラルキル系樹脂と特定のリン化合物を併用することにより、難燃性に優れ、耐熱性、耐衝撃性、耐トラッキング性、加工性に優れた組成物を得られることが判る。
[比較例4〜6]
上流側と下流側にそれぞれ1箇所の供給口を備えたZSK−25二軸回転押出機[ウェルナー&フライデラー社製]を用いて、加熱シリンダーの設定温度を240℃)に設定し、上流側供給口よりGF以外の各成分を表2に示す割合で混合して投入し、下流側供給口よりGFを表3に示す量で供給し、スクリュー回転数300rpmで溶融混練し、ストランドを冷却裁断して樹脂組成物ペレットを得た。
次に、得られた樹脂組成物ペレットを、射出成型機にて物性試験片を成形し、上記試験法により物性試験を行い、表2の結果を得た。
Figure 2007297568
表2より、ポリアミド樹脂以外の樹脂ではフェノールアラルキル系樹脂と特定のリン化合物の組合せでは難燃性付与効果が小さく、フェノールアラルキル系樹脂と特定のリン化合物の組合せはポリアミド系樹脂に対して特に大きな効果を発揮することがわかる。
本発明による、難燃性ポリアミド系樹脂組成物は、コイルボビン、フライバックトランス、コネクター、偏光ヨーク等の電気・電子機器部品、プリント配線板、プリント基板、封止剤、電気絶縁材料、電気被覆剤、積層板、高速演算用ワニス、先端複合材料、電線、アンテナ剤、ケーブル、高性能成型材料等の電気・電子材料用途、塗料、接着剤、コーティング材、食器、ボタン、繊維・紙処理剤、化粧板、UV硬化型インキ、シーラント、合成皮革、断熱緩衝材料、塗膜防水材、防食ライニング、鋳型用バインダー、ラッカー、ペイント、インキの改質材、樹脂変性材、航空機内装剤、複合材料用マトリックス、家庭用品、OA機器、AV機器、電池電装用、照明機器、自動車部品用途、ハウジング用途、ETC、ITC、携帯電話等に最適に使用される。

Claims (8)

  1. ポリアミド系樹脂(A)100重量部に対し、フェノールアラルキル系樹脂(B)3〜90重量部、ホスファゼン及び/又はホスフィン酸塩からなるリン系難燃剤(C)10〜100重量部を含有することを特徴とする難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
  2. (A)成分が芳香環を含有しないポリアミド系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
  3. (A)成分がポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド66/6、ポリアミド46、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11及びポリアミド12よりなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
  4. (B)成分のポリスチレン換算重量平均分子量が3000を超えて50000以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
  5. (C)成分がホスファゼンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
  6. (C)成分がホスフィン酸塩であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
  7. さらに(D)充填材を(A)成分100重量部に対して、5〜200重量部含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の難燃性ポリアミド系樹脂組成物からなる成形体。
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