JP2007296040A - 電磁加熱調理可能なスタンディングパウチ - Google Patents

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理奈子 長村
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Abstract

【課題】レトルト食品等の内容物を加熱し得る電磁加熱調理可能なスタンディングパウチを提供すること。
【解決手段】相対向する二枚の胴部材シート(11、12)の間に別体の断面が逆V字形の底部材シート(13)を介在させて、放物線状に接着された底部シール(14)と、直線状に接着された二本の側部シール(15、16)とを形成させた底ガセット方式のスタンディングパウチ(10)であって、各胴部材シートと底部材シートには、導電製材料からなる発熱体(4)がパターン状に積層されている。

【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱を利用した誘導加熱調理器によって内容物を加熱する電磁誘導加熱調理用容器に関するものであり、特には、カレーやシチューといったレトルト食品などを入れたパウチを電磁調理器で調理・加熱を可能にする電磁加熱調理可能なスタンディンパウチに関する。
近年、高層マンション等ではガスの代わりに電磁調理器が使用されるようになってきている。そして、電磁調理器は、載置面の下方に設けた磁力発生コイル部に高周波を流して磁力線を発生させることにより載置面上の加熱容器に渦電流を発生させ、加熱容器の電気抵抗によりジュール熱で加熱容器を加熱するものであり、最終的には加熱容器に入れた内容物を電磁作用によって加熱するものである。
ところで、従来は調理するに際し、なべ、フライパンのような調理器具を必ず必要としていた。一方、共稼ぎ所帯の増加等の社会的要因などにより、箱、袋等の容器に入れられた半調理状態の食品を購入し家庭等で加熱調理するという風潮も増えてきた。
使い捨ての容器を考えると環境面からはレトルトパウチ等プラスチックフィルム等を何枚か積層した複合フィルムを使用したパウチの方が良い。また、一般的に用いられているパウチは、全面をアルミニウム箔またはアルミニウム蒸着で構成しているが、電磁誘導加熱の場合は、発熱体部分が加熱されるため、ヒートシール部分は発熱体が二枚以上になり過加熱の危険性がある。
本発明は、電磁加熱調理用容器に関する以上のような問題に鑑みてなされたもので、レトルトパウチ中のレトルト食品等の内容物を加熱し得る電磁加熱調理可能なスタンディングパウチを提供することを課題とする。
本発明の請求項1の発明は、相対向する二枚の胴部材シートの間に別体の断面が逆V字形の底部材シートを介在させて、放物線状に接着された底部シールと、直線状に接着された二本の側部シールとを形成させた底ガセット方式のスタンディングパウチであって、
前記各胴部材シートと底部材シートには、導電性材料からなる発熱体シートがパターン状に積層されていることを特徴とする電磁加熱調理可能なスタンディングパウチである。
このように請求項1記載の発明によれば、各胴部材シートと底部材シートには、導電性材料からなる発熱体シートがパターン状に積層されているので、レトルト食品等の内容物を入れたスタンディングパウチ形態のレトルトパウチを電磁調理器の載置面に載置し、磁力発生コイル部の磁力線で載置面上の加熱容器に渦電流を発生させることにより胴部シートや底部シートを発熱させてレトルトパウチに入れておいた内容物を加熱させることができる。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記発熱体シートは、胴部材シートと底部材シートの底部シールと側部シールとに重ならないように積層されていることを特徴とする電磁加熱調理可能なスタンディングパウチである。
このように請求項2記載の発明によれば、発熱体シートは、胴部材シートと底部材シートの底部シールと側部シールとに重ならないように積層されているので、レトルトパウチの過加熱の防止とレトルトパウチの破損防止が可能となった。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記底部に設けられた発熱体は、それ自体では発熱しない大きさであり、前記側部に設けられた発熱体の影響により発熱する位置に設けられていることを特徴とする電磁加熱調理可能なスタンディングパウチである。
このように請求項3記載の発明によれば、側部に設けられた発熱体部分から加熱されるため、過加熱が防止される。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3記載の発明において、熱伝導率の低い材質物で前記スタンディングパウチの全体又は一部が覆われていることを特徴とする電磁加熱調理可能なスタンディングパウチである。
このように請求項4記載の発明によれば、スタンディングパウチの全体又は一部を熱伝導率の低い材質物で覆うことにより熱伝導率の低い材質物が断熱層となって、調理・加熱後のスタンディングパウチを容易に手で持つことができるようになった。
このように本発明の電磁加熱調理可能なスタンディングパウチは、スタンディングパウチの内面にアルミニウム箔などによる発熱体を設けたことにより、電磁調理器での調理・加熱が可能な容器となった。また、ヒートシール部分など発熱体シートが二枚重なる部分については、発熱体が一枚以下になるようにパターン接着することでパウチの過加熱防止・パウチ破損防止が可能となった。さらに、断熱層をパウチの外側に別添することで、調理・加熱後のパウチを消費者が容易に手で持つことが可能になった。
本発明を一実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の電磁加熱調理可能なスタンディンパウチ(10)は、例えば、図1に示すように、相対向する二枚の胴部材シート(11、12)の間に別体の断面が逆V字形の底部材シート(13)を介在させて、放物線状に接着された底部シール(14)と、直線状に接着された二本の側部シール(15、16)とを形成させた底ガセット方式のスタンディングパウチ(10)である。
そして、各胴部材シート(11、12)と底部材シート(13)には、導電性材料からなる発熱体シート(4)がパターン状に積層されている電磁加熱調理可能なスタンディングパウチ(10)である。
スタンディングパウチ(10)を構成する胴部材シート(11、12)や底部材シート(13)としては、電子レンジ加熱が可能で耐熱性がある、例えば、〔外層〕二軸延伸ナイロンフィルム/線状低密度ポリエチレン〔内層〕、〔外層〕二軸延伸ポリプロピレンフィルム/酸化アルミニウム蒸着ポリエチレンテフタレートフィルム/未延伸ポリプロピレンフィルム〔内層〕等の一般的に公知の複合フィルム(1)を使用することができる。
胴部材シート(11、12)や底部材シート(13)に積層される発熱体シート(4)は、シーラント層(3)の上に貼り合わせる状態で積層されても良いが、図示されているように複合フィルム(1)の基材フィルム(2)とシーラント層(3)の間に挟まれて積層された状態としても良い。
発熱体シート(4)を形成する発熱体は、アルミニウム箔のほかに鉄、ステンレス、クロム、胴などの金属材料やカーボンなどの非金属材料でも良い。過加熱を防止するために、キュリー温度設定した材質を使用することも可能である。
また、電磁加熱調理可能なスタンディングパウチ(10)の形態は、図1に示すような底上げ型でも良いが、発熱の効率を考慮すると、調理器からの距離は零mmが望ましい。
図3は、本発明の電磁加熱調理可能なスタンディングパウチの一部を断熱部材(20)で覆った状態を模式的に示す説明図である。
これは紙、発泡シートなどの空気層を多く含む断熱材料でパウチの全体あるいは一部を覆うものである。電磁誘導加熱調理の場合、発熱体自体が加熱するため、加熱中や加熱直後はパウチが熱く、消費者等が直接手等で触ると危険なためそれを防止するためのものである。
本発明の電磁加熱調理可能なスタンディングパウチの一実施例を示す、(a)は平面説明図であり、(b)は(a)のA−A’線断面説明図である。 本発明の電磁加熱調理可能なスタンディングパウチの一部を断熱部材で覆った状態を模式的に示す説明図である。 本発明の電磁加熱調理可能なスタンディングパウチの層構成の一実施例を示す断面説明図である。
符号の説明
1‥‥複合フィルム
2‥‥基材フィルム
3‥‥シーラント層
4‥‥発熱体シート
10‥‥電磁加熱調理可能なスタンディングパウチ
11‥‥胴部材シート
12‥‥胴部材シート
13‥‥底部材シート
14‥‥底部シール
15‥‥側部シール
16‥‥側部シール
20‥‥断熱部材

Claims (4)

  1. 相対向する二枚の胴部材シートの間に別体の断面が逆V字形の底部材シートを介在させて、放物線状に接着された底部シールと、直線状に接着された二本の側部シールとを形成させた底ガセット方式のスタンディングパウチであって、
    前記各胴部材シートと底部材シートには、導電性材料からなる発熱体がパターン状に積層されていることを特徴とする電磁加熱調理可能なスタンディングパウチ。
  2. 前記発熱体は、胴部材シートと底部材シートの底部シールと側部シールとに重ならないように積層されていることを特徴とする、請求項1記載の電磁加熱調理可能なスタンディングパウチ。
  3. 前記底部に設けられた発熱体は、それ自体では発熱しない大きさであり、前記側部に設けられた発熱体は、底部に設けられた発熱体の影響により発熱する位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の電磁加熱調理可能なスタンディングパウチ。
  4. 前記スタンディングパウチの一部又は全体が熱伝導率の低い断熱部材で覆われていることを特徴とする、請求項1、2又は3記載の電磁加熱調理可能なスタンディングパウチ。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102165757B1 (ko) * 2019-08-20 2020-10-14 씨제이제일제당 주식회사 조리용 스팀 파우치

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