JP2007293012A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】像加熱装置の加熱体に塗布された潤滑剤によって使用初期に発生する画像品質の低下を改善できるようする。
【解決手段】制御手段75は、ニップ部Nに記録材Pが導入されない非搬送状態で駆動源Mを駆動して像加熱装置25の可撓性部材51を回転させる空回転モードを有し、特定の条件で、前記空回転モードの空回転条件を変更する。前記空回転モードの空回転条件を変更することによって、加熱体53の可撓性部材と接する領域に塗付した潤滑剤を可撓性部材に均一に塗付する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ等の画像形成装置に関する。
電子写真式の複写機やプリンタに搭載する像加熱装置(定着器)として、特許文献1にはフィルム加熱方式の定着装置が開示されている。この定着装置は、セラミックヒーターと、このヒーターに接触しつつ移動するエンドレス状の定着フィルムと、ヒーターを保持するとともにフィルムの移動をガイドするフィルムガイドと、フィルムを挟んでヒータとニップ部を形成する加圧ローラと、を有する。未定着トナー画像を担持する記録材はニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、これにより記録材上の画像は記録材に加熱定着される。このタイプの定着装置は、ヒーターへの通電を開始し定着可能温度まで昇温するのに要する時間が短いというメリットを有する。したがって、この定着装置を搭載するプリンタは、プリント信号の入力後、1枚目の画像を出力するまでの時間(FPOT:first printout time)を短くできる。またこのタイプの定着装置は、プリント指令を待つ待機中の消費電力が少ないというメリットもある。
特開2004−126103号公報
フィルム加熱方式の定着装置においては、定着フィルム内面に潤滑剤としてグリスを均一に塗布することは難しいため、定着装置の組立時に、ヒーターにおいてフィルムとの接触面に潤滑剤としてグリスが所定量塗布される。従って、組立直後の初期状態では、ヒーター上のグリス量が多くなってしまう。ヒーターに塗布されたグリスは、フィルムの回転に伴って徐々にフィルム内面に均一に薄く塗布されていき、同時にヒーター上に残るグリスも少なくなっていく。
ここで、グリスは熱伝導率が低いため、ヒーターの熱をフィルムに伝達するのを阻害してしまう。そのため、ヒーター上のグリス量が多いと、フィルムの温度は低下する。
このため、組立直後の使用初期では、フィルムの温度が低く、トナー画像の定着性の低下や光沢度の低下を引き起こす可能性があった。また、ヒーターに塗布するグリス量が多いと、フィルム内面において部分的なグリス量のムラが発生しやすい。そのため、そのムラに起因してフィルムの外周面(表面)に温度ムラが発生し、その温度ムラが原因で加熱定着後の画像に光沢スジが発生してしまう可能性があった。
ヒーターに塗布するグリス量を減らすことで、上記のような使用初期の画像品質の低下を軽減することは可能である。その場合には記録材のニップ部への少ない導入枚数でグリスが枯渇してしまい、フィルムとヒーターの摩擦力が上がり加圧ローラとフィルムがスリップしてしまうため、グリス量を減らすことは困難である。
本発明は従来技術をさらに発展させたものである。本発明の目的は、像加熱装置の加熱体に塗布された潤滑剤によって使用初期に発生する画像品質の低下を改善できるようにした画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る像加熱装置の代表的な構成は、
記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
エンドレス状の可撓性部材と、前記可撓性部材と接して前記可撓性部材を加熱する加熱体と、前記可撓性部材を挟んで前記加熱体とニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、前記加熱体の前記可撓性部材と接する領域に潤滑剤が塗付されるとともに、前記ニップ部で導入される記録材を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱する像加熱装置と、
駆動源と、
前記駆動源を駆動して前記可撓性部材の回転を行う制御手段と、を有する画像形成装置において、
前記制御手段は、前記ニップ部に記録材が導入されない非搬送状態で前記駆動源を駆動して前記可撓性部材を回転させる空回転モードを有し、特定の条件で、前記空回転モードの空回転条件を変更することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、駆動源を駆動して可撓性部材を回転させる空回転モードの空回転条件を特定の条件で変更することで、加熱体の可撓性部材と接する領域に塗布した潤滑剤を可撓性部材に均一に塗付できる。これによって、像加熱装置の使用初期に発生する画像品質の低下を改善できる。
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
(1)画像形成装置例
図1は本発明に係る画像形成装置の一例の全体構成図である。図2はプロセスカートリッジを着脱する場合を表す説明図である。この画像形成装置は、電子写真画像形成方式を用いて、記録紙、OHPシート、布等の記録材(以下、転写材という)に画像を形成するフルカラーレーザービームプリンタである。
本実施例に示す画像形成装置は、画像形成装置の筐体を構成する画像形成装置本体100内に、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの各色のトナー画像を形成する第1〜第4の4つの画像形成ステーションSY・SM・SC・SKを有する。装置本体100内に下から上に並列に配置された各ステーションS(Y〜K)には、上記の各色に応じたプロセスカートリッジ10Y・10M・10C・10Kと、露光手段としてのスキャナユニット11Y・11M・11C・11Kが配設してある。
カートリッジ10(Y〜K)は、それぞれ、像担持体としてのドラム形状の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという)1と、この感光体ドラム1に作用するプロセス手段を一体的に有するものである。プロセス手段としては、帯電手段2と、現像手段3と、クリーニング手段4と、を有する。そしてこのカートリッジ10(Y〜K)は、装置本体100に取り外し可能に装着してある。
装置本体100は、カートリッジ10(Y〜K)を装置本体100に着脱する際に各カートリッジ10(Y〜K)が通過する開口部100a(図2参照)を有する。この開口部100aを開閉するように装置本体100には開閉扉(以下、開閉カバーという)101が軸101aにより開閉可能に取り付けてある。開閉カバー101には、各カートリッジ10(Y〜K)の有する感光体ドラム1と対向するように第2の像担持体としての中間転写ベルト12が配設してある。転写ベルト12は、駆動ローラ13と、2次転写対向ローラ14と、テンションローラ15の三軸に張架されている。そしてこの転写ベルト12を挟んで各カートリッジ10(Y〜K)の感光体ドラム1と対向させるように一次転写手段としての一次転写ローラ16Y・16M・16C・16Kを開閉カバー101に配設している。
本実施例の画像形成装置は、4つのカートリッジ10(Y〜K)が装置本体100に装着され、且つ開閉カバー101が閉じている状態で所定の画像形成シーケンスに従って画像形成動作を行う。この画像形成シーケンスはCPUとRAMやROMなどのメモリからなる画像形成制御手段としての画像形成制御部102のメモリに記憶されている。
まず、1色目のイエローのカートリッジ10Yにおいて感光体ドラム1を矢印方向へ回転する。またベルト12を感光体ドラム1の外周速度と同期して矢印方向へ回転する。そしてこの感光体ドラム1の外周面(表面)を帯電手段2により所定の極性・電位に均一に帯電する。次に、ユニット11Yにおいて画像情報に応じたレーザー光Lを感光体ドラム1の表面に走査露光する。これにより、均一に帯電された感光体ドラム1表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。そしてその潜像が現像手段3によりイエローのトナー(現像剤)によって現像され、感光体ドラム1表面にトナー画像が形成される。感光体ドラム1表面に形成されたトナー画像は転写ローラ16Yによって転写ベルト12上に転写される。
同様の画像形成工程がマゼンタ・シアン・ブラック用の各カートリッジ10M〜10Kにおいても行われる。そして各カートリッジ10M〜10Kの感光体ドラム1表面に各色のトナー画像が形成され、先に形成されたトナー画像上に後に形成されたトナー像が転写ローラ16M〜16Kによって転写ベルト12上に順番に重ねて転写される。
一方、給送カセット20内に積載された転写材Pはピックアップローラ21によりレジストローラ対22に送られる。次いでこの転写材Pはローラ対22によって対向ローラ14付近で転写ベルト12と二次転写手段としての二次転写ローラ23との間の二次転写部に搬送される。そしてこの転写ローラ23によって転写ベルト12上のトナー画像が転写材Pに転写される。
トナー画像を転写された転写材Pは搬送ベルト24により定着器25に搬送される。そしてこの転写材Pは像加熱装置としての定着器25を通過することによりトナー画像が定着される。トナー画像が定着された転写材Pは排出ローラ26,27によって装置本体100上部の排出トレー28上に排出される。
各カートリッジ10(Y〜K)において転写材Pへのトナー画像の転写後に感光体ドラム1表面に残った転写残トナーはクリーニング手段4により除去される。これにより感光体ドラム1は繰り返して次の画像形成に供される。
本実施例の画像形成装置は、転写材Pの搬送方向において定着器25の後方に転写材Pの表裏を反転させる表裏反転手段である表裏反転機構28を備えている。転写材Pの一面目(表面)だけでなく二面目(裏面)にも画像形成を行う場合、定着器25から送られてくる転写材Pは排出ローラ27が逆回転することにより搬送方向後端側から反転機構28に送り出される。その転写材Pは搬送ローラ30によってローラ対22に送られる。そしてその転写材Pはローラ対22によって二次転写部に搬送され、その転写材Pの裏面に転写ローラ23によってトナー画像が転写される。転写材Pは再び定着器25に搬送されてトナー画像が定着され、排出ローラ27により排出トレー28上に排出される。
41はトナー量及びトナー位置を検出するための光学センサであり、画像濃度制御あるいは各色のレジストレーションの補正に用いられる。センサ41は転写ベルト12へ向けて配置されており、転写ベルト12表面に形成されるトナーパッチの濃度及び位置を測定する。トナーパッチの濃度測定については追って説明する。
また、装置本体100内部には、装置本体100内部の雰囲気の温度あるいは湿度を検知する環境センサ42を有する。このセンサ42の検知結果に応じて、現像や転写といった画像形成条件を変更している。
カートリッジ10(Y〜K)を装置本体100に装着する場合には、操作者(不図示)は開閉カバー101を下部の軸101aを中心に装置本体100の手前側に倒して開く(図2)。ここでは、カートリッジ10Cを装置本体100に装着する場合を説明する。操作者はカートリッジ10Cの左右の把手部62C・62Cを把手し、カートリッジ10Cを感光体ドラム1とは反対側であるカートリッジ背面側から開口部100aを通過させて装置本体100奥側に挿入する。このときカートリッジ10Cの左右の挿入ガイド63C・63Cをレール103C・103Cに係合させ、その状態でカートリッジ10Cを装置本体100奥側に挿入する。これによってカートリッジ10Cは装置本体100の所定の装着位置に装着される。同様に他のカートリッジ10Y・10M・10Kにおいても、左右の挿入ガイド63Y・63M・63Kを対応するステーションSY・SM・SKのレール103Y・103M・103Kに係合させ、装置本体100の所定の装着位置に装着する。全てのカートリッジ10(Y〜K)を装置本体100に装着した後、開閉カバー101を閉じる。
装置本体100に装着した各カートリッジ10(Y〜K)を取り外す場合には、操作者は開閉カバー101を開き、所望のカートリッジ10(Y〜K)の左右の把手部62(Y〜K)を把手する。そしてそのカートリッジ10(Y〜K)を装置本体100の手前側に引き出して挿入ガイド63(Y〜K)をレール103(Y〜K)から離脱させる。これによってカートリッジ10(Y〜K)を装置本体100から取り外すことができる。そしてこのカートリッジ10(Y〜K)を開口部101aを通じて装置本体100から抜き取る。
(2)画像形成装置の動作行程
図3は画像形成装置の動作行程図である。
1)停止:画像形成装置のメイン電源スイッチがオフ(OFF)の状態時またはスタンバイ状態へのウォーミングアップが必要である省エネモード状態である。
2)前多回転行程:画像形成装置の始動動作行程であり、メイン電源スイッチのオン(ON)によりメインモータ(不図示)を駆動させて、所要のプロセス機器の立上げ動作を実行する。以下、ウォーミングアップ行程と記す。このウォーミングアップ行程は、例えば開閉カバー101を開いてジャム処理した後に開閉カバー101を閉じた場合にも行われる。
3)待機(スタンバイ):ウォーミングアップ行程終了後、メインモータを停止させ、プリントジョブ開始信号(以下、プリント信号と記す)の入力待ちをしている期間である。
4)画像形成行程:画像形成行程は、前回転行程、プリントジョブ行程、後回転行程を含む。
前回転行程は、画像形成信号であるプリント信号の入力に基づいて、メインモータを再駆動させて、所要のプロセス機器のプリントジョブ前動作を実行する期間である。より実際的には、a:制御ユニット(不図示)がプリントジョブ開始信号を受信、b:フォーマッタで画像を展開(画像のデータ量やフォーマッタの処理速度により展開時間は変わる)、c:前回転行程開始、という順序になる。
プリントジョブ行程は、前回転行程に引き続いて、前記の画像形成行程を実行する行程である。連続プリントジョブの場合は、前記の画像形成行程が繰り返されて設定枚数の画像形成済みの転写材Pが印刷物として順次に出力される。連続プリントジョブの場合において、1枚目の転写材Pの後端と2枚目の転写材Pの先端との間隔が紙間であり、二次転写部や定着装置25においては転写材Pが導入されない非搬送状態(非通紙状態)である。
後回転行程は、所定の1枚または複数毎のプリントジョブ行程の終了後もメインモータを引き続き駆動させて、所要のプロセス機器のプリントジョブ後動作を実行する行程である。
5)待機:後回転行程終了後、メインモータを停止させ、次のプリント信号の入力待ちをしている期間である。
(3)定着器
図4は定着器25の要部の横断面模型図と駆動制御系の説明図である。図5は定着器25の要部の斜視図である。この定着器25は、フィルム加熱方式、バックアップ部材駆動方式の所謂テンションレスタイプの像加熱装置である。
以下の説明において、定着器又はこの定着器を構成している部材について長手方向とは転写材の面において転写材搬送方向と直交する方向である。また、幅方向(短手方向)とは転写材搬送方向である。幅とは、転写材搬送方向の幅寸法である。
定着器25は、定着部材として定着フィルムユニット50を有し、バックアップ部材として弾性加圧ローラ60を有する。
ユニット50は、可撓性部材としての定着フィルム51と、摺動部材としてのフィルムガイド52と、加熱体としてのセラミックヒーター53と、温度検知手段としての2つのサーミスタ54,55と、を有する。
フィルム51は、エンドレス状で可撓性を有する円筒状フィルムであり、基層51aの上に弾性層52bを設け、更にその上に離形層としてフッ素樹脂チューブが被覆されたものである。
ガイド52は横断面略半円樋型の耐熱性部材である。ガイド52下面の幅方向略中央には長手方向に沿って溝52aが設けてある。ヒーター53はその溝52a内に嵌め込んで保持させてある。フィルム51はヒーター53を保持させたガイド52にルーズに外嵌させてある。
加圧ローラ60は、芯金61の上に弾性層62を有し、更にその上に離型層63を有する細長いローラ形状に形成してある。この加圧ローラ60の芯金61の長手両端部はそれぞれ不図示の装置側板対に軸受を介して回転自由に支持されている。この加圧ローラ605に対して上記のユニット50が並列に装置側板対に配設されている。そして、ユニット50のフィルム51内に貫通させ、ガイド52上に配したステー(不図示)を加圧バネ(不図示)により加圧することにより、ガイド52をフィルム51を挟んで加圧ローラ60に加圧させている。この加圧バネによるステーの加圧力に応じて加圧ローラ60が弾性変形することによって、その加圧ローラ60とこの加圧ローラ60と接するフィル51との間に所定幅のニップ部(定着ニップ部)Nを形成させている。
図6はヒーター53の構成とヒーター53の温調制御系を表す説明図である。
ヒータ53は、セラミック製の細長いヒーター基板53aの表面に、通電発熱層53bとして例えばAg/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料をスクリーン印刷等により塗工して形成させてある。そして、その上に保護層53cとしてガラスやフッ素樹脂等をコートしてある。通電発熱層53bは長手両端部に通電層53dを有する。基板53aにおいて通電発熱層53bの形成面とは反対側の裏面にはサーミスタ54が設けてある。サーミスタ54はニップ部Nを通過可能な記録材Pの最小サイズの幅内に収まる位置に配置してある。ヒーター53は、保護層53c面側が定着フィルム51の内面と密着して摺動するように保護層53c面側を下向きにしてガイド52下面の溝52aに嵌め込んで保持させてある。
ここで、ヒーター53においてフィルム25の内面が摺動する保護層53c表面には定着フィルム25内面との摩擦力を低下させるため潤滑剤(以下、グリスという)が塗布されている。グリスとしては、耐熱性が要求され、一般にPFPE(パーフルオロポリエーテル)を基油としてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を増稠剤として添加したものが用いられる。
ヒーター53において、通電発熱層53bには通電層53dを介して給電回路71から通電がなされる。これにより通電発熱層53bが発熱してヒーター53は迅速に昇温する。そのヒーター53の発熱によってフィルム51は加熱される。ヒーター53の温度はサーミスタ54で検知される。サーミスタ54は、プリント開始時のヒーター53の温調制御に用いられる他、過昇温になった場合には、通電発熱層53bへの通電を緊急停止するなど、検知温度結果により必要な動作を行う。フィルム51の温度はガイド52に設けられたサーミスタ55で検知される。サーミスタ55は、ニップ部N出口(転写材P排出側)付近でフィルム51内面と接するように設けられている。それらのサーミスタ54,55の検知温度信号をCPUとRAMやROMなどのメモリからなる温調制御手段としての温調制御部73に取り込む。温調制御部73は、その信号に基づいてトライアック72で給電回路71のAC電圧を位相制御、波数制御等することにより通電発熱層53bに対する通電電力を制御して、ヒーター53の温度を所定の温度(目標温度)に温調制御する。
(4)定着器の加熱定着動作
加圧ローラ60の芯金61の長手端部には駆動ギアG(図5)が設けられている。この駆動ギアGは駆動制御系の駆動源としての定着モーターM(図4)によって回転される。そしてこのモーターMは制御手段としてのCPUとRAMやROMなどのメモリからなる駆動制御部75(図4)によって駆動が制御される。駆動制御部75はプリント信号Saを取り込むと、モーターMを駆動して加圧ローラ60を矢印方向に所定の周速度にて回転する。加圧ローラ60の回転によりニップ部Nにおける加圧ローラ60とフィルム51表面との摩擦力でフィルム51に回転力が作用する。フィルム51はその内面側がニップ部Nにおいてヒーター53の保護層53c表面に密着して摺動しながらガイド52の周りを矢印方向に加圧ローラ60の回転周速度とほぼ同じ周速度で従動回転する。ガイド1は従動回転するフィルム51のガイド部材の役目もしている。
そして、加圧ローラ60とフィルム51が回転され、ヒーター53に通電がなされて所定の温度に温調された状態において、ニップ部Nに未定着トナー画像tを担持した転写材Pが導入され、その転写材Pをニップ部Nで挟持搬送する。その転写材Pの搬送過程で未定着トナー画像tはフィルム51を介して付与されるヒーター53からの熱とニップ圧によって転写材P面上に永久固着画像として加熱定着される。
(5)画像品質の低下改善策
定着器25の組立直後の初期状態においては、ヒーター53の保護層53cに塗付した保護層53c上のグリス量が多いため、未定着トナー画像の定着性の低下、定着トナー画像の光沢度の低下及び光沢スジの発生等により、画像品質が低下する傾向がある。
この画像品質の低下は、定着器25の使用が低温環境下であったり、転写材Pがラフ紙であったり、画像濃度が非常に濃度の薄いハーフトーンや非常に濃度の濃い2次色/3次色であったりした場合等、厳しい使用条件下でのみ発生する。その使用条件下以外の通常の使用条件においては上記画像品質の低下は生じない。
また、この画像品質の低下は、画像形成装置においてプリントを重ねる毎に改善される。具体的には、定着器25のニップ部Nに転写材Pを100枚程度導入させて搬送させることにより、ほぼ所望の画像品質が確保できることがわかった。以下、ニップ部Nに転写材Pを導入させて搬送させることを「通紙」という。
ここで、100枚の通紙による定着器25の回転時間、つまりグリスをフイルム51のヒーター53と接する内面に均一に塗付させて画像品質の低下を改善するフィルム51回転時間は、画像形成装置の印字速度(プロセス速度)によって異なる。例えばプロセス速度が10ppmの画像形成装置では100枚の通紙による定着器25のフィルム51回転時間は10分に相当する。
しかしながら、定着器25の初期状態においてニップ部に転写材Pが導入されない非搬送状態(非通紙状態)で10分間フィルム51の空回転を実施することは、装置設置時にユーザーを10分間待たせることになり、ユーザーにとっては好ましくない。
そこで、本実施例では、プリント枚数(転写材Pの画像形成枚数)が100枚以下の場合に、プリント開始直前、画像形成前に30秒の空回転を実行する。プリント枚数が100枚を超えた場合には、空回転を行わない。
図7は本実施例の画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。
空回転モードは駆動制御部75のメモリに記憶されている。図4において、76は転写材Pのプリント枚数をカウントする計数手段としてのプリント枚数カウンタである。このカウンタ76は、装置本体100の前面等に設けられているオペレーションパネル(不図示)からユーザーが入力したプリント枚数と対応する枚数分出力される信号Sbを取り込む毎にカウントを+1していくことでプリント枚数をカウントする。そして、カウンタ76はそのカウント信号Scを駆動制御部75に出力する。駆動制御部75は、プリント信号Saを受信した時に、カウント信号Scの枚数が100枚以下の場合、画像形成動作開始前、つまり前回転行程(図3)中に30秒の空回転を実行する。カウント信号Scの枚数が100枚を超えた場合には、空回転を行わない。
本実施例では、プロセス速度58.8mm/s、10ppmの画像形成装置を用いた。定着フィルム51には、長さ230mm、厚み50μm、外径φ18mmの円筒状のポリイミドフィルムを基層とし、その上に厚み200μmのシリコンゴムの弾性層を設け、更に離型層として15μmのフッ素樹脂チューブを被覆したものを用いた。グリスは、G−8022(ダウコーニングアジア株式会社)を450mg塗布した。
そして、空回転条件としては、空回転速度58.8mm/s、温調温度170℃、空回転時間30秒とした。
これにより、従来所望の画像品質を確保するまでに約100枚の通紙が必要であったのに対し、本実施例では1枚間欠プリントでは約20枚の通紙で所望の画像品質を確保できる。
一方、定着器25の回転時間は、本実施例では最大50分間分の回転時間が延長されるが、通紙枚数に換算すると最大500枚分である。これは、定着器25の耐久寿命である50000枚に対しては1%分の回転時間延長でしかないため、定着器25の耐久寿命には影響を与えない。
従って、本実施例においては、定着器25の耐久寿命を損なうことなく、初期の画像品質を改善できた。
本発明に係る画像形成装置の他の例を説明する。
本実施例では、実施例1の画像形成装置と共通する部材、部分に同じ符号を付して再度の説明を省略する。実施例3〜5についても同様とする。
実施例1では、プリント開始直前に定着器25を空回転させた。しかし、このような特別なシーケンスを追加した場合には、空回転有り無しでユーザーの待ち時間が変わってしまう。つまり、定着器25の初期状態に限定されているものの、空回転を追加したために、ユーザーの待ち時間が長くなってしまう。したがって実施例1の場合には、プリント開始直前に空回転を追加したため、FPOTが延びてしまう。
本実施例においては、定着器25の空回転を行うことによりユーザーの待ち時間が変わることを防止するため、画像形成装置の動作行程として通常行われる動作中に定着器25の空回転を実行する。
通常行われる動作とは、例えば電源ON時、或いは開閉カバー101を閉じた時(以下、ドアクローズ時という)の前多回転行程時、後回転行程時、画像濃度制御やレジストレーション補正等を行うための画像検知時等がある。
本実施例では、プリント枚数が所定枚数以内の場合にのみ、画像濃度制御時に定着器25を空回転させることを特徴とする。
図8は本実施例の画像形成装置に搭載する定着器25の要部の横断面模型図と駆動制御系の説明図である。図9は本実施例の画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。
カウンタ76はプリント枚数のカウント信号Scを駆動制御部75に出力する。駆動制御部75は、画像濃度制御信号Sdを受信した時、カウント信号Scの枚数が100枚以下の場合、画像濃度制御時に定着器25の空回転を実行する。カウント信号Scの枚数が100枚を超えた場合には、空回転を行わない。
ここで、画像濃度制御について説明する。
一般に、電子写真画像形成方式を用いた画像形成装置は、使用環境やプリント枚数などの諸条件によって画像濃度の変動が起こりやすい。特に複数色のトナー画像を重ね合わせてカラープリントを行なうカラー画像形成装置では、各色の画像濃度が変動すると、カラーバランス(いわゆる色味)の変動が生じてしまうので、濃度変動を抑制することが重要課題となる。そこで、近年のカラー画像形成装置の多くは、感光体ドラムや転写ベルトなどの像担持体上に検知用トナー画像(トナーパッチ)を試験的に作像し、トナーパッチのトナー量を光学式センサで検知している。そして、その検知結果からユニット11(Y〜K)の露光量、現像手段3(Y〜K)に印加する現像バイアス等にフィードバックをかけて画像濃度制御を行って、安定した画像を得るようにしている。
本実施例においては、転写ベルト12上に画像濃度制御に使用されるトナーパッチ(不図示)を作成し、そのパッチの濃度をセンサ41で検知することにより画像濃度制御を行う。画像濃度制御のシーケンスは、以下に示すSTEPに沿って実行される。本実施例における画像濃度制御にかかる時間は、120秒である。
STEP1 転写ベルト12の下地測定を行なう。
STEP2 各カートリッジ10(Y〜K)によって転写ベルト12上に各色のトナーパッチを形成する。パッチは、8mm角のパッチが12mm間隔で、Y,M,C,K毎に現像バイアスを3段階に変化させて(各色3パッチずつ)、合計12個形成されている。ここで、パッチのパターンには千鳥格子パターン(縦横に100%と0%のドットが繰り返す)を用いた印字率50%のパターンを用いている。
STEP3 センサ41でトナーパッチからの反射光量を検出する。
STEP4 トナーパッチの濃度を算出する。
STEP5 プロセス条件補正を実施する。
本実施例においては、プリント枚数が100枚以下の場合にのみ、画像濃度制御時に定着器25の空回転を行う。空回転条件は、空回転速度58.8mm/s、温調温度170℃、空回転時間120秒、とした。また、画像濃度制御実行タイミングは、電源ON時及び100枚通紙毎、あるいは待機状態(スタンバイ状態)で6時間以上経過後のプリント直前とした。
これにより、本実施例では、定着器25の初期状態で確実に1回以上の空回転が行われるため、少なくとも約80枚の通紙で所望の画像品質を確保できる。
また、実際の使用に近い20枚/日のプリントボリュームで計算すると、約40枚の通紙で所望の画像品質を確保できる。
一方、定着器25の空回転時間は、2分〜6分程度の延長にすぎないため、定着器25の耐久寿命には影響を与えない。
従って、本実施例においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。また、本実施例では通常動作である画像濃度制御時に定着器25の空回転を行っているので、ユーザーの待ち時間は変わらない。
本実施例においては、画像濃度制御時のみ定着器25の空回転を行うことを説明したが、定着器25の空回転は画像濃度制御時に限られない。電源ON時やドアクローズ時の前多回転行程時、後回転行程時、レジストレーション補正等のその他の通常動作時においても空回転を実行してもよい。これにより更に所望の画像品質を確保できるまでのプリント枚数を減らすことができる。
本発明に係る画像形成装置の他の例を説明する。
画像形成装置の初期状態を検知して定着器25を空回転させれば、定着器25の耐久寿命に影響を与えることなく画像品質の低下を改善できる。
一般に、図1に示すようなカラー画像形成装置においては、センサ41の受光光量が転写ベルト12の反射率によって変わってしまうため、受光光量が所定の光量になるように、発光光量を調整する初期化シーケンスが存在する。これは、転写ベルト12の反射率が転写ベルト12の個体間であるばらつきを持っているため、装置組立後の初期状態で1回のみ行われる。
本実施例では、画像形成装置の初期状態に1回のみ行われるセンサ初期化シーケンスを実行した場合にのみ、画像濃度制御時に定着器25を空回転させることを特徴とする。
図10は本実施例の画像形成装置に搭載する定着器25の要部の横断面模型図と駆動制御系の説明図である。図11(a)はセンサ初期化シーケンスを実行するためのフローチャート、(b)は本実施例の画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。
画像形成制御部102のメモリには初期検知フラグが用意されている。この初期検知フラグは電源ON時あるいはドアクローズ時にリセットされ、「OFF」となっている。センサ初期化シーケンスを実行することによりこの初期検知フラグは「ON」となる(図11(a))。
駆動制御部75は、画像濃度制御信号Sdを受信して画像濃度制御を実行する時、画像形成制御部102の初期検知フラグを参照し、初期検知フラグが「ON」の場合には、画像濃度制御時に定着器25を空回転する。「OFF」の場合には、画像濃度制御時には定着器25は空回転を行わない。
センサ初期化シーケンスは、画像形成装置の初期状態で1回のみ実行されるため、センサ初期化シーケンスに続いて画像濃度制御を実行するときのみ、画像濃度制御時に定着器25が空回転する。センサ初期化シーケンスを実行しても、その後電源をOFFしたり、開閉カバー101を開いたり(ドアオープン)すると、復帰時に初期検知フラグがリセットされるため、その後の画像濃度制御時には定着器25は空回転しない。
本実施例における空回転条件は、実施例2と同様、空回転速度58.8mm/s、温調温度170℃、空回転時間120秒とした。
これにより、本実施例においても、画像形成装置の初期状態で定着器25の空回転が1回のみ行われる。そのため、少なくとも約80枚の通紙で所望の画像品質を確保できる。
一方、定着器25の空回転時間は、120秒の延長にすぎないため、定着器25の耐久寿命には影響を与えない。
従って、本実施例においても、実施例2と同様な効果を得ることができる。
また、初期検知フラグが「ON」の場合に、その他の通常動作時(後回転行程時、レジストレーション補正等)にも定着器25の空回転を実行すれば、更に所望の画像品質を確保できるまでのプリント枚数を減らすことができる。
また、本実施例においては、画像形成装置の初期状態を検知するために初期に1回のみ行われるセンサ初期化シーケンスを検知しているが、その他の方法で画像形成装置の初期状態を検知することも可能である。例えば全てのカートリッジ10(Y〜K)が同時に交換された場合を検知することによっても画像形成装置の初期状態を検知できる。そのため、全てのカートリッジ10(Y〜K)が同時に交換された場合に、定着器25の空回転を行うことによっても同様の効果を得ることができる。通常、全てのカートリッジ10(Y〜K)が同時に交換されるのは画像形成装置の出荷時がほとんどである。画像形成装置の出荷時以外でも全てのカートリッジ10(Y〜K)が同時に交換される可能性はあるものの、その頻度は非常に低いため実質定着器25の耐久寿命に影響を与えることはない。
本発明に係る画像形成装置の他の例を説明する。
一般的に電子写真画像形成方式の画像形成装置においては、トナーのオフセットを防止するために、定着器25(フィルム51や加圧ローラ60)にバイアスを印加している場合が多い。定着器25に印加するバイアスについては、独立して制御可能な電源により供給している場合が多いが、コストダウンを目的とし、例えば転写ローラ16(Y〜K),23に転写バイアスを印加する転写電源から分岐して供給するといった場合も存在する。
後者のような複数の供給先と電源を共通化している場合には、バイアスの印加タイミングを独立して制御することは困難である。従って、例えば加圧ローラ60に定着バイアスを転写電源から分岐して供給している場合には、本来定着バイアスを印加する必要のない画像濃度制御時等の非通紙状態においても、転写バイアスが印加されている場合には、定着バイアスも印加されてしまう。ここで、非通紙状態とは、転写材Pがニップ部Nに導入されていない状態である。一方、定着器25としては駆動停止状態で定着バイアスが印加されるとニップ部Nのみに電流が流れるため、部分的にフィルム51の電位が変わってしまい、その後のプリント時にその部分で画像不良が発生してしまう。
従って、複数の供給先と電源を共通化している場合には、定着バイアスが印加されているタイミングには定着器25を回転させている。通常、こうした非通紙状態での空回転では定着器25の長寿命化を図るため、定着器25の回転速度を遅くしたり、温調温度をできるだけ低い温度に設定する等の工夫がなされている。
ここで、実施例2においては、通常行われる動作、つまり非通紙状態である電源ON時やドアクローズ時の前多回転行程時、後回転行程時、画像濃度制御やレジストレーション補正等の画像検知時には定着器25を空回転させる構成について説明した。
本実施例においては、上述したような通常行われる動作においても、非通紙状態で定着器25の空回転が実行されている場合についての一例を説明する。
図12は本実施例の画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。
本実施例では、プリント枚数が所定枚数以内の場合にのみ、画像濃度制御時における定着器25の空回転速度及び温調温度を変更することを特徴とする。
本実施例においては、通常行われる画像濃度制御時の空回転条件は、空回転速度29.4mm/s、温調温度100℃としている。そして、プリント枚数が100枚以下の場合は、画像濃度制御時の空回転条件は、空回転速度58.8mm/s、温調温度170℃とした。また、濃度制御時間は120秒、濃度制御実行タイミングは、電源ON時及び100枚通紙毎、あるいはスタンバイ状態で6時間以上経過後のプリント直前である。
このようにプリント枚数が100枚以下の場合の空回転速度及び温調温度を画像形成装置の初期状態の空回転速度及び温調温度よりも上げているためグリスの均一化を促進できる。このため、本実施例においては少なくとも約80枚の通紙で所望の画像品質を確保できる。
一方、画像形成装置の初期状態の120秒の空回転時のみ空回転条件を変更しているにすぎないため、定着器25の耐久寿命には影響を与えない。
本実施例においては、空回転条件として空回転速度と温調温度の両方について変更したが、どちらか一方のみの変更でも同様の効果を得ることができる。また、空回転条件として空回転時間を変更しても良い。
本発明に係る画像形成装置の他の例を説明する。
実施例1〜4においては、定着器25の初期状態を、画像形成装置の初期状態を所定の方法で検知することで代用していた。通常、定着器25は画像形成装置の耐久寿命まで交換不要な製品が多く、このような場合には出荷当初に搭載された定着器で代用できる。
しかし、画像形成装置においては定着器25がユーザー交換部品となっていて、画像形成装置の耐久寿命までに数回の交換が必要な定着器もある。また、定着器25について何らかの不具合によりサービスマンによる交換がなされる場合もある。このような場合にも交換後の定着器25において空回転を行い、フィルム51の内面にグリスを均一に塗付させる必要がある。
本実施例では、定着器25を交換した場合にのみ、画像濃度制御時にその定着器25を空回転させることを特徴とする。
図13は定着器25を交換して装置本体100に搭載する状態を表す説明図である。図14は本実施例の画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。
本実施例においては、定着器25には、定着器識別ナンバーや耐久寿命情報等の個体情報が記憶される記憶手段として通信機能を備えた不揮発性メモリ25mが設けられている。装置本体100には、定着器25のメモリ25mと対向し接触する位置に読み出し/書き込み手段としてCPU及びメモリからなり通信機能を備える定着器制御部105が設けられている。
定着器制御部105は、装置本体100に新たに搭載された定着器25のメモリ25mが接触すると、そのメモリ25mから通信機能を利用して個体情報を取り込むとともに所定の搭載日等の管理情報をメモリ25mに書き込む。そして、取り込んだ個体情報と既にメモリに記憶してある個体情報とを比較し、取り込んだ個体情報が異なっている場合に定着器25が交換されたと判断する。これにより、定着器25が交換された場合のみ画像濃度制御時に定着器25を空回転する。
これにより、定着器25が交換された場合でも、交換直後の定着器25について画像品質の低下が改善できる。
本実施例では、定着器25の交換を検知する他の構成として、例えば画像形成制御部102のメモリに定着器交換フラグを用意しておく。そして、オペレーションパネルから操作することにより定着器交換フラグを「ON」できるような構成でも良い。
本発明に係る画像形成装置は、実施例1〜5の画像形成装置に限られるものではない。空回転条件を変更する条件として、環境センサ42の検知結果すなわち定着器25について画像品質を低下させるような低温環境下であると判断される所定の温度範囲あるいは湿度範囲の場合を付加すれば更に良い。また、空回転条件を変更する条件として、光学センサで検出される転写材P反射光量結果すなわち定着器25について画像品質を低下させるようなラフ紙であると判断される所定の反射光量範囲の場合を付加すれば更に良い。これにより、画像形成装置の環境が定着器25について画像品質を低下させるような環境であったり、或いは転写材Pが定着器25について画像品質を低下させるようなラフ紙であったりしても、定着器25の画像品質の低下を改善できる。
実施例1に係る画像形成装置の一例の全体構成図である。 プロセスカートリッジを着脱する場合を表す説明図である。 画像形成装置の動作行程図である。 定着器の要部の横断面模型図と駆動制御系の説明図である。 定着器の要部の斜視図である。 ヒーターの構成とヒーターの温調制御系を表す説明図である。 実施例1に係る画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。 実施例2に係る画像形成装置に搭載する定着器の要部の横断面模型図と駆動制御系の説明図である。 実施例2に係る画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。 実施例3に係る画像形成装置に搭載する定着器の要部の横断面模型図と駆動制御系の説明図である。 実施例3に係る画像形成装置が実行するセンサ初期化シーケンス及び空回転モードのフローチャートである。 実施例4に係る画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。 実施例5に係る画像形成装置において定着器を交換して装置本体に搭載する状態を表す説明図である。 実施例5に係る画像形成装置が実行する空回転モードのフローチャートである。
符号の説明
10(Y〜K):プロセスカートリッジ、41:光学センサ、50:定着器、51:定着フィルム、53:セラミックヒーター、60:加圧ローラ、75:駆動制御部、101:開閉カバー、102:画像形成制御部、N:ニップ部、M:定着モーター

Claims (13)

  1. 記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
    エンドレス状の可撓性部材と、前記可撓性部材と接して前記可撓性部材を加熱する加熱体と、前記可撓性部材を挟んで前記加熱体とニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、前記加熱体の前記可撓性部材と接する領域に潤滑剤が塗付されるとともに、前記ニップ部で導入される記録材を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱する像加熱装置と、
    駆動源と、
    前記駆動源を駆動して前記可撓性部材の回転を行う制御手段と、を有する画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記ニップ部に記録材が導入されない非搬送状態で前記駆動源を駆動して前記可撓性部材を回転させる空回転モードを有し、特定の条件で、前記空回転モードの空回転条件を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記特定の条件でのみ、前記空回転モードを実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記空回転条件は、前記加熱体の温調温度であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記空回転条件は、前記可撓性部材の空回転速度であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記空回転条件は、前記可撓性部材の空回転時間であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、画像形成装置の電源ON時、あるいは画像形成装置の装置本体に設けられた開閉可能な開閉扉を閉じたときに、前記空回転モードを実行することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記記録材に画像を形成した画像形成終了時に、前記空回転モードを実行することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の画像形成装置。
  8. 前記記録材に形成するための画像について光反射特性を検出する光学センサと、前記光学センサの検出結果に応じて画像形成条件を制御する画像形成制御手段と、を有し、前記画像形成制御手段で画像形成条件を制御するときに、前記制御手段は、前記空回転モードを実行することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の画像形成装置。
  9. 前記特定の条件は、前記記録材の画像形成枚数が所定枚数以内であることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置はカラー画像形成装置であって、前記画像形成装置の装置本体には、カラー画像の数に対応させて、像担持体と前記像担持体に作用するプロセス手段とを有する複数のプロセスカートリッジが取り外し可能に装着してあり、前記特定の条件は、前記複数のプロセスカートリッジが全て交換されたときであることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の画像形成装置。
  11. 前記特定の条件は、前記画像形成装置について1回のみ行われるシーケンスを実行したときであることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の画像形成装置。
  12. 前記特定の条件は、前記像加熱装置が交換されたときであることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の画像形成装置。
  13. 前記画像形成装置の装置本体内部の雰囲気の温度あるいは湿度を検知する環境検知手段を有し、前記特定の条件は、前記環境検知手段の検知結果が所定の温度範囲あるいは湿度範囲のときであることを特徴とする請求項1から12の何れかに記載の画像形成装置。
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