JP2007291953A - 作業機用エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの制御機構を簡単にし制御応答性を良くすると共に、高度レベルが上昇した場合の空気不足による黒煙発生の抑制を課題とする。
【解決手段】コモンレール1システムを用いたエンジンを搭載した作業車輌において、該作業車輌の高度レベルの上昇検出及びエンジンの負荷率の増大算出によって、前記コモンレール1のレール圧を昇圧させると共に、燃料噴射量を低減させる制御を行うことを特徴とする作業車輌の構成とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、作業機用エンジンに関し、主としてトラクターやコンバイン及び田植機等の作業機に搭載するエンジンの分野に属する。
トラクターやコンバイン等の農作業機は、単なる移動のための走行や作業機を駆動させながらの走行等種々の負荷条件に対応したエンジン出力の制御が行われているが、従来では、例えば、ガバナに調節制御用のアクチュエーターを接続し作業機の作業モードに応じてアクチュエーターを作動させ、ガバナによって燃料の噴射量を変更しエンジンの出力を調節制御するもの等が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
特開2000ー220486号公報
しかし、このように、作業モードに応じガバナによって燃料の噴射量を変更しエンジンの出力を調節制御するもの等では、農作業機のように単なる移動走行時と耕耘作業や刈取作業等の作業時におけるエンジンに掛かる負荷変動が大きく違っており、更には、作業時における耕地の固さや収穫物の条件によってもエンジンの負荷が大きく変動してエンジンの回転数が変化し易いと共に、ガバナ制御では制御機構が複雑となり制御応答性が悪くなる難点があるため、作業運転者の操縦操作を困難にしている。
そこで、本発明では、蓄圧室からエンジンの各気筒への燃料噴射制御を行うコモンレールシステムを利用することにより、制御機構を簡単にし制御応答性を良くすると共に、高度レベルが上昇した場合の空気不足による黒煙発生の抑制を課題とする。
請求項1の発明は、コモンレール(1)システムを用いたエンジンを搭載した作業車輌において、該作業車輌の高度レベルの上昇検出及びエンジンの負荷率の増大算出によって前記コモンレール(1)のレール圧を昇圧させると共に燃料噴射量を低減させる制御を行うことを特徴とする作業車輌の構成とする。
このような構成により、作業機に搭載されるエンジンは、山間部など高度の高い場所で使用されることがあるが、このような高度レベルの上昇検出及び負荷率の増大算出時には、コモンレール(1)のレール圧を昇圧させ燃料の噴霧微粒化を促進させると共に、燃料噴射量を低減させる制御を行うことにより、高度が上昇した場合の空気不足による黒煙の発生を抑制することができる。
請求項2の発明は、前記高度レベルを、GPS(A)によって計測してなることを特徴とする請求項1記載の作業車輌の構成とする。
このような構成により、作業機に搭載されるエンジンは、山間部など高度の高い場所で使用されることがあるが、このようなときにGPS(A)を用いて計測を行うことにより高度位置を容易に確定することができるから、このような高度レベルの上昇検出及び負荷率の増大算出時には、コモンレール(1)のレール圧を昇圧させ燃料の噴霧微粒化を促進させると共に、燃料噴射量を低減させる制御を行うことにより、高度が上昇した場合の空気不足による黒煙の発生を抑制することができる。
請求項1の発明では、上記作用の如く、高度レベルや負荷率に応じてコモンレール(1)によるレール圧及び燃料噴射量の制御を行うことにより、高度が上昇したときの空気不足による黒煙レベルを低減することができる。
請求項2の発明では、上記作用の如く、GPS(A)を用いて確定した高度レベルや負荷率に応じてコモンレール(1)によるレール圧及び燃料噴射量の制御を行うことにより、高度が上昇したときの空気不足による黒煙レベルを低減することができる。
蓄圧式燃料噴射ディーゼルエンジンについて、図1に示す如きシステム図によりその概要を説明する。蓄圧式燃料噴射とは、各気筒へ燃料を噴射する燃料噴射装置への燃料供給を要求された圧力としたコモンレール1(蓄圧室)を介して行うものである。
燃料タンク10内の燃料は吸入通路11により燃料フィルタ12を介してエンジンで駆動される高圧ポンプ13に吸入され、この高圧ポンプ13によって加圧された高圧燃料は吐出通路14によりコモンレール1に導かれ蓄えられる。
該コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路16により気筒数分の燃料噴射弁17に供給され、エンジンコントロールユニット18(以下「ECU」という)からの指令に基づき、各気筒毎に燃料噴射弁17が開弁作動して、高圧燃料がエンジンの各燃焼室内に噴射供給される。
各燃料噴射弁17での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路19により共通のリターン通路20へ導かれ、このリターン通路20によって燃料タンク10へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧力)を制御するため高圧ポンプ13に圧力制御弁21が設けられている。
この圧力制御弁21はECU18からのデューティ信号によって、高圧ポンプ13から燃料タンク10への余剰燃料のリターン通路20の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧力を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧力を設定し、コモンレール圧センサ22により検出されるコモンレール圧力が目標コモンレール圧力と一致するよう、圧力制御弁21を介してコモンレール圧力をフィードバック制御する。
図2は、ECU18の信号入力制御ブロック図である。
ECU18の入力側へ、タイマー29,エンジン回転センサ30,気筒判別センサ31,アクセルペダルやアクセルレバーの開度センサ25,吸入空気のターボ圧センサ33,吸気温度センサ34,ラジエーター水温センサ35,吸入空気量センサ36,作業レバーの位置センサ37,GPS(A)コモンレール圧センサ22,高度センサ(B)等を接続入力すると共に、出力側から、グロープラグ制御信号38,燃料噴射弁制御信号39,コモンレール圧制御信号40等が出力される。
農作業機の蓄圧式燃料噴射ディーゼルエンジンのECU18は、図3に示す如く、回転数と出力トルクの関係において走行モードM1と通常作業モードM2及び重作業モードM3の三種類の制御モードを設けている。
走行モードM1は、回転数の変動で出力も変動するドループ制御として、農作業を行わず移動走行する場合に使用するものであり、例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができる。
通常作業モードM2は、負荷が変動しても回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御として、通常の農作業を行う場合に使用するものであり、例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるとき、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するので運転作業者が楽に操縦できる。
重作業モードM3は、通常作業モードM2と同様に負荷が変動しても回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御で、特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものであり、例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがない。
これらの作業モードM1,M2,M3は、作業モード切替スイッチの操作、又は走行変速レバーの変速操作、作業クラッチの入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
従来、ディーゼルエンジンでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジン特有の、所謂ノック音を低減することが知られている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回乃至2回に固定して行われるものであったが、本発明の実施例では、エンジンの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させるコモンレール1のシステムを用いることで、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制可能としている。
コモンレール1のシステムを用いたエンジンを搭載する農作業機では、山間部など高度の高い場所で使用されることがあるが、このような高度レベルの上昇及び負荷率の増大時には、図4のフローチャートに示す如く、気圧検出による高度センサー(B)やGPS(A)等による高度の計測と、燃料噴射量の計測によるエンジン負荷率の算出を行い、この高度と負荷率とによって、図5の補正マップに示す如く、コモンレール1のレール圧を昇圧させ燃料の噴霧微粒化を促進させると共に、燃料噴射量を低減させる制御を行うことにより、高度が上昇した場合の空気不足による黒煙の発生を抑制することができる。
また、コモンレール1のシステムを用いたエンジンを搭載するコンバインにおいて、ベルトクラッチ入力時には、体感上のショックがあると共にベルトの摩耗も著しいことから、図6の線図に示す如く、クラッチ接続の場合は、エンジン回転数を低下後上昇させ、クラッチ切断の場合は、エンジン回転数を上昇後低下させることにより、体感ショックが少なくなると共にベルトの摩耗も軽減され、クラッチ接続及び切断時はパイロット噴射を行うことにより騒音の低減を図ることができる。なお、ECU18の信号通信によってエンジン回転数を制御するため応答遅れは少ない。
また、コモンレール1のシステムを用いたエンジンにおいて、エンジンのファンベルトが切れたときは、エンジンの冷却水が循環しなくなり短時間にエンジンの焼き付きが発生するため、この不具合を防止する制御方法として、ゼネレータの発電電流の周波数によりゼネレータの回転数を算出し、エンジン回転数との比によりベルトのスリップ率を求め、スリップ率が大きい場合には、ベルトの点検を促すようなメッセージを出力すると共に、スリップ率が0の場合には、ベルトが切れたと判断し緊急で無噴射状態としエンジンを停止する。
このように、ファンベルト切れをセンサーにより感知し自動でエンジンを停止することにより、ウォータポンプ停止時にもエンジンの焼き付きを未然に防ぐことができると共に、予めベルトのスリップ率によってベルト点検等のメッセージをモニターに表示させる。
なお、ベルトのスリップ率算出については、図7に示す如く、ファンプーリ41にパルス発生用のギヤ42を取付け、パルスセンサー43によりファンプーリ41の回転数を計測し、クランク回転数とファンプーリ41の回転数の比率によってベルトのスリップ率の算出を行うようにしてもよい。
また、コモンレール1のシステムを用いたエンジンにおいて、図8に示す如く、水温センサ及び外気温のレベルによってエンジンの暖機状態を判断し、予め設定したマップによって噴射タイミングを変更すると共に、コモンレール1のレール圧を上昇し燃料の噴霧微粒化を促進し、同時に始動時の噴射量も増加させることにより、燃料の着火性を改善しエンジンの始動性を良好にすることができるから、従来、エンジン冷間時には雰囲気温度の低下に伴いエンジンの始動性が悪化し、クランキング時間も長くなりバッテリーにも負担がかかつていた不具合を防止することができる。
また、コモンレール1のシステムを用いたエンジンにおいて、エンジンの回転過渡時におけるパイロット噴射形態の制御については、エンジンの回転上昇率の違いにより、図9(a),(b)に示す如く、パイロット噴射とメイン噴射の噴射タイミング及び噴射回数を設定する方法として、過渡時のエンジン回転上昇率(エンジン回転/時間)より算出した係数から回転上昇率の増加に伴いパイロット噴射タイミング及び噴射回数を増加補正させ、これらパイロット噴射のパターンにより、従来発生していたフリーアクセル(空ふかし)時のスモーク及び騒音レベルを低減することができる。なお、同時にパイロット噴射圧を減圧制御させることによって効果を高めるようにしてもよい。
また、コモンレール1のシステムを用いたエンジンにおいて、冷却水温等からエンジンがオーバーヒート状態であることを検出したときは、従来の機械式燃料噴射機器では、図10(a)に示す如く、噴射圧力を変更することができないため噴射期間を短縮することが一般的であるが、排出ガス性状等の観点から、図10(b)に示す如く、コモンレール1により燃料噴射期間(通電期間)は一定としたまま噴射圧を減圧制御して噴射量を低下させることが可能であり有効になると共に、燃料噴射量の低下によりエンジン発熱量が低下しオーバーヒートを回避することができる。
また、コモンレール1のシステムを用いたエンジンにおいて、冷却水温等からエンジンがオーバーヒート状態であることを検出したときは、エンジンからの動力伝達クラッチを切断後、エンジン回転数をアイドリングまで下げる制御を行うことにより、運転作業者に特別の動作を要求することなくエンジンをオーバーヒートから効果的に保護することができる。なお、従来においては、オーバーヒートを回避する目的に限定してクラッチ切断及びエンジン回転数の低下を実施した例は見当らない。
また、コモンレール1のシステムを用いたエンジンにおいて、ディーゼルエンジンの負荷制御方法として、図11に示す如く、回転数と噴射量の相関を予め設定した噴射量マップと実噴射量によりエンジンの負荷率を算出し、負荷率が90パーセントを越えた場合には自動的に作業機の走行速度を低下させ、エンジン回転数が目標回転数(負荷率が80パーセント以下)に復帰を始めると走行速度を設定した位置まで少しづつ上昇させる。
このような制御を行うことにより、エンジン回転数の低下によるコンバインの脱穀回転数の低下を抑制し脱穀不良が減少すると共に、負荷の変化によるエンジン回転数の低下が減少し、結果として作業効率が向上する。なお、従来においては、負荷が増大しエンジン回転数が低下し始めると走行速度を低下させるシステムは実在するが、急激な負荷の変化には対応できないものである。
また、コモンレール1のシステムを用いたエンジンにおいて、図12に示す如く、エンジンのECU18に入力信号としてポテンショメータの開度を設定している場合、例えば、トラクタにおける作業時においてはエンジンのECU18ではスロットル開度100パーセントの信号が入力されているが、旋回時の作業機上昇信号やハンドルの切れ角信号が入力されると、本機のECU44によりエンジン回転数低下の条件を判断しCAN通信によりエンジンのECU18に送信し、旋回終了後元のエンジン回転数に復帰させる。
このように、本機のECU44とエンジンのECU18間のCAN通信によってエンジン回転数を制御するため、図13(a)に示す如き、従来のスロットルアクチュエータ等の装置を用いた制御から、図13(b)に示す如く、CAN通信による制御を行うことにより、エンジン回転数の応答遅れを少なくすることができる。なお、予め設定されているアクセルトルクマップをそのまま使用可能なためメモリの節約にもなる。
また、電子制御により燃焼室に燃料をマルチ噴射する通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、エンジン加速時(回転及び負荷の上昇)にパイロット噴射を実施する制御を行うものでは、従来、定速運転時の回転数と負荷(噴射量)によりパイロット噴射が実施されており、加速時のように回転数及び噴射量が増加する運転条件ではメイン噴射のみであり可成の加速騒音が発生していた。
このため、図14に示す如く、クランクシャフト45に取り付けた回転数検出ギヤ46と、この検出ギヤ46に近接して設けられた回転検出センサ47により、図15(a)に示す如く、加速時のエンジン回転数の変化(△n/△t)の検出と、図15(b)に示す如く、スロットル開度に応じ噴射量を制御する信号により負荷(噴射量)の変化(△q/△t)の検出とを行い、各変化率が基準値を越えた場合にはパイロット噴射を行うよう制御することにより、定速運転条件だけではなく加速時においてもパイロット噴射を行い加速時騒音の低減を図ることができる。
また、電子制御により燃焼室に燃料をマルチ噴射する複数の気筒を有する通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、従来の燃料噴射制御では要求される噴射量を各気筒に極力均等に供給すべく制御されるが、各気筒の圧縮比の違い等により均一の燃焼とはならず、各気筒間の燃焼のバラツキによる回転変動の不均一が発生していた。
このような回転変動の不均一を修正するため、前記図14に示す如き、4気筒のエンジンにおいて、回転検出センサ47により検出した各気筒毎の回転数が、例えば、図16(a)に示す如く、第一気筒では高く,第二気筒では低く,第三気筒では高く,第四気筒では低くなっているようなときは、図16(b)に示す如く、次工程での主噴射量として、現工程での主噴射量から回転数バラツキの大小による調整主噴射量を加減したものと、次工程でのパイロット噴射量として、現工程でのパイロット噴射量から回転数バラツキの大小による調整パイロット噴射量を加減したものとによる制御によって、各気筒間の回転変動を抑え安定したエンジン回転数の均一化を行うことができる。
また、通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、水温センサ(油温センサ等の代用も可)により冷却水温を検出し、この検出水温の時間微分成分を用いてエンジンがオーバーヒート傾向にあると判定された場合は、エンジン発熱量を軽減する制御を行うものである。
一例として、燃料噴射量を減量し、図17に示す如く、噴射タイミングを進角させる進角制御実施エリア,パイロット噴射を進角させるパイロット噴射実施エリア,燃料噴射圧を増加させる燃料噴射圧制御実施エリア,パイロット噴射を実施及び増量させるパイロット噴射実施エリア等における実施によって、発生トルクを維持しつつ発熱量を低減させることができる。
このような発熱量の低減を行うことにより、従来の如く、ラジエータ冷却ファンの回転数により冷却水温を制御するものの如く、冷却装置の複雑化や高コスト化となることがなく、冷却装置の機械的構成を変更せずに冷却水温の異常上昇を防止することができる。なお、検出水温によるオーバーヒート判定によりエンジン発熱量を軽減させるフィードバック制御を行うことにより、冷却水温を制御しエンジンの損傷を防止することができる。
また、地面を耕すための農作業機を駆動する用途に用いられる通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、水温センサ(油温センサ等の代用も可)により冷却水温を検出し、この検出水温の時間微分成分を用いてエンジンがオーバーヒート傾向にあると判定された場合は、図18に示す如く、農作業機の耕す深さを浅くさせる耕深制御実施エリアにおける実施によって、エンジン負荷を低減させることができる。
このようなエンジン負荷の低減について、従来では、作業負荷が過大なときに耕深を浅くする制御は実施されているが、オーバーヒートに対して適応された例は見られない。なお、検出水温によるオーバーヒート判定により耕深を浅くするフィードバック制御を行うことにより、冷却水温を制御してオーバーヒートによるエンジンの重大な損傷を効果的に回避することができる。
また、コンバイン等、脱穀装置を備えた車両に搭載される通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、水温センサ(油温センサ等の代用も可)により冷却水温を検出し、この検出水温の時間微分成分を用いてエンジンがオーバーヒート傾向にあると判定された場合は、図19に示す如く、車両の走行速度を減速させる車速制御実施エリアにおける実施によって、エンジン負荷を低減させることができると共に、脱穀回転数が制御前後において一定となるよう調整を行わせる。
このようなエンジン負荷の低減について、従来では、作業負荷が過大なときに耕深を浅くする制御はトラクタ等で実施されているが、車速等に展開された例はなく、オーバーヒートに対して適応された例も見られない。なお、検出水温によるオーバーヒート判定により車両の走行速度を減速させるフィードバック制御を行うことにより、冷却水温を制御してオーバーヒートによるエンジンの重大な損傷を効果的に回避することができる。
また、通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、図20に示す如く、外気湿度が高いときは排出ガス粒子状物質が増加すると言われているため、エンジンルーム内に設けている湿度センサの検出による外気湿度が60パーセントを越えた場合は、設定された燃料噴射タイミングのマップにより1度進角させ排出ガス粒子状物質の生成を抑制させる制御を行う。
また、コンバインに搭載される通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、図21に示す如く、作業に入った場合、通常作業では定格出力点付近に制御され、更に、作業負荷が増えると遷移作業域へとエンジン回転数が低下するため、このとき、従来では、運転作業者による刈取速度を下げる等の処置が遅れることが多く脱穀性能が低下していたが、本案では、この低下の単位時間あたりの変化量を検知し、所定以上の低下速度の場合には急激な過大負荷が掛かったと判断して、運転作業者に対し警告することにより適正な運転操作を要請し脱穀性能を確保することができる。
また、通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンを搭載したコンバインにおいて、図22に示す如く、エンジン回転数及び噴射量の計測によってエンジンの負荷状態を把握すると同時に、コンバイン特有の不具合発生個所に設置された、刈取穀稈の搬送詰まり検出用の搬送穀稈詰まりセンサ,機外への穀粒の排出詰まり検出用の穀粒詰まりセンサ,排藁の搬送詰まり検出用の排藁搬送詰まりセンサにより、各々藁詰まり信号,穀粒詰まり信号,排藁詰まり信号が入力されたときは不具合発生と判断し、エンジン回転数を定格回転数からローアイドル回転数に戻すと共に、モニターにエラーを表示し、各々脱穀クラッチや穀粒排出クラッチをOFFする制御を行う。
このように不具合の内容によって、自動的にエンジン回転数を定格回転数からローアイドル回転数に戻す制御を行い、モニターに表示すると共に、不具合箇所のベルトクラッチを自動的に切断することによって、従来の如く、不具合の発生にも拘らずエンジン回転数を定格回転数のままで作業を続けるというトラブルを回避できるから、ベルトやチェーン及び螺旋や穀粒等の損傷を防止することができる。
また、農作業機等、季節により使用時期が限定され長時間使用されない可能性が高い機械に搭載される通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、長時間放置された潤滑油における始動ではエンジンの摺動部品に十分油膜が形成されず焼き付き等のトラブルが発生する恐れがあるため、エンジン始動時のクランキング期間において、潤滑油圧が十分な油膜が形成される規定検出値を示すまで燃料噴射を実施しないことにより、エンジンの損傷を保護することができる。
また、通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、エンジン内の油圧によりエンジンを停止させる装置として、図23に示す如く、油圧開閉バルブ51は電源ONで閉,電源OFFで開となり、エンジンの圧油で停止ソレノイド52を作動させ燃料噴射ポンプ53のラック53aを燃料カット(停止)位置に移動させてエンジンを停止させることができるから、エンジンが回転している限り、電気系統が故障しても油圧開閉バルブ51が電源OFFで開となり燃料噴射ポンプ53の作動を停止させ、電気系統故障時におけるエンジン停止のトラブルを防止することができる。
また、通常のエンジン又はコモンレール1を用いたエンジンにおいて、図24に示す如く、シリンダブロック54の下部に取り付ける補強ビーム55を機外に延長して抜き孔による冷却機能を持たせた冷却板55aとすることにより、エンジン冷却風が冷却板55aの抜き孔を通って補強ビーム55全体が冷却されるため、潤滑油がオイルパン56に溜るときに補強ビーム55を通って落下することによって潤滑油が冷却され、潤滑油の温度上昇や劣化を抑制することができる。
トラクタやコンバイン及び運搬車両等を始め一般車両にも利用可能である。
コモンレールによる蓄圧式燃料噴射ディーゼルエンジンを示すシステム図。 エンジンコントロールユニットによる信号入力制御状態を示すブロック図。 三種類の制御モードによるエンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 高度と負荷率とによりレール圧と噴射量の補正手順を示すフローチャート。 高度と負荷率によりコモンレール圧と燃料噴射量の補正状態を示す側面図。 ベルトクラッチ入力時のエンジン回転数とパイロット噴射状態を示す線図。 ファンプーリの回転数をパルスセンサによって検出する状態を示す側面図。 水温と外気温により噴射量,タイミング,レール圧の補正状態を示す線図。 (a)過渡時のエンジン回転上昇率増加に伴うパイロット噴射の補正を示す線図。 (b)過渡時のエンジン回転上昇率増加に伴うパイロット噴射の補正を示す線図。 (a)従来の機械式燃料噴射機器による燃料噴射期間を短縮した状態を示す線図。 (b)コモンレールにより噴射圧を減圧して噴射量を低下させる状態を示す線図。 噴射量から負荷率を算出し作業機の走行速度変更状態を示すブロック図。 トラクタ作業での本機とエンジンのECU間通信状態を示すブロック図。 (a)従来でのスロットルアクチュエータ等の装置を用いた制御状態を示す線図。 (b)CAN通信によりエンジン回転数の遅れを少なくした制御状態を示す線図。 四気筒エンジンでの回転検出センサによる回転数検出状態を示す側面図。 (a)加速時にパイロット噴射を行わせるエンジン回転数の変化状態を示す線図。 (a)加速時にパイロット噴射を行わせる負荷(噴射量)の変化状態を示す線図。 (a)四気筒エンジンの各気筒における回転数のバラツキ状態を示す回転検出図。 (b)主噴射量とパイロット噴射量とによる回転数の調整状態を示す回転検出図。 冷却水温の時間微分成分を用いエンジン発熱量軽減する制御を示す線図。 冷却水温の時間微分成分を用い作業機の耕深を浅くする制御を示す線図。 冷却水温の時間微分成分を用い脱穀回転数を一定にする制御を示す線図。 外気温度が高くなる程排出ガスの粒子状物質が増加する状態を示す線図。 作業負荷の増大により定格出力から遷移作業域へ回転数低下を示す線図。 不具合時に自動的にローアイドルに戻す制御手順を示すフローチャート。 電気系統が故障しても油圧によりエンジンを停止させる装置を示す略図。 潤滑油がオイルパンに戻るとき冷却板により冷却させる装置を示す略図。
符号の説明
1 コモンレール
A GPS

Claims (2)

  1. コモンレール(1)システムを用いたエンジンを搭載した作業車輌において、該作業車輌の高度レベルの上昇検出及びエンジンの負荷率の増大算出によって前記コモンレール(1)のレール圧を昇圧させると共に燃料噴射量を低減させる制御を行うことを特徴とする作業車輌。
  2. 前記高度レベルを、GPS(A)によって計測してなることを特徴とする請求項1記載の作業車輌。
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