JP2010077955A - ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】農作業車に搭載するディーゼルエンジンにおいて、排気ガスを浄化するDPFを排気ガスの温度が低下しないエンジン近傍の適切な空間部に配置させる。また、DPFからの排出ガスの排出方向を農作業車本体の側方とする。
【解決手段】農作業車に搭載するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置において、排気側に配置したターボ過給器1からの排気ガスを取り入れて排気ガス中の粒状化物質PMを除去するDPF2を配置するにあたり、前記ターボ過給器1の下側近傍位置に配設したことを特徴とする。また、DPF2の本体外周部2aの適宜位置に各々接続される流入側の入口管2bと排出側の出口管2cとを配置するにあたり、軸心方向に対し適宜角度θ変位させて配設したことを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】農作業車に搭載するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置において、排気側に配置したターボ過給器1からの排気ガスを取り入れて排気ガス中の粒状化物質PMを除去するDPF2を配置するにあたり、前記ターボ過給器1の下側近傍位置に配設したことを特徴とする。また、DPF2の本体外周部2aの適宜位置に各々接続される流入側の入口管2bと排出側の出口管2cとを配置するにあたり、軸心方向に対し適宜角度θ変位させて配設したことを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の構成とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、農作業車に搭載したディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置に関する。特に、排気ガスを浄化するDPF装置(ディーゼルパティキュレートフィルター)の配置等における分野に属する。
近年、排気ガス対策のためDPF装置を有したディーゼルエンジンを車両に搭載するもの等が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
このDPF装置は、フィルターに粒状化物質(PM)が堆積する現象か発生することから、この堆積した粒状化物質(PM)を燃焼させてフィルターを再生する必要が生じることにより、DPF装置を比較的エンジンの近傍に配置して排気ガスの熱によって高温にするもの等が一般的である。しかし、フィルターの再生処理により高温になった場合、エンジン、トランスミッション上部を覆うカバーが熱せられ、このカバーによる床部に乗客が足を載せるときは低温火傷を起こす恐れがあると考えられる。
このDPF装置は、フィルターに粒状化物質(PM)が堆積する現象か発生することから、この堆積した粒状化物質(PM)を燃焼させてフィルターを再生する必要が生じることにより、DPF装置を比較的エンジンの近傍に配置して排気ガスの熱によって高温にするもの等が一般的である。しかし、フィルターの再生処理により高温になった場合、エンジン、トランスミッション上部を覆うカバーが熱せられ、このカバーによる床部に乗客が足を載せるときは低温火傷を起こす恐れがあると考えられる。
このため、断熱効果が高く足を置いても低温火傷等の障害を生じさせないエンジン、トランスミッション上部の床部構造を提供するもの等が開示されている。
(例えば、特許文献2参照)
実開平5−65763号公報
特開2008−126705号公報
(例えば、特許文献2参照)
しかし、前記の如く、DPFの再生処理により高温になった場合、エンジン、トランスミッション上部を覆うカバーが熱せられ、このカバーによる床部に乗客が足を載せるときは低温火傷を起こす恐れがあると考えられるため、断熱効果が高く足を置いても低温火傷等の障害を生じさせないエンジン・トランスミッション上部の床部構造を提供するものとは違って、農作業機の場合、作業性の観点からエンジンとエンジンを覆うボンネットとの隙間を少なくしコンパクトに形成する必要があり、DPFを配置するスペースが確保でき難いため、やむを得ずDPFをエンジン本体から離れた位置に配設している場合が多く、排気ガスの熱によりDPFを高温にして活性化させる作用が低下してしまうという難点があった。
そこで本発明は、農作業機に搭載するディーゼルエンジンとして、排気ガスの熱によりDPFを高温にして活性化作用を行い得ると共に、エンジンボンネット内においてDPFをエンジン近傍の適切な空間部に配置可能とするものである。
請求項1の発明は、農作業車に搭載するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置において、排気側に配置したターボ過給器(1)からの排気ガスを取り入れて排気ガス中の粒状化物質(PM)を除去するDPF(2)を配置するにあたり、前記ターボ過給器(1)の下側近傍位置に配設したことを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置としたものである。
このような構成により、農作業車に搭載したディーゼルエンジンにおいて、排気側に接続するターボ過給器(1)から排出される排気ガスをDPF(2)に流入させて排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を捕集する。この捕集によって堆積した粒子状物質(PM)を燃焼させDPF(2)の再生を行うとき、DPF(2)がターボ過給器(1)下側の空間部にエンジン本体に近接して配置されているから、排気ガスの熱を低下させることなくDPF(2)内を高温にすることができる。
請求項2の発明は、前記DPF(2)の本体外周部(2a)の適宜位置に各々接続される流入側の入口管(2b)と排出側の出口管(2c)とを配置するにあたり、軸心方向に対し適宜角度(θ)変位させて配設したことを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置としたものである。
このような構成により、排気側に接続するターボ過給器(1)から排出される排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を捕集するDPF(2)において、本体外周部(2a)の適宜位置に各々接続する排気ガスの入口管(2b)と出口管(2c)とを軸心方向に対し適宜角度(θ)変位させて、出口管(2c)の方向を農作業車本体に対し側方に向け配置規制することができる。
請求項1の発明では、上記作用の如く、農作業車に搭載したディーゼルエンジンにおいて、ターボ過給器(1)から排出される排気ガスをDPF(2)に流入させ、排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を捕集して堆積した粒子状物質を燃焼させDPF(2)の再生を行うとき、DPF(2)をターボ過給器(1)下側の空間部にエンジン本体に近接して配置することができるから、ターボ過給器(1)とDPF(2)との間を接続する配管を極力短くすることが可能となる。そして、排気ガスの熱を低下させることなくDPF(2)内を高温として活性化作用を円滑に行わせることができると共に、DPF(2)をエンジン本体の空間部にコンパクトに配置収納することができる。
請求項2の発明では、上記作用の如く、ターボ過給器(1)から排出される排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を捕集するDPF(2)において、本体外周部(2a)に各々接続する排気ガスの入口管(2b)と出口管(2c)とを軸心方向に対し適宜角度(θ)変位させて、出口管(2c)の方向を農作業車本体に対し側方に向け配置規制することができるから、出口管(2c)から排気ガスを農作業車の側方に向け排出させることができる。
農作業車に搭載するディーゼルエンジンにおいて、排気側に配置したターボ過給器1からの排気ガスを接続流入させるDPF2をターボ過給器1の下側近傍位置に配設する。また、前記ターボ過給器1からの排気ガスを接続流入させるDPF2において、本体外周部2aの適宜位置に各々接続する流入側の入口管2bと排出側の出口管2cとを軸心方向に対し適宜角度θ変位させて配設する。
以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
コモンレール式ディーゼルエンジンCついて、図6のシステム図によりその概要を示す如く、コモンレール式(蓄圧式燃料噴射方式)とは、各気筒への燃料噴射を要求圧力に調整して供給するコモンレール10(蓄圧室)を介して行うものである。
コモンレール式ディーゼルエンジンCついて、図6のシステム図によりその概要を示す如く、コモンレール式(蓄圧式燃料噴射方式)とは、各気筒への燃料噴射を要求圧力に調整して供給するコモンレール10(蓄圧室)を介して行うものである。
燃料タンク11内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ12を介して該エンジンCで駆動される高圧ポンプ13に吸入され、この高圧ポンプ13によって加圧された高圧燃料は吐出通路14によりコモンレール10に導かれ蓄えられる。
該コモンレール10内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路16により気筒数分のインジェクター17に供給され、エンジンコントロールユニット18(以後ECUという)からの指令に基づき、各気筒毎にインジェクター17が開弁作動して、高圧燃料が該エンジンCの各燃焼室内に噴射供給され、各インジェクター17での余剰燃料(リターン燃料)は各燃料戻し管19により共通の燃料戻し通路20へ導かれ、この燃料戻し通路20によって燃料タンク11へ戻される。
また、コモンレール10内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ13に圧力制御弁21が設けられており、この圧力制御弁21はECU18からのデューティ信号によって、高圧ポンプ13から燃料タンク11への余剰燃料の燃料戻し通路20の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール10側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧センサ22により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁21を介してコモンレール圧をフィードバック制御する。
農作業車におけるコモンレール式ディーゼルエンジンCのECU18は、回転数と出力トルクの関係において、回転数の変動で出力も変動するドループ制御と、負荷が変動しても回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御と、アイソクロナス制御が負荷限界近くになると回転数を上昇させ出力を上げる重負荷制御とによる三種類の制御モードを設定している。
ドループ制御は、農作業を行わず移動走行する場合に使用するものであり、例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができる。
アイソクロナス制御は、通常の農作業を行う場合に使用するものであり、例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるとき、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するのでオペレータが楽に操縦できる。
重負荷制御は、特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものであり、例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがない。
従来、ディーゼルエンジンでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジン特有の、所謂ノック音を低減することが知られている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回乃至2回に固定して行われるものであったが、前記コモンレール10のシステムを用いることで、エンジンの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できる。
通常のディーゼルエンジンDは、図1及び図2における全体構成に示す如く、クランク軸3を軸支したシリンダブロック4の上部にシリンダヘッド5を、下部にオイルパン6を配設すると共に、前部にギヤトレーンを内装したギヤケース7と冷却ファン8を、後部にフライホイル9を配設させる。
該シリンダヘッド5の排気マニホールド23に接続したターボ過給器1の下側空間部にDPF2をエンジン本体に近接して平行姿勢にて配置させると共に、DPF2の本体外周部2aのエンジン後部側に位置する排気ガスの流入口と、ターボ過給器1の排気タービン1a側とを入口管2bによって極力短く連結構成させる。なお、25は、ターボ過給器1のコンプレッサ1b側と吸気マニホールド24とを連結する吸気導入管を示す。
該DPF2の本体外周部2aのエンジン前部側に位置する排気ガスの排出口に連結する出口管2cを、図3(a),(b)に示す如く、DPF2の本体外周部2aに位置する入口管2bに対し直角位置の横方向となるよう軸心方向に適宜角度θ変位させて連結構成させる。
ディーゼルエンジンDを搭載したトラクターTは、図4及び図5における全体構成に示す如く、機体の前後部に前輪26と後輪27を備え、ボンネット28により覆われて機体の前部に搭載したエンジンDの回転動力をミッションケース29の変速装置によって適宜変速して、これら前輪26と後輪27に伝えるように構成している。30は、キャビンを示す。
このような構成により、従来、農作業車の場合、作業性の観点からエンジンとエンジンを覆うボンネットとの隙間を少なくしてコンパクトに形成する必要があるが、DPF2を配置するスペースが確保でき難いため、やむを得ずDPF2をエンジン本体から離れた位置に配設している場合が多く、排気ガスの熱によってDPF2を高温にして活性化させる作用が低下してしまうという難点があった。
このため、農作業車に搭載したディーゼルエンジンDにおいて、ターボ過給器1から排出される排気ガスをDPF2に流入させ、排気ガス中に含まれる粒子状物質PMを捕集して堆積した粒子状物質PMを燃焼させDPF2の再生を行うとき、DPF2をターボ過給器1下側の空間部にエンジン本体に近接して配置することができるから、ターボ過給器1の排気タービン1a側とDPF2との間を連結する入口管2bを極力短くすることが可能となり、排気ガスの熱を低下させることなくDPF2内を高温として活性化作用を円滑に行わせることができる。
該エンジンDを覆うボンネット28は、DPF2がターボ過給器1の下側空間部にエンジン本体に近接して平行姿勢にて配置収納可能であることから、該エンジンDとの隙間を少なくしてコンパクトに形成することができると共に、DPF2に連結する排気ガスの入口管2bに対する出口管2cの位置を本体外周部2aにおいて適宜角度θ変位させて、出口管2cの方向を農作業機本体に対し側方に向け配置規制することができるから、出口管2cからの排気ガスを農作業機の側方に向け排出させることができる。
また、該ターボ過給器1の潤滑については、従来では、図7(a)に示す如く、前記シリンダブロック4のオイルギャラリーgから上部側に向けて配策した潤滑パイプ31によってターボ過給器1に送油されている。このような状態によりエンジンを停止した場合、ターボ過給器1からのオイルは潤滑パイプ31を通ってオイルギャラリーgに戻ってしまい、次に、エンジンを始動させるときは潤滑パイプ31内にオイルが無く且つ粘度も高いため、ターボ過給器1へのオイルの供給が遅れ、最悪の場合、ターボ過給器1の排気タービン1aの軸受を損傷する恐れがある。
このため、図7(b)に示す如く、該潤滑パイプ31の配策途中にU字状のオイル貯めsを設けた形状とすることにより、エンジン停止時にオイル貯めsにオイルが残り、次に、エンジンを始動させるときターボ過給器1へのオイルの供給時間が短くなり、無潤滑状態を回避でき排気タービン1aの損傷を防止することができる。
また、該シリンダブロック4に設けられているオイルギャラリーgは、従来では、図8に示す如く、シリンダブロック4の前端部及び後端部位置の二個所に設けられており、この二個所のオイルギャラリーgを加工するために余分の加工工数を必要としていた。
このため、図9(a)及び(b)に示す如く、シリンダブロック4のシリンダボア32間にオイルギャラリーgを設けることにより、オイルギャラリーgを中央のシリンダボア32間に統合して一個所とすることが可能となるから、加工工数の低減を図ることができる。
また、ギヤトレーンを内装した前記ギヤケース7において、図10に示す如く、クランク軸3のクランクギヤ33からカムギヤ34とポンプギヤ35とを伝達可能に連接したアイドルギヤ36は、従来では、アイドルギヤ36部に組付けしたスラストプレート37の表面に油溝を設けて、アイドルギヤ36を軸支するアイドル軸38と軸受用ブッシュのオイルクリアランスからのオイルによって潤滑していたが、このオイルクリアランスが少なく充分なオイル量が供給されないときは焼き付きによる不具合を生じていた。
このため、図11に示す如く、アイドル軸38を固定するアイドルギヤ組付けボルト39の螺子穴hを前記オイルギャラリーgに貫通させるよう構成することにより、オイルギャラリーgからのオイルは、螺子穴hから組付けボルト39を介してアイドルギヤ36とスラストプレート37の摺動部に直接供給されるから、焼き付きによる不具合を解消することができる。
また、トラクター等においてはその作業の性格上、前記シリンダブロック4及びシリンダヘッド5に対するリヤプレート40の組付け形成により剛性が大きく左右され、特にシリンダブロック4はローダー等の作業を行うとき破損や亀裂等が発生し易い状態となり剛性不足が懸念されると共に、この部位はエンジン燃焼時の爆発による歪み等の影響を受け各部位の締付けボルトが緩み易いという難点があった。
このため、図12(a)及び(b)に示す如く、従来、シリンダブロック4のみに組付けていたリヤプレート40(点線表示)を、シリンダブロック4とシリンダヘッド5とに一体的に組付け(実線表示)することにより、シリンダブロック4の剛性を補強して破損や亀裂等を生じさせることなく、締付けボルトも緩まないよう改善を行うことができると共に、リヤプレート40の上部一端側にエンジン吊り用のハンガー40aを、一体又は部品組付け構成として設けることにより利便性の向上を図ることができる。
また、前記コモンレール式ディーゼルエンジンCにおいて、従来のEGRシステムを有するものでは、EGR率を高くするに従って排気ガス中に含まれるNOxは低減する傾向となるが、逆にPM(粒子状物質)は悪化する傾向にある。
このため、何れもEGR率10%以上の条件において、図13の線図に示す如く、上死点前60度(300度)付近で全体の噴射量の15%以下の燃料を噴射するパイロット噴射を行うと共に、上死点(360度)付近でメイン噴射により残り燃料を噴射させる噴射制御と、図14の線図に示す如く、上死点前30度(330)付近で全体の噴射量の10%以下の燃料を噴射するパイロット噴射を行うと共に、上死点(360)付近でメイン噴射により残り燃料を噴射させる噴射制御と、図15の線図に示す如く、上死点前60度(300)付近で全体の噴射量の15%以下の燃料を噴射するパイロット噴射と、上死点前30度(330)付近で全体の噴射量の10%以下の燃料を噴射するパイロット噴射を各々行うと共に、上死点(360)付近でメイン噴射により残り燃料を噴射させる噴射制御とを行わせる。
以上の如く、図13,図14,図15の何れの条件においても、パイロット噴射により燃焼室内に噴射された燃料は、酸素量が充分でないことと燃料の量が充分でないため着火せずに燃焼室内に滞留するが、パイロット噴射に引き続きメイン噴射により残りの全燃料が一気に噴射され着火して燃焼を開始することにより、燃料が着火せずに燃焼室内に滞留している間に空気との混合が促進されPMが低減されることになり、EGR率を高くした際のPMの悪化を軽減することができる。
また、コモンレール式ディーゼルエンジンCにおいて、DPFを強制的に再生させるためのポスト噴射については、常温における白煙や失火を懸念して噴射を抑制しているため極寒温度でのDPFの再生は行われ難いものであった。
このため、低温時のDPF強制再生のために通常よりポスト噴射量を増量させて再生温度の上昇を図るものとして、図16の線図に示す如く、DPF強制再生時の噴射パターンとして、メイン噴射後のポスト1噴射で昇温し、ポスト2噴射で更に温度を上げて再生を行うようにするが、極寒温度での昇温が足りない場合、ポスト1及びポスト2の噴射量を、極寒温度における専用の再生モードとして増量補正(点線表示)することにより、必要な温度上昇が可能となりDPFの強制再生を行うことができる。なお、増量補正のための閾値は吸気温センサによるマイナス10度以下の吸気温検出による。
また、前記の如く、DPF強制再生のための運転において、ポスト1噴射により酸化触媒が昇温するまでに3〜4分間掛かるため、強制再生と同時にポスト1及びポスト2噴射を行うと、温度が上がっていないところにポスト2噴射を行ってしまい失火や白煙が懸念されると共に、再生できないのに燃料を無駄遣いすることになる。
このため、DPFを強制再生させるためのポスト噴射パターンにおいて、図17の線図に示す如く、ポスト2噴射の開始時期を、ポスト1噴射による酸化触媒昇温特性wの検出(酸化触媒温度が300度)によって噴射を開始させ再生が始まることにより、充分に昇温されたタイミングでポスト2噴射を行うことになるため、失火や白煙が解消されると共に燃料代も節約できる。
また、前記の如く、DPF強制再生のための運転において極寒温度での昇温が足りない場合、通常より吸気・排気バルブの絞り量を増量させて再生温度の上昇を図るものとして、図18のフローチャートに示す如く、DPF手動強制再生において、吸気・排気バルブの絞り量を増量してポスト1噴射を行い、酸化触媒の前段温度が300度に達したとき、ポスト2噴射を行って再生を開始させることにより、極寒温度における専用の再生モードとして吸気・排気バルブの絞り量を増量補正することにより、必要な温度上昇が可能となりDPFの強制再生を行うことができる。
また、農作業車としてのコンバインにおいて、機体の穀粒タンクに貯溜した穀粒の機外への排出時のみにDPFの再生運転を行うだけでは、時間が短すぎて再生が完了できないという難点があった。
このため、図19のフローチャートに示す如く、穀粒タンクが満杯になったとき満量センサのONによる報知によりオペレータが脱穀をOFFしたときは、再生モードに移行して吸気・排気の絞りをONすると共にポスト1及びポスト2の噴射を行い、排気温度(酸化触媒温度)が上昇したときはDPFの自動再生を開始する。
この自動再生は、コンバインが圃場の隅まで自走して穀粒の排出を行い、元の刈取作業に戻るまでの大凡10分未満程度の間継続されるが、コンバインの作業形態としてDPFにPMが詰まる量は極めて少ないものと予測されると共に、若し詰まりが発生したとしてもこの時間で充分に再生処理を行うことができる。(コンバインでは手動による強制再生は殆ど必要がない)
また、コモンレール式ディーゼルエンジンCを搭載した農作業機で、図20の線図に示す如く、負荷率が大きい高負荷時に対応させる高トルクマップと、通常負荷時に対応させる噴射タイミングを進角させた低燃費の低トルクマップによるシステムを有するものにおいて、従来では、負荷率によって二つのトルクマップから作業マップを計算し、作業に適したトルクマップにより制御を行うもの等は見当らない。
また、コモンレール式ディーゼルエンジンCを搭載した農作業機で、図20の線図に示す如く、負荷率が大きい高負荷時に対応させる高トルクマップと、通常負荷時に対応させる噴射タイミングを進角させた低燃費の低トルクマップによるシステムを有するものにおいて、従来では、負荷率によって二つのトルクマップから作業マップを計算し、作業に適したトルクマップにより制御を行うもの等は見当らない。
そこで、図21のフローチャートに示す如く、農作業機としてのトラクターにおいて、耕耘深さ等の負荷率情報の計測によって目的の作業に適したトルクマップ(及び噴射タイミングマップ)を計算し、トルクマップの変更を必要とするときは二つのトルクマップから目的の作業に適した最適作業マップを計算し、この最適作業マップにより制御を行うことにより、作業時の低燃費性及び作業マップの計算による効率化を図ることができる。
また、コモンレール式ディーゼルエンジンCを搭載したトラクターにおいて、運転過渡時には前記ターボ過給器1による過給遅れが発生することにより、全体的に定常時に比べて空気量が少なくなるため、過渡時と定常時では同回転数・同負荷であっても単純に燃焼状態は異なってくる。
このため、過渡時と定常時それぞれに適した噴射タイミングを設定する必要が生じるため、図22のフローチャートに示す如く、アクセル開度を確認し、アクセル開度が100%ではなく、且つアクセル開度変化に対する固定度を確認し、アクセル開度変化が2秒以上固定されていないときは、噴射タイミング補正マップをメイン噴射タイミングマップにプラスする制御を行わせる。
このように、定常時の基本噴射タイミングマップに対して過渡時のみ補正マップをプラスする方法により、シンプルな制御ロジックであるにも関わらず過渡時と定常時それぞれに適した噴射タイミングを設定することができる。特に、過渡時におけるスモークの発生を抑制することが可能である。
また、コモンレール式ディーゼルエンジンCを搭載した汎用コンバインにおいて、従来のメカ制御では、2〜300回転速度域にて急激に燃料を増量する制御については、アングライヒの精度とインジェクションポンプの特性とによる二つの影響力が大きく実現が難しいものであった。
そこで、図23の線図に示す如く、最大トルク(トルク線t)と同じトルクになる回転数まで定格出力(出力線p)と同一出力となり、最大トルクと同じトルクになる回転数から最大トルクまで同一トルクとなる全負荷性能を持たせると共に、更に、麦等における他の作物用に最適の出力カーブ(点線表示)を予め設定可能な出力及び回転制御とすることができるから、この出力カーブを用いることにより、麦等他の作物用として回転数を落した作業においても、最高出力により効率的な作業を行うことができる。
トラクターやコンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用することができる。
(b)DPF本体外周部の排気ガスの入口管と出口管との位置関係を示す背面図。
トラクターにおける全体構成を示す正面斜視図。
トラクターにおける全体構成を示す側面概略図。
コモンレールによる蓄圧式燃料噴射ディーゼルエンジンを示すシステム図。
(a)従来のターボ過給器を潤滑するオイル循環パイプの配策状態を示す背面図。
(b)本提案のターボ過給器潤滑用のオイル循環パイプの配策状態を示す背面図。
従来におけるシリンダブロックのオイルギャラリーの配置状態を示す平面斜視図。
(a)本提案におけるシリンダブロックのオイルギャラリーの配置状態を示す平面斜視図。
(b)本提案におけるシリンダブロックのオイルギャラリーの配置状態を示す背面斜視図。
ギヤケースにおける伝達可能に連設した各ギヤの配置状態を示す正面斜視図。
アイドルギヤとアイドル軸の焼き付き防止の構造状態を示す部分斜視図。
(a)シリンダブロックに対するリヤプレートの組み付け改良状態を示す側面図。
(b)シリンダブロックに対するリヤプレートの組み付け改良状態を示す背面図。
EGR率を高くした場合のPM悪化を軽減するパイロット噴射の噴射方法を示す線図。
EGR率を高くした場合のPM悪化を軽減するパイロット噴射の噴射方法を示す線図。
EGR率を高くした場合のPM悪化を軽減するパイロット噴射の噴射方法を示す線図。
低温時のDPF強制再生時に温度上昇のためポスト噴射量を増量させる状態を示す線図。
低温時のDPF強制再生時に温度上昇のためポスト噴射パターンによってポスト噴射させる状態を示す線図。
低温時のDPF強制再生時に温度上昇のため吸気・排気バルブの絞り量の増量を行う手順を示すフローチャート。
コンバインにおける穀粒排出時にDPFの自動再生を行う手順を示すフローチャート。
高トルクマップと低トルクマップにおける各トルクとエンジン回転数の関係を示す線図。
負荷率情報の計測によりトルクマップを計算した最適作業マップによって制御を行う手順を示すフローチャート。
アクセル開度とアクセル固定度の確認により噴射タイミングの補正を行う手順を示すフローチャート。
最大トルクと同じトルクの回転数まで定格出力と同一出力・同一トルクとなる全負荷性能により出力カーブの設定を可能とする状態を示す線図。
1 ターボ過給器
1a 排気タービン
1b コンプレッサ
2 DPF
2a 本体外周部
2b 入口管
2c 出口管
θ 適宜角度
1a 排気タービン
1b コンプレッサ
2 DPF
2a 本体外周部
2b 入口管
2c 出口管
θ 適宜角度
Claims (2)
- 農作業車に搭載するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置において、排気側に配置したターボ過給器(1)からの排気ガスを取り入れて排気ガス中の粒状化物質(PM)を除去するDPF(2)を配置するにあたり、前記ターボ過給器(1)の下側近傍位置に配設したことを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置。
- 前記DPF(2)の本体外周部(2a)の適宜位置に各々接続される流入側の入口管(2b)と排出側の出口管(2c)とを配置するにあたり、軸心方向に対し適宜角度(θ)変位させて配設したことを特徴とする請求項1記載のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008250566A JP2010077955A (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008250566A JP2010077955A (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置 |
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JP2010077955A true JP2010077955A (ja) | 2010-04-08 |
Family
ID=42208656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008250566A Pending JP2010077955A (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010077955A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012013027A (ja) * | 2010-07-02 | 2012-01-19 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
JP2014238058A (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-18 | ヤンマー株式会社 | 排気ガス浄化装置 |
JP2018150936A (ja) * | 2012-10-18 | 2018-09-27 | ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニーJohnson Matthey Public Limited Company | 近位連結されたscrシステム |
JP2020018266A (ja) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 三菱マヒンドラ農機株式会社 | コンバイン |
-
2008
- 2008-09-29 JP JP2008250566A patent/JP2010077955A/ja active Pending
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JP2018150936A (ja) * | 2012-10-18 | 2018-09-27 | ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニーJohnson Matthey Public Limited Company | 近位連結されたscrシステム |
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