JP2008297989A - 多気筒ディーゼルエンジン - Google Patents
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Abstract
【課題】多気筒ディーゼルエンジンにおけるインジェクタの被熱過大による難点や燃料漏れによる危険性、及び高圧パイプのメンテナンス時等の非経済性について改善を行う。
【解決手段】シリンダヘッド2に接続する吸気マニホールド3の外側寄り下面部に、吸気マニホールド3と並行してコモンレール10を装着し、インジェクタ1をシリンダヘッド2に対し吸気マニホールド3側に適宜角度傾斜θして取り付けさせ、このインジェクタ1とコモンレール10間を高圧燃料供給パイプ15により連結したことを特徴とする多気筒ディーゼルエンジンの構成とする。
【選択図】図3
【解決手段】シリンダヘッド2に接続する吸気マニホールド3の外側寄り下面部に、吸気マニホールド3と並行してコモンレール10を装着し、インジェクタ1をシリンダヘッド2に対し吸気マニホールド3側に適宜角度傾斜θして取り付けさせ、このインジェクタ1とコモンレール10間を高圧燃料供給パイプ15により連結したことを特徴とする多気筒ディーゼルエンジンの構成とする。
【選択図】図3
Description
この発明は、多気筒ディーゼルエンジンに関し、主としてコモンレール方式を用いた多気筒ディーゼルエンジンに属する。
従来、多気筒ディーゼルエンジンにおいてコモンレールを配置したものは実用化されているが、コモンレールは運転中に大きな内圧を受けるため亀裂や損傷を防止する必要があると共に、コモンレールには圧力センサ等の部品が装着されているためこれらの損傷についても防止する必要がある。
このため、コモンレールの過熱の防止や冷却の効率化、及びメンテナンス時における落下物等からコモンレールとその部品を保護するため、コモンレールを吸気又は排気の通路形成手段下方でシリンダブロックの横側方に配置するもの等が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
特開2005−264846号公報
しかし、このような多気筒ディーゼルエンジンの如く、コモンレールを吸気又は排気の通路形成手段下方でシリンダブロックの横側方に配置している点では、コモンレールの性能確保やメンテナンス時の保護のためには良好な手段であるが、一方、通常では鉛直姿勢で配設されているインジェクタは、特にソレノイド部分の排気系からの被熱が過大となる難点があると共に、万一、高圧系からの燃料漏れを生じた際には高温の排気系に燃料が掛かる危険性がある。また、メンテナンス時等において、シリンダヘッドのヘッドカバーを取り外す際にインジェクタと無関係には取り外しができないため、この取り外しにより高圧パイプの再使用が不可となり大変な損失を生じるものである。
そこで本発明は、このようなインジェクタにおける被熱過大による難点や燃料漏れによる危険性、及び高圧パイプのメンテナンス時等の非経済性について改善を行うものである。
前述の課題を解決するために、次のような手段を講じた。
即ち、請求項1記載の発明は、シリンダヘッド(2)に接続する吸気マニホールド(3)の外側寄り下面部に、吸気マニホールド(3)と並行してコモンレール(10)を装着し、インジェクタ(1)をシリンダヘッド(2)に対し吸気マニホールド(3)側に適宜角度傾斜(θ)して取り付けさせ、このインジェクタ(1)とコモンレール(10)間を高圧燃料供給パイプ(15)により連結したことを特徴とする多気筒ディーゼルエンジンの構成とする。
即ち、請求項1記載の発明は、シリンダヘッド(2)に接続する吸気マニホールド(3)の外側寄り下面部に、吸気マニホールド(3)と並行してコモンレール(10)を装着し、インジェクタ(1)をシリンダヘッド(2)に対し吸気マニホールド(3)側に適宜角度傾斜(θ)して取り付けさせ、このインジェクタ(1)とコモンレール(10)間を高圧燃料供給パイプ(15)により連結したことを特徴とする多気筒ディーゼルエンジンの構成とする。
このような構成により、コモンレール(10)を吸気マニホールド(3)の外側寄り下面部に装着することにより、コモンレール(10)を亀裂や損傷等からの保護と熱発生源から遠ざけることが可能であると共に、インジェクタ(1)をシリンダヘッド(2)に対し吸気マニホールド(3)側に適宜角度傾斜(θ)させて取り付けすることにより、インジェクタ(1)とコモンレール(10)間を高圧燃料供給パイプ(15)により最短経路で連結配管することができる。
請求項2の発明は、エンジン本体の一側に冷却ファン(4)を設け、該冷却ファン(4)からの冷却風(W1)が通過可能な通風空間(W)を吸気マニホールド(3)の下方に設けたことを特徴とする請求項1に記載の多気筒ディーゼルエンジンの構成とする。
このような構成により、吸気マニホールド(3)下方の通風空間(W)を通過する冷却風(W1)によりコモンレール(10)を冷却することが可能になる。
請求項1の発明では、上記作用の如く、コモンレール(10)を吸気マニホールド(3)の外側寄り下面部に装着することにより、コモンレール(10)を亀裂や損傷等からの保護と、熱発生源から遠ざけて被熱を小さくし燃料の温度上昇も抑えることができる。
インジェクタ(1)をシリンダヘッド(2)に対し吸気マニホールド(3)側に適宜量角度(θ)傾斜して取り付けすることにより、インジェクタ(1)とコモンレール(10)間の高圧燃料供給パイプ(15)による連結配管を最短経路で簡潔に配管することができると共に、インジェクタ(1)の、特にソレノイド部分の排気系からの被熱の低減が可能となり、万一、高圧系から燃料漏れを生じた際にも高温の排気系に燃料が掛かる危険性を回避することができる。
メンテナンス時等において、シリンダヘッド(2)のヘッドカバーを取り外す際に、インジェクタ(1)が傾斜していることによりこのインジェクタ(1)とは無関係に取り外しが可能であり交換部品が必要となる損失を防止することができる。
請求項2の発明では、上記作用の如く、コモンレール(10)を吸気マニホールド(3)の外側寄り下面部に装着することにより、コモンレール(10)を亀裂や損傷等からの保護と、熱発生源から遠ざけて被熱を小さくし燃料の温度上昇も抑えることができるが、更に、吸気マニホールド(3)下方の通風空間(W)を通過する冷却風(W1)によりコモンレール(10)を強力に冷却して性能低下を防止することができる。
多気筒ディーゼルエンジンにおいて、シリンダヘッド2に接続する吸気マニホールド3の外側寄り下面部に、吸気マニホールド3と並行してコモンレール10を装着し、インジェクタ1をシリンダヘッド2に対し吸気マニホールド3側に適宜量傾斜して嵌着させ、このインジェクタ1とコモンレール10間を高圧燃料供給パイプ15により連結配管して設ける。また、多気筒ディーゼルエンジンにおいて、シリンダヘッド2に接続する吸気マニホールド3の外側寄り下面部に、吸気マニホールド3と並行してコモンレール10を装着し、インジェクタ1をシリンダヘッド2に対し吸気マニホールド3側に適宜量傾斜して嵌着させ、このインジェクタ1とコモンレール10間を高圧燃料供給パイプ15により連結配管すると共に、コモンレール10前方側の冷却ファン4からの冷却風が通過可能な通風空間Wを吸気マニホールド3の下方に設ける。
以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示す如く、コモンレール式(蓄圧式燃料噴射)を採用している多気筒のディーゼルエンジンEについてシステム図によりその概要を説明する。コモンレール式とは、各気筒へ燃料を噴射する燃料噴射装置への燃料供給を、要求された圧力とするコモンレール10(蓄圧室)を介して行うものである。
図1に示す如く、コモンレール式(蓄圧式燃料噴射)を採用している多気筒のディーゼルエンジンEについてシステム図によりその概要を説明する。コモンレール式とは、各気筒へ燃料を噴射する燃料噴射装置への燃料供給を、要求された圧力とするコモンレール10(蓄圧室)を介して行うものである。
燃料タンク11内の燃料は、吸入通路により燃料フィルタ12を介して該エンジンEで駆動される燃料噴射ポンプ13に吸入され、この噴射ポンプ13によって加圧された高圧燃料は、吐出通路14によりコモンレール10に導かれて蓄えられる。
該コモンレール10内の高圧燃料は、各高圧燃料供給パイプ15により気筒数分のインジェクタ1に供給され、エンジンコントロールユニット18(以下ECUという)からの指令に基づき、各気筒毎にインジェクタ1が開弁作動して、高圧燃料が該エンジンEの各燃焼室内に噴射供給され、各インジェクタ1での余剰燃料(リターン燃料)は、各リターン通路19により共通のリターン通路20へ導かれ、リターン通路20によって燃料タンク11へ戻される。
また、コモンレール10内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため燃料噴射ポンプ13に圧力制御弁21が設けられており、この圧力制御弁21はECU18からのデューティ信号によって、燃料噴射ポンプ13から燃料タンク11への余剰燃料のリターン通路20の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール10側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧センサ22により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁21を介してコモンレール圧をフィードバック制御する。
従来、ディーゼルエンジンでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジン特有の、所謂ノック音を低減させることが知られている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回乃至2回に固定して行われるものであったが、該コモンレール10のシステムを用いることで、エンジンの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できる。
図2に示す如く、農作業機等におけるコモンレール式ディーゼルエンジンEのECU18は、回転数と出力トルクの関係において走行モードM1と通常作業モードM2及び重作業モードM3の三種類の制御モードを設けている。
走行モードM1は、回転数の変動で出力も変動するドループ制御として、農作業を行わず移動走行する場合に使用するものであり、例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができる。
通常作業モードM2は、負荷が変動しても回転数が一定で出力を負荷に応じて抗するアイソクロナス制御として、通常の農作業を行う場合に使用するものであり、例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるとき、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するのでオペレータが楽に操縦できる。
重作業モードM3は、通常作業モードM2と同様に負荷が変動しても回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御で、特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものであり、例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがない。
これらの作業モードM1,M2,M3は、作業モード切替スイッチの操作、又は走行変速レバーの変速操作、作業クラッチの入り切り操作等によって切り替わるように構成させる。
図3及び図4に示す如く、二弁式燃焼室を有するコモンレール式多気筒ディーゼルエンジンEは、シリンダブロック5の上部にシリンダヘッド2を、下部にオイルパン6を配設すると共に、前部にギヤトレーンを内装したギヤケース7と冷却ファン4を、後部にフライホイル8を配設させる。9はクランク軸である。
該シリンダヘッド2の一側部に、分岐管のない箱型構造の吸気マニホールド3を接続し、この吸気マニホールド3の外側寄り下面部に吸気マニホールド3と並行して前記コモンレール10を装着配置すると共に、このコモンレール10の下方にギヤケース7により駆動される前記燃料噴射ポンプ13を配置し、この燃料噴射ポンプ13の上方に、コモンレール10を冷却するための冷却ファン4からの冷却風を通過させる通風空間Wを設ける。
前記インジェクタ1を、二弁式燃焼室の弁配置のためシリンダヘッド2に対し吸気マニホールド3側に必要とする適宜量傾斜させた状態で嵌着配置すると共に、インジェクタ1とコモンレール10間を前記高圧燃料供給パイプ15により吸気マニホールド3の外側を通過するよう最短経路で連結配管させ、この高圧燃料供給パイプ15を吸気マニホールド3の外壁面3aにクランパー16により固定させる。更に、コモンレール10と燃料噴射ポンプ13間を高圧燃料供給パイプ15により最短経路で連結配管させる。
このような構成により、該コモンレール10を吸気マニホールド3により庇護することができるから、亀裂や損傷等からの保護と熱発生源から遠ざけて被熱を小さくし燃料の温度上昇も抑えることができると共に、通風空間Wを通過する冷却風により一段とコモンレール10の温度上昇を抑制することができる。
該吸気マニホールド3の外側寄り下面部に装着したコモンレール10と、傾斜嵌着したインジェクタ1との間を高圧燃料供給パイプ15によって連結配管することにより簡潔に最短経路での配管が可能になると共に、インジェクタ1の、特にソレノイド部分の排気系からの被熱の低減が可能となり、万一、高圧系からの燃料漏れを生じた際にも高温の排気系に燃料が掛かる危険性を回避することができる。
該インジェクタ1を傾斜して嵌着配置させることにより、傾斜の向きと噴孔の位置関係により噴霧の均一性が取れなくなるが、高圧化,噴孔の小径化,噴孔数の増加等により均一化を行うことが可能となる。なお、高圧化に伴い噴孔径が小さくなり燃料粒径も小さくなって噴霧の貫通力が弱まり、低温始動時に噴霧が低温のスワールに吹き消され失火する現象が発生するが、始動時は通常燃料圧を低く設定するため、その際、インジェクタ1の傾斜方向の噴孔の流量が減少し、反対方向の流量が増加することにより低温始動時の失火を防止する効果を得ることができる。
該コモンレール10は吸気マニホールド3により保持されており、シリンダヘッド2及びヘッドカバー17によって保持する必要がないため、シリンダヘッド2をコモンレール式以外のエンジンにも用いることが可能となり利便性を高めることができる。
メンテナンス時等において、該ヘッドカバー17を取り外す際に、インジェクタ1が傾斜していることによりインジェクタ1が邪魔にならず取り外す必要がないため、インジェクタ1関連の高圧パイプ等の取外しも必要がなく、高圧パイプ等を取外した際の部品交換による損失を防止することができる。
また、図5に示す如く、該吸気マニホールド3を箱型形状ではなく、シリンダヘッド2に対してポート毎に吸気口23aを設けた吸気マニホールド23とすることにより、各吸気口23a間に確保した空間Sに、インジェクタ1とコモンレール10間を連結配管する高圧燃料供給パイプ15を通過させることにより、高圧燃料供給パイプ15の保護と簡潔な配管を行うことができる。
また、前記アイソクロナス制御の如く、負荷条件に関わらずエンジン回転数を一定に保持しようとする制御においては、作業負荷がエンジンの全負荷出力を上回るときはエンストへと至ってしまう恐れがある。
このため、図6に示す如く、全負荷特性を有するエンジンにおいて、アイソクロナス制御を行った場合、エンジン回転数は一定を保ち負荷に応じてエンジン出力が変動するが、例えば、エンジン回転数での負荷が全負荷出力に対し負荷率が80%〜90%の領域ではランプが点滅し、更に負荷率が上昇し90%〜95%の領域ではランプが点灯し、95%を超える負荷率では車速を低下させ回転数を維持する制御を行わせる。
このように、アイソクロナス制御時におけるエンジンの負荷率をオペレータに表示することにより、高負荷時においてエンジン回転数を保持すべくオペレータに車両操作を告知すると共に、更に負荷率が上昇したときは車速を低下させ回転数を保持させることができる。
また、インタークーラ付きターボ過給機を有するコモンレール式ディーゼルエンジンを搭載したコンバインにおいては、インタークーラを通過する空気温度(エンジンの吸気温度)によって燃焼状態が大きく変わるため、その空気温度に応じて最大噴射量に制限を加えエンジンの破損を防止するようにしているものが一般的であるが、このような制御を行うことによってエンジンの出力が低下するため、全負荷に近い領域を多用するコンバインの刈取作業において、条件によっては過負荷により突然にエンジン回転数が低下する不具合発生の恐れがある。
このため、図7に示す如く、インタークーラを通過後の空気温度により決定される最大噴射量と現在の噴射量から負荷率を求め、最大噴射量に制限が掛かることにより上昇する負荷率をリアルタイムでオペレータに告知することによって、オペレータは過負荷に陥る前に対応することが可能であり、突然のエンジン回転数の低下を防止して、如何なる環境においてもエンジンの持つ能力を充分に発揮させた円滑な作業により、効率の向上を図ることができる。
また、農作業機等に搭載したコモンレール式ディーゼルエンジンにおいて、排気管に内装した触媒による再生には排気ガスの温度を触媒活性温度まで昇温する必要があるが、この昇温ために燃焼後期に燃料を微量噴射して排気温度を制御するポスト噴射技術等が知られている。しかし、農作業機等においては排気管周辺が高温になった場合、そこに藁屑が堆積すると火災等の重大な事故が起きる恐れがある。
このため、排気管の、特に藁屑が堆積し易く且つ高温となる部位に藁屑溜りを検出する藁屑センサを設けることにより、例えば、藁屑の重量や、藁屑堆積により遮断される雰囲気風量等を検出し、この検出の指示によって、藁屑が堆積している場合は、図8(a),(b)に示す如く、ポスト噴射タイミングを進角させ排気ガス温度が減少する側に噴射量を減量させる制御を実施する。
このように、ポスト噴射により触媒活性を目的として排気ガス温度を高温にする噴射制御を実施する際に火災に対する安全性を高めることができる。なお、藁屑溜り異常を警告ランプ等によって表示させることも可能である。
また、前記の如く、ポスト噴射により触媒活性を目的として排気ガス温度を高温にする噴射制御を実施する際に、排気管に遮熱板を設置し、特にこの遮熱板の藁屑が堆積し易く且つ高温となる部位に温度センサを設けることにより、この温度センサの指示によって、遮熱板が高温となった場合は、図9(a),(b)に示す如く、ポスト噴射タイミングを進角させ排気ガス温度が減少する側に噴射量を減量させる制御を実施する。
このように、排気管周辺の温度を藁屑の発火点以下とるよう制御することにより火災に対する安全性を高めることができる。なお、温度センサの位置を遮熱板とすることにより、直接排気温度を検出する場合に比べ被熱によるセンサの劣化が軽減されるためシステムの信頼性が高まる。
また、コモンレール式ディーゼルエンジンにおいて燃料噴射制御を行うとき、前記インジェクタ1や燃料噴射ポンプ13等に経時劣化を生じることにより、図10(a)に示す如く、指示された燃料噴射量に対し実際の燃料噴射量が低下するという経時劣化の不具合が発生する。
このため、図10(b)に示す如く、インジェクタ1や燃料噴射ポンプ13等の使用時間をカウントし、この使用時間に応じて従来の噴射期間に対し噴射期間を補正する制御を行うことにより、図10(c)に示す如く、使用時間が長くなるにつれ低下してくる燃料噴射量を、指示された燃料噴射量と実際の燃料噴射量を補正によって近づけることができ、出力の低下を防ぐことができる。
また、農作業機としてのトラクターに搭載するコモンレール式ディーゼルエンジンの燃料噴射制御において、トラクターのロータリ装置を昇降させる昇降レバーの下降操作に関連して、前記ECU18よってコモンレール圧を高く設定させる制御を行うとき、このコモンレール圧の設定が、従来では、図11(a)に示す如く、実際にロータリ装置の負荷が掛かってからECU18が指示を出してコモンレール圧を高くしていたため、耕耘開始時のエンジン回転数の低下が大きくなりフィーリングが悪くなっていた。
このため、図11(b)に示す如く、昇降レバーの昇降操作に連動してECU18から信号を送信し、昇降レバーの下降操作によってロータリ装置の負荷が掛かる前に予めコモンレール圧を高くすることにより、耕耘開始時のエンジン回転数の低下を小さくしてフィーリングを良好にすることができる。
また、農作業機としてのコンバインに搭載するコモンレール式ディーゼルエンジンの燃料噴射制御において、従来では、籾量が多いときの旋回では走行負荷が大きくなりエンジン回転数の低下が発生していた。
このため、図12に示す如く、コンバインの旋回を実行する操向レバーの操作検知用の旋回センサと籾量を計測する籾量センサの各情報を該ECU18に伝達し、操向レバーの動きによって旋回を予測したときは旋回時の走行負荷が大きくなることに備え、籾量に応じた目標のコモンレール圧に準拠して、籾量が少ないときはコモンレール圧をやや高く、籾量が多いときはコモンレール圧をかなり高くすることにより、旋回時のエンジン回転数の低下を小さくすることができる。なお、籾量に応じてコモンレール圧を制御するため、不必要にコモンレール圧を上げ過ぎることはなく、騒音面でも有利である。
トラクターやコンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用可能である。
1 インジェクタ
2 シリンダヘッド
3 吸気マニホールド
4 冷却ファン
10 コモンレール
15 高圧燃料供給パイプ
W 通風空間
W1 冷却風
θ 角度傾斜
2 シリンダヘッド
3 吸気マニホールド
4 冷却ファン
10 コモンレール
15 高圧燃料供給パイプ
W 通風空間
W1 冷却風
θ 角度傾斜
Claims (2)
- シリンダヘッド(2)に接続する吸気マニホールド(3)の外側寄り下面部に、吸気マニホールド(3)と並行してコモンレール(10)を装着し、インジェクタ(1)をシリンダヘッド(2)に対し吸気マニホールド(3)側に適宜角度傾斜(θ)して取り付けさせ、このインジェクタ(1)とコモンレール(10)間を高圧燃料供給パイプ(15)により連結したことを特徴とする多気筒ディーゼルエンジン。
- エンジン本体の一側に冷却ファン(4)を設け、該冷却ファン(4)からの冷却風(W1)が通過可能な通風空間(W)を吸気マニホールド(3)の下方に設けたことを特徴とする請求項1に記載の多気筒ディーゼルエンジン。
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2007
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