JP2007291409A - 成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境への悪影響が極めて少なく、機械的特性、特に耐熱性に優れた成形品を提供すること。
【解決手段】(A)(a)1分子中にアミノ基とフェノール性水酸基とを有するアミノフェノール類および(b)ビスマレイミド化合物と、 (B)エポキシ樹脂と、(C)下記化学式(2)で示されるポリイミド樹脂と
Figure 2007291409

(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示し、nは1以上の整数を示す。)を必須成分とする耐熱性樹脂組成物を成形してなる成形品。
【選択図】なし

Description

本発明は4,4−ジアミノジフェニルメタンを含まず環境への悪影響が少なく、良好な硬化特性を有し、かつ、その硬化物が高度の耐熱性を有し、接着性、機械的特性も良好である耐熱性樹脂組成物を成形してなる成形品に関する。
従来からビスマレイミドと芳香族ジアミンとの反応により耐熱性樹脂組成物が得られている(例えば、特許文献1参照。)。このような耐熱性樹脂組成物は、一般に硬化物の電気的、機械的特性、耐熱性が良好であるため、自動車部品、電子電気部品、機械部品等の広範囲の分野に利用されている。また、このような耐熱性樹脂組成物は摺動性に優れることから、機構部品の製造にも多用されている。
しかしながら、耐熱性樹脂組成物には従来以上の耐熱性が要求されるようになっており、上述したようなビスマレイミドと芳香族ジアミンとの反応により得られる耐熱性樹脂組成物においても耐熱性の向上が要求されている。
また、耐熱性樹脂組成物には環境に与える影響が少ないことも求められている。例えば、上述したような耐熱性樹脂組成物には硬化剤として4,4’−ジアミノジフェニルメタン(DDM)が用いられている。4,4’−ジアミノジフェニルメタンは環境に悪影響を与える物質であり、耐熱性樹脂組成物の製造時のみならず、その成形時および成形品の使用時における環境および人体への影響が懸念されている。
このような課題を解決するため、4,4’−ジアミノジフェニルメタンの代わりに、同様なアミン基を持つ化合物を用いることが検討されている。しかしながら、このような硬化剤を用いた場合、4,4’−ジアミノジフェニルメタンを用いたものに比べ耐熱性が低下するなどの課題があり、環境の問題と特性の維持、向上とは両立しがたい状況にある。
特公昭46−23250
耐熱性樹脂組成物には環境への配慮から4,4’−ジアミノジフェニルメタン等を用いないことが求められている。また、耐熱性樹脂組成物には硬化特性に優れ、硬化物の機械的特性に優れると共に、高度な耐熱性が要求されている。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであって、環境に悪影響を与える物質を含有せず、硬化特性に優れ、硬化物の機械的特性に優れると共に、従来のものに比べて耐熱性が大幅に改善された耐熱性樹脂組成物を成形してなる成形品を提供することを目的としている。
本発明の成形品は、(A)(a)1分子中にアミノ基とフェノール性水酸基とを有するアミノフェノール類および(b)下記化学式(1)で示されるビスマレイミド化合物と、
Figure 2007291409
(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示す。)
(B)エポキシ樹脂と、(C)下記化学式(2)で示されるポリイミド樹脂と
Figure 2007291409
(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示し、nは1以上の整数を示す。)
を必須成分とする耐熱性樹脂組成物を成形してなることを特徴としている。
また、本発明の他の成形品は、(A)(a)1分子中にアミノ基とフェノール性水酸基とを有するアミノフェノール類と(b)下記化学式(1)で示されるビスマレイミド化合物とを反応させて得られるポリイミド樹脂と、
Figure 2007291409
(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示す。)
(B)エポキシ樹脂と、(C)下記化学式(2)で示されるポリイミド樹脂と
Figure 2007291409
(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示し、nは1以上の整数を示す。)
を必須成分とする耐熱性樹脂組成物を成形してなることを特徴としている。
前記(C)化学式(2)で示されるポリイミド樹脂のRは下記化学式(3)および(4)から選ばれる少なくとも1種からなるものであることが好ましい。
Figure 2007291409
Figure 2007291409
前記(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計量100重量%のうち、(A)成分および(B)成分の含有量が0.5〜50重量%であれば好ましく、さらに前記(A)成分および(B)成分の合計量100重量%のうち、(A)成分の含有量が50〜95重量%であればより好ましい。
本発明によれば、アミノフェノール類およびビスマレイミド化合物またはこれらのものの反応により得られるポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ならびに特定のポリイミド樹脂を必須成分とする耐熱性樹脂組成物を成形して成形品とすることで、環境への悪影響が極めて少なく、機械的特性、特に耐熱性に優れた成形品を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に用いられる耐熱性樹脂組成物は、(A)(a)1分子中にアミノ基とフェノール性水酸基とを有するアミノフェノール類および(b)下記化学式(1)で示されるビスマレイミド化合物、または、(A)(a)1分子中にアミノ基とフェノール性水酸基とを有するアミノフェノール類と(b)下記化学式(1)で示されるビスマレイミド化合物との反応により得られるポリイミド樹脂と、
Figure 2007291409
(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示す。)
(B)エポキシ樹脂と、
(C)下記化学式(2)で示されるポリイミド樹脂と
Figure 2007291409
(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示し、nは1以上の整数を示す。)
を必須成分としてなることを特徴とする。
耐熱性樹脂組成物における(A)成分のうち、(a)1分子中にアミノ基とフェノール性水酸基とを有するアミノフェノール類(以下、単に(a)アミノフェノール類と呼ぶ)は硬化剤としての役割を有するものであり、主として(b)化学式(1)で示されるビスマレイミド化合物(以下、単に(b)ビスマレイミド化合物と呼ぶ)や(B)エポキシ樹脂を硬化させるために加えられるものである。
耐熱性樹脂組成物における(A)成分は、(a)アミノフェノール類および(b)ビスマレイミド化合物を反応させない状態で含有させてもよいし、(a)アミノフェノール類と(b)ビスマレイミド化合物とを反応させたポリイミド樹脂として含有させてもよい。
(a)アミノフェノール類は、1分子中に第1級アミノ基とフェノール性水酸基とを有するものであり、例えばオルトアミノフェノール、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、4−アミノ−4’−ヒドロキシフェニルプロパン、2−アミノ−4−クロロフェノールおよび2−アミノ−4−クレゾール等が挙げられる。
(b)ビスマレイミド化合物は下記化学式(1)で示されるものである。
Figure 2007291409
(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示す。)
上述したような(b)ビスマレイミド化合物としては、例えばN,N’−3,3−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−パラフェニレンビスマレイミド、N,N’−メタフェニレンビスマレイミド、N,N’−(2−メチルメタフェニレン)ビスマレイミド、N,N’−(3,3−ジメチルジフェニルメタン)ビスマレイミドおよびN,N’−(3,3−ジフェニルスルフォン)ビスマレイミド等が挙げられる。
耐熱性樹脂組成物における(B)エポキシ樹脂は、主として耐熱性樹脂組成物の接着性を向上させるために加えられる。(B)エポキシ樹脂は特に制限されるものではなく、一般に知られているものを広く使用することができる。
具体的な(B)エポキシ樹脂としては、例えばフェノールまたはアルキルフェノール類とヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合物をエポキシ化することによって得られるエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールのノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのグリシジルエーテル、テトラ(ヒドロキシフェニル)アルカンのエポキシ化物およびビスヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂等が挙げられる。
(B)エポキシ樹脂は良好な反応性、成形性等を得るために、分子量が1000〜3000であれば好ましい。このようなものとしては例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂エピコート1000シリーズ(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)等が挙げられる。
耐熱性樹脂組成物における(C)ポリイミド樹脂は、主として耐熱性樹脂組成物の耐熱性を向上させるために加えられるものであり、下記化学式(2)で示されるものである。
Figure 2007291409
(但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示し、nは1以上の整数を示す。)
(C)ポリイミド樹脂は、化学式(2)のR部分が下記化学式(3)および(4)から選ばれる少なくとも1種であれば好ましい。化学式(2)のR部分をこのようなものとすることで、耐熱性樹脂組成物の耐熱性を容易に向上させることが可能となる。
Figure 2007291409
Figure 2007291409
具体的な(C)ポリイミド樹脂としては、例えば化学式(2)のR部分が化学式(3)で示される場合のポリイミド樹脂 UIP−R(宇部興産株式会社製 商品名)、化学式(2)のR部分が化学式(4)で示される場合のポリイミド樹脂 UIP−S(宇部興産株式会社製 商品名)が挙げられる。
本発明に用いられる耐熱性樹脂組成物は、例えば(A)(a)アミノフェノール類、(b)ビスマレイミド化合物、(B)エポキシ樹脂および(C)ポリイミド樹脂を単に混合した状態としてもよいし、(A)(a)アミノフェノール類、(b)ビスマレイミド化合物、(B)エポキシ樹脂および(C)ポリイミド樹脂を完全に架橋されない温度で加熱または加熱混練した状態としてもよい。
さらに、加熱または加熱混練は必ずしも(A)乃至(C)成分の全てについて行われていなくてもよく、例えば(A)(a)アミノフェノール類、(b)ビスマレイミド化合物および(B)エポキシ樹脂について加熱または加熱混練が行われ、(C)ポリイミド樹脂はこのようなものに単に添加、混合された状態としてもよい。
なお、上述したような場合において(A)成分として(a)アミノフェノール類および(b)ビスマレイミド化合物の代わりに、これら(a)アミノフェノール類および(b)ビスマレイミド化合物を反応させて得られるポリイミド樹脂を用いてもよいことは言うまでもない。
次に、各成分の含有量について説明する。
(A)成分における(a)アミノフェノール類と(b)ビスマレイミド化合物との含有量は、(a)アミノフェノール類および(b)ビスマレイミド化合物の合計量100重量%のうち、(a)アミノフェノール類の含有量が5〜20重量%であれば好ましい。
同様に、(A)成分が(a)アミノフェノール類と(b)ビスマレイミド化合物との反応により得られるポリイミド樹脂である場合には、反応に用いられる(a)アミノフェノール類および(b)ビスマレイミド化合物の合計量100重量%における(a)アミノフェノール類の量が5〜20重量%であれば好ましい。
(a)アミノフェノール類が5重量%未満であると、反応性が低下し、硬化特性が低下するため好ましくない。また、(a)アミノフェノール類が20重量%を超えると粘度が高くなり、成形性が低下するため好ましくなく、(b)ビスマレイミド化合物の含有量も少なくなり耐熱性が低下するため好ましくない。
(a)アミノフェノール類と(b)ビスマレイミド化合物とは、(a)アミノフェノール類のアミノ基数と(b)ビスマレイミド化合物の不飽和結合数との比(=(a)アミノフェノール類のアミノ基数/(b)ビスマレイミド化合物の不飽和結合数)が0.1〜0.5となるようにそれらの量が調整されていればより好ましい。この比が0.1未満であると硬化反応が十分に進行しにくく、0.5を超えると硬化物の物性、特に耐熱性が低下するため好ましくない。
また、(A)成分および(B)成分の合計量における(A)成分の含有量は50〜95重量%であれば好ましい。(A)成分の含有量が50重量%未満であると硬化物の耐熱性等が低下するため好ましくなく、95重量%を超えると硬化性、成形性、接着性等が低下するため好ましくない。
さらに、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計量における(A)成分および(B)成分の含有量は0.5〜50重量%であれば好ましい。(A)成分および(B)成分の含有量が0.5重量%未満であると、粘度が増加し、硬化特性、接着性が低下するため好ましくなく、50重量%を超えると、硬化物の耐熱性が低下するため好ましくない。より好ましい(A)成分および(B)成分の含有量は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計量のうち、0.5〜20重量%である。
本発明に用いられる耐熱性樹脂組成物は(A)(a)アミノフェノール類および(b)ビスマレイミド化合物またはこれらの反応により得られるポリイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂および(C)ポリイミド樹脂のみからなるものとしてもよいが、耐熱性樹脂組成物に速やかな硬化性を付与するために、これらのものに加えて硬化促進剤を含有させることが好ましい。
硬化促進剤としては、熱硬化性樹脂組成物を硬化させるために一般に用いられているものであれば特に制限されるものではなく、例えばトリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノリルフェニルホスフィン)、メチルジフェニルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン等の有機ホスフィン化合物、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール化合物またはその誘導体、DBU(1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデンセン−7)またはそのフェノール塩等を用いることができ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
硬化促進剤の添加量はそれぞれの硬化促進剤の触媒活性が異なるため一概にその好適量を決めることはできないが、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計量を100重量部とした場合、0.05〜0.5重量部の範囲で添加することが好ましい。0.05重量部未満であると硬化特性の向上が望めず、0.5重量部を超えると流動性、製造性が低下し、また硬化物の耐熱性も低下するため好ましくない。
また、本発明に用いられる耐熱性樹脂組成物においては本発明の目的に反しない限度において、上記以外の他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、離型剤、着色剤、カップリング剤、粒子状もしくは繊維状の有機または無機充填材等を添加しても構わない。
他の熱硬化性樹脂としては例えば耐熱性の高いポリアミドイミド等、離型剤としては合成ワックス、天然ワックス、エステル類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、パラフィン類等、着色剤としてはカーボンブラック等が挙げられる。
また、粒子状もしくは繊維状の有機または無機充填材は硬化物の機械的特性等を向上させるために加えられ、例えば4フッ化エチレン重合体等の有機充填材、シリカ、マイカ、金属酸化物、ダイヤモンド、グラファイトおよびカーボン等の無機充填材が挙げられる。
本発明の成形品は、例えば低圧トランスファー、射出成形、圧縮成形等の成形方法を用いて上記した耐熱性樹脂組成物を成形することによって製造される。成形は、成形温度約200〜230℃で行うことができる。
本発明に用いられる耐熱性樹脂組成物は4,4−ジアミノジフェニルメタン等を含まないため環境への悪影響が少なく、硬化特性に優れ、硬化物の特性、特に耐熱性に優れており、例えば成形材料、積層板、砥石、ブレーキ、圧粉磁心等の電気・電子分野、自動車分野における各種部品の構成材料として好適に用いることができる。
次に、本発明に用いられる耐熱性樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明に用いられる耐熱性樹脂組成物は例えば次のようにして製造することができる。(A)(a)アミノフェノール類の平均粒径2〜200μmの粉末、(b)ビスマレイミド化合物の平均粒径2〜200μmの粉末、(B)エポキシ樹脂の平均粒径2〜200μmの粉末および(C)ポリイミド樹脂の平均粒径0.1〜200μmの粉末を用意し、これらを約100〜150℃で均一に混合して、熱ロールまたはニーダ等により加熱溶融混合処理を行い、次いで冷却固化させ適当な大きさに粉砕して耐熱性樹脂組成物を得ることができる。
このような方法においては(C)ポリイミド樹脂は必ずしも最初から添加しなくてもよく、例えば(A)(a)アミノフェノール類の平均粒径2〜200μmの粉末、(b)ビスマレイミド化合物の平均粒径2〜200μmの粉末および(B)エポキシ樹脂の平均粒径2〜200μmの粉末を約100〜150℃で均一に混合して、熱ロールまたはニーダ等により加熱溶融混合処理を行い、次いで冷却固化させ適当な大きさに粉砕し、これに(C)ポリイミド樹脂を単に添加、混合してもよい。
また他の製造方法として、溶液混合法により製造してもよい。例えば、(A)(a)アミノフェノール類、(b)ビスマレイミド化合物、(B)エポキシ樹脂および(C)ポリイミド樹脂を有機極性溶媒中に添加し、0〜120℃、好ましくは0〜100℃で均一に溶解させた後、水、メタノールまたはエタノール等の貧溶媒中に析出させ、その析出物を乾燥させ、必要に応じて析出物を粉砕して粉末化することにより平均粒径1〜150μm、好ましくは10〜30μmの耐熱性樹脂組成物の粉末を得ることができる。
(C)ポリイミド樹脂は必ずしも最初から有機極性溶媒中に添加しなくてもよく、例えば(A)(a)アミノフェノール類、(b)ビスマレイミド化合物および(B)エポキシ樹脂を有機極性溶媒中に添加し、0〜120℃、好ましくは0〜100℃で均一に溶解させた後、水、メタノールまたはエタノール等の貧溶媒中に析出させ、その析出物を乾燥させ、これに(C)ポリイミド樹脂を添加、混合し必要に応じて析出物を粉砕して粉末化することにより平均粒径1〜150μm、好ましくは10〜30μmの耐熱性樹脂組成物の粉末を得ることもできる。
上述した方法においては、さらに硬化促進剤、他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、離型剤、着色剤、カップリング剤、有機、無機充填材等を添加することができ、これらは必要に応じて適宜選択して添加することが好ましい。
次に、本発明を実施例により説明する。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
以下に示す実施例1〜6、比較例1〜2の組成により耐熱性樹脂組成物を製造した。なお、実施例1、2は製造方法1、実施例3、4は製造方法2、実施例5、6は製造方法3、比較例1、2は製造方法4により製造した。
(実施例1)
(A)(a)メタアミノフェノール(住友化学工業株式会社製 商品名)1.47重量%、(b)ビスマレイミド−S(三井化学株式会社製 商品名)10.5重量%、(B)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)3重量%、(C)ポリイミド樹脂 UIP−R(宇部興産株式会社製 商品名)85重量%、硬化促進剤2−メチルイミダゾール0.03重量%。
(実施例2)
(A)(a)メタアミノフェノール(住友化学工業株式会社製 商品名)1.47重量%、(b)ビスマレイミド−S(三井化学株式会社製 商品名)10.5重量%、(B)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)3重量%、(C)ポリイミド樹脂 UIP−S(宇部興産株式会社製 商品名)85重量%、硬化促進剤2−メチルイミダゾール0.03重量%。
(実施例3)
(A)(a)メタアミノフェノール(住友化学工業株式会社製 商品名)0.05重量%、(b)ビスマレイミド−S(三井化学株式会社製 商品名)0.349重量%、(B)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)0.1重量%、(C)ポリイミド樹脂 UIP−R(宇部興産株式会社製 商品名)99.5重量%、硬化促進剤2−メチルイミダゾール0.001重量%。
(実施例4)
(A)(a)メタアミノフェノール(住友化学工業株式会社製 商品名)0.05重量%、(b)ビスマレイミド−S(三井化学株式会社製 商品名)0.349重量%、(B)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)0.1重量%、(C)ポリイミド樹脂 UIP−S(宇部興産株式会社製 商品名)99.5重量%、硬化促進剤2−メチルイミダゾール0.001重量%。
(実施例5)
(A)(a)メタアミノフェノール(住友化学工業株式会社製 商品名)1.47重量%、(b)ビスマレイミド−S(三井化学株式会社製 商品名)10.5重量%、(B)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)3重量%、(C)ポリイミド樹脂 UIP−R(宇部興産株式会社製 商品名)85重量%、硬化促進剤2−メチルイミダゾール0.03重量%。
(実施例6)
(A)(a)メタアミノフェノール(住友化学工業株式会社製 商品名)1.47重量%、(b)ビスマレイミド−S(三井化学株式会社製 商品名)10.5重量%、(B)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)3重量%、(C)ポリイミド樹脂 UIP−S(宇部興産株式会社製 商品名)85重量%、硬化促進剤2−メチルイミダゾール0.03重量%。
(比較例1)
4,4−ジアミノジフェニルメタン(DDM)9.8重量%、ビスマレイミド−S(三井化学株式会社製 商品名)75重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂 1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)15重量%、硬化促進剤2−メチルイミダゾール0.2重量%。
(比較例2)
メタアミノフェノール(住友化学工業株式会社製 商品名)9.8重量%、ビスマレイミド−S(三井化学株式会社製 商品名)75重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂 1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名)15重量%、硬化促進剤2−メチルイミダゾール0.2重量%。
(製造方法1)
加熱ニーダーにより、(A)(a)アミノフェノール類、(b)ビスマレイミド化合物、(B)エポキシ樹脂、(C)ポリイミド樹脂および硬化促進剤を130℃で加熱溶融混合処理した後、冷却固化させ所定の大きさに粉砕して耐熱性樹脂組成物とした。
(製造方法2)
加熱ニーダーにより、まず(A)(a)アミノフェノール類、(b)ビスマレイミド化合物および硬化促進剤を130℃で加熱溶融混合処理した後、(B)エポキシ樹脂を添加し130℃で加熱溶融混合処理し冷却固化させ所定の大きさに粉砕した。さらに、この粉砕物に(C)ポリイミド樹脂の微粉末を添加し、混合処理し耐熱性樹脂組成物とした。
(製造方法3)
加熱ニーダーにより、まず(A)(a)アミノフェノール類、(b)ビスマレイミド化合物および硬化促進剤を130℃で加熱溶融混合処理した後、(B)エポキシ樹脂および(C)ポリイミド樹脂を添加し130℃で加熱溶融混合処理し、冷却固化させ所定の大きさに粉砕し耐熱性樹脂組成物とした。
(製造方法4)
加熱ニーダーにより、4,4−ジアミノジフェニルメタン(DDM)もしくはメタアミノフェノール、ビスマレイミド化合物、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および硬化促進剤を130℃で加熱溶融混合処理した後、冷却固化させ所定の大きさに粉砕し耐熱性樹脂組成物とした。
次に、実施例1〜6、比較例1〜2の耐熱性樹脂組成物について、接着性(アルミ板接着試験)、ゲルタイム、成形性(粘度)を測定すると共に、それらの硬化物について耐熱性(5%重量減少温度)、機械的特性(曲げ強さ)を測定した。結果を表1に示す。
なお、アルミ板接着試験は5mm×5mm×5mmのテストピースを作成し、アルミ板に接着させ、引張強度を測定した。ゲルタイムは200℃に保たれた熱板上で一定量の耐熱性樹脂組成物を直径4〜5cmの円状に広げ、一定速度で練り合わせたとき、耐熱性樹脂組成物が増粘し最終的に粘りのなくなった時間を測定した。粘度はRheomtric社製レオメーターを用い、200℃での粘度を測定した。
5%重量減少温度はTG−DTA(セイコーインスルメンツ社製)を用い、昇温速度20℃/分で重量減少が5%となる温度を測定した。曲げ強さの測定はJISK6911に基づいて行った。
Figure 2007291409
表1から明らかなように、実施例の耐熱性樹脂組成物は比較例の耐熱性樹脂組成物に比べ、耐熱性が大幅に向上していることが認められた。

Claims (5)

  1. (A)(a)1分子中にアミノ基とフェノール性水酸基とを有するアミノフェノール類および(b)下記化学式(1)で示されるビスマレイミド化合物と、
    Figure 2007291409
    (但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示す。)
    (B)エポキシ樹脂と、(C)下記化学式(2)で示されるポリイミド樹脂と
    Figure 2007291409
    (但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示し、nは1以上の整数を示す。)
    を必須成分とする耐熱性樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形品。
  2. (A)(a)1分子中にアミノ基とフェノール性水酸基とを有するアミノフェノール類と(b)下記化学式(1)で示されるビスマレイミド化合物とを反応させて得られるポリイミド樹脂と、
    Figure 2007291409
    (但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示す。)
    (B)エポキシ樹脂と、(C)下記化学式(2)で示されるポリイミド樹脂と
    Figure 2007291409
    (但し、式中、Rは少なくとも2個の炭素原子を含む2価の基を示し、nは1以上の整数を示す。)
    を必須成分とする耐熱性樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形品。
  3. 前記(C)化学式(2)で示されるポリイミド樹脂のRが下記化学式(3)および(4)から選ばれる少なくとも1種からなるものであることを特徴とする請求項1または2記載の成形品。
    Figure 2007291409
    Figure 2007291409
  4. 前記(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計量100重量%のうち、前記(A)成分および(B)成分の含有量が0.5〜50重量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の成形品。
  5. 前記(A)成分および(B)成分の合計量100重量%のうち、前記(A)成分の含有量が50〜95重量%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の成形品。
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