JP2007289558A - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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秀男 西畠
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Abstract

【課題】加熱手段及びヒートポンプ装置を有効に制御して乾燥性能及び信頼耐久性に優れた洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】回転する洗濯槽を具備した洗濯乾燥機内に、ヒートポンプ装置30およびヒータ等の加熱手段31を設け、乾燥時に加熱手段31により乾燥用空気の温度を素早く上昇させ、ヒートポンプ装置能力の調整により乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を保持し、これによって最適な除湿性能を得、乾燥用空気を外部へ放出させずに乾燥性能の立ち上がり性を向上させるとともに、圧縮機26の使用範囲内での運転により、圧縮機の信頼耐久性及び乾燥性能に優れた洗濯乾燥機を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、洗濯と脱水および乾燥を同一の回転槽内で行い、内部にヒータ等の加熱装置を具備した洗濯乾燥機に関するものである。
従来、この種の洗濯乾燥機は、図12に示すように構成されていた。以下、従来の洗濯乾燥機について、図12を用いて説明する。
図12に示すように、洗濯乾燥機本体を構成する筐体1の内部には、複数のサスペンション2によって弾性的に支持された円筒状の水槽3が配置されている。そして、洗濯・脱水時に発生する振動をサスペンション2によって吸収する構成としている。
水槽3の内部には、衣類等の洗濯または乾燥の対象となるいわゆる乾燥対象物4(以下、衣類4と称す)を収容する円筒状の回転槽5が回転可能に配設されている。回転槽5は、駆動モータ6により回転軸6aを回転させて回転駆動される。
回転槽5の内壁には、衣類4を撹拌する複数のバッフル(図示せず)が設けられ、回転槽5の周壁には空気の排出あるいは水の排出を行うための小孔5aが多数設けられている。
筐体1の前面には、衣類4を出し入れする開口部1aと、これを開閉する扉7が設けられている。水槽3および回転槽5の前面側にもそれぞれ同様の開口部3a、5bを有し、この水槽3の開口部3aはベローズ8によって筐体1の開口部1aと水密に連結されている。水槽3の底部には洗濯水を排出する排水口9を有し、その排水口9は、排水弁10を介して排水ホース11に連結され、その先端部は洗濯乾燥機の外に導出されている。
送風機12は、ヒータ13によって加熱された温風を給気口14から回転槽5内に送風供給するものである。循環ダクト15は、回転槽5および水槽3を通過し湿った乾燥用空気の除湿を行うもので、一端を水槽3の下部の排気口16aに接続し、他端を送風機12に接続している。給水弁17は、水道の蛇口等に接続された給水ホース18からの給水を制御する。
上記のように構成された従来の洗濯乾燥機の動作は、以下の通りである。
洗濯運転を行う場合は、扉7を開いて回転槽5内へ衣類4および洗剤を入れて運転を開始する。
まず、給水弁17が洗濯水側の給水口(図示せず)を開き、水槽3および回転槽5内に所定量の水が供給されると、駆動モータ6が作動し、これによって回転槽5が回転駆動され洗浄動作を行う。
所定時間経過後、駆動モータ6が停止して排水弁10が開き、汚れた水が回転槽5および水槽3から排水され、排水ホース11を介して洗濯乾燥機外の排水場所へ排水される。
次に、上記と同様に水槽3および回転槽5に水が供給され、すすぎ動作を行う。
濯ぎが終了すると排水弁10が開いて排水された後、回転槽5が駆動モータ6により高速で回転駆動されることにより、衣類4の脱水が行われる。
以上のように洗濯・濯ぎ運転が終了すると、乾燥運転が開始する。
乾燥工程では、駆動モータ6により、低速で回転槽5を回転駆動させ、衣類4を撹拌しながら、送風機12も運転される。したがって、ヒータ13で加熱された空気は温風となり、送風機12により矢印aの方向に送風され、送風路20を通って給気口14から矢印bの方向の回転槽5内へ送り込まれる。この温風は、衣類4の水分を奪った後、回転槽5の小孔5aから水槽3内を通過し、排気口16を経て循環ダクト15へ至る。
このとき給水弁17はが冷却水側の給水口を開いており、循環ダクト15内には冷却水が注水されている。衣類4の水分を奪って湿気を含んだ温風は、この循環ダクト15内を通過するとき、前記冷却水によって冷却され、水分が結露する。この結露により湿った温風は除湿されて矢印に示すように再び送風機12へ戻る。前記冷却水および結露水は、排水弁10を介して洗濯乾燥機外へ排水される。
このように、送風機12、ヒータ13、給気口14、回転槽5、水槽3、排気口16a、循環ダクト15の循環経路で温風を循環させることにより、回転槽5内の衣類4を乾燥させることができる。
しかしながら、上記従来の洗濯乾燥機の構成では、衣類4の乾燥に使用された熱は、循環ダクト15の冷却水もしくは筐体1からの放熱によって全て外部に捨てられるものであり、再利用されることがなかった。
そこで、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒の熱を放熱する放熱器と、高圧の冷媒の圧力を減圧するための絞り手段と、減圧されて低圧となった冷媒で周囲から熱を奪う吸熱器を、冷媒が循環するように管路で連結して構成したヒートポンプ装置を洗濯乾燥機に設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この構成によれば、衣類より蒸発させた水分を吸熱器に結露させることにより効率よく衣類の乾燥が行えると共に、衣類からの水分を含んだ温風の熱が吸熱器で吸収され、それが冷媒を介して圧縮機に送られ、圧縮機で暖められた冷媒の熱が放熱器で放熱されて前記温風を再加熱することで、熱を有効に活用することができる。
特開平7−178289号公報
しかしながら、従来の洗濯乾燥機に用いられたヒートポンプ装置は、上述したように圧縮機と放熱器と絞り手段と吸熱器とを銅管等の管路で連結して高圧の冷媒を循環させるが、乾燥用空気を外部へ放出させて圧縮機使用範囲内での運転を行い、圧縮機の信頼性および耐久性を確保しているため、乾燥の立ち上がりが遅くなるという課題があり、この乾燥の立ち上がり性の向上が不可欠であった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、加熱手段により乾燥用空気の温度を素早く上昇させ、ヒートポンプ装置の絞り手段と圧縮機の回転数の調整により乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を保持することを目的とするものである。
かかる制御により最適な除湿性能を得ることができるので、乾燥用空気を外部へ放出させずに乾燥性能の立ち上がり性を向上させるとともに、圧縮機使用範囲内での運転を行うため圧縮機の信頼と耐久性、及び乾燥性能に優れた洗濯乾燥機を提供することが可能となる。
上記従来の課題を解決するために、本発明は、洗濯と脱水及び乾燥を行う洗濯乾燥機に、加熱手段とヒートポンプ装置を設け、回転槽内へ供給する乾燥用空気の温度と、前記ヒートポンプ装置の状態を、制御装置にて制御するようにしたもので、前記加熱手段により乾燥用空気の温度を素早く上昇させ、前記ヒートポンプ装置の能力調整により、乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を保持するものである。
これにより、最適な除湿性能を得ることができ、乾燥用空気を外部へ放出させずに乾燥性能の立ち上がり性を向上させる。
また、前記圧縮機を、能力可変の圧縮機とすることにより、前記ヒートポンプ装置を構成する絞り手段と前記圧縮機の能力調整によって、前記乾燥用空気の露点温度がきめ細かに調整でき、しかも前記圧縮機は、使用範囲内での運転に制御できるため、圧縮機の信頼性と耐久性の向上がはかれるものである。
さらに、前記ヒートポンプ装置を構成する放熱器および吸熱器を、同一箇所に配置することにより、前記乾燥用空気の送風回路を短くでき、該送風回路による熱損失が抑制できるものである。加えて、前記圧縮機も同一箇所に配置することにより、ヒートポンプの冷媒配管回路もコンパクトに構成でき、一層の熱損失抑制が可能となり、乾燥性能に優れた洗濯乾燥機を提供することができる。
本発明の洗濯乾燥機は、加熱手段により乾燥用空気の温度を素早く上昇させ、ヒートポンプ装置の絞り手段と圧縮機の回転数の調整により乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を保持するもので、最適な除湿性能を得ることができ、また乾燥用空気を外部へ放出させずに乾燥性能の立ち上がり性を向上させ、前記圧縮機使用範囲内での運転を行うため、前記圧縮機の信頼耐久性及び乾燥性能に優れた洗濯乾燥機が得られるものである。
請求項1に記載の発明は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された前記冷媒の熱を放熱する放熱器と、高圧の前記冷媒の圧力を減圧するための絞り手段と、減圧されて低圧となった前記冷媒で周囲から熱を奪う吸熱器とを前記冷媒が循環するように管路で連結して構成したヒートポンプ装置と、筐体内に弾性支持された水槽と、前記水槽内に回転自在に設けられ衣類を収容する回転槽と、前記回転槽内の空気を前記吸熱器から前記放熱器へと流した後前記回転槽内へ送る送風手段と、前記送風手段により流される乾燥用空気を加熱する加熱手段と、前記乾燥用空気の温度を検知する温度検知手段と前記ヒートポンプ装置の状態を検知する状態検知手段と、前記温度検知手段又は前記状態検知手段の少なくともどちらか一方の出力に基づいて前記加熱手段及び前記ヒートポンプ装置の運転出力を制御する制御手段とを具備したものである。
かかる構成とすることにより、前記加熱手段により乾燥用空気の温度を素早く上昇させ、また前記ヒートポンプ装置の絞り手段あるいは、圧縮機の回転数を調整する等して前記ヒートポンプ装置の運転調整により、乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を保持し、最適な除湿性能を得ることができる。
また、前記乾燥用空気を外部へ放出させずに乾燥性能の立ち上がり性を向上させるとともに前記圧縮機使用範囲内での運転を行うため、前記圧縮機の信頼耐久性及び乾燥性能に優れた洗濯乾燥機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、前記乾燥用空気の温度を検知する温度検知手段からの情報に応じて前記加熱手段の出力あるいは能力を増減させ、前記乾燥用空気温度を設定の温度に調整するようにしたものである。
かかる構成とすることにより、前記乾燥用空気温度を衣類の乾燥の進捗状況に応じた最適温度に素早く設定でき、衣類の傷み、皺、縮みの少ない乾燥仕上がりが得られる。
請求項3に記載の発明は、前記加熱手段の入力を、前記圧縮機の定格入力より大きく設定したものである。
かかる構成とすることにより、前記加熱手段を、主に乾燥用空気の温度設定用として機能させ、前記ヒートポンプ装置を、乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を得るための除湿用として機能させることができ、その結果、前記乾燥用空気を外部へ放出させずに洗濯乾燥機内を循環させ、また乾燥終了までヒートポンプ装置を連続運転させるので、乾燥性能に優れた洗濯乾燥機を提供することができる。
請求項4に記載の発明は、前記温度検知手段により、前記回転槽へ流入する空気の温度を検知するもので、かかる構成により、乾燥用衣類に当たる乾燥用空気の温度を検知することとなり、その結果、衣類の種類に応じた乾燥温度を設定できることから、衣類の傷みや皺、縮み防止作用に優れた洗濯乾燥機を提供することができる。
請求項5に記載の発明は、前記温度検知手段により、前記回転槽から流出する空気の温度を検知するものである。
かかる構成とすることにより、前記温度検知手段は、乾燥初期からの温度を検知することができ、その結果、最適な乾燥終了時期を決定することができ、必要以上に運転を継続することが抑制できる。
請求項6に記載の発明は、前記状態検知手段により、前記圧縮機の吐出温度もしくは冷媒の凝縮温度の少なくとも一方の温度を検知するもので、かかることにより、前記圧縮機の吐出温度あるいは吐出圧力を定格範囲内で制御することができる。
その結果、ヒートポンプ装置を構成する冷凍サイクル内の冷媒、オイル、メカ部に異常な負担をかけることが抑制でき、信頼性、耐久性に優れた洗濯乾燥機を提供することができる。
請求項7に記載の発明は、前記状態検知手段により、前記冷媒の蒸発温度を検知するもので、前記冷凍サイクルの蒸発圧力を、前記圧縮機の定格範囲内で使用することができる。
その結果、前述の前記冷凍サイクル内の冷媒、オイル、メカ部の信頼性、耐久性を確保するだけでなく、冷凍サイクルの露点温度を制御して最適な除湿性能を発揮することができ、乾燥性能を一層向上することができる。
請求項8に記載の発明は、前記圧縮機を回転数可変型の圧縮機とし、前記圧縮機の運転起動時に、予め定めた初期周波数で一定時間圧縮機を運転するようにしたものである。
かかることにより、前記圧縮機の寝込み起動時における急激な潤滑油の冷凍サイクル内への吐出が抑制でき、その結果、潤滑油の油面確保(圧縮機内における潤滑油残量の確保)がはかれ、圧縮機の信頼性、耐久性を高めることができる。
請求項9に記載の発明は、前記圧縮機の運転周波数増加時又は低減時に、予め定めた不適周波数あるいは不適周波数範囲を外して圧縮機を運転するようにしたものである。
かかることにより、前記圧縮機を、ヒートポンプ装置及び洗濯乾燥機における振動共振点から外して運転するため、低振動、静寂性に優れた洗濯乾燥機が得られ、また、前記圧縮機及び冷凍サイクルを形成する配管の信頼性、耐久性を向上することができる。
請求項10に記載の発明は、前記圧縮機の運転周波数増加時又は低減時における予め定めた前記不適周波数範囲の周波数変化速度を、他の周波数範囲より速い速度としたものである。
かかることにより、ヒートポンプ装置及び洗濯乾燥機における振動共振点での圧縮機の運転時間を短縮させ、その結果、洗濯乾燥機の低振動性、静寂性を向上することができる。加えて、前記圧縮機及び冷凍サイクルを形成する配管の信頼性、耐久性を向上することができる。
請求項11に記載の発明は、前記圧縮機の運転停止時に、予め定めた最大運転周波数より小さい周波数で一定時間圧縮機を運転するもので、かかることにより、前記圧縮機から吐出される潤滑油量を抑制することができ、その結果、圧縮機での残油量が徐々に確保される。
したがって、圧縮機の停止時における潤滑油の油面確保が行え、圧縮機の再起動を円滑にし、信頼性、耐久性に優れた洗濯乾燥機を提供することができる。
請求項12に記載の発明は、前記ヒートポンプ装置を構成する放熱器及び吸熱器を前記水槽の外壁に取付けたもので、かかる構成とすることにより、前記乾燥用空気が流れる全風路の長さを最短に構成でき、その結果、風路から外気への放熱量を抑えることができ、乾燥性能を向上することができる。
請求項13に記載の発明は、前記ヒートポンプ装置を構成する圧縮機を、前記水槽の外壁に取付けたもので、これにより、ヒートポンプ装置を同一振動系に設置した構成となる。
したがって、ヒートポンプ装置を構成する圧縮機、配管の振動が同一振動系で行われることとなり、異なる振動系に取付けられた場合の振動係数の相違による配管等への振動負荷が軽減され、ヒートポンプ装置の長寿命化が可能となる。また、ヒートポンプ装置の全配管長を短く構成できるため、配管部から周辺外部への放熱量を抑え、一層乾燥性能を高めることができる。
請求項14に記載の発明は、前記ヒートポンプ装置の冷媒に可燃性冷媒を用い、前記加熱手段の表面温度を360℃以下に制御するものである。
かかるように、前記加熱手段の表面温度を、前記可燃性冷媒の発火温度より低い温度に設定していることから安全性、信頼性に優れた洗濯乾燥機を提供することができる。
請求項15に記載の発明は、前記ヒートポンプ装置の冷媒に可燃性冷媒を用い、前記送風手段を構成する風路内に、前記放熱器及び吸熱器を配置し、前記放熱器及び吸熱器の前記封炉内に位置する冷媒配管をシームレスとしたものである。
かかる構成とすることにより、前記風路内への可燃性冷媒の漏れを抑えることができ、一層の安全性及び信頼性に優れた洗濯乾燥機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機の外観斜視図、図2は、筐体の側面1b方向から見た洗濯乾燥機の断面図、図3は、筐体の背面1c方向から見た洗濯乾燥機の断面図、図4は、同洗濯乾燥機に搭載されたヒートポンプ装置の構成を示すシステム概念図、図5は、同洗濯乾燥機の乾燥用空気の温度制御に関する主要部品の制御パターン図である。
なお、従来例における洗濯乾燥機と同一の部分に付いては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図1から図3に示すように、本実施の形態における洗濯乾燥機本体を構成する筐体1の内部には、複数のサスペンション2によって弾性的に支持された円筒状の水槽3が設けられ、洗濯・脱水時における水槽3の振動は前記それぞれのサスペンション2によって吸収される。
水槽3の内部には、衣類4を収容する円筒状で横軸型の回転槽5が回転可能に設けられ、回転槽5は駆動モータ6により回転駆動される。また、筐体1の前面には、衣類4を出し入れする開口部1aと、これを開閉する扉7が設けられている。
水槽3および回転槽5の前面側にもそれぞれ同様の開口部3a、5bが設けられ、水槽3の開口部3aは、ベローズ8によって筐体1の開口部1aと水密に連結されている。水槽3の底部には洗濯水を排出する排水口9が設けられ、排水弁10を介して排水ホース11に連結されている。
送風手段を構成する送風機12は、筐体1の上面1d側に位置する水槽3の隅部空間に位置するように設けられている。送風機12は、図2に示す如く水槽3の背面に設けた送風路20と連通し、該送風路20から入った空気を矢印bの方向に送風して給気口14から回転槽5内に供給する。
そして回転槽5を通過し水槽3の排気口16から出てきた空気は送風機12により吸入される。
図3に示すように、水槽3の背面部には、後述のヒートポンプ装置30を構成する熱交換器からなる吸熱器21に矢印e方向に空気を流す吸熱器風路22と、同様に熱交換器からなる放熱器23に矢印f方向に空気を流す放熱器風路24が湾曲状に並べて配設され、この吸熱器風路22と放熱器風路24は、循環ダクト25によって連通している。したがって、吸熱器21および放熱器23を通過する空気は、曲線的に流れるようになっている。
吸熱器風路22と放熱器風路24と循環ダクト25は一体に構成され、送風路20を構成するもので、水槽3の背面部に固定されている。
さらに詳述すると、図2及び図3に示すように、放熱器23及び吸熱器21は、筐体1の内部において水槽3の外壁に取り付けられている。
この構成は、全風路の長さを最短にできるため、風路から外気への放熱量を極力抑え、乾燥性能を向上する。
また、縦型圧縮機26は、水槽3の外壁に取付けられている。かかる構成は、ヒートポンプ装置30を同一振動系に設置することとなり、全配管長を短く構成できる。したがって、配管部から外気への放熱量を抑え、乾燥性能を向上する。
上記風回路構成によれば、送風機12で送風される乾燥用空気は、図2の矢印bに示すように、送風路20を通り給気口14から回転槽5内に入り、回転槽5内の衣類4を通過した後、排気口16から出て、送風機12を通って吸熱器風路22の吸熱器21を通過し、循環ダクト25を介して放熱器風路24の放熱器23を通過して送風路20へ戻り、循環する。
ヒートポンプ装置30は、図4に示す如く、冷媒を圧縮する縦型の圧縮機26と、圧縮された冷媒の熱を放熱する放熱器23と、高圧の冷媒の圧力を減圧するための絞り弁等からなる絞り手段27と、減圧されて低圧となった冷媒で周囲から熱を奪う吸熱器21を冷媒が循環するように管路28で連結して構成され、冷媒は矢印hの方向に流れて循環し、ヒートポンプサイクルを実現する。
ここで、圧縮機26は、インバータ制御によって周知の如く回転数が制御されるものである。したがって、上記ヒートポンプ装置30の制御の簡素化をはかる場合は、絞り手段27に毛細管を用いてもよい。
なお、本実施の形態1におけるヒートポンプの冷媒は、環境保護等の観点から可燃性冷媒を用いている。加えて、吸熱器風路22、放熱気風路23内への可燃性冷媒の漏れを抑えるため各風路内の放熱器23及び吸熱器21の冷媒配管は、シームレス構成としている。
図4に示す如く加熱手段31は送風手段12の下流側に設置され、さらにその下流側である水槽3への入口部にサーミスタ等で形成される温度検知手段32が設置されている。またサーミスタ等で形成される状態検知手段33は、縦型圧縮機26の吐出ガス温度を検知する場所(吐出菅)に設置されている。
制御手段34は、温度検知手段32及び状態検知手段33からの情報を入力し、加熱手段31、縦型圧縮機26、絞り手段27、送風手段12への適切な出力信号を出せるようになっている。特に、加熱手段31の制御は、その表面温度が、可燃性冷媒の発火温度より低い360℃以下となるように設定されている。制御手段34は、具体的には、マイクロコンピュータを含む集積回路、リレー部品等からなる周知の回路構成で実現される。
次に、以上のように構成された洗濯乾燥機の動作について説明する。なお、洗濯工程、濯ぎ工程、脱水工程については、簡単に説明する。
洗濯工程では、排水弁10を閉じた状態で、水槽3内に所定の水位に達するまで給水を行い、駆動モータ6により衣類4と洗濯水の入った回転槽5を回転させて洗濯を行う。
また、洗濯後の濯ぎ工程でも、選択工程と同様に水槽3内に給水し、回転槽5を回転させて衣類4の濯ぎを行う。
脱水工程では、排水弁10を開いて洗濯乾燥機の外へ水を排水した後、駆動モータ6により衣類4の入った回転槽5を高速回転して脱水する。
乾燥工程では、図5に示すように加熱手段31および圧縮機26が通電制御される。
すなわち、制御手段34によって加熱手段31が作動し、設定された乾燥用空気温度に対して乾燥用空気を加熱し、温度検知手段32により同図の加熱手段入力に示す如く加熱手段31の入力が制御される。したがって、加熱手段31は断続的に動作するものの、乾燥用空気の温度を素早く設定温度まで上昇させることができる。
また同様に制御手段34によってヒートポンプ装置30が駆動される。すなわち、運転初期は、圧縮機26は比較的高い運転周波数で運転され、その後冷凍サイクルが安定するにつれて徐々にその運転周波数が制御され、圧縮機入力が安定もしくは徐々に低下する傾向となる。これらの動作は、ヒートポンプ装置30の状態検知手段33による縦型圧縮機26の吐出温度の情報に基づき制御されるものである。
つまり、縦型の圧縮機26を所定の回転数で作動させると、冷媒が圧縮され、この圧力により放熱器23、絞り手段27、吸熱器21を循環する。放熱器23では冷媒の圧縮で熱が放出され、吸熱器21では、絞り手段27で減圧されて低圧となった冷媒により熱が吸収される。このとき、絞り手段27は、圧縮機26の回転数に応じて最適値に制御され、この制御に伴ってさらに圧縮機26の回転数が制御され、以下、絞り手段27の絞り制御と圧縮機26の回転数制御によってヒートポンプ装置30の効率が最適化されるように調整される。
上述の状態では、送風機12も作動しており、回転槽5内の空気は放熱器23及び送風路20を通って給気口14から再び回転槽5内に送風されるように循環する。回転槽5は、駆動モータ6により回転駆動され、これによって衣類4は上下に撹拌される。
さらに詳述すると、送風機12により回転槽5内に送風された温風は、この衣類4の隙間を通るときに水分を奪い、湿った状態で水槽3の排気口16を通り、吸熱器風路22に至る。この湿った温風は、吸熱器21を通過する際に顕熱と潜熱が奪われて除湿され、乾いた空気と結露水に分離される。
吸熱器21を通過して乾いた空気は、循環ダクト25を通って放熱器風路24に入り、放熱器23及び加熱手段31で再び加熱され温風となって、送風路20へと循環する。
以上のように加熱手段31により乾燥用空気の温度を素早く上昇させ、ヒートポンプ装置30における絞り手段27の絞り度合と縦型圧縮機26の回転数の調整により、乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を保持することができる。これにより最適な除湿性能を得ることができ、乾燥性能の立ち上がり性を向上させるとともに、圧縮機使用範囲内での運転を行うため、縦型圧縮機26の信頼性、耐久性及び乾燥性能に優れた運転が行える。
また衣類4の乾燥の進捗状況により、最適な乾燥用空気温度に素早く設定されるため、衣類4の傷み、皺、縮みを少なくすることができる。
さらに、加熱手段31を主に乾燥用空気の温度設定に使用し、ヒートポンプ装置30を、乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を得るための制御とすることにより、ヒートポンプ装置30への過剰負荷を抑制することができる。
すなわち、絞り手段27の絞り度合と縦型圧縮機26の回転数を最適化させ除湿専用として機能させることにより、図5に示すように加熱手段31の入力に比べて圧縮機26の入力を抑えることができるので、乾燥用空気を外部へ放出させずに乾燥終了までヒートポンプ装置30を連続運転させることができる。
また、構成においても、吸熱器風路22と放熱器風路24と循環ダクト25を一体構成として送風路20を構成し、この送風路20内に放熱器23及び吸熱器21を配置し、送風路20を筐体1の内部において水槽3の外壁に取付けているため、全風路の長さを最短にでき、風路から外気への放熱量を極力抑え、乾燥性能を向上することができる。
さらに、縦型圧縮機26を、水槽3の外壁に取付けることにより、ヒートポンプ装置30を同一振動系に設置して全配管長を短く構成することができ、かかる構成においても配管部から外気への放熱量を抑え、乾燥性能を一層向上するものである。
また、本実施の形態1においてヒートポンプ装置30の冷媒に、可燃性冷媒を用いているが、放熱器23及び吸熱器21の冷媒配管を、シームレス構成として吸熱器風路22、放熱気風路23内への可燃性冷媒の漏れを抑え、加えて、加熱手段31の制御として、その表面温度が、可燃性冷媒の発火温度より低い360℃以下となるように設定しているため、発火の危険性が低く一層信頼性の高いものが得られる。
なお、本実施の形態1では、温度検知手段32は回転槽3へ流入する空気の温度を検知したが、回転槽3から流出する空気の温度を検知してもよい。いずれの場合も乾燥初期からの温度を検知することにより、最適な乾燥終了時期を決定する情報が得られ、優れた乾燥終了検知性が得られる。
また、本実施の形態1においては、状態検知手段33を圧縮機26の吐出温度を検知するものとしたが、図4の符号33a、33bで示すように、状態検知手段33を放熱器23に設けて冷媒の凝縮温度を検出する構成、あるいは状態検出手段33を吸熱器21に設けて冷媒の蒸発温度を検出する構成としてもよい。いずれの場合も、圧縮機26の吐出圧力を圧縮機使用範囲内(定格内)で制御することができるので冷凍サイクル内の冷媒、オイル、メカ部の信頼性、耐久性が維持できる。特に、前記蒸発温度を検出する場合は、露点温度を制御して最適な除湿性能を発揮するので乾燥性能に優れたものとなる。
さらに、本実施の形態1では、加熱手段31の入力は図5に示すようにON/OFF制御としたがPID制御等を用いてアナログ状に制御してもよい。
また、本実施の形態1においては、回転槽5の駆動モータ6を有する水槽3の面と相反する面に衣類4を出し入れする開口部1aを有した構成としたが、開口部1aは前記場所に限定されるものではなく、水槽3あるいは回転槽5の如何なる位置に設けてもよい。
(実施の形態2)
先の実施の形態1においては、圧縮機26の運転周波数を任意の状態で運転するものとして説明したが、本実施の形態2では、圧縮機26の運転制御に一定の運転周波数制御を加えている。
図6は本発明の実施の形態2における圧縮機の起動初期の運転制御パターンを示す圧縮機回転数―時間特性図である。
図6に示す如く、ヒートポンプ装置30を構成する縦型の圧縮機26は、運転起動時に、Aで示す予め定めた最大運転周波数より小さい周波数(以下、起動初期周波数と称す)で一定時間縦型圧縮機26を運転する制御手段を有するものである。
この制御によれば、圧縮機26の寝込み起動時(圧縮機の長時間休止状態からの起動)の運転立ち上げ途中で周波数を一定時間(T)Aに固定して、一旦圧縮機26より吐出した油が、冷凍サイクル内を循環して圧縮機26内に戻るまで油面を確保することができ、また圧縮機26を構成する機構部への潤滑も十分行われ、潤滑不足に起因する機構部の破損も防止できる。
その結果、圧縮機26においては、安定した潤滑性能を得ることができるため、ヒートポンプ装置30の信頼性、耐久性に優れた洗濯乾燥機を実現することができる。
したがって、前記起動初期周波数としては、電源周波数(50Hzあるいは60Hz)以下の低速が好ましい。
かかる制御は、制御手段34によって行われるものであり、キャリア周波数を変更する等の周知の手法でよく、また本発明の要旨と直接関係しないため、詳細な説明を省略する。
(実施の形態3)
先の実施の形態2においては、圧縮機26の起動初期の制御について説明したが、本実施の形態3では、圧縮機26の運転周波数を徐々に増加する場合の制御について説明する。
図7は、本実施の形態3における圧縮機の運転周波数上昇状態時における制御パターンを示す圧縮機回転数―時間特性図である。
かかる制御は、ヒートポンプ装置30を構成する圧縮機26の運転周波数の増加時に、B〜C及びD〜Eで示す最大運転周波数より小さい周波数範囲(以下、特定周波数域1、特定周波数域2と称す)を外して圧縮機26を運転する制御である。
一般に、圧縮機26の運転周波数を連続して変化(上昇あるいは下降)させると、特定の周波数範囲で圧縮機および連結部材等に共振が発生することが知られている。前記範囲は、圧縮機26を構成するモータの構造、あるいは圧縮機26を構成する構造等によって異なり、実測あるいは計算によってその範囲を特定することができる。この範囲は、周波数の可変範囲の広さによるが、一般的には複数存在する。
したがって、特定周波数域1(B〜C)、及び特定周波数域2(D〜E)を、前述の共振周波数域に設定することにより、洗濯乾燥機の運転時において、ヒートポンプ装置30の能力確保の関係から圧縮機26の運転周波数を徐々に上昇させた場合に、T1、T2で示す共振周波数域の直前でこの共振周波数域を外して一挙に高い周波数で圧縮機26を運転することができる。この制御は、周知の如く制御手段34を構成するマイクロコンピュータのソフトプログラムで対応できる。
その結果、圧縮機26の共振運転が回避され、前記ヒートポンプサイクル及び洗濯乾燥機の振動共振点での運転が回避でき、静寂性に優れた洗濯乾燥機が得られ、さらに圧縮機26及び周辺配管の信頼性及び耐久性の確保もできる。
(実施の形態4)
先の実施の形態3においては、圧縮機26運転周波数を上昇(増加)させる場合において、その直前で一挙に高い周波数に切換え、共振周波数域である特定周波数域1、及び特定周波数域2を回避する制御として説明したが、本実施の形態4では、異なる手段にて前述の共振周波数域を回避するものである。
図8は、本発明の実施の形態4における圧縮機の運転周波数上昇状態時における制御パターンを示す圧縮機回転数―時間特性図である。
同図において、圧縮機26が、徐々に周波数を上昇させながら運転される点は先の実施の形態3と同じであるが、B〜Cで示す特定周波数域1及びD〜Eで示す特定周波数域2における周波数の変化内容が異なる。
すなわち、特定周波数域1および特定周波数域2においては、他の周波数上昇速度Δt1よりも速い速度ΔT1で周波数を上昇させている。
この制御についても、具体的には先の実施の形態3と同様に制御手段34を構成するマイクロコンピュータのソフトプログラムで対応できる。
したがって、かかる制御によっても、ヒートポンプサイクル及び洗濯乾燥機の振動共振点での運転時間を短縮でき、先の実施の形態3と同様に静寂性に優れた洗濯乾燥機が得られ、さらに圧縮機26及び周辺配管の信頼性及び耐久性の確保もできる。
(実施の形態5)
先の各実施の形態2、実施の形態3及び実施の形態4においては、圧縮機26の起動時および運転周波数を上昇させる場合について説明したが、本実施の形態5においては、圧縮機26の運転を停止する場合について説明する。
図9は、本発明の実施の形態5における圧縮機の運転停止前における所定時間の制御パターンを示す圧縮機回転数―時間特性図である。
同図に示す如く、圧縮機26は、運転停止モードに入ると、制御手段34により徐々にその運転周波数が低下(下降)する。そして、Fで示す予め設定された最大運転周波数より小さい周波数(以下、停止前周波数と称す)で一定時間t圧縮機26の運転が継続され、一定時間tの経過後に圧縮機26は停止する。
したがって、圧縮機26を停止する場合、いきなり停止させずに停止前周波数Fで所定時間t運転を継続することにより、冷凍サイクル中に吐出された潤滑油の圧縮機26への取り込みが行え、圧縮機26の停止時における油面の確保が行える。かかる油面の確保は、次回の圧縮機26の起動時における潤滑を円滑に行うことができ、また圧縮機26の潤滑油不足による故障を防止するもので、洗濯乾燥機の耐久性、および信頼性を高めることができる。
なお、停止前周波数Fの数値設定は任意であり、先の実施の形態2における起動初期周波数Aと同数値と設定することができる。
(実施の形態6)
先の各実施の形態2、実施の形態3及び実施の形態4においては、圧縮機26の起動時および運転周波数を上昇させる場合について説明したが、本実施の形態5においては、圧縮機26の運転周波数を下降(低減)する場合について説明する。
図10は、本発明の実施の形態6における圧縮機の運転周波数下降(減少)状態時における制御パターンを示す圧縮機回転数―時間特性図である。
かかる制御は、ヒートポンプ装置30を構成する圧縮機26の運転周波数の減少時に、G〜H及びI〜Jで示す最大運転周波数より小さい周波数範囲(以下、特定周波数域3、特定周波数域4と称す)を外して圧縮機26を運転する制御である。
したがって、G〜Hで示す特定周波数域3およびI〜Jで示す特定周波数域4を、前述の実施の形態3で説明したように共振周波数域に設定することにより、洗濯乾燥機の運転停止時において、圧縮機26の運転周波数を徐々に下降させた場合に、T3、T4で示す共振周波数域の直前でこの共振周波数域を外して一挙に低い周波数で圧縮機26を運転することができる。この制御についても、先の実施の形態3と同様に、制御手段34を構成するマイクロコンピュータのソフトプログラムで対応できる。
その結果、圧縮機26の共振運転が回避され、圧縮機26の運転停止に向けて、前記ヒートポンプサイクル及び洗濯乾燥機の振動共振点での運転が回避でき、静寂性に優れた洗濯乾燥機が得られ、さらに圧縮機26及び周辺配管の信頼性及び耐久性の確保もできる。
(実施の形態7)
先の実施の形態3においては、圧縮機26運転周波数を下降(減少)させる場合において、その直前で一挙に低い周波数に切換え、共振周波数域である特定周波数域3、及び特定周波数域4を回避する制御として説明したが、本実施の形態7では、異なる手段にて前述の共振周波数域を回避するものである。
図11は、本発明の実施の形態7における圧縮機の運転周波数下降状態時における制御パターンを示す圧縮機回転数―時間特性図である。
同図において、圧縮機26が、徐々に周波数を下降させながら運転される点は先の実施の形態6と同じであるが、G〜Hで示す特定周波数域3及びI〜Jで示す特定周波数域4における周波数の変化内容が異なる。
すなわち、特定周波数域3および特定周波数域4においては、他の周波数下降速度Δt2よりも速い速度ΔT2で周波数を下降させている。
この制御についても、具体的には先の実施の形態6と同様に制御手段34を構成するマイクロコンピュータのソフトプログラムで対応できる。
したがって、かかる制御によっても、圧縮機26の運転停止に向けて前記ヒートポンプサイクル及び洗濯乾燥機の振動共振点での運転時間を短縮でき、先の実施の形態6と同様に静寂性に優れた洗濯乾燥機が得られ、さらに圧縮機26及び周辺配管の信頼性及び耐久性の確保もできる。
なお、上記各実施の形態においては、圧縮機26の運転周波数制御について、起動初期の場合(実施の形態2)、運転周波数上昇の場合(実施の形態3、実施の形態4)、運転停止前の場合(実施の形態5)、運転周波数下降の場合(実施の形態6、実施の形態7)と個々に説明したが、洗濯乾燥機として、前述のそれぞれの場合の制御を一貫して備えた特性とすることができる。
また、上記各本実施の形態では、ドラム式の洗濯乾燥機を例に説明したが、パルセータ方式の縦型の洗濯乾燥機についても、同様にして機内に組込み、制御することができる。
さらに、上記各実施の形態では、縦型圧縮機26を使用して説明したが、横型圧縮機を用いた構成としてもよい。
本発明は、加熱手段により乾燥用空気の温度を素早く上昇させ、またヒートポンプ装置の絞り手段と圧縮機の回転数の調整により、乾燥運転の進捗に応じた最適な露点温度を保持することができ、これらの制御により最適な除湿性能を得ることができる。さらに、乾燥用空気を外部へ放出させずに乾燥性能の立ち上がり性を向上させるとともに、圧縮機の使用範囲内(定格内)での運転を行うため、優れた乾燥性能と圧縮機の信頼性、耐久性が得られ、家庭用、業務用、工業用と幅広く、また各種の洗濯乾燥機等に適用できる。
本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機の外観斜視図 同実施の形態の洗濯乾燥機の側面方向から見た断面図 同実施の形態の洗濯乾燥機の背面方向から見た断面図 同実施の形態の洗濯乾燥機に搭載されたヒートポンプ装置の構成を示すシステム概念図 同実施の形態の洗濯乾燥機の乾燥用空気温度の制御パターン図 本発明の実施の形態2における圧縮機の起動初期の圧縮機回転数―時間特性図 本発明の実施の形態3における圧縮機の運転周波数上昇状態を示す圧縮機回転数―時間特性図 本発明の実施の形態4における圧縮機の運転周波数上昇状態を示す圧縮機回転数―時間特性図 本発明の実施の形態5における圧縮機の運転停止前における圧縮機回転数―時間特性図 本発明の実施の形態6における圧縮機の運転周波数下降状態を示す圧縮機回転数―時間特性図 本発明の実施の形態7における圧縮機の運転周波数下降状態を示す圧縮機回転数―時間特性図 従来の洗濯乾燥機の断面図
符号の説明
1 筐体
3 水槽
4 衣類
5 回転槽
12 送風機(送風手段)
14 給気口
20 送風路
21 吸熱器
22 吸熱器風路
23 放熱器
24 放熱器風路
26 縦型圧縮機
27 絞り手段
28 管路
30 ヒートポンプ装置
31 加熱手段
32 温度検知手段
33 状態検知手段
34 制御手段

Claims (15)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された前記冷媒の熱を放熱する放熱器と、高圧の前記冷媒の圧力を減圧するための絞り手段と、減圧されて低圧となった前記冷媒で周囲から熱を奪う吸熱器とを前記冷媒が循環するように管路で連結して構成したヒートポンプ装置と、筐体内に弾性支持された水槽と、前記水槽内に回転自在に設けられ衣類を収容する回転槽と、前記回転槽内の空気を前記吸熱器から前記放熱器へと流した後前記回転槽内へ送る送風手段と、前記送風手段により流される乾燥用空気を加熱する加熱手段と、前記乾燥用空気の温度を検知する温度検知手段と、前記ヒートポンプ装置の状態を検知する状態検知手段と、前記温度検知手段又は前記状態検知手段の少なくともどちらか一方の出力に基づいて前記加熱手段及び前記ヒートポンプ装置の運転を制御する制御手段とを具備した洗濯乾燥機。
  2. 前記乾燥用空気の温度を検知する温度検知手段からの情報に応じて前記加熱手段の出力あるいは能力を増減させ、前記乾燥用空気温度を設定の温度に調整するようにした請求項1に記載の洗濯乾燥機。
  3. 前記加熱手段の入力を、前記圧縮機の定格入力より大きく設定した請求項1または2に記載の洗濯乾燥機。
  4. 前記温度検知手段により、前記回転槽へ流入する空気の温度を検知するようにした請求項1から3のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  5. 前記温度検知手段により、前記回転槽から流出する空気の温度を検知するようにした請求項1から3のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  6. 前記状態検知手段により、前記圧縮機の吐出温度もしくは冷媒の凝縮温度の少なくとも一方の温度を検知するようにした請求項1から5のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  7. 前記状態検知手段により、前記冷媒の蒸発温度を検知するようにした請求項1から5のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  8. 前記圧縮機を回転数可変型の圧縮機とし、前記圧縮機の運転起動時に、予め定めた初期周波数で一定時間圧縮機を運転する請求項1から7のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  9. 前記圧縮機の運転周波数増加時又は低減時に、予め定めた不適周波数あるいは不適周波数範囲を外して圧縮機を運転するようにした請求項8に記載の洗濯乾燥機。
  10. 前記圧縮機の運転周波数増加時又は低減時における予め定めた前記不適周波数範囲の周波数変化速度を、他の周波数範囲より速い速度とした請求項8または9に記載の洗濯乾燥機。
  11. 前記圧縮機の運転停止時に、予め定めた最大運転周波数より小さい周波数で一定時間圧縮機を運転するようにした請求項8から10のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  12. 前記ヒートポンプ装置を構成する放熱器及び吸熱器を、前記水槽の外壁に取付けた請求項1から11のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  13. 前記ヒートポンプ装置を構成する圧縮機を、前記水槽の外壁に取付けた請求項1から12のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  14. 前記ヒートポンプ装置の冷媒に可燃性冷媒を用い、前記加熱手段の表面温度を360℃以下に制御する請求項1から13のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  15. 前記ヒートポンプ装置の冷媒に可燃性冷媒を用い、前記送風手段を構成する風路内に、前記放熱器及び吸熱器を配置し、前記放熱器及び吸熱器の前記風路内に位置する冷媒配管をシームレスとした請求項1から14のいずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
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