JP2007288701A - 非可逆回路素子 - Google Patents

非可逆回路素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2007288701A
JP2007288701A JP2006116287A JP2006116287A JP2007288701A JP 2007288701 A JP2007288701 A JP 2007288701A JP 2006116287 A JP2006116287 A JP 2006116287A JP 2006116287 A JP2006116287 A JP 2006116287A JP 2007288701 A JP2007288701 A JP 2007288701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
garnet
plate
disposed
strip line
circuit device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006116287A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Mukai
義行 向井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2006116287A priority Critical patent/JP2007288701A/ja
Publication of JP2007288701A publication Critical patent/JP2007288701A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)

Abstract

【課題】 ストリップライン部材の位置ずれが生じることなく、電気的特性に優れた非可逆回路素子を提供する。
【解決手段】 金属ケースの内側底面に配置したアース板と、アース板上に配置した板状ガーネット部材と、板状ガーネット部材上に配置したストリップライン部材と、ストリップライン部材上に配置した永久磁石を備えた非可逆回路素子であって、ストリップライン部材は、中央部から延出する帯状電極からなる接合部と、帯状電極間に形成された分岐線路と、板状ガーネット部材の縁部に到るまでに、分岐線路と連続する低インピーダンス線路を備え、板状ガーネット部材は、その平面方向の略中央位置でシリコーンゴム接着剤によりストリップライン部材と接着した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車電話、携帯電話等のマイクロ波帯の高周波部品として採用される非可逆回路素子(例えばアイソレータ、サーキュレータ)に関する。
一般に、アイソレータやサーキュレータ等の非可逆回路素子は、信号を伝送方向のみに通過させ、逆方向への伝送を阻止する機能を有している。この種のアイソレータやサーキュレータとして、分布定数型と集中定数型があるのが知られている。
図11及び図12に示す平面図と断面図は、分布定数型の非可逆回路素子の内部構造を示している。分布定数型の非可逆回路素子は、金属ケース9に、円形状の中心部でY字状に接合され中心から放射状に分岐して設けられたストリップライン部材8(中心導体とも呼ばれる)と、その中心部と同軸上に前記ストリップライン部材8を挟むように配置された板状ガーネット部材7と、その両側に配置され、前記板状ガーネット部材7に直流磁界を与える永久磁石4を備えている。通常このような構造を採るのが一般的である。
なお、永久磁石4はいずれかの一枚である場合もある。そして金属ケースの側壁部にコネクタ20を設け、このコネクタ20の中心端子50にストリップライン部材の端部を接続している。
図13は、引用文献1に開示された分布定数型の非可逆回路素子の外観図であり、図14は、その分解斜視図である。この非可逆回路素子1は、金属ケース9の最上部に蓋2が配置され、上から順に上鉄板3、その下に永久磁石4、その下に下鉄板5、更にアース板6が配置され、その下に2枚のフェライト7(板状ガーネット部材)と、この2枚のフェライト7の間に挟まれ、中心から放射状(例えば中心より120°間隔に3方向)に分岐して設けられた中心導体8を有し、フェライト7の下部にはアース板6が収納されている。
この中心導体8の端部は、それぞれ、金属ケース9の周囲から突き出るように入出力端子8a、8b、8cを形成している。この入出力端子8a、8b、8cは、通常0.1〜0.25mmの薄い銅板などで形成されていることが多く、先端を折り曲げて、回路基板に半田付けする構成になっている。
特開2003−124711号(図3、図4)
前記ストリップライン部材8は、中央のTM110モードで共振する共振器部(図中の円形部或いは略三角形部であり接合部とも言う)と、共振器部から三方向に形成された入出力接続用の電極とからなり、共振器部と入出力接続用の電極との間にはインピーダンスの整合をとるためλ/4長のインピーダンス変換器が形成されている。そして、ストリップライン部材8に電流を流すと、板状ガーネット部材7にストリップライン部材8を取り囲む高周波磁界が生じる。永久磁石4によって板状ガーネット部材中に回転磁界を生じさせることで、分岐路に入力された高周波磁界は、板状ガーネット部材7を通過する際に偏波面が回転し、所定の分岐路にのみ出力され、回路として非可逆性を持たせている。
永久磁石4から板状ガーネット部材に与えられる直流磁界は、理想的には均一なものであるが、実際には非可逆回路素子の構造によって影響され、板状ガーネット部材の外周側では金属ケースに向かって磁力線が湾曲する場合がある。このため、ストリップライン部材8の配置位置がずれた場合に、各入出力端子8a、8b、8cのインピーダンスがずれてしまい、所望の電気的特性が得られない場合があった。
特に未習熟の作業者が非可逆回路素子を組み立てる場合に位置ずれが生じ易く、その電気的特性が大きくばらつき、製品歩留まりに大きく影響する。また、組み立て後であっても、落下させるなどして非可逆回路素子に衝撃が加わると、ストリップライン部材の位置ずれが生じる場合があった。
そこで、板状ガーネット部材の外周縁で、各入出力端子8a、8b、8c側を接着剤で固定することが行なわれていた。しかしながら、前記接着剤を複数の箇所に塗布しなければならず、また板状ガーネット部材の外周縁に塗布した接着剤が主面側に回りこみ、これを取り除くのに工数増を招く。さらには接着剤によって入出力端子とアース板との間で寄生容量が形成され、インピーダンスのずれが生じることもあった。
そこで本発明は、ストリップライン部材の位置ずれが生じることなく、電気的特性に優れた非可逆回路素子を提供することを目的とする。
本発明は、金属ケースの内側底面に配置されるアース板と、前記アース板上に配置された板状ガーネット部材と、前記板状ガーネット部材上に配置されるストリップライン部材と、前記ストリップライン部材上に配置される永久磁石を備えた非可逆回路素子であって、前記ストリップライン部材は、中央部から延出する帯状電極からなる接合部と、前記帯状電極間に形成された分岐線路と、前記板状ガーネット部材の縁部に到るまでに、前記分岐線路と連続する低インピーダンス線路を備え、前記板状ガーネット部材は、その平面方向の略中央位置でシリコーンゴム接着剤により前記ストリップライン部材と接着してなることを特徴とする非可逆回路素子である。
本発明においては、前記ストリップライン部材と前記永久磁石との間に更に板状ガーネット部材を備え、これをシリコーンゴム接着剤により前記ストリップライン部材と接着するのも好ましい。
前記シリコーンゴム接着剤は、ペースト状で供され、硬化後には適度な弾性を備えるのが好ましい。例えばシリコーンゴム接着剤は板状ガーネット部材の面上で、薄く広げられる程度の粘度を備えるのが好ましいが、低粘度であると接着剤が板状ガーネット部材の面上から他の面へ漏れ出すなどするため、扱いが困難となる場合がある。そこで、接着剤の粘度は100Pa・s以上とするのが好ましい。
本発明においては、前記ストリップライン部材、あるいは前記板状ガーネット部材と前記永久磁石との間に仕切り部材を配置するのが好ましい。この仕切り部材を夫々に当接するように構成すれば、ストリップライン部材とあるいは前記板状ガーネット部材と前記永久磁石との距離を規定することが出来る。また、前記仕切り部材は、前記永久磁石の外周を支持する鍔部を備えるようにすれば、永久磁石を精度よく配置でき、各非可逆回路素子における板状ガーネット部材への直流磁界分布を均一なものとすることが出来る。
前記仕切り部材は、はんだリフロー等による高温環境下であっても、軟化し難いLCP(液晶ポリマー)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、エポキシなどの耐熱性樹脂で形成するのが好ましい。
永久磁石との距離を規定する目的から、前記仕切り部材は厚み方向に変形し難い樹脂で形成される。非可逆回路素子を組み立てる際に、仕切り部材がストリップライン部材を押圧して板状ガーネット部材に圧縮応力を作用する。また仕切り部材を用いない場合であっても、記板状ガーネット部材に圧縮応力を作用させる場合がある。このため、板状ガーネット部材が割れ、欠けたりする場合があったが、本発明によれば、シリコーンゴムの弾性によってこれを緩和することが出来、板状ガーネット部材が割れ、欠けたりするのを防ぐとともに、圧縮応力を緩和させることで板状ガーネット部材の磁気特性が劣化するのを防ぐことが出来る。
また、ストリップライン部材や板状ガーネット部材との線膨張係数は、1桁程度の差異があるのが通常である。この様な線膨張係数の相違によって、環境変化に伴う膨張収縮が繰り返された場合等の経時変化による劣化によって、シリコーンゴム接着剤が剥離する場合があっても、シリコーンゴムの弾性力によってストリップライン部材が移動自由とならないように保持することも出来る。このような機能を発揮させるには、シリコーンゴム接着剤の硬化後の硬度が、80以下(JIS K 6253 デュロメータA)であることが好ましい。
本発明によれば、ストリップライン部材の位置ずれが生じることなく、電気的特性に優れた非可逆回路素子を提供することが出来る。
以下、終端抵抗を備えたアイソレータを例にとり、本発明の一実施例に係る非可逆回路素子について説明する。図1は、本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の外観斜視図であり、図2はその分解斜視図である。また図3は非可逆回路素子の模式的断面図であり、図4はストリップライン部材板状とガーネット部材を組み合わせた中心導体部材の斜視図であり、図5はその分解斜視図である。
この非可逆回路素子は、金属ケース9内側に配置され、その外周の開口部から突出するような延長部を備えた樹脂部材10にそってストリップライン部材8を外部へ延出させ、前記延長部の端部に設けた端子25と、マイクロストリップライン部材8の端部8a、8bと接続し、金属材料で製作された金属ケース9には、その内底と同一面で金属ケースの外周に向かって終端抵抗を配置する支持板が突き出されており、マイクロストリップライン部材8の端部8cは、この支持板に配置された吸収抵抗Rと接続してなり、面実装可能としている。
金属ケース9の内側に内側底面に厚みが薄銅板からなるアース板6が配置される。なお前記薄銅板は、その厚みが0.02mm〜0.2mmのものを用い、その表面は酸化を防ぐようにAgめっき、Auめっき等の保護めっきが施される。なお保護めっきの導電率は、電気的特性を劣化させない様に、電気抵抗率の小さい金属めっきが選択され、その電気抵抗率は1.0×10−7Ω・m以下のものが好ましい。
前記アース板6上には、端子25を取り付けるための腕部30が配された樹脂部材10が配置される。この樹脂部材10は剛性を有するものであり、その略中央部には前記アース板6が露出するような孔部が設けられている。腕部30の各先端付近にも透孔が設けられており、端子25が半田付けにより、マイクロストリップライン部材8の端部と接続される。前記端子25は、径の異なる円柱が重なったピン形状の金属部品であり、前記腕部30の透孔とマイクロストリップライン部材8の端部に形成された透孔を通して半田付けして固着される。
金属ケース9に3箇所に切欠があり、その切欠にあわせて樹脂部材10の腕部30が配置される。前記樹脂部材10は、厚みが0.8〜1.0mmであるが、曲げ強度に強い材質で、例えば、ガラスエポキシ樹脂、液晶ポリマーで作られているので、外力が加わった場合でも、変形がほとんど無い。このため端子部の変形を生じ難いので、実装基板と間の平衡性が保てて、密着性がよくなり、半田付けをより確実に出来てオープン等の電気的接続の不具合が生じることが無い接続の信頼性の高い製品となる。
前記樹脂部材10の略中央部に設けられた透孔には一対の円板状ガーネット部材7とストリップライン部材8とをシリコーンゴム接着剤で接着した中心導体部材が配置される。
このマイクロストリップライン部材8は、厚さ30〜250μmの薄板金属板をエッチングして形成される。中央部から前記円板状ガーネット部材7の外周近傍にまで3方向に延出する帯状電極30を備え、これらの帯状電極30からなる接合部60を備える。前記帯状電極30間で円板状ガーネット部材7半径の略1/2の箇所に、それぞれ分岐線路40が設けられ、さらに円板状ガーネット部材7の外周縁に到るまでの部分に整合回路として機能する低インピーダンス線路35が設けられている。分岐線路40はアース板6とで、ストリップラインを形成する。
分岐線路40のλ/4線路長を確保するために、円板状ガーネット部材7上に占める前記接合部の面積は、所定の周波数で動作するように設定された円板状ガーネット部材7の面積よりも大きく減じざるを得ない。そこで低インピーダンス線路35によって、動作周波数のずれと帯域幅の狭帯化を補償している。前記低インピーダンス線路35は、前記アース板6とで接地コンデンサを形成する。
次に中心導体部材の組み立てについて説明する。
組み立てジグに立てられた3つのガイドピンを基準にして外周を支持された下側の円板状ガーネット部材7の中央部分に、シリコーンゴム接着剤をディスペンサ(定量吐出装置)により塗布する。塗布量は円板状ガーネット部材やストリップライン部材8の形状にもよるが、円板状ガーネット部材の外径がφ20mm以下であれば、φ1mm〜φ2mm程度の塗布量で十分である。
そして円板状ガーネット部材7の上側からストリップライン部材8を配置する。前記ストリップライン部材8は、組み立てジグに立てられたガイドピンを基準にして、平面方向にずれなく配置される。更にストリップライン部材8の接合部60にシリコーンゴム接着剤を塗布し、その上に上側の円板状ガーネット部材を配置する。中心導体部材の組み立ては、ガイドピンを基準にして行なわれるため、精度良く円板状ガーネット部材をストリップライン部材の上下に積み重ねることができる。
更に上下円板状ガーネット部材でストリップライン部材を押圧するようにクリップで固定して、乾燥器にて接着剤を硬化させた。硬化は接着剤の性能を劣化させない程度の温度で行なうが、100℃〜200℃の温度で、30分〜2時間程度の保持時間とするのが好ましい。
前記のように、低インピーダンス線路35は、前記アース板6とで接地コンデンサを形成する。このため、低インピーダンス線路35にはシリコーンゴム接着剤が及ばないようにするのが好ましい。また回り込む場合もあるので、シリコーンゴム接着剤の比誘電率は、板状ガーネット部材の比誘電率よりも十分に小さいものとするのが望ましく、好ましくは比誘電率を4.0以下とする。また、誘電損失は小さいほど好ましいが、1MHzにおいて10×10−3以下であれば電気的特性を劣化させることが無い。
ストリップライン部材8の上にはシールド部材6、鉄板5が配置され、その上には永久磁石4と鉄板3が配置され、最後に、前記金属ケース9と同様に磁性金属材料からなる蓋2で、金属ケース9内の収納物が動かないようして、非可逆回路素子1が出来上がる。蓋2や金属ケース9は、高周波電流の経路となるため、表皮効果による電気的特性を向上するように、電気抵抗率の小さい金属めっき、例えばAuめっきなどが施される。その電気抵抗率は1.0×10−7Ω・m以下のものが好ましい。
以下本発明に係る非可逆回路素子を詳細に説明する。なお、全体の構成は前項で既に説明した図1及び図2と同様なので、重複する部分については、その説明を略す。
SPCCからなる金属ケース9を準備し、その内側底面に0.1mm厚み円形状アース板6を配置した。金属ケース9の表面には、Cuめっき、Niめっき、Auめっきの順に5〜30μm厚みのめっき層を形成している。円形状アース板6上には、厚みが0.5mmの液晶ポリマーで形成された樹脂部材10が配置される。そして樹脂部材10の透孔に、一対の円板状ガーネット部材7とストリップライン部材8とでなる中心導体部材が配置される。
マイクロストリップライン部材8は、厚さ150μmの薄板金属板をエッチングして形成されたものである。各円板状ガーネット部材は、φ17×1.0mm厚みで、比誘電率εrが11、飽和磁化4πMsが115mTであり、誘電損失tanδεが2×10−4のガーネットフェライトを用いた。また接着剤として、粘度が110Pa・s、1MHzにおける比誘電率が3.5、誘電正接が5×10−3、硬度がデュロメータA 50のシリコーンゴム接着剤を用い、150℃で30分保持し硬化させて、円板状ガーネット部材7とストリップライン部材8とを接着した。
中心導体部材上には、0.1mm厚みのアース板6、SPCCからなる0.15mm厚みの鉄板5が配置され、更に永久磁石4が配置される。永久磁石4は、φ20×6.0mm厚みの株式会社NEOMAX製La−Co置換型フェライト磁石のYBM−9BEを用いた。磁気特性は、残留磁束密度(Br)が430〜450mTで、固有保磁力(iHc)は382〜414KA/mである。
永久磁石4の上には、厚みが0.8mmのSPCCからなる鉄板3、同様にSPCCからなり厚みが0.2mmの蓋2が配置され、下ケース9上端の折り返し部に蓋2の端部をかしめて内部部材を固定した。蓋2は磁気ヨークとして機能するが、加工しやすいように薄いSPCCの板から形成される。このため鉄板3、5とあわせて用いることで磁気飽和を防ぐように構成している。マイクロストリップライン部材8の端部を、端子25、終端抵抗Rと半田付けにより接続して、1930MHz〜1990MHz用の非可逆回路素子とした。
比較例
実施例1と比較し接着剤が異なる他は同じなので、以下接着剤について説明する。比較例で用いた接着剤はエポキシ系接着剤である。粘度が180Pa・s、1MHzにおける比誘電率が3.5、誘電正接が2×10−2、硬度がデュロメータD 95のものを用い、150℃で15分保持し硬化させて、円板状ガーネット部材7とストリップライン部材8とを接着した。
得られた非可逆回路素子を各15ケ準備し、その電気的特性を、ネットワークアナライザを用いて評価した。その結果を図6〜図8に示す。図中斜線で示した部分は、非可逆回路素子が用いられる周波数帯域と要求特性を示す。実施例、比較例ともに各要求特性を満足するが、比較例のものは、特に挿入損失特性が劣る。
図6に見るように、比較例の非可逆回路素子では通過帯域が狭帯域であるとともに、挿入損損失そのものも劣ることが判る。各試料の1960MHzにおける挿入損失は、実施例で平均0.239dB、標準偏差0.0146、比較例で平均0.289dB、標準偏差0.0198であった。
また板状ガーネット部材の外周縁で、各入出力端子を接着剤で固定し、インピーダンスのずれを永久磁石の磁力の調整などで補正した非可逆回路素子を準備し評価したところ、本実施例の挿入損失と同程度であった。これらのことから本発明に係る非可逆回路素子が少ない工数で作成できるとともに、優れた電気的特性を発揮していることがわかる。
以下本発明に係る非可逆回路素子を図9及び図10を用いて説明する。図9は、本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の分解斜視図である。また図10は非可逆回路素子の模式的断面図である。なお、全体の構成は実施例1で説明した構成と類似するので、重複する部分については、その説明を略す。
本実施例においては、中心導体部材は一枚の円板状ガーネット部材7と、これにシリコーンゴム接着剤で接着されるストリップライン部材8とで構成される。円板状ガーネット部材は、φ17×0.5mm厚みで、比誘電率εrが11のものを用いた。ストリップライン部材8の上にはLCP(液晶ポリマー)からなる仕切り部材15が配置され、その上には永久磁石4が配置される。実施例1と比べて上側の円板状ガーネット部材7、アース板6、鉄板5を有さない点でも相違する。
前記仕切り部材15は、前記永久磁石4の外周を支持する鍔部を備え、マイクロストリップライン部材8と永久磁石4との間隔tを規定するように、両方に当接して配置される。永久磁石4の上には、厚みが0.8mmのSPCCからなる鉄板3、同様にSPCCからなり厚みが0.2mmの蓋2が配置され、下ケース9上端の折り返し部に蓋2の端部をかしめて内部部材を固定する。この際に、仕切り部材15がストリップライン部材8を押圧するようにした。本実施例の非可逆回路素子も、実施例1と同様に優れた電気的特性が得られた。
本発明によれば、ストリップライン部材の位置ずれが生じることなく、電気的特性に優れた非可逆回路素子を提供することが出来る。
本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の外観斜視図である。 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の分解斜視図である。 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の模式断面図である。 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる中心導体部材の外観斜視図である。 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる中心導体部材の分解斜視図である。 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の挿入損失特性図である。 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の入力側リターンロス特性図である。 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子のアイソレーション特性図である。 本発明の他の実施例に係る非可逆回路素子の分解斜視図である。 本発明の他の実施例に係る非可逆回路素子の模式断面図である。 従来の非可逆回路素子の内部構造を示す平面図である。 従来の非可逆回路素子の内部構造を示す断面図である。 従来の他の非可逆回路素子の外観斜視図である。
符号の説明
1 非可逆回路素子
2 蓋
3 上鉄板
4 永久磁石
5 下鉄板
6 アース板
7 板状ガーネット部材(フェライト)
8 ストリップライン部材(中心導体)
8a、8b、8c 入出力端子
9 金属ケース
25 端子

Claims (3)

  1. 金属ケースの内側底面に配置されるアース板と、前記アース板上に配置された板状ガーネット部材と、前記板状ガーネット部材上に配置されるストリップライン部材と、前記ストリップライン部材上に配置される永久磁石を備えた非可逆回路素子であって、
    前記ストリップライン部材は、中央部から延出する帯状電極からなる接合部と、前記帯状電極間に形成された分岐線路と、前記板状ガーネット部材の縁部に到るまでに、前記分岐線路と連続する低インピーダンス線路を備え、
    前記板状ガーネット部材は、その平面方向の略中央位置でシリコーンゴム接着剤により前記ストリップライン部材と接着してなることを特徴とする非可逆回路素子。
  2. 前記ストリップライン部材と前記永久磁石との間に更に板状ガーネット部材を備え、これをシリコーンゴム接着剤により前記ストリップライン部材と接着したことを特徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. シリコーンゴム接着剤の硬化後の硬度が、80以下(JIS K 6253 デュロメータA)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非可逆回路素子。
JP2006116287A 2006-04-20 2006-04-20 非可逆回路素子 Pending JP2007288701A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006116287A JP2007288701A (ja) 2006-04-20 2006-04-20 非可逆回路素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006116287A JP2007288701A (ja) 2006-04-20 2006-04-20 非可逆回路素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007288701A true JP2007288701A (ja) 2007-11-01

Family

ID=38760025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006116287A Pending JP2007288701A (ja) 2006-04-20 2006-04-20 非可逆回路素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007288701A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011091731A (ja) * 2009-10-26 2011-05-06 Hitachi Metals Ltd 面実装型非可逆回路素子
JP2011091730A (ja) * 2009-10-26 2011-05-06 Hitachi Metals Ltd 面実装型非可逆回路素子
KR102050567B1 (ko) * 2019-07-10 2019-12-03 쓰리알웨이브 주식회사 소형 비가역 회로소자
CN110600847A (zh) * 2018-06-13 2019-12-20 Tdk株式会社 非可逆电路元件及使用其的通信装置
WO2023157069A1 (ja) * 2022-02-15 2023-08-24 Tdk株式会社 非可逆回路素子及び非可逆回路素子の製造方法
CN117954815A (zh) * 2024-03-26 2024-04-30 西南应用磁学研究所(中国电子科技集团公司第九研究所) 高一致性小型化带状线环行器及其制作方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57113506A (en) * 1980-12-29 1982-07-15 Hitachi Cable Method of elongating multicore superconductor
JPH06268414A (ja) * 1993-03-12 1994-09-22 Nec Corp マイクロストリップ線路型サーキュレータ
JPH11154522A (ja) * 1997-11-21 1999-06-08 Toyota Motor Corp 燃料電池の製造方法
JPH11271410A (ja) * 1998-03-23 1999-10-08 Ngk Insulators Ltd 光磁界センサ
JP2001292014A (ja) * 2000-04-06 2001-10-19 Hitachi Metals Ltd 非可逆回路素子の製造方法
JP2002237702A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 集中定数型アイソレータ
JP2004111435A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Hitachi Ltd コネクタと電子部品の一体モールド構造を有する電気・電子モジュールとその成形方法
JP2004364102A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Alps Electric Co Ltd 非可逆回路素子及び通信機装置及び非可逆回路素子の製造方法
JP2006101214A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Tdk Corp 非可逆回路素子

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57113506A (en) * 1980-12-29 1982-07-15 Hitachi Cable Method of elongating multicore superconductor
JPH06268414A (ja) * 1993-03-12 1994-09-22 Nec Corp マイクロストリップ線路型サーキュレータ
JPH11154522A (ja) * 1997-11-21 1999-06-08 Toyota Motor Corp 燃料電池の製造方法
JPH11271410A (ja) * 1998-03-23 1999-10-08 Ngk Insulators Ltd 光磁界センサ
JP2001292014A (ja) * 2000-04-06 2001-10-19 Hitachi Metals Ltd 非可逆回路素子の製造方法
JP2002237702A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 集中定数型アイソレータ
JP2004111435A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Hitachi Ltd コネクタと電子部品の一体モールド構造を有する電気・電子モジュールとその成形方法
JP2004364102A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Alps Electric Co Ltd 非可逆回路素子及び通信機装置及び非可逆回路素子の製造方法
JP2006101214A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Tdk Corp 非可逆回路素子

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011091731A (ja) * 2009-10-26 2011-05-06 Hitachi Metals Ltd 面実装型非可逆回路素子
JP2011091730A (ja) * 2009-10-26 2011-05-06 Hitachi Metals Ltd 面実装型非可逆回路素子
CN110600847A (zh) * 2018-06-13 2019-12-20 Tdk株式会社 非可逆电路元件及使用其的通信装置
US10964994B2 (en) 2018-06-13 2021-03-30 Tdk Corporation Nonreciprocal circuit element and communication apparatus using the same
CN110600847B (zh) * 2018-06-13 2022-02-18 Tdk株式会社 非可逆电路元件及使用其的通信装置
KR102050567B1 (ko) * 2019-07-10 2019-12-03 쓰리알웨이브 주식회사 소형 비가역 회로소자
WO2023157069A1 (ja) * 2022-02-15 2023-08-24 Tdk株式会社 非可逆回路素子及び非可逆回路素子の製造方法
CN117954815A (zh) * 2024-03-26 2024-04-30 西南应用磁学研究所(中国电子科技集团公司第九研究所) 高一致性小型化带状线环行器及其制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4817050B2 (ja) 非可逆回路素子
JP2007288701A (ja) 非可逆回路素子
US11532863B2 (en) Broadband circulator and method of manufacturing the same
JP6079801B2 (ja) 非可逆回路素子及びこれを用いた通信装置
JP5402629B2 (ja) 非可逆回路素子
US10615476B2 (en) Method of manufacturing a microstrip circulator
JP3680682B2 (ja) 非可逆回路素子および通信機装置
JP5472709B2 (ja) 面実装型非可逆回路素子
JP4151789B2 (ja) 非可逆回路素子
JP5556120B2 (ja) 非可逆回路素子
JP4507436B2 (ja) 非可逆回路素子
JP4345691B2 (ja) 非可逆回路素子及び通信装置
JP4530165B2 (ja) 非可逆回路素子及び通信装置
JP2008053847A (ja) 非可逆回路素子及び通信装置
US6935002B1 (en) Method of manufacturing a nonreciprocal circuit device
JPH1168412A (ja) 非可逆回路素子
JP4284869B2 (ja) 非可逆回路素子及び通信装置
US7859357B2 (en) Non-reciprocal circuit device
JPH01117502A (ja) 非可逆回路素子
JPH10276014A (ja) 非可逆回路素子
JP2003017906A (ja) 非可逆回路素子及び通信装置
JP2000174510A (ja) 非可逆回路素子及び移動体通信機
JP2001060808A (ja) 非可逆回路素子及び通信機装置
JP2006157089A (ja) 非可逆回路素子
JP2008061071A (ja) 非可逆回路素子及び通信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100930

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110325