JP2007287586A - 有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセント素子、これを用いた表示装置および露光装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセント素子、これを用いた表示装置および露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェット法により、均一な発光特性で安定に動作し、かつ寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセント素子を提供する。
【解決手段】一組の電極と、前記電極の間に形成され、少なくとも1種類の有機半導体からなる発光機能を有した層を含む複数の機能層とを具備した有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、前記機能層を形成する工程が、遷移金属酸化物層を形成する工程と、インクジェット法により、前記遷移金属酸化物層の上層に、有機溶媒に機能性材料を溶解したインクを供給することにより、機能層を成膜する工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセント素子、これを用いた表示装置および露光装置にかかり、特に携帯電話用のディスプレイや表示素子、各種光源などに用いられ、低輝度から光源用途等の高輝度まで幅広い輝度範囲で駆動される電界発光素子である有機エレクトロルミネッセント素子に関する。
有機エレクトロルミネッセント素子は固体蛍光性物質の電界発光現象を利用した発光デバイスであり、小型のディスプレイとして一部で実用化されている。
有機エレクトロルミネッセント素子は発光層に用いられる材料によって、いくつかのグループに分類することが出来る。代表的なもののひとつは発光層に低分子量の有機化合物を用いる低分子有機エレクトロルミネッセント素子で、主に真空蒸着を用いて作成される。そして今一つは発光層に高分子化合物を用いる高分子有機エレクトロルミネッセント素子である。
高分子有機エレクトロルミネッセント素子は各機能層を構成する材料を溶解した溶液を用いることでスピンコート法やインクジェット法、印刷法等による成膜が可能であるといわれており、その簡便なプロセスから低コスト化や大面積化が期待できる技術として注目されている。特にインクジェット法についてはスピンコート法に比べ、材料の利用効率が格段に優れていること、青、赤、緑の各種発光材料を微細に塗り分けることに優れていること、大面積化が比較的容易なことから注目されている。
典型的な高分子有機エレクトロルミネッセント素子は陽極および陰極の間に電荷注入層、発光層等の複数の機能層を積層することで作成される。以下に代表的な高分子有機エレクトロルミネッセント素子の構成およびその作成手順を説明する。
例えば図18に示すように、まず陽極111としてのITO(インジウム錫酸化物)を成膜したガラス基板100上に電荷注入層126としてのPEDOT:PSS(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸の混合物:以下PEDTと記載する)薄膜をスピンコートなどによって成膜する。PEDTは電荷注入層として事実上の標準となっている材料であり、陽極側に配置されることでホール注入層として機能する。
PEDT層の上に発光層112として例えばポリフェニレンビニレン(以下PPVと表す)およびその誘導体、またはポリフルオレンおよびそれらの誘導体、あるいはポリスピロ環を有する化合物およびその誘導体が成膜される。そしてこれら発光層上に真空蒸着によって陰極としての金属電極113が成膜され素子が完成する。
このように高分子有機エレクトロルミネッセント素子は簡易なプロセスで作成することが出来るという優れた特徴を備えており、様々な用途への応用が期待されている。
このような有機エレクトロルミネッセント素子を用いてカラー表示装置などを形成する場合、発光層の材料を複数種用い、塗り分けをする必要がある。
また、PEDT表面は親水性表面であるため、有機溶剤を用いて調合した有機機能材料を含むインクを、インクジェット法によってPEDT膜上に塗布すると乾燥後に膜が不均一となり、膜厚分布が不均一となることがあった。PEDTを用いた場合はPEDT表面をプラズマ処理や界面活性剤等で表面改質を行うことが必要であり、性能低下やコストの上昇を招くことがあった。
有機エレクトロルミネッセント素子の場合、発光層の膜厚が不均一であると、薄い領域で電界集中が生じ、寿命がばらついたり、発光ムラが生じたり、劣化が促進される等の不具合が生じていた。
本発明者らは種々の実験の結果から、上述したようなPEDTに関連する懸念に対し、PEDTに代えて、酸化モリブデンMoOを形成することにより、良好な注入特性を得ることができることを提案している(特許文献1)。
特開2005−203340号公報
上記特許文献1では、膜厚20nm程度のMoO膜を用いており、この上層にスピンコート法によって発光層などの機能層を形成している。
また、インクジェット法を用いて、ディスプレイをはじめとする有機ELデバイスを作成することはよく知られており、製造装置(例えばライトレックス社製)も販売されている。しかしながら、PEDTおよび発光機能を有した層をインクジェット法で形成した場合、PEDTはポリスチレンスルホン酸を多く含有しているため、乾燥後の表面はきわめて親水的である。そのために、乾燥後、有機溶媒に溶解された発光材料や、電子ブロック層を含む機能層のインクをインクジェット法によってその上に塗布すると、液体が均一に広がらず、乾燥後の膜厚が不均一となる。更に、画素規制層を設けた場合は、画素規制層とPEDT層との表面張力が異なるため、同様な有機機能層をインクジェット法で塗布した場合、より不均一性が大きくなる。この膜厚の不均一性は、有機EL素子として重大な問題を生じる。例えば、膜厚の薄い部分には電流が集中するために素子寿命が短くなる、また、中央部と端部の輝度に違いが生じ、発光ムラとして認識され画質が悪化する、これは、初期状態よりもある程度駆動した後に、顕著となる。これらの課題は実用上大きな問題であり根本的な解決が必要であった。さらにPEDTをインクジェット法で作成するとインクジェットノズルが乾燥するとPEDTが固化してしまい、回復が非常に難しいという重大な欠点も有していた。
また、このインクジェット法は、発光機能を有した機能性材料層を所望の領域に形成できることから、カラー化に優れた方法であるが、インクが盛り上がって液滴を生じ、丸くなったり、逃げが生じたりするなどの問題があった。
このような状況の中で、特に、ディスプレイ等の表示デバイス、電子写真用露光ヘッドなどに用いる場合には、寿命のばらつき、輝度のばらつき、欠陥の除去、画像ムラ等を改善することが強く求められている。これらの欠点を補完するために、PEDTを形成後、プラズマ処理をしたり、CF4ガスで処理したりする方法が知られているが効果が完全でなく、バラツキをコントロールすることが難しかったり、プロセスが増え、新たな設備の導入等が必要になりコストアップの要因となっていた。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、インクジェット法を用いて、均一な発光特性で安定に動作し、かつ寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセント素子を提供することを目的とする。
また、フルカラー化の容易な有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、一組の電極と、前記電極の間に形成され、少なくとも1種類の有機半導体からなる発光機能を有した層を含む複数の機能層とを具備した有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、前記機能層を形成する工程が、遷移金属酸化物層を形成する工程と、インクジェット法により、前記遷移金属酸化物層の上層に、有機溶媒に機能性材料を溶解したインクを供給することにより、機能層を成膜する工程を含むことを特徴とする。
この構成により、有機溶媒を含むインクに対して良好な濡れ性を有する遷移金属酸化物層上にインクジェットにより機能層を形成するようにしているため、インクが均一に供給され、均一な機能層を形成することが可能となる。ここで機能とは、電子ブロック機能、正孔注入機能、発光機能などの機能を示し、機能層とは電子ブロック層、正孔注入層、発光層などを示すものとする。また、インクを供給するための領域を規定しておき、その中にインクを供給していけばよいため、混色もなく極めて容易に多色の発光層を形成することが可能となる。さらにまた、液滴を供給することになるため、表面の凹凸に対する被覆性も良好となる。したがって電子ブロック層などを先にインクジェット法で形成しておき、この上層に発光層を形成するのも有効である。また下地が遷移金属酸化物で構成されているため、PEDTのように、電子が注入される際に分解して発光層を破壊したりすることもなく、また有機溶媒に対して良好な濡れ性を示すため、インクジェットの液滴によって形成した膜が不均一となることもなく、より膜厚分布の均一な発光機能を有した層を形成することができる。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記機能層を形成する工程は、発光機能を有した層を形成する工程であるものを含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記機能層を形成する工程は、前記遷移金属酸化物層上の電子ブロック層を形成する工程を含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記インクジェット法で成膜する工程は、前記発光機能を有した層を形成するためのインクの、前記遷移金属酸化物層に対する接触角が45度以下となるようにして実施する工程であるものを含む。
この構成によれば、インクの前記遷移金属酸化物層に対する接触角が45度以下となるようにしているため、良好にインクがのり、所望のパターンを得る事が可能となる。45度を越えると、逃げが生じパターン精度が低下する。さらに望ましくは30度以下である。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記第1の機能を有した層が高分子化合物を含むものを含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記発光機能を有した層がデンドリマを含む高分子化合物であるものを含む。デンドリマとしては燐光発光型デンドリマを用いても良い。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記発光機能を有した層を形成する工程は、算術平均粗さ:Raが、5nm以下であるように前記遷移金属酸化物層を形成した後に、インクジェット法により形成する工程であるものを含む。
インクジェット法により発光機能を有した層を形成する場合、下地層の表面粗さが膜特性に大きな影響を与えることが実験結果からわかった。そこで算術平均粗さ:Raが、5nm以下である緻密な膜を用いることにより、この上層に形成される発光機能を有した層は膜厚分布を生じることなく、均一に形成される。したがって、均一な発光機能を有した層を形成することができ、リーク発光を生じることもなく、良好な矩形の発光プロファイルを得ることができる。また、膜の突発的な突起がなくなり、いわゆる非発光部である黒点(ダークスポット)の発生が抑制される。また、陽極の突起部分によるショート等が抑制される。結果として、有機エレクトロルミネッセント素子中を流れる電流分布が均一となり長期に渡って均一な発光を得ることができる。また所望の光量を得るために無駄に明るく発光させる部分が不要となるため有機エレクトロルミネッセント素子の寿命をのばすことが可能となる。なお表面平均粗さ:Raが5.0nmを超えると、ダークスポットが生じてしまう。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、膜厚が5〜200nmとなるように前記遷移金属酸化物層を形成した後に、インクジェット法により前記発光機能を有した層を形成する工程を実施するものを含む。
この構成により、表面平滑性の良好な遷移金属酸化物層を得ることができ、発光層の膜厚分布を生じることなく、均一に形成される。したがって、均一な発光機能を有した層を形成することができ、良好な矩形の発光プロファイルを得ることができる。薄くても均一化には有効であるが、200nmを越えると抵抗が高くなり駆動電圧が高くなるが用途によっては実用に供することができることもある。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記遷移金属酸化物が酸化モリブデン(MoO)であるものを含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記遷移金属酸化物が酸化バナジウム(V)であるものを含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記遷移金属酸化物が酸化タングステン(WO)であるものを含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記インクは、沸点110℃以上の有機溶媒を含むものを含む。
この構成により、比較的低温下で有機溶媒を除去することができ、下地膜の劣化を招くことなく形成可能である。インクジェット法に用いられるインクにおいて溶媒の選定は重要である。乾燥速度が速すぎるとムラが出やすくなるため、沸点が100度以上の有機溶媒に機能材料を溶解させインクジェットノズルから吐出させるのが望ましい。好ましく用いられる溶媒として、トルエン、キシレンのような非極性溶媒およびその誘導体を基本とし、材料の溶解製に応じて、DMF(ジメチルホルムアミド)、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキサイド等の高沸点極性有機溶媒やジクロロベンゼン等のハロゲン系を混合して用いることが出来る。また乾燥速度を調整するために、低沸点の溶媒や、アルコール類を添加することも可能である。アセトンやクロロホルム、エチルアルコールといった低沸点の有機溶媒のみでは乾燥速度が速すぎて均一性が悪化する。
なお、インクジェットヘッドからの吐出および乾燥時はチッソやアルゴンで満たされた雰囲気中で行うのが好ましい。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記インクは、粘度が20cp以下であるものを含む。
インクの粘度は、膜形成後、乾燥時の均一性に影響を及ぼし、溶媒を上記の範囲の沸点のものを使用すると、1-20cpの範囲であれば均一性にすぐれた膜を得ることが出来る。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記インクジェット工程は、異なる複数種のインクを用いて、対応する領域に互いに異なる発光層を形成する工程を含むものを含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記インクジェット工程は、機能素子の形成された半導体層を含む基板上に発光層を形成する工程を含むものを含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法を用いて形成された有機エレクトロルミネッセント素子である。
この方法で得られる有機エレクトロルミネッセント素子は、少なくとも一組の電極と、前記電極間に形成された複数の機能層とを具備し、前記一組の電極のうちホールを注入する電極と前記機能層との間に配された、遷移金属酸化物層(M:Mは遷移金属)とを含む。
従来遷移金属酸化物のひとつであるMoOを薄く形成することにより、PEDTよりも良好な注入特性を得ることができる点については、すでに本発明者等が前述の特許文献1で提案しているが、せいぜい20nm以下である必要があるとされていた。このような状況の中で種々の実験を行った結果、MoOなどの遷移金属酸化物の成膜条件を調整したり、機能層材料を選択することにより、遷移金属酸化物層のイオン化ポテンシャルは、前記遷移金属酸化物層側の前記機能層のイオン化ポテンシャルの絶対値以上となるようにしたところ、遷移金属酸化物の厚み特にMoOの膜厚は素子特性に対して非常に鈍感であり、厚さに大きく依存することなく良好なホール注入特性を維持することができることを発見した。
この構成によれば均一な発光特性で安定に動作する有機エレクトロルミネッセント素子を提供することが可能となる。また、安定であるため、この上層に蒸着法などにより発光機能を有する層を成膜することができ、発光層を低分子層で構成することも可能である。さらにまた少なくとも膜厚30nm以上の遷移金属酸化物層を含むことにより、ITOなどの透光性電極のパターニング時にレジストが残留していたり、ITO上にパーティクルが付着したりした場合にも、膜厚30nm以上の遷移金属酸化物層を形成した上に、この上層に形成される発光機能を有した層は膜厚分布を生じることなく、均一に形成される。
したがって、非発光領域を形成したりすることもなく、また画素ショートを生じたりすることもなく、均一な発光機能を有した層を形成することができ、良好な発光スペクトルを得ることができる。また、MoOのような遷移金属酸化物を成膜する際、条件を選ぶことにより、積層方向の比抵抗の小さい遷移金属酸化物を得ることができ、厚膜化しても、大きな電圧降下を生じることなく発光機能を有する層に電界を与えることができる。ここで遷移金属酸化物としては、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステンなどが適用可能であるが、酸化モリブデン(MO)はMOに限定されることなく、価数の異なるものも有効である。酸化バナジウム、酸化タングステンについても価数の異なるものも有効である。また、共蒸着により形成した複数の元素を含む酸化物も適用可能である。
例えば、本発明中に記載の酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化バナジウムを共蒸着する場合の他に、SiO、In2O3、TeO2等を共蒸着することで、イオン化ポテンシャルや導電率を変えることが出来、隣接する発光機能を有する層への、より効率的な電荷注入が達成できる。なお、共蒸着する元素はこれに限定されるものではない。なお、形成された遷移金属酸化物薄膜は、非晶質であることが好ましい。
本発明に用いられる遷移金属酸化物層の厚みは、基本的なエレクトロルミネッセント特性を保持している限り、厚みは5nm以上500nm以下が好ましい。特に30nm以上の厚みがある方が下地層の粗さの吸収でき表面の平滑性が増すので更に好ましい。有機材料を溶解させたインクジェット用のインクは微細フィルターで濾過して仕様に供するが、種々のパーティクル等の発生はゼロにするはきわめて困難である。従って、パーティクルの存在下でも安定した特性を出せる製造方法を提供することは非常に重要である。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法を用いて形成された複数の有機エレクトロルミネッセント素子を、配列形成した表示装置である。
ものを含む。
また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法を用いて形成された複数の有機エレクトロルミネッセント素子が列状に配列され発光部を構成した露光装置である。
また、本発明では、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記遷移金属酸化物層を形成する工程後に、画素規制層を形成する工程と、前記画素規制層の開口から露呈する前記遷移金属酸化物層上にインクジェット法により発光機能を有した層を形成する工程とを含む。
この構成により、PEDTのように、駆動時に電子注入によって分解し、酸素原子等の生成物が発光層を破壊することもなく、また、インクジェットによってのせた有機溶剤を含んだインクから形成した膜が不均一となることもなく、より膜厚分布の均一な発光機能を有した層を形成することができる。また、画素規制層の段差が十分に厚い遷移金属酸化物層によって緩和され、この上層に形成される発光機能を有した層の膜厚をより均一化することが可能となる。この効果は遷移金属酸化物層の膜厚を本発明のように30nm以上と厚くすることにより、より顕著となり、1画素の発光プロファイルが良好となる。
本発明に用いられる遷移金属酸化物は比抵抗が、1MΩcm以上1GΩcm以下のものが好ましい。特に10MΩ以上100MΩcmのものが好ましく用いられる。抵抗値は、得られた膜の組成や表面酸化度、欠陥の状態、結晶化度、また薄膜形成時の基板温度、形成後のアニール温度によってコントロール可能であり、常温に近いところでは非結晶状態をとり、高温になるほど結晶か状態を取りやすい。本発明で用いられる遷移金属酸化物層には非晶質状態のものが上記の比抵抗の範囲で用いることが可能である。
また、本発明では、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、前記画素規制層を形成する工程後に、表面全体に前記遷移金属酸化物層を形成する工程と、前記画素規制層の開口から露呈する前記遷移金属酸化物層上にインクジェット法により発光機能を有した層を形成する工程とを含む。
この構成により、画素規制層内に露呈する表面を遷移金属酸化物層で被覆しているため、接触角が小さくなり、下地上に、安定で信頼性の高い有機エレクトロルミネッセント素子を形成することが可能となる。
また、本発明では、上記有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法において、基板上に電極を形成する工程と、少なくとも前記電極と対向する位置に遷移金属酸化物層を形成する工程と、少なくとも前記遷移金属酸化物層を挟んで前記電極と対向する位置に、インクジェット法により、少なくとも発光機能を有する発光部を形成する工程とを含む。
この構成により、画素規制層表面全体を遷移金属酸化物層で被覆しているため、下地保護が確実になされるため、安定で信頼性の高い有機エレクトロルミネッセント素子を形成することが可能となる。
また、この画素規制層としては、インクジェット法を用いて多色化を行う場合は、フォトレジスト材料を用いるのが一般的であり、種々の市販品も入手可能である。この場合は、膜厚を1μmから10μmの厚みで用いるのが好ましい。特に好ましくは3μmから5μmの範囲で用いるのが吐出されたインクジェットのインクが画素内にとどまり隣接層にあふれないために必要である。また単色で用いる場合にはインクが画素から隣接層に流出しても問題がなく均一な層を構成するのが重要であることから、0.05μm程度でもよく、絶縁性が確保されれば問題ない。その他には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜などが用いられる。フルカラー表示装置を製造するためには、赤、青、緑に発光する有機溶媒に溶解された有機機能層を含んだインクをインクジェット法を用いて画素規制層の中に吐出するが、この場合、隣接の画素との混色を防止するために画素規制層の膜厚はある程度高いことが望ましい。一方、単色で実用に供する用途では、画素規制層内にインクをとどまらせておく必要はなく、画素規制層の上部および外部までインクが吐出されても問題はない。この意味で画素規制層の高さは、絶縁性を確保することが達成できれば1μm以下、例えば50nm程度でも問題ない。良質の酸化シリコン、窒化シリコンで作製された画素規制層はこの用途に適する。
この構成により、遷移金属酸化物層を厚く形成することで、画素規制層が上層にある場合にも下層にある場合にも発光層を形成する際の下地表面としてはより平坦化、平滑化をはかることができることから、画素規制層の膜厚は、他の要因を考慮して広範囲から選択することが可能となる。
また、画素規制層によって規制された1画素の大きさは、表示素子の場合は、画面の解像度とサイズによるが、通常5μmから200μmの長方形または矩形が好ましい。ただし、本発明の効果を最大限に発揮させるためには、コーナーの部分は実質的な円弧になっているのが膜の均一性を保持する点で好ましい。
また、画素規制層が基板と接する部分の基板となす角度は、小さい、すなわちゆるやかな方が好ましく、10度〜30度程度が均一性の点で好ましい。本発明を用いる場合、通常の窒化シリコン、酸化シリコンの画素規制層を用いる場合は、ドライエッチングプロセスを使用するが、その場合、0.05−1μmの厚みであるため、基板と接する角度は60度以上80度以下でも十分であった。
インクジェット法に使用される、液滴は通常1−10pl程度であるが、吐出のバラツキを平均化するためには、吐出体積が出来るだけ小さい液滴を1画素の中に数多く吐出させるのが望ましい。要求される画素サイズにも依存するが、短辺が40μm程度の場合は2pl以下が望ましい。100μm程度の画素の場合は5pl以下が望ましい。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記MoO層の膜厚は40nm以上であるものを含む。
この構成により、MoO層のような遷移金属酸化物層の場合縦方向の比抵抗が十分に小さいため、40nmと厚くしても電圧降下が大きくなることはない。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記発光機能を有した層が下記一般式(I)で表されるポリフルオレンおよびその誘導体(R1、R2はそれぞれ置換基を表す)を含むことを特徴とする。
Figure 2007287586
また、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記発光機能を有した層がフェニレンビニレン基を含むものを含む。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記発光機能を有した層が下記一般式(II)で表されるポリフェニレンビニレンおよびその誘導体(R3、R4はそれぞれ置換基を表す)を含むことを特徴とする。
Figure 2007287586
また、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記発光機能を有した層がフルオレン環を含む高分子化合物を含むものを含む。ここでフルオレン環を含む高分子化合物とは、フルオレン環に所望の基が結合してポリマーを構成しているものをいう。さらにスピロ系骨格を有する高分子材料も好ましく用いられる。種々の基を結合した高分子化合物が市販されているが、詳細はわからないものが多いためここでは説明を省略する。
なお、発光機能を有した層とは、単に発光機能のみを有した層に限定されるものではなく、電荷輸送機能など、他の機能を有しているものを含むものとする。なお以下実施の形態では発光層と簡略化する。
本発明の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法によれば、遷移金属酸化物層上にインクジェット法により、機能層を形成するようにしているため、濡れ性が良好で高精度のインクパターンを得ることが可能となり、所望の機能層を形成することが可能となる。このようにして得られた有機エレクトロルミネッセント素子によれば、ホールの注入効率が高く、安定に動作し、かつ寿命特性に優れているため、表示用途の温和な駆動条件域から、強電界、大電流、高輝度という厳しい条件を要する露光装置などの駆動条件下に至るまで安定した電荷注入と発光効率の維持を実現することが可能となる。
このように、本発明の方法では、無機酸化物層上に高分子層を直接的にインクジェット法により塗布するものであり、良好な高分子層を形成することができる。無機酸化物層は電荷注入効果を改善するものであるが、更に電子ブロック機能などを付加するために、無機酸化物層の上層でかつ発光層との間に、例えばテトラジヘクシルフルオレニルビフェニル(TFB)などの他の機能層を設けるようにしてもよい。電子ブロック機能を有する機能層とは、陰極から注入された電子が発光層を再結合することなく陽極に流れてしまうことを防止するために設けられた層であり、発光層のLUMOレベルよりも小さいLUMOエネルギーをもつものは同様な機能を有する。すなわち、高分子層としては、発光機能を有した層、電荷注入層、電荷輸送層、電荷ブロック層などの機能層が含まれる。もともと無機酸化物層には、アノード電極(ITO等)の表面を平滑にする効果があり、この無機酸化物層上に塗布される、例えばTFBなどの厚みは極めて均一化される。そしてTFBの上にインクジェット法によって形成される発光層は、共にキシレンやトルエンといった溶媒を共通して用いることができるから、互いの濡れ性は極めて良好であり、結果としてTFB、発光層の膜厚は、インクジェット法を用いた場合であっても、共に極めて均一性が高いものとなる。
本発明に用いられるインクジェットヘッドは、特に方式を問わないが、ピエゾ方式が種々の溶媒に対応できるため最も好ましい。特にチタン酸ジルコン酸鉛(通称PZT)をピエゾ素子に用いたものが最も好ましく用いられる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における有機エレクトロルミネッセント素子の構成を示す断面概要図である。このエレクトロルミネッセント素子は、透光性のガラス基板100上に第1の電極111としてITO層からなる陽極と第2の電極113としての陰極と、これら電極間に形成された機能層とを備え、この機能層は、有機半導体高分子層からなる発光機能を有した層すなわち発光層112と、前記電極と前記発光層112との間に遷移金属酸化物層115としての膜厚40nmのMoO層と、この上層に膜厚50nmの窒化シリコン膜からなる画素規制層114と、電子ブロック層116とを備えたもので、画素規制層114で形成された凹部に遷移金属酸化物層115としてのMoO層を形成し、この上にインクジェット法により電子ブロック層および発光層を形成するようにしたことを特徴とする。
ここでは遷移金属酸化物層115としての厚いMoO層と、陽極であるITO(酸化インジウム錫)からなる第1の電極111との間にテトラジヘクシルフルオレニルビフェニル(TFB)からなる電子ブロック層116を形成している。また第2の電極すなわち陰極113は膜厚3nm程度のバリウム電極113aと、この上層に形成された膜厚150nmのアルミニウム電極113bとで構成される。
次にこの有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法について説明する。
まず、図2(a)に示すように、透光性のガラス基板100表面にスパッタリング法により膜厚120nm程度のITO膜を形成し、第1の電極111を形成する。
この後、図2(b)に示すように、MoO層115を真空蒸着法により膜厚40nm程度となるように成膜する。
そして、図2(c)に示すように、高密度プラズマを用いたCVD法により窒化シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィにより開口し画素規制層114を形成する。
この後、図2(d)に示すように、塗布法によりTFB層を形成し、電子ブロック層116を成膜したのち、発光層112を形成する。発光層としては高分子層をインクジェットによって形成する。発光層はポリフルオレン系発光材料を用いた。電子ブロック層と発光層は、材料をキシレンに溶解し、ミクロフィルターで濾過して用いた。なお、材料の濃度は1%とした。
この後、真空蒸着法により膜厚3nm程度のバリウム電極113aと、膜厚150nmのアルミニウム電極113bとを順次積層し、図1に示した有機エレクトロルミネッセント素子が形成される。
ここでは、遷移金属酸化物層115としてのMoO層のイオン化ポテンシャルを、前記遷移金属酸化物層側の前記機能層のイオン化ポテンシャルと略同等の値以上となるように構成する。またこの遷移金属酸化物層115はCVD法によって成膜されるが、成膜に際し、原料ガスの組成比、圧力および温度を制御し積層される。またこの遷移金属酸化物層は、積層方向の比抵抗が、面方向の比抵抗の3分の1程度となるように成膜される。また、膜厚を従来では考えられなかった厚さである膜厚40nmとすることにより、厚膜のMoO層によって表面の平坦化および平滑化をはかった上で、良好に発光領域の面積を規制するように構成している。
また、発光層として、樹木状多分岐構造をもつ高分子物質あるいはオリゴマー、低分子物質を用いるようにしてもよい。オリゴマーや低分子材料の場合は、結晶化を防ぐための材料設計が必要であり、2種以上の材料を混合することが結晶化を防止するために有効である。樹木状多分岐構造を持つ物質はいわゆるデンドリマと呼ばれる。デンドロン骨格の中心部にIrやPt等の重金属を使用すると、緑、赤、青など所望の色の燐光を発することはよく知られている。この場合、燐光材料は3重項発光が可能なことから、蛍光材料よりも発光効率を高め消費電力を低減することができる。これらのことから、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子の発光層として有効である。
ここでは、発光層として、高分子蛍光材料を用いた。また、緑色の燐光を発するデンドリマである、次式に示すイリジウムデンドリマ錯体でも同様な効果を得た。
Figure 2007287586
またカラー表示装置を用いる場合には、上記緑色の発光層に加えて、赤色および青色のデンドリマを用いてインクジェット法で順次画素規制層で形成された凹部に充填していくことにより、容易に混色もない、カラー表示装置が形成可能となる。
例えば赤色の燐光を発するデンドリマとしては次式に示すようにイリジウムデンドリマ錯体がある。
Figure 2007287586
例えば青色の燐光を発するデンドリマとしては次式に示すようにイリジウムデンドリマ錯体がある。このデンドリマは深青色の光を発するデンドリマAと青緑色の光を発するデンドリマBとの混合物で構成された錯体である。
Figure 2007287586
この構成によれば、インクジェット法により、注入効率が良好で、信頼性の高い有機エレクトロルミネッセント素子を形成することが可能となる。この方法によれば、遷移金属酸化膜層の上層にインクジェット法により発光層を成膜しているため、均一な発光層を形成することができる。また、遷移金属酸化膜層を、膜厚40nmとすることにより、厚膜のMoO層によって表面の平坦化および平滑化をはかった上で、良好に発光領域の面積を規制することができる。また、画素規制層の下地を平滑化することができ、その分画素規制層の膜厚を薄くしても、十分な絶縁性を維持することができることになり、画素規制層に起因する段差の低減を図ることが可能となる結果、発光機能を有した層の膜厚分布をより均一化することが可能となる。また画素の短絡を生じることもなかった。
このときの発光特性を測定した結果、矩形の発光スペクトルをもち良好な発光特性を示すことがわかる。ここで画素規制層は絶縁性材料ではなく遮光性材料であってもよい。また遮光性と絶縁性との両方の性質を備えたものであっても光出射領域を良好に規制することができ、画素を規定することが可能となる。
なお、本発明のインクジェット方法は、公知の方法を用いることができる。特にヘッドの選択は重要であり、ピエゾ素子を用いたインクジェットヘッドを使用することが好ましい。1回の吐出の液滴量は、特に規定されないが、1plから10plの範囲が望ましい。
(実施例1)
次にこの有機エレクトロルミネッセント素子においてMoO層の膜厚による特性変化を観察すべく膜厚を変化させて試料を作成した。なおここでは発光層112の形成をインクジェット法によって行った。下地層を膜厚40nmのMoO層、とすることにより、良好な発光プロファイルを得ることができ、また長寿命となっている。
各試料については、透光性のガラス基板100表面にスパッタリング法によりITO膜を形成し、第1の電極111を形成した後、MoO3層115を真空蒸着法により所望の膜厚となるように成膜し、高密度プラズマを用いたCVD法により窒化シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィにより開口し画素規制層114を形成する。そしてインクジェット法によって電子ブロック層116を成膜し発光層112を同じくインクジェット法によって形成する。発光層としては高分子層をインクジェットによって形成するが、材料については後述する。
以上のようにして、MoOの膜厚を変化させて100素子(画素)ずつ作成し、10000cd/mの輝度一定の条件下で100素子の寿命測定を行い、寿命のバラツキを評価した。
この場合の寿命とは、素子に投入する電流値が初期値の4倍に到達したところまでの経過時間を寿命と定義した。
その結果、第1の電極111上にPEDT125を使用した試料は平均寿命が11hrであり最小値は0.5時間、最大値は18時間であった。
一方、遷移金属酸化物層115であるMoOを下地層に用いた試料2は、平均寿命が110hrでありそのバラツキも90hrから120hrの中に入っていた。
さらに100素子それぞれに対応する画素中ショートした素子の数を調べた。ショートしたかどうかは、寿命評価にかけて10分以内に発光しなくなり、電流が大きく流れた素子をショートしたと定義した。
MoOを用いた素子はPEDTを用いた試料よりはショート数が少なく、かつ厚膜化するに従ってショートした数が少なくなった。また、図18に示した従来例の素子は画素規制層の厚みが高くなるとショートしやすくなるのに対し、MoOを用いた素子はショートの発生はほとんどなかった。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における有機エレクトロルミネッセント素子の構成を示す断面概要図である。このエレクトロルミネッセント素子は、実施の形態1と同様にインクジェット法により発光層が形成されるが、前記画素規制層114表面全体を遷移金属酸化物層115としてのMoO層で被覆され、この上層に発光機能を有した層112が形成された点で前記実施の形態1と異なる。他は前記実施の形態と同様に形成されている。
次にこの有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法について説明する。
まず、図4(a)に示すように、透光性のガラス基板100表面にスパッタリング法によりITO膜を形成し、第1の電極111を形成する。
次に、図4(b)に示すように、ポリイミドを主成分とする感光性樹脂を塗布し、フォトリソグラフィにより開口し画素規制層114を形成する
そして、図4(c)に示すように、真空蒸着法により、画素規制層114全体を覆うように、膜厚50nm程度となるように遷移金属酸化物としてのMoO層115を成膜する。
この後、図4(d)に示すように、インクジェット法により、電子ブロック層116として、TFB層を20nm成膜したのち、同様にインクジェット法により発光層112を80nm形成する。発光層としては高分子層をインクジェットによって形成する。このとき、下地のTFB層に対するインクの接触角は30度であった。また表面粗さは2nm程度であった。これはMoO層115によって平坦化された表面に薄いTFB層が形成されているため、表面粗さは下地層の値とほぼ同程度となっている。
この後、真空蒸着法により膜厚3nm程度のバリウム電極113aと、膜厚150nmのアルミニウム電極113bとを順次積層し、図3に示した有機エレクトロルミネッセント素子が形成される。
ここでも、遷移金属酸化物層115としてのMoO層のイオン化ポテンシャルを、前記遷移金属酸化物層側の前記機能層のイオン化ポテンシャルの絶対値以上となるように構成する。またこの遷移金属酸化物層115はCVD法によって成膜されるが、成膜に際し、原料ガスの組成比、圧力および温度を制御し積層される。またこの遷移金属酸化物層は、積層方向の比抵抗が、面方向の比抵抗の3分の1程度となるように成膜される。そして基板表面全体を一体的に被覆しているため、下地層との反応もなく安定で信頼性の高い表面状態を維持するものとなり、発光層の下地層として信頼性の高いものとなっている。また、膜厚を従来では考えられなかった厚さである膜厚50nmとすることにより、厚膜のMoO層によって表面の平坦化および平滑化をはかった上で、良好に発光領域の面積を規制するように構成している。
以上説明したように、上記構成によれば、MoO層(115)が画素規制層114上に形成され、前記光出射領域となる領域から前記画素規制層114上までを覆っているため、発光機能を有した層はより平滑な表面に形成されることになり、均一な膜厚分布を得ることができ、より長寿命化を図ることが可能となる。
このときの発光特性を測定した結果矩形の発光スペクトルをもち良好な発光特性を示すことがわかる。図2に示した実施の形態1と比較して若干発光スペクトルが急峻になっている。
(実施例2)
前記実施例1では、画素規制層114よりも下層にMoO層115を形成したが、本実施例では図3に示したように、画素規制層114の上層にMoO層115を形成する。
各試料については、透光性のガラス基板100表面にスパッタリング法によりITO膜を形成し、第1の電極111を形成した後、高密度プラズマを用いたCVD法により窒化シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィにより開口し画素規制層114を形成する。その後、MoO層115を真空蒸着法により所望の膜厚となるように成膜し、インクジェット法によって電子ブロック層116を成膜した後、発光層112を同じくインクジェット法によって形成する。
他は前記実施例1と同様に形成される。
この構造によれば、インクジェットにより電子ブロック層116、発光層112を形成するための下地が、平滑に形成された、MoO層(115)であるため、均一な膜厚分布を得ることができ、より長寿命化を図ることが可能となる。
(実施例3)
次にこの構造においてMoOの膜厚を変化させて本発明の効果を確認するための実験を行った。
まず、ITO薄膜からなる第1の電極111の形成されたガラス基板あるいはITO基板上に、ポリイミドを成膜し、レジストを用いてフォトリソ工程を行い、一辺が35μmの画素規制層(バンク)をピッチ42μmにて10ドット作成した。ポリイミドのバンク厚は2μmであった。
このようにして得られた画素規制層114を設けたITO薄膜からなる第1の電極111上にインクジェット法にてPEDTを約70nmの厚さになるように塗布し、ベークしたあと、電子ブロック層をインクジェット法にて20nm塗布し、ベークした。引き続き高分子型赤色発光材料を同じくインクジェット法にて塗布、ベークした。更にBaとAlからなる陰極をすべてのドットに共通になるよう抵抗加熱蒸着装置で合計120nmになるように蒸着し、比較例として図18に示したような有機エレクトロルミネッセント素子を形成し試料R201とした。
次に、同様の基板を用い、PEDT層125に代えて、MoOを20nm、40nm、80nm、120nmと厚みを変化させて真空蒸着し、その上に同様にインクジェットを用いて電子ブロック層116、発光層112、陰極113を設け、試料を作成した。得られた試料に直流電圧を負荷し、1ピクセル内の発光分布を高解像度のCCDカメラを用いて測定した。
その結果、試料R201では、図19に示したように釣り鐘状の発光プロファイルが得られたのに対し、MoOを用いた試料では矩形に近い発光プロファイルが得られた。
PEDTで発光プロファイルが釣り鐘型になったのは、PEDT層、電子ブロック層、発光層にピクセル内の厚みの不均一があったため、結果的に発光効率が変化し、発光プロファイルが変化したものと思われる。一方、MoOを用いたピクセルの発光プロファイルが矩形であったのは膜厚の均一性が向上したものと思われる。このように矩形に近いプロファイルは、すぐれた寿命特性を示す。
次に、これらを初期輝度12000cd/mになるように調整して、寿命試験をかけた。その結果、試料201は、30分で半減したのに対し、MoOを用いた試料は、最大で100hrの半減期を示し厚みの依存性は小さかった。
このことは、MoOを電子ブロック層に用いるとインクジェット法を用いた場合に、PEDTとの差がさらに大きくなることを示している。これは、PEDTは水分散系の溶液であり、乾燥後も表面は親水的であるのに対し、ITO表面は親水性、バンク材料はポリイミド等の親油的な表面を持っている。その結果、PEDTをインクジェット法で作成すると液滴がバンクに接する部分がはじかれて、薄くなっているものと考えられる。
さらにPEDT層の上部に有機溶媒に溶解させた(例えばキシレン、トルエン等)電子ブロック層、発光層をインクジェットノズルから吐出させると、PEDT上には広がりにくく、バンクに接する部分は広がる等の性質のため、これらの層が均一になっていない。一方、MoO3層の表面は、PEDT層ほど親水性でないためインクジェット法を用いても、有機溶剤に溶解させた有機層が均一に広がることが確認でき、少なくとも一方がバンクで囲まれたピクセル内の膜厚を均一にするためには非常に効果的であることがわかる。
一方、得られた寿命評価の結果、寿命の最大値は、100hr程度であったが、MoOが薄い場合は、寿命途中でショートした素子が多く見られたのに対し、40nm、80nm、120nmの厚みの素子は、ショートした素子は皆無であった。
この理由は、MoOが薄い場合はITO表面の微結晶による凹凸、プロセス上のダストの影響等があるのに対し、本発明の厚膜MoOを用いた場合はショートの原因となりうる表面の突起やダストをMoOが覆っており、発光特性の変化を生じさせないためだと推測される。ただし、本当の要因はまだ不明である。しかしながら実験事実から見ると厚膜のMoOを用いた試料は、信頼性が高いことは確認できた。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3におけるインクジェット法で発光層を形成したエレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドを示す断面図である。ここでは、画像形成装置の露光部に設けられる。図5は、光源としてのエレクトロルミネッセント素子110およびその周辺を示しており、光検出素子120を構成する各層の上下配置の関係が示されている。図6はその要部の上面図である。このエレクトロルミネッセント素子は、第1の電極111としての陽極と第2の電極113としての陰極と、これら電極間に形成された少なくとも1種類の有機半導体からなる発光機能を有した層すなわち発光層112とを備え、前記電極と前記発光機能を有した層との間に遷移金属酸化物層115としての膜厚40nmのMoO層115と、この上層に膜厚50nmの窒化シリコン膜からなる画素規制層114とを備えたもので、遷移金属酸化物層115としてのMoO層の膜厚を従来では考えられなかった厚さである膜厚40nmとすることにより、厚膜のMoO層によって表面の平坦化および平滑化をはかった上で、良好に発光領域の面積を規制するように構成したことを特徴とする。ここではこのMoO層上に薄いTFB層(図示せず)をインクジェット法で形成した後、発光層112をインクジェット法で形成する。
なお、MoO層115を、窒化シリコン膜に代えて膜厚3μmの感光性ポリイミドレジスト材料からなる画素規制層114の上に備えるようにしてもよい。
ここで画素規制層114としての窒化シリコン膜は高密度プラズマを用いた低温CVD法によって膜厚50nm程度となるように成膜される。そしてフォトリソグラフィによるレジストパターンを形成し、開口形成のためのエッチングを行うが、最初異方性エッチングを行った後、等方性エッチングを行い、エッジの滑らかなパターンを形成する。このときパターンエッジにおける下地とのなす角は3度から10度程度となるようにする。
そして、この上層に、遷移金属酸化物層115としてのMoO層を形成し、この上層に順次TFB層および発光層をインクジェット法で形成する。
この光ヘッドは、図6に示すように、エレクトロルミネッセント素子110が、基板上に形成された光検出素子120を構成する薄膜トランジスタ(TFT)の上層に積層され、エレクトロルミネッセント素子110の光検出素子120側に位置する第1の電極111としての陽極が光検出素子120の光電変換部全体を覆うように形成されるため、エレクトロルミネッセント素子の第1の電極が、光検出素子の光電変換部全体に対向している。この構成により、第1の電極が光検出素子のゲート電極として有効に作用し、安定した電位であるこの第1の電極の電位によって光検出素子のチャネル特性の制御が確実となり、安定した発光特性をもつ光ヘッドを提供することが可能となる。また発光層を挟んで第1の電極に対向するように設けられる第2の電極113としての陰極が上層側に形成される。
また、この光ヘッドでは、光検出素子120の素子領域を構成する多結晶シリコンの島領域121の外縁がエレクトロルミネッセント素子の光出射領域ALEの外側となるように形成されている。このように、段差を形成する結果となる光検出素子120の島領域121すなわちここでは、素子領域ARの外縁がエレクトロルミネッセント素子の光出射領域ALEの外側となるように形成し、エレクトロルミネッセント素子の光出射領域に相当する領域には段差はなく、発光層の下地は平坦面を構成しており、したがって光ヘッドの有効領域となる光出射領域では光ヘッドの発光層が均一に形成される。
なお、ここで、本実施の形態のエレクトロルミネッセント素子によれば、リーク発光もなく明暗比の大きい発光状態を形成することが可能となる。
なお、画素規制層を所望の表面状態にするためには、低温下で成膜するなど成膜条件を調整することにより、実現可能である。また、画素規制層を成膜し、パターニングした後あるいはパターニングと同時にプラズマ処理などの表面処理を行い、表面粗さを調整することによっても、容易に実現可能である。
本実施の形態の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドは、図5に示すように、表面に平坦化のためのベースコート層101を形成したガラス基板100上に、光検出素子120と、エレクトロルミネッセント素子110とを順次積層するとともに、光検出素子120の出力に応じて、駆動電流または駆動時間を補正しつつ前記エレクトロルミネッセント素子を駆動するためのスイッチングトランジスタ130としての薄膜トランジスタと、この薄膜トランジスタに接続されたチップICとしての駆動回路(140)を搭載したものである。そして、光検出素子120はベースコート層101表面に形成された多結晶シリコン層からなる島領域ARを帯状のi層からなるチャネル領域を隔てて 所望の濃度にドープすることによりソース領域121S、ドレイン領域121Dを形成し、この上層に形成される酸化シリコン膜からなる第1の絶縁膜122、第2の絶縁膜123を貫通するようにスルーホールを介して形成された多結晶シリコン層からなるソースおよびドレイン電極125S,125Dで構成される。また、この上層に保護層124としての窒化シリコン膜を介して、エレクトロルミネッセント素子110が形成されており、陽極となるITO(インジウム錫酸化物)111、保護膜124、発光層112、陰極113の順に各層が積層形成されている。
一方、光検出素子120を構成する各層は、駆動トランジスタとしての選択トランジスタ130と同一の製造工程で形成される。すなわちチャネル領域131Cをはさんでソース領域132S,132Dが、光検出素子の半導体島と同一工程で形成され、これにコンタクトするソース・ドレイン電極134S,134Dが積層され、ゲート電極133とで選択トランジスタとしての薄膜トランジスタを構成している。
これら各層は、CVD法による半導体薄膜の形成、フォトリソグラフィによるパターニング、不純物イオンの注入、絶縁膜の形成、など通例の半導体プロセスを経て形成される。
ここで、ガラス基板100は無色透明なガラスの一枚板である。ガラス基板100としては、例えば透明または半透明のソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英ガラス等の遷移金属酸化物ガラス、無機フッ化物ガラス等の無機ガラスを用いることができる。
その他の材料をガラス基板100として採用することも可能であり、例えば透明または半透明のポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、非晶質ポリオレフィン、フッ素系樹脂ポリシロキサン、ポリシラン等のポリマー材料を用いた高分子フィルム等、あるいは透明または半透明のAs23、As4010、S40Ge10等のカルコゲノイドガラス、ZnO、Nb2O、Ta25、SiO、Si34、HfO2、TiO2等の金属酸化物および窒化物等の材料、或いは発光領域から出射される光を基板を介さずに取り出す場合には、不透明のシリコン、ゲルマニウム、炭化シリコン、ガリウム砒素、窒化ガリウム等の半導体材料、或いは顔料等を含んだ前述の透明基板材料、表面に絶縁処理を施した金属材料等から適宜選択して用いることができ、複数の基板材料を積層した積層基板を用いることもできる。
またガラス基板100などの基板の表面あるいは基板内部には、後述するようにエレクトロルミネッセント素子110を駆動するための抵抗・コンデンサ・インダクタ・ダイオード・トランジスタ等からなる回路を集積化して形成しても良い。
さらに用途によっては特定波長のみを透過する材料、光−光変換機能をもった特定の波長の光へ変換する材料などであってもよい。また基板は絶縁性であることが望ましいが、特に限定されるものではなく、エレクトロルミネッセント素子110の駆動を妨げない範囲或いは用途によって導電性を有していても良い。
ガラス基板100の上には、ベースコート層101が形成される。ベースコート層101は、例えばSiNから成る第1の層と、SiOから成る第2の層の2つから構成される。SiN、SiOの各層は蒸着法等によっても形成できるが、スパッタ法により形成することが望ましい。
ベースコート層101の上には、エレクトロルミネッセント素子110の選択トランジスタ130、及び光検出素子120が同一工程で形成される多結晶シリコン層を用いて形成される。エレクトロルミネッセント素子110の駆動用回路は、抵抗・コンデンサ・インダクタ・ダイオード・トランジスタ等の回路素子から構成されるが、光ヘッドの小型化を考慮すると薄膜トランジスタを用いることが望ましい。実施の形態3において光検出素子120は、図5から明らかなように発光層112を含むエレクトロルミネッセント素子110と、光の出力面となるガラス基板100の中間に位置しており、且つ光検出素子110の素子領域Aは光出射領域ALEよりも大きい。また光出射領域ALEは、光検出素子120の内側に存在するため、光を透過しない材料を光検出素子120に用いることはできない。したがって、発光層112から出力された光を妨げないようにするため、光検出素子120には透明性を有した材料を用いる必要がある。透明性を有した光検出素子120の材料としては、例えば多結晶シリコンを選択することが望ましい。
実施の形態3では、ベースコート層101の上に一様な半導体層を形成した後、半導体層に対してエッチング加工を施すことにより、選択トランジスタ130及び光検出素子120を同じ層から形成している。同一の半導体層から島状に独立した選択トランジスタ130及び光検出素子120の半導体層を一括で形成する加工は、製造工数の削減と製造コストの抑制に有利である。なお光検出素子120において、光出射領域ALEから出力される光を受ける素子領域Aは光検出素子120となる島状に構成された多結晶シリコンまたは非晶質シリコンの表面である。
エレクトロルミネッセント素子110の発光層112に電界をかけるための選択トランジスタ130及び光検出素子120の上には、この酸化シリコン膜からなる第1の絶縁層122、第2の絶縁層123と保護層124とが、エレクトロルミネッセント素子の陽極としてのITO111との間でゲート絶縁膜として作用し、この膜厚による電圧降下によってITOの電位からの降下幅が決定される。このゲート絶縁膜3を構成する第1の絶縁層122、第2の絶縁層123と保護層124は、例えばSiO等から成り、蒸着法、スパッタ法等により形成される。
また、選択トランジスタ130の真上にあるゲート絶縁膜としての第1の絶縁層122の表面にはゲート電極133が形成される。ゲート電極133の材料としては、例えば多結晶シリコンが用いられる。ゲート電極133は、蒸着法、スパッタ法等により形成される。
ゲート電極133が形成された基板表面に、第2の絶縁層123が形成される。第2の絶縁層123は、これまで形成してきた積層体の全表面に渡って形成される。第2の絶縁層123は、例えばSiN等から成り、蒸着法、スパッタ法等により形成される。
第2の絶縁層の上には、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、ソース電極134S及びドレイン電極134Dが形成される。光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sは光検出素子120のソース・ドレイン領域121S,121Dに接続されており、光検出素子120から出力される電気信号の伝達と光検出素子120の接地を行う。ソース電極134S及びドレイン電極134Dは、選択トランジスタ130のソース・ドレイン領域132S,132Dに接続されており、ソース電極134Sとドレイン電極134Dの間に所定の電位差を付与した状態で先述したゲート電極133に所定の電位を付与することで、選択トランジスタ130はスイッチング素子としての機能を有するようになり、発光素子としてのエレクトロルミネッセント素子110の駆動を行う回路として動作する。光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、ソース電極134S及びドレイン電極134Dの材料としては、例えばCr等の金属が用いられる。図5に示すように、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極は第1の絶縁膜122及び第2の絶縁層123を貫通して光検出素子120の端部と接続されており、ソース電極134S及びドレイン電極134Dも同様に第1の絶縁膜122及び第2の絶縁層123を貫通して選択トランジスタ130の端部に接続されている。したがって、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、ソース電極134S及びドレイン電極134Dの形成に先立ち、第1の絶縁膜122及び第2の絶縁層123に対して、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sと光検出素子120を接続するためのスルーホール、ソース電極134S及びドレイン電極134Dと選択トランジスタ130を接続するためのスルーホールを設ける必要がある。このスルーホールは光検出素子120の表面と選択トランジスタ130の表面、即ち光検出素子120と光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sの接触面と選択トランジスタ130とソース電極134S及びドレイン電極134Dの接触面が露出するまでの深さを持ったものであり、光検出素子120及び選択トランジスタ130の端部の真上にエッチング加工等により設けられる。エッチングにはハロゲン系のエッチングガスを用いる。フォトリソグラフィにより、開口を形成したレジストパターンで表面を被覆した状態でエッチングガスを導入し、パターニングする。(第1の絶縁膜122及び第2の絶縁層123のスルーホールを開口する。)このとき、エッチングガスには光検出素子120及び選択トランジスタ130を構成する材料と化学反応を生じないものを選択する。光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sと光検出素子120の接触面、ソース電極134S及びドレイン電極134Dと選択トランジスタ130の接触面を露出させる加工が終了した後、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、ソース電極134S及びドレイン電極134Dを形成する。ソース電極134S及びドレイン電極134Dは、センサ電極となる金属層を第2の絶縁層123の表面、先述したスルーホールの表面及び両センサ電極、光検出素子120の表面及び選択トランジスタ130の接触面の表面に一様に形成した後、この金属層に対してフォトリソグラフィにより形成したレジストパターンをマスクとしてエッチングを施し、一様に形成された金属層を光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、ソース電極134S及びドレイン電極134Dに分割することにより得られる。
光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、ソース電極134S及びドレイン電極134Dが形成された後に、保護膜124が形成される。保護膜124は、例えばSiN等から成り、蒸着法、スパッタ法等により形成される。
保護膜124の上には、陽極111が形成される。陽極111は、例えばITO(インジウム錫酸化物)から成る。陽極111の構成材料としてはITOの他にIZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ATO(SbをドープしたSnO2)、AZO(AlをドープしたZnO)、ZnO、SnO、In等を用いることができる。陽極111は図5のように、光検出素子120に対して真上にあたる保護膜124の表面に形成される。図5に示すように、陽極111は保護膜124を貫通してドレイン電極134Dの端部に接続されている。したがって陽極111の形成の前には、保護膜124に対して陽極111とドレイン電極134Dを接続するためのスルーホールを設ける必要がある。このスルーホールはドレイン電極134Dの表面、即ちドレイン電極134Dと陽極111との接触面が露出するまでの深さを持ったものであり、ドレイン電極134Dの端部に真上にエッチング加工等により設けられる。このエッチング加工が施された後、陽極111の層が形成される。陽極111は蒸着法等によっても形成できるがスパッタ法により形成することが望ましい。なお実施の形態3では陽極111としてITOを用いている。
陽極111が形成された後、画素規制層としての窒化シリコン膜114が形成される。画素規制層としての窒化シリコン膜114としては絶縁性が高く、絶縁破壊に対して強く、かつ成膜性が良くパターニング性が高いものが望ましい。実施の形態3では画素規制層としての窒化シリコン膜114を構成する材料として、窒化シリコン、窒化アルミニウムを用いている。画素規制層としての窒化シリコン膜114は、後述する発光層112と陽極111との間に設けられ、光出射領域ALEの領域外にある発光層112を陽極111から絶縁し、発光層112の発光する箇所を規制している。したがって、画素規制層としての窒化シリコン膜114に重なる発光層112の領域は非発光領域となり、画素規制層としての窒化シリコン膜114に重ならない領域が光出射領域ALEとなる。画素規制層としての窒化シリコン膜114は、発光層112の光出射領域ALEが光検出素子120の素子領域Aよりも小さくなるように規制し、且つ光出射領域ALEを光検出素子120の素子領域Aの内側に配置するように構成される。
画素規制層としての窒化シリコン膜114が形成された後、発光層112が形成される。発光層112は無機発光材料、若しくは以降詳細に説明する高分子系、あるいは低分子系の有機発光材料から形成される。発光層112を形成する無機発光材料としては、チタン・リン酸カリウム、バリウム・ホウ素酸化物、リチウム・ホウ素酸化物等を用いることができる。発光層112を構成する高分子系の有機発光材料としては、可視領域で蛍光または燐光特性を有しかつ製膜性の良いものが望ましく、例えばポリパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフルオレン等のポリマー発光材料等を用いることができる。また、発光層112を構成する低分子系の有機発光材料としては、Alq3やBe−ベンゾキノリノール(BeBq)の他に、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)−1,3,4−チアジアゾール、4,4'−ビス(5,7−ベンチル−2−ベンゾオキサゾリル)スチルベン、4,4'−ビス〔5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル〕スチルベン、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ベンチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフィン、2,5−ビス(〔5−α,α−ジメチルベンジル〕−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、2,5−ビス〔5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル〕−3,4−ジフェニルチオフェン、2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、4,4'−ビス(2−ベンゾオキサイゾリル)ビフェニル、5−メチル−2−〔2−〔4−(5−メチル−2−ベンゾオキサイゾリル)フェニル〕ビニル〕ベンゾオキサイゾリル、2−〔2−(4−クロロフェニル)ビニル〕ナフト〔1,2−d〕オキサゾール等のベンゾオキサゾール系、2,2'−(p−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール系、2−〔2−〔4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル〕ビニル〕ベンゾイミダゾール、2−〔2−(4−カルボキシフェニル)ビニル〕ベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール系等の蛍光増白剤や、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)マグネシウム、ビス(ベンゾ〔f〕−8−キノリノール)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウムオキシド、トリス(8−キノリノール)インジウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、8−キノリノールリチウム、トリス(5−クロロ−8−キノリノール)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−キノリノール)カルシウム、ポリ〔亜鉛−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリノニル)メタン〕等の8−ヒドロキシキノリン系金属錯体やジリチウムエピンドリジオン等の金属キレート化オキシノイド化合物や、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−(3−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチルスチリル)ベンゼン、ジスチリルベンゼン、1,4−ビス(2−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(3−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(2−メチルスチリル)2−メチルベンゼン等のスチリルベンゼン系化合物や、2,5−ビス(4−メチルスチリル)ピラジン、2,5−ビス(4−エチルスチリル)ピラジン、2,5−ビス〔2−(1−ナフチル)ビニル〕ピラジン、2,5−ビス(4−メトキシスチリル)ピラジン、2,5−ビス〔2−(4−ビフェニル)ビニル〕ピラジン、2,5−ビス〔2−(1−ピレニル)ビニル〕ピラジン等のジスチルピラジン誘導体や、ナフタルイミド誘導体や、ペリレン誘導体や、オキサジアゾール誘導体や、アルダジン誘導体や、シクロペンタジエン誘導体や、スチリルアミン誘導体や、クマリン系誘導体や、芳香族ジメチリディン誘導体等が用いられる。さらに、アントラセン、サリチル酸塩、ピレン、コロネン等も用いられる。あるいは、ファク−トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム等の燐光発光材料を用いることもできる。高分子系材料、低分子系材料から成る発光層112は、材料をトルエン、キシレン等の溶媒に溶解したものをスピンコート法で層状に成形し、溶解液中の溶媒を揮発させることで得られる。
また実施の形態3では、発光層112を便宜上単一の層として記述しているが、発光層112を陽極111の側から順に正孔輸送層/電子ブロック層/上述した有機発光材料層(ともに図示せず)の三層構造としてもよいし、発光層112を陰極113の側から順に電子輸送層/有機発光材料層(ともに図示せず)の二層構造、あるいは陽極111の側から順に正孔輸送層/有機発光材料層の2層構造(ともに図示せず)、あるいは陰極113の側から順に正孔注入層/正孔輸送層/電子ブロック層/有機発光材料層/正孔ブロック層/電子輸送層/電子注入層のごとく7層構造(ともに図示せず)としてもよい。またはより単純に発光層112が上述した有機発光材料のみからなる単層構造であってもよい。このように実施の形態3において発光層112と呼称する場合は、発光層112が正孔輸送層、電子ブロック層、電子輸送層などの機能層を有する多層構造である場合も含んでいる。後に説明する他の実施の形態についても同様である。
上述した機能層における正孔輸送層としては、正孔移動度が高く、透明で製膜性の良いものが望ましくTPDの他に、ポルフィン、テトラフェニルポルフィン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイド等のポリフィリン化合物や、1,1−ビス{4−(ジ−P−トリルアミノ)フェニル}シクロヘキサン、4,4',4''−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N',N'−テトラキス(P−トリル)−P−フェニレンジアミン、1−(N,N−ジ−P−トリルアミノ)ナフタレン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)−2−2'−ジメチルトリフェニルメタン、N,N,N',N'−テトラフェニル−4,4'−ジアミノビフェニル、N、N'−ジフェニル−N、N'−ジ−m−トリル−4、4'−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾ−ル等の芳香族第三級アミンや、4−ジ−P−トリルアミノスチルベン、4−(ジ−P−トリルアミノ)−4'−〔4−(ジ−P−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン等のスチルベン化合物や、トリアゾール誘導体や、オキサジザゾール誘導体や、イミダゾール誘導体や、ポリアリールアルカン誘導体や、ピラゾリン誘導体や、ピラゾロン誘導体や、フェニレンジアミン誘導体や、アニールアミン誘導体や、アミノ置換カルコン誘導体や、オキサゾール誘導体や、スチリルアントラセン誘導体や、フルオレノン誘導体や、ヒドラゾン誘導体や、シラザン誘導体や、ポリシラン系アニリン系共重合体や、高分子オリゴマーや、スチリルアミン化合物や、芳香族ジメチリディン系化合物や、ポリ−3,4エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、テトラジヘクシルフルオレニルビフェニル(TFB)あるいはポリ3−メチルチオフェン(PMeT)といったポリチオフェン誘導体等の有機材料が用いられる。また、ポリカーボネート等の高分子中に低分子の正孔輸送層用の有機材料を分散させた、高分子分散系の正孔輸送層も用いられる。
上述した機能層における電子輸送層としては、1,3−ビス(4−tert−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)フェニレン(OXD−7)等のオキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、シロール誘導体からなるポリマー材料等、あるいは、ビス(2−メチル−8−キノリノレート)−(パラ−フェニルフェノレート)アルミニウム(BAlq)、バソフプロイン(BCP)等が用いられる。またこれらの電子輸送層を構成可能な材料は正孔ブロック材料として用いることもできる。
発光層112が形成された後、陰極113が形成される。陰極113は、例えばAl等の金属を蒸着法等によって層状に形成することにより得られる。有機エレクトロルミネッセント素子110の陰極113としては仕事関数の低い金属もしくは合金、例えばAg、Al、In、Mg、Ti等の金属や、Mg−Ag合金、Mg−In合金等のMg合金や、Al−Li合金、Al−Sr合金、Al−Ba合金等のAl合金等が用いられる。あるいは、Ba、Ca、Mg、Li、Cs等の金属、あるいは、LiF、CaOといったこれら金属のフッ化物や酸化物からなる有機物層に当接する第1の電極層と、その上に形成されるAg、Al、In等の金属材料からなる第2の電極とからなる金属の積層構造を用いることもできる。
図5に示すような実施の形態3の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドは、有機エレクトロルミネッセント素子の選択トランジスタ130側から光を出力する方式を採用しており、このような有機エレクトロルミネッセント素子の構造をボトムエミッションという。ボトムエミッション構造は、ガラス基板100の側から光を取り出すため、既に述べたように光検出素子120は透明度の高い材料、例えば多結晶シリコン(ポリシリコン)で構成される必要がある。多結晶シリコンで構成された光検出素子120は非晶質シリコン(アモルファスシリコン)で構成したものと比較して光電流の生起能力が低いという問題があるが、例えばコンデンサ(図示せず)を有機エレクトロルミネッセント素子110の近傍に設け、光検出素子120から出力された電流に基づく電荷をコンデンサに所定期間蓄積して、その後に電圧変換を行なうような処理回路を設けることで解決することができる。ボトムエミッション構造の場合は、光を取り出す側の電極(陽極)の透明化が容易なため、製造が簡単になる利点がある。
図6は、本発明の実施の形態3における有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドの光検出素子近傍の構成を示した構成平面図である。
図6に示すように実施の形態3の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドは、複数のエレクトロルミネッセント素子110を主走査方向(素子列の方向)に配置して構成されており、1つの発光領域(光出射領域ALE)に対して、1つの光検出素子120を対応させて配置している。このような構造とすることで、光検出素子120によって各有機エレクトロルミネッセント素子110の発光光量を独立して計測できる。即ち同時に複数の有機エレクトロルミネッセント素子110の光量を計測することが可能となり、計測時間を大幅に短縮できる。
図6では、光検出素子120、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、光出射領域ALE、素子領域A、発光層112の陽極となるITO(インジウム錫酸化物)111、コンタクトホールH及びドレイン電極134Dの相互関係が示されている。光検出素子120は、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sと接続されている。光検出素子出力電極としてのドレイン電極125Dは、光検出素子120が光の補正のために出力する電気信号を補正回路(図示せず)に伝達する電極である。この電気信号を基に、補正回路が生成するフィードバック信号が決定され、このフィードバック信号を基に光の補正に必要な処理が行われる。実施の形態3ではこのフィードバック信号に基づいて各エレクトロルミネッセント素子110の発光光量を補正するようにしており、図示しないドライバ回路によって各エレクトロルミネッセント素子110を駆動する電流値を制御している。このように実施の形態3では光検出素子120の出力に基づいて発光光量を制御しているが、フィードバック信号に基づいて各エレクトロルミネッセント素子110の駆動時間を制御する、いわゆるPWM制御を行なうように構成してもよい。
光検出素子接地電極としてのソース電極125Sは、光検出素子120の接地を行う電極である。発光素子としてのエレクトロルミネッセント素子110の陽極であるITO(インジウム錫酸化物)111は、選択トランジスタ130のドレイン電極134Dと接続されており、エレクトロルミネッセント素子110はドレイン電極134Dを介して選択トランジスタ130で制御されている。
図5、図6に示すように実施の形態3の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドは、島状に形成された多結晶シリコン(ポリシリコン)から構成される光検出素子120を主走査方向に列状に配置し、各有機エレクトロルミネッセント素子110においては画素規制層としての窒化シリコン膜114により光出射領域ALEが制限された発光層112の下部に光出射領域ALEよりも大きな素子領域Aを有した光検出素子120を配置したことが分かる。光出射領域ALEよりも光検出素子120の素子領域A(島状に形成された多結晶シリコンの島状部分)を大きくすることで、発光層112の局所的な層厚の変化を抑えることができ、発光層112を流れる電流の偏りを抑えることができる。したがって、均一な発光分布と寿命の向上を実現した光ヘッドを製造することができる。
さらに、実施の形態3の光ヘッドに搭載される島状に構成された光検出素子120の素子領域Aは発光領域すなわち光出射領域ALEに比べて大きいため、発光層からの出力光を光の補正に用いる電気信号へと効率的に変換することができる。
次に、本発明の光ヘッドで用いられる光量補正回路について説明する。光量補正回路は、図7に等価回路を示すように、チャージアンプを備えた駆動用IC150と、この駆動用IC150の入力端子に接続されるように前述したガラス基板100に集積化して形成された補正回路部Cとで構成され、この補正回路部Cは前述したスイッチングトランジスタ130と、光検出素子120と、この光検出素子に並列接続され、光検出素子の出力電流をチャージするコンデンサ140とで構成される。このコンデンサ140は図5の断面図に図示していないが、光検出素子のソース電極134S,ドレイン電極134Dにそれぞれ接続されるようにこれらと同一工程で形成された導電性膜で、第1および第2の絶縁膜122,123を挟むことによって形成されている。
ここで光検出素子は、光検出素子は、エレクトロルミネッセント素子からの光によって多結晶シリコン層121iで光電変換が行われ、ソース領域からドレイン領域に流れる電流を光電流として取り出すことにより、光量を検出するものである。しかしながら、前述したように、エレクトロルミネッセント素子110の陽極であるITO電極111をゲート電極とし、このゲート電極の電位によって光検出素子のチャネル領域である多結晶シリコン層121iに電界がかかり、これにより、ドレイン電流Iが流れることになる。このドレイン電流Iが上記光電変換電流に付加されることになるため、ドレイン電極125Dからセンサ出力として補正回路部C(図7参照)に出力される光電変換電流は実際の光電変換電流にドレイン電流Iを加えたものとなる。このため光量検出精度が低下するという問題がある。このゲート電圧Vgとドレイン電流IDとの関係を測定した結果を図8に実線で示す。この図から明らかなように、この薄膜トランジスタのドレイン電流が0である領域すなわち、トランジスタの動作がオフとなる領域(OFF領域)で使用するのが望ましい。
望ましくは、図8に破線で示すように、ゲート電位をマイナス方向にシフトさせるようにすることにより、薄膜トランジスタをOFF領域で使用することができ、暗電流をほとんど皆無とすることができる。
また、この光検出素子を構成する薄膜トランジスタのチャネル領域となる多結晶シリコン層121i全体がエレクトロルミネッセント素子の陽極であるITO電極で完全に覆われている状態が、ゲート電界によってチャネルを制御するのにより有効である。
本発明では、光検出素子の出力を高精度に検出することは極めて重要であるため、光検出素子を構成する薄膜トランジスタをOFF状態で検出することが重要である。
また、この光検出素子を構成する薄膜トランジスタのチャネル領域121iとなる多結晶シリコン層全体がエレクトロルミネッセント素子の陽極であるITO電極で完全に覆われている状態が、ゲート電界によってチャネルを制御するのにより有効である。
そしてこの光検出素子の出力は図9(a)乃至(g)にタイミングチャートを示すように選択トランジスタ130のスイッチングにより、コンデンサ140に所望の回数分の点灯時間分チャージされた電流を取り出すことにより、高精度の光量検出が可能となる。ここで図9(a)は、チャージの状態を示す図、図9(b)は、選択トランジスタの動作を示す図、図9(c)は、エレクトロルミネッセント素子の点灯タイミングを示す図、図9(d)は、容量素子140の電位を示す図、図9(e)は、オペアンプの出力電圧を示す図、図9(f)は、データの読み出し動作を示す図、図9(g)は、光量検出信号示す図、である。
なお、光検出素子の出力を高精度に検出することは極めて重要であるため、光検出素子を構成する薄膜トランジスタをOFF状態で検出することが重要である。したがって、光検出素子のゲート電位を調整することにより、所望の検出精度を得ることができる。
まず、選択トランジスタ130がONとなり、容量素子140に初期電圧Vrefをチャージする(S1:リセットステップ)。
そして、この選択トランジスタ130がOFFとなると、容量素子140にチャージされた電荷は光検出素子120を流れる光電流により減少する(S2:点灯ステップ)。
この状態でチャージアンプ150のスイッチSWがOFFとなり、チャージアンプは測定可能な状態となる(S3:測定開始ステップ)。
そして、選択トランジスタ130がONとなり、容量素子140で失われた電荷はチャージアンプの容量素子Crefから供給される。その結果チャージアンプ150のオペアンプの出力電圧Vr0は上昇する。この期間も光検出素子の光電流は流れVr0は上昇する(S4:電荷転送ステップ)。
そして選択トランジスタ130がOFFとなり、Vr0が確定する。この電圧をADコンバータで取り込み、測光動作が終了する(S5:リードステップ)。
なお本発明の実施の形態3の変形例として、図10に示すように、ガラス基板の裏面側にクロム薄膜からなる遮光膜104を形成し、この開口により第2の光出射領域ALE1を規定している。この第2の光出射領域ALE1を前記実施の形態3で説明した画素規定部としての窒化シリコン膜114の開口よりも小さく形成することにより、窒化シリコン膜114に起因する発光層の段差部を光出射領域から除外することができ、発光層をより均一化することが可能となる。他の構成については前記実施の形態3と同様である。
なお、上記光ヘッドにおいて、エレクトロルミネッセント素子の第1の電極111としての陽極は、前記チャネル領域121iと同程度の幅を持つように形成するようにしてもよい。
この構成により、ゲート電界が高効率で印加される上、エレクトロルミネッセント素子の発光層そのものが平坦面上に形成されることになり、下地の段差に起因する発光層の膜厚のばらつきを回避することが可能となる。また、このときソース・ドレイン領域上は発光領域とならないため、光出射領域と発光領域をほぼ一致させることもでき、微細なライン状の光出射領域を得ることができる。従って、微細化に伴う高ピッチ化に際してもクロストークの回避が可能となる。このように副走査方向に小さい露光スポット(ライン)を得ることができるため、面積変調に基づく多値再現に有効となる。
露光ヘッドと感光体は副走査方向に相対移動しており、この相対移動に伴って、露光面積が変わる。面積変調という面だけから考えると、理想的には露光スポット形状は、副走査方向に幅を持たない一本の線であることが望ましい。ただし、この場合の発光輝度は無限大でなくてはならない。つまり、この場合は副走査方向の発光領域が小さくなるために、発光面積が小さくなり、露光条件としては、エネルギー的には厳しくなるため、高輝度化を図る必要がある。
(実施の形態4)
次に本発明の図11は、光ヘッドに用いられる有機エレクトロルミネッセント素子をトップエミッション構造で構成した場合の断面図である。トップエミッション構造とは、ボトムエミッション構造とは逆に発光層112から出力された光を発光層112の上部にある陰極側に出力する形式のことである。図11の構成では、ガラス基板100の上に金属から成る反射層105を設け、光の出力が陰極側にされる構造になっている。
この構造を採用した場合は、図示するように有機エレクトロルミネッセント素子110の発光層112で生起した光のうち、光検出素子120とは反対の方向に出射された光で図示しない感光体(後に説明する図13の28Y〜28Kを参照)を露光することとなる。一方、発光層112にて生起される光は露光に供する方向とは逆方向、即ち光検出素子120側にも出射されており、この光を光検出素子120で受光することとなる。
トップエミッション構造を採用した場合、露光に供する光は光検出素子120を透過する必要がないため、光検出素子120は透明度の高い多結晶シリコンを敢えて用いる必要はなく、光電流の生起能力が高い非晶質シリコン(アモルファスシリコン)で光検出素子120を構成するとよい。
さてトップエミッション構造を実施するためには、陰極を透明な金属材料で構成する必要があるが技術的に難しい。そこで図11のように、ごく薄いAl、Ag等の金属層(薄膜陰極)113aとITOのような透明電極113bとを積層させて陰極として用いている。金属層113aはごく薄いため、透光性が確保された陰極が実現できる。トップエミッション構造は、ボトムエミッション構造に比べて製造工数が増えるため製造コストは増加するが、発光効率の良い光ヘッドを構成することができる。
以上詳細に光ヘッドを構成するエレクトロルミネッセント素子110および光検出素子120の構成および作用について説明した。実施の形態3では光ヘッドにおける発光素子(エレクトロルミネッセント素子)列を一列として説明したが、これを複数列に構成して発光光量を実質的に高めるように構成してもよい。
また上述してきたエレクトロルミネッセント素子110と光検出素子120の構造については、これを2次元的に配置して表示装置に応用することももちろん可能である。
なお本発明の実施の形態4の変形例として、図12に示すように、ガラス基板の裏面側にクロム薄膜からなる遮光膜106を形成し、この開口により第2の光出射領域ALE1を規定している。この第2の光出射領域ALE1を前記実施の形態3で説明した画素規定部としての窒化シリコン膜114の開口よりも小さく形成することにより、窒化シリコン膜114に起因する発光層の段差部を光出射領域から除外することができ、発光層をより均一化することが可能となる。他の構成については前記実施の形態3と同様である。
(実施の形態5)
図13は本発明の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドを搭載した画像形成装置21の構成を示した図である。図13において、画像形成装置21は装置内にイエロー現像ステーション22Y、マゼンタ現像ステーション22M、シアン現像ステーション22C、ブラック現像ステーション22Kの4色分の現像ステーションを縦方向に階段状に配列し、その上方には記録紙23が収容される給紙トレイ24を配設すると共に、各現像ステーション22Y〜22Kに対応した箇所には給紙トレイ24から供給された記録紙23の搬送路となる記録紙搬送路25を上方から下方の縦方向に配置したものである。
現像ステーション22Y〜22Kは、記録紙搬送路25の上流側から順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成するものであり、イエロー現像ステーション22Yは感光体28Y、マゼンタ現像ステーション22Mには感光体28M、シアン現像ステーション22Cには感光体28C、ブラック現像ステーション22Kには感光体28Kが含まれ、更に各現像ステーション22Y〜22Kには図示しない現像スリーブ、帯電器等、一連の電子写真方式における現像プロセスを実現する部材が含まれている。
更に各現像ステーション22Y〜22Kの下部には感光体28Y〜28Kの表面を露光して静電潜像を形成するための露光装置33Y、33M、33C、33Kが配置されている。なお実施の形態3で示した光ヘッドは、露光装置33Y、33M、33C、33Kに搭載されている。
さて現像ステーション22Y〜22Kは充填された現像剤の色が異なっているが、構成は現像色に関わらず同一であるため、以降の説明を簡単にするため特に必要がある場合を除いて現像ステーション22、感光体28、露光装置33のごとく特定の色を明示せずに説明する。
図14は本発明の実施の形態5の画像形成装置21における現像ステーション22の周辺を示す構成図である。図14において、現像ステーション22の内部にはキャリアとトナーを混合物である現像剤26が充填されている。27a、27bは現像剤26を攪拌する攪拌パドルであり、攪拌パドル27aと27bの回転によって現像剤26中のトナーはキャリアとの摩擦によって所定の電位に帯電されると共に、現像ステーション22の内部を巡回することでトナーとキャリアが十分に攪拌混合される。感光体28は図示しない駆動源によって方向D3に回転する。29は帯電器であり感光体28の表面を所定の電位に帯電する。30は現像スリーブ、31は薄層化ブレードである。現像スリーブ30は内部に複数の磁極が形成されたマグロール32を有している。薄層化ブレード31によって現像スリーブ30の表面に供給される現像剤26の層厚が規制されると共に、現像スリーブ30は図示しない駆動源によって方向D4に回転し、この回転およびマグロール32の磁極の作用によって現像剤26は現像スリーブ30の表面に供給され、後述する露光装置によって感光体28に形成された静電潜像を現像するとともに、感光体28に転写されなかった現像剤26は現像ステーション22の内部に回収される。
33は既に説明した露光装置である。実施の形態3の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドを搭載した露光装置33を応用した画像形成装置21は、既に述べたように露光装置33が長期に渡って安定に潜像を形成できるため、製品寿命が長く、さらに実施の形態3の光ヘッドを搭載した露光装置33は所望の形状の静電潜像を長期にわたって得られるために常に高画質の画像を形成することができる。
さて実施の形態4における露光装置33は有機エレクトロルミネッセント素子を600dpi(dot/inch)の解像度で直線状に配置したもので、帯電器29によって所定の電位に帯電した感光体28に対し、画像データに応じて選択的に有機エレクトロルミネッセント素子をON/OFFすることで、最大A4サイズの静電潜像を形成する。この静電潜像部分に現像スリーブ30の表面に供給された現像剤26のうちトナーのみが付着し、静電潜像が顕画化される。
感光体28に対し記録紙搬送路25と対向する位置には転写ローラ36が設けられており、図示しない駆動源により方向D5に回転する。転写ローラ36には所定の転写バイアスが印加されており、感光体28上に形成されたトナー像を、記録紙搬送路25を搬送されてきた記録紙に転写する。
以降図13に戻って説明を続ける。
これまで説明してきたように、実施の形態4における画像形成装置21は複数の現像ステーション22Y〜22Kを縦方向に階段状に配列したタンデム型のカラー画像形成装置であり、カラーインクジェットプリンタと同等クラスのサイズを目指すものである。現像ステーション22Y〜22Kは複数のユニットが配置されるため、画像形成装置21の小型化を図るためには現像ステーション22Y〜22Kそのものの小型化と共に、現像ステーション22Y〜22Kの周辺に配置される作像プロセスに関与する部材を小さくし、現像ステーション22Y〜22Kの配置ピッチを極力小さくする必要がある。
オフィス等においてデスクトップに画像形成装置21を設置した際のユーザの使い勝手、特に給紙時や排紙時の記録紙23へのアクセス性を考慮すると、画像形成装置21の底面から給紙口65までの高さは250mm以下にすることが望ましい。これを実現するためには画像形成装置21の全体の構成の中で現像ステーション22Y〜22K全体の高さを100mm程度に抑える必要がある。
しかしながら既存の例えばLEDヘッドは厚みが15mm程度あり、これを現像ステーション22Y〜22K間に配置すると目標を達成することが困難である。本発明者等の検討結果によれば露光装置33の厚みを7mm以下とすると、現像ステーション22Y〜22K間の隙間に露光装置33Y〜33Kを配置しても現像ステーション全体の高さを100mm以下に抑えることが可能である。
37はトナーボトルであり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが格納されている。トナーボトル37から各現像ステーション22Y〜22Kには、図示しないトナー搬送用のパイプが配設され、各現像ステーション22Y〜22Kにトナーを供給している。
38は給紙ローラであり、図示しない電磁クラッチを制御することで方向D1に回転し、給紙トレイ24に装填された記録紙23を記録紙搬送路25に送り出す。
給紙ローラ38と最上流のイエロー現像ステーション22Yの転写部位との間に位置する記録紙搬送路25には、入口側のニップ搬送手段としてレジストローラ39、ピンチローラ40対が設けられている。レジストローラ39、ピンチローラ40対は、給紙ローラ38により搬送された記録紙23を一時的に停止させ、所定のタイミングでイエロー現像ステーション22Yの方向に搬送する。この一時停止によって記録紙23の先端がレジストローラ39、ピンチローラ40対の軸方向と平行に規制され、記録紙23の斜行を防止する。
41は記録紙通過検出センサである。記録紙通過検出センサ41は反射型センサ(フォトリフレクタ)によって構成され、反射光の有無で記録紙23の先端および後端を検出する。
さてレジストローラ39の回転を開始すると(図示しない電磁クラッチによって動力伝達を制御し、回転ON/OFFを行う)記録紙23は記録紙搬送路25に沿ってイエロー現像ステーション22Yの方向に搬送されるが、レジストローラ39の回転開始のタイミングを起点として、各現像ステーション22Y〜22Kの近傍に配置された露光装置33Y〜33Kによる静電潜像の書き込みタイミングが独立して制御される。
最下流のブラック現像ステーション22Kの更に下流側に位置する記録紙搬送路25には出口側のニップ搬送手段として定着器43が設けられている。定着器43は加熱ローラ44と加圧ローラ45から構成されている。加熱ローラ44は表面から近い順に、発熱ベルト、ゴムローラ、芯材(共に図示せず)から構成されている多層構造のローラである。このうち発熱ベルトは更に3層構造を有するベルトであり、表面に近い方から離型層、シリコンゴム層、基材層(共に図示せず)から構成される。離型層は厚み約20〜30マイクロメートルのフッ素樹脂からなり、加熱ローラ44に離型性を付与する。シリコンゴム層は約170マイクロメートルのシリコンゴムで構成され、加圧ローラ45に適度な弾性を与える。基材層は鉄・ニッケル・クロム等の合金である磁性材料によって構成されている。
26は励磁コイルが内包された背面コアである。背面コア46の内部には表面が絶縁された銅製の線材(図示せず)を所定本数束ねた励磁コイルを加熱ローラ44の回転軸方向に延伸し、かつ加熱ローラ44の両端部において、加熱ローラ44の周方向に沿って周回して形成されている。励磁コイルに半共振型インバータである励磁回路(図示せず)から約30kHzの交流電流を印加すると、背面コア46と加熱ローラ44の基材層によって構成される磁路に磁束が生じる。この磁束によって加熱ローラ44の発熱ベルトの基材層に渦電流が形成され基材層が発熱する。基材層で生じた熱はシリコンゴム層を経て離型層まで伝達され、加熱ローラ44の表面が発熱する。
47は加熱ローラ44の温度を検出するための温度センサである。温度センサ47は金属酸化物を主原料とし、高温で焼結して得られるセラミック半導体であり、温度に応じて負荷抵抗が変化することを応用して接触した対象物の温度を計測することができる。温度センサ47の出力は図示しない制御装置に入力され、制御装置は温度センサ47の出力に基づいて背面コア46内部の励磁コイルに出力する電力を制御し、加熱ローラ44の表面温度が約170゜Cとなるように制御する。
この温度制御がなされた加熱ローラ44と加圧ローラ45によって形成されるニップ部に、トナー像が形成された記録紙23が通紙されると、記録紙23上のトナー像は加熱ローラ44と加圧ローラ45によって加熱および加圧され、トナー像が記録紙23上に定着される。
48は記録紙後端検出センサであり、記録紙23の排出状況を監視するものである。52はトナー像検出センサである。トナー像検出センサ52は発光スペクトルの異なる複数の発光素子としてのエレクトロルミネッセント素子(共に可視光)と単一の受光素子(光検出素子)を用いた反射型センサユニットであり、記録紙23の地肌と画像形成部分とで、画像色に応じて吸収スペクトルが異なることを利用して画像濃度を検出するものである。またトナー像検出センサ52は画像濃度のみならず、画像形成位置も検出できるため、実施の形態3における画像形成装置21ではトナー像検出センサ52を画像形成装置21の幅方向に2ヶ所設け、記録紙23上に形成した画像位置ずれ量検出パターンの検出位置に基づき、画像形成タイミングを制御している。
53は記録紙搬送ドラムである。記録紙搬送ドラム53は表面を200マイクロメートル程度の厚さのゴムで被覆した金属製ローラであり、定着後の記録紙23は記録紙搬送ドラム53に沿って方向D2に搬送される。このとき記録紙23は記録紙搬送ドラム53によって冷却されると共に、画像形成面と逆方向に曲げられて搬送される。これによって記録紙全面に高濃度の画像を形成した場合などに発生するカールを大幅に軽減することができる。その後、記録紙23は蹴り出しローラ55によって方向D6に搬送され、排紙トレイ59に排出される。
54はフェイスダウン排紙部である。フェイスダウン排紙部54は支持部材56を中心に回動可能に構成され、フェイスダウン排紙部54を開放状態にすると、記録紙23は方向D7に排紙される。このフェイスダウン排紙部54は閉状態では記録紙搬送ドラム53と共に記録紙23の搬送をガイドするように、背面に搬送経路に沿ったリブ57が形成されている。
58は駆動源であり、実施の形態3ではステッピングモータを採用している。駆動源58によって、給紙ローラ38、レジストローラ39、ピンチローラ40、感光体(28Y〜28K)、および転写ローラ(36Y〜36K)を含む各現像ステーション22Y〜22Kの周辺部、定着器43、記録紙搬送ドラム53、蹴り出しローラ55の駆動を行っている。
61はコントローラであり、外部のネットワークを介して図示しないコンピュータ等からの画像データを受信し、プリント可能な画像データを展開、生成する。
62はエンジン制御部である。エンジン制御部62は画像形成装置21のハードウェアやメカニズムを制御し、コントローラ61から転送された画像データに基づいて記録紙23にカラー画像を形成すると共に、画像形成装置21の制御全般を行っている。
63は電源部である。電源部63は、露光装置33Y〜33K、駆動源58、コントローラ61、エンジン制御部62へ所定電圧の電力供給を行うと共に、定着器43の加熱ローラ44への電力供給を行っている。また感光体28の表面の帯電、現像スリーブ(図11における図番30を参照)に印加する現像バイアス、転写ローラ36に印加する転写バイアス等のいわゆる高圧電源系もこの電源部に含まれている。
また電源部63には電源監視部64が含まれ、少なくともエンジン制御部62に供給される電源電圧をモニターできるようになっている。このモニター信号はエンジン制御部62おいて検出され、電源スイッチのオフや停電等の際に発生する電源電圧の低下を検出している。
以上の説明においては本発明をカラー画像形成装置に適用した場合について説明したが、たとえばブラックなど単色の画像形成装置に適用することもできる。また、カラー画像形成装置に適用した場合、現像色はイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色に限定されるものではない。
本発明の画像形成装置21は、発光分布が均一で、耐久性に優れた露光装置33Y〜33Kを搭載しているため、画質と耐久性に優れている。
(実施の形態6)
次に、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた表示装置について説明する。本実施の形態の表示装置は、発光層をインクジェット法により形成するもので、図15にこのアクティブマトリックス型の表示装置の等価回路図、図16にレイアウト説明図、図17に上面説明図を示すように、各画素に駆動回路を形成したアクティブマトリックス型の表示装置を構成するものである。
この表示装置140は、図15に等価回路図、図16にレイアウト説明図を示すように、画素を形成する有機エレクトロルミネッセント素子(エレクトロルミネッセント)110およびスイッチングトランジスタ130、光検出素子としてのカレントトランジスタ120とからなる2つのTFT(T1,T2)とコンデンサCとからなる駆動回路を上下左右に複数個配列し、左右方向に並んだ各駆動回路の第1のTFT(T1)のゲート電極を走査線143に接続して走査信号を与え、また上下方向に並んだ各駆動回路の第1のTFTのドレイン電極をデータ線に接続し、発光信号を供給するように構成されている。エレクトロルミネッセント素子(エレクトロルミネッセント)の一端には駆動用電源(図示せず)が接続され、コンデンサCの一端は接地されている。143は走査線、144は信号線、145は共通給電線、147は走査線ドライバ、148は信号線ドライバ、149は共通給電線ドライバである。
図17はこの表示装置の上面説明図であり、駆動用の薄膜トランジスタ(図示せず)を形成したガラス基板100上に、に陽極(ITO)111、電荷注入層114、バッファ層115、発光層112、陰極113を形成して有機エレクトロルミネッセント素子を形成している。構造としては、陽極および電荷注入層は個別に形成されており、バッファ層から発光層は一体形成、陰極はストライプ状に形成されている。なおこの駆動用の薄膜トランジスタは、例えばガラス基板100上に有機半導体層(高分子層)を形成しこれを、ゲート絶縁膜で被覆しこの上にゲート電極を形成すると共にゲート絶縁膜に形成したスルーホールを介してソース・ドレイン電極を形成してなるものである。そして、この上にポリイミド膜などを塗布して絶縁層(平坦層)を形成し、その上部に陽極(ITO)111、酸化モリブデン層,電子ブロック層、発光層などの有機半導体層、陰極115を形成して有機エレクトロルミネッセント素子を形成した構造を有している。なお、図17には、コンデンサや配線については省略したが、これらも同じガラス基板上に形成されている。このようなTFTと有機エレクトロルミネッセント素子からなる画素が同一基板上に複数個マトリクス状に形成されてアクティブマトリクス型の表示装置を構成している。
製造に際しては図16に示すように、絶縁層で構成した画素規制層114によって形成された開口部153にインクジェット法により、電子ブロック層および発光層が形成される。
すなわち、製造に際しては、ガラス基板100(15参照)上に形成された走査線143、信号線144、スイッチングTFT130、画素電極111などの上に画素規制層114を形成し、その後開口部を設ける。画素規制層は市販品の感光性ポリイミドを用い、高さは5μmとした。
そしてこの上層に、全面に遷移金属酸化物層を蒸着によって形成する。
この後、インクジェット法によって必要に応じてTFBを塗布する。このTFB層は遷移金属酸化物層と同様に全面に塗布してもよいし、開口部に対応する部分だけに塗布してもよい。
そして、乾燥工程を経て、開口部に対応する位置にインクジェット法によって所望の発光色(RGBから選択され、通常、隣接層には異なる色が配置される)に対応する高分子有機EL材料をインクジェット法にて塗布する。
最後に、表示画素141が配置されている領域に対して図示しない陰極、この場合は、Ba:30Å、Ag:1500Åを形成する
この構成によれば、高速駆動が可能で信頼性の高い表示装置を提供することができる。
次にエレクトロルミネッセント素子1を2次元的に複数配置した照明装置の例を、図17を援用して説明する。2次元的に配置されたエレクトロルミネッセント素子110について、例えば全てのエレクトロルミネッセント素子1を一斉に点灯/消灯するような構成は極めて容易に実現できる。ただしこのように一斉に点灯/消灯するような構成であっても、少なくとも一方の電極(例えばITOで構成される画素電極(図1の陽極111参照))は個々のエレクトロルミネッセント素子1単位に分離した構成とすることが望ましい。これは何らかの要因によって表示画素141に欠陥があったとしても、欠陥が当該表示画素141に留まるため、照明装置全体の製造歩留まりを向上させることができるからである。このような構成を有する照明装置は、例えば家庭における一般的な照明器具に応用することができる。この場合に照明装置を極めて薄く構成することができるから、天井のみならず壁面にも容易に設置することができるようになる。
また、2次元的に配置されたエレクトロルミネッセント素子1は任意のデータを供給することで、その発光パターンを簡単に制御することができ、かつ本発明に係るエレクトロルミネッセント素子1は、その発光領域を例えば40μm角程度のサイズで構成できるから、照明装置にデータを供給してパネル型の表示装置と兼用するようなアプリケーションを構成できる。もちろんこの場合には表示画素141は位置に応じて赤色、緑色、青色に塗り分けられている必要があるがインクジェット法によれば、極めて容易に多色化が可能となる。
従来は照明装置と表示装置を比較したときに、その発光輝度は照明装置の方が大きいものであった。しかしながら本発明に係るエレクトロルミネッセント素子110は極めて高い発光輝度を有しているため、照明装置と表示装置を兼用できるのである。この場合、照明装置と表示装置ではその機能の違い(すなわち使用モード)に起因して発光輝度を調整する機構が必要となるが、この機構は例えば前記実施の形態3に示した構成を採用し駆動電流を制御して各エレクトロルミネッセント素子1の発光輝度を調整することで実現できる。即ち照明装置として使用する場合は全てのエレクトロルミネッセント素子1をより大きな電流で駆動し、表示装置として使用する場合は小電流でかつ階調に応じて制御された電流値で(すなわち画像データに応じて)各エレクトロルミネッセント素子1を駆動すればよい。このようなアプリケーションにおいて、照明装置として機能する場合の電源と、表示装置として機能する場合の電源は単一のものとしてもよいが、駆動電流を制御する、例えばディジタル−アナログ変換器のダイナミックレンジが大きく、表示装置として使用する際の階調数が不足するような場合には、図15および図16に示す共通給電線145に接続された電源(図示せず)を使用モードに応じて切り替えるような構成とすることが望ましい。もちろん照明装置としての使用モードにおいても、明るさの制御が必要な態様(すなわち調光機能を有する照明装置)にあっては、先に説明した階調に応じた電流値制御によって容易に対応することができる。また本発明のエレクトロルミネッセント素子1は、ガラス基板2の上のみならず例えばPETなどの樹脂基板上にも形成できることから、様々なイルミネーション用の照明装置としても応用することができる。
なお、薄膜トランジスタの薄膜半導体層に有機膜を用いて有機トランジスタを構成してもよい。また薄膜トランジスタ上に有機エレクトロルミネッセント素子を積層した構造、あるいは有機エレクトロルミネッセント素子上に薄膜トランジスタを積層した構造なども有効である。この場合はインクジェット法により、きわめて容易に製造可能である。
加えて、高画質のエレクトロルミネッセント表示装置を得るために、有機エレクトロルミネッセント素子を形成したエレクトロルミネッセント基板と、TFT、コンデンサ、配線などを形成したTFT基板とを、エレクトロルミネッセント基板の電極とTFT基板の電極とが接続バンクを用いて接続されるように貼り合わせるようにしてもよい。
以上の説明において、有機エレクトロルミネッセント素子は直流駆動としたが、交流電圧または交流電流、あるいはパルス波で駆動してもよい。
また、有機エレクトロルミネッセント素子で発光した光は基板側から取り出すようになっているが、基板と反対面(ここでは陰極)側から、あるいは側面から取り出すようにしてもよい。
なお、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子を構成する各層の成膜については上記方法に限定されるものではなく、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、分子線エピタキシー法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、熱CVD法、プラズマCVD法、MOCVD法などの真空法、あるいはゾルゲル法、ラングミュア・ブロジェット法(LB法)、レイヤーバイレイヤー法、スピンコート法、インクジェット法、ディップコーティング法、スプレー法などの湿式法などから適宜選択可能であり、結果的に本発明の効果を奏効し得るように形成可能な方法であれば、いかなるものでもよいことはいうまでもない。
なお、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記発光機能を有した層が下記一般式(I)で表されるポリフルオレンおよびその誘導体(R1、R2はそれぞれ置換基を表す)を含むようにしてもよい。
Figure 2007287586
本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記発光機能を有した層がフェニレンビニレン基を含むようにしてもよい。
本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記発光機能を有した層が下記一般式(II)で表されるポリフェニレンビニレンおよびその誘導体(R3、R4はそれぞれ置換基を表す)を含むようにしてもよい。
Figure 2007287586
本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、バッファ層が、バッファ層の電子親和力をあらわすエネルギー値の絶対値(以下電子親和力と表現する)が前記発光機能を有した層の電子親和力よりも小さい材料を使用してもよい。
この構成により、電荷の抜けをブロックすることができ、電荷が発光層内で有効に発光に寄与するようにすることができる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、電荷注入層が、酸化物を含むものであってもよい。
なお、ここで用いられる酸化物としては、クロム(Cr)、タングステン(W)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、トリウム(Tr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)あるいは、ランタン(La)からルテチウム(Lu)までのいわゆる希土類元素などの酸化物を挙げることができる。なかでも酸化アルミニウム(AlO)、酸化銅(CuO)、酸化シリコン(SiO)は、特に長寿命化に有効である。
例えば遷移金属の化合物は、複数の酸化数をとるため、これにより、複数の電位レベルをとることができ、電荷注入が容易となり、駆動電圧を低減することができる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、電荷注入層が、遷移金属の酸窒化物を含むものであってもよい。
例えば、ルテニウム(Ru)の酸窒化物結晶Ru4Si2O7N2等も極めて耐熱性(1500℃)が高く安定な物質であることから薄く成膜することにより、電荷注入層として適用可能である。この場合はゾルゲル法で成膜した後、熱処理を行なうことにより成膜することができる。
この他、バリウムサイアロン(BaSiAlON)、カルシウムサイアロン(CaSiAlON)、セリウムサイアロン(CeSiAlON)、リチウムサイアロン(LiSiAlON)、マグネシウムサイアロン(MgSiAlON)、スカンジウムサイアロン(ScSiAlON)、イットリウムサイアロン(YSiAlON)、エルビウムサイアロン(ErSiAlON)、ネオジムサイアロン(NdSiAlON)などのIA、IIA、IIIB族の元素を含むサイアロン、または多元サイアロン等の酸窒化物が適用可能である。これらはCVD法、スパッタリング法などで形成可能である。この他、窒化珪素酸ランタン(LaSiON)、窒化珪素酸ランタンユーロピウム(LaEuSiON)、酸窒化珪素(SiON3)等も適用可能である。これらはおおむね絶縁体であることが多いため、膜厚は1nmから5nm程度と薄くする必要がある。またこれらの化合物はエキシトンの閉じ込め効果が大であり、電子注入を行なう側に形成してもよい。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、電荷注入層が、遷移金属を含む複合酸化物を含むものであってもよい。
理由は明らかではないが、電荷注入層に、遷移金属を含む複合酸化物を用いた場合、発光強度を大きく向上することができた。
また、複合酸化物には非常に多くの種類があり、そのうち多くのものが電子的に興味深い物性を持っている。具体的には以下のような化合物を挙げることができるが、これらはあくまでその一例である。
例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)の他、チタン酸カルシウム(CaTiO3)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、ビスマス酸化鉄(BiFeO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、バナジウム酸ナトリウム(Na3VO4)、バナジウム酸鉄(FeVO3)、チタン酸バナジウム(TiVO3)、クロム酸バナジウム(CrVO3)、バナジウム酸ニッケル(NiVO3)、バナジウム酸マグネシウム(MgVO3)、バナジウム酸カルシウム(CaVO3)、バナジウム酸ランタン(LaVO3)、モリブデン酸バナジウム(VMoO5)、モリブデン酸バナジウム(V2MoO8)、バナジウム酸リチウム(LiV2O5)、珪酸マグネシウム(Mg2SiO4)、珪酸マグネシウム(MgSiO3)、チタン酸ジルコニウム(ZrTiO4)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、マグネシウム酸鉛(PbMgO3)、ニオブ酸鉛(PbNbO3)、ホウ酸バリウム(BaB2O4)、クロム酸ランタン(LaCrO3)、チタン酸リチウム(LiTi2O4)、銅酸ランタン(LaCuO4)、チタン酸亜鉛(ZnTiO3)、タングステン酸カルシウム(CaWO4)等が可能となる。
これらのいずれを用いることでも本発明を実施することができるが、好ましくはたとえばチタン酸バリウム(BaTiO3)を挙げることができる。BaTiO3は代表的な誘電体であって、高い絶縁性を持つ複酸化物であるが、種々の実験を行なった結果から薄い膜で用いられる場合にはキャリア注入を行うことが可能であることがわかった。BaTiO3やチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)は化合物として安定であり、かつ誘電率が非常に大きいので効率的なキャリア注入を行うことが可能である。成膜に際してはスパッタリング法、ゾルゲル法、CVD法など適宜選択可能である。
また本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記バッファ層が、ホール注入側に配置された電荷注入層と発光機能を有した層との間に配置されるものであってもよい。
この構成により、電子の抜けをブロックすることができ、電子が発光機能を有した層内で有効に発光に寄与するようにすることができる。
また本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、前記バッファ層が、高分子層で構成されるものを含むものであってもよい。
この構成により、バッファ層を塗布法で形成することができるため、真空工程を経ることなく形成することができる。
本発明で用いる上記化合物においては価数の異なる化合物も存在し易く、例示したもの以外にも価数の異なる化合物の形をとるものも含むものとする。
本発明の有機エレクトロルミネッセント素子は、高輝度化が可能で、幅広い輝度の範囲にわたって安定に動作するとともに、寿命特性に優れているため、フラットパネルディスプレイや表示素子を含む広範な応用、あるいは光ヘッド及び画像形成装置として、複写機、プリンタ、マルチファンクションプリンタ、ファクシミリなどに適用が可能である。
本発明の実施の形態1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子110の断面概要図 同有機エレクトロルミネッセント素子の製造工程を示す図 本発明の実施の形態2に記載の有機エレクトロルミネッセント素子110の断面概要図 同有機エレクトロルミネッセント素子の製造工程を示す図 本発明の実施の形態3に記載の光ヘッドを構成するエレクトロルミネッセント素子110およびその周辺の断面図 本発明の実施の形態3に記載の光ヘッドの光検出素子近傍の構成を示した平面構成説明図 本発明の実施の形態3に記載の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドの光量検出回路の等価回路図 本発明の実施の形態3に記載の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドの光検出素子の特性を示す図 本発明の実施の形態3に記載の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドの光量検出フローを示す図 本発明の実施の形態3に記載の有機エレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドの変形例を示す断面図 本発明の実施の形態4に記載の有機エレクトロルミネッセント素子をトップエミッション構造で構成した場合の断面図 本発明の実施の形態4に記載の光ヘッドの変形例を示す断面図 本発明の実施の形態5の光ヘッドを用いた画像形成装置21の構成図 本発明の実施の形態5に記載の画像形成装置21における現像ステーション22の周辺を示す構成図 本発明の実施の形態6に記載のアクティブマトリックス型の表示装置の等価回路図 本発明の実施の形態6に記載の表示装置のレイアウト説明図 本発明の実施の形態6に記載の表示装置の上面説明図 従来例の有機エレクトロルミネッセント素子110の断面概要図 同有機エレクトロルミネッセント素子の発光特性を示す図
符号の説明
100 ガラス基板
101 オーバーコート層
110 エレクトロルミネッセント素子
111 陽極
112 発光層
113 陰極
114 画素規制層
115 遷移金属酸化物層
120 光検出素子
121 多結晶シリコン層
121S,D ソース・ドレイン領域
121i チャネル領域
122 第1の絶縁層
123 第2の絶縁層
124 保護層
125S、D ソース・ドレイン電極
130 駆動トランジスタ
131 活性層
132S,D ソース・ドレイン領域
133 ゲート電極
134S、D ソース・ドレイン電極
21 画像形成装置
22 現像ステーション
22Y 現像ステーション
22M 現像ステーション
22C 現像ステーション
22K 現像ステーション
23 記録紙
24 給紙トレイ
25 記録紙搬送路
26 現像剤
27a 攪拌パドル
27b 攪拌パドル
28 感光体
28Y 感光体
28M 感光体
28C 感光体
28K 感光体
29 帯電器
30 現像スリーブ
31 薄層化ブレード
32 マグロール
33 露光装置
33Y 露光装置
33M 露光装置
33C 露光装置
33K 露光装置
36 転写ローラ
37 トナーボトル
38 給紙ローラ
39 レジストローラ
40 ピンチローラ
41 記録紙通過検出センサ
43 定着器
44 加熱ローラ
45 加圧ローラ
46 背面コア
47 温度センサ
48 記録紙後端検出センサ
52 トナー像検出センサ
53 記録紙搬送ドラム
54 フェイスダウン排出部
55 蹴り出しローラ
56 支持部材
57 リブ
58 駆動源
59 排紙トレイ
61 コントローラ
62 エンジン制御部
63 電源部
64 電源監視部
65 給紙口

Claims (23)

  1. 一組の電極と、前記電極の間に形成され、少なくとも1種類の有機半導体からなる発光機能を有した層を含む複数の機能層とを具備した有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記機能層を形成する工程が、
    遷移金属酸化物層を形成する工程と、
    インクジェット法により、前記遷移金属酸化物層の上層に、有機溶媒に機能性材料を溶解したインクを供給することにより、機能層を成膜する工程を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記機能層を成膜する工程は、前記発光機能を有した層を成膜する工程である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  3. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記機能層を成膜する工程は、前記遷移金属酸化物層上に電子ブロック層を形成する工程を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  4. 請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記インクジェット法で成膜する工程は、前記発光機能を有した層を形成するためのインクの、前記遷移金属酸化物層に対する接触角が45度以下となるようにして実施する工程である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記第1の機能を有した層が高分子化合物を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記発光機能を有した層がデンドリマを含む高分子化合物である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記発光機能を有した層を形成する工程は、算術平均粗さ:Raが、5nm以下であるように前記遷移金属酸化物層を形成した後に、インクジェット法により形成する工程である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    膜厚が5〜200nmとなるように前記遷移金属酸化物層を形成した後に、インクジェット法により前記発光機能を有した層を形成する工程を実施する有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記遷移金属酸化物が酸化モリブデン(MoO)である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  10. 請求項1乃至8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記遷移金属酸化物が酸化バナジウム(V)である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  11. 請求項1乃至8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記遷移金属酸化物が酸化タングステン(WO)である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記インクは、沸点110℃以上の有機溶媒を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記インクは、粘度が20cp以下である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    基板上に電極を形成する工程と、
    少なくとも前記電極と対向する位置に遷移金属酸化物層を形成する工程と、
    少なくとも前記遷移金属酸化物層を挟んで前記電極と対向する位置に、インクジェット法により、少なくとも発光機能を有する発光部を形成する工程と、
    を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  15. 請求項1乃至13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    基板上に電極を形成する工程と、
    前記電極の一部を絶縁部で被覆して前記電極に開口を形成する工程と、
    少なくとも前記開口に遷移金属酸化物層を形成する工程と、
    前記遷移金属酸化物層を形成した後、少なくとも前記開口に、インクジェット法により、少なくとも発光機能を有する発光部を形成する工程と、
    を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  16. 請求項1乃至15のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    画素規制層の高さが1μm以上10μm以下である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  17. 請求項1乃至16のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記画素規制層はテーパー形状をしており、かつ基板とのなす角度が45度以下である有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  18. 請求項1乃至17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記インクジェット工程は、異なる複数種のインクを用いて、対応する領域に互いに異なる発光層を形成する工程を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  19. 請求項1乃至17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記インクジェット工程は、機能素子の形成された半導体層を含む基板上に発光層を形成する工程を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  20. 請求項1乃至19のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法を用いて形成された有機エレクトロルミネッセント素子。
  21. 請求項1乃至19のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法を用いて形成された複数の有機エレクトロルミネッセント素子を、配列形成した表示装置。
  22. 請求項21に記載の表示装置であって、
    前記複数の有機エレクトロルミネッセント素子が、異なる色に発光する発光機能を有する画素に分割して配列された表示装置。
  23. 請求項1乃至19のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子が列状に配列され発光部を構成した露光装置。
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