JP2007311752A - 発光装置および発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置および発光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、プリンタ、複写機等の画像形成装置に搭載される光ヘッド、あるいはディスプレイなどの表示装置に用いられる発光装置であって、発光装置の発光領域における発光層の厚みを一定に構成して均一な発光分布と耐久性に優れた光ヘッドを得る。
【解決手段】本発明は、光源としてエレクトロルミネッセント素子110を備え、且つエレクトロルミネッセント素子110から出射される光の光量を検出し発光光量の補正に用いる電気信号を生成する光検出素子120を、エレクトロルミネッセント素子110に重なるように配置した発光装置であって、光検出素子120の半導体島領域Aを光出射領域ALEよりも大きく構成し、光出射領域ALEにおける発光層112の厚さを均一に構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置および発光装置の製造方法にかかり、特に画像形成装置に搭載される光ヘッド、ディスプレイなどの表示装置に用いられる発光装置、および発光装置の製造方法に関するものである。
近年のファックスやプリンタ等の画像形成装置は、急速に小型化・低コスト化が進んでおり、装置を構成する要素の小型化・低コスト化にむけて研究が進められている。
画像形成装置の画像形成方法は、発熱抵抗体の熱を利用して、熱転写などにより画像を形成する感熱記録方法、微小なインク粒子を印刷物に塗布するインクジェット法、光を利用する方法などが挙げられる。このうち光を利用した画像形成装置は、画像データに応じて変調された光を感光体に照射することで感光体を露光し、静電気により感光体に付着したトナーを記録紙などの印刷対象に転写することで画像を形成している。感光体に照射される光の制御は、一般に回転多面鏡を用いて半導体レーザの出射光を感光体に導く方法と、複数の微小光源を備えた光ヘッドと呼ばれる露光装置によって行う方法が知られている。このうち光ヘッドは光源と前記光源の駆動制御を行う回路等を備えており、光源としては、主に発光ダイオードが使用されている。
光ヘッドを省スペースで構成するためには、光源や光源の駆動制御を行う回路の小型化が必要になる。薄膜トランジスタの普及により、駆動制御回路の小型化は容易に実現することが可能になった。一方、光源である発光ダイオードは、チップ部品として供給される。これによって光ヘッドを構成する場合には、多数の半導体チップを基板上に精度よく配置することが必要であり、一般に製造工程が複雑となるので、これを実行した場合は製造コストの増大を避けることが困難になる。
製造コストの増大を抑えながら光源の小型化を図る手段として、光ヘッドの光源として有機エレクトロルミネッセント素子、または無機エレクトロルミネッセント素子などに代表されるエレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドが提案されている。エレクトロルミネッセンスとは、発光体に対して電界を印加することによって得られる発光(ルミネッセンス)現象のことである。有機エレクトロルミネッセント素子は、素子を構成する有機物の発光層に電位差を与えて電子と正孔を注入し、電子と正孔の結合により生じるエネルギーを有機分子の発光現象に利用して光を得る発光デバイスである。一方の無機エレクトロルミネッセント素子は、素子を構成する発光層を無機物に置き換えたものであるが、有機エレクトロルミネッセント素子が、電荷が注入されることにより発光するのに対し、無機エレクトロルミネッセント素子は電荷注入が行われる電界が印加されることにより発光するいわゆる真性電界発光素子であり、一般に交流電界を印加することにより駆動される。
有機エレクトロルミネッセント素子、無機エレクトロルミネッセント素子の基本構成は、有機物、または無機物の層を陽極と陰極で挟むという単純なものである。電極と有機層、または無機層を薄膜状に形成して小型化することは、化学気相法、スパッタ法、蒸着法やスピンコート法、インクジェット法、印刷法などの加工技術により容易に実行可能であるため、レーザ装置や発光ダイオードを小型化する場合に比べ、製造コストの増大を抑えることができる。
エレクトロルミネッセント素子のうち、有機エレクトロルミネッセント素子を光ヘッドの光源に用いた例として、特許文献1、特許文献2がある。特許文献1では発光・検出素子、特許文献2では画素を基準として、光ヘッドの構成についての説明がされている。両特許文献の発光部は、有機エレクトロルミネッセント素子から成る発光層、光量補正に用いる光検出素子、及び発光層の駆動制御を行う回路となる薄膜トランジスタ等から成る積層体であり、基本的には同一の構成をしている。また、どちらの特許文献も駆動制御回路側から光を出力する形式であり、このような光の出力形式をボトムエミッションという。これらの特許文献では、底面から出力される光を妨げないように、発光層の発光領域よりも小さな受光領域を持つ光検出素子が設置されている。
特開2002−144634号公報 特開2002−178560号公報
図22は従来の光ヘッドの構成、特に光ヘッドに設けられた発光素子の周辺構成を示す断面図である。
図22に示すように、光ヘッドにおける光源である発光素子(エレクトロルミネッセント素子110)は数種類の材料の層から成る積層体を構成する。光ヘッドは、ガラス基板100の上にベースコート層101を設け、駆動回路および光源となるエレクトロルミネッセント素子110およびその駆動回路を形成するが、このベースコート層101の一部の上に光検出素子120を配設する。この際、光検出素子120の受光領域となる素子領域Aは、光出射領域ALEから出力される光を遮断しないように、光出射領域ALEよりも小さく設けられている。したがって、この段階までの積層体の表面には光検出素子120が原因となる段差が生じていることになる。次に、酸化シリコン膜などの絶縁膜からなる層間絶縁膜103を積層体の上に形成するが、層間絶縁膜103は先に述べた光検出素子120による段差のため、層の厚さを一定に形成するのが困難となり、光検出素子120の形状に従って凸状に盛り上がった層となる。この層間絶縁膜103の形成以降、層間絶縁膜103の上に形成される各層も光検出素子120の形状に従って凸状に盛り上がった形となり、凸部あるいはそのエッジ部分で発光層112の膜厚の薄い領域ができ、光出射領域ALEにおいて発光層112の厚さが一定にならない。この状態で陽極111、陰極113間に電圧を印加し、発光層112に電位差を与えた場合、発光層112の厚みの薄い部分に電流が集中するため、発光層112の厚みが薄い箇所における表面の発光輝度が他の表面に比べて大きくなり、1つのエレクトロルミネッセント素子110における発光分布(面内分布)が不均一となる。
発光分布が不均一であると、露光にかかる光スポットの形状が不均一となり、結果的に露光によって形成される静電潜像の実効面積(現像に寄与する面積)が画素間でばらつくこととなり、画像に濃度むらが生じて画質が悪化する。
また、有機エレクトロルミネッセント素子、無機エレクトロルミネッセント素子等のエレクトロルミネッセント素子110は電流集中により高輝度となった領域がそれ以外の領域よりも早く劣化してしまう。エレクトロルミネッセント素子110の寿命は最も劣化が激しい領域に支配されてしまうため、発光分布が不均一な場合は、発光分布が均一な場合に比べて寿命が短くなってしまう。
さらに発光分布が不均一な場合、1つのエレクトロルミネッセント素子110内における各部分の劣化度合いが異なるため、発光分布(面内分布)が経時変化をするようになり、エレクトロルミネッセンス素子110が劣化すると、画像の濃度むらが生じて画質が悪化する。また発光分布(面内分布)が経時変化する場合、光検出素子120が検出する光と実際に光出射領域ALEから出力される光の相関係数が変化することになり、高精度の光量検出ができなくなる。
光検出素子120などの介在物によって発光層112の厚みが不均一となる傾向は、発光層を薄くした構成ほど顕著になり、発光装置を応用した光ヘッド等の性能を大きく左右する要因となる。特に発光層112に高分子材料を用いた場合、一般に発光層112の製膜に塗布工法が広く用いられるため、厚みの不均一はより顕著に現れる。したがって、発光装置において均一な発光分布と耐久性の向上を実現するためには、積層体中に存在する介在物、例えば先行例における光検出素子が原因となる発光層112の厚みの変化の要因を抑え、膜厚を一定にすることが重要になる。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、発光装置の発光層の厚みのばらつきを抑制し、発光分布が均一で、耐久性に優れた発光装置を提供することを目的とする。
本発明の発光装置は上記課題に鑑みてなされたもので、基板上に発光素子と、発光素子から出射される光を検出する光検出素子とを積層配置した発光装置であって、発光素子の光出射領域を平坦面上に配設するようにしたものである。
この構成により、発光素子の光出射領域が平坦面上に配設されているため、発光層の膜厚が均一となるように形成することができ、発光分布が均一で長寿命の発光装置を提供することが可能となる。
また、本発明の発光装置の構成において、光検出素子の素子領域を発光素子の光出射領域よりも大きく形成し、発光素子の光出射領域が光検出素子の受光領域の内側にあれば、光検出素子が発光装置の光出射領域において段差を形成するということはなくなるため、光検出素子の上層すなわち、光検出素子の形成よりも後の工程で形成される層に対して、層の厚さを不均一にするような影響を与えなくなる。故に、発光層を均一な厚さで形成することが可能となる。したがって、発光層を流れる電流は偏りが少なくなり、不均一な発光分布と発光装置の短寿命化を防ぐことができる。
さらに、本発明の発光装置に搭載される光検出素子は光出射領域に比べて光検出素子の素子領域が大きいため、発光層からの出力光を確実に検出することができ、光の補正に用いる光量検出精度を向上するとともに、電気信号への変換を効率的に行うことができる。
また、基板側を光出射方向とするいわゆるボトエミッション構造の発光装置の場合には、基板上に形成した光検出素子上に発光素子としてのエレクトロルミネッセント素子が積層されており、エレクトロルミネッセント素子から出射された光は光検出素子を通過して基板側に出力されるため、その出射側で光量を検出することになるため、さらなる高精度の光量検出が可能となる。
さらにまた、光検出素子を、駆動回路を構成する薄膜トランジスタ(TFT)と同一工程で形成した薄膜トランジスタで構成した場合、この構造では、光検出素子は、層間絶縁膜を介して、エレクトロルミネッセント素子の基板側に位置する透光性電極でカバーされた構造となっており、これがTFTのゲート電極として作用し、層間絶縁膜の膜厚および膜質に依存する誘電率に応じてゲート絶縁膜として有効に作用し、この発光素子であるエレクトロルミネッセント素子の陽極(透光性電極)の電位によってチャネルに電界を印加することになり、ゲートソース間電圧VGSによって光検出素子としての薄膜トランジスタの特性が制御されることになる。この光検出素子としての薄膜トランジスタは、その特性から光電変換による電流が流れる領域では、出力変動が大きいという特性があるため、電流が流れない領域すなわちOFF領域での測定が有効であることがわかっている、そこで、このエレクトロルミネッセント素子の陽極の電位が光検出素子としての薄膜トランジスタのゲート電圧として有効に作用するように、ゲート絶縁膜となる層間絶縁膜の膜厚や、膜質を制御することにより、光量検出をさらに高精度化することが可能となる。このように陽極の電位を有効にゲート電位として印加するためには、光検出素子としての薄膜トランジスタのチャネル領域上を完全にエレクトロルミネッセント素子の陽極が覆っている構造をとるように構成するのがより有効である。
ここでエレクトロルミネッセント素子の光検出素子側に形成される第1の電極は通常陽極であり、透光性を有する電極材料で構成される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態の説明に先立ち、本発明の概要について説明する。
本発明の発光装置は、基板上に発光素子と、前記発光素子から出射される光を検出する光検出素子とを積層配置した発光装置であって、発光素子の光出射領域が平坦面上に配設された発光装置を構成する。
この構成により、発光素子の光出射領域が平坦面上に配設されているため、発光層の膜厚が均一となるように形成することができ、発光分布が均一で長寿命の発光装置を提供することが可能となる。
また本発明は、光検出素子、発光素子は、基板上に光検出素子、発光素子の順に形成され、平坦面を光検出素子によって構成したものである。
この構成により、発光素子の光出射領域は、光検出素子の一部である平坦面に配設されるため、発光層の膜厚が均一となるように形成することができ、発光分布が均一で長寿命の発光装置を提供することが可能となる。
また本発明は、発光素子が、基板上に形成された光検出素子の上層に積層して形成され、光検出素子の素子領域は発光素子の光出射領域を覆うように、光出射領域よりも大きく形成したものである。
この構成とすることにより、段差を形成する結果となる光検出素子の素子領域が発光素子の光出射領域を覆うように形成されるため、発光素子の光出射領域には段差はなく、したがって発光装置の有効領域となる光出射領域では発光装置の発光層の厚みの変化を抑えることができる。
なお、光検出素子の素子領域とは、光検出素子を構成する半導体領域を示し、通常は多結晶シリコン層の島領域を示す。ただし、例えば基板上に多結晶シリコン層を一体的に形成し、一部を陽極酸化、あるいは酸素イオンのドーピングなどで絶縁化した構造の場合は、このように絶縁化された領域に囲まれた活性領域も、ここでいう素子領域に含むものとする。この場合は、素子領域としての活性領域もその周縁領域も同一平面上にあることが多いため、光出射領域、望ましくは発光領域の一部が、非活性領域上にあっても、平坦面上に構成することが可能である。
また本発明は、光検出素子を基板上に島状に形成された半導体領域で構成し、発光素子の光出射領域を、島状に形成された半導体領域内に形成し、発光素子の下層側の電極が、半導体領域を覆うように形成したものである。
このように本発明は、光検出素子を基板上に形成された半導体島領域に形成し、発光素子の光出射領域を、この半導体島領域内に形成したものを含む。
この構成により、発光素子の光出射領域を、光検出素子の形成された半導体島領域上に、半導体島領域の外縁よりも内側に位置するように配置することにより、発光素子の光出射領域が平坦面上に形成されることになり、きわめて制御性よく形成可能である。
望ましくは発光素子の光検出素子側にある第1の電極が、半導体島領域上にあるように配置することにより、発光層の段差を低減することが可能となる。
また本発明は、例えば、光源である発光素子としてエレクトロルミネッセント素子を備え、且つエレクトロルミネッセント素子から出力される光をモニターし発光光量の補正に用いる電気信号を生成する光検出素子を、エレクトロルミネッセント素子に重なるように配置した発光装置において、光検出素子の素子領域をエレクトロルミネッセント素子の発光領域すなわち光出射領域よりも広く、且つ特にエレクトロルミネッセント素子の光出射領域を光検出素子の素子領域の内側に構成したものを含む。
光検出素子の面積をエレクトロルミネッセント素子の光出射領域よりも大きくし、且つエレクトロルミネッセント素子の光出射領域が光検出素子の素子領域の内側にあれば、光検出素子が発光層に凹凸を生じさせる影響を排除できるため、発光層の光出射領域の膜厚を均一にすることができる。
従って、発光層を流れる電流は偏りが少なくなり、発光装置を応用した光ヘッド等において、不均一な発光分布に起因する画質劣化や短寿命化を防ぐことができる。
ここで発光素子の下層側電極は光検出素子を構成する半導体領域よりも大きく、かつ半導体領域は光出射領域の大きさよりも大きい。
即ち本発明は、発光素子の下層側の電極、光検出素子を構成する半導体領域、光出射領域を、この順に小さく構成したものであり、更にこれらの各サイズが1μm以上小さくなるように形成することを含む。
このように1μm以上のマージンをとっておくことにより、素子作製プロセスに起因する膜厚の不均一分布や位置ずれ、大きさのずれなどが生じた場合でも、発光素子の光出射領域において段差が形成されないため、より効率よく信頼性の高い発光装置を形成することが可能となる。特に発光装置の大型化を考えた場合、素子作製プロセスに起因するずれ等が大きくなるため、例えば、現在の一般的なガラス基板上の薄膜トランジスタの作製プロセス等を考慮すると、1μm程度以上のマージンをとっておくことにより、容易に発光装置を形成することが可能である。
また本発明は、発光素子が、基板上に形成された光検出素子の上層に積層され、光検出素子の素子領域の外縁が発光素子の光出射領域の外側となるように形成したものである。
この構成とすることにより、段差を形成する結果となる光検出素子の素子領域の外縁が発光素子の光出射領域の外側となるように形成されるため、発光素子の光出射領域には段差はなく、したがって発光層地の有効領域となる光出射領域では発光装置の発光層の厚みの変化を抑えることができる。
また本発明は、光検出素子は、基板上に一体的に形成された半導体層内に形成されており、発光素子の光出射領域は、半導体層内に形成され、発光素子の下層側の電極は、半導体層上の一部に形成されるとともに、光出射領域は下層側の電極よりも小さくなるように規定されているものである。
この構成により、ガラス基板などの絶縁性基板上に光検出素子とエレクトロルミネッセント素子とを積層構造で形成し、しかも、素子領域に縁がない構造すなわち素子領域が一体的に形成され、光出射領域よりも素子領域が大きくなるように形成することにより、極めて高効率で光量検出を実現することができるとともに、小型化および薄型化が実現可能となる。
なお、一体的に形成された半導体層を用いた場合にも、遮光膜あるいは絶縁膜により画素規制部を形成することにより、光出射領域は平坦面に形成されるようにすることが可能となる。つまりITOなどの透光性電極よりも半導体層(半導体領域)が大きく形成されている場合には、光出射領域が透光性電極のエッジを含まないように形成するのが望ましい。つまり透光性電極の外縁よりも内側に光出射領域が来るように形成される。
すなわち、画素規制部によって光出射領域すなわち発光領域が規制されたことを特徴とする。例えば開口を有する絶縁膜を陽極と発光層との間に介在させることによって形成した画素規制部によって光出射領域を規制することで、光出射領域を光検出素子の受光領域の内側に配置することができるため、光検出素子による発光層に凹凸を生じさせる影響を排除して発光層の光出射領域の膜厚を均一にすることができる。
故に、発光層を流れる電流は偏りが少なくなり、不均一な発光分布と発光装置の短寿命化を防ぐことができる。
ここでは、画素規制部を陽極または陰極のうちの少なくとも一方に設けた絶縁膜で構成し、光出射領域を電気的に制御する構成を示したが、このほか、開口を設けた遮光膜で制御することにより、光学的に光出射領域を制御してもよい。半導体層やエレクトロルミネッセント素子の下層側の電極、画素規制部を形成する場合、それぞれを形成する場合の位置あわせ精度や、出来上がりの精度を考慮すると、それぞれの大きさの差を十分に大きく取っておく必要があるため、その結果、光出射領域を十分に大きく取れないことがある。しかしながら、一体的に形成された半導体層を用いることで、光出射領域を、半導体層のプロセスを考慮する必要なく、十分に大きくすることができる。
また本発明は、基板は絶縁性を有する透光性の基板であり、光検出素子は、透光性のガラス基板上に形成された半導体層を活性領域とする半導体素子であり、発光素子は、半導体層を覆うように形成された透光性導電膜で構成された第1の電極と、第1の電極上に形成された発光層と、発光層上に形成された第2の電極とを具備し、第1の電極との間に電界を印加することにより発光層を発光させるようにしたものである。
この構成では光を基板側に取り出すように構成しており、発光素子の発光をそのまま光検出素子で検出し、光検出素子側に出射する。
なお、ここでいう絶縁性を有する基板とは、表面に絶縁膜を形成するなど表面を絶縁化処理して形成された基板を含むものとする。
また本発明は、基板は反射面を有する絶縁性の基板であり、光検出素子は、基板上に形成された半導体層を活性領域とする半導体素子であり、発光素子は、半導体層を覆うように形成された透光性導電膜で構成された第1の電極と、第1の電極上に形成された発光層と、発光層上に形成された透光性の第2の電極とを具備し、第1の電極との間に電界を印加することにより発光層を発光させるようにしたものである。
この構成により、上記構成とは逆に、光を基板と反対側に取り出すように形成しており、発光素子の発光をそのまま光検出素子で検出するとともに反射面反射し、光を発光素子が形成されている側に出射する。この構成では反射面によって反射された光が確実に検出される。
また本発明は、光検出素子を構成する半導体素子を、ダイオードで構成したものである。このダイオードにはPNダイオードやPINフォトダイオードが含まれる。
この構成によれば、簡易な構成で発光素子が出射した光を検出することが可能となる。
また本発明は、光検出素子を構成する半導体素子をトランジスタで構成し、更にこのトランジスタを、発光素子の第1の電極をゲート電極とするように構成したものである。
この構成では、発光素子の第1の電極が絶縁膜を介して光検出素子の活性領域と対向しているため、この第1の電極がゲート電極として有効に作用し、光検出素子のゲートソース電圧VGSを制御することになる。したがってこのゲート電極の電位を制御することにより、光検出素子の動作領域を制御することが可能となる。
また本発明は、半導体素子は、多結晶シリコンまたは非晶質シリコンで構成された薄膜トランジスタであり、半導体層上を覆う絶縁膜を介して第1の電極が形成されており、薄膜トランジスタは、発光素子の第1の電極をゲート電極とし、絶縁膜をゲート絶縁膜とした電界効果トランジスタを構成しており、このゲート絶縁膜を、第1の電極の電位のばらつきを無視しうる程度の電圧降下を生じる厚さとなるように構成したものである。
この構成により、光検出素子とエレクトロルミネッセント素子の間に介在する絶縁膜の膜厚により、電圧降下が生じ、これにより、ゲート電位がチャネルにかかる存在による、VGSが決まる。このゲート絶縁膜の膜厚により、光検出素子の動作領域を決定することが可能となる。
また本発明は、光検出素子を島状に形成された多結晶シリコンまたは非晶質シリコンで構成し、この島状部分の面積を光出射領域よりも大きくしたことを含む。
島状に構成された光検出素子の面積を光出射領域よりも大きくし、光出射領域を光検出素子の内側に配置すれば、光検出素子が発光層に凹凸を生じさせる影響を排除できるため、発光層の発光領域の膜厚を均一にすることができる。故に、発光層を流れる電流は偏りが少なくなり、不均一な発光分布と発光装置の短寿命化を防ぐことができる。
更に本発明は、光検出素子を構成する半導体素子を、発光素子の駆動回路となる薄膜トランジスタと同じ層に形成したものを含む。薄膜トランジスタと光検出素子をエッチング等の加工方法を用いて同じ層に形成することで、発光装置の製造工程が簡素化し、製造に要するコストを低減させることが可能になる。特にガラス基板上への多結晶シリコン層の形成工程は、高温プロセスを経ることになるが、1回の調整で極めて制御性よく信頼性の高い特性を得ることが可能となる。
また本発明は、光出射領域を、第1の電極または第2の電極と発光層との間に介在せしめられた絶縁膜に形成された開口で規定するようにしたものである。
この構成により、エレクトロルミネッセント素子の光出射領域は第1の電極と第2の電極の相対向する領域に形成された発光層で決まることになり、発光層や第1の電極、第2の電極の端部に膜質の劣化された領域が生じた場合や素子作製プロセスに起因する膜厚の不均一分布や位置ずれ、大きさのずれなどが生じた場合にも絶縁膜で覆われた部分は出射領域を構成しないことになり、劣化を防止し、信頼性の向上を図ることが可能となる。
このように、開口を有する絶縁膜を陽極と発光層との間に介在させることによって形成した画素規制部によって光出射領域を規制することで、光出射領域を光検出素子の受光領域の内側に配置することができるため、光検出素子による発光層に凹凸を生じさせる影響を排除して発光層の光出射領域の膜厚を均一にすることができる。故に、発光層を流れる電流は偏りが少なくなり、不均一な発光分布と発光装置の短寿命化を防ぐことができる。このように、画素規制部を陽極または陰極のうちの少なくとも一方に設けた絶縁膜で構成することで、光出射領域を電気的に制御することが可能となる。
また本発明は、光出射領域を、発光素子の発光領域よりも光出射側に配設された遮光膜に形成された開口で規定するようにしたものである。
この構成により、エレクトロルミネッセント素子の光出射領域は遮光膜に設けられる開口で決まることになり、発光層の端部に膜質の劣化された領域が生じた場合や素子作製プロセスに起因する膜厚の不均一分布や位置ずれ、大きさのずれなどが生じた場合にも遮光膜で覆われた部分は出射領域を構成しないことになり、劣化を防止し、信頼性の向上を図ることが可能となる。ただこの場合は段差上に発光領域が存在することもあり、この場合は早期に劣化が生じることがある。しかしながら、光量検出については高精度の検出が実施されていることになるため、高精度の補正は持続的になされることとなる。
発光領域を規制する具体的態様としては、画素規制部として電極と発光層との間に介在せしめられる開口を有する絶縁膜の他に、このように開口を有する遮光部が形成されている場合もある。
ここで光出射領域とは、発光装置からの光の出射する領域をいうものとし、開口を有する遮光部が形成されていない場合は発光領域そのものをさすものとする。また、画素規制部として、開口を有する遮光部が形成されている場合はその開口に対応する領域をさすものとする。
また本発明は、光検出素子を光出射領域ごとに1個配置したものである。
発光装置は複数の光出射領域を列状に配置して構成される。1つの光出射領域に対して、1つの光検出素子を対応させて配置することで、複数の光出射領域から出力される光を同時にそれぞれ独立して計測することが可能となり、発光装置全体の光量の測定を高速に行うことが可能となる。
また本発明は、発光素子を、発光層として有機半導体層を用いた有機エレクトロルミネッセント素子、あるいは発光層として無機半導体層を用いた無機エレクトロルミネッセント素子としたものである。
有機エレクトロルミネッセント素子は、低電力で高い輝度を得ることができるため消費電力の点で優れた発光装置を提供することが可能となる。
ここで有機エレクトロルミネッセント素子としては、発光層として高分子膜を用いた有機エレクトロルミネッセント素子の場合に特に、本発明の構成は有効である。これは以下のような理由による。発光層を塗布法で形成でき、きわめて生産性が良好であるが、下地の凹凸により膜厚が不均一であると、電界集中が生じやすく、劣化の原因となりやすいのに対し、本発明によれば、下地の平坦性が良好であることで、安定で長寿命の有機エレクトロルミネッセント素子を提供することが可能となる。
また無機エレクトロルミネッセント素子は、発光層が無機物で構成されるため安定性に優れており、スクリーン印刷等で製造が可能であるため生産時の欠陥が少なく、且つクリーンルーム等の設備も必要としないので、高い量産性を持つ。したがって製造コスト的に優れた発光装置を提供することが可能となる。
また本発明は、光検出素子の出力に基づいて発光素子の光量を補正する光量補正部を備えたものである。
このように光量の補正を目的とした光検出素子を配置すれば、光検出素子から光量の補正に適格な電気信号を発光素子にフィードバックすることができるため、発光装置における発光素子の発光光量の制御を適切に行うことが可能となる。
本発明の発光装置に搭載される光検出素子は発光素子の光出射領域に比べて素子領域が大きいため、発光層からの出力光を効率よく集光し補正に用いる電気信号へ効率的に変換することができる。
また先にも述べたように、本発明の発光装置に搭載される島状に構成された多結晶シリコン層を光検出領域とする光検出素子の面積は、光出射領域(発光領域)に比べて大きいため、発光層からの出力光を、発光素子の発光光量の補正に用いる電気信号に効率的に変換することができる。
更に本発明は、光検出素子の出力に基づいて発光素子の発光時間を補正する光量補正部を備えたものを含む。発光素子の発光時間の補正を目的とした光検出素子を配置すれば、光検出素子から発光時間の補正に適格な電気信号を発光素子にフィードバックすることができるため、発光時間の制御を適切に行うことが可能となる。
また本発明は、光検出素子を、光導電体と、この光導電体の複数の側部に隣接する良導体で構成し、光導電体と良導体の当接面を、良導体と平行な線でカットした際の光導電体の断面よりも大きな面積となるようにしたものである。これによって光導電体の電気抵抗を低下させて光の検知信号の熱雑音を抑えることができる。
また本発明は、当接面を光検出素子の幅、長さ方向または厚み方向に対して傾斜した面で構成したものである。これによって光導電体の電気抵抗を低下させて光の検知信号の熱雑音を抑えることができる。
また本発明は、前記光導電体を真性半導体領域で構成するとともに、前記良導体は前記光導電体と当接する高濃度にドープされた半導体領域で構成したものを含む。これにより、より効率よく光検出を行うことが可能となる。
また本発明は、前記光導電体を第1導電型の半導体領域で構成するとともに、前記良導体を前記光導電体と当接面を構成する第2導電型の半導体領域で構成したものを含む。これにより、より効率よく光検出を行うことが可能となる。
また本発明は、上述の傾斜した面を曲面によって構成したものである。これによって光導電体の電気抵抗を低下させて光の検知信号の熱雑音を抑えることができる。
本発明の発光装置の製造方法は、以下の工程を含む。
i) 基板上に島状の半導体領域を持つ光検出素子を形成する工程。
ii)この半導体領域の平坦部分の上部に、半導体領域と重畳させて発光素子を形成する工程。
そして、このii)の工程は次の工程を含む。
a)前記島状の半導体領域の全体を覆うように、発光素子の駆動電極を形成する工程。
b)この駆動電極の一部を絶縁膜で覆って、少なくとも前記平坦部分の内側に開口を形成して、発光領域を規定する工程。
c)少なくとも開口を含む部分に、発光材料を塗布して発光層を形成する工程。
d)発光材料を塗布した上に、金属を主たる材料とする他の電極を形成し、この他の電極と前記駆動電極によって前記発光層を挟み、発光素子を形成する工程。
このようにすることで、発光素子と光検出素子を重畳して形成しても、発光層の膜厚を均一にすることができ、発光分布が均一で長寿命の発光装置を製造することが可能となる。
発光素子を構成する発光層を発光材料の塗布、即ち湿式法により成膜する場合、特に平坦面上にはより均一な発光層を形成することができる。特に湿式法の場合、塗布される発光層の濡れ性や粘度等の材料そのものの特性に応じて膜が形成されるため、凹凸を持つ表面に形成する場合は、膜厚にばらつきが生じてしまうのであるが、平坦面上に、発光層を形成することにより、真空装置などを必要とせず、簡単な工法により発光層を形成することができるようになる。
また本発明の発光装置には、発光素子に対応して光検出素子を積層配置して構成されたディスプレイ等の表示装置が含まれる。
また本発明の発光装置には、発光素子に対応して光検出素子を積層配置して構成された画像形成装置用途の光ヘッドが含まれる。
また本発明の発光装置を応用した光ヘッドを露光装置として用いた画像形成装置が提供される。
この画像形成装置は、個々の画素を形成する発光素子の発光分布が均一であり、更に長寿命であるため、画質、耐久性の点で優れたものとなる。また本発明を応用した光ヘッドは小型化が可能であるため、画像形成装置の小型化に寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、実施の形態1、実施の形態2では本発明に係る発光装置を応用した光ヘッドを中心に説明する。
また、実施の形態3では本発明に係る発光装置を応用した光ヘッドを搭載した画像形成装置の例について詳細に説明する。
また、実施の形態4、実施の形態5では光検出素子の構成例について説明する。
また、実施の形態6では本発明に係る発光装置を応用した表示装置について説明する。
また、実施の形態7から実施の形態11では光検出素子の構成について、より詳細に例を挙げて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る発光装置を応用した光ヘッドの構成、特に光ヘッドに設けられた発光素子であるエレクトロルミネッセント素子の周辺構成を示す断面図であり、図2は本発明の実施の形態1におけるエレクトロルミネッセント素子の上面図である。
以降、図1と図2を用いて、本発明における発光素子と光検出素子の配置について詳細に説明する。
図1では発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110、および光検出素子120を構成する各層の上下配置の関係が示されている。この光ヘッドは、図1に示すように、エレクトロルミネッセント素子110が、ガラス基板100上に形成された光検出素子120を構成する薄膜トランジスタ(TFT)の上層に積層され、光検出素子120の素子領域を構成する多結晶シリコンからなる半導体島領域(以降、「光検出素子120の素子領域を構成する多結晶シリコンからなる半導体島領域」を、単に「半導体島領域A」と呼称する。なお後述するように、半導体島領域Aは非晶質シリコンで構成されていてもよい)の外縁が、エレクトロルミネッセント素子110の光出射領域ALEの外側となるように形成されたことを特徴とする。
このように、段差を生ずる結果となる光検出素子120の半導体島領域Aすなわちここでは、半導体島領域Aの外縁がエレクトロルミネッセント素子110の光出射領域ALEの外側となるように形成されている。図示するように発光層112の下地は平坦面を構成しており、エレクトロルミネッセント素子110の光出射領域ALEに相当する領域には段差はない。したがって光ヘッドの有効領域となる光出射領域ALEでは光ヘッドの発光層112が均一に形成される。
即ち、実施の形態1の発光装置は、基板(ガラス基板100)上に発光素子としてのエレクトロルミネッセント素子110と、この発光素子から出射される光を検出する光検出素子120とを積層配置したものであり、この発光素子の光出射領域ALEが平坦面上に配設されている。
また、実施の形態1の発光装置は、光検出素子120、発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110は、基板(ガラス基板100)上に光検出素子120、発光素子110の順に形成され、平坦面を光検出素子120によって構成している。
また、実施の形態1の発光装置は、発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110が、基板(ガラス基板100)上に形成された光検出素子120の上層に積層して形成され、光検出素子120の素子領域(即ち半導体島領域A)は発光素子110の光出射領域ALEを覆うように、光出射領域ALEよりも大きく形成されている。
このことは見方を変えれば、発光素子110は、基板(ガラス基板100)上に形成された光検出素子120の上層に積層され、光検出素子120の素子領域(半導体島領域A)の外縁が発光素子110の光出射領域ALEの外側となるように形成されている、と言うことができる。
本実施の形態の光ヘッドは、図1に示すように、表面に平坦化のためのベースコート層101を形成したガラス基板100上に、光検出素子120と、発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110とを順次積層するとともに、光検出素子120の出力に応じて、駆動電流または駆動時間を補正しつつエレクトロルミネッセント素子110を駆動する薄膜トランジスタで構成される駆動トランジスタ130と、この駆動トランジスタ130に接続されたチップICとしての駆動回路(図示せず)を搭載したものである。
そして、光検出素子120はベースコート層101表面に形成された多結晶シリコン層からなる半導体島領域Aを帯状のi層からなるチャネル領域121iを隔てて 所望の濃度にドープすることによりソース領域121S、ドレイン領域121Dを形成し、この上層に形成される酸化シリコン膜からなる第1の絶縁膜122、第2の絶縁膜123を貫通するようにスルーホールを介して形成されたソース電極125Sおよびドレイン電極125Dで構成される。また、この上層に保護膜124としての窒化シリコン膜を介して、エレクトロルミネッセント素子110が形成されており、第1の電極としての陽極111となるITO(インジウム錫酸化物)、絶縁膜であって陽極の一部を被覆して開口を規定する画素規制部114、発光層112、第2の電極としての陰極113の順に各層が積層形成されている。ここでは光出射領域ALEは絶縁膜である画素規制部114によって規定される。
図面からも明白なように、光検出素子120は、基板100上に島状に形成された半導体領域(即ち半導体島領域A)に形成され、発光素子110の光出射領域ALEは半導体島領域Aの内側に配置され、発光素子110の下層側の電極(陽極111)が、半導体島領域Aを覆うように形成されている。
また、このときの光出射領域ALEは第1の電極(陽極111)と発光層112との間に介在せしめられた絶縁膜(画素規制部114)に形成された開口で規定されたものである。なお、画素規制部114を第2の電極(陰極113)と発光層112との間に設けて、これによって開口を規定するようにしてもよい。
一方、光検出素子120を構成する各層は、薄膜トランジスタで構成された駆動トランジスタ130と同一の製造工程で同一の層に形成される。すなわち駆動トランジスタ130におけるチャネル領域132Cをはさんでソース領域132S、ドレイン領域132Dが、光検出素子120の半導体島領域Aと同一工程で形成され、これにコンタクトするソース電極134S、ドレイン電極134D、ゲート電極133とで駆動トランジスタ130を構成している。
一方光検出素子120は、発光素子の第1の電極(陽極111)をゲート電極とし、第1の絶縁膜122等をゲート絶縁膜とした薄膜トランジスタ(電界効果トランジスタ)を構成しているとみなすことができる。しかし、一般的な薄膜トランジスタにおけるゲート絶縁膜と比較して、第1の絶縁膜122、第2の絶縁膜123、保護膜124を合計した厚さはその数倍から数十倍の厚さに達するため、第1の電極(陽極111)をゲート電極とみなしたとしても、その電位のばらつきを無視しうる程度の電圧降下を生じる厚さとすることができる。
これら各層は、CVD法・スパッタ法・蒸着法による半導体薄膜の形成、アニ−ルによる多結晶化、フォトリソグラフィによるパターニング、エッチング、不純物イオンの注入、絶縁膜・金属膜の形成、など通例の半導体プロセスを経て形成される。
ここで、ガラス基板100は無色透明なガラスの一枚板である。ガラス基板100としては、例えば透光性または半透光性のソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英ガラス等の無機酸化物ガラス、無機フッ化物ガラス等の無機ガラスを用いることができる。一般に薄膜トランジスタを表面に形成する場合、コーニング社製#1737に代表されるような、ホウケイ酸ガラスを用いることが多い。
その他の材料をガラス基板100の代替品として採用することも可能であり、例えば透光性または半透光性のポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、非晶質ポリオレフィン、フッ素系樹脂ポリシロキサン、ポリシラン等のポリマー材料を用いた高分子フィルム等、あるいは透光性または半透光性のAs23、As4010、S40Ge10等のカルコゲノイドガラス、ZnO、Nb2O、Ta25、SiO、Si34、HfO2、TiO2等の金属酸化物および窒化物等の材料、或いは発光領域から出射される光を、基板を介さずに取り出す場合には、非透光性のシリコン、ゲルマニウム、炭化シリコン、ガリウム砒素、窒化ガリウム等の半導体材料、或いは顔料等を含んだ前述の透光性基板材料、表面に絶縁処理を施した金属材料等から適宜選択して用いることができ、複数の基板材料を積層した積層基板を用いることもできる。あるいは、Fe、Al、Cu、Ni、Crあるいはこれらの合金などの金属からなる導電性基板の表面にSiO、SiN、などの無機絶縁材料や樹脂コーティングなどの有機絶縁材料による絶縁膜を形成するなど表面を絶縁化処理して形成された基板を用いることもできる。
またガラス基板100などの基板の表面あるいは基板内部には、後述するようにエレクトロルミネッセント素子110を駆動するための抵抗・コンデンサ・インダクタ・ダイオード・トランジスタ等からなる回路を集積化して形成しても良い。
さらに用途によっては特定波長のみを透過する材料、光−光変換機能をもった特定の波長の光へ変換する材料などであってもよい。また基板は絶縁性であることが望ましいが、特に限定されるものではなく、エレクトロルミネッセント素子110の駆動を妨げない範囲或いは用途によって導電性を有していても良い。
ベースコート層101は、例えばSiNから成る第1の層と、SiOから成る第2の層の2層構造で構成してもよい。SiN、SiOの各層は蒸着法等によっても形成できるが、スパッタ法、CVD法により形成することが望ましい。
ベースコート層101の上には、エレクトロルミネッセント素子110の駆動トランジスタ130、及び光検出素子120が同一工程で形成される多結晶シリコン層を用いて形成される。エレクトロルミネッセント素子110の駆動用回路は、抵抗・コンデンサ・インダクタ・ダイオード・トランジスタ等の回路素子およびそれらを電気的に結合させる配線およびコンタクトホール(スルーホール)から構成されるが、光ヘッドの小型化を考慮すると薄膜トランジスタを用いることが望ましい。実施の形態1において光検出素子120は、図1から明らかなように発光層112を含むエレクトロルミネッセント素子110と、光の出力面となるガラス基板100の中間に位置しており、且つ光検出素子120の半導体島領域Aは光出射領域ALEよりも面積的に大きい。
さて、図2に示すように、エレクトロルミネッセンス素子110を上面から見たとき、光出射領域ALEは、光検出素子120の内側に存在するため、光を透過しない材料を光検出素子120に用いることはできない。したがって、発光層112から放出された光がガラス基板100の外へ出射するのを妨げないようにするため、光検出素子120には透光性を有した材料を用いなければならない。透光性を有した光検出素子120の材料としては、例えば多結晶シリコンを選択することが望ましい。
実施の形態1では、ベースコート層101の上に一様な半導体層を形成した後、半導体層に対してエッチング加工を施すことにより、駆動トランジスタ130及び光検出素子120を同じ層から形成している。同一の半導体層から島状に独立した駆動トランジスタ130及び光検出素子120を一括で形成する加工は、製造工数の削減と製造コストの抑制に有利である。なお光検出素子120において、光出射領域ALEにおいて出力される光を受ける半導体島領域Aは光検出素子120となる島状に構成された多結晶シリコンまたは非晶質シリコンの表面である。
エレクトロルミネッセント素子110の発光層112に電界をかけるための駆動トランジスタ130及び光検出素子120の上には、例えば酸化シリコン膜からなる第1の絶縁膜122、第2の絶縁膜123と保護膜124とが設けられているが、光検出素子120にとっては、これらの絶縁膜や保護膜124は、陽極111をゲート電極とみなしたときのゲート絶縁膜として作用し、この膜厚による電圧降下によって陽極111の電位からの降下幅が決定される。このゲート絶縁膜を構成する第1の絶縁膜122、第2の絶縁膜123と保護膜124は蒸着法、スパッタ法、CVD法等により形成される。
また、駆動トランジスタ130の真上にあるゲート絶縁膜としての第1の絶縁膜122の表面にはゲート電極133が形成される。ゲート電極133の材料としては、例えばCr、Al等の金属材料が用いられる。あるいは、ゲート電極133に透光性が必要な場合は、ITOや薄膜金属とITOの積層構造が用いられる。ゲート電極133は、蒸着法、スパッタ法、CVD法等により形成される。
ゲート電極133が形成された基板表面に、第2の絶縁膜123が形成される。第2の絶縁膜123は、これまで形成してきた積層体の全表面に渡って形成される。第2の絶縁膜123は、例えばSiN等から成り、蒸着法、スパッタ法、CVD法等により形成される。
第2の絶縁膜123の上には、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、および駆動トランジスタ130のソース電極134S及びドレイン電極134Dが形成される。光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sは、それぞれ光検出素子120のソース領域121S、ドレイン領域121Dに接続されており、光検出素子120から出力される電気信号の伝達と光検出素子120の接地を行う。一方、ソース電極134S及びドレイン電極134Dは、駆動トランジスタ130のソース領域132S、ドレイン領域132Dに接続されており、ソース電極134Sとドレイン電極134Dの間に所定の電位差を付与した状態で先述したゲート電極133に所定の電位を付与することで、チャネル領域132Cに電界が印加され、駆動トランジスタ130はスイッチング素子としての機能を有するようになり、発光素子としてのエレクトロルミネッセント素子110の駆動を行う回路として動作する。
光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、駆動トランジスタ130のソース電極134S及びドレイン電極134Dの材料としては、例えばCrあるいはAl等の金属、または透光性が求められる場合、ITO、あるいは薄膜金属とITOとの積層構造等が用いられる。
図1に示すように、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極は、第1の絶縁膜122及び第2の絶縁膜123を貫通して光検出素子120と電気的に接続されており、一方、ソース電極134S及びドレイン電極134Dも同様に第1の絶縁膜122及び第2の絶縁膜123を貫通して駆動トランジスタ130と電気的に接続されている。したがって、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、駆動トランジスタ130のソース電極134S及びドレイン電極134Dの形成に先立ち、第1の絶縁膜122及び第2の絶縁膜123に対して、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sと光検出素子120を接続するためのスルーホール、ソース電極134S及びドレイン電極134Dと駆動トランジスタ130を接続するためのスルーホールを設ける必要がある。
このスルーホールは光検出素子120の表面と駆動トランジスタ130の表面、即ち光検出素子120とドレイン電極125D及びソース電極125Sの接触面と、駆動トランジスタ130とソース電極134S及びドレイン電極134Dの接触面に到達するまでの深さを持ったものであり、光検出素子120及び駆動トランジスタ130の端部の真上にエッチング加工等により設けられる。エッチングにはハロゲン系のエッチングガスを用いる。フォトリソグラフィにより、開口を形成したレジストパターンで表面を被覆した状態でエッチングガスを導入し、パターニングすることにより、第1の絶縁膜122及び第2の絶縁膜123にスルーホールを開口する。このとき、エッチングガスには光検出素子120及び駆動トランジスタ130を構成する材料と化学反応を生じないものを選択する。
光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sと光検出素子120の接触面、ソース電極134S及びドレイン電極134Dと駆動トランジスタ130の接触面を露出させる加工が終了した後、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、駆動トランジスタ130のソース電極134S及びドレイン電極134Dを形成する。ソース電極134S及びドレイン電極134Dは、センサ電極となる金属層を第2の絶縁膜123の表面、先述したスルーホールの表面及び両センサ電極、光検出素子120の表面及び駆動トランジスタ130の接触面の表面に一様に形成した後、この金属層をエッチングによりパターニングし、一様の金属層を光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、ソース電極134S及びドレイン電極134Dに分割することにより得られる。
光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、ソース電極134S及びドレイン電極134Dが形成された後に、保護膜124が形成される。保護膜124は、例えばSiN等から成り、蒸着法、スパッタ法、CVD法等により形成される。
保護膜124の上には、陽極111が形成される。陽極111は、例えばITO(インジウム錫酸化物)から成る。陽極111の構成材料としてはITOの他にIZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、ATO(SbをドープしたSnO2)、AZO(AlをドープしたZnO)、ZnO、SnO、In等を用いることができる。陽極111は図1のように、光検出素子120に対して真上にあたる保護膜124の表面に形成される。
図1および図2に明瞭に図示するように、陽極111は、ガラス基板100上に形成された半導体島領域Aから構成される光検出素子120の上部に第1の絶縁膜122、第2の絶縁膜123を介して形成されており、陽極111のサイズは光検出素子120よりも大きく設定され、かつ光検出素子120は陽極111の外縁よりも内側になるように構成されている。
図1に示すように、陽極111は保護膜124を貫通して駆動トランジスタ130のドレイン電極134Dと電気的に接続されている。したがって陽極111の形成の前には、保護膜124に対して陽極111とドレイン電極134Dを接続するためのスルーホールを設ける必要がある。このスルーホールはドレイン電極134Dの表面、即ちドレイン電極134Dと陽極111との接触面が露出するまでの深さを持ったものであり、ドレイン電極134Dの端部の真上にエッチング加工等により設けられる。このエッチング加工が施された後、陽極111の層が形成される。陽極111は蒸着法等によっても形成できるが、抵抗値や透過率の良い緻密な陽極111を得るためには、スパッタ法あるいはCVD法により形成することが望ましい。なお実施の形態1では陽極111としてITOを用いている。
陽極111が形成された後、窒化シリコン膜あるいは酸化シリコン膜、酸窒化シリコン、酸化チタン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等の無機絶縁材料あるいはポリイミドやポリエチレン等の有機絶縁材料を用いて画素規制部114が形成される。画素規制部114の材料としては上述のように絶縁性が高く、絶縁破壊に対して強く、かつ成膜性が良くパターニング性が高いものが望ましい。画素規制部114とは、光出射領域を規制する部材であり、第1の電極または第2の電極と発光層との間に介在せしめられた絶縁膜に形成された開口で規定するようにしたものである。
実施の形態1では画素規制部114としての窒化シリコン膜を構成する材料として、窒化シリコン、窒化アルミニウムを用いている。画素規制部114は、後述する発光層112と陽極111との間に設けられ、光出射領域ALEの領域外にある発光層112を陽極111から絶縁し、発光層112の発光する箇所を規制している。したがって、画素規制部114に重なる発光層112の領域は非発光領域となり、画素規制部114に重ならない領域が光出射領域ALEとなる。画素規制部114は、発光層112の光出射領域ALEが光検出素子120の半導体島領域Aよりも面積的に小さくなるように規制し、且つ光出射領域ALEを光検出素子120の半導体島領域Aの内側に配置するように構成される。
画素規制部114が形成された後、発光層112が形成される。発光層112は無機発光材料、若しくは以降詳細に説明する高分子系、あるいは低分子系の有機発光材料から形成される。発光層112を形成する無機発光材料としては、チタン・リン酸カリウム、バリウム・ホウ素酸化物、リチウム・ホウ素酸化物等を用いることができる。
発光層112を構成する高分子系の有機発光材料としては、可視領域で蛍光または燐光特性を有しかつ成膜性の良いものが望ましく、例えばポリパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフルオレンあるいはこれらの誘導体等のからなるポリマー発光材料等を用いることができる。
高分子系の発光層112として、例えばデンドリマ等の樹木状多分岐構造をもつ有機化合物を用いてもよい。この有機化合物は、発光性の構造単位を3次元的に複数の外部構造単位が取り巻いた樹木状多分岐高分子構造または樹木状多分岐低分子構造を有するため、発光性の構造単位が3次元的に孤立した状態となり、有機化合物自体が微粒子状の形態をとる。このため、薄膜状に形成したとき、この有機化合物の集合体は、外部構造単位の存在によって、隣り合う発光性の構造単位が近接することが阻害され、発光性の構造単位が薄膜内に均一に分布し、高強度で、長寿命の発光を維持することができる。
発光層112を構成する低分子系の有機発光材料としては、Alq3やBe−ベンゾキノリノール(BeBq)の他に、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)−1,3,4−チアジアゾール、4,4'−ビス(5,7−ベンチル−2−ベンゾオキサゾリル)スチルベン、4,4'−ビス〔5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル〕スチルベン、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ベンチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフィン、2,5−ビス(〔5−α,α−ジメチルベンジル〕−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、2,5−ビス〔5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル〕−3,4−ジフェニルチオフェン、2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、4,4'−ビス(2−ベンゾオキサイゾリル)ビフェニル、5−メチル−2−〔2−〔4−(5−メチル−2−ベンゾオキサイゾリル)フェニル〕ビニル〕ベンゾオキサイゾリル、2−〔2−(4−クロロフェニル)ビニル〕ナフト〔1,2−d〕オキサゾール等のベンゾオキサゾール系、2,2'−(p−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール系、2−〔2−〔4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル〕ビニル〕ベンゾイミダゾール、2−〔2−(4−カルボキシフェニル)ビニル〕ベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール系等の蛍光増白剤や、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)マグネシウム、ビス(ベンゾ〔f〕−8−キノリノール)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウムオキシド、トリス(8−キノリノール)インジウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、8−キノリノールリチウム、トリス(5−クロロ−8−キノリノール)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−キノリノール)カルシウム、ポリ〔亜鉛−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリノニル)メタン〕等の8−ヒドロキシキノリン系金属錯体やジリチウムエピンドリジオン等の金属キレート化オキシノイド化合物や、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−(3−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチルスチリル)ベンゼン、ジスチリルベンゼン、1,4−ビス(2−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(3−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(2−メチルスチリル)2−メチルベンゼン等のスチリルベンゼン系化合物や、2,5−ビス(4−メチルスチリル)ピラジン、2,5−ビス(4−エチルスチリル)ピラジン、2,5−ビス〔2−(1−ナフチル)ビニル〕ピラジン、2,5−ビス(4−メトキシスチリル)ピラジン、2,5−ビス〔2−(4−ビフェニル)ビニル〕ピラジン、2,5−ビス〔2−(1−ピレニル)ビニル〕ピラジン等のジスチルピラジン誘導体や、ナフタルイミド誘導体や、ペリレン誘導体や、オキサジアゾール誘導体や、アルダジン誘導体や、シクロペンタジエン誘導体や、スチリルアミン誘導体や、クマリン系誘導体や、芳香族ジメチリディン誘導体等が用いられる。さらに、アントラセン、サリチル酸塩、ピレン、コロネン等も用いられる。あるいは、ファク−トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム等の燐光発光材料を用いることもできる。
高分子系材料、低分子系材料から成る発光層112は、材料をトルエン、キシレン等の溶媒に溶解したものをスピンコート法やインクジェット法、あるいはギャップコーティング法、印刷工法、に代表される湿式成膜法で層状に成形し、溶解液中の溶媒を揮発させることで得られ、低分子系材料から成る発光層112は、材料を真空蒸着法、あるいは、蒸着重合法やCVD法などにより積層することで得られることが一般的であるが、発光材料の特性に合わせていずれかの工法を取ることで形成することができる。
また実施の形態1では、発光層112を便宜上単一の層として記述しているが、発光層112を陽極111の側から順に正孔輸送層/電子ブロック層/上述した有機発光材料層(ともに図示せず)の3層構造としてもよいし、発光層112を陰極113の側から順に電子輸送層/有機発光材料層(ともに図示せず)の2層構造、あるいは陽極111の側から順に正孔輸送層/有機発光材料層の2層構造(ともに図示せず)、あるいは陰極113の側から順に正孔注入層/正孔輸送層/電子ブロック層/有機発光材料層/正孔ブロック層/電子輸送層/電子注入層のごとく7層構造(ともに図示せず)としてもよい。またはより単純に発光層112が上述した有機発光材料のみからなる単層構造であってもよい。あるいは、各機能を持つ材料を混合した混合層や、これら混合層を積層した構造であっても良い。このように実施の形態1において発光層112と呼称する場合は、発光層112が正孔輸送層、電子ブロック層、電子輸送層などの機能層を有する多層構造である場合も含んでいる。後に説明する他の実施の形態についても同様である。
上述した機能層における正孔輸送層としては、正孔移動度が高く、透光性で成膜性の良いものが望ましくTPDの他に、ポルフィン、テトラフェニルポルフィン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイド等のポリフィリン化合物や、1,1−ビス{4−(ジ−P−トリルアミノ)フェニル}シクロヘキサン、4,4',4''−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N',N'−テトラキス(P−トリル)−P−フェニレンジアミン、1−(N,N−ジ−P−トリルアミノ)ナフタレン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)−2−2'−ジメチルトリフェニルメタン、N,N,N',N'−テトラフェニル−4,4'−ジアミノビフェニル、N、N'−ジフェニル−N、N'−ジ−m−トリル−4、4'−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾ−ル等の芳香族第三級アミンや、4−ジ−P−トリルアミノスチルベン、4−(ジ−P−トリルアミノ)−4'−〔4−(ジ−P−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン等のスチルベン化合物や、トリアゾール誘導体や、オキサジザゾール誘導体や、イミダゾール誘導体や、ポリアリールアルカン誘導体や、ピラゾリン誘導体や、ピラゾロン誘導体や、フェニレンジアミン誘導体や、アニールアミン誘導体や、アミノ置換カルコン誘導体や、オキサゾール誘導体や、スチリルアントラセン誘導体や、フルオレノン誘導体や、ヒドラゾン誘導体や、シラザン誘導体や、ポリシラン系アニリン系共重合体や、高分子オリゴマーや、スチリルアミン化合物や、芳香族ジメチリディン系化合物や、ポリ−3,4エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、テトラジヘクシルフルオレニルビフェニル(TFB)あるいはポリ3−メチルチオフェン(PMeT)といったポリチオフェン誘導体等の有機材料が用いられる。また、ポリカーボネート等の高分子中に低分子の正孔輸送層用の有機材料を分散させた、高分子分散系の正孔輸送層も用いられる。
またMoO、V、WO、TiO、SiO、MgO等の無機酸化物を用いてもよい。正孔輸送層として、特にMoO、V等の遷移金属酸化物を用いると、非常に高効率で長寿命の有機エレクトロルミネッセント素子を提供することが可能となる。またこれらの正孔輸送材料は電子ブロック材料として用いることもできる。
上述した機能層における電子輸送層としては、1,3−ビス(4−tert−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)フェニレン(OXD−7)等のオキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、シロール誘導体からなるポリマー材料等、あるいは、ビス(2−メチル−8−キノリノレート)−(パラ−フェニルフェノレート)アルミニウム(BAlq)、バソフプロイン(BCP)等が用いられる。またこれらの電子輸送層を構成可能な材料は正孔ブロック材料として用いることもできる。
発光層112が形成された後、陰極113が形成される。陰極113は、例えばAl等の金属を蒸着法等によって層状に形成することにより得られる。エレクトロルミネッセント素子110の陰極113としては仕事関数の低い金属もしくは合金、例えばAg、Al、In、Mg、Ti等の金属や、Mg−Ag合金、Mg−In合金等のMg合金や、Al−Li合金、Al−Sr合金、Al−Ba合金等のAl合金等が用いられる。あるいは、Ba、Ca、Mg、Li、Cs等の金属、あるいは、LiF、CaOといったこれら金属のフッ化物や酸化物からなる有機物層に当接する第1の電極層と、その上に形成されるAg、Al、Mg、In等の金属材料からなる第2の電極とからなる金属の積層構造を用いることもできる。
以上説明してきたように、実施の形態1の発光装置の製造方法は以下の工程を含んでいる。
i) ガラス基板100上に島状の半導体領域(半導体島領域A)を持つ光検出素子120を形成する工程。
ii)この半導体島領域Aの平坦部分の上部に、絶縁膜122等を介して半導体島領域Aと重畳させて発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110を形成する工程。
そして、このii)の工程は次の工程を含んでいる。
a)半導体島領域Aの全体を覆うように、エレクトロルミネッセント素子110の駆動電極(陽極111)を形成する工程。
b)この駆動電極(陽極111)の一部を絶縁膜(画素規制部114)で覆って、少なくとも半導体島領域Aにおける平坦部分の内側に開口を形成して、発光領域(光出射領域ALE)を規定する工程。
c)少なくとも開口を含む部分に、いわゆる湿式製膜法によって発光材料を塗布し、発光層112を形成する工程。
d)発光材料を塗布した上に、金属を主たる材料とする他の電極(陰極113)を形成し、この他の電極(陰極113)と駆動電極(陽極111)によって発光層112を挟み、エレクトロルミネッセント素子110を形成する工程。
このようにすることで、発光素子と光検出素子を重畳して形成しても、少なくとも画素規制部114の開口に相当する領域では、発光層の膜厚を均一にすることができ、発光分布が均一で長寿命の発光装置を製造することが可能となる。
図1に示すような実施の形態1の光ヘッドは、エレクトロルミネッセント素子110の駆動トランジスタ130側から光を出力する構成を採用しており、このようなエレクトロルミネッセント素子110の構造をボトムエミッションという。ボトムエミッション構造は、ガラス基板100の側から光を取り出すため、既に述べたように光検出素子120は透光性の高い材料で構成されることが好ましく、例えば多結晶シリコン(ポリシリコン)で構成される。多結晶シリコンで構成された光検出素子120は非晶質シリコン(アモルファスシリコン)で構成したものと比較して光電流の生起能力が低いという問題があるが、例えばコンデンサ(図示せず)をエレクトロルミネッセント素子110の近傍に設け、光検出素子120から出力された電流に基づく電荷をコンデンサに所定期間蓄積するか、あるいは、逆に所定の電荷を蓄積しておき、この電荷をディスチャージし、その後に電圧変換を行なうような処理回路を設けることで解決することができる。ボトムエミッション構造の場合は、光を取り出す側の電極(陽極)を透光性の材料で形成することが容易なため製造が簡単になる利点がある。
図2に示すように実施の形態1の光ヘッドは、複数のエレクトロルミネッセント素子110を主走査方向(素子列の方向)に配置して構成されており、1つの発光領域(光出射領域ALE)に対して、1つの光検出素子120を対応させて配置している。このような構造とすることで、光検出素子120によって各エレクトロルミネッセント素子110の発光光量を独立して計測できる。また光検出素子120とエレクトロルミネッセント素子110は薄膜(第1の絶縁膜122、第2の絶縁膜123および保護膜124)で隔てられており、平面方向の光の漏れは極めて小さいため、光学的なクロストークの影響も殆ど無視できる。これによって同時に複数のエレクトロルミネッセント素子110の光量を計測することが可能となり、計測時間を大幅に短縮できる。
図2では、光検出素子120、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D、光検出素子接地電極としてのソース電極125S、光出射領域ALE、光検出素子120の素子領域としての半導体島領域A、発光層112の陽極111となるITO(インジウム錫酸化物)、スルーホールH及びドレイン電極134Dの相互関係が示されている。光検出素子120は、光検出素子出力電極としてのドレイン電極125D及び光検出素子接地電極としてのソース電極125Sと接続されている。光検出素子出力電極としてのドレイン電極125Dは、光検出素子120が出力する電気信号を光検出素子120の外部に伝達する電極である(後に図3を用いて詳細に説明する)。この電気信号を基に、光量補正部(図示せず)が生成するフィードバック信号が決定され、このフィードバック信号を基に光の補正に必要な処理が行われる。
実施の形態1ではこのフィードバック信号に基づいて各エレクトロルミネッセント素子110の発光光量を補正するようにしており、図示しないドライバ回路によって各エレクトロルミネッセント素子110を駆動する電流値を制御している。このように実施の形態1では光検出素子120の出力に基づいてエレクトロルミネッセント素子110の発光光量を制御しているが、フィードバック信号に基づいて各エレクトロルミネッセント素子110の駆動時間を制御する、いわゆるPWM制御を行なうように構成してもよい。PWM制御を採用した場合は、制御をフルディジタルの回路構成で実現できるというメリットがある。
光検出素子接地電極としてのソース電極125Sは、光検出素子120の接地を行う電極である。発光素子としてのエレクトロルミネッセント素子110の陽極111であるITO(インジウム錫酸化物)は、駆動トランジスタ130のドレイン電極134Dと接続されており、エレクトロルミネッセント素子110はドレイン電極134Dを介して駆動トランジスタ130で制御されている。
図1、図2に示したように、実施の形態1の光ヘッドは、島状に形成された多結晶シリコン(ポリシリコン)から構成される光検出素子120を主走査方向に列状に配置し、各エレクトロルミネッセント素子110においては画素規制部114としての窒化シリコン膜により光出射領域ALEが制限された発光層112の下部に光出射領域ALEよりも大きな半導体島領域Aを有した光検出素子120を配置して構成される。光出射領域ALEよりも光検出素子120の半導体島領域A(島状に形成された多結晶シリコンの島状部分)を大きくすることで、光出射領域ALEが形成される部位から、ソース電極125S、ドレイン電極125Dといった段差を有する構造物を排除している。従って、少なくとも光出射領域ALEは光検出素子120の平坦部上に形成されることとなる。これによって特に発光層112を上述した湿式法によって形成した場合であっても発光層112の局所的な膜厚の変化を抑えることができ、発光層112を流れる電流の偏りを抑えることができる。したがって、均一な発光分布と寿命の向上を実現した光ヘッドを製造することができる。
さらに、実施の形態1の発光装置を応用した光ヘッドに搭載される島状に構成された光検出素子120の半導体島領域Aは発光領域すなわち光出射領域ALEに比べて大きいため、発光層120からの出力光を発光光量または発光時間の補正に用いる電気信号へと効率的に変換することができる。
なお、実施の形態1で説明した光ヘッドは、発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110の下層側の電極(陽極111)、光検出素子120を構成する半導体領域(半導体島領域A)、光出射領域ALEを、この順に小さく構成したものであるが、これらの各サイズは順に1μm以上小さくなるように形成するのが望ましい。通常の半導体プロセスにおいては、各層を製膜・パターニングする際、完全に図面どおりに形成することが困難であり、特別な装置を用いず大きな面積に対してパターニングする場合、フォトリソグラフィ時におけるフォトマスクの位置合わせ精度やフォトマスクの伸縮、エッチング時におけるエッチングレートの面内分布などにおいて、それぞれ1μm以下程度の誤差が生じ、これらを考慮すると、1μm程度の誤差が生じるのが一般的である。
従って上述したように1μm以上のマージンを設けることにより、素子作製プロセスに起因する膜厚の不均一分布や位置ずれ、大きさのずれなどが生じた場合でも、より効率よく信頼性の高い発光装置を形成することが可能となる。特に発光装置の大型化を考えた場合、素子作製プロセスに起因するずれ等が大きくなるため、例えば、現在の一般的なガラス基板上の薄膜トランジスタの作製プロセス等を考慮すると、1μm程度以上のマージンをとっておくことにより、容易に発光装置を形成することが可能である。
図3は本発明の実施の形態1における光ヘッドに搭載された光量検出回路241の回路図である。
以降、図3を用いて実施の形態1の光ヘッドで用いられる光量検出回路241について説明する。光量検出回路241は図3に示すように、オペアンプ170等から構成されたチャージアンプ150を備えた駆動用ICと、この駆動用ICの入力端子に接続されるように、前述したガラス基板100(図3には図示せず)に集積化して形成された検出回路部Cx250とで構成され、この検出回路部Cx250はスイッチングトランジスタ200と、光検出素子120と、この光検出素子120に並列接続され、予め蓄積しておいた電荷を光検出素子120の出力電流(光電流)によってディスチャージされるコンデンサCS140とで構成される。このコンデンサCS140は図1の断面図には図示していないが、光検出素子120のソース電極121S、ドレイン電極121Dにそれぞれ接続されるようにこれらと同一工程で形成された導電性膜で、第1および第2の絶縁膜122、123を挟むことによって形成されている。光ヘッドの構成を考慮すると、コンデンサCS140は図2に示す光検出素子出力電極125Dの延長線上に(副走査方向に)設けるのが望ましい。
以降図2を併用して説明する。
ここで光検出素子120は、エレクトロルミネッセント素子110からの光によって多結晶シリコンによって構成されるチャネル領域121iで光電変換が行われ、ソース領域121Sからドレイン領域121Dに流れる電流を光電流として取り出すことにより、光量を検出するものである。
しかしながら、コンデンサCS140に蓄積されている電荷を計測する際にエレクトロルミネッセント素子110が点灯している場合は、前述したように、エレクトロルミネッセント素子110の陽極111には所定の電圧が印加されている。このため光検出素子120にとっては、陽極111がゲート電極として機能することになる。
このゲート電極(陽極111)の電位によって光検出素子120のチャネル領域121iである多結晶シリコン層に電界がかかり、これによりドレイン電流IDが流れることになる。このドレイン電流IDが光電変換電流に付加されることになるため、ドレイン電極125Dからセンサ出力として検出回路部Cx250に出力される光電変換電流は実際の光電変換電流にドレイン電流IDを加えたものとなる。このため光量検出精度が低下するという問題がある。
図4は本発明の実施の形態1における光検出素子120のゲート電圧Vgとドレイン電流IDの関係を示す説明図である。
ゲート電圧Vgとドレイン電流IDとの関係を測定した結果を図4に実線で示す。高い光量検出精度を確保するためには、ゲート電圧Vgの変化によるドレイン電流IDの変化が小さいことが望ましいため、この図から明らかなように、この薄膜トランジスタのドレイン電流IDが0である領域すなわち、トランジスタの動作がオフとなる領域(OFF領域)で使用するのが望ましい。
ゲート電圧Vgとドレイン電流IDの関係において、Vg>0の領域において電流IDが流れる領域があり、ゲート電圧Vgの変化に伴ったドレイン電流IDの変化が生じるため、望ましくは、図4に破線で示すように、ゲート電位をマイナス方向にシフトさせるようにすることにより、薄膜トランジスタをOFF領域で使用することができ、実用上暗電流を無視することができる。本発明では、光検出素子120の出力を高精度に検出することは極めて重要であるため、光検出素子120を構成する薄膜トランジスタをOFF領域で光検出することが重要である。
以降図2を併用して説明する。
光検出素子120は、これを構成する薄膜トランジスタのチャネル領域121iとなる多結晶シリコン層に印加される電界により、ドレイン電流IDおよび光電変換電流の電流量が決定される構成であるため、例えば、薄膜トランジスタのチャネル領域121iの一部が陽極111に覆われていない場合、陽極111に覆われていない部分の電界を制御することは難しく、表面電位や外部電界などにより生じる不定の電界が印加され、即ち外乱によって光量検出精度が低下するという問題がある。したがって、薄膜トランジスタのチャネル領域121iとなる多結晶シリコン層全体がエレクトロルミネッセント素子110の陽極111であるITO電極で完全に覆われている構成が、ゲート電界によってチャネルを制御するのにより有効である。
図5は本発明の実施の形態1における光量検出のタイミングを示すタイミングチャートである。
以降図5に図3を併用して説明する。
図5(a)は、スイッチングトランジスタ153のON/OFF状態を示すものである。スイッチングトランジスタ153は、容量素子152の蓄積電荷をリセットする機能を有しており、スイッチングトランジスタ153のON/OFFによってコンデンサCS140のチャージ期間(より正確には、後に説明するようにディスチャージ期間である)が規定される。
図5(b)は、スイッチングトランジスタ200の動作タイミングを示すものである。なおスイッチングトランジスタ200は、信号SELxに基づいてON/OFF制御され、信号SELxがハイレベルのときにスイッチングトランジスタ200はONとなる。
図5(c)は、エレクトロルミネッセント素子110の点灯タイミングを示すものである。なお図5(c)において、信号ELONがハイレベルのときにエレクトロルミネッセント素子110は発光する。
図5(d)は、コンデンサCS140の両端(即ちソース電極125Sとドレイン電極125D間)の電位変化を示すものである。
図5(e)は、オペアンプ170の出力電圧を示している。
図5(f)はオペアンプ170の出力Vr0をサンプルホールドするタイミングを示すものである。
図5(g)はサンプルホールドされたアナログ信号がADコンバータ240によってAD変換(アナログ信号からディジタル信号に変換)され、ディジタル化されたデータを出力するタイミングを示すものである。
光検出素子120の出力は、図5(a)乃至(g)に示すようにスイッチングトランジスタ200のスイッチングにより、コンデンサCS140にエレクトロルミネッセント素子110の所望の回数の点灯時間分チャージされた電流を取り出すことによって、高精度の光量検出が可能となる。
以降、光量検出動作における動作タイミングを詳細に説明する。
まず、スイッチングトランジスタ200が信号SELxに基づきONとなり、チャージアンプ150によって、コンデンサCS140に初期電圧Vrefがチャージされる(S1:リセットステップ)。
そして、このスイッチングトランジスタ200を信号SELxに基づきOFFにし、信号ELONを制御してエレクトロルミネッセント素子110を点灯すると、これを受光した光検出素子120のチャネル領域121i(図2参照)は光量に比例した導電性を発現する。この際に光検出素子120を流れる光電流により、リセットステップS1でコンデンサCS140にチャージされた電荷は減少する。即ちコンデンサCS140はエレクトロルミネッセント素子110の発光光量の強弱に応じてディスチャージされていく。(S2:点灯ステップ)。
次にチャージアンプ150を構成するスイッチングトランジスタ153を信号CHGに基づいてOFFし、チャージアンプ150をコンデンサCS140に蓄積されている電荷を測定可能な状態とする(S3:測定開始ステップ)。
そして、スイッチングトランジスタ200を信号SELxに基づいてONとすると、この時点でコンデンサCS140に蓄積されている電荷はチャージアンプ150を構成する容量素子152に受け渡される。その結果チャージアンプ150を構成するオペアンプ170の出力電圧Vr0は上昇する。この期間も光検出素子120の光電流は流れVr0は上昇するが、短期間の微小電流であるため影響はほとんど無視できる(S4:電荷転送ステップ)。
最後にスイッチングトランジスタ200を信号SELxに基づいてOFFとしVr0が確定する。このときのオペアンプ出力電圧Vr0をADコンバータ240に取り込み、光量検出動作が終了し、図示しないADコンバータ240の出力D0が確定する(S5:リードステップ)。
このようにして得られた光量検出回路241の出力D0(既に述べたようにディジタル化されている)は、例えばマイクロコンピュータ等の演算部、処理プログラムを格納したROM等の不揮発性メモリ、演算に使用するワーク領域等を提供するRAM等の書き換え可能メモリ、更にこれらを相互に接続するバス等で構成された公知の組み込みコンピュータシステム(以降、光量補正部と呼称する)によって処理され、エレクトロルミネッセント素子110の駆動条件である発光光量や、発光時間が決定される。
エレクトロルミネッセント素子110の駆動条件のうち発光光量を補正する場合には、光量補正部は、光ヘッドを構成する個々のエレクトロルミネッセント素子110に対して、新たな駆動電圧(あるいは駆動電流)を算出し、この算出結果に基づく駆動パラメータを、図示しない駆動条件設定部に設定する。これによって駆動トランジスタ130(図1参照)をONにした場合のエレクトロルミネッセント素子110の駆動条件が制御される。
このような構成によって、発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110の陽極111と陰極113とに印加する電圧値、あるいは電流値が制御され、これらの間に形成された発光層112に電圧が印加され、エレクトロルミネッセント素子110の光量のばらつきや経時変化に伴う光量の変動を補償し、均一な露光が維持されるように構成される。
なお、実施の形態1では、エレクトロルミネッセント素子110と、光検出素子120とは重畳するように形成したが、重ね合わせることなく配置されていてもよい。この構造は、即ち、光検出素子120が形成される層と、発光素子(エレクトロルミネッセント素子110)が形成される層が異なっており、かつ、光検出素子120とエレクトロルミネッセント素子110が平面図(トップビュー)として見た時に十分離間して配置され、かつ、光検出素子120の下層が平坦になっているような場合に該当する。
また、後に説明するように、ドーピング等によって1つの半導体領域を絶縁領域と活性領域に分割し、この活性領域に複数の光検出素子120を形成するようにした場合は、光検出素子120を構成する半導体領域は島状にはならないため、上面から見た場合に光検出素子120とエレクトロルミネッセント素子110を部分的に重畳するように構成することも可能である。
図6は本発明の実施の形態1におけるエレクトロルミネッセント素子の周辺構成の変形例を示す断面図である。
図6に示すように、ガラス基板の裏面側(光取出し側)にクロム薄膜などからなる遮光膜104を形成し、この開口により第2の光出射領域ALE1を規定している。即ち、光出射領域ALE1を、発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110の発光領域ALEよりも光出射側に配設された遮光膜104に形成された開口で規定している。
この第2の光出射領域ALE1を既に説明した画素規制部114の開口よりも小さく形成することにより、画素規制部114のエッジ部分(段差を構成する)に起因する発光層112の膜圧不均一部分を光出射領域ALEから除外することができる。特に塗布法などの湿式製膜法で発光層112を形成した場合、画素規制部114のエッジ部分において発光層112の膜厚が変化することが知られているが、このように別途遮光膜104を設けることで、光出射領域ALE1における光量分布(面内の光量分布)をより均一化することが可能となる。他の構成については前記実施の形態1と同様である。
さて、この遮光部104は光学的に発光領域を規定(即ち開口部を定義)する画素規制部として作用することになる。既に説明したように画素規制部114は電気的に発光素子(エレクトロルミネッセント素子110)の発光領域を規定(即ち開口部を定義。図2を参照)するものであるから、図6に示す構成は、「電気的に発光素子の発光領域を規制する第1の画素規制部と、光学的に発光素子の発光領域を規制する第2の画素規制部を有する」発光素子の構成を示したものに他ならない。また、この構成は「電気的な画素規制部114の内側に、光学的な画素規制部である遮光部104を設けた」発光素子と言い換えることができる。
そして、このように構成した場合、光ヘッドから出射された光を感光体に導く光学系の一方の焦点は、第2の光出射領域ALE1の表面(光が出射される側のガラス基板100の表面)とするのが望ましい。もちろん他方の焦点は感光体の表面に設定される。このようにすることで、焦点から出射される光を効率よく感光体上に集光し、感光体上にシャープな潜像を形成することが可能となる。あるいは、光ヘッドから出射された光を感光体に導く光学系の一方の焦点は、エレクトロルミネッセント素子110としても良い。このようにすることで、感光体上にシャープな潜像を形成することが可能となる。
(実施の形態2)
図7は本発明の実施の形態2に係る光ヘッドをトップエミッション構造で構成した場合の断面図である。トップエミッション構造とは、ボトムエミッション構造とは逆に発光層112から出力された光を発光層112の上部(ガラス基板100において薄膜トランジスタやエレクトロルミネッセント素子110が形成された面)にある陰極113a,113b側に出力する構成のことである。
図7の構成では、ガラス基板100に金属から成る反射層105を設け、光の出射方向が陰極側にされる構造になっている。図7において、反射層105を図示しない電極等に電気的に接合し、その電位を制御することで、いわゆるボトムゲート型のトランジスタとして光検出素子120を動作させることもでき、これにより、光検出素子120の上部に形成されるエレクトロルミネッセント素子110の陽極111に印加される電位に影響を受けない光検出素子120を実現することができる。この場合、反射層105と光検出素子120との間の距離および反射層105に印加する電圧が重要となることは言うまでもない。
なお、トップエミッション構造では、透光性のガラス基板100に代えて非透光性の基板を用いてもよいが、その際、基板の表面には上述のように反射層105を設けることが望ましい。また反射層105の材料としては、上述したのと同様の理由から金属を用いることが望ましい。
この構造を採用した場合は、図示するようにエレクトロルミネッセント素子110の発光層112で生起した光のうち、光検出素子120とは反対の方向に出射された光で図示しない感光体(後に説明する図9の28Y〜28Kを参照)を露光することとなる。一方、発光層112にて生起される光は露光に供する方向とは逆方向、即ち光検出素子120側にも出射されており、この光を光検出素子120で受光することとなる。
トップエミッション構造を採用した場合、露光に供する光の約半分は、光検出素子120を透過し、反射層105で反射された光となる。光検出素子120としては、透光性は高いが光電流生起能力が若干劣る多結晶シリコンと、透光性が若干劣るが高い光電流生起能力をもつ非晶質シリコンのいずれかを任意に選択することができる。実施の形態2では、光電流の生起能力が高い非晶質シリコン(アモルファスシリコン)で光検出素子120を構成している。光をガラス基板100と反対側に取り出すトップエミッション構造では、エレクトロルミネッセント素子110が出射した光はそのまま光検出素子120に入射するとともに、この光は反射層105によって反射し、更に光検出素子120に入射するため、このような構成では反射層105によって反射された光も光量検出に寄与することとなり、検出精度が向上する。
トップエミッション構造を実現するためには、有機発光材料上に陰極として透光性電極113bを形成する必要があるが、透光性電極成膜時において発光層112を構成する有機発光材料にダメージを与えないために、図7のように、ごく薄いAl、Ag等の金属層(薄膜陰極)113aとITOのような透光性電極113bとを積層させて陰極として用いている。金属層113aはごく薄いため、透光性が確保され、かつ、その仕事関数により発光層への効率の良い電子の注入が行われ、その表面の十分に厚い透光性電極113bにより、透光性が確保された低抵抗の陰極が実現できる。あるいは、バッファ層として、金属酸化物やポリマー材料を形成することにより、透光性電極113b成膜時のダメージを緩和することもできる。また、単純に従来型の素子の上下を入れ替えたトップエミッション構成、つまり、下部電極として陰極、上部電極として陽極を用いたトップエミッション構造を取ることも可能である。トップエミッション構造は、ボトムエミッション構造に比べて製造工数が増えるため製造コストは増加するが、発光効率の良い光ヘッドを構成することができる。
以上詳細に光ヘッドを構成するエレクトロルミネッセント素子110および光検出素子120の構成および作用について説明した。実施の形態1では光ヘッドにおける発光素子(エレクトロルミネッセント素子110)列を一列として説明したが、これを複数列に構成して発光光量を実質的に高めるように構成してもよい。
また上述してきたエレクトロルミネッセント素子110と光検出素子120の構造については、これを2次元的に配置して発光装置の応用例の一つであるディスプレイ等の表示装置に適用することももちろん可能である。
図8は本発明の実施の形態2におけるエレクトロルミネッセント素子の周辺構成の変形例を示す断面図である。
図8に示すように、トップエミッション構造を採用し、かつ光取出し面側にクロム薄膜からなる遮光膜106を形成し、この開口により第2の光出射領域ALE1を規定してもよい。この第2の光出射領域ALE1を前記実施の形態1で説明した画素規制部114としての窒化シリコン膜の開口よりも小さく形成することにより、窒化シリコン膜に起因する発光層112の段差部を光出射領域ALE1から除外することができ、発光層112の膜厚をより均一化することが可能となる。他の構成については前記実施の形態1と同様である。
なお、実施の形態1で図6を用いて説明したのと同様に、図8に示す構造おいても、光ヘッドに代表される発光装置の発光層を湿式製膜法で製造する場合に、この遮光膜106を設ける意義が特に大きくなる。
(実施の形態3)
図9は本発明の実施の形態3に係る発光装置を光ヘッドとして用いた画像形成装置21の構成図である。
図9において、画像形成装置21は装置内にイエロー現像ステーション22Y、マゼンタ現像ステーション22M、シアン現像ステーション22C、ブラック現像ステーション22Kの4色分の現像ステーションを縦方向に階段状に配列し、その上方には記録紙23が収容される給紙トレイ24を配設すると共に、各現像ステーション22Y〜22Kに対応した箇所には給紙トレイ24から供給された記録紙23の搬送路となる記録紙搬送路25を上方から下方の縦方向に配置したものである。
現像ステーション22Y〜22Kは、記録紙搬送路25の上流側から順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成するものであり、イエロー現像ステーション22Yは感光体28Y、マゼンタ現像ステーション22Mには感光体28M、シアン現像ステーション22Cには感光体28C、ブラック現像ステーション22Kには感光体28Kが含まれ、更に各現像ステーション22Y〜22Kには図示しない現像スリーブ、帯電器等、一連の電子写真方式における現像プロセスを実現する部材が含まれている。
更に各現像ステーション22Y〜22Kの下部には感光体28Y〜28Kの表面を露光して静電潜像を形成するための露光装置33Y、33M、33C、33Kが配置されている。なお実施の形態1で示した光ヘッドは、露光装置33Y、33M、33C、33Kに搭載されている。
さて現像ステーション22Y〜22Kは充填された現像剤の色が異なっているが、構成は現像色に関わらず同一であるため、以降の説明を簡単にするため特に必要がある場合を除いて現像ステーション22、感光体28、露光装置33のごとく特定の色を明示せずに説明する。
図10は本発明の実施の形態3の画像形成装置21における現像ステーション22の周辺を示す構成図である。図10において、現像ステーション22の内部にはキャリアとトナーを混合物である現像剤26が充填されている。27a、27bは現像剤26を攪拌する攪拌パドルであり、攪拌パドル27aと27bの回転によって現像剤26中のトナーはキャリアとの摩擦によって所定の電位に帯電されると共に、現像ステーション22の内部を巡回することでトナーとキャリアが十分に攪拌混合される。感光体28は図示しない駆動源によって方向D3に回転する。29は帯電器であり感光体28の表面を所定の電位に帯電する。30は現像スリーブ、31は薄層化ブレードである。現像スリーブ30は内部に複数の磁極が形成されたマグネットロール32を有している。薄層化ブレード31によって現像スリーブ30の表面に供給される現像剤26の膜厚が規制されると共に、現像スリーブ30は図示しない駆動源によって方向D4に回転し、この回転およびマグネットロール32の磁極の作用によって現像剤26は現像スリーブ30の表面に供給され、後述する露光装置によって感光体28に形成された静電潜像を現像するとともに、感光体28に転写されなかった現像剤26は現像ステーション22の内部に回収される。
33は既に説明した露光装置である。実施の形態1ないしは実施の形態2で詳細に説明した光ヘッドを搭載した露光装置33を応用した画像形成装置21は、既に述べたように露光装置33が長期に渡って安定に潜像を形成できるため、製品寿命が長く、さらに実施の形態1の光ヘッドを搭載した露光装置33は所望の形状の静電潜像を長期にわたって得られるために常に高画質の画像を形成することができる。
さて実施の形態3における露光装置33はエレクトロルミネッセント素子110(図1等を参照)を600dpi(dot/inch)の解像度で直線状に配置したもので、帯電器29によって所定の電位に帯電した感光体28に対し、画像データに応じて選択的にエレクトロルミネッセント素子110をON/OFFすることで、最大A4サイズの静電潜像を形成する。この静電潜像部分に現像スリーブ30の表面に供給された現像剤26のうちトナーのみが付着し、静電潜像が顕画化される。
なお、実施の形態3で用いたエレクトロルミネッセント素子110は有機エレクトロルミネッセント素子であり、実施の形態1で詳細に説明したように光検出素子120(図1等を参照)を備え、光検出素子120で検出した光量に基づいて、エレクトロルミネッセント素子110の発光光量が補正されるように構成している。
感光体28に対し記録紙搬送路25と対向する位置には転写ローラ36が設けられており、図示しない駆動源により方向D5に回転する。転写ローラ36には所定の転写バイアスが印加されており、感光体28上に形成されたトナー像を、記録紙搬送路25を搬送されてきた記録紙に転写する。
以降図9に戻って説明を続ける。
これまで説明してきたように、実施の形態3における画像形成装置21は複数の現像ステーション22Y〜22Kを縦方向に階段状に配列したタンデム型のカラー画像形成装置であり、カラーインクジェットプリンタと同等クラスのサイズを目指すものである。現像ステーション22Y〜22Kは複数のユニットが配置されるため、画像形成装置21の小型化を図るためには現像ステーション22Y〜22Kそのものの小型化と共に、現像ステーション22Y〜22Kの周辺に配置される作像プロセスに関与する部材を小さくし、現像ステーション22Y〜22Kの配置ピッチを極力小さくする必要がある。
オフィス等においてデスクトップに画像形成装置21を設置した際のユーザの使い勝手、特に給紙時や排紙時の記録紙23へのアクセス性を考慮すると、画像形成装置21の底面から給紙口65までの高さは250mm以下にすることが望ましい。これを実現するためには画像形成装置21の全体の構成の中で現像ステーション22Y〜22K全体の高さを100mm程度に抑える必要がある。
しかしながら既存の例えばLEDヘッドは厚みが15mm程度あり、これを現像ステーション22Y〜22K間に配置すると目標を達成することが困難である。本発明者等の検討結果によれば露光装置33の厚みを7mm以下とすると、現像ステーション22Y〜22K間の隙間に露光装置33Y〜33Kを配置しても現像ステーション全体の高さを100mm以下に抑えることが可能である。
37はトナーボトルであり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが格納されている。トナーボトル37から各現像ステーション22Y〜22Kには、図示しないトナー搬送用のパイプが配設され、各現像ステーション22Y〜22Kにトナーを供給している。
38は給紙ローラであり、図示しない電磁クラッチを制御することで方向D1に回転し、給紙トレイ24に装填された記録紙23を記録紙搬送路25に送り出す。
給紙ローラ38と最上流のイエロー現像ステーション22Yの転写部位との間に位置する記録紙搬送路25には、入口側のニップ搬送手段としてレジストローラ39、ピンチローラ40対が設けられている。レジストローラ39、ピンチローラ40対は、給紙ローラ38により搬送された記録紙23を一時的に停止させ、所定のタイミングでイエロー現像ステーション22Yの方向に搬送する。この一時停止によって記録紙23の先端がレジストローラ39、ピンチローラ40対の軸方向と平行に規制され、記録紙23の斜行を防止する。
41は記録紙通過検出センサである。記録紙通過検出センサ41は反射型センサ(フォトリフレクタ)によって構成され、反射光の有無で記録紙23の先端および後端を検出する。
さてレジストローラ39の回転を開始すると(図示しない電磁クラッチによって動力伝達を制御し、回転ON/OFFを行う)記録紙23は記録紙搬送路25に沿ってイエロー現像ステーション22Yの方向に搬送されるが、レジストローラ39の回転開始のタイミングを起点として、各現像ステーション22Y〜22Kの近傍に配置された露光装置33Y〜33Kによる静電潜像の書き込みタイミングが独立して制御される。
最下流のブラック現像ステーション22Kの更に下流側に位置する記録紙搬送路25には出口側のニップ搬送手段として定着器43が設けられている。定着器43は加熱ローラ44と加圧ローラ45から構成されている。加熱ローラ44は表面から近い順に、発熱ベルト、ゴムローラ、芯材(共に図示せず)から構成されている多層構造のローラである。このうち発熱ベルトは更に3層構造を有するベルトであり、表面に近い方から離型層、シリコンゴム層、基材層(共に図示せず)から構成される。離型層は厚み約20〜30マイクロメートルのフッ素樹脂からなり、加熱ローラ44に離型性を付与する。シリコンゴム層は約170マイクロメートルのシリコンゴムで構成され、加圧ローラ45に適度な弾性を与える。基材層は鉄・ニッケル・クロム等の合金である磁性材料によって構成されている。
26は励磁コイルが内包された背面コアである。背面コア46の内部には表面が絶縁された銅製の線材(図示せず)を所定本数束ねた励磁コイルを加熱ローラ44の回転軸方向に延伸し、かつ加熱ローラ44の両端部において、加熱ローラ44の周方向に沿って周回して形成されている。励磁コイルに半共振型インバータである励磁回路(図示せず)から約30kHzの交流電流を印加すると、背面コア46と加熱ローラ44の基材層によって構成される磁路に磁束が生じる。この磁束によって加熱ローラ44の発熱ベルトの基材層に渦電流が形成され基材層が発熱する。基材層で生じた熱はシリコンゴム層を経て離型層まで伝達され、加熱ローラ44の表面が発熱する。
47は加熱ローラ44の温度を検出するための温度センサである。温度センサ47は金属酸化物を主原料とし、高温で焼結して得られるセラミック半導体であり、温度に応じて負荷抵抗が変化することを応用して接触した対象物の温度を計測することができる。温度センサ47の出力は図示しない制御装置に入力され、制御装置は温度センサ47の出力に基づいて背面コア46内部の励磁コイルに出力する電力を制御し、加熱ローラ44の表面温度が約170゜Cとなるように制御する。
この温度制御がなされた加熱ローラ44と加圧ローラ45によって形成されるニップ部に、トナー像が形成された記録紙23が通紙されると、記録紙23上のトナー像は加熱ローラ44と加圧ローラ45によって加熱および加圧され、トナー像が記録紙23上に定着される。
48は記録紙後端検出センサであり、記録紙23の排出状況を監視するものである。52はトナー像検出センサである。トナー像検出センサ52は発光スペクトルの異なる複数の発光素子としてのエレクトロルミネッセント素子(共に可視光)と単一の受光素子(光検出素子)を用いた反射型センサユニットであり、記録紙23の地肌と画像形成部分とで、画像色に応じて吸収スペクトルが異なることを利用して画像濃度を検出するものである。またトナー像検出センサ52は画像濃度のみならず、画像形成位置も検出できるため、実施の形態1における画像形成装置21ではトナー像検出センサ52を画像形成装置21の幅方向に2ヶ所設け、記録紙23上に形成した画像位置ずれ量検出パターンの検出位置に基づき、画像形成タイミングを制御している。
53は記録紙搬送ドラムである。記録紙搬送ドラム53は表面を200マイクロメートル程度の厚さのゴムで被覆した金属製ローラであり、定着後の記録紙23は記録紙搬送ドラム53に沿って方向D2に搬送される。このとき記録紙23は記録紙搬送ドラム53によって冷却されると共に、画像形成面と逆方向に曲げられて搬送される。これによって記録紙全面に高濃度の画像を形成した場合などに発生するカールを大幅に軽減することができる。その後、記録紙23は蹴り出しローラ55によって方向D6に搬送され、排紙トレイ59に排出される。
54はフェイスダウン排紙部である。フェイスダウン排紙部54は支持部材56を中心に回動可能に構成され、フェイスダウン排紙部54を開放状態にすると、記録紙23は方向D7に排紙される。このフェイスダウン排紙部54は閉状態では記録紙搬送ドラム53と共に記録紙23の搬送をガイドするように、背面に搬送経路に沿ったリブ57が形成されている。
58は駆動源であり、実施の形態1ではステッピングモータを採用している。駆動源58によって、給紙ローラ38、レジストローラ39、ピンチローラ40、感光体(28Y〜28K)、および転写ローラ(36Y〜36K)を含む各現像ステーション22Y〜22Kの周辺部、定着器43、記録紙搬送ドラム53、蹴り出しローラ55の駆動を行っている。
61はコントローラであり、外部のネットワークを介して図示しないコンピュータ等からの画像データを受信し、プリント可能な画像データを展開、生成する。
62はエンジン制御部である。エンジン制御部62は画像形成装置21のハードウェアやメカニズムを制御し、コントローラ61から転送された画像データに基づいて記録紙23にカラー画像を形成すると共に、画像形成装置21の制御全般を行っている。
63は電源部である。電源部63は、露光装置33Y〜33K、駆動源58、コントローラ61、エンジン制御部62へ所定電圧の電力供給を行うと共に、定着器43の加熱ローラ44への電力供給を行っている。また感光体28の表面の帯電、現像スリーブ(図7における図番30を参照)に印加する現像バイアス、転写ローラ36に印加する転写バイアス等のいわゆる高圧電源系もこの電源部に含まれている。
また電源部63には電源監視部64が含まれ、少なくともエンジン制御部62に供給される電源電圧をモニターできるようになっている。このモニター信号はエンジン制御部62おいて検出され、電源スイッチのオフや停電等の際に発生する電源電圧の低下を検出している。
以上の説明においては本発明をカラー画像形成装置に適用した場合について説明したが、たとえばブラックなど単色の画像形成装置に適用することもできる。また、カラー画像形成装置に適用した場合、現像色はイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色に限定されるものではない。
本発明の画像形成装置21は、発光分布が均一で、耐久性に優れた露光装置33Y〜33Kを搭載しているため、画質と耐久性に優れている。
(実施の形態4)
実施の形態1では、光検出素子として電界効果型の薄膜トランジスタを用いたが、本発明の発光装置に用いられる光検出素子はこのような薄膜トランジスタに限定されることなく、NPNトランジスタやPINフォトダイオードやPNダイオードなどを用いるようにしてもよい。特にフォトダイオード構成とした場合、光検出素子に整流性があるため、電流検出が容易である。特にPINフォトダイオードでは光に対する感度が高く、容易に高感度の光検出素子を実現することができる。
図11は本発明の実施の形態4の発光装置を示す断面図である。
図11に示す発光装置では、光検出素子120NPNとしてNPNトランジスタを用いている。
図11からあきらかなように、光検出素子120NPNを構成するNPNトランジスタは島状の半導体領域が多結晶シリコンN層121N、多結晶シリコンP層121P、多結晶シリコンN層121Nで構成されており、それぞれ絶縁膜122、123に形成されたスルーホールを介してソース電極125S、ドレイン電極125Dに接続されている。
他の部分については実施の形態1と同様である。
この場合も、透光性の良好な多結晶シリコンを、半導体領域に用いるようにするのが望ましい。
(実施の形態5)
本実施の形態では、光検出素子としてフォトダイオードなどを用いた例について説明する。
図12は本発明の実施の形態5の発光装置を示す断面図である。
図12に示す発光装置では、光検出素子としてフォトダイオード120PHを、ガラス基板100の面に対してに積層した構造を用いている。
図12からあきらかなように、フォトダイオード120PHを積層した構造を取る場合、光検出素子としてのフォトダイオード120PHは、透光性の第1電極126と第2電極127とで、島状の半導体領域(多結晶シリコンN層、多結晶シリコンP層とが接合面を持つようにドーピングを行うことで形成された多結晶シリコン層121PN)をはさむように構成されており、それぞれ第1の絶縁膜122、第2の絶縁膜123に形成されたスルーホールを介してソース電極128、ドレイン電極129に接続されている。また、ここではPN接合型のフォトダイオードを示したが、P層とN層との間に真性領域I層を形成したPIN構造であっても良く、これによりさらに高感度な光検出素子を実現することもできる。さらに言うまでもなく、P層とN層とが逆転したNP型構成であってもよい。
また、本来フォトダイオード120PHには、薄膜トランジスタにおいて形成されるゲート電極は形成されないが、外部からの電界などに影響されず安定した光検出をおこなうためには、PN接合型であればその界面上に、PIN構造であれば真性領域I層上に電極を形成し、光検出領域の電位を制御する構成が好ましい。ここで、積層方向に接合面を形成する構成である場合には、接合面の近傍に導電性パターンを配するなどの工夫が必要である場合もある。
他の部分については実施の形態1と同様である。
この場合も、透光性の良好な多結晶シリコンを半導体領域に用いるようにするのが望ましく、さらに陽極111および陰極113については透光性を有するITOなどを用いる必要がある。このフォトダイオード120PHを用いた構成をトップエミッション構造に応用する場合には、フォトダイオード120PHを構成する第1電極126を反射電極として用いることができ、別途反射層を形成する必要がないため、素子作製プロセスが簡便になるといった効果も得られる。
(実施の形態6)
図13は本発明の実施の形態6に係る発光装置を応用した表示装置の構成図である。
図14は本発明の実施の形態6に係る表示装置の画素構成を説明する説明図である。
以降、図13および図14を用いて本発明の発光装置を応用した表示装置について説明する。
実施の形態6の表示装置は、エレクトロルミネッセント素子110の発光層112(いずれも図示せず。図1などを参照)をインクジェット法により形成するもので、図13はこのアクティブマトリックス型の表示装置の回路構成を示している。
図13および図14に示すように、実施の形態6の表示装置は、各表示画素141に発光素子であるエレクトロルミネッセント素子110と、このエレクトロルミネッセント素子110の出射する光を受光する光検出素子120を有するアクティブマトリックス型の表示装置220を構成するものである。
この表示装置220は、図13に示すように、表示画素141を主走査方向と副走査方向に複数個配列したものである。
表示画素141はエレクトロルミネッセント素子110と、エレクトロルミネッセント素子110の出射する光を受光する光検出素子120を備えている。実施の形態1などで詳細に説明したように、エレクトロルミネッセント素子110と光検出素子120はガラス基板100上に重畳して形成され、エレクトロルミネッセント素子110の光出射領域ALEは、光検出素子120を構成する半導体島領域Aの内側に配置されている(図1参照)。
なお、エレクトロルミネッセント素子110が出射した光の光量を計測する過程は、実施の形態1で詳細に説明したので、ここでの説明は省略する。
図13において、143は走査線、144は信号線(データ線)、145は共通給電線、253は光検出走査線、147は走査線ドライバ、148は信号線ドライバ、149は共通給電線ドライバ、254は光検出走査線ドライバである。
主走査方向に並んだ各表示画素141の選択トランジスタ252のゲート電極を走査線143に接続して走査信号を与え、また副走査方向に並んだ各表示画素141の選択トランジスタ252のドレイン電極を信号線(データ線)144に接続し、発光強度に基づく信号を供給するように構成されている。エレクトロルミネッセント素子110の一端は駆動トランジスタ130を介して共通給電線145に接続され、他方は接地されている。
また、両端にコンデンサCS140を接続された光検出素子120は、その一端が所定の電源(例えば図3に示すVp)に接続され、他方はスイッチングトランジスタ200に接続されている。このスイッチングトランジスタ200のゲート電極は光検出走査線253に接続され、光検出走査線ドライバ254によってエレクトロルミネッセント素子110の光量を検出する光検出素子120の所望の列が選択される。光検出素子120と接続されていない方のスイッチングトランジスタ200の端子は、光検出信号線260に接続されており、この光検出信号線260はチャージアンプ150に接続されている。更にチャージアンプ150はADコンバータ240に接続されている。
この構成によれば、光量検出は例えば次のようにして行われる。
まず、走査線ドライバ147を制御して所望の1行(例えば図13における最上行)を選択し、当該行に属するエレクトロルミネッセント素子110を一斉に発光(例えば図5(c)に示すような間欠駆動を行う)させる。
このときに光検出走査線ドライバ254を制御して(例えば図13のSel0を制御)発光させたエレクトロルミネッセント素子110と同一の行に属する全てのスイッチングトランジスタ200のON/OFFタイミングを制御する。これによって当該行に属するエレクトロルミネッセント素子110の発光光量が個々に計測される。
そして、発光光量に基づいてコンデンサCS140に蓄積されている電荷が、列毎にそれぞれ異なるチャージアンプ150およびADコンバータ240で処理されて、最終的に例えば8bitのディジタルデータに変換される。
このようにして検出された、選択された1行に属するエレクトロルミネッセント素子110の発光光量を、図示しない配線およびインタフェース部によってガラス基板100の外部に取り出す。
図13および図14に示すように、表示装置220の表示画素141は薄膜トランジスタや配線を形成したガラス基板100上に、ITOなどによって構成された陽極111、電荷注入層、バッファ層、発光層、陰極(共に図示せず)を順次形成してエレクトロルミネッセント素子110を構成している。構造としては、陽極および電荷注入層は個別に形成されており、バッファ層から発光層は一体形成、陰極はストライプ状あるいは一体のベタ状に形成されている。
なお、実施の形態6のエレクトロルミネッセント素子110は有機エレクトロルミネッセント素子である。
なお薄膜トランジスタは、例えばガラス基板100上に有機半導体層(高分子層)を形成しこれを、ゲート絶縁膜で被覆しこの上にゲート電極を形成すると共にゲート絶縁膜に形成したスルーホールを介してソース・ドレイン電極を形成してなるものである。そして、この上にポリイミド膜などを塗布して絶縁膜(平坦層)を形成し、その上部に陽極(ITO)、酸化モリブデン層、電子ブロック層、発光層などの有機半導体層、陰極(共に図示せず)を形成してエレクトロルミネッセント素子110を形成した構造を有している。なお、図14においては光検出素子120、保持容量CK251、コンデンサCS140や配線などについては、いずれも下層に形成されるために図示を省略しているが、これらも同じガラス基板100上に順次形成される所定の層に配置されている。このような種々の薄膜トランジスタとエレクトロルミネッセント素子100からなる表示画素141がガラス基板100上に複数個マトリクス状に形成されてアクティブマトリクス型の表示装置220を構成している。
製造に際しては絶縁膜で構成した画素規制部114によって形成された開口部255にインクジェット法により、発光層が形成される。
即ち、ガラス基板100上に走査線143、信号線144、駆動トランジスタ130、光検出素子120、選択トランジスタ252、画素電極である陽極111などを形成しておき、その上に画素規制部114を形成して開口部255を設ける。なお、実施の形態6では、各トランジスタや光検出素子120は多結晶シリコンを機能層とするTFTによって構成されている。また、走査線ドライバ147、信号線ドライバ、共通給電線ドライバ149、光検出走査線ドライバもTFTによって構成することが可能である。このようなドライバは論理回路(例えばシフトレジスタやラッチなど)を含むが、多結晶シリコンを用いれば、比較的高速な回路を構成することができる。また、各トランジスタや光検出素子、走査線ドライバ147、信号線ドライバ、共通給電線ドライバ149、光検出走査線ドライバ120などをTFTで構成することにより、各デバイスの機能層を同一の半導体層(多結晶シリコン)で構成することができるため、マスクパターンを調整するのみで、何ら工数を増大することなく、かつ平坦性の良好な表示装置を形成することが可能である。
そしてこの開口部255の上層に、全面に例えばMoO等の遷移金属酸化物層を蒸着法によって形成する。
この後、インクジェット法によって必要に応じてTFBを塗布する。このTFB層は遷移金属酸化物層と同様に全面に塗布してもよいし、開口部に対応する部分だけに塗布してもよい。
そして、乾燥工程を経て、開口部255に対応する位置にインクジェット法によって所望の色(RGBのいずれか)に対応する高分子発光材料を塗布する。
最後に、表示画素141が配置されている領域に対して図示しない陰極を形成する。
この構成によれば、高速駆動が可能で信頼性の高い表示装置を提供することができる。
次にエレクトロルミネッセント素子1を2次元的に複数配置した照明装置の例を、図14を援用して説明する。2次元的に配置されたエレクトロルミネッセント素子110について、例えば全てのエレクトロルミネッセント素子110を一斉に点灯/消灯するような構成は極めて容易に実現できる。ただしこのように一斉に点灯/消灯するような構成であっても、少なくとも一方の電極(例えばITOで構成される画素電極としての陽極111(図1参照))は個々のエレクトロルミネッセント素子110を単位に分離した構成とすることが望ましい。これは何らかの要因によって表示画素141に欠陥があったとしても、欠陥が当該表示画素141に留まるため、照明装置全体の製造歩留まりを向上させることができるからである。このような構成を有する照明装置は、例えば家庭における一般的な照明器具に応用することができる。この場合に照明装置を極めて薄く構成することができるから、天井のみならず壁面にも容易に設置することができるようになる。
また、2次元的に配置されたエレクトロルミネッセント素子110は任意のデータを供給することで、その発光パターンを簡単に制御することができ、かつ本発明に係るエレクトロルミネッセント素子110は、その発光領域を例えば40μm角程度のサイズで構成できるから、照明装置にデータを供給してパネル型の表示装置と兼用するようなアプリケーションを構成できる。もちろんこの場合には表示画素141は位置に応じて赤色、緑色、青色に塗り分けられている必要があるがインクジェット法によれば、極めて容易に多色化が可能となる。
従来は照明装置と表示装置を比較したときに、その発光輝度は照明装置の方が大きいものであった。しかしながら本発明に係るエレクトロルミネッセント素子110は、個々の発光素子における光量分布(面内分布)を均一にすることで寿命が非常に長いため、照明装置と表示装置を兼用できるのである。この場合、照明装置と表示装置ではその機能の違い(すなわち使用モード)に起因して発光輝度を調整する機構が必要となるが、この機構は例えば駆動電流を制御して各エレクトロルミネッセント素子110の発光輝度を調整することで実現できる。即ち照明装置として使用する場合は全てのエレクトロルミネッセント素子110をより大きな電流で駆動し、表示装置として使用する場合は小電流でかつ階調に応じて制御された電流値で(すなわち画像データに応じて)各エレクトロルミネッセント素子110を駆動すればよい。このようなアプリケーションにおいて、照明装置として機能する場合の電源と、表示装置として機能する場合の電源は単一のものとしてもよいが、駆動電流を制御する、例えばディジタル−アナログ変換器のダイナミックレンジが大きく、表示装置として使用する際の階調数が不足するような場合には、図13および図14に示す共通給電線145に接続された電源(図示せず)を使用モードに応じて切り替えるような構成とすることが望ましい。もちろん照明装置としての使用モードにおいても、明るさの制御が必要な態様(すなわち調光機能を有する照明装置)にあっては、先に説明した階調に応じた電流値制御によって容易に対応することができる。また本発明のエレクトロルミネッセント素子110は、ガラス基板100の上のみならず例えばPETなどの樹脂基板上にも形成できることから、様々なイルミネーション用の照明装置としても応用することができる。
なお、薄膜トランジスタの薄膜半導体層に有機膜を用いて有機トランジスタを構成してもよい。また薄膜トランジスタ上にエレクトロルミネッセント素子110を積層した構造、あるいはエレクトロルミネッセント素子110上に薄膜トランジスタを積層した構造なども有効である。この場合はインクジェット法により、きわめて容易に製造可能である。
加えて、高画質のエレクトロルミネッセント表示装置を得るために、光検出素子およびエレクトロルミネッセント素子を形成したエレクトロルミネッセント基板と、TFT、コンデンサ、配線などを形成したTFT基板とを、エレクトロルミネッセント基板の電極とTFT基板の電極とが接続バンクを用いて接続されるように貼り合わせるようにしてもよい。
以上の説明において、エレクトロルミネッセント素子は直流駆動としたが、交流電圧または交流電流、あるいはパルス波で駆動してもよい。
(実施の形態7)
図15(a)は本発明の実施の形態7に係る光検出素子120の平面図、図15(b)は本発明の実施の形態7に係る光検出素子120のA−A断面図である。
図15(a)、(b)に示すように、光検出素子120の平面および断面に対して幅、長さ方向および厚み方向を定義している。
なお、実施の形態1で説明したソース領域121Sとドレイン領域121D(共に図1参照)に代えて高濃度ドープされた多結晶シリコン層からなる良導体領域とし、真性の多結晶シリコンからなる光導電体を良導体領域121Pからなる第1および第2の電極で挟んだサンドイッチ型の光検出素子を用いてもよい。以降の説明において、実施の形態1で説明したソース領域121Sとドレイン領域121Dに代えて良導体領域で構成された電極を配したものについて説明する。これら光検出素子以外の部分は前記実施の形態1と同様であるものとする。なおソース電極125S,ドレイン電極124Dは第1及び第2の電極につながる第1及び第2の配線と読み替えるものとする。
以降、図15(a),(b)に図1を併用して、光検出素子120のより改善された構成について説明する。
光検出素子120は光導電体である真性の半導体領域からなるチャネル領域121iおよびチャネル領域121i内に形成された高濃度の第2の導電型の半導体領域(良導体領域121P)からなる第1および第2の電極とから構成される。これら良導体領域121Pはスルーホールを介して光検出素子120の第1および第2の電極(ソース電極125S、ドレイン電極125D)と接続されている(図1参照)。良導体領域121Pはチャネル領域121iの対向する2つの側面の全面に当接せしめられている。なお図15(a)の平面図および(b)のA−A断面図から明らかなように、チャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270は幅方向に対して平行で厚さ方向に対して所定の傾斜角をもつように形成されている。
即ち、実施の形態7における光検出素子120は、光導電体(チャネル領域121i)と、この光導電体の複数の側部(即ち2箇所)に隣接する良導体(良導体領域121P)で構成され、光導電体と良導体の当接面を、良導体と平行な線でカットした際の光導電体の断面よりも大面積となるように構成している。
図16(a),(b)は本発明の実施の形態7に係る光検出素子120の他の構成について説明する説明図である。
図16(a),(b)に示すように、当接面270は幅・長さ方向に対して所定の傾斜角を持つように形成しても良いし、幅・長さ方向および厚さ方向に対して傾斜角を持つように形成しても良い。
上述のように、チャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270を光検出素子120の幅・長さ方向または厚さ方向に対して傾けて形成した場合は当接面270におけるチャネル領域121iと良導体領域121Pの当接面積が大きくなり、チャネル領域121iの電気抵抗は当接面270を光検出素子120の幅方向および厚さ方向に平行に形成した場合、換言するとチャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270の最小面積になるように形成した場合に比べて小さくなるため、熱雑音が抑制され、S/N比に優れた出力を得ることが可能となる。
実施の形態7の光検出素子120は、略長方形の半導体島領域Aからチャネル領域121iおよび良導体領域121Pを一連のプロセスによって形成している。なお、半導体島領域Aの材料には既に説明したように多結晶シリコンを用いている。チャネル領域121iは多結晶シリコンであり、基材となる半導体島領域Aの構成材料である多結晶シリコンである。また、良導体領域121Pは多結晶シリコンにリン等の5価の元素をドープして形成されたものである。以下に図15を基にして、チャネル領域121iと良導体領域121Pの形成過程を説明する。
まず、半導体島領域Aの表面全面に対して感光性樹脂を塗布し、マスキングパターンを感光性樹脂の上に置く。マスキングパターンはクロム等の金属を透光性の石英ガラスに蒸着したもの(フォトマスク)であって、金属蒸着膜の形状はチャネル領域121iの下面の平面形状と同一である。次に、マスキングパターンが置かれた感光性樹脂に対して紫外線を照射する。金属蒸着膜の直下にある感光性樹脂は紫外線の照射を受けないので、マスキングパターンを感光性樹脂の表面から取り除くと、感光性樹脂には紫外線の照射された領域と照射されていない領域ができる。なお、感光性樹脂は紫外線を照射されると現像液に溶解する性質を持つようになる。
次に、紫外線照射後の感光性樹脂を現像液に浸すと、感光性樹脂の紫外線の照射された領域は現像液に溶かされるので半導体島領域Aの表面から除去される。したがって、半導体島領域Aの表面にはチャネル領域121iの下面と同じ表面形状をした感光性樹脂のマスクのみが残る。このようにして形成された感光性樹脂からなるマスクを介して、半導体島領域Aの全体に対して添加する原子のイオンビームを照射する(ドーピング)。マスクはイオンビームを遮蔽するため、マスクの直下にある多結晶シリコン(半導体)はドープされること無くそのまま残り、光導電性を有するチャネル領域121iになる。一方、半導体島領域Aの非マスキング領域はイオンビームに晒されるのでリンなどの不純物原子がドープされて良導体領域121Pが形成される。
マスクの直下にある多結晶シリコンは直接的にリンなどの不純物原子をドープされないものの、マスクの境界領域では非マスク領域の半導体にドープされた不純物原子が拡散現象によってマスク領域の半導体に侵入する。実施の形態7ではドープされた原子の拡散現象の利用と多結晶シリコン中に照射されるイオンビームの方向(斜めイオン注入)、出力や照射時間を場所によって調整することで、図15(b)に示すような傾斜した当接面270を形成することができる。
イオンビームの照射後、半導体島領域Aからマスクを除去すると図15に示す光検出素子120が完成する。
なお、実施の形態7の光検出素子120の当接面270は光検出素子120の厚さ方向に対して傾けているが、図16(a)および(b)に示すように光検出素子120の幅・長さ方向に対して傾けても良い。また、光検出素子120の基材となる半導体島領域Aの材料は非晶質シリコンであっても良い。また、光検出素子120では良導体領域121Pのドーパント(添加原子)として5価の原子を用いているが、3価の原子をドーパントとして用いても良い。また、実施の形態7の光検出素子120の受光面の裏側の面も受光面として用いることができる。
なお、チャネル領域121iの幅は電位勾配を確保するため、可能な限り狭くすることが望ましい。
(実施の形態8)
図17(a)は本発明の実施の形態8に係る光検出素子120の平面図、図17(b)本発明の実施の形態8に係る光検出素子120のB−B断面図である。なお、実施の形態8においても、図17(a)、(b)に示すように光検出素子120の平面および断面に対して幅・長さ方向および厚み方向を定義している。
光検出素子120はチャネル領域121iおよびチャネル領域121iと厚さの等しい良導体領域121Pから構成される。良導体領域121Pはスルーホールを介して光検出素子120のソース電極125S、ドレイン電極125Dと接続されている(図1参照)。良導体領域121Pはチャネル領域121iの対向する2つの側面の全面に当接面270を形成している。図17(a)、(b)から明らかなように、チャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270は曲面形状である。
チャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270を曲面で形成した場合、チャネル領域の電気抵抗は当接面270を光検出素子120の幅方向および厚さ方向に平行に形成した場合、換言するとチャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270の最小面積になるように形成した場合に比べて小さくなるため、熱雑音が抑制され、S/N比に優れた出力を得ることが可能となる。
また、実施の形態8の光検出素子120はチャネル領域121iの長さ方向の幅が一定でない。チャネル領域121iの長さ方向の幅が一定でない光検出素子120は、チャネル領域121iの電気抵抗および電位勾配の大きさに局所的な差異が生じる。したがって、実施の形態8の光検出素子120が光を感知して検知信号を出力する際、光がチャネル領域121iに入射した位置によって検出信号の大きさは変化する。この実施の形態8の光検出素子120は、このような光の入射位置に依存する検出信号の大きさの差異を利用して、例えば位置検出センサに応用することができる。
実施の形態8の光検出素子120も、実施の形態7の光検出素子120と同様に略長方形の半導体島領域Aからチャネル領域121iおよび第1および第2の電極(センサ電極)となる良導体領域121Pを形成しており、半導体材料として多結晶シリコンを用いている。チャネル領域121iはノンドープの多結晶シリコンであり、基材となる半導体島領域Aの構成材料である多結晶シリコンである。また、良導体領域121Pはこの基材となる多結晶シリコンに対してリン等の5価の元素をイオン注入法などによってドープしたものである。チャネル領域121iと良導体領域121Pの形成過程は実施の形態7の光検出素子120と同様である。
(実施の形態9)
図18は本発明の実施の形態9に係る光検出素子120の平面図、図18(b)は本発明の実施の形態9に係る光検出素子120のC−C断面図、図18(c)は本発明の実施の形態9に係る光検出素子120のD−D断面図およびE−E断面図である。
なお実施の形態9においても、図示するように光検出素子120の平面および断面に対して幅・長さ方向および厚さ方向を定義している。
光検出素子120はチャネル領域121iと、このチャネル領域121iをはさむようにチャネル領域121iと厚さの等しい良導体領域121Pとから構成される。良導体領域121Pはスルーホールを介して光検出素子120のソース電極125S、ドレイン電極125Dに相当する第1および第2の配線と接続されている(図1参照)。良導体領域121Pはチャネル領域121iの対向する2つの側面の全面において当接面270を形成している。図18(a)、(b)および(c)に示すように、チャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面は、一方が平面から構成され、幅方向のみならず長さ方向成分も持つように形成された複合形状であり、他方の片面が光検出素子の厚さ方向に対して傾斜角をもつように形成されている。
チャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270を平面あるいは斜面から構成される蛇行面で形成した場合、チャネル領域の電気抵抗は当接面270を光検出素子120の幅方向および厚さ方向に平行に形成した場合、換言するとチャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270の最小面積になるように形成した場合に比べて小さくなるため、熱雑音が抑制され、S/N比に優れた出力を得ることが可能となる。
また、実施の形態9の光検出素子120はチャネル領域121iの長さ方向の幅が一定でない領域をもつ。チャネル領域121iの長さ方向の幅が一定でない光検出素子120は、チャネル領域121iの電気抵抗および電位勾配の大きさに局所的な差異が生じる。したがって、実施の形態9の光検出素子120が光を感知して検知信号を出力する際、光がチャネル領域121iに入射した位置によって検出信号の大きさは変化する。このような光の入射位置に依存する検出信号の大きさの差異を利用して、実施の形態9の光検出素子120は、例えば位置検出センサに応用することができる。
実施の形態9の光検出素子120も、実施の形態7、8と同様に略長方形の半導体島領域Aからチャネル領域121iおよびセンサ電極となる良導体領域121Pを一連のプロセスで形成しており、マスクパターンが異なるのみで、半導体材料として多結晶シリコンを用いて同様に形成される。チャネル領域121iは多結晶シリコンであり、基材となる半導体島領域Aの構成材料である多結晶シリコンである。また、良導体領域121Pは多結晶シリコンに対してリン等の5価の元素をドープして形成されたものである。チャネル領域121iと良導体領域121Pの形成過程は実施の形態7、実施の形態8と同様である。
(実施の形態10)
図19(a)は本発明の実施の形態10に係る光検出素子120の平面図、図19(b)は本発明の実施の形態10に係る光検出素子120のF−F断面図、図19(c)は本発明の実施の形態10に係る光検出素子120のG−G断面図である。
なお、実施の形態10においても図19に示すように光検出素子120の平面および断面に対して幅・長さ方向および厚さ方向を定義している。
光検出素子120はチャネル領域121iおよびチャネル領域121iと厚さの等しい良導体領域(第1および第2の電極)121Pから構成される。良導体領域121Pはスルーホールを介して光検出素子120の第1および第2の配線(ソース電極125S、ドレイン電極125D)と接続されている(図1参照)。良導体領域121Pはチャネル領域121iの対向する2つの側面の全面に当接せしめられている。図19(a)、(b)および(c)に示すように、チャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面は曲面と斜面および曲面と平面とを組み合わせた形状である。ここで、125S,125Dは、それぞれ第1および第2の電極121Pに接続される第1および第2の配線であるが、図1におけるソースドレイン電極に相当する。
チャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270を曲面と斜面あるいは曲面と平面とを組み合わせて形成した場合、チャネル領域121iの電気抵抗は当接面270を光検出素子120の幅方向および厚さ方向に平行に形成した場合、換言するとチャネル領域121iと良導体領域121Pとの当接面270の最小面積になるように形成した場合に比べて小さくなるため、熱雑音が抑制され、S/N比に優れた出力を得ることが可能となる。
また、実施の形態10の光検出素子120はチャネル領域121iの長さ方向の幅が一定でない。チャネル領域121iの長さ方向の幅が一定でない光検出素子120は、チャネル領域121iの電気抵抗および電位勾配の大きさに局所的な差異が生じる。したがって、実施の形態10の光検出素子120が光を感知して検知信号を出力する際、光がチャネル領域121iに入射した位置によって検出信号の大きさは変化する。このような光の入射位置に依存する検出信号の大きさの差異を利用して、実施の形態10の光検出素子120は、例えば位置検出センサに応用することができる。
実施の形態10の光検出素子120も、実施の形態7、実施の形態8および実施の形態9と同様に略長方形の半導体島領域Aからチャネル領域121iおよびセンサ電極となる良導体領域121Pを同時に形成しており、半導体材料として多結晶シリコンを用いている。チャネル領域121iは多結晶シリコンであり、基材となる半導体島領域Aの構成材料である多結晶シリコンである。また、良導体領域121Pは多結晶シリコンに対してリン等の5価の元素をドープして形成されたものである。チャネル領域121iと良導体領域121Pの形成過程は実施の形態7、8および9と同様である。
(実施の形態11)
図20は、本発明の実施の形態11に係る光検出素子120を搭載した光ヘッドにおいて光検出素子120の近傍の構成を示した構成図である。
なお実施の形態11においては、光検出素子120として実施の形態9で説明したものを用いているので、光検出素子120の構成そのものについての説明は省略する。
図20に図示するように実施の形態11の光ヘッドは光源としてエレクトロルミネッセント素子を用いた光ヘッドである。光ヘッドは複数のエレクトロルミネッセント素子110を主走査方向(素子列の方向)に配置して構成されており、1つの光出射領域に対して、1つの光検出素子120を対応させて配置している。このような構造とすることで、光検出素子120によって各エレクトロルミネッセント素子110の発光光量を独立して計測できる。即ち同時に複数のエレクトロルミネッセント素子110の光量を計測することが可能となり、計測時間を大幅に短縮できる。125S,125Dはそれぞれ第1および第2の電極121Pに接続される第1および第2の配線である。
(実施の形態12)
図21は、本発明の実施の形態12に係る光検出素子120を搭載した光ヘッドにおいて光検出素子120の近傍の構成を示した構成図である。
さて、実施の形態1および実施の形態2等では、半導体領域を島状に形成(半導体島領域A)するものとして説明したが、光検出素子120を構成する半導体層は一体的に形成してもよい。
即ち、光検出素子120を、基板100上に一体的に形成された半導体層内に形成し(つまりTFT製造プロセスによって、電気的な半導体島領域Aを形成する)、発光素子110の光出射領域ALEを、半導体層に形成された光検出素子120の内側に配置し、発光素子110の下層側の電極(陽極111)を、半導体層上の一部を覆うように形成するとともに、光出射領域ALEを下層側の電極(陽極111)よりも小さくなるように構成するのである。
このような構成を実現するためには、例えば一体的に形成された多結晶シリコン(帯状の半導体層281)を、陽極酸化、あるいは酸素イオンのドーピングなどを用いて選択的に絶縁化し、電気的に絶縁性を持つ絶縁領域280で半導体領域を素子分離するかあるいは、良導体領域121Pを形成するためのドーピング工程において、素子ごとに分離した形状となるようにドーピングすればよい。即ち、このように絶縁化された絶縁領域280によって分断された活性領域282が光検出素子120を構成することとなる。この場合は、活性領域282およびその周縁の絶縁領域280も同一平面を構成するから、光出射領域ALEを平坦面上に配置することが可能となる。このようにして、光検出素子120の表面の平坦性を維持しながら、所望の素子形成を実現することができる。
図21では、主走査方向に延伸して形成された半導体層281を絶縁領域280によって分断して活性領域282を形成する状態を示しているが、半導体281層を副走査方向にも大きく形成し、活性領域282の周り(ソース電極125S、ドレイン電極125Dの部位を除く)を絶縁領域280で囲うように構成してもよい。
この構成を例えば実施の形態1に示す発光装置に適用した場合について、図21に図1を援用して説明する。図1では駆動トランジスタ130、光検出素子120を構成する半導体領域は島状に描かれているが、ここで説明する態様ではこれらの半導体領域は、構成上は一体であり、上述のように酸素イオンのドーピング等によって電気的に分断される。
この場合、基板を、絶縁性を有する透光性の基板とし、光検出素子120を透光性の基板上に形成された半導体層を活性領域282とする半導体素子で構成することとなる。このとき発光素子110は、半導体層を覆うように形成された透光性導電膜(例えばITO)で構成された第1の電極(陽極111)と、この第1の電極上に形成された発光層112と、発光層112上に形成された第2の電極(陰極113)とを具備し、第1の電極との間に電界を印加することにより発光層112を発光させる構成とすればよい。
また、この構成を実施の形態2に示す発光装置に適用した場合について、図21に図7を援用して説明する。図7では駆動トランジスタ130、光検出素子120を構成する半導体領域は島状に描かれているが、ここで説明する態様では、これらの半導体領域は構成上は一体であり、上述のように酸素イオンのドーピング等によって電気的に分断される。ここでも、125S,125Dは、それぞれ第1および第2の電極121Pに接続される第1および第2の配線であるが、図1におけるソース・ドレイン電極に相当する。
この場合、基板を反射面を有する絶縁性の基板とし、光検出素子120を反射面を有する基板上に形成された半導体層を活性領域282とする半導体素子で構成することとなる。このとき発光素子110は、半導体層を覆うように形成された透光性導電膜(例えばITO)で構成された第1の電極(陽極111)とこの第1の電極上に形成された発光層112と、発光層112上に形成された透光性の第2の電極(陰極113a,113b)とを具備し、第1の電極との間に電界を印加することにより発光層112を発光させる構成とすればよい。
なお前記実施の形態7乃至12では、光導電体を真性半導体領域で構成するとともに、この光導電体と当接する高濃度にドープされた半導体領域で構成し良導電体で挟んだサンドイッチ構造の光検出素子について説明したが、前記実施の形態1乃至6と同様に、また本発明は、前記光導電体を第1導電型の半導体領域で構成するとともに、前記良導体を前記光導電体と当接面を構成する第2導電型の半導体領域で構成した接合型の光検出素子を用いるようにしてもよい。これにより、より効率よく光検出を行うことが可能となる。
本発明の発光装置、発光装置の製造方法は、発光素子であるエレクトロルミネッセント素子の個々の光量分布(面内分布)を極めて均一にでき、かつ検出した発光光量に基づいて発光光量を正確に制御できることから、これを応用した光ヘッド、およびこの光ヘッドを搭載した画像形成装置、即ち複写機、プリンタ、マルチファンクションプリンタ、ファクシミリなどに適用が可能である。
また本発明の発光装置、発光装置の製造方法は、光量検出素子の上に形成される発光層を極めて均一に形成でき、発光素子であるエレクトロルミネッセント素子を長寿命にでき、かつ検出した発光光量に基づいて発光光量を正確に制御できることから、これを応用したディスプレイ、テレビジョンなどの表示装置や、イルミネーションサイン、照明器具などの照明装置に適用が可能である。
本発明の実施の形態1に係る発光装置を応用した光ヘッドの構成、特に光ヘッドに設けられた発光素子であるエレクトロルミネッセント素子の周辺構成を示す断面図 本発明の実施の形態1におけるエレクトロルミネッセント素子の上面図 本発明の実施の形態1における光ヘッドに搭載された光量検出回路の回路図 本発明の実施の形態1における光検出素子のゲート電圧Vgとドレイン電流IDの関係を示す説明図 本発明の実施の形態1における光量検出のタイミングを示すタイミングチャート 本発明の実施の形態1におけるエレクトロルミネッセント素子の周辺構成の変形例を示す断面図 本発明の実施の形態2に係る光ヘッドをトップエミッション構造で構成した場合の断面図 本発明の実施の形態2におけるエレクトロルミネッセント素子の周辺構成の変形例を示す断面図 本発明の実施の形態3に係る発光装置を光ヘッドとして用いた画像形成装置の構成図 本発明の実施の形態3の画像形成装置における現像ステーションの周辺を示す構成図 本発明の実施の形態4の発光装置を示す断面図 本発明の実施の形態5の発光装置を示す断面図 本発明の実施の形態6に係る発光装置を応用した表示装置の構成図 本発明の実施の形態6に係る表示装置の画素構成を説明する説明図 (a)は本発明の実施の形態7に係る光検出素子の平面図、(b)は本発明の実施の形態7に係る光検出素子のA−A断面図 (a),(b)は本発明の実施の形態7に係る光検出素子の他の構成について説明する説明図 (a)は本発明の実施の形態8に係る光検出素子の平面図、(b)本発明の実施の形態8に係る光検出素子のB−B断面図 本発明の実施の形態9に係る光検出素子の平面図、(b)は本発明の実施の形態9に係る光検出素子のC−C断面図、(c)は本発明の実施の形態9に係る光検出素子のD−D断面図およびE−E断面図 (a)は本発明の実施の形態10に係る光検出素子の平面図、(b)は本発明の実施の形態10に係る光検出素子のF−F断面図、(c)は本発明の実施の形態10に係る光検出素子のG−G断面図 本発明の実施の形態11に係る光検出素子を搭載した光ヘッドにおいて光検出素子の近傍の構成を示した構成図 本発明の実施の形態12に係る光検出素子を搭載した光ヘッドにおいて光検出素子の近傍の構成を示した構成図 従来の光ヘッドの構成、特に光ヘッドに設けられた発光素子の周辺構成を示す断面図
符号の説明
21 画像形成装置
22 現像ステーション
22Y 現像ステーション
22M 現像ステーション
22C 現像ステーション
22K 現像ステーション
23 記録紙
24 給紙トレイ
25 記録紙搬送路
26 現像剤
27a 攪拌パドル
27b 攪拌パドル
28 感光体
28Y 感光体
28M 感光体
28C 感光体
28K 感光体
29 帯電器
30 現像スリーブ
31 薄層化ブレード
32 マグネットロール
33 露光装置
33Y 露光装置
33M 露光装置
33C 露光装置
33K 露光装置
36 転写ローラ
37 トナーボトル
38 給紙ローラ
39 レジストローラ
40 ピンチローラ
41 記録紙通過検出センサ
43 定着器
44 加熱ローラ
45 加圧ローラ
46 背面コア
47 温度センサ
48 記録紙後端検出センサ
52 トナー像検出センサ
53 記録紙搬送ドラム
54 フェイスダウン排出部
55 蹴り出しローラ
56 支持部材
57 リブ
58 駆動源
59 排紙トレイ
61 コントローラ
62 エンジン制御部
63 電源部
64 電源監視部
65 給紙口
100 ガラス基板
101 オーバーコート層
104 遮光膜
110 エレクトロルミネッセント素子
111 陽極(第1の電極)
112 発光層
113 陰極(第2の電極)
114 画素規制部
120 光検出素子
121S ソース領域
121D ドレイン領域
121i チャネル領域
121P 良導体領域
122 第1の絶縁膜
123 第2の絶縁膜
124 保護膜
125S ソース電極(光検出素子接地電極)
125D ドレイン電極(光検出素子出力電極)
130 駆動トランジスタ
132S ソース領域
132D ドレイン領域
132C チャネル領域
133 ゲート電極
134S ソース電極
134D ドレイン電極
140 コンデンサCS
141 表示画素
143 走査線
144 信号線
145 共通給電線
147 走査線ドライバ
148 信号線ドライバ
149 共通給電線ドライバ
150 チャージアンプ
152 容量素子
153 スイッチングトランジスタ
170 オペアンプ
200 スイッチングトランジスタ
220 表示装置
240 ADコンバータ
241 光量検出回路
250 検出回路部Cx
251 保持容量CK
252 選択トランジスタ
253 光検出走査線
254 光検出走査線ドライバ
255 開口部
260 光検出信号線
270 当接面
280 絶縁領域
281 帯状半導体層
282 活性領域

Claims (30)

  1. 基板上に発光素子と、前記発光素子から出射される光を検出する光検出素子とを積層配置した発光装置であって、
    前記発光素子の光出射領域が平坦面上に配設された発光装置。
  2. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記光検出素子、前記発光素子は、前記基板上に光検出素子、発光素子の順に形成され、前記平坦面を前記光検出素子によって構成した発光装置。
  3. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記発光素子が、基板上に形成された前記光検出素子の上層に積層して形成され、
    前記光検出素子の素子領域は前記発光素子の光出射領域を覆うように、前記光出射領域よりも大きく形成された発光装置。
  4. 請求項3に記載の発光装置であって、
    前記光検出素子は、前記基板上に、島状に形成された半導体領域に形成され、
    前記発光素子の光出射領域は、前記半導体領域内に形成され、
    前記発光素子の下層側の電極が、前記半導体領域を覆うように形成された発光装置。
  5. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記発光素子が、基板上に形成された前記光検出素子の上層に積層され、
    前記光検出素子の素子領域の外縁が前記発光素子の光出射領域の外側となるように形成された発光装置。
  6. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記光検出素子は、前記基板上に一体的に形成された半導体層内に形成されており、
    前記発光素子の光出射領域は、前記半導体層内に形成され、
    前記発光素子の下層側の電極は、前記半導体層上の一部に形成されるとともに、
    光出射領域は前記下層側の電極よりも小さくなるように規定されている発光装置。
  7. 請求項4、6に記載の発光装置であって、
    前記基板は絶縁性を有する透光性の基板であり、
    前記光検出素子は、前記透光性の基板上に形成された半導体層を活性領域とする半導体素子であり、
    前記発光素子は、前記半導体層を覆うように形成された透光性導電膜で構成された第1の電極と、
    前記第1の電極上に形成された発光層と、
    前記発光層上に形成された第2の電極とを具備し、
    前記第1の電極との間に電界を印加することにより前記発光層を発光させるようにした発光装置。
  8. 請求項4、6に記載の発光装置であって、
    前記基板は反射面を有する絶縁性の基板であり、
    前記光検出素子は、前記基板上に形成された半導体層を活性領域とする半導体素子であり、
    前記発光素子は、前記半導体層を覆うように形成された透光性導電膜で構成された第1の電極と、前記第1の電極上に形成された発光層と、
    前記発光層上に形成された透光性の第2の電極とを具備し、前記第1の電極との間に電界を印加することにより前記発光層を発光させるようにした発光装置。
  9. 請求項7または8に記載の発光装置であって、
    前記半導体素子は、ダイオードである発光装置。
  10. 請求項7または8に記載の発光装置であって、
    前記半導体素子は、トランジスタであり、
    前記トランジスタは、前記発光素子の第1の電極をゲート電極とするように構成された発光装置。
  11. 請求項10に記載の発光装置であって、
    前記半導体素子は、多結晶シリコンまたは非晶質シリコンで構成された薄膜トランジスタであり、
    前記半導体層上を覆う絶縁膜を介して前記第1の電極が形成されており、
    前記薄膜トランジスタは、前記発光素子の第1の電極をゲート電極とし、前記絶縁膜をゲート絶縁膜とした電界効果トランジスタを構成しており、
    前記ゲート絶縁膜が、前記第1の電極の電位のばらつきを無視しうる程度の電圧降下を生じる厚さとなるように構成された発光装置。
  12. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記光出射領域は、前記第1の電極または第2の電極と前記発光層との間に介在せしめられた絶縁膜に形成された開口で規定された発光装置。
  13. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記光出射領域は、前記発光素子の発光領域よりも光出射側に配設された遮光膜に形成された開口で規定された発光装置。
  14. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記光検出素子を、前記光出射領域ごとに1個配置した発光装置。
  15. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記発光素子を、発光層として有機半導体層を用いた有機エレクトロルミネッセント素子、あるいは発光層として無機半導体層を用いた無機エレクトロルミネッセント素子とした発光装置。
  16. 請求項15に記載の発光装置であって、
    前記有機エレクトロルミネッセント素子は発光層として高分子膜を用いた有機エレクトロルミネッセント素子である発光装置。
  17. 請求項1乃至16のいずれかに記載の発光装置であって、
    前記光検出素子を島状に形成された多結晶シリコンで構成した発光装置。
  18. 請求項1乃至16のいずれかに記載の発光装置であって、
    前記光検出素子を島状に形成された非晶質シリコンで構成した発光装置。
  19. 請求項17または18に記載の発光装置であって、
    光検出素子は、光源の駆動回路を構成する薄膜トランジスタと同一の半導体層で構成された発光装置。
  20. 請求項4に記載の発光装置であって、
    前記発光素子の下層側の電極、前記半導体領域、前記光出射領域の順に小さくなっており、そのサイズが少なくとも1μm以上小さくなるように形成された発光装置。
  21. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記光検出素子の出力に基づいて前記発光素子の光量を補正する光量補正部を備えた発光装置。
  22. 請求項1に記載の発光装置であって、
    前記光検出素子は、
    光導電体と、この光導電体の複数の側部に隣接する良導体で構成され、
    前記光導電体と良導体の当接面を、前記良導体と平行な線でカットした際の光導電体の断面よりも大きな面積となるように構成した発光装置。
  23. 請求項22に記載の発光装置であって、
    前記当接面を前記光検出素子の幅、長さ方向または厚み方向に対して傾斜した面で構成した発光装置。
  24. 請求項22に記載の発光装置であって、
    前記傾斜した面を曲面によって構成した発光装置。
  25. 請求項22乃至24のいずれかに記載の発光装置であって、
    前記光導電体は真性半導体領域であり、前記良導体は前記光導電体と当接する高濃度にドープされた半導体領域である発光装置。
  26. 請求項22乃至24のいずれかに記載の発光装置であって、
    前記光導電体は第1導電型の半導体領域であり、前記良導体は前記光導電体と当接面を構成する第2導電型の半導体領域である発光装置。
  27. 少なくとも以下の工程を含む発光素子の製造方法。
    i) 基板上に島状の半導体領域を持つ光検出素子を形成する工程
    ii)この半導体領域の平坦部分の上部に、半導体領域と重畳させて発光素子を形成する工程
    そして、このii)の工程は次の工程を含む
    a)前記島状の半導体領域の全体を覆うように、発光素子の駆動電極を形成する工程
    b)この駆動電極の一部を絶縁膜で覆って、少なくとも前記平坦部分の内側に開口を形成して、発光領域を規定する工程
    c)少なくとも開口を含む部分に、発光材料を塗布して発光層を形成する工程
    d)発光材料を塗布した上に、金属を主たる材料とする他の電極を形成し、この他の電極と前記駆動電極によって前記発光層を挟み、発光素子を形成する工程
  28. 請求項1乃至26のいずれかに記載の発光装置を用いた表示装置であって、
    同一基板上に複数のエレクトロルミネッセント素子を配列すると共に、各エレクトロルミネッセント素子に対応して光検出素子を積層配列して構成された表示装置。
  29. 請求項1乃至26のいずれかに記載の発光装置を用いた光ヘッドであって、
    同一基板上に複数のエレクトロルミネッセント素子を配列すると共に、各エレクトロルミネッセント素子に対応して光検出素子を積層配列して構成された光ヘッド。
  30. 請求項29に記載の光ヘッドを像形成用の露光手段として用いた画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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