JP2007287187A - 光情報記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1情報記録層と第2情報記録層とを有する光情報記録媒体において、中間層の厚みを最適化することによって、第1情報記録層と第2情報記録層間のクロストークを効果的に抑圧する。
【解決手段】第1基板18と第2基板26と、第1基板18上に形成された第1情報記録層20と、第2基板26上に形成された第2情報記録層30とを具備し、記録及び/又は再生用のレーザ光36が照射される方向から見て、第1情報記録層20と第2情報記録層30がこの順番で配置され、少なくとも第1情報記録層20に対してレーザ光36を照射することによって情報の記録及び/又は再生を行う光ディスク10Aにおいて、第1情報記録層20と第2情報記録層30との間に中間層14が介在され、中間層14の膜厚tcを31μm以上、39μm以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光を用いて情報の書き込み(記録)や読取り(再生)が可能なヒートモード型の光情報記録媒体に関する。
従来、レーザ光により情報の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)が知られている。この光ディスクは、1層の情報記録層を有するものや、2層の情報記録層を有するもの等がある。
1層の情報記録層を有する第1光ディスクは、表面にプリグルーブが形成された基板と、該基板の表面に沿って形成された反射層と、該反射層上に形成された情報記録層と、該情報記録層上に形成された保護層とを有する。
2層の情報記録層を有する第2光ディスクは、表面に第1プリグルーブが形成された基板と、該基板の表面の凹凸に沿って形成された薄い反射層と、該薄い反射層上に形成された第1情報記録層と、該第1情報記録層上に形成され、且つ、表面に凹凸が形成された中間層と、該中間層の表面の凹凸に沿って形成された第2情報記録層と、該第2情報記録層上に形成された反射層と、該反射層上に形成された保護層とを有する(例えば特許文献1〜3参照)。反射層は、中間層の凹凸に沿って形成され、これにより、該反射層の凹凸は、第2情報記録層の第2プリグルーブとして機能することになる。
上述した第1光ディスクのプリグルーブや、第2光ディスクの第1プリグルーブ及び第2プリグルーブには、アドレス検知のためのアドレスピットが形成されるほか、スピンドルモータのサーボ制御、ピックアップのトラッキング制御やフォーカス制御を行うためのサーボ用プリピットが形成される。
特開2005−4808号公報 特開平10−283682号公報 特開平8−203125号公報
ところで、第1情報記録層に記録されたピットデータを読み取る場合、ピックアップからレーザ光を第1情報記録層に照射することによって行われる。このとき、レーザ光は、第1情報記録層に記録されたピットデータによって変調され、第1反射層にて反射されて、戻り光としてピックアップにて入射することになる。従って、ピックアップにおいて、前記戻り光から変調成分を取り出すことによって第1情報記録層に記録されたピットデータが読み取られることになる。
しかし、第1反射層の厚みが薄いことから、第1情報記録層に照射したレーザ光の一部が第1反射層を透過し、その透過したレーザ光が第2情報記録層に記録されたピットデータによって変調されて反射し(折り返し)、この反射した光が、余分な戻り光としてピックアップにて入射することになる。この場合、第1情報記録層に記録されたピットデータにて変調された正規の戻り光に、第2情報記録層に記録されたピットデータにて変調された余分な戻り光が混入し、いわゆるクロストークが発生することとなる。
そこで、第1情報記録層と第2情報記録層との間に中間層を介在させることにより、上述したクロストークを抑圧するようにしているが、中間層の最適な厚みについて十分に検討されていないのが現状である。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、第1情報記録層と第2情報記録層とを有する光情報記録媒体において、中間層の厚みを最適化することによって、上述したクロストークを効果的に抑圧することができる光情報記録媒体を提供することを目的とする。
第1の本発明に係る光情報記録媒体は、第1基板と第2基板と、前記第1基板上に形成された第1記録層と、前記第2基板上に形成された第2記録層とを具備し、記録及び/又は再生用のレーザ光が照射される方向から見て前記第1記録層と前記第2記録層がこの順番で配置され、少なくとも前記第1記録層に対してレーザ光を照射することによって情報の記録及び/又は再生を行う光情報記録媒体において、前記第1記録層と前記第2記録層との間に中間層が介在され、前記中間層の膜厚は、31〜39μmであることを特徴とする。
また、第2の本発明に係る光情報記録媒体は、第1基板と第2基板と、前記第1基板上に形成された第1記録層と、前記第2基板上に形成された第2記録層とを具備し、記録及び/又は再生用のレーザ光が照射される方向から見て前記第1記録層と前記第2記録層がこの順番で配置され、少なくとも前記第1記録層に対してレーザ光を照射することによって情報の記録及び/又は再生を行う光情報記録媒体において、前記第1記録層と前記第2記録層との間に中間層が介在され、前記中間層の膜厚は、前記レーザ光を少なくとも前記第1記録層に集光する対物レンズの開口数に応じた膜厚に設定されていることを特徴とする。
これら第1及び第2の本発明においては、第1情報記録層と第2情報記録層とを有する光情報記録媒体において、中間層の厚みを最適化することによって、上述したクロストークを効果的に抑圧することができる。
そして、第2の本発明において、前記対物レンズの開口数が0.65であり、前記中間層の膜厚が31〜39μmであってもよい。
また、第1及び第2の本発明において、前記第1記録層が形成された前記第1基板と、前記第2記録層が形成された前記第2基板とが、前記第1記録層と前記第2記録層が対向するようにして、前記中間層を介して貼り合わされて構成されていてもよい。
また、第1及び第2の本発明において、前記第1基板上に前記第1記録層、前記中間層、前記第2記録層、前記第2基板がこの順番で積層されて構成されていてもよい。
また、第1及び第2の本発明において、前記中間層は、粘着剤又は接着剤を含有していてもよい。
また、第1及び第2の本発明において、前記記録及び/又は再生用のレーザ光の波長が405nm、前記レーザ光を少なくとも前記第1記録層に集光する対物レンズの開口数が0.65、前記第1基板の端面から前記第1記録層までの距離が0.6mmに対応したものであってもよい。
以上説明したように、本発明に係る光情報記録媒体によれば、第1情報記録層と第2情報記録層とを有する光情報記録媒体において、中間層の厚みを最適化することによって、上述したクロストークを効果的に抑圧することができる。
以下、本発明に係る光情報記録媒体の実施の形態例を図1〜図8を参照しながら説明する。
まず、第1の実施の形態に係る光ディスク10Aは、図1に示すように、第1記録媒体部12Aと第2記録媒体部12Bとが中間層14を介して貼り合わされた構成を有する。
第1記録媒体部12Aは、表面に第1プリグルーブ16が形成された第1基板18を有する。そして、図2に示すように、第1基板18の表面には、第1プリグルーブ16の凹凸に沿って第1情報記録層20が形成され、該第1情報記録層20上に厚みの薄い第1反射層22が形成されている。
第2記録媒体部12Bは、表面に第2プリグルーブ24が形成された第2基板26を有する。そして、図3に示すように、第2基板26の表面には、第2プリグルーブ24の凹凸に沿って第2反射層28が形成され、該第2反射層28上に第2情報記録層30が形成され、該第2情報記録層30上に保護層32が形成されている。
そして、第1記録媒体部12Aと第2記録媒体部12Bとを貼り合わせる際に、図1に示すように、第1基板18上に形成された第1情報記録層20と第2基板26上に形成された第2情報記録層30とを対向させ、さらに、これら第1記録媒体部12Aと第2記録媒体部12Bとの間に中間層14を介在させて貼り合わせることで、第1の実施の形態に係る光ディスク10Aが構成される。
第1情報記録層20に対して情報(ピットデータ)を記録する場合は、ピックアップ34によって、第1基板18の端面18aから第1情報記録層20に向かう方向に記録及び/又は再生用のレーザ光36を照射し、レーザ光36を第1情報記録層20に結像させて情報(ピットデータ)を記録する。このとき、第1情報記録層20のうち、第1プリグルーブ16のグルーブ38に対応した部分に情報が記録される。記録及び/又は再生用のレーザ光36としては、600nm〜700nm(好ましくは620〜680nm、さらに好ましくは、630〜660nm)の範囲の発振波長を有する半導体レーザビームが用いられる。
特に、レーザ光36の波長が405nmである場合は、レーザ光36を第1情報記録層20に集光する対物レンズ40の開口数が0.65であって、第1基板18の端面18aから第1情報記録層20までの距離が0.6mmに対応したものが好ましい。
第2情報記録層30に対して情報(ピットデータ)を記録する場合は、ピックアップ34によって、第1基板18の端面18aから第2情報記録層30に向かう方向に記録及び/又は再生用のレーザ光36を照射し、レーザ光36を第2情報記録層30に結像させて情報(ピットデータ)を記録する。このとき、第2情報記録層30のうち、第2プリグルーブ24のランド42に対応した部分に情報が記録される。
ところで、第1情報記録層20に記録されたピットデータを読み取る場合、ピックアップ34からレーザ光36を第1情報記録層20に照射することによって行われる。このとき、レーザ光36は、第1情報記録層20に記録されたピットデータによって変調され、第1反射層22にて反射されて、戻り光としてピックアップ34にて入射することになる。従って、ピックアップ34において、前記戻り光から変調成分を取り出すことによって第1情報記録層20に記録されたピットデータが読み取られることになる。
しかし、第1反射層22の厚みが薄いことから、第1情報記録層20に照射したレーザ光36の一部が第1反射層22を透過し、その透過したレーザ光36が第2情報記録層30に記録されたピットデータによって変調されて反射し(折り返し)、この反射した光が、余分な戻り光としてピックアップ34にて入射することになる。この場合、第1情報記録層20に記録されたピットデータにて変調された正規の戻り光に、第2情報記録層30に記録されたピットデータにて変調された余分な戻り光が混入し、いわゆるクロストークが発生することとなる。
そこで、この第1の実施の形態では、中間層14の膜厚tcを31μm以上、39μm以下としている。
これにより、第1情報記録層20に記録されたピットデータを読み取る際に、該第1情報記録層20に記録されたピットデータにて変調された正規の戻り光に、第2情報記録層30に記録されたピットデータにて変調された余分な戻り光が混入するということがなくなり、上述したクロストークの発生を抑圧することができる。
ここで、第1の実施の形態に係る光ディスク10Aの製造方法について図4を参照しながら説明する。
まず、図4のステップS1において、例えばポリカーボネート等の樹脂材料を射出成形あるいは押出成形することによって、表面に第1プリグルーブ16を有する第1基板18を作製する。その後、ステップS2において、第1基板18を冷却した後、ステップS3において、第1基板18の表面に、後に第1情報記録層20となる色素を塗布する。例えば、色素を含む塗布液(色素塗布液)を調製し、この色素塗布液をスピンコート法によって、第1基板18のうち、第1プリグルーブ16が形成されている表面に塗布する。
その後、図4のステップS4において、色素塗布液を乾燥するためのアニール処理を行う。例えば温度80℃で3時間のアニール処理等が施される。このアニール処理によって色素塗布液が第1情報記録層20となる。
第1情報記録層20を形成した後、ステップS5において、第1情報記録層20の表面に第1反射層22を例えばスパッタ法にて形成する。この段階で第1記録媒体部12Aが完成する。
一方、図4のステップS101において、例えばポリカーボネート等の樹脂材料を射出成形あるいは押出成形することによって、表面に第2プリグルーブ24を有する第2基板26を作製する。その後、ステップS102において、第2基板26を冷却した後、ステップS103において、第2基板26の表面に、第2反射層28を例えばスパッタ法にて形成する。
その後、ステップS104において、後に第2情報記録層30となる色素を塗布する。例えば、色素を含む塗布液(色素塗布液)を調製し、この色素塗布液をスピンコート法によって、第2反射層28の表面に塗布する。
その後、ステップS105において、色素塗布液を乾燥するためのアニール処理を行う。例えば温度80℃で3時間のアニール処理等が施される。このアニール処理によって色素塗布液が第2情報記録層30となる。
そして、図4のステップS106において、第2情報記録層30の表面に保護層32を例えばスパッタ法にて形成する。この段階で第2記録媒体部12Bが完成する。
その後、図4のステップS201において、第1記録媒体部12Aと第2記録媒体部12Bを貼り合わせる。このとき、第1記録媒体部12A上に形成された第2反射層22と第2記録媒体部12B上に形成された保護層32とを対向させ、さらに、これら第1記録媒体部12Aと第2記録媒体部12Bとの間に中間層14を介在させて貼り合わせる。この貼り合わせによって、第1の実施の形態に係る光ディスク10Aが完成する。
次に、第2の実施の形態に係る光ディスク10Bについて図1を参照しながら説明する。
この第2の実施の形態に係る光ディスク10Bは、図1に示すように、上述した第1の実施の形態に係る光ディスク10Aとほぼ同じ構成を有するが、中間層14の膜厚tcが、記録及び/又は再生用のレーザ光36を第1情報記録層20及び第2情報記録層30に集光する対物レンズ40の開口数に応じた膜厚に設定されている点で異なる。
この場合、対物レンズ40の開口数が0.65のとき、中間層14の膜厚tcを31μm以上、39μm以下とすることが好ましい。
これにより、第1情報記録層20に記録されたピットデータを読み取る際に、該第1情報記録層20に記録されたピットデータにて変調された正規の戻り光に、第2情報記録層30に記録されたピットデータにて変調された余分な戻り光が混入するということがなくなり、上述したクロストークの発生を抑圧することができる。
次に、第3の実施の形態に係る光ディスク10Cについて図5を参照しながら説明する。
この第3の実施の形態に係る光ディスク10Cは、図5に示すように、上述した第1の実施の形態に係る光ディスク10Aとほぼ同じ構成を有するが、第2基板26の表面は平坦面で、代わりに中間層14と保護層32との界面に凹凸が形成され、この凹凸が第2反射層28の表面に反映されて第2情報記録層30の第2プリグルーブ24として機能している点と、第2反射層28と第2基板26との間に接着層46が介在されている点で異なる。
この第3の実施の形態においても、中間層14の膜厚tcを31μm以上、39μm以下としている。
これにより、第1情報記録層20に記録されたピットデータを読み取る際に、該第1情報記録層20に記録されたピットデータにて変調された正規の戻り光に、第2情報記録層30に記録されたピットデータにて変調された余分な戻り光が混入するということがなくなり、上述したクロストークの発生を抑圧することができる。
ここで、第3の実施の形態に係る光ディスク10Cの製造方法について図6を参照しながら説明する。
まず、図6のステップS301〜S305は、上述した図4に示すステップS1〜S5と同様の工程を踏むため、ここではその説明を省略する。
そして、図6のステップS305を経て、第1記録媒体部12Aを作製した後、ステップS306において、第1反射層22上に中間層14を形成する。その後、ステップS307において、第1記録媒体部12A上に形成された中間層14に対して、スタンパを押圧して中間層14の表面にスタンパの凹凸を転写させる。
その後、ステップS308において、中間層14上に保護層32を形成し、次いで、ステップS309において、保護層32上に、後に第2情報記録層30となる色素を塗布する。例えば、色素を含む塗布液(色素塗布液)を調製し、この色素塗布液をスピンコート法によって、保護層32の表面に塗布する。
その後、ステップS310において、色素塗布液を乾燥するためのアニール処理を行う。例えば温度80℃で3時間のアニール処理等が施される。このアニール処理によって色素塗布液が第2情報記録層30となる。
第2情報記録層30を形成した後、ステップS311において、第2情報記録層30の表面に第2反射層28を例えばスパッタ法にて形成する。
その後、ステップS312において、第2反射層28上に接着層46を形成し、次いで、接着層46上に第2基板26を接着することにより、第2記録媒体部12Bが完成すると共に、第1記録媒体部12Aと第2記録媒体部12Bとを有する第3の実施の形態に係る光ディスク10Cが完成する。
次に、第4の実施の形態に係る光ディスク10Dについて図5を参照しながら説明する。
この第4の実施の形態に係る光ディスク10Dは、図5に示すように、上述した第3の実施の形態に係る光ディスク10Cとほぼ同じ構成を有するが、中間層14の膜厚tcが、記録及び/又は再生用のレーザ光36を対物レンズ40の開口数に応じた膜厚に設定されている点で異なる。
この場合、対物レンズ40の開口数が0.65のとき、中間層14の膜厚tcを31μm以上、39μm以下とすることが好ましい。
これにより、第1情報記録層20に記録されたピットデータを読み取る際に、該第1情報記録層20に記録されたピットデータにて変調された正規の戻り光に、第2情報記録層30に記録されたピットデータにて変調された余分な戻り光が混入するということがなくなり、上述したクロストークの発生を抑圧することができる。
次に、次に、第1〜第4の実施の形態に係る光ディスク10A〜10Dを構成する各層の材質等について説明する。
まず、第1基板18及び第2基板26としては、従来の光ディスクの基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。
具体的には、ガラス;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;アルミニウム等の金属;等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。
上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性及び低価格等の点から、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂が好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。
これらの樹脂を用いた場合、射出成形を用いて第1基板18及び第2基板26を作製することができる。
また、第1基板18及び第2基板26の厚さは、0.7〜2mmの範囲であり、0.9〜1.6mmの範囲であることが好ましく、1.0〜1.3mmとすることがより好ましい。
また、第1基板18に形成される第1プリグルーブ16並びに第2基板26に形成される第2プリグルーブ24のトラックピッチは、上限値が500nm以下であることが好ましく、420nm以下であることがより好ましく、370nm以下であることがさらに好ましく、330nm以下であることが特に好ましい。また、下限値は、50nm以上であることが好ましく、100nm以上であることがより好ましく、200nm以上であることがさらに好ましく、260nm以上であることが特に好ましい。
第1プリグルーブ16及び第2プリグルーブ24の幅(半値幅)は、上限値が250nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、170nm以下であることがさらに好ましく、150nm以下であることが特に好ましい。また、下限値は、23nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましく、80nm以上であることがさらに好ましく、100nm以上であることが特に好ましい。
第1プリグルーブ16及び第2プリグルーブ24の(溝)深さは、上限値が150nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましく、70nm以下であることがさらに好ましく、50nm以下であることが特に好ましい。また、下限値は、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましく、20nm以上であることがさらに好ましく、28nm以上であることが特に好ましい。
第1プリグルーブ16及び第2プリグルーブ24の角度は、上限値が80°以下であることが好ましく、70°以下であることがより好ましく、60°以下であることがさらに好ましく、50°以下であることが特に好ましい。また、下限値は、20°以上であることが好ましく、30°以上であることがより好ましく、40°以上であることがさらに好ましい。
なお、第1プリグルーブ16及び第2プリグルーブ24に関する上限値及び下限値は、それぞれが任意で組み合わせることができる。
これら第1プリグルーブ16及び第2プリグルーブ24の値は、AFM(原子間力顕微鏡)により測定することができる。
そして、例えば第1プリグルーブ16の角度とは、第1プリグルーブ16の溝深さをDとした時、溝形成前の第1基板18の表面を基準とし、その表面からD/10の深さの傾斜部と、溝の最も深い個所からD/10の高さの傾斜部とを結ぶ直線と、第1基板18の面(溝部の底面)とのなす角度である。これは、第2プリグルーブ24の角度も同様である。
また、第1〜第4の実施の形態に係る光ディスク10A〜10Dが、再生専用の光ディスクである場合、上記の第1プリグルーブ16及び第2プリグルーブ24を形成するのと同時に、所定の情報を示すピットが形成される。
なお、第1基板18及び第2基板26の表面には、平面性の改善、接着力の向上の目的で、下塗層を形成することが好ましい。
該下塗層の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;シランカップリング剤等の表面改質剤;を挙げることができる。
下塗層は、上記材料を適当な溶剤に溶解又は分散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコート等の塗布法により基板表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は、一般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
第1情報記録層20及び第2情報記録層30は、色素を記録物質として含有する色素型とすることが好ましい。第1情報記録層20及び第2情報記録層30に含有される記録物質としては、色素等の有機化合物や相変化金属化合物等が挙げられる。
中でも、レーザ光36により一回限りの情報の記録が可能な、色素型の第1情報記録層20及び第2情報記録層30であることが好ましい。色素型の第1情報記録層20及び第2情報記録層30は、記録波長領域に吸収を有する色素を含有していることが好ましい。当該色素としては、シアニン色素、オキソノール色素、金属錯体系色素、アゾ色素、フタロシアニン色素等が挙げられ、中でも、オキソノール色素が好ましい。オキソノール色素を含有させることで長期間にわたり安定した記録再生特性の維持を実現することができる。
色素の光学濃度は、レーザ光36の記録波長に対して0.24以上、0.40以下であることが好ましい。また、色素は、レーザ光36での記録後の反射率が、記録前の反射率よりも下がる光学特性を有することが好ましい。
ここで、第1情報記録層20及び第2情報記録層30にて使用されるオキソノール色素について説明する。
オキソノール色素の具体例としては、F.M.Harmer著、Heterocyclic Compounds−Cyanine Dyes and Related Compounds、John&Wiley&Sons、New York、London、1964年刊に記載のもの等が挙げられる。
オキソノール色素は、該当する活性メチレン化合物とメチン源(メチン染料にメチン基を導入するために用いられる化合物)との縮合反応によって合成することができる。
この種の化合物についての詳細は、特公昭39−22069号公報、同43−3504号公報、同52−38056号公報、同54−38129号公報、同55−10059号公報、同58−35544号公報、特開昭49−99620号公報、同52−92716号公報、同59−16834号公報、同63−316853号公報、同64−40827号公報、並びに英国特許第1133986号明細書、米国特許第3247127号明細書、同4042397号明細書、同4181225号明細書、同5213956号明細書、同5260179号明細書を参照することができる。また、特開昭63−209995号公報、特開平10−309871号公報、特開2002−249674号公報にも記載されている。
オキソノール色素は、単独で用いてもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。また、既述のオキソノール色素とこれ以外の色素化合物とを併用してもよい。併用する色素は、アゾ色素(金属イオンとの錯体化したものを含む)、ピロメテン色素、シアニン色素等が例として挙げられる。
色素は、熱分解温度が100℃〜350℃の範囲にあるものが好ましい。さらには、150℃〜300℃の範囲にあるものが好ましい。さらには、200℃から300℃の範囲にあるものが好ましい。
第1情報記録層20及び第2情報記録層30に用いる色素(「既述のオキソノール色素」又は「既述のオキソノール色素及びこれと併用する色素」)のアモルファス膜の光学特性上、複素屈折率の係数n(実部:屈性率)、k(虚部:消衰係数)は、好ましくは、2.0≦n≦3.0、0.005≦k≦0.30である。さらに好ましくは、2.1≦n≦2.7、0.01≦k≦0.15である。最も好ましくは、2.15≦n≦2.50、0.03≦k≦0.10である。
第1情報記録層20及び第2情報記録層30には、さらに耐光性を向上させるための種々の褪色防止剤を含有することができる。褪色防止剤の代表例としては、特開平3−224793号公報に記載の一般式(III)、(IV)もしくは(V)で表される金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩や特開平2−300287号公報や特開平2−300288号公報に示されているニトロソ化合物、特開平10−151861号公報に示されているTCNQ誘導体等を挙げることができる。
第1情報記録層20及び第2情報記録層30の形成は、既述のオキソノール色素、さらに所望によりクエンチャ、結合剤等を溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を第1基板18の表面及び第2基板26の表面に塗布して塗膜を形成したのち、乾燥することにより行うことができる。前記塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド;シクロヘキサン等の炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノ−ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフロロプロパノール等のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレンングリコールモノエチルエーテル、プロピレンングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。
上記溶剤は使用する化合物の溶解性を考慮して単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤等の各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
結合剤の例としては、例えばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム等の天然有機高分子物質;及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物等の合成有機高分子を挙げることができる。
第1情報記録層20及び第2情報記録層30の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使用量は、既述のオキソノール色素を始めとした色素の量に対して一般に0.01〜50倍量(質量比)の範囲にあり、好ましくは0.1〜5倍量(質量比)の範囲にある。このようにして調製される塗布液の色素濃度は一般に0.01〜10質量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5質量%の範囲にある。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法等を挙げることができる。第1情報記録層20及び第2情報記録層30はそれぞれ単層でも重層でもよい。第1情報記録層20及び第2情報記録層30の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好ましくは50〜300nmの範囲にある。
次に、第1反射層22及び第2反射層28について説明すると、第1反射層22及び第2反射層28の材料である光反射性物質は、レーザ光36に対する反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。
これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼であり、特に好ましいものはAgである。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは2種以上の組み合わせで、又は合金として用いてもよい。第1反射層22及び第2反射層28は、例えば上記反射性物質を蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングすることにより第1情報記録層20上、第2基板26上等に形成することができる。
そして、第1反射層22の層厚は、2〜150nmの範囲にあることが好ましい。また、第2反射層28の層厚は、一般には10〜300nmの範囲にあり、好ましくは50〜200nmの範囲である。
次に、保護層32は、第2情報記録層30等を物理的及び化学的に保護する目的で設けられる。この保護層32は、第1基板18や第2基板26のうち、第1情報記録層20及び第2情報記録層30が設けられていない部分にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けられてもよい。
保護層32に用いられる材料としては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34、ZnO−Ga23等の無機物質;熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質;を挙げることができる。
保護層32は、真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けることができる。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を使用する場合には、これらを適当な溶剤に溶解した塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後、この塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形成することができる。これらの塗布液中には、さらに帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層32の層厚は、一般には1nm〜10μmの範囲にある。
次に、中間層14は、上述したように、少なくとも第1情報記録層20と第2情報記録層30との間に設けられる。
中間層14の材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、感圧式両面テープ等や、SiO2等の無機材料等が挙げられる。また、これらの材料を単独又は混合してもよいし、一層だけではなく多層膜にして用いてもよい。このような中間層14は、スピンコート法やキャスト法、スパッタ法により形成することができる。
また、中間層14の材料としては、接着剤又は粘着剤を含むようにしてもよい。接着剤は、例えばUV硬化樹脂、EB硬化樹脂、熱硬化樹脂等を使用することが好ましく、特に、UV硬化樹脂を使用することが好ましい。
接着剤としてUV硬化樹脂を使用する場合は、該UV硬化樹脂をそのまま、あるいはメチルエチルケトン、酢酸エチル等の適当な溶剤に溶解して溶液を調製し、ディスペンサから基板表面に供給してもよい。なお、作製される光ディスクの反りを防止するために、接着剤としてのUV硬化樹脂は硬化収縮率の小さいものが好ましい。このようなUV硬化樹脂としては、例えば大日本インキ化学工業社製の「SD−640」等のUV硬化樹脂を挙げることができる。
接着剤は、例えば第1記録媒体部12Aの貼り合わせ面上に、所定量塗布し、その上に第2記録媒体部12Bを載置した後、スピンコートにより接着剤を第1記録媒体部12Aと第2記録媒体部12Bとの間に均一になるように広げた後、硬化させることが好ましい。
また、中間層14に含まれる接着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系の粘着剤を使用することができるが、透明性、耐久性の観点から、アクリル系の粘着剤が好ましい。アクリル系の粘着剤としては、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレート等を主成分とし、凝集力を向上させるために、短鎖のアルキルアクリレートやメタクリレート、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレートと、架橋剤との架橋点となりうるアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド誘導体、マレイン酸、ヒドロキシルエチルアクリレート、グリシジルアクリレート等とを共重合したものを用いることが好ましい。主成分と、短鎖成分と、架橋点を付加するための成分との混合比率、種類を、適宜調節することにより、ガラス転移温度(Tg)や架橋密度を変えることができる。
前記粘着剤と併用される架橋剤としては、例えばイソシアネート系架橋剤が挙げられる。このイソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシアネート類、また、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシアネート類を使用することができる。これらのイソシアネート類の市販されている商品としては、日本ポリウレタン社製のコロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートHTL;武田薬品社製のタケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202;住友バイエル社製のデスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL;等を挙げることができる。
粘着剤は、第1記録媒体部12Aの貼り合わせ面上に、所定量、均一に塗布し、その上に第2記録媒体部12Bを載置した後、硬化させてもよいし、予め第2記録媒体部12Bの片面に、所定量を均一に塗布して粘着剤塗膜を形成しておき、該粘着剤塗膜を第1記録媒体部12Aの貼り合わせ面に貼り合わせ、その後、硬化させてもよい。
ここで、サンプル1〜15について、中間層14の厚みtcに対する第1情報記録層20の未記録反射率を測定した実験例を説明する。
まず、サンプル1〜15の内容は以下のとおりである。
(サンプル1〜3)
ポリカーボネート樹脂を射出成形することにより、スパイラル状の第1プリグルーブ16(深さ120nm、溝幅365nm、トラックピッチ0.74μm)を有する厚さ0.575mm、直径120mmの基板に成形し、これを第1情報記録層20を形成するための第1基板18とした。
その後、以下の化学式(化1)で示されるオキソノール色素と、以下の化学式(化2)で示されるオキソノール色素を90:10の比率で混合し、この混合色素1.00gを2,2,3,3−テトラフルオロ−プロパノール100mlに溶解した塗布液を調製し、この塗布液をスピンコート法により第1基板18の第1プリグルーブ16が形成されている面上に塗布して第1情報記録層20を形成した。
Figure 2007287187
Figure 2007287187
次に、第1情報記録層20上に、AgBiNd合金(ターゲット組成:Ag=99.45at%、Nd=0.35at%、Cu=0.20at%)をスパッタして層厚13nmの第1反射層22を形成した。これにより、第1情報記録層20を有する第1記録媒体部12Aを得た。
一方、ポリカーボネート樹脂を射出成形することにより、スパイラル状の第2プリグルーブ24(深さ30nm、ランドの幅440nm、トラックピッチ0.74μm)を有する厚さ0.600mm、直径120mmの基板に成形し、これを第2情報記録層30を形成するための第2基板26とした。
次に、第2基板26の第2プリグルーブ24が形成されている面上に、AgBiNd合金(ターゲット組成:Ag=99.45at%、Nd=0.35at%、Cu=0.20at%)をスパッタして層厚120nmの第2反射層28を形成した。
さらに、上述した化学式(化1)で示されるオキソノール色素2.00gを2,2,3,3−テトラフルオロ−プロパノール100mlに溶解した塗布液を調製し、この塗布液をスピンコート法により第2基板26の第2反射層28が形成されている面上にレーザ光の最長波長λmaxにおける吸光度=1.10として塗布して第2情報記録層30を形成した。
次いで、第2情報記録層30上に色素保護として、ZnO−Ga23(ターゲット組成:ZnO=30wt%、Ga23=70wt%)をRFスパッタして層厚5nmの保護層32を形成した。これにより、第2情報記録層30を有する第2記録媒体部12Bを得た。
その後、紫外線硬化樹脂(ダイキュアクリアSD640 大日本インキ化学工業製)を接着剤として用いて、第1記録媒体部12Aと第2記録媒体部12Bを貼り合わせて光ディスクを得た。この接着剤の層、すなわち、中間層14の厚さtcは25μmであった。
(サンプル4〜7)
サンプル1において、中間層14の厚さtcを30μmとした点以外は、サンプル1と同じである。
(サンプル8〜11)
サンプル1において、中間層14の厚さtcを33μmとした点以外は、サンプル1と同じである。
(サンプル12〜15)
サンプル1において、中間層14の厚さtcを36μmとした点以外は、サンプル1と同じである。
(評価)
そして、これらサンプル1〜15について第1情報記録層20の未記録反射率を測定し、特定の基準サンプルにおける第1情報記録層20の未記録反射率と比較した。基準サンプルは、情報記録層が単層の光ディスクであって、具体的には、サンプル1において、第2記録媒体部12Bの代わりに、透明基板を貼り合せた構成を有する。
サンプル1〜15の各測定値(第1情報記録層20の未記録反射率)を表にまとめたものを図7に示し、各測定値をプロットしたグラフを図8に示す。なお、基準サンプルの未記録反射率は6.0%であった。
これらサンプル1〜15の測定結果から、いずれも基準サンプルの反射率よりも高い値となっており、第2情報記録層30からの戻り光によって第1情報記録層20の反射率が高くなっていることがわかる。中間層14が薄いと、第2情報記録層30からの戻り光が強く、その影響で第1情報記録層20の反射率が上昇し、緒特性に悪影響を及ぼすおそれがある。中間層14を35μm程度まで厚くすると、第1情報記録層20の反射率が大幅に下がり、クロストークが激減していることがわかる。
そして、実用的なレベルとしては、反射率が7.0%以下であればいいことから、図8のグラフからもわかるように、中間層14の厚みtcとして31μm以上が好ましい。上限は、36μmを超えてもよいが、第2情報記録層30に記録された信号の読み取りが困難になることから、39μm以下が好ましい。
なお、本発明に係る光情報記録媒体は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
第1及び第2の実施の形態に係る光ディスクを一部省略して示す断面図である。 第1及び第2の実施の形態に係る光ディスクの第1基板を第1情報記録層及び第1反射層と共に示す一部省略断面図である。 第1及び第2の実施の形態に係る光ディスクの第2基板を第2情報記録層及び第2反射層と共に示す一部省略断面図である。 第1の実施の形態に係る光ディスクの製造方法を示す工程ブロック図である。 第3及び第4の実施の形態に係る光ディスクを一部省略して示す断面図である。 第3の実施の形態に係る光ディスクの製造方法を示す工程ブロック図である。 サンプル1〜15の各測定値(第1情報記録層の未記録反射率)を示す表図である。 サンプル1〜15の各測定値(第1情報記録層の未記録反射率)をプロットして示すグラフである。
符号の説明
10A〜10D…光ディスク 12A…第1記録媒体部
12B…第2記録媒体部 14…中間層
18…第1基板 20…第1情報記録層
22…第1反射層 26…第2基板
28…第2反射層 30…第2情報記録層
34…ピックアップ 36…レーザ光
40…対物レンズ

Claims (7)

  1. 第1基板と第2基板と、
    前記第1基板上に形成された第1記録層と、
    前記第2基板上に形成された第2記録層とを具備し、記録及び/又は再生用のレーザ光が照射される方向から見て前記第1記録層と前記第2記録層がこの順番で配置され、少なくとも前記第1記録層に対してレーザ光を照射することによって情報の記録及び/又は再生を行う光情報記録媒体において、
    前記第1記録層と前記第2記録層との間に中間層が介在され、
    前記中間層の膜厚は、31〜39μmであることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 第1基板と第2基板と、
    前記第1基板上に形成された第1記録層と、
    前記第2基板上に形成された第2記録層とを具備し、記録及び/又は再生用のレーザ光が照射される方向から見て前記第1記録層と前記第2記録層がこの順番で配置され、少なくとも前記第1記録層に対してレーザ光を照射することによって情報の記録及び/又は再生を行う光情報記録媒体において、
    前記第1記録層と前記第2記録層との間に中間層が介在され、
    前記中間層の膜厚は、前記レーザ光を少なくとも前記第1記録層に集光する対物レンズの開口数に応じた膜厚に設定されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  3. 請求項2記載の光情報記録媒体において、
    前記対物レンズの開口数が0.65であり、
    前記中間層の膜厚が31〜39μmであることを特徴とする光情報記録媒体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体において、
    前記第1記録層が形成された前記第1基板と、前記第2記録層が形成された前記第2基板とが、前記第1記録層と前記第2記録層が対向するようにして、前記中間層を介して貼り合わされて構成されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体において、
    前記第1基板上に前記第1記録層、前記中間層、前記第2記録層、前記第2基板がこの順番で積層されて構成されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光情報記録媒体において、
    前記中間層は、粘着剤又は接着剤を含有していることを特徴とする光情報記録媒体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光情報記録媒体において、
    前記記録及び/又は再生用のレーザ光の波長が405nm、前記レーザ光を少なくとも前記第1記録層に集光する対物レンズの開口数が0.65、前記第1基板の端面から前記第1記録層までの距離が0.6mmに対応したものであることを特徴とする光情報記録媒体。

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