JP2007286509A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像データ操作により位置ずれが補正された箇所に筋や濃度むらが発生する。
【解決手段】記録画像Gは、主走査方向に12等分され、分割画像G1から分割画像G12までそれぞれ互いに隣り合う分割画像と接し、位置ずれ量に応じ、各分割画像は副走査方向に位置ずれを打ち消すようにずらされて配列されている(図(a))。分割画像G1、G2、G3領域内のラインスクリーンは、各ドットが階段状に並べられている(図(b))。しかし、分割個所においてスクリーン構造が変化するため、記録画像Gの点線U1、U2に該当する線上には筋が発生することがある。そこで、画素濃度調整部は、筋に該当する点線U1、U2上のドットDの濃度を露光パターンを操作することにより調整する。
【選択図】図10
【解決手段】記録画像Gは、主走査方向に12等分され、分割画像G1から分割画像G12までそれぞれ互いに隣り合う分割画像と接し、位置ずれ量に応じ、各分割画像は副走査方向に位置ずれを打ち消すようにずらされて配列されている(図(a))。分割画像G1、G2、G3領域内のラインスクリーンは、各ドットが階段状に並べられている(図(b))。しかし、分割個所においてスクリーン構造が変化するため、記録画像Gの点線U1、U2に該当する線上には筋が発生することがある。そこで、画素濃度調整部は、筋に該当する点線U1、U2上のドットDの濃度を露光パターンを操作することにより調整する。
【選択図】図10
Description
本発明は、画像形成装置に係り、例えば画素のずらし、挿入、間引き等の画素データ操作によって画像位置を補正するのに用いて好適な画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式のカラー画像形成装置では、高い生産性を達成するため、タンデム方式を採用することが主流となっている。タンデム方式のカラー画像形成装置は、(1)各色の感光体に形成されたトナー像を像担持体上へ多重転写し、この多重転写された記録画像を像担持体から記録シートへ転写するものと、(2)転写搬送体による記録シートの搬送経路の対向位置に各色の感光体を配設し、記録シートを搬送すると共に順次各色のトナー像を記録シートへ多重転写して記録画像を形成するものとがある。何れのものであっても、露光装置、感光体、像担持体、そして転写搬送体のアライメントのずれ等により、各色のトナー像が相対的にずれた位置に記録シートへ転写され、記録画像に位置ずれが発生することがある。
図21(a)に示されているように、入力画像データ100は、画像処理部101に入力され、各色の画像情報100m、100c(本図では、4色のうちマゼンタ及びシアンを図示)に分解される。そして、各色の画像形成部102Y、102M、102C、102Kにおいて画像情報100m、100cに応じたトナー像が像担持体103へ多重転写され、更に記録シートへ転写される。この時、画像形成部102Y、102M、102C、102Kを構成している露光装置や感光体、そして、像担持体103にアライメントのずれ等がある場合、各色の出力画像100M、100Cは、相対的にずれてしまい、記録シートに転写される記録画像に位置ずれが生じる。そのため、このような位置ずれの補正を行うことが不可欠である。尚、本図における像担持体103が転写搬送体として機能している場合であっても、同様にして位置ずれが発生する。
このような位置ずれを補正する方法としては、一般的に像担持体や転写搬送体等の表面にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のマーク像を連続して複数個形成し、これらマーク像の位置をセンサにより検出し、位置ずれを補正する方法が開示されている(特許文献1参照。)。
従来、センサの検出結果に基づいて、各色の成分ごとのマーク像の位置の平均値が求められ、各色の位置ずれ量が算出される。そして、これらの位置ずれ量は、ROS(Raster Output Scanner:レーザ出力部)、LEDアレイやレーザアレイ等の作像手段へ画像の描きこみタイミング、画像書き込みのクロック周波数制御、ROS内ミラーやLEDアレイのチルト制御等へフィードバックされていたが、高価であった。
しかし、最近になり、2400dpi以上の高解像度の露光装置が実用化され、データ処理能力の高速化及び搭載メモリの大容量化により、カラー画像形成装置におけるメモリ上の入力画像の画素位置データを操作するだけで位置ずれ補正が可能となった。具体的には、図21(b)に示されているように、画像処理部101に入力された入力画像データ100は、各色の画像情報100m、100c(本図では、4色のうちマゼンタ及びシアンを図示)に分解される。この時、各色の画像情報100m、100cは、各色の画像形成部102Y、102M、102C、102Kにおいて発生する位置ずれを打ち消すように、予め画素位置データが操作されている。そして、各色の画像形成部102Y、102M、102C、102Kにおいて画素位置データを操作された各色の画像情報100m、100cに応じたトナー像が像担持体103へ多重転写され、更に記録シートへ転写される。ここで、出力画像100M、100Cは、画素位置データを操作されているため、位置ずれが補正された状態で記録シートへ転写されることになる。その結果、画素位置データの操作だけで位置ずれを補正することができ、低コスト化が可能となった。
画素位置データの操作で位置ずれを補正する方法として、画素のずらし、挿入、間引きの何れかの画像データ操作によって位置ずれを補正する方法が提案されている(特許文献2参照。)。
具体例としては、図22に示されているように、記録画像gを主走査方向に12等分し、各分割画像を副走査方向に沿って位置ずれを打ち消す方向にずらされている(同図(a))。これによって、高価なミラーのチルト機構等によらずスキューの補正が可能となる。
特開平8−248721号公報
特開2001−353906号公報
しかし、図22(a)に示す点線矩形Z内を拡大した分、同図(b)に示されているように、分割画像g1、g2、g3領域内のラインスクリーンは各ドットが階段状に並べられている。分割個所においてスクリーンの構造が変化するため、スクリーン角によっては、前記分割個所の境界(図中点線u1、u2)に縦筋(筋ムラ)が現れる場合がある。
筋ムラは、画素ずらしにより、画素ずらしを行った周辺の画素の画素配置が他の場所と異なり、レーザ光が照射され画素配置の乱れが蓄積されるレーザ光量の違いになって表れるときに、視認できるレベルの筋が発生する。特に、蓄積露光量の振幅が画素ずらしを行った場所で他の場所よりも結果的に減少した場合は白筋となり、目に付きやすい。画素ずらしによって筋の発生メカニズムについて図を用いて説明する。ここでは、45度ラインスクリーン2値画像を例に挙げて説明を行うがこれに限定されるものではない。
図23は、一般的な200線45度ラインスクリーンを2400dpiのビットマップ上に展開した画像を示す図である。図24は、画素ずらしを行った場合の画素配置を示す図である。これらの画像上では、“1”はon画素、すなわちレーザ光が照射される画素を表し、“0”はoff画素、すなわちレーザ光が照射されない画素を表している。一般的に、レーザ光は、図25に示すように、ガウシアン型の強度分布をもっており、実際に照射された周辺の画素にもその影響を及ぼしている。
図26及び図27は、図23及び図24に示したパターンに、図25で示したレーザ光の強度分布を畳み込み積分した露光強度分布を示す図である。図28は、画素ずらし箇所の蓄積露光量の比較を示す図である。同図により、画素ずらし箇所では、蓄積露光量の振幅がずらし前にくらべて増加していることがわかる。これに起因して、後の現像プロセスを経ることにより筋ムラとなって表れる。
このような位置ずれによる筋ムラは低コストで補正できるものの、記録画像の見映えが悪くなってしまうといった問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、画像データ操作により位置ずれが補正された箇所に筋や濃度むらが発生することを防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、マーク像信号及び画像信号に基づいて光を走査する光走査手段と、前記光走査手段によって走査された光に基づいてそれぞれ静電潜像を担持して、現像により各色のトナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体と、前記各像担持体から転写された各色のトナー像を記録媒体に多重転写する転写手段と、前記転写手段に転写された各色のトナー像に含まれるマーク像を検出するマーク像検出手段と、前記マーク像検出手段により検出されたマーク像に基づいて、各色のトナー像の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、前記位置ずれ検出手段により検出された各色のトナー像の位置ずれに基づいて、前記画像信号を構成する画素を操作すると共に、操作された画素の一方または両方に隣接する画素の画素値、又は操作された画素近傍の画素の画素値を調整することにより、前記画像信号を補正する補正手段と、を備えている。
補正手段は、トナー像の位置ずれに基づいて、例えば画素のずらし、挿入、間引き等、画像信号を構成する画素を操作する。このとき、操作された画素がある箇所において、視認できる筋ムラが発生することがある。また、蓄積露光量の振幅が画素ずらしを行った場所が減少した場合は白筋となり、目につきやすい。そこで、補正手段は、操作された画素の一方または両方に隣接する画素の画素値、又は操作された画素近傍の画素の画素値を調整する。これにより、蓄積露光量を調整して、筋を視認できないレベルにすることができる。
前記補正手段は、前記操作された画素がある箇所の画像部の画素、非画像部の中央付近の画素、前記画像部及び非画像部の近傍画素の画素、の少なくとも1つの画素値を調整してもよい。画像部、非画像部中央付近の画素は画素ずらしにより、蓄積される露光量の変化が最も大きな箇所であり、その画素またはその周辺画素の画素値を制御することにより効率的に筋を視認できないレベルにすることができる。
補正手段は、前記画像信号が二値画像信号である場合に、前記操作された画素がある箇所の画像部の画素、非画像部の中央付近の画素、前記画像部及び非画像部の近傍画素の画素、の少なくとも1つの画素の画素値を反転してもよい。
例えば電子写真方式のプリンタでは、ハーフトーニング処理により多値画像から二値画像に変換される。この二値画像で、画素ずらしを行った箇所の画像部及び非画像部の中央付近の画素を反転することにより、蓄積される露光量を均一にして、筋を視認できないレベルにすることができる。
また、前記補正部は、画素値を反転することにより、近傍画素と異なる画素値の孤立画素を生成してもよい。近傍画素と反転画素は同値にならない孤立画素にすることにより、反転画素自身は現像プロセスで現像されるだけの十分な露光エネルギーを得られないので、画像上に残ることはなく、露光量の補正としての機能のみを担うことができる。
本発明は、マーク像信号及び画像信号に基づいて光を走査する光走査手段と、前記光走査手段によって走査された光に基づいてそれぞれ静電潜像を担持して、現像により各色のトナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体と、前記各像担持体から転写された各色のトナー像を記録媒体に多重転写する転写手段と、前記転写手段に転写された各色のトナー像に含まれるマーク像を検出するマーク像検出手段と、前記マーク像検出手段により検出されたマーク像に基づいて、各色のトナー像の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、前記位置ずれ検出手段により検出された各色のトナー像の位置ずれに基づいて、前記画像信号を構成する画素を操作すると共に、操作された画素の近傍の露光パターンを調整するように前記画像信号を補正する補正手段と、を備えている。
補正手段は、トナー像の位置ずれに基づいて、例えば画素のずらし、挿入、間引き等、画像信号を構成する画素を操作する。このとき、操作された画素がある箇所において、視認できる筋ムラが発生することがある。また、蓄積露光量の振幅が画素ずらしを行った場所が増加した場合は白筋となり、目につきやすい。そこで、補正手段は、操作された画素の近傍の露光パターンを調整する。これにより、蓄積露光量を調整して、筋を視認できないレベルにすることができる。
前記補正手段は、前記操作された画素がある箇所の画像部中央に近接した1つ以上の非画像部画素または非画像部に接した画像部画素の露光パターンを調整してもよい。これにより、画素ずらしにより変化した露光量を元の状態に調整して、筋を視認できないレベルにすることができる。
また、前記補正手段は、前記画像信号が二値画像信号である場合に、前記操作された画素がある箇所のオン画素中央部に近接した1つ以上のオフ画素、またはオフ画素に接したオン画素を反転してもよい。例えば電子写真方式のプリンタでは、ハーフトーニング処理により多値画像から二値画像に変換される。この二値画像で、画素ずらしを行った箇所の画像部及び非画像部の中央付近の画素を反転することにより、蓄積される露光量を均一にして、筋を視認できないレベルにすることができる。
本発明に係る画像形成装置は、画像データ操作により位置ずれを補正した箇所に筋や濃度むらが発生するのを防止することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子写真方式を用いたカラー画像形成装置の概略構成図である。図1には、接触帯電器で感光体表面を帯電した後、レーザ光線の照射により静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより現像するゼログラフィエンジンをイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色について備えたタンデム型のカラー電子写真方式のカラー画像形成装置のIOT(イメージアウトプットターミナル:画像出力部)の概要が示されている。尚、図中ではカラー画像形成装置の画像読取部や画像処理部などは省略している。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子写真方式を用いたカラー画像形成装置の概略構成図である。図1には、接触帯電器で感光体表面を帯電した後、レーザ光線の照射により静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより現像するゼログラフィエンジンをイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色について備えたタンデム型のカラー電子写真方式のカラー画像形成装置のIOT(イメージアウトプットターミナル:画像出力部)の概要が示されている。尚、図中ではカラー画像形成装置の画像読取部や画像処理部などは省略している。
カラー画像形成装置は、図中矢印Aの方向にて回転する4つの感光体1Y、1M、1C、1Kと、この各感光体の表面を帯電する接触帯電器2Y、2M、2C、2Kと、帯電された各感光体表面を各色の画像情報に基づいて変調された露光光により露光し、各感光体1Y、1M、1C、1K上に静電潜像を形成するROS(レーザ出力部)3Y、3M、3C、3Kと、各感光体上の静電潜像を各色現像剤で現像して感光体上にトナー像を形成する現像器4Y、4M、4C、4Kと、を備えている。
さらに、カラー画像形成装置は、感光体上の各色トナー像を中間転写体ベルト6に転写する一次転写器5Y、5M、5C、5Kと、中間転写体ベルト6上のトナー像を用紙Pに転写する二次転写器7と、用紙Pに転写されたトナー像を定着する定着器9と、用紙Pを収納する用紙トレイTと、各感光体の表面をクリーニングするクリーナ(図示せず)と、各感光体表面の残留電荷を除去する除電器(図示せず)と、中間転写体ベルト6表面に転写されたマーク像を検出するフォトセンサ10と、中間転写体ベルト6表面をクリーニングするベルトクリーナ8と、を備えている。
このような構成のカラー画像形成装置においては、画像形成動作として、先ず、画像読取部(図示せず)で原稿から読み取られた原画像信号、或いは外部のコンピュータ(図示せず)などで作成された原画像信号が、画像処理部(図示せず)に入力される。この入力画像信号は、各色の画像情報に分解された後、ROS(レーザ出力部)3Y、3M、3C、3Kに入力され、レーザ光線Lが変調される。そして、この変調されたレーザ光線Lは、接触帯電器2Y、2M、2C、2Kにより一様帯電された感光体1Y、1M、1C、1Kの表面に照射される。この各感光体1Y、1M、1C、1K表面にレーザ光線Lがラスタ照射されると、各感光体1Y、1M、1C、1K上にはそれぞれ入力画像信号に対応した静電潜像が形成される。
続いて、各色現像器4Y、4M、4C、4Kにより各感光体1Y、1M、1C、1K上の静電潜像がトナーにより現像され、トナー像が形成される。各感光体1Y、1M、1C、1K上に形成されたトナー像は、各一次転写器5Y、5M、5C、5Kにより中間転写体ベルト6に転写される。この中間転写体ベルト6へトナー像の転写が終了すると、各感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーナにより表面に付着した残留トナーなどの付着物がクリーニングされ、除電器により残留電荷が除去される。
次に、中間転写体ベルト6上のトナー像は、二次転写器7により、用紙トレイから送られてくる用紙P上に転写された後、定着器9により定着され、所望の画像が得られる。用紙P上へのトナー像の転写が終了した後、中間転写体ベルト6の表面に付着した残留トナーなどの付着物がベルトクリーナ8によりクリーニングされ、一回の画像形成動作が終了する。
電子写真方式のカラー画像形成装置は、温度・湿度などの環境条件や経時劣化などの影響により、画像濃度、各色トナー像の位置ずれ、色再現及び階調性やカブリといった画像変動を起こす。そのため、用紙Pへの画像出力前或いは出力待機中に、位置ずれや濃度誤差の補正を行う必要がある。
その方法として、カラー画像形成装置は、中間転写体ベルト6上にマーク像を形成し、マーク像をフォトセンサ10により検出し、フォトセンサ10の出力信号から得られた検出結果より、必要に応じて、後述する補正部において記録画像の補正を行っている。以下、この補正動作を「補正モード」という。尚、濃度誤差の検出方法及び計算方法は以下の説明において省略する。
図2は、カラー画像形成装置の位置ずれの補正の流れを示しているブロック図である。感光体1は、接触帯電器2により帯電される。ROS3は、形成すべき画像の画像信号や、補正モード制御部11から出力されるマーク像の信号に応じて感光体1を露光することで、感光体1上に静電潜像を形成する。現像器4は、感光体1上の静電潜像を現像してトナー像(マーク像)を形成する。このマーク像は中間転写体ベルト6に転写される。
フォトセンサ10は、中間転写体ベルト6上に転写されたマーク像を読み込む。検出情報抽出部12は、フォトセンサ10から出力される信号より位置ずれを検出する。補正部13は、検出情報抽出部12により検出された位置ずれを補正すべく、画像データを操作する。
この時、画像データ操作個所に筋が発生し、その濃度変化量が予め分かっている場合、画素濃度調整部14は、筋が発生している部分の濃度情報を変更する。一方、画像データ操作個所に筋が発生するか否か定かでない場合、スキャニングセンサ16は、濃度調整を実施していない当該画像を読み取り、その検出結果を記憶部15に記憶させることもできる。このとき、画素濃度調整部14は、記憶された検出結果に基づき濃度情報を変更する。画素濃度調整部14は、さらに、位置ずれが変動し、画像データの操作位置が変わった場合、それに合わせて濃度調整個所も変更することもできる。
なお、スキャニングセンサ16で読み取った画像データ操作箇所の濃度変動値と、その時の画像データ(スクリーンの種類、濃度等)の関係を学習し、それらの情報を画素濃度調整部14にフィードバックする構成も可能である。画素濃度調整部14は、変更された濃度情報を適用し、ROS3のレーザパワーを制御することにより該当箇所の画素濃度を補正する。
図3は、マーク像の配列を示す図である。本実施形態においては、シアンが基準色であり、基準色であるシアンの基準マーク像(Mc)とその他の比較色とが組合わされている。具体的には、シアン(Mc)とイエロー(My)の組合せ、シアン(Mc)とマゼンタ(Mm)の組合せ、シアン(Mc)とブラック(Mb)の組合せが順に配列されている。そして、これらマーク像は、図中矢印の方向に移動し、マーク像Mcからマーク像Mbまで順次フォトセンサ10の検出視野(図示せず)を通過することにより、位置ずれが検出される。尚、マーク像の説明に当たり、全ての組合せをまとめてパターン像Mとする。
図4は、フォトセンサ10の概略構成図を示す図である。このフォトセンサ10は、照明手段であるLED10a、10bと、受光光学系であるレンズ10c、マスク10eと、受光素子であるフォトダイオード10dを有している。本図において、左右方向が主走査方向である。
図5は、フォトダイオード10dからの出力信号が検出情報抽出部12で処理される流れを示すブロック図である。検出情報抽出部12は、フォトダイオード出力信号を増幅してセンサ出力信号を出力するAMP20と、センサ出力信号からピーク検出信号を検出するピーク検出回路21と、センサ出力信号からアンダーピーク検出信号を検出するアンダーピーク検出回路22と、を有している。各回路からの出力信号は、図2における補正部13へ送られる。
フォトセンサ10で位置ずれを検出するためには、図3に示されているパターン像Mを照明手段により照射する必要がある。従って、シアン、イエロー、シアン、マゼンタ、シアン、ブラックの順に並ぶマーク像から成るパターン像Mを照明手段により照射する。ここで、シアン、イエロー、マゼンタのマーク像は拡散反射するのに対し、ブラックのマーク像は正反射する。つまり、それぞれの反射光の種類は異なる。
そのため、これら2種類の反射光をひとつのフォトダイオード10dで検出するには、フォトダイオード10dへそれぞれの反射光が入射し得る位置からパターン像Mを照射しなければならず、本実施形態では、照射するマーク像に応じて2つの照明手段を使い分けている。具体的には、LED10aはブラックのマーク像を照射し、LED10bはシアン、イエロー、マゼンタのマーク像をそれぞれ照射する。
受光光学系のレンズ10cは、2種類の反射光のうち、1つの反射光については、フォトダイオード10dの受光面上に、反射光を結像させられるように配置されている。しかし、反射光をフォトダイオード10dへ入射させる際には、その受光面上に反射光を結像させるか結像させないかに限らず、位置ずれ検出や濃度誤差検出に不要な反射光も入射してしまう。そのため、この不要な反射光を遮り、それぞれの検出に有効な反射光の成分だけをフォトダイオード10d受光面上へ導く必要がある。そこで、フォトダイオード10dの直前には、フォトダイオード10d受光面の検出視野を規制するマスク10eが設けられている。マスク10eは、迷光防止のため黒色としている。この受光光学系を構成するレンズ10cとマスク10eにより、何れの反射光を入射させる場合であっても、フォトダイオード10d受光面の検出視野をほぼ等しくすることが可能となっている。
マーク像からの反射光がフォトダイオード10dの受光面上に投影されると、フォトダイオード10dはこの反射光量、すなわちマーク像の濃淡に応じた電流を出力する。図5に示すように、フォトダイオード10dから出力された電流は、AMP20で電流電圧変換/増幅された後、センサ出力信号として図2に示す補正部13、ピーク検出回路21、アンダーピーク検出回路22に供給される。
ピーク検出回路21は、センサ出力信号の最大値を検出し、補正部13に出力する。ピーク検出回路21がセンサ出力信号の最大値を検出することで、マーク像の太さ方向における中心位置の検出が可能となる。そして、補正部13は、このピーク検出信号をシアン、イエロー、マゼンタのマーク像の位置ずれ情報として用いる。
アンダーピーク検出回路22は、センサ出力信号の最小値を検出し、補正部13に出力する。アンダーピーク検出回路22がセンサ出力信号の最小値を検出することで、マーク像の太さ方向における中心位置の検出が可能となる。そして、補正部13は、このアンダーピーク検出信号をブラックのマーク像の位置ずれ情報として用いる。
フォトダイオード10dからの出力信号によりパターン像Mの濃度を検出するには、基準となる出力信号と、パターン像Mより検出される出力信号と、を比較しなければならない。そのため、基準光をフォトダイオード10dへ入射させる場合と、パターン像Mからの反射光を入射させる場合と、を切り換えることが必要となる。
図6は、フォトセンサ10に設けられた10シャッター10fをLED側から見た平面図である。フォトセンサ10には、シャッター10fが中間転写体ベルト6に対面するフォトセンサ10の筐体に摺動可能な状態で取り付けられている。
このシャッター10fには、測定用窓10gと、センサの出力電圧の基準を得るための基準板10hが設けられている。そして、フォトダイオード10dへ入射させる反射光に応じ、図中の矢印方向に駆動装置(図示せず)により移動する機構を備えている。シャッター10fは、通常閉じた状態において基準板10hが受光系光軸上に配置されるような位置にあり、パターン像M測定時のみシャッター10fが開き測定用窓10gが受光系光軸上に配置されるように移動する。
図7は、中間転写体ベルト6上に形成されたマーク像mとフォトセンサ10の中間転写体ベルト6上における検出視野Rとの位置関係を時間の経過に沿って示した図である。同図(a)は、フォトセンサ10の検出視野Rの位置に応じたセンサ出力信号の波形を示すものである。同図(b)は、図5に示すピーク検出回路21から出力されるマーク像mのピーク検出信号を時間の経過と対応して示したものである。ここで、各辺m1、m2であり幅tのマーク像mは、検出視野Rの直径d(1mm)と同一より僅かに小さく形成されている。
中間転写体ベルト6上に一次転写されたマーク像mは、中間転写体ベルト6の回転に伴ってフォトセンサ10の前面を通過し、フォトセンサ10の検出視野Rを横切ることになる。マーク像mが中間転写体ベルト6と共に移動し、フォトセンサ10の検出視野Rが図7に示される中間転写体ベルト6上のA点に差し掛かると、検出視野R内にマーク像mの一辺m1が検出視野Rに進入し、センサ出力信号が変化を開始する。
更にマーク像mが移動すると、検出視野Rに含まれるマーク像mの面積、すなわち検出視野Rとマーク像mの一辺m1との重複面積が拡大するので、センサ出力信号は徐々に上昇する。検出視野Rがマーク像mによって略覆われるB点においては、センサ出力信号は最大となる。
マーク像mの各辺m1、m2の幅tはフォトセンサ10の検出視野Rの直径dよりも僅かに小さく形成されていることから、マーク像mがB点を過ぎると、今度は検出視野Rに含まれるマーク像mの面積、すなわち検出視野Rとマーク像mとの重複面積が減少していく。このため、センサ出力信号は徐々に下降し、マーク像mがフォトセンサ10の検出視野Rから完全に脱した時点でセンサ出力信号は最小となる(C点)。
このように図7に示した例では、マーク像mの一辺m1がフォトセンサ10の検出視野Rを通過する際に(A点からB点の間)、かかる検出視野Rとマーク像mとの重複面積が中間転写体ベルト6の進行に伴って連続的に変化しており、同じ強度のセンサ出力信号が継続してフォトセンサ10から出力されることがないように構成されている。すなわち、センサ出力信号には瞬間的に最大値が発生することになる。このようなセンサ出力信号の波形は、フォトセンサ10の検出視野Rを円形状に形成すると共に、マーク像mの太さtを検出視野Rの直径dと同一にするか又は小さくすることによって、容易に得ることができる。
多色刷印刷機、カラー複写機、カラープリンタ等では、マーク像mを中間転写体ベルト等の移動体上に形成する際に、その時の温度湿度等の環境条件によってマーク像mの太さtが変化してしまうことがある。この場合、フォトセンサ10の検出視野Rの直径dと完全に同一の太さのマーク像mを形成することは困難である。従って、前述の如く、マーク像mの太さtが検出視野Rの直径dよりも小さい場合であっても、センサ出力信号の波形に瞬間的な最大値が発生することは、実際にカラープリンタ等を構成する際に有利である。
図7に示すように、センサ出力信号の波形に瞬間的な最大値が発生する場合は、その最大値はマーク像mの一辺m1の太さ方向の中心位置(重心位置)がフォトセンサ10の検出視野Rの中心位置に合致した場合である。従って、ピーク検出回路21がセンサ出力信号の最大値(ピーク)を検出し、図7(b)に示すように、この最大値に合わせてパルス状のピーク検出信号を出力するようにすれば、かかるピーク検出信号の立ち上がりエッジ部分がマーク像mの一辺m1の中心位置(重心位置)を示していることになり、かかるm1の位置を正確に検出することができる。
また、図7に示したマーク像mは、中間転写体ベルト6の移動方向に対して異なる方向へ略45度に傾斜した2辺m1、m2を有してV字状に形成されている。フォトセンサ10は、このマーク像mの一つを検出することにより、主走査方向と副走査方向の位置ずれ量を一度に把握することができる。すなわち、センサ出力信号は検出視野RがC点に達することで一旦は最小となるが、かかる検出視野RがD点を過ぎると、再びマーク像mの辺m2と検出視野Rが重なり始めることから、再度立ち上がり始め、かかる辺m2の太さ方向の中心位置が検出視野Rの中心位置と重なったE点で最大値を示す。そして、m2と検出視野Rの重複面積が減少するにつれて、センサ出力信号も小さくなり、マーク像mが検出視野Rから脱したF点で最小出力に戻る。
このため、フォトセンサ10がV字状のマーク像mを読み込むと、図7(b)に示すように、マーク像mの各辺m1、m2太さ方向の中心位置(重心位置)が検出視野Rの中心位置と重なったB点及びE点に対応して、一対のパルス状ピーク検出信号がピーク検出回路21から出力される。
図8は、位置ずれ補正の動作を示すフローチャートである。
ステップS1において、感光体1は現像器4により現像されたパターン像M(図3)を中間転写体ベルト6上に形成する。ステップS2において、フォトセンサ10はパターン像Mを読み込んでパターン像Mを測定する。ステップS3において、フォトダイオード10dの出力信号をもとに、検出情報抽出部12のピーク検出回路21は、ピーク検出信号を出力する。補正部13は、ピーク検出信号に基づいて、基準色シアンの主走査方向の目標値に対する絶対値位置ずれ量、基準色シアンに対する、イエロー、マゼンタの相対位置ずれ量を測定および計算する。
図9は、マーク像測定時のフォトセンサ10のシャッター10fの動作信号、フォトセンサ10のLED10bの点灯信号、センサ出力信号、ピーク検出信号の波形のタイミングチャートである。本実施形態において、パターン像Mを形成する各色マーク像の位置ずれ量は、図9に示されているマーク像測定時のタイミングチャートから計算される。
図9中に示されているように、位置ずれ量の測定は、まず、シャッター10fを閉じ、LED10bを消灯した状態から開始される。パターン像Mがセンサの測定位置を通過する前にシャッター10fを開いた後、LED10bを点灯させる。この時、センサ出力信号は、0Vとなっている。この理由は、本実施形態で使用されている中間転写体ベルト6の表面が黒色で鏡面または光沢を持ち、中間転写体ベルト6表面の非画像部はLED照明光をほとんど拡散しないため、フォトダイオード10dに反射光が入射されず、センサ出力信号は0Vとなるのである。
シャッター10fが開いた状態のまま、シアンのマーク像の一辺がセンサ測定位置を通過することにより、センサの出力信号は、シアンのトナー量に対応したパルス状の波形となる。この際、図5に示されているように、ピーク検出回路21は、センサ出力信号の最大値を検出し、ピーク検出信号を出力する。ここで、位置ずれ測定開始からピーク検出信号が出力されるまでの時刻をtA1とする。そして、マーク像の残り一辺がセンサ測定位置を通過して、ピーク検出回路21が次のピーク検出信号を出力するまでの時刻をtA2とする。
以後、同様にして、イエロー、シアン、マゼンタ、シアン、ブラックのマーク像がセンサ測定位置を通過してピーク検出信号が出力されるまでの時刻tT1、tT2、tB1、tB2を順次測定する。図9においては、シアン、イエロー、シアンのマーク像までの通過の状態を示しているが、ブラックのマーク像が通過する際には、LED10bが消灯、LED10aが点灯され、アンダーピーク検出信号が出力されるまでの時刻が測定される。そして、すべてのマーク像がセンサの測定位置を通過した後、シャッター10fは閉じられ、LED10aは消灯される。これにより、1回のパターン像の測定動作が終了する。
次に、位置ずれ量については、基準色シアンの主走査方向の目標値に対する絶対値位置ずれ量、基準色シアンに対する、イエロー、マゼンタの相対位置ずれ量を計算する。先ず、基準色シアンの主走査方向絶対値位置ずれ量は、式(1)より求められる。
基準色シアンに対する、イエローの相対位置ずれは、副走査方向については式(2)、主走査方向については式(3)より求められる。
ここで、tA1、tA2、tT1、tT2、tB1、tB2は、位置ずれ測定開始からピーク検出信号が出力されるまでの時刻(μs)である。PSは、プロセス速度(mm/s)である。基準色シアンに対する、マゼンタ、ブラックの相対位置ずれ量も同様に計算する。これを主走査方向の2箇所で検出すれば、主走査、副走査のオフセットずれに加え、副走査方向のスキューずれや、主走査方向の全倍率ずれを検出できる。更に、3箇所以上で検出すれば、走査線の曲がりによる位置ずれ(BOWずれリニアリティずれ)や主走査方向の部分倍率ずれなどを検出できる。
これらの計算は、図8のステップS3に該当する。すなわち、ステップS3において、補正部13は、上述した式(1)〜(3)に基づいて位置ずれ量の測定および計算を行う。ステップS4において、位置ずれ量に基づき画像データの操作が実施される。
そして、画像データ操作個所に筋が発生し、その濃度変化量が予め分かっている場合には、ステップS5において、画像データ操作個所に発生した筋を消すため、画素値調整部14は、筋が発生した箇所の画素値を変更する。
また、画像データ操作個所の筋や記録画像の濃度むらが発生するか否か定かではない場合には、スキャニングセンサ16は、前記画素値調整を実施していない当該画像データ操作時の濃度むらを検出し(ステップS11)、更に記憶部15にこれら筋や濃度むらを記憶させる(ステップS12)。上述のステップS5では、画素濃度調整部14は、記憶部15に記憶された検出結果に基づき画素値を変更することもできる。更に、位置ずれが変動し、画像データの操作位置が変わった場合、画素濃度調整部14は、それに合わせて画素値調整個所も変更することができる。更にまた、スキャニングセンサ16で読み取った画像データ操作箇所の濃度変動値と、その時の画像データ(スクリーンの種類、濃度等)の関係を学習し、画素濃度調整部14にフィードバックする構成も可能である。
図10は、画像データ操作個所に発生した筋を消す際の画素濃度の変更例を示す図である。同図(a)において、記録画像Gは、主走査方向に12等分され、分割画像G1から分割画像G12までそれぞれ互いに隣り合う分割画像と接し、位置ずれ量に応じ、各分割画像は副走査方向に位置ずれを打ち消すようにずらされて配列されている。各分割画像が副走査方向にずらされているのを示すため、便宜的に各分割画像の中央に黒い線が形成されている。同図(b)は、同図(a)の点線矩形Z内を拡大した図である。各分割画像は、ラインスクリーンにより表現されている。点線U1は分割画像G1及び分割画像G2の接触部を、そして点線U2は分割画像G2及び分割画像G3の接触部をそれぞれ示している。
同図(b)に示されているように、分割画像G1、G2、G3領域内のラインスクリーンは、各ドットが階段状に並べられている。しかし、分割個所においてスクリーン構造が変化するため、記録画像Gの点線U1、U2に該当する線上には筋が発生することがある(図23(b)の点線u1、u2を参照。)。そこで、本図の例においては、画素濃度調整部14は、筋に該当する点線U1、U2上のドットDの濃度を高く調整している。これにより、筋を目立たなくすることができ、記録画像Gを分割することにより位置ずれを補正した場合であっても、記録画像Gの画質を落とすことなく補正をすることが可能となる。つぎに、45度ラインスクリーン2値画像を例に挙げて説明する。
図11は、補正後の45度ラインスクリーン2値画像を示す図である。ここでは、値の調整された画素がグレーで示されている。図12は、図11に対して図26のレーザ光強度分布を重畳した蓄積露光量分布を表す図である。図13は、画素ずらし箇所の蓄積露光量の比較を示す図である。
画素ずらしを行った箇所の画像部、及び非画像部中央付近の画素、および/またはその近傍画素、の画素値を調整を行った結果、蓄積露光量の振幅が補正され、画素ずらしを行う前とほぼ等しくなっていることが判る。また、これら画素値調整を行った画素では、調整画素の画素値とその8近傍の画素値の値が異なる孤立画素であり、2400dpiの高解像度の孤立画素は、画像上に孤立点となって現れるだけの十分なエネルギーを持たない。すなわち、これら調整画素は、画像を乱すことなく露光量の調整のみに作用していることになる。
尚、図10の例では、点線U1、U2上のドットDの濃度を高く調整しているが、これに限定されるものではない。スクリーンによってドットDの濃度を低く調整した方が筋を目立たなくすることができる場合には、画素濃度調整部14は、ドットDの濃度を低く調整してもよく、適宜設定濃度を選択することができる。また、スクリーンの種類、濃度により、濃度の適正な設定や濃度を調整する位置が変わる。このため、画素濃度調整部14は、スクリーンの種類、濃度に応じ濃度設定や濃度調整位置を変更することも可能である。
以上のように、第1の実施形態に係るカラー画像形成装置は、各色のトナー像の位置ずれに基づいて、画像データを構成する画素を操作すると共に、操作された画素の一方または両方に隣接する画素の画素値、又は操作された画素近傍の画素の画素値を調整する。これにより、操作された画素の箇所に生じる筋や濃度むらが発生するのを防止することができる。
[第2の実施形態]
つぎに、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同一の回路・部位については同一の符号を付して、重複する説明は省略し、主に相違点について説明する。
つぎに、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同一の回路・部位については同一の符号を付して、重複する説明は省略し、主に相違点について説明する。
図14は、第2の実施形態におけるカラー画像形成装置の位置ずれの補正の流れを示しているブロック図である。上記カラー画像形成装置は、図2の画素濃度調整部14に代えて、露光パターン調整部14Aを備えている。
フォトセンサ10は、中間転写体ベルト6上に転写されたマーク像を読み込む。検出情報抽出部12は、フォトセンサ10から出力される信号より位置ずれを検出する。補正部13は、検出情報抽出部12により検出された位置ずれを補正すべく、画像データを操作する。
この時、画像データ操作個所に筋が発生し、その濃度変化量が予め分かっている場合、露光パターン調整部14Aは、筋が発生している部分の露光パターンを変更する。一方、画像データ操作個所に筋が発生するか否か定かでない場合、スキャニングセンサ16は、露光パターンを調整していない当該画像を読み取り、その検出結果を記憶部15に記憶させることもできる。このとき、露光パターン調整部14Aは、記憶された検出結果に基づき露光パターンを変更する。画素濃度調整部14は、さらに、位置ずれが変動し、画像データの操作位置が変わった場合、それに合わせて露光パターン調整個所も変更することもできる。
なお、スキャニングセンサ16で読み取った画像データ操作箇所の濃度変動値と、その時の画像データ(スクリーンの種類、濃度等)の関係を学習し、それらの情報を露光パターン調整部14Aにフィードバックする構成も可能である。露光パターン調整部14Aは、変更された露光パターンを適用し、ROS3のレーザ露光パターンを制御することにより該当箇所の画素濃度を補正する。
また、第2の実施形態では、図8に示すステップS3以降において、次の処理が実行される。すなわち、ステップS3において、補正部13は、上述した式(1)〜(3)に基づいて位置ずれ量の測定および計算を行う。ステップS4において、位置ずれ量に基づき画像データの操作が実施される。
そして、画像データ操作個所に筋が発生し、その濃度変化量が予め分かっている場合には、ステップS5において、画像データ操作個所に発生した筋を消すため、露光パターン調整部14Aは、筋が発生した箇所の露光パターンを変更する。
また、画像データ操作個所の筋や記録画像の濃度むらが発生するか否か定かではない場合には、スキャニングセンサ16は、前記画素値調整を実施していない当該画像データ操作時の濃度むらを検出し(ステップS11)、更に記憶部15にこれら筋や濃度むらを記憶させる(ステップS12)。上述のステップS5では、露光パターン調整部14Aは、記憶部15に記憶された検出結果に基づき露光パターンを変更することもできる。更に、位置ずれが変動し、画像データの操作位置が変わった場合、露光パターン調整部14Aは、それに合わせて露光パターン調整個所も変更することができる。更にまた、スキャニングセンサ16で読み取った画像データ操作箇所の濃度変動値と、その時の画像データ(スクリーンの種類、濃度等)の関係を学習し、露光パターン調整部14Aにフィードバックする構成も可能である。
以上のように、本実施形態に係るカラー画像形成装置は、蓄積露光量のピーク値の増減に対して、露光パターンを調整することにより光量のピーク値を補正して筋ムラを低減するものである。そのために、データ操作のある箇所の画像部中央に近接した1つ以上の非画像部画素または非画像部に接した画像部画素の露光パターンを調整する。以下、具体的に前記45度ラインスクリーン、2値画像を例に挙げて説明を行う。
図15は、順方向の場合の調整する画素パターンを示す図である。この図では、データ操作のある箇所の画像部中央画素を斜線背景で示し、これに近接する非画像部に接した画像部画素(グレー背景)を反転させている。
図16は、図15に示した画素パターンから算出した露光量分布を示す図である。図17は、画素ずらし箇所の蓄積露光量の比較を示す図である。図18は、逆方向ずらしの場合の画素パターンを示す図である。これらの図では、データ操作のある箇所の画像部中央画素を斜線背景で示し、これに近接する非画像部画素(グレー背景)を反転させている。
図19は、図18に示した画素パターンから算出した露光量分布を示す図である。図20は、画素ずらし箇所の蓄積露光量の比較を示す図である。これら結果より、画像データ操作のある箇所の画像部中央に近接した1つ以上の非画像部画素または非画像部に接した画像部画素の露光パターンを調整することにより、画素ずらしに起因して発生していた画素ずらし部の露光量ピーク値の変化は、減少し画素ずらしを行う前の状態とほぼ同じになっていることがわかる。
以上のように、第2の実施形態に係るカラー画像形成装置は、各色のトナー像の位置ずれに基づいて、画像データを構成する画素を操作すると共に、操作された画素の近傍の露光パターンを調整する。これにより、操作された画素の箇所に生じる筋や濃度むらが発生するのを防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。
本発明は、電子写真方式用いた画像形成装置に限定されるものではなく、各色の画像を重ね合わせてフルカラー画像を形成する装置ならば、電子写真方式に限らない。
ここにおける電子写真方式とは、原稿から読み取られた、或いは外部のコンピュータなどで作成された原画像信号を入力する画像処理部と、この入力された原画像信号を各色の画像情報に分解した後、変調されたレーザ光線をラスタ照射させるROS(レーザ出力部)と、接触帯電器に一様帯電され、その表面へレーザ光線がラスタ照射される各色感光体とから構成されるもの、或いはROSではなく、LED等の発光素子アレイにより各色感光体を照射するもの等が該当する。また、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの4色以外にもコーポレートカラーなどの特色を加えた構成とすることもできる。
また、中間転写体ベルト6を用いる代わりに、記録シートを静電吸着し搬送する搬送ベルトの対向位置に各色の感光体を配設し、記録シートの搬送と共に順次各色の記録画像が記録シートへ静電転写される搬送ベルトを適用することも可能である。さらに、画素の操作としては、画素のずらし、挿入、間引き等も適用可能である。
1 感光体
3 ROS
4 現像器
6 中間転写体ベルト
10 フォトセンサ
12 検出情報抽出部
13 補正部
14 画素濃度調整部
15 記憶部
16 スキャンニングセンサ
3 ROS
4 現像器
6 中間転写体ベルト
10 フォトセンサ
12 検出情報抽出部
13 補正部
14 画素濃度調整部
15 記憶部
16 スキャンニングセンサ
Claims (7)
- マーク像信号及び画像信号に基づいて光を走査する光走査手段と、
前記光走査手段によって走査された光に基づいてそれぞれ静電潜像を担持して、現像により各色のトナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体と、
前記各像担持体から転写された各色のトナー像を記録媒体に多重転写する転写手段と、
前記転写手段に転写された各色のトナー像に含まれるマーク像を検出するマーク像検出手段と、
前記マーク像検出手段により検出されたマーク像に基づいて、各色のトナー像の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、
前記位置ずれ検出手段により検出された各色のトナー像の位置ずれに基づいて、前記画像信号を構成する画素を操作すると共に、操作された画素の一方または両方に隣接する画素の画素値、又は操作された画素近傍の画素の画素値を調整することにより、前記画像信号を補正する補正手段と、
を備えた画像形成装置。 - 前記補正手段は、前記操作された画素がある箇所の画像部の画素、非画像部の中央付近の画素、前記画像部及び非画像部の近傍の画素、の少なくとも1つの画素値を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、前記画像信号が二値画像信号である場合に、前記操作された画素がある箇所の画像部の画素、非画像部の中央付近の画素、前記画像部及び非画像部の近傍の画素、の少なくとも1つの画素の画素値を反転することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、画素値を反転することにより、近傍画素と異なる画素値の孤立画素を生成する請求項3に記載の画像形成装置。
- マーク像信号及び画像信号に基づいて光を走査する光走査手段と、
前記光走査手段によって走査された光に基づいてそれぞれ静電潜像を担持して、現像により各色のトナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体と、
前記各像担持体から転写された各色のトナー像を記録媒体に多重転写する転写手段と、
前記転写手段に転写された各色のトナー像に含まれるマーク像を検出するマーク像検出手段と、
前記マーク像検出手段により検出されたマーク像に基づいて、各色のトナー像の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、
前記位置ずれ検出手段により検出された各色のトナー像の位置ずれに基づいて、前記画像信号を構成する画素を操作すると共に、操作された画素の近傍の露光パターンを調整するように前記画像信号を補正する補正手段と、
を備えた画像形成装置。 - 前記補正手段は、前記操作された画素がある箇所の画像部中央に近接した1つ以上の非画像部画素または非画像部に接した画像部画素の露光パターンを調整することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、前記画像信号が二値画像信号である場合に、前記操作された画素がある箇所のオン画素中央部に近接した1つ以上のオフ画素、またはオフ画素に接したオン画素を反転することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006115930A JP2007286509A (ja) | 2006-04-19 | 2006-04-19 | 画像形成装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009230110A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-10-08 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置、および画像形成装置の画像形成方法 |
JP2010061069A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-18 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置、濃度ずれ補正方法、およびプログラム |
JP2010217797A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置、画像形成方法およびプログラム |
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2006
- 2006-04-19 JP JP2006115930A patent/JP2007286509A/ja active Pending
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