JP2007283260A - 塗布液の塗布方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布液がウエブに塗布され始める塗布開始時より均一な膜厚を形成することができ、且つ塗布スジ等のムラを抑制することができる。
【解決手段】バックアップローラ12に支持された状態で連続走行するウエブ14の表面に向かってスロットダイ18の先端から塗布液を吐出してクリアランスHに塗布液ビードを架橋し、該ビードを介して前記ウエブ表面に塗布液を塗布する塗布装置10において、スロットダイ18ウエブ14に対して接近・離間する移動手段60と、移動手段60によるスロットダイ18の移動速度を調整する移動速度調整手段62と、移動手段60を制御して、スロットダイ18を定常塗布時のクリアランス幅よりも小さな塗布開始位置(a)に接近移動して該塗布開始位置で所定の保持時間停止させた後、定常塗布時のクリアランス幅の定常塗布位置(b)に離間移動させる制御手段64と、備えて構成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、塗布液の塗布方法及び装置に係り、特に光学フイルムのように薄膜な塗布膜を塗布開始時から高精度且つ安定して行うための塗布開始技術に関する。
従来、ウエブ(帯状の支持体)の表面に所望する厚さの塗布膜(塗布層)を塗布する塗布装置として、バーコータ方式、リバースロールコータ方式、グラビアロールコータ方式、エクストルージョンコータなどのスロットダイコータ方式等が知られている。これら各種の方式の中でもスロットダイコータ方式の塗布装置は、他の方式と比較して、高速で薄膜塗布が可能であることから色々な塗布分野において多用されている。
エクストルージョンコータに代表されるスロットダイコータの塗布方式は、バックアップローラに支持された状態で連続走行するウエブの表面に向かってスロットダイ先端から塗布液を吐出し、スロットダイ先端とウエブとの間のクリアランスに塗布液ビードを架橋し、該ビードを介してウエブ表面に塗布液を塗布する方式である。
しかし、スロットダイコータ方式は、狭隘なクリアランスに塗布液のビードを架橋するため、塗布装置の製造誤差、スロットダイをウエブに向けて移動する際の振動等の外乱などの因子が塗布精度に大きな影響を及ぼし易い。特に、薄膜で且つ膜厚の均一性が要求される光学フィルム等のように薄膜塗布において高精度な塗布が要求される場合には、このような因子を無視することはできない。塗布液の塗布精度には様々な因子が影響を及ぼすが、そのような因子の一つとして、スロットダイ先端部分(以下、「リップランド」とも称する)とウエブとの間隔(以下、クリアランス幅という)が挙げられる。クリアランス幅とは、通常、塗布液が吐出されるスロットダイのスロット周辺部分とウエブとの間で最も近接する間隔を意味し、いわゆるオーバーバイト構造のスロットダイを使用する場合には、よりウエブに近接する側のリップランド(通常は、下流側リップランド)のクリアランス幅を指す。
このクリアランス幅は、塗布液のビードの状態を大きく左右する因子であり、ウエブ上に形成される膜厚に応じて決定されることが多い。例えば、特許文献1に開示される塗布液の塗布装置では、ウエブに塗布される塗布膜の湿潤膜厚のおおよそ10倍程度のクリアランス幅が選択されている。また、特許文献2の塗布装置のように、クリアランス幅自体を規定することもあり、その場合には、通常、30μm〜150μm程度の間隔にクリアランス幅を設定することが多い。
しかし、上記したクリアランス幅は、塗布膜の塗布形成が安定状態にある定常塗布時のクリアランス幅であり、クリアランスに塗布液が架橋されづらい塗布開始時から液切れ等がなく安定して均一塗布を行うことは難しく、特に薄膜塗布においては困難である。
このような背景から、塗布不良を防いで均一な塗布膜を得るための塗布開始技術がいくつか提案されている。
例えば特許文献3には、塗布開始時にスロットダイの角度を変えて塗布液を吐出する方向を変更して塗布する方法が開示されている。また、特許文献4には、連続塗布中に塗布液の物性に左右されることなく均一な塗布膜を得るために、支持体を移動できる機構を備えることが開示されている。
特開平10−421 特開2003−236451 特開平5−50002号公報 特開平9−141169号公報
しかしながら、特許文献3及び4の塗布方法も、塗布開始時から高精度塗布を行うことは難しく、特に薄膜塗布の塗布開始時においては液切れ等により膜厚が不均一になったり、塗布スジ等のムラが発生するという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、塗布液がウエブに塗布され始める塗布開始時より均一な膜厚を形成することができ、且つ塗布スジ等のムラを抑制することができる塗布液の塗布方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、バックアップローラに支持された状態で連続走行するウエブの表面に向かってスロットダイ先端から塗布液を吐出して、前記スロットダイ先端と前記ウエブとの間のクリアランスに塗布液ビードを架橋し、該ビードを介して前記ウエブ表面に塗布液を塗布する塗布方法において、前記スロットダイを定常塗布時のクリアランス幅よりも大きな待機位置に待機させる待機ステップと、前記スロットダイを前記定常塗布時のクリアランス幅よりも小さな塗布開始位置まで接近移動させて塗布を開始する第1移動ステップと、前記スロットダイを前記定常塗布時のクリアランス幅の定常塗布位置まで離間移動させて定常塗布を行う第2移動ステップと、の2段移動ステップを備えたことを特徴とする塗布液の塗布方法を提供する。
本発明の請求項1によれば、定常塗布時のクリアランス幅よりも大きな待機位置に待機させたスロットダイを、定常塗布時のクリアランス幅よりも小さい塗布開始時位置に接近移動(ウエブに対して接近移動)させて塗布を開始する。そして、クリアランスに塗布液の架橋が形成されて塗布が開始された後、スロットダイを定常塗布時のクリアランス幅と同じ定常塗布位置に離間移動(ウエブに対して離間移動)させて定常塗布を行うようにした。
即ち、本発明は、定常塗布時よりも小さなクリアランス幅で塗布を開始して、その後に定常塗布時のクリアランス幅に移行させる2段移動ステップを行うようにしたものである。これにより、塗布開始時においてクリアランスに塗布液のビードを架橋させ易くなるだけでなく、スロットダイ移動時の振動等の外乱があっても架橋されるので、クリアランスに安定なビードを確実に形成することができる。したがって、塗布開始時より均一な膜厚、及び塗布スジに代表されるムラの発生を抑制することができると共に、塗布膜の湿潤膜厚に応じた塗布液の塗布を行うことができる。尚、ここでいう「湿潤膜厚」とは、湿潤状態の塗布層の膜厚を意味し、主にウエブ上に塗布された直後から乾燥するまでの塗布膜の膜厚を指す。
請求項2は請求項1において、前記定常塗布時における前記スロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランス幅をH1とし、前記塗布開始時における前記スロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランス幅をH2としたときに、H2/H1が0.5以上1.0未満であることを特徴とする。
請求項2のH2/H1が1.0未満とは、定常塗布時よりも小さなクリアランス幅で塗布を開始することを意味し、H2/H1が0.5以上とは、塗布開始時のクリアランス幅を定常塗布時のクリアランス幅に対して小さくすることのできる好ましい下限を示したものである。即ち、H2/H1が0.5未満まで塗布開始時のクリアランス幅H2を小さくすると、ウエブがスロットダイ先端に接触する恐れがある。また、H2/H1が1.0を超えて塗布開始時のクリアランスH2を大きくすると、塗布開始時に安定したビードが形成されにくくなる。
請求項3は請求項1又は2において、前記第1の移動ステップにおいて、前記スロットダイの移動速度が3mm/s〜20mm/sの範囲であることを特徴とする。
請求項3は、第1の移動ステップ、即ち塗布を開始するためにスロットダイをウエブに向けて接近移動させる際の好ましい移動速度を規定したものであり、移動速度は3mm/s〜20mm/sの範囲であることが好ましい。これは、移動速度が3mm/s(秒)未満で遅すぎる場合には、ダイ幅方向(即ちウエブ幅方向)においてビード厚みムラが発生し易く、塗布開始時にウエブ幅方向において厚み分布が発生し易いからである。また、移動速度が20mm/s(秒)を超えて速すぎる場合には、塗布開始時において安定したビードが形成されにくく、液切れ等の不具合を発生させるからである。より好ましい移動速度の範囲は5mm/s〜10mm/sである。尚、待機位置と塗布開始位置との間の全ての移動経路において上記の移動速度を満足する必要はなく、少なくとも塗布開始位置の5mm前における移動速度が上記範囲であればよい。
請求項4は請求項1〜3の何れか1において、前記第2の移動ステップにおいて、前記スロットダイの移動速度が3mm/s以下であることを特徴とする。
請求項4は、第2の移動ステップ、即ち塗布開始位置で塗布を開始してからスロットダイを定常塗布位置に離間移動させる際の好ましい移動速度を規定したもので、移動速度が3mm/s以下であることが好ましい。これは、移動速度が3mm/s(秒)を超えて速すぎる場合には、クリアランスに形成されたビードのサイズが変動したり、減圧チャンバの減圧度の影響を受けたりし易いため、せっかく形成されたビードが破壊される恐れがあるからである。
請求項5は請求項1〜4の何れか1において、前記第1の移動ステップにより前記スロットダイを塗布開始位置に接近移動させてから前記第2の移動ステップにより前記スロットダイの離間移動を開始するまで前記塗布開始位置で前記スロットダイを保持する保持時間が0.5秒以上あることを特徴とする。
塗布開始位置で塗布を開始してから、極く短い保持時間でスロットダイを定常塗布位置に移動させても塗布を十分安定化することは可能であるが、保持時間が0.5秒未満では安定したビードが形成されにくく、液切れ等を発生する恐れがある。従って、塗布開始位置でクリアランスに安定したビードを形成するには、保持時間が0.5秒以上あることが好ましい。
請求項6は請求項1〜5の何れか1において、前記ウエブへの塗布量は、湿潤膜厚で24μm以下であることを特徴とする。
本発明は、湿潤膜厚で24μm以下の薄膜塗布において一層の効果を発揮するからである。
請求項7は請求項1〜6の何れか1において、前記定常塗布時における前記スロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランス幅をH1とし、前記ウエブに塗布される塗布膜の湿潤膜厚をhとしたときに、h/H1<0.3を満足することを特徴とする。
薄層塗布膜を形成する場合のように高精度な塗布が要求される場合、定常塗布時のクリアランス幅H1を小さくすることが必要であるが、請求項7は薄膜塗布の定常塗布時における塗布膜の膜厚hとクリアランス幅H1との好ましい関係を規定したものである。従来は上記したように、膜厚hの約10倍のクリアランス幅H1が選択されていた。しかし、本発明を実施することにより、塗布開始時にビードを安定して形成できるのでh/H1<0.3でも定常塗布が可能となる。
請求項8は請求項1〜6の何れか1において、前記定常塗布時における前記スロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランス幅をH1とし、前記ウエブに塗布される塗布膜の湿潤膜厚をhとしたときに、h/H1<0.15を満足することを特徴とする。
請求項8は、請求項7を段階規定したものであり、より好ましいh/H1<0.15の範囲を規定したものである。
請求項9は前記目的を達成するために、請求項1〜8の何れか1に記載の塗布液の塗布方法によって塗布された塗布膜を少なくとも1層有することを特徴とする光学フィルムの製造方法を提供する。
光学フィルムの製造における塗布のように、薄膜塗布において高精度な塗布が要求される場合において本発明は特に有効だからである。
本発明の請求項10は前記目的を達成するために、バックアップローラに支持された状態で連続走行するウエブの表面に向かってスロットダイ先端から塗布液を吐出して、前記スロットダイ先端と前記ウエブとの間のクリアランスに塗布液ビードを架橋し、該ビードを介して前記ウエブ表面に塗布液を塗布する塗布装置において、前記スロットダイを前記ウエブに対して接近・離間する移動手段と、前記移動手段による前記スロットダイの移動速度を調整する移動速度調整手段と、前記移動手段を制御して、前記スロットダイを前記定常塗布時のクリアランス幅よりも小さな塗布開始位置に接近移動して該塗布開始位置で所定の保持時間停止させた後、前記定常塗布時のクリアランス幅の定常塗布位置に離間移動させる制御手段と、備えたことを特徴とする塗布液の塗布装置を提供する。
請求項11は請求項10において、前記制御手段は、前記スロットダイを前記塗布開始位置に0.5秒以上の保持時間停止させることを特徴とする。
請求項12は請求項10又は11において、前記移動速度調整手段は、前記接近移動の移動速度を3mm/s〜20mm/sの範囲に調整すると共に、前記離間移動の移動速度を3mm/s以下に調整することを特徴とする。
請求項10l〜12は、本発明を装置発明として構成したものである。これにより、定常塗布時よりも小さなクリアランス幅で塗布を開始して、その後に定常塗布時のクリアランス幅に移行させる2段移動ステップの塗布を行うことができる。したがって、塗布開始時より均一な膜厚、及び塗布スジに代表されるムラの発生を抑制することができると共に、塗布膜の湿潤膜厚に応じた塗布液の塗布を行うことができる。
本発明の塗布液の塗布方法及び装置によれば、塗布開始時のクリアランス幅は定常塗布時のクリアランス幅より小さく、塗布開始時における塗布液の架橋しづらさ、またスロットダイ移動時の振動等に十分に対応することができ、塗布開始時より塗布液の膜厚に応じた塗布液の塗布を効果的に行うことができる。
従って、本発明は、薄膜塗布において高精度の塗布が要求される光学フイルムの製造方法に特に有効である。
以下、添付図面に従って、本発明の塗布液の塗布方法及び装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明のスロットダイコータ方式の塗布装置10の一実施の態様を説明する全体構成図、図2は、スロットダイの先端部周辺の拡大図である。
図1に示すように、バックアップローラ12により支持された状態で連続走行するウエブ(帯状の支持体)14の表面に向かってスロットダイ18のスロット24から塗布液が吐出され、スロットダイ先端18Aとウエブ14との間のクリアランスHに塗布液のビード20が架橋される。そして、ビード20のウエブ上流側が減圧チャンバー26によって減圧された状態で、連続走行するウエブ14の表面にビード20の塗布液が塗布され、ウエブ14上に塗布膜(塗布層)15(図2参照)が形成される。本実施の形態のように、減圧チャンバー26を設けることが好ましいが、本発明は減圧チャンバー26を有しないスロットダイ18でも適用できる。
尚、ビード20の位置を基準にしてウエブ14の走行方向の前段部分を「ウエブ上流側」と称し、後段部分を「ウエブ下流側」と称する。したがって、図1に示す横型のスロットダイ18では、ビード20の下側は「ウエブ゛上流側」となり、ビード20の上側は「ウエブ下流側」となる。また、ウエブ14の走行方向と垂直を成すウエブの幅方向を「ウエブ゛幅方向」と称する。
マニホールド22は、スロットダイ18に供給された塗布液を塗布幅方向(ウエブ幅方向)へ拡流する液溜め部であり、ウエブ幅方向へ延びる空洞部として形成される。即ち、このマニホールド22は、略円形の断面形状を有し、ウエブ幅方向に沿って略同一の断面形状をもつ空洞部を構成する。マニホールド22のウエブ幅方向への有効長さは、ウエブ14に対する塗布幅と同等又は若干長く設定される。尚、マニホールド22は、「ポケット」とも称される。このマニホールド22は、図1に示すように、塗布液を貯留する塗布液タンク44が塗布液供給管46を介して接続され、塗布液供給管46には、塗布液タンク44からマニホールド22に塗布液を送る塗布液ポンプ42が設けられている。
マニホールド22に対する塗布液供給方式は、マニホールド22に塗布液を適切に供給することができればどのような手法であってもよい。例えば、マニホールド22の一端側から塗布液を供給する方式、マニホールド22の中央部から塗布液を供給する方式、マニホールド22の両端部に塗布液が漏れ出ることを防止する栓を設けて、マニホールド22の一方端から新規な塗布液を供給するとともに、他方端から抜き取られた一部の塗布液を再び一方端に循環させる方式等が用いられる。尚、マニホールド22の断面形状は、略円形に限定されるものではなく、例えば半円形、台形などの矩形、あるいはそれらに類似する形状であってもよい。
スロット24は、マニホールド22からスロット先端に至る狭い塗布液の流路を構成し、通常0.01mm〜0.5mm程度の開口幅をもち、ウエブ幅方向に関してウエブ14に対する塗布液の塗布幅よりも大きい長さを有する。このスロット24は、スロットダイ18の先端部分における開口部24Aから塗布液を吐出させて、スロットダイ18とウエブ14との間のクリアランスHに塗布液のビード20を架橋する。マニホールド22からウエブ14に向かって延びるスロット24の流路長は、塗布液の液組成、物性、供給量、供給液圧等の諸条件を考慮して設定可能であり、スロット24の開口部24Aから吐出される塗布液がウエブ幅方向に沿って略均一な流量及び液圧をもつように、スロット24の流路長を設定することが好ましい。このスロット24のウエブ幅方向の両端部には、通常、塗布幅を規制する塗布幅規制版(図示省略)が挿入されている。
上述のような構成を有するスロットダイ18の先端部分の下方には、ビード20のウエブ上流側を減圧するための減圧チャンバー26が設けられている。減圧チャンバー26は、内部に空間を形成するバックプレート26A、サイドプレート26B、リアプレート26C、及びボトムプレート26Dを有し、減圧状態を保持する箱型形状となっている。
バックプレート26Aは、減圧チャンバー26のうち、ウエブ走行方向の最も上流側に位置し、ウエブ14の幅方向に沿って配置される。サイドプレート26Bは、バックプレート26Aと垂直を成すように配置されて減圧チャンバー26の両側壁を構成し、バックアップローラ12と近接する縁部分(図示省略)がバックアップローラ12とほぼ同じ曲率を有する。リアプレート26Cは、スロットダイ18の下方において、バックプレート26Aとほぼ平行に配置されている。ボトムプレート26Dは、減圧チャンバー26の底部分を構成し、バックプレート26A、サイドプレート26B、及びリアプレート26Cと縁部分において接合する。そして、「バックプレート26Aとウエブ14との間」及び「サイドプレート26Bとウエブ14との間」の各々には、所定の大きさの隙間が存在する。そして、バックプレート26Aには吸引口40が形成されており、吸引口40にはエア配管28が接続されている。
減圧チャンバー26は、吸引口40及びエア配管28を介してブロア30に接続され、エア配管28の途中には、バルブ32及びバッファ装置34が設けられている。ブロア30は、吸引口40及びエア配管28を介して減圧チャンバー26内を吸引し、減圧チャンバー26内を負圧にする。バルブ32は、その開度に応じて減圧チャンバー26内の減圧度を調整する。バッファ装置34は、減圧チャンバー26内の圧力変動を小さくするための緩衝部としての役割を果たす。
また、スロットダイ18は、上流側ダイブロック18Aと下流側ダイブロック18Bの2つのダイブロックによって構成されており、マニホールド22及びスロット24が上流側ダイブロック18Aと下流側ダイブロック18Bの境界の一部となっている。このように、スロットダイ18を複数のブロックで構成するブロック組立構造とすることで、スロットダイ18の製造精度を高め、洗浄などの後処理を容易にする。尚、スロットダイ18の具体的な形状やサイズ゛は、自重、使用時の環境や塗布液の温度、製作仕様限界等に基づいて決定される。
スロットダイ18の先端部分18Aは先細り状に形成され、その先端はリップランド16と呼ばれる。そして、スロット24のウエブ上流側(図1の下側)のリップランド16を上流側リップランド16Aと称し、ウエブ下流側(図1の上側)のリップランド16を下流側リップランド16Bと称する。
図2に示すように、一般に、上流側リップランド16Aの垂直方向の長さ(L1)は100μm〜1mmの範囲で用いられており、下流側リップランド16Bの垂直方向の長さ(L2)は30μm〜500μmの範囲で用いられる。また、リップランド16の真直度はウエブ幅方向に対して上流側リップランド16A及び下流側リップランド16Bともに1m当たり10μm以下、好ましくは5μm以下であることが好ましい。
本実施の形態のスロットダイ18は、上流側リップランド16Aとウエブ14との間隔H(以下、「上流側クリアランス」と称する)と、下流側リップランド16Bとウエブ14との間隔H(以下、「下流側クリアランス」と称する) とは同じ距離にしても良いし、図2のようにオーバーバイト構造にしても良い。オーバーバイト構造とは、上流側リップランド16Aよりも下流側リップランド16Bのほうが、バックアップローラ12に巻き掛けられたウエブ14に近い位置になる構造である。この場合、間隔Hは間隔Hよりも大きい値となる。このようなオーバーバイト構造は、スロットダイ18のウエブ幅方向の全長に沿って略均一に形成されている。尚、塗布液の吐出方向(矢印A方向)に対して、上流側リップランド16Aと下流側リップランド16Bとの距離L,即ちH−Hを「オーバーバイド量」と称し、下流側リップランド16Bとウエブ14との間隔、即ちスロットダイ先端18Aとウエブ14との間で最も近接する間隔を「クリアランス」と称する。一般に、ウエブ14と下流側リップランド16Bとの距離は20μm〜200μmの範囲が好ましく、オーバーバイト量は0μm〜150μmの範囲が好ましく用いられる。
一般に、これらのオーバーバイト構造は、リップランド16とウエブ14との間隔が狭いクリアランス構造を採用する場合、ビード20の下流側塗布液の圧損を小さくして、減圧チャンバー26における減圧値を小さくすることができる。そのため、これらの構造を採用する場合には、ビード20の変動が抑えられ、塗布液をウエブ14上に安定塗布することが可能となって、高精度な面状を有する塗布膜を提供することができる。
以上の形状を満たすため、リップ先端の強度や表面状態の向上対策として、少なくともリップ先端部分を含むスロットダイ18の材質をタングステンカーバイト(以下、WCと称す)を主成分とする超硬材質とすることが好ましいが、ステレンレス等の金属材質を用いてもよい。超硬材質を用いることにより、表面形状の均質性とあわせ、常に吐出される塗布液によるリップ磨耗への対策にもなる。塗布液として、研磨剤を含む磁性塗布液等を塗布する場合は特に有効である。超硬材質としては平均粒径5μmのWC炭化物結晶に、Coをはじめとする結合金属で結合してなる材質を使用するが、結合金属はこれに限定されず、Ti、Ta、Nbをはじめとする各種金属を使用することもできる。なお、WC結晶の平均粒径は5μm以下であれば任意の平均粒径のものを用いてよい。
次に、スロットダイ18のリップランド16とウエブ14との間隔(クリアランス)について説明する。
一般にオーバーバイト構造のエクストルージョン型ダイコータは、以下の式(1)で表される塗布限界を有する。尚、式(1)において、「h」は塗布膜15の湿潤膜厚を示し、「μ」は塗布液の粘度を示し、「σ」は塗布液の表面張力を示し、「v」は塗布速度(ウエブの走行速度)を示す。
[数1]式1
Figure 2007283260
上記の式1によって示されるように、塗布液の塗布を行うことが可能な最大の下流側クリアランス幅H(図2参照)は、塗布膜15の湿潤膜厚h、塗布液の粘度μ、塗布液の表面張力σ、及び塗布速度vに応じて決定される。したがって、下流側クリアランス幅Hを塗布膜15の湿潤膜厚hの30倍以上に設定すると、例えば塗布速度vを遅くしなければならず、塗布膜15を効率よく大量に製造する観点からは好ましくない。
本発明者は、このことを踏まえて研究した結果、以下の知見を得た。即ち、塗布開始時の液切れをなくす観点から、塗布開始時の下流側クリアランス幅Hを定常塗布時のクリアランス幅Hより小さく設定することが好ましい。そして塗付け後に定常塗布時のクリアランス幅Hに設定することで液切れをなくすことができる。ここで、定常塗布時とは、塗布液がウエブ14に対して安定して塗り付く定常状態の塗布をいう。
本発明者は上記知見に基づいて塗布装置10におけるスロットダイ18の移動システムを次のように構成した。図3は、スロットダイ18の移動スシテムを説明する説明図であり、図4はスロットダイ18が移動するステップを説明する説明図である。
図3に示すように、スロットダイ18の移動機構は、主として、スロットダイ18をウエブ14に対して接近・離間する移動手段60と、移動手段60によるスロットダイ18の移動速度を調整する移動速度調整手段62と、移動手段60を制御する制御手段64とで構成される。
図3は移動手段60として、スロットダイ18を搭載する架台66,68を基台70上で移動させる油圧シリンダ72,74を用いた場合である。基台70上には、バックアップローラ12の軸方向に対して直角な方向に一対のレール76が敷設されており、このレール76にリニアベアリング78を介して下側架台66がスライド自在に支持される。そして、下側架台66の側部には第1の油圧シリンダ72のピストンロッド72A先端が連結されると共に、第1の油圧シリンダ72は第1の油圧回路80を介して移動速度調整手段62に接続される。この第1の油圧シリンダ72におけるピストンロッド72Aのストロークは、図4の待機位置(c)から定常塗布位置(b)までの距離に設定されている。
また、下側架台66上には、バックアップローラ12の軸方向に対して直角な方向に一対のレール82が敷設されており、このレール82にリニアベアリング84を介して上側架台68がスライド自在に支持される。この上側架台68の上にスロットダイ18が搭載される。そして、上側架台68の側部には第2の油圧シリンダ74のピストンロッド74A先端が連結されると共に、第2の油圧シリンダ74は第2の油圧回路86を介して移動速度調整手段62に接続される。この第2の油圧シリンダ74におけるピストンロッド74Aのストロークは、図4の定常塗布位置(b)から塗布開始位置(a)までの距離に設定されている。
また、第1及び第2の油圧回路72,74は制御手段64に接続され、制御手段64は第1及び第2の油圧回路80,86を介して、第1及び第2の油圧シリンダ72,74のピストンロッド72A,74Aを次のように制御する。即ち、図4に示すように、待機位置(c)で待機するスロットダイ18は、塗布工程の運転開始にともなってスロットダイ18のスロット24から塗布液を吐出する。この状態で、制御手段64は、第1及び第2の油圧シリンダ72,74を制御して待機位置(c)に待機するスロットダイ18を定常塗布時のクリアランス幅よりも小さな塗布開始位置(a)に接近移動して該塗布開始位置(a)に停止させる(第1の移動ステップ)。これにより、スロットダイ先端18Aとウエブ14との間のクリアランスHに塗布液のビードが架橋されて塗布が開始される。このスロットダイ18の接近移動において、移動速度調整手段62は第1及び第2の油圧シリンダ72,74のピストンロッド72A,74Aの伸長動作速度を調整してスロットダイ18が3mm/s〜20mm/sの範囲の移動速度で移動するようにする。
次に、制御手段64は、塗布開始位置(a)にスロットダイ18を1秒以上停止させる。これにより、架橋されたビードを安定化する。
次に、制御手段64は、第2の油圧シリンダ74を制御して、スロットダイ18を塗布開始位置(a)から定常塗布位置(b)に離間移動させる(第2の移動ステップ)。これにより、定常塗布が開始される。このスロットダイ18の離間移動において、移動速度調整手段62は第2の油圧シリンダ74のピストンロッド74Aの伸長動作速度を調整してスロットダイが3mm/s以下の移動速度で移動するようにする。
第1及び第2の油圧シリンダ72、74におけるピストンロッド72A,74Aのストローク長を設定することで、スロットダイ18を塗布開始位置(a)及び定常塗布位置(b)に停止するようにしたが、図3に示すように、上側架台68と下側架台66にそれぞれストッパ88A,88B,88Cを設けると、停止制御を精度良く行うことができる。ストッパ88Cは第2の移動ステップにおいて、スロットダイ18が離間移動したときに当接することにより、スロットダイ18を定常塗布位置(b)に位置決めするものである。
尚、図3では、スロットダイ18の移動に油圧シリンダ72、74を使用するようにしたが、これに限定されるものではない。要は、上記した塗布開始位置(a)及び定常塗布位置(b)に、上記の移動速度範囲で精度良く移動及び停止できる移動システムであれば何でもよい。例えば、サーボモータとボールネジとを組み合わせて移動システムを構築することもできる。また、スロットダイ18を移動しないで、ウエブ14を支持するバックアップローラ12を移動することも可能である。
この移動システムにより、塗布液がウエブ14に塗布され始める塗布開始時より均一な膜厚を形成することができ、且つ塗布スジ等のムラを抑制することができる。尚、本発明はオーバーバイト構造のスロットダイ18に限定するものではなく、オーバーバイト構造を有しないスロットダイ18にも適用できる。
本実施の形態で使用されるウエブ14や塗布液は、目的に応じた各種成分を含むものが使用することができる。ウエブとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン-2,6-ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等の公知の各種プラスチックフィルム、紙、紙にポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンブテン共重合体等の炭素数が2〜10のα-ポリオレフィン類を塗布またはラミネートした各種積層紙、アルミニウム、銅、スス゛等の金属箔等、帯状基材の表面に予備的な加工層を形成させたもの、その他の可撓性部材、あるいはこれらを積層した各種複合材料を使用することができる。
また、塗布液の溶媒として、水、各種のハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等を単独あるいは複数混合したものを使用することができる。
上述の事項は本発明の一態様を例示したものであり、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形が加えられたり、公知の要素を応用したりすることも可能であり、そのような各種態様も本発明の範囲に含まれうる。
例えば、バックアップローラ12、スロットダイ18、及び減圧チャンバー26は、ウエブ14上に塗布液を適切に塗布することができれば、どのような配置関係にあっても良い。例えば、ウエブ14に対するスロットダイ18の塗布液の吐出角度、マニホールド22の断面形状、バックアップローラ12に対するウエブ14の巻き掛け状態、バックアップローラ12に対するウエブ14の巻き掛け部とスロットダイ18や減圧チャンバー26との相対位置関係、オーバーバイト量(オーバーバイト量が0の場合も含む)等は、目的に応じて適宜調整可能である。
以下に本発明の塗布装置を用いた実施例について記述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施例は光学補償フィルムの製造ラインに、本発明の塗布装置を組み込んで、光学補償フィルム用の塗布液を塗布する例で行った。
ウエブ及び光学補償フィルム用の塗布液は次のようにして作成した。
[ウエブの作製]
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、30℃に加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
───────────────────────────────────
セルロースアセテート溶液組成(質量部) 内層用ドープ 外層用ドープ
───────────────────────────────────
・酢化度60.9%のセルロースアセテート 100部 100部
・トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8部 7.8部
・ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9部 3.9部
・メチレンクロライド(第1溶媒) 293部 314部
・メタノール(第2溶媒) 71部 76部
・1−ブタノール(第3溶媒) 1.5部 1.6部
・シリカ微粒子(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)
0部 0.8部
・レターデーション上昇剤 1.7部 0部
───────────────────────────────────
得られた内層用ドープ及び外層用ドープを、三層共流延ダイを用いて、0℃に冷却したドラム上に流延した。残留溶剤量が70質量%のフィルムをドラムから剥ぎ取り、両端をピンテンターにて固定して搬送方向のドロー比を110%として搬送しながら80℃で乾燥させ、残留溶剤量が10%となったところで、110℃で乾燥させた。その後、140℃の温度で30分乾燥し、残留溶剤が0.3質量%のセルロースアセテートフィルム(外層:3μm、内層:74μm、外層:3μm)を製造した。
得られたセルロースアセテートフィルムの幅は1340mmであり、厚さは、80μmであった。エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用いて、波長500nmにおけるレターデーション値(Re)を測定したところ、6nmであった。また、波長500nmにおけるレターデーション値(Rth)を測定したところ、90nmであった。
(鹸化処理)
上記のセルロースアセテートフィルムを温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、下記の組成のアルカリ溶液をバーコータを用
いて、14ml/m2 塗布し、110℃に加熱したスチーム式遠赤外線ヒーター((株)ノリタケカンパニー製)の下に10秒間滞留させた後、同じくバーコーターを用いて純水を3ml/m2塗布した。このときのフィルム温度は40℃であった。次いでファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返して後に、70℃の乾燥ゾーンに2秒滞留させて乾燥した。
<アルカリ溶液組成>
・水酸化カリウム…4.7質量部
・水 …15.7質量部
・イソプロパノール…64.8質量部
・プロピレングリコール…14.9質量部
・C1633O(CH2CH2O)10H(界面活性剤)…1.0質量部
その後さらに、下記の組成の配向層塗布液を#16のワイヤーバーコーターで28mL/m2 塗布した。その後、60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥して巻き取ることで、配向層付のセルロースアセテートフィルムからなる長尺状ウエブを作成した。
<配向層塗布液組成>
・変性ポリビニルアルコール…20質量部
・水…360質量部
・メタノール…120質量部
・グルタルアルデヒド(架橋剤)…1.0質量部
[光学補償フィルム用塗布液の作成]
下記の組成物を、107質量部のメチルエチルケトンに溶解して塗布液を調製した。塗布液の粘度はメチルエチルケトンの添加量を加減して、所望の値に調整した。
・ディスコティック液晶性化合物TE(1)…41.01質量部
・エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)…4.06質量部
・セルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)…0.9質量部
・セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製) …0.21質量部
・フルオロ脂肪族基含有ポリマー(メガファックF780 大日本インキ(株)製)…0.14質量部
・光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)…1.35質量部
・増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)…0.45質量部
Figure 2007283260
光学補償フィルムの製造ラインは、図5に示すように、送り出し機40から予め配向膜形成用のポリマー層が形成された透明支持体であるウエブ14が送り出される。ウエブ14はガイドローラ42によってガイドされてラビング処理装置44に送りこまれる。ラビングローラ54は、ポリマー層にラビング処理を施すように設けられており、ラビングローラ54の回転数を400rpmにて行なった。ラビングローラ54の下流には除塵機55が設けられており、ウエブ14の配向膜表面に付着した塵を取り除いた。除塵機55の下流には本発明の塗布装置10が設けられており、下記に示すディスコネマティック液晶を含む光学補償フィルム用の塗布液がウエブ14に塗布される。塗布装置10の下流には、塗布直後の乾燥を行う本発明の乾燥装置45、及び後段乾燥装置46、加熱装置48が順次設けられており、ウエブ14上に液晶層が形成される。加熱装置48では135℃で約90秒間加熱した。更に、この下流には紫外線ランプ50が設けられており、フィルムの表面温度が約100℃の状態で、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mWの紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、ディスコティック液晶化合物をその配向に固定した。そして、この下流に設けられた巻取り機52により、光学補償フィルム用の塗布液が塗布されたウエブ14が巻き取られる。
(実施例1)
実施例1は、本発明の塗布装置を用いて本発明の塗布方法を実施する上での因子を変化させた試験1〜23を行い、下記に示す塗布液をウエブに塗布する塗布開始時におけるビードの形成状態及びウエブに塗布された塗布膜の状態を観察し、◎、○、△、×で評価した。
◎は塗布開始時よりクリアランスに塗布液のビードが形成され、塗布膜面に塗布スジ等のムラが全くなく、膜厚精度が基準膜厚に対して、±0.5%未満であることを示す。
○は塗布開始時よりクリアランスに塗布液のビードが形成され、塗布膜面に塗布スジ等のムラが極僅かしかなく、膜厚精度が基準膜厚に対して、±0.5%以上±1.0%未満であることを示す。
△は塗布開始時よりクリアランスに塗布液のビードは形成されるが、塗布スジ等のムラがある、あるいは膜厚精度が基準膜厚に対して±1.0%以上であることを示す。
×は液切れ等によりクリアランスに塗布液のビードが形成されないことを示す。
変化させた因子は次の4つである。
(A)塗布開始時におけるスロットダイ先端とウエブとのクリアランスをH2とし、定常塗布時におけるスロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランスをH1としたときの、H2/H1の関係。かかる関係においてH2/H1が0.5以上1.0未満であることが好ましい範囲である。
(B)第1の移動ステップによりスロットダイを塗布開始位置(a)に接近移動させてから第2の移動ステップによりスロットダイの離間移動を開始するまでの保持時間。かかる保持時間において0.5秒以上が好ましい範囲である。
(C)第1の移動ステップにおいて、スロットダイが待機位置(c)から塗布開始位置(a)へ接近移動する際の接近移動速度。かかる接近移動速度において3mm/s〜20mm/sの範囲が好ましい範囲である。
(D)第2の移動ステップにおいて、スロットダイが塗布開始位置(a)から定常塗布位置(b)離間移動する離間移動速度。かかる離間移動速度において3mm/s以下が好ましい。
実施例1における塗布条件は表1の通りである。
Figure 2007283260
試験結果を図6に示す。
試験1〜23の試験区のうち、試験1〜試験18及び試験23は、因子(A)のH2/H1を0.37〜1.13まで変化させた場合である。試験4〜8は因子(D)の離間移動速度を0.1〜7mm/sまで変化させた場合である。試験9〜15は、因子(C)の接近移動速度を0.1〜40mm/sまで変化させた場合である。試験16は、本実施例の基準条件である。試験17〜22は、因子(B)の保持時間を0.1〜5秒まで変化させた場合である。
図6から、試験1のようにH2/H1が0.38であり、定常塗布時のクリアランスH1に対して塗布開始時のクリアランスH2が0.5を下回って小さすぎる場合には、×の評価でありビードが形成されなかった。逆に、試験17及び18のようにH2/H1が1.0の場合或いは1.0を超える場合についても評価は△〜×であり、良い評価ではなかった。また、試験23のように、H2/H1が0.95で、1.0を僅かでも下回っていれば◎の評価であった。
また、試験7、8に見られるように、第2のステップ移動におけるスロットダイの離間移動速度が3m/Sを超えて速すぎると、△〜×の評価であり良い評価ではなかった。また、試験9及び試験14、15のように第1のステップ移動におけるスロットダイの接近移動速度が遅すぎても速すぎても△〜×の評価であり、良い評価ではなかった。また、試験21のおうに保持時間が0.5秒の場合は○の評価であるが、試験22のように保持時間が0.1秒の場合には△の評価であり、良い評価ではなかった。
これに対して、因子(A)、(B)、(C)、(D)について上述した好ましい条件を満足する試験2〜6、試験10〜13、試験16(基準条件)、試験19〜21及び試験23は○〜◎の評価であり、良い結果となった。
(実施例2)
実施例2は、実施例1の因子(A)、(B)、(C)、(D)における好ましい範囲を満足する条件において、ウエブに塗布される塗布液の湿潤膜厚h、塗布速度(ウエブの走行速度)、塗布液の液粘度、塗布液の表面張力の条件を変化させた試験24〜36、及び試験41、42、44を行った。
比較として、因子(A)のH2/H1を好ましい範囲から外して、1.0とした試験37〜40、及び試験43を行った。
試験結果を図7に示す。試験24〜27は塗布液の粘度を変化させた試験であり、試験28〜30は塗布液の表面張力を変化させた試験であり、試験31〜34及び試験37〜44は塗布膜の湿潤膜厚hを変化させた試験であり、試験35〜36は塗布速度を変化させた試験である。
図7から分かるように、実施例1の因子(A)、(B)、(C)、(D)における好ましい範囲を満足する試験24〜36、及び試験41、42、44は、湿潤膜厚h、塗布速度、塗布液の液粘度、塗布液の表面張力の諸条件が変化しても、評価は◎であり、良い結果であった。試験33は湿潤膜厚hを24μmの場合であり、本発明は湿潤膜厚hが24μm以下の薄膜塗布において一層の効果を発揮する。また、H2/H1を1.0とした試験37〜40、及び試験43を対比すると、湿潤膜厚hが10〜15μmと大きな場合には、本発明の2段移動ステップを使用しなくても○の評価は得られているが、それでも2段移動ステップを使用している本発明の◎に比べると低い評価となる。特に、試験37のように湿潤膜厚hが6μmと小さな場合には、2段移動ステップを使用しないと△の評価まで悪くなる。
(実施例3)
実施例3は、表1の塗布条件を変えて試験した場合であり、塗布条件を表2のように変えた。
Figure 2007283260
そして、実施例1の因子(A)、(B)、(C)、(D)のうち、因子(A)のみを変えて試験した。試験45はH2/H1が0.86の場合、試験46はH2/H1が1.0の場合、試験47はH2/H1が1.1の場合である。
試験結果を図8に示す。図8から分かるように、塗布開始時のクリアランス幅H2が、定常塗布時のクリアランス幅H1よりも小さな塗布開始位置(a)までスロットダイを接近移動させて塗布を開始する第1移動ステップと、スロットダイを定常塗布時のクリアランス幅H1の定常塗布位置(b)まで離間移動させて定常塗布を行う第2移動ステップと、の2段移動ステップを行って塗布した試験45は、評価が◎であった。
これに対して、第1の移動ステップと第2の移動ステップの2段移動ステップを行わずに、最初からスロットダイを定常塗布位置(b)に移動させて塗布した試験46と47は、△〜×の評価であった。
以上の実施例1〜3の結果から分かるように、本発明は、第1の移動ステップと第2の移動ステップの2段移動ステップを行うことを基本構成とし、この基本構成に、移動速度等の好ましい因子を付加することにより、塗布液がウエブに塗布され始める塗布開始時より均一な膜厚を形成することができ、且つ塗布スジ等のムラを抑制することができる。
本発明の塗布装置の全体構成図 本発明の塗布装置のスロットダイの周辺の拡大図 スロットダイの移動システムの説明図 本発明の塗布方法を説明する説明図 光学補償フィルムの製造ラインに本発明の塗布装置を組み込んだ図 実施例1の条件及び結果を示す表図 実施例2の条件及び結果を示す表図 実施例3の条件及び結果を示す表図
符号の説明
10…塗布装置、12…バックアップローラ、14…ウエブ、16…リップランド、18…スロットダイ、20…ビード、22…マニホールド、24…スロット、26…減圧チャンバ、60…移動手段、62…移動速度調整手段、64…制御手段、66…下側架台、68…上側架台、70…基台、72…第1の油圧シリンダ、74…第2の油圧シリンダ、76…レール、78…リニアベアリング、80…第1の油圧回路、82…レール、84…リニアベアリング、86…第2の油圧回路、88A,B,C…ストッパ、H…クリアランス、(a)…塗布開始位置、(b)…定常塗布位置、(c)…待機位置

Claims (12)

  1. バックアップローラに支持された状態で連続走行するウエブの表面に向かってスロットダイ先端から塗布液を吐出して、前記スロットダイ先端と前記ウエブとの間のクリアランスに塗布液ビードを架橋し、該ビードを介して前記ウエブ表面に塗布液を塗布する塗布方法において、
    前記スロットダイを定常塗布時のクリアランス幅よりも大きな待機位置に待機させる待機ステップと、
    前記スロットダイを前記定常塗布時のクリアランス幅よりも小さな塗布開始位置まで接近移動させて塗布を開始する第1移動ステップと、
    前記スロットダイを前記定常塗布時のクリアランス幅の定常塗布位置まで離間移動させて定常塗布を行う第2移動ステップと、の2段移動ステップを備えたことを特徴とする塗布液の塗布方法。
  2. 前記定常塗布時における前記スロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランス幅をH1とし、前記塗布開始時における前記スロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランス幅をH2としたときに、H2/H1が0.5以上1.0未満であることを特徴とする請求項1の塗布液の塗布方法。
  3. 前記第1の移動ステップにおいて、前記スロットダイの移動速度が3mm/s〜20mm/sの範囲であることを特徴とする請求項1又は2の塗布液の塗布方法。
  4. 前記第2の移動ステップにおいて、前記スロットダイの移動速度が3mm/s以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1の塗布液の塗布方法。
  5. 前記第1の移動ステップにより前記スロットダイを塗布開始位置に接近移動させてから前記第2の移動ステップにより前記スロットダイの離間移動を開始するまで前記塗布開始位置で前記スロットダイを保持する保持時間が0.5秒以上あることを特徴とする請求項1〜4の何れか1の塗布液の塗布方法。
  6. 前記ウエブへの塗布量は、湿潤膜厚で24μm以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1の塗布液の塗布方法。
  7. 前記定常塗布時における前記スロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランス幅をH1とし、前記ウエブに塗布される塗布膜の湿潤膜厚をhとしたときに、h/H1<0.3を満足することを特徴とする請求項1〜6の何れか1の塗布液の塗布方法。
  8. 前記定常塗布時における前記スロットダイ先端と前記ウエブとのクリアランス幅をH1とし、前記ウエブに塗布される塗布膜の湿潤膜厚をhとしたときに、h/H1<0.15を満足することを特徴とする請求項1〜6の何れか1の塗布液の塗布方法。
  9. 請求項1〜8の何れか1に記載の塗布液の塗布方法によって塗布された塗布膜を少なくとも1層有することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  10. バックアップローラに支持された状態で連続走行するウエブの表面に向かってスロットダイ先端から塗布液を吐出して、前記スロットダイ先端と前記ウエブとの間のクリアランスに塗布液ビードを架橋し、該ビードを介して前記ウエブ表面に塗布液を塗布する塗布装置において、
    前記スロットダイを前記ウエブに対して接近・離間する移動手段と、
    前記移動手段による前記スロットダイの移動速度を調整する移動速度調整手段と、
    前記移動手段を制御して、前記スロットダイを前記定常塗布時のクリアランス幅よりも小さな塗布開始位置に接近移動して該塗布開始位置で所定の保持時間停止させた後、前記定常塗布時のクリアランス幅の定常塗布位置に離間移動させる制御手段と、備えたことを特徴とする塗布液の塗布装置。
  11. 前記制御手段は、前記スロットダイを前記塗布開始位置に0.5秒以上の保持時間で停止させることを特徴とする請求項10の塗布液の塗布装置。
  12. 前記移動速度調整手段は、前記接近移動の移動速度を3mm/s〜20mm/sの範囲に調整すると共に、前記離間移動の移動速度を3mm/s以下に調整することを特徴とする請求項10又は11の塗布液の塗布装置。
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