JP2006247531A - 塗布方法及び光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】気泡による面状欠陥がなく、膜厚均一性が高い塗布方法及び光学フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】塗布液14を供給するポケット18と、ポケットと連通し塗布液を外部に吐出させる開口幅が300μm以下のスロット20とを内部に備えるスロットダイ12を使用して連続走行する支持体W上に塗布液を塗布する塗布方法である。支持体上への塗布開始の前に、ポケット内の塗布液に0.15MPa以上の圧力を3秒以下の時間印加し、ダミー塗布液をスロットダイ外部に吐出させる。
【選択図】 図1
【解決手段】塗布液14を供給するポケット18と、ポケットと連通し塗布液を外部に吐出させる開口幅が300μm以下のスロット20とを内部に備えるスロットダイ12を使用して連続走行する支持体W上に塗布液を塗布する塗布方法である。支持体上への塗布開始の前に、ポケット内の塗布液に0.15MPa以上の圧力を3秒以下の時間印加し、ダミー塗布液をスロットダイ外部に吐出させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、塗布方法及び光学フィルムの製造方法に係り、特に、泡による面状故障の改善に効果のある塗布方法及び光学フィルムの製造方法に関する。
反射防止フィルム等の光学フィルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような様々な画像表示装置に使用されている。また、眼鏡やカメラのレンズにも、反射防止フィルムが使用されている。
このような反射防止フィルムとしては、金属酸化物の透明薄膜を積層させた多層膜が、従来から普通に用いられている。複数の透明薄膜を用いる理由は、可視域でなるべく広い波長領域での光の反射を防止するためである。これら金属酸化物の透明薄膜は、化学蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、特に物理蒸着法の一種である真空蒸着法やスパッタリング法により形成されるが、これらに代えて、塗布法により形成する場合もある。
このような塗布法により塗布膜を形成する塗布装置として、バーコーター、リバースロールコーター、グラビアロールコーター、エクストルージョンコーター等の装置がある。特に、エクストルージョンコーターは他と比較して、高速、薄層の塗布が可能であることから多用されている。
エクストルージョンコーターは、帯状可撓性の支持体(以下、「ウェブ」という)とダイとの間にビードを形成し、塗布を行う装置であるが、ダイ内部のポケット及びスロット内部に気泡が混入、残存すると、塗布液がスロット幅方向に均一に送液されず、その結果、ビードがダイの長手方向(ウェブの幅方向)に均一に形成されなくなり、面状故障(スジ故障)を引き起こす原因となる。
このような、薄層塗布による反射防止フィルムの製造では、膜厚の均一性が製品の性能を大きく左右するために、非常にシビアな条件が求められる。したがって、微小な気泡の有無も大きな問題となる。このポケット内に気泡が混入する原因は、以下の3通りが考えられる。
1)塗布の作業中に、大気中からスロットを通過して気泡が流入する。
2)塗布の作業中に、送液ライン中の塗布液から溶存気体が溶け出して気泡が発生する。
3)空の状態のポケットに塗布液を供給する際に、ダイ内部のリップ部に気泡が引っかかって残存する。
その結果、気泡がポケット内に残存することが多い。
上記1)による問題は、ダイより上流部に脱泡装置を設けることにより解決可能である。
また、上記2)による問題を解決するために、特許文献1のような構成が提案されている。この提案は、マニホールドに液供給口と空気排出口とを設け、塗布液を流して内部の泡を抜く方法であり、マニホールド内の気泡を空気排出口より排出させることにより、気泡の発生による表面欠陥を抑制できるとされている。
特許第2557582号公報
しかしながら、上記3)による問題は、現状では解決されていない。すなわち、反射防止フィルム等の光学フィルムを製造するために、エクストルージョンコーターで薄層塗布を行う場合、スロットの開口幅(スロットクリアランス)を非常に狭く(たとえば、150μm程度)設定することが多い。このような薄層塗布の場合、除ききれなかった気泡や、何らかの理由でポケット内に発生した気泡がスロットに引っかかると、通常塗布時の送液を行うことだけでは気泡を取り除くことが困難である。
また、泡抜き時に開放系を設けることは、エクストルージョンコーターの利点である、密閉系による有機溶剤の揮発防止、異物混入防止等を阻害する原因となりかねない。同様に、薄層塗布(たとえば、10ml/m2 以下)では、溶媒の揮発による微小な濃度変化によって膜厚偏差を生じ、反射防止フィルム等の光学フィルムの性能を低下させてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、気泡による面状欠陥がなく、膜厚均一性が高い塗布方法及び光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、塗布液を供給するポケットと、該ポケットと連通し前記塗布液を外部に吐出させる開口幅が300μm以下のスロットと、を内部に備えるスロットダイを使用して連続走行する支持体上に前記塗布液を塗布する塗布方法において、前記支持体上への塗布開始の前に、前記ポケット内の塗布液に0.15MPa以上の圧力を3秒以下の時間印加し、ダミー塗布液を前記スロットダイ外部に吐出させることを特徴とする塗布方法を提供する。
本発明によれば、スロットダイを使用した塗布において、塗布開始の前に、ポケット内の塗布液に0.15MPa以上の圧力を3秒以下の時間印加し、ダミー塗布液をスロットダイ外部に吐出させることにより、ポケット内やスロット内の気泡を完全に排除できる。これにより、気泡による面状欠陥がなく、膜厚均一性が高い塗布が実施できる。
すなわち、本発明では、一定の圧力まで配管内部(スロットダイより上流部)の圧力を短時間で上昇させ、ポケット内部の圧力変動(大気圧+0.15MPa以上)を瞬間的に起こし、ポケット内やスロット内の気泡をスロット部を通過する塗布液(ダミー塗布液)によって取り除く。なお、このダミー塗布液は、塗布に使用せず、廃棄又は回収再利用される。
本発明において、前記スロットダイに前記塗布液を供給する給液配管の内径を縮小させる方法により、又は、該給液配管に設けられる弁を操作することにより、前記ポケット内の塗布液に圧力を印加することが好ましい。このように、給液配管の内径を縮小させること、又は、給液配管中の弁を操作することにより、ポケット内部の圧力変動(大気圧+0.15MPa以上)を瞬間的に起こすことができる。
また、本発明において、前記スロットダイに前記塗布液を供給する給液配管に圧力センサと圧力調整バルブを設け、該圧力センサで該給液配管内の圧力を検出し、該圧力調整バルブで前記ポケット内の塗布液に印加する圧力を制御することが好ましい。このように、給液配管に圧力センサと圧力調整バルブを設け、これらを操作することによっても、ポケット内部の圧力変動(大気圧+0.15MPa以上)を瞬間的に起こすことができる。
また、本発明において、前記スロットダイに前記塗布液を供給する給液配管の内径を15mm以下とし、該給液配管をストレート形状のフッ素樹脂又は内周部が研磨された金属部材とすることが好ましい。このように、小径の給液配管にストレート形状のフッ素樹脂(たとえば、商標名:「テフロン」)又は内周部が研磨された金属部材を使用すれば、配管内の塗布液の流れが良好となり、気泡の排除に有効である。
また、本発明は、前記の塗布方法を使用したことを特徴とする光学フィルムの製造方法を提供する。このような本発明によれば、気泡による面状欠陥がなく、膜厚均一性が高い反射防止フィルムを製造することができる。
以上説明したように、本発明によれば、気泡による面状欠陥がなく、膜厚均一性が高い塗布が実施できる。
以下、添付図面に従って、本発明に係る塗布方法及び光学フィルムの製造方法の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、発明に係る塗布方法及び光学フィルムの製造方法が適用される反射防止フィルムの製造ラインの塗布工程10を示す構成図である。この反射防止フィルムの製造ラインは、ロール状の支持体フィルム(以下、「ウェブ」と称する)Wを連続的に送り出す工程と、ウェブWを巻き取る工程との間に、塗布工程と乾燥工程(他に、塗布膜を硬化する工程)等を適宜必要な数だけ設置したものである。
図1に示される塗布工程10は、塗布位置においてウェブWを巻き掛けるバックアップローラ11に相対するように、スロットダイ12が設けられている。このスロットダイ12には塗布液14が供給されるようになっている。
すなわち、スロットダイ12は塗布液14を貯留する塗布液タンク40と給液配管42で連結されている。給液配管42には、上流側より順に、送液ポンプ46、濾過フィルタ48、膜脱気装置50、流量計52、圧力センサ54、圧力調整バルブ56が接続されている。圧力センサ54及び圧力調整バルブ56には制御手段であるバルブコントローラ58が接続されている。
給液配管42としては、内径を15mm以下とし、ストレート形状のフッ素樹脂又は内周部が研磨された金属部材とすることが好ましい。このように、小径の給液配管42にストレート形状のフッ素樹脂(たとえば、商標名:「テフロン」)又は内周部が研磨された金属部材を使用すれば、配管内の塗布液14の流れが良好となり、気泡の排除に有効である。
送液ポンプ46としては、公知の各種タイプのポンプ(ギアポンプ等)が使用できるが、ダイアフラムポンプが好ましく使用できる。すなわち、本発明のように、スロットダイ12内部、及び給液配管42内に加圧状態を発生させる場合、塗布液14を送る送液ポンプ46はダイヤフラムポンプであることが好ましい。
ギアポンプでは、種類によっては「すり抜け」と称される現象により、塗布液14を良好に送れなくなる場合もある。また、塗布液14中の分子が大きい場合(たとえば、1μm以上)、ギアのかみ合わせによって分子のせん断、又はギアの破損を引き起こす可能性がある。
濾過フィルタ48及び膜脱気装置50は、塗布液の組成等に応じて適宜の仕様のものが採用できる。
流量計52としては、公知の各種タイプの流量計が使用できるが、コリオリ式流量計が好ましく使用できる。
圧力センサ54及び圧力調整バルブ56としては、公知の各種タイプのものが使用できる。制御手段であるバルブコントローラ58は、パソコンやマイクロコンピュータ(CPU)等、公知の制御手段が採用できる。バルブコントローラ58は圧力センサ54の値をフィードバックし圧力調整バルブ56の開度を調整する機能を有する。
図2は、スロットダイ(塗布ヘッド)12の一部を切断して示す斜視図であり、図3は、スロットダイ12の先端部分とウェブWとの位置関係を示す概略断面図である。
図2及び図3に示されるように、スロットダイ12には、塗布液を供給できるような下記の液供給系が設けられている。すなわち、スロットダイ12の本体16には、長手方向(ウェブWの幅方向)に延びたポケット(液溜め部)18と、ポケット18と連通するとともに、長手方向(ウェブWの幅方向)においてウェブWと対向し、開口部より塗布液を塗出するスロット20と、ポケット18へ塗布液を供給する液供給口22と、を備えている。
ポケット18は、「液溜め部」又は「マニホールド」とも称され、その断面が略円形をなし、図2に示されるように、ウェブWの幅方向に略同一の断面形状をもって延長された液溜め機能を有する空洞部である。その有効長さは、通常、塗布幅と同等又は若干長く設定される。ポケット18の貫通した両端開口部は、図2に示されるように、本体16の両端部に取付けられる閉鎖板26、28により閉止されている。なお、既述の液供給口22は閉鎖板26に設けられている。
スロット20は、ポケット18からウェブWに向け、500μm以下、好ましくは300μm以下、より好ましくは150μm以下の開口幅(スロットクリアランス)をもってスロットダイ12の本体16内部を貫通し、かつポケット18と同じようにウェブWの幅方向に延長された比較的狭隘な流路であり、ウェブWの幅方向の開口長さは塗布幅と略同等に設定される。
スロット20の、ポケット18との境界部から開口部までの距離(ウェブWに向けた流路の長さ)は、スロット20のウェブWの幅方向の開口長さ、塗布液の液組成、物性、供給流量、供給液圧、等の諸条件を考慮して適宜設定し得る。すなわち、塗布液がウェブWの幅方向に均一な流量と液圧分布をもって層流状にスロット20から供給できればよい。なお、スロット20のウェブWの幅方向の開口長さが1000〜1200mm程度の場合には30〜80mmの範囲が好ましく採用できる。
スロット20は、スロットダイ12の本体16のフロントエッジ30とバックエッジ32とにより形成される。スロットダイ12の本体16の上面(ウェブWと対向する面)には、上流側より、フロントエッジ面30a、バックエッジ面32aがそれぞれ形成されている。
図2に示されるように、フロントエッジ面30aは断面が略直線状に、バックエッジ面32aは、断面が山型に形成されている。また、フロントエッジ面30aの後端エッジ部30bとバックエッジ面32aの先端エッジ部32bとには所定の段差が設けられ、塗布液14の所定厚さの膜が形成できるようになっている。
なお、図2に示されるフロントエッジ面30a、バックエッジ面32aの断面形状は一例であり、他の断面形状、たとえば円弧状、放物線状等、各種の形状が採用できる。
次に、スロットダイ12の先端部分について、図3を参照しながら説明する。なお、図3においては、フロントエッジ面30a、バックエッジ面32aの断面形状が図2のものと異なって形成されている。
図3に示される塗布工程10において、バックアップローラ11に支持されて連続走行するウェブWに対して、スロットダイ12から塗布液14をビード14aにして塗布することにより、ウェブW上に塗膜14bを形成できるようになっている。
このスロット20のスロット先端における、バックアップローラ11のウェブ走行方向の接線とのなす角は、30°以上90°以下が好ましい。
スロット20の開口部20aが位置するスロットダイ12のフロントエッジ30及びバックエッジ32の、フロントエッジ面30aは、平坦状に形成されており、バックエッジ面32aは、先細り状に形成されている。
更に、図1に示される塗布工程10の全体において、(一部で重複するが)気泡を排除する以下の3点の工夫が採用されている。すなわち、ポケット18内の気泡は前記の方法で取り除けるが、塗布中に給液配管42内部に付着した気泡がスロットダイ12に供給されると、その都度、気泡抜きの必要がでてしまう。次の3点の工夫により、それらを最小限に抑えた。
1)図1に示されるように、塗布工程10の送液系全体に高低差をつける。好ましくは、給液配管42に15度以上の登り勾配(下流(スロットダイ12に向け)が高くなるように)をつけ、膜脱気装置50に付着した気泡が効率的に下流に向かうようにする。
2)給液配管42内部の断面積をできる限り小さくする。圧損を考慮して、本発明の塗布液14の流量では、内径を15mm以下にする。
3)給液配管42の内面は、限りなく表面凹凸のないもの(フッ素樹脂ならばストレート状。ステンレス鋼ならば内部は研磨する)を使用することとした。
次に、上記の塗布工程10による塗布方法について説明する。
反射防止フィルム等の光学フィルムに用いるウェブWとしては、透明なプラスチックフィルムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムの材料の例には、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4' −ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレート及びポリエーテルケトンが含まれる。
特に、トリアセチルセルロースが好ましく用いられる。トリアセチルセルロースフィルムとしては、TAC−TD80U(富士写真フィルム(株)製)等の公知のもの、公開技報番号2001−1745にて公開されたものが好ましく用いられる。
ウェブWの光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることが更に好ましい。ウェブWのヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることが更に好ましい。ウェブWの屈折率は、1.4〜1.7であることが好ましい。
ウェブWの厚さは特に限定されないが、30〜150μmが好ましく、40〜130μmがより好ましく、70〜120μmが更に好ましい。
塗布液用分散媒としては、特に限定されない。単独でも2種以上を混合して使用してもよい。
好ましい分散媒体は、トルエン、キシレン、スチレン等の芳香族炭化水素類、クロルベンゼン、オルトージクロルベンゼン等の塩化芳香族炭化水素類、モノクロルメタン等のメタン誘導体、モノクロルエタン等のエタン誘導体等を含む塩化脂肪族炭化水素類、メタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、エチルエーテル、1,4 −ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ノルマルヘキサン等の脂肪族炭化水素類、脂肪族又は芳香族炭化水素の混合物等が該当する。
これら溶媒の中でも、ケトン類の単独又は2種以上の混合により作成される塗布用分散媒が特に好ましい。
本発明の塗布方式は、液物性により塗布可能な上限の速度が大きく影響を受けるため、塗布する瞬間の液物性、特に粘度及び表面張力を制御する必要がある。
粘度については0.01Pa・s以下であることが好ましく、0.005Pa・s以下がより好ましく、0.002Pa・s以下が更に好ましい。
塗布液によっては、せん断速度により粘度が変化するものもあるため、上記の値は塗布される瞬間のせん断速度における粘度を示している。塗布液にチキソトロピー剤を添加して、高せん断のかかる塗布時は粘度が低く、塗布液にせん断が殆どかからない乾燥時は粘度が高くなると、乾燥時のムラが発生しにくくなり、好ましい。
また、液物性ではないが、ウェブに塗布される塗布液の量も、塗布可能な上限の速度に影響を与える。ウェブに塗布される塗布液の量は2.0〜5.0ml/m2 であることが好ましい。ウェブに塗布される塗布液の量を増やすと、塗布可能な上限の速度が上がるため好ましいが、ウェブに塗布される塗布液の量を増やしすぎると、乾燥にかかる負荷が大きくなるため、液処方・工程条件によって最適なウェブに塗布される塗布液の量を決めることが好ましい。
表面張力については、15〜36mN/mの範囲にあることが好ましい。レベリング剤を添加するなどして表面張力を低下させることは、乾燥時のムラが抑止されるため好ましい。一方、表面張力が下がりすぎると、塗布可能な上限の速度が低下してしまうため、17〜32mN/mの範囲がより好まく、19〜26mN/mの範囲が更に好ましい。
光学フィルムの代表例としての光干渉による多層構成の反射防止膜製造は、以下のように行われる。
ウェブWが巻回されたロールからウェブWがクリーン室に連続的に送り出され、クリーン室内で、ウェブWに帯電している静電気を静電除電装置により除電し、引き続きウェブW上に付着している異物を、除塵装置により除去する。引き続きクリーン室内に設置されている塗布工程10で塗布液がウェブW上に塗布され、塗布されたウェブWは乾燥室に送られて乾燥される。
乾燥した塗布層を有するウェブWは、乾燥室から放射線硬化室へ送り出され、放射線が照射されて塗布層に含有されるモノマーが重合して硬化する。更に、放射線により硬化した層を有するウェブWは熱硬化部へ送られ、加熱されて硬化を完結させ、硬化が完結した層を有するウェブWは巻き取られてロール状となる。
上記工程は、各層の形成毎に行ってもよいし、塗布部−乾燥室−放射線硬化部−熱硬化室を複数設けて、各層の形成を連続的に行うことも可能であるが、生産性の観点から各層の形成を連続的に行う事が好ましい。
以下、塗布液を塗布する工程について説明する。
塗布液タンク40より送液ポンプ46により圧送された塗布液14は、送液ポンプ46、濾過フィルタ48、膜脱気装置50、流量計52、圧力センサ54、圧力調整バルブ56を経て給液配管42によりスロットダイ12に供給される。
塗布工程の開始の際には、ポケット18内の塗布液14に0.15MPa以上の圧力を3秒以下の時間印加し、ダミー塗布液をスロットダイ14の外に吐出させる。具体的な手段としては、給液配管42に設けられた圧力センサ54と圧力調整バルブ56、及びこれらに接続されたバルブコントローラ58による。
そして、圧力センサ54が給液配管内42の塗布液14の圧力を検出し、この検出圧力がバルブコントローラ58に伝送され、バルブコントローラ58が圧力調整バルブ56の開度及び動作タイミングを決定して、圧力調整バルブ56を制御する。
これらによる動作としては、先ず、圧力調整バルブ56の開度が定常塗布時の開度より小さくなるように制御し、次いでこの状態で、給液配管42内の塗布液14の上昇していく圧力を圧力センサ54で検出し、この検出圧力をバルブコントローラ58に伝送する。そして、バルブコントローラ58が圧力調整バルブ56の開度及び動作タイミングを決定して、圧力調整バルブ56を制御する。
このように、所定タイミングで圧力調整バルブ56の開度を大きくなるように制御することにより、圧力の上昇した塗布液14により、ポケット18内部の圧力変動(大気圧+0.15MPa以上)を瞬間的(3秒以内)に起こすことができる。これにより、ダミー塗布液が高速度でスロットダイ外に吐出され、ポケット18内やスロット20内の気泡もダミー塗布液とともに排出され、気泡が完全に排除される。
なお、ダミー塗布液は、塗布に使用せず、廃棄してもよいが、製造に使用される塗布液14と組成は同一なので、回収再利用してもよい。この場合は、オフラインでダミー塗布液の脱泡処理が必要になる。
所定タイミングで圧力調整バルブ56の開度を大きくなるように制御し、圧力の上昇した塗布液14により、ダミー塗布液を高速度でスロットダイ12外に吐出した後、バルブコントローラ58は圧力調整バルブ56の開度を定常塗布時の開度の戻すように制御する。これにより、スロット20より吐出される塗布液14の流量は、定常塗布時の流量に速やかに復帰し、定常の塗布作業ができる状態となる。
そして、バックアップローラ11に支持されて連続走行するウェブWに対して、スロットダイ12から塗布液14をビード14aにして塗布することにより、ウェブW上に塗膜14bが形成される。この際、スロットダイ12よりダミー塗布液とともに気泡が完全に排除されているので、気泡による面状欠陥がなく、膜厚均一性が高い塗布が実施できる。
すなわち、図1に示される塗布工程10により、塗布液14を塗布したところ、塗布開始の際にダミー塗布液を吐出させずに塗布したものよりもスジ欠陥が少なく、幅方向の均一性も向上した。したがって、本実施の形態によれば、気泡による面状欠陥がなく、膜厚均一性が高い反射防止フィルム等の光学フィルムを製造することができる。
以上、本発明に係る反射防止フィルムの製造方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
たとえば、本実施形態において、ポケット18内部の圧力変動(大気圧+0.15MPa以上)を瞬間的(3秒以内)に起こすための構成として、圧力センサ54、圧力調整バルブ56、及びバルブコントローラ58が採用されているが、これ以外の各種の態様が採り得る。
この一例として、給液配管42の一部又は全部を可撓性の部材で構成し、給液配管42の内径を縮小させる態様が採り得る。このように、給液配管42の内径を瞬間的に縮小させることによっても、ポケット18内部の圧力変動(大気圧+0.15MPa以上)を瞬間的(3秒以内)に起こすことができ、本実施形態と同様の効果が得られる。
給液配管42の内径を縮小させる構成としては、自動機構(たとえば、ソレノイドやエアシリンダ)でもよく、手動(給液配管42をつぶす動作)でもよい。
他の一例として、給液配管42に設けられる弁を操作する態様が採り得る。このように、ニードルバルブや、ボールコックを自動又は手動で操作することによっても、ポケット18内部の圧力変動(大気圧+0.15MPa以上)を瞬間的(3秒以内)に起こすことができ、本実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、スロットダイ12のフロントエッジ面30a及びバックエッジ面32aの形状が2種類(図2及び図3)例示されているが、これ以外の各種の態様が採り得る。
また、本実施形態では、スロットダイ12の一端に液供給口22が設けられているが、これ以外の態様、たとえば、スロットダイ12の中央に液供給口22が設けられる態様が採り得る。
以下に、実施例をもって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例全般において次の2種の塗布液(塗布液1及び2)を使用した。
[塗布液1]
反射防止膜用の塗布液を調合した。屈折率が1.42である、熱架橋性含フッ素ポリマーを6重量%含むメチルエチルケトン溶液(JN−7228、JSR(株)製)93gに、MEK−ST(平均粒径10nm〜20nm、固形分濃度30重量%のSiO2 ゾルのメチルエチルケトン分散物、日産化学(株)製)を8g、メチルエチルケトンを94g、及びシクロヘキサノンを6gを添加し、攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタ(PPE−01)で濾過して、低屈折率層用塗布液を調製した。
反射防止膜用の塗布液を調合した。屈折率が1.42である、熱架橋性含フッ素ポリマーを6重量%含むメチルエチルケトン溶液(JN−7228、JSR(株)製)93gに、MEK−ST(平均粒径10nm〜20nm、固形分濃度30重量%のSiO2 ゾルのメチルエチルケトン分散物、日産化学(株)製)を8g、メチルエチルケトンを94g、及びシクロヘキサノンを6gを添加し、攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタ(PPE−01)で濾過して、低屈折率層用塗布液を調製した。
塗布液の粘度及び表面張力を、それぞれ、0.001N.s/m2 、0.024N/mとした。
[塗布液2]
防眩フイルム用の塗布液を調合した。ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)を75g、粒径約30nmの酸化ジルコニウム超微粒子分散物含有ハードコート塗布液(デソライトZ−7401、JSR(株)製)を240g、104gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=54/46重量%の混合溶媒に溶解させた。
防眩フイルム用の塗布液を調合した。ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)を75g、粒径約30nmの酸化ジルコニウム超微粒子分散物含有ハードコート塗布液(デソライトZ−7401、JSR(株)製)を240g、104gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=54/46重量%の混合溶媒に溶解させた。
得られた溶液に、光重合開始剤(イルガキュア907、チバファインケミカルズ(株)製)10gを加え、攪拌溶解した後に、20重量%の含フッ素オリゴマーのメチルエチルケトン溶液からなるフッ素界面活性剤(メガファックF−176PF、大日本インキ(株)製)を0.93g添加した(なお、この溶液を塗布後、紫外線硬化させて得られた塗布膜の屈折率は1.65であった。)。
更に、この溶液に個数平均粒径2.0μm、屈折率1.61の架橋ポリスチレン粒子(SX−200HS、綜研化学(株)製)を20g、160gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=54/46重量%の混合溶媒に高速ディスパにて5000rpmで1時間攪拌分散し、孔径10μm、3μm、1μmのポリプロピレン製フィルタ(それぞれPPE−10、PPE−03、PPE−01、いずれも富士写真フイルム(株)製)にて順に濾過して得られた分散液29gを添加し、攪拌した後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタで濾過して防眩層用の塗布母液を得た。
[実施例1]
図1に示される塗布工程10を使用して塗布液(塗布液1及び2)の塗布を行った。
図1に示される塗布工程10を使用して塗布液(塗布液1及び2)の塗布を行った。
塗布液1の塗布速度(ウェブWの走行速度)を20m/分とし、塗布液1の流量を100ml/分とし、塗布量を3.5ml/m2 とした。スロット20の開口幅(スロットクリアランス)は、全て150μmに設定した。
塗布液2の塗布速度(ウェブWの走行速度)を20m/分とし、塗布液2の流量を500ml/分とし、塗布量を17ml/m2 とした。スロット20の開口幅(スロットクリアランス)は、全て150μmに設定した。
塗布時は、同伴エアによるスジ故障が出ない限界の減圧値に設定した。この条件により、既述の気泡混入条件である、1)塗布の作業中に、大気中からスロット20を通過して気泡が流入する。2)塗布の作業中に、送液ライン中の塗布液から溶存気体が溶け出して気泡が発生する。ことを最小限に抑え、本発明の効果が明確になるようにした。
圧力調整バルブ56が全開となるまでの時間、圧力調整バルブ56を開く回数を変化させたときの、圧力センサ54で測定した圧力値を読み取るとともに、塗布面上のスジ状態を評価(観測)した。以上の条件及び評価結果を図4の表に示す。
なお、表において、テストNoのうち、奇数Noは、塗布液1による塗布であり、偶数Noは、塗布液2による塗布である。そして、隣接するNoの塗布液1及び塗布液2による塗布条件は同一とし、塗布液による差が解るようにした。
図4の表において、ダミー塗布液を吐出させない従来の塗布方法(No1及び2)では、気泡によるスジ故障を生じることが確認された(それぞれ、20本/m、4本/m)。なお、この場合であっても、塗布液2の方が塗布液1より流量の多いことより、気泡の影響が少ないことが解る。
図4の表に示されるように、ダミー塗布液を吐出させる塗布方法(No3〜20)において、圧力調整バルブ56が全開となるまでの時間、及び、圧力調整バルブ56を開く回数を変化させた。
その結果、圧力センサ54で測定した圧力値が0.15MPa以上であり、かつ圧力調整バルブ56が全開となるまでの時間が3秒以下のときに、塗布液1、2ともにスジ故障が減少することが確認された。
そして、圧力調整バルブ56が全開となるまでに時間がかかると、ポケット18内の圧力変化が緩やかになり、気泡が抜けにくくなることも解った。また、圧力調整バルブ56を開く回数も多くしたほうが効果があることも解った。
[実施例2]
図1に示される塗布工程10を使用して塗布液(塗布液1及び2)の塗布を行った。
図1に示される塗布工程10を使用して塗布液(塗布液1及び2)の塗布を行った。
塗布液1の塗布速度(ウェブWの走行速度)を20m/分とし、塗布液1の流量を100ml/分とし、塗布量を3.5ml/m2 とした。
塗布液2の塗布速度(ウェブWの走行速度)を20m/分とし、塗布液2の流量を500ml/分とし、塗布量を17ml/m2 とした。
塗布時は、実施例1と同様に、同伴エアによるスジ故障が出ない限界の減圧値に設定した。
そして、スロット20の開口幅(スロットクリアランス)を、150〜500μmまで変化させて設定した。そして、塗布面上のスジ故障を評価(観測)した。以上の条件及び評価結果を図5の表に示す。スジ故障の評価は、○:スジ故障無し △:スジ故障少しあり ×:スジ故障多い、の3段階評価とした。
なお、表において、実施例1と同様に、テストNoのうち、奇数Noは、塗布液1による塗布であり、偶数Noは、塗布液2による塗布である。そして、隣接するNoの塗布液1及び塗布液2による塗布条件は同一とし、塗布液による差が解るようにした。
また、各テストNoにおいて、塗布液14に加圧のない従来条件と、加圧が0.15MPaであり、かつ圧力調整バルブ56が全開となるまでの時間が1秒である条件の塗布を行った。
図5の表において、ダミー塗布液を吐出させない従来の塗布方法では、気泡によるスジ故障を生じる。一方、加圧が0.15MPaであり、かつ圧力調整バルブ56が全開となるまでの時間が1秒である条件の塗布においては、スロット20の開口幅(スロットクリアランス)が小さくなるほど、加圧による泡抜きが効果的であることが確認された。
[実施例3]
図1に示される塗布工程10を使用して塗布液(塗布液1及び2)の塗布を行った。
[実施例3]
図1に示される塗布工程10を使用して塗布液(塗布液1及び2)の塗布を行った。
塗布液1の塗布速度(ウェブWの走行速度)を20m/分とし、塗布液1の流量を100ml/分とし、塗布量を3.5ml/m2 とした。
塗布液2の塗布速度(ウェブWの走行速度)を20m/分とし、塗布液2の流量を500ml/分とし、塗布量を17ml/m2 とした。
塗布時は、実施例1と同様に、同伴エアによるスジ故障が出ない限界の減圧値に設定した。
図6の表において、テストNo1は、給液配管42としてフッ素樹脂製の蛇腹状の配管を使用したものであり、テストNo2は、給液配管42として内面研磨のない金属製の配管を使用したものである。
スロット20の開口幅(スロットクリアランス)を、150μmに設定した。加圧(圧力センサ54で測定した圧力値)は、0.01MPaとした。そして、塗布面上のスジ故障を評価(観測)した。以上の条件及び評価結果を図6の表に示す。
図6の表によれば、同一の塗布条件において、実施例1よりもスジの状態が悪化する結果となった。これにより、給液配管42内の形状が摩擦の多いものでは、塗布液14を送液ポンプ46で送り出す際に配管内面に気泡が付着しトラップされることが解る。
特に、膜脱気装置50より下流の給液配管42において、気泡がトラップされていると除去する手段がなく、塗布液14の流れによりそれらの気泡がポケット18内に供給さ れてしまうと考えられる。したがって、低流量で圧損が低いので、給液配管42の配管径も小さいものが望ましいと言える。
10…塗布工程、11…バックアップローラ、12…スロットダイ、14…塗布液、14a…ビード、14b…塗膜、18…ポケット、20…スロット、40…塗布液タンク、42…給液側配管、46…送液ポンプ、48…濾過フィルタ、50…膜脱気装置、52……流量計、54…圧力センサ、56…圧力調整バルブ、58…バルブコントローラ(制御手段)、W…可撓性支持体(ウェブ)
Claims (5)
- 塗布液を供給するポケットと、該ポケットと連通し前記塗布液を外部に吐出させる開口幅が300μm以下のスロットと、を内部に備えるスロットダイを使用して連続走行する支持体上に前記塗布液を塗布する塗布方法において、
前記支持体上への塗布開始の前に、前記ポケット内の塗布液に0.15MPa以上の圧力を3秒以下の時間印加し、ダミー塗布液を前記スロットダイ外部に吐出させることを特徴とする塗布方法。 - 前記スロットダイに前記塗布液を供給する給液配管の内径を縮小させる方法により、又は、該給液配管に設けられる弁を操作することにより、前記ポケット内の塗布液に圧力を印加する請求項1に記載の塗布方法。
- 前記スロットダイに前記塗布液を供給する給液配管に圧力センサと圧力調整バルブを設け、該圧力センサで該給液配管内の圧力を検出し、該圧力調整バルブで前記ポケット内の塗布液に印加する圧力を制御する請求項1に記載の塗布方法。
- 前記スロットダイに前記塗布液を供給する給液配管の内径を15mm以下とし、該給液配管をストレート形状のフッ素樹脂又は内周部が研磨された金属部材とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗布方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗布方法を使用したことを特徴とする光学フィルムの製造方法。
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JP2005067828A JP2006247531A (ja) | 2005-03-10 | 2005-03-10 | 塗布方法及び光学フィルムの製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010131580A1 (ja) * | 2009-05-09 | 2010-11-18 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 塗布方法、有機エレクトロニクス素子 |
JP2012152661A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-08-16 | Seiko Epson Corp | 描画装置 |
US8956038B2 (en) | 2012-02-22 | 2015-02-17 | Empire Technology Development Llc | Lighting device having a light guide structure |
-
2005
- 2005-03-10 JP JP2005067828A patent/JP2006247531A/ja active Pending
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