JP2007282913A - 車椅子用ハブ - Google Patents

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正孝 幹戸
Ryoji Sakate
良二 坂手
Yasuo Akaho
泰生 赤穂
Hideyuki Nakamura
秀之 中村
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Abstract

【課題】ハブ軸(22)に同軸状に外嵌されたハブ体(2)と、前記ハブ軸(22)と前記ハブ体(2)との相対回転に抵抗を与える回転力減衰装置(54)を備えた、車椅子用ハブに於いて、季節の移り変わり等に基づく外気温変化にかかわらず、回転力減衰装置(54)の定性能が確保できるようにすると共に、該回転力減衰装置(54)の性能調節を可能にする。
【解決手段】ブレーキドラム(3)が前記ハブ体(2)の一方端に同軸状に固定されており、前記回転力減衰装置(54)は、前記ブレーキドラム(3)の内周面に対して摩擦接触状態と非接触状態に変化し、且つ前記ハブ軸(22)に対して回り止め状態にある摩擦抵抗付与手段と、前記摩擦抵抗付与手段を前記ブレーキドラム(3)に対して前記摩擦接触状態に押し付ける力を調節する抵抗調節手段と、を具備し、前記摩擦抵抗付与手段は、操作部の操作に連動して前記摩擦接触状態と非接触状態に切替えられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車椅子用ハブ、特に、下り坂での暴走を防止する為に車輪の回転に抵抗を付与する回転力減衰装置を備えた車椅子用ハブに関するものである。
出願人は、この種の車椅子用ハブとして図10に示す構造のものを既に出願した(特許文献3,4)。
車椅子の車体フレーム(F)にナット(99)(99)で固定されるハブ(H)は、ハブ軸(22)と、これに対してベアリング(23)で回転自在に支持されるハブ体(2)を備えていると共に、ハブ体(2)の外端に形成されたハブフランジ(28)の外周近傍とリム(図示せず)の間には、スポーク(S)が張設されている。
前記ハブフランジ(28)には、下り坂での車椅子の暴走を防止する為、車輪の回転に抵抗を与える回転力減衰装置(54)が設けられている。
ハブ軸(22)の先端には第1軸孔(27)が開放していると共に、回転力減衰装置(54)には前記第1軸孔(27)に対向する第2軸孔(56)を備えたアンカーブロック(B)が連設されている。第1,第2軸孔(27)(56)の内周の夫々には、スプライン溝(270)(560)が形成されていると共に、該スプライン溝(270)(560)には、スプライン軸(57)の外周のスプライン溝(570)が摺動自在に噛み合っている。又、スプライン軸(57)は、バネ(58)で突出方向に付勢されていると共に、バネ(58)を圧縮する方向にワイヤ(W)で引っ張られるように構成されている。
回転力減衰装置(54)は、公知のロータリダンパーであり、例えば、オイルダンパが採用される。
このものでは、平坦面での走行時には、スプライン軸(57)をバネ(58)の付勢力に抗してワイヤ(W)で引っ張り、これにより、スプライン軸(57)をアンカーブロック(B)の第2軸孔(56)から脱出させる。すると、ハブ軸(22)と回転力減衰装置(54)の連結が解除され、ハブ体(2)とハブ軸(22)の相対回転に対する抵抗が消失する。これにより、平坦面での円滑走行が確保できる。
一方、下り坂での車椅子の暴走を防止するときは、図10に示すように、スプライン軸(57)の両端をハブ軸(22)とアンカーブロック(B)の第1,第2軸孔(27)(56)に侵入させた状態に維持する。すると、スプライン軸(57)が、ハブ軸(22)とアンカーブロック(B)の第1,第2軸孔(27)(56)の両者に回り止め状態に噛み合って回転力減衰装置(54)が作動状態になる。即ち、回転力減衰装置(54)とハブ軸(22)がスプライン軸(57)を介して動力伝達状態に連結され、これにより、ハブ軸(22)とハブ体(2)の相対回転に対する抵抗が生じて車輪の回転力が減衰される。これにより、下り坂での暴走が防止される。
特開2002−61681号公報 特開2003−90362号公報 特願2005−275784号 特願2005−354550号
しかしながら、上記のように、回転力減衰装置(54)としてオイルダンパを利用すると、例えば、季節の移り変わり等に基づく外気温変化に伴ってオイルの粘度が変化するから、回転力減衰装置(54)の性能が安定性しないという問題があった。
又、オイルダンパを利用する回転力減衰装置(54)では、外気温変化等で性能が変化しても、該性能を調節して適正状態に戻すことができないという問題もあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、
『ハブ軸(22)に同軸状に外嵌されたハブ体(2)と、
前記ハブ軸(22)と前記ハブ体(2)との相対回転に抵抗を与える回転力減衰装置(54)を備えた、車椅子用ハブ』に於いて、季節の移り変わり等に基づく外気温変化にかかわらず、回転力減衰装置(54)の安定性能が確保できるようにする共に、該回転力減衰装置(54)の性能調節を可能にすることを課題とする。
[請求項1に係る発明]
上記課題を解決する為の請求項1に係る発明の解決手段は、
『ブレーキドラム(3)が前記ハブ体(2)の一方端に同軸状に固定されており、
前記回転力減衰装置(54)は、
前記ブレーキドラム(3)の内周面に対して摩擦接触状態と非接触状態に変化し、且つ前記ハブ軸(22)に対して回り止め状態にある摩擦抵抗付与手段と、
前記摩擦抵抗付与手段を前記ブレーキドラム(3)に対して前記摩擦接触状態に押し付ける力を調節する抵抗調節手段と、を具備し、
前記摩擦抵抗付与手段は、操作部の操作に連動して前記摩擦接触状態と非接触状態に切替えられる』ことである。
上記解決手段は次のように作用する。
下り坂での車椅子の暴走を防止するときは、ハブ体(2)の一方端に同軸状に固定されたブレーキドラム(3)に摩擦抵抗付与手段を摩擦接触させるように、操作部を操作する。すると、摩擦抵抗付与手段は、前記ハブ体(2)と同軸状のハブ軸(22)に回り止め状態にあるから、摩擦抵抗付与手段の前記摩擦接触により、ハブ体(2)とハブ軸(22)の相対回転に抵抗が生じて車輪の回転力が減衰される。即ち、下り坂での車椅子の暴走が防止される。
この場合、上記解決手段によれば、摩擦抵抗付与手段をブレーキドラム(3)に対して摩擦接触状態に押し付ける力を調節する抵抗調節手段が設けられているから、既述オイルダンパ式のものと相違し、前記抵抗を適正な大きさに調節できる。
一方、操作部の操作により、摩擦抵抗付与手段をブレーキドラム(3)に対して非接触状態に変化させると、ハブ体(2)とハブ軸(22)の相対回転に抵抗が付与されないから、平坦面での車椅子の円滑走行が確保できる。
[請求項2に係る発明]
請求項1に係る発明に於いて、
『前記摩擦抵抗付与手段は、
前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触・離反する摩擦ライニング(101)が固定された一対の回動自在な抵抗付与アーム(100)(100)と、
前記一対の抵抗付与アーム(100)(100)の自由端を接近させる方向に付勢する解除バネと、
前記一対の抵抗付与アーム(100)(100)の自由端相互で挟圧された状態で回動することにより前記自由端を相互に離反させて前記摩擦ライニング(101)を前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触させる回動カム(91)と、
前記摩擦ライニング(101)を前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触させるときとは逆の解除方向に前記回動カム(91)を回動させる解除レバーを具備し、
前記抵抗調節手段は、
前記摩擦ライニング(101)を前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触させる方向の回動カム(91)の回動力を増加させる向きに前記解除レバーを押す圧縮バネと、
前記圧縮バネの圧縮量を調節する圧縮量調節ネジを具備し、
前記解除レバーは、前記操作部の操作に連動して前記回動カム(91)を前記解除方向に回動させるように回動する』構成を採用できる。
このものでは、一対の抵抗付与アーム(100)(100)の自由端相互が、これらに挟圧された回動カム(91)の回動によって離反され、これにより、各抵抗付与アーム(100)に固定された摩擦ライニング(101)がブレーキドラム(3)の内周面に押圧されて摩擦接触状態になる。これにより、回転力減衰装置(54)が作動状態になり、下り坂での車椅子の暴走が防止できる。
一方、回転力減衰装置(54)を作動させないとき(平坦面での走行時等)には、操作部の操作によって解除レバーを回動させ、該解除レバーにより、回動カム(91)を解除方向に回動させる。即ち、摩擦ライニング(101)をブレーキドラム(3)の内周面に接触させるときとは逆の方向(解除方向)に前記回動カム(91)を回動させる。これにより、摩擦ライニング(101)がブレーキドラム(3)の内周面から離反し、平滑面等での車椅子の円滑走行が確保できる。
[請求項3に係る発明]
請求項1又は2に係る発明に於いて、
『回動先端部が前記ブレーキドラム(3)の内周面に接近する方向にバネで付勢された回動自在な制動アーム(6)を前記ブレーキドラム(3)内に配設し、
前記制動アーム(6)の回動先端部には、前記制動アーム(6)の回動に伴なって前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触・離反する制動ライニング(60)が連設され、
前記制動ライニング(60)が前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触した状態では、前記制動アーム(6)の回動支点と前記回動先端部と前記ブレーキドラム(3)の回転中心が直線状に並ばないように構成し、
外周面が前記ブレーキドラム(3)の内周面に沿った円弧状に形成されているブレーキシュー(67)が、前記制動アーム(6)の前記回動先端部に前記回動方向へ首振り自在に設けられており、
前記ブレーキシュー(67)の外周面に前記制動ライニング(60)が添設されている』構成を採用できる。
このものでは、車椅子の後退時には、後述するように、制動アーム(6)がブレーキドラム(3)の内周面を突っ張るように押圧した状態(以下、「クサビ係合」という。)になる方向に車輪が回転するものとする。
上記解決手段によれば、制動アーム(6)の回動先端に添設された制動ライニング(60)が前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触した状態では、前記制動アーム(6)の回動支点と前記回動先端部と前記ブレーキドラム(3)の回転中心が直線状に並ばないように構成されている。従って、この状態で車椅子が上り坂で後退すると、制動ライニング(60)がブレーキドラム(3)の内周面との摩擦力で引き摺られて移動する。その結果、前記制動アーム(6)の回動先端部及び回動支点と前記ブレーキドラム(3)の回転中心が一直線上に並ぼうとする。これにより、制動アーム(6)がブレーキドラム(3)の内周面を突っ張るように押圧した状態(以下、「クサビ係合」という。)になり、ブレーキドラム(3)の逆回転が阻止されて車椅子の後退が防止される。
この場合、請求項3の解決手段では、制動アーム(6)の回動方向へ首振り自在なブレーキシュー(67)が設けられていると共に、該ブレーキシュー(67)の外周面には制動ライニング(60)が添設されている。
従って、ブレーキシュー(67)を備えた制動アーム(6)がブレーキドラム(3)の内周面を突っ張るように押圧する時(クサビ係合時)には、ブレーキシュー(67)は、前記首振りによってブレーキドラム(3)の内周面に沿った姿勢になる。これにより、ブレーキシュー(67)の円弧状の外周面に添設された制動ライニング(60)の外周面全体がブレーキドラム(3)に圧接される。よって、該圧接力が制動ライニング(60)の外周面全体に分散されるから、前記圧接力が制動ライニング(60)の一部に集中する場合に比べて、制動ライニング(60)の磨耗が抑えられ、制動力が長期に亘って維持できる。又、制動ライニング(60)の外周面全体がブレーキドラム(3)に圧接されるから、制動ライニング(60)の一部がブレーキドラム(3)に圧接されるものに比べ、大きな制動力が得られる。
[請求項4に係る発明]
請求項1〜3に係る発明に於いて、
『前記ブレーキドラム(3)の外周面を包囲する位置には、前記操作部の操作によって前記ブレーキドラム(3)の外周面を巻き締めるように内径が収縮するブレーキバンドが設けられている』ものでは、操作部を操作すると、ブレーキバンドの内径が収縮してブレーキドラム(3)の外周面を巻き締め、これにより、走行中の車椅子を随時制動させることができる。
本発明は次の特有の効果を有する。
請求項1、2に係る発明では、ブレーキドラム(3)の内周面に対して摩擦接触状態になる摩擦抵抗付与手段によって、ハブの回転を減衰させるようにしたからら、季節の移り変わり等に基づく外気温変化で粘性抵抗が変化するオイルダンパを用いる既述従来のものと相違し、外気温変化に関わらず、回転力減衰装置(54)の安定性能が確保できる。
又、摩擦抵抗付与手段をブレーキドラム(3)に対して摩擦接触状態に押し付ける力を調節する抵抗調節手段が設けられている。従って、既述オイルダンパ式のものと相違し、ハブ体(2)とハブ軸(22)の相対回転に対する抵抗を適正な大きさに調節できる。即ち、回転力減衰装置(54)の性能を自由に調節できる。
請求項3に係る発明では、ブレーキシュー(67)に添設された制動ライニング(60)の外周面全体がブレーキドラム(3)に圧接され、該圧接力が制動ライニング(60)の円弧状外周面の全体に分散されるから、前記圧接力が制動ライニング(60)の一部に集中する場合に比べて、制動ライニング(60)の磨耗が抑えられ、制動力が長期に亘って維持できる。
請求項4に係る発明では、バンドブレーキを作動させることにより、走行中の車椅子を随時制動させることができ、安全走行に貢献できる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
[車椅子の構成]
図1に示すように、車椅子(1)の車体レーム(F)に設けられた肘置き(17)近傍の操作ボックス(16)には操作レバー(15)が装備されていると共に、操作レバー(15)の操作力は、ワイヤ(151)を介して、左右の車輪(10)のハブ(H)に組み込まれた後述の逆回転防止装置(5)、回転力減衰装置(54)、及び、駐車時に使用するブレーキ装置(P)に伝達されるようになっている。
又、介助者用の手押ハンドル(18)に取り付けられたブレーキレバー(11)は、ケーブル(111)を介してハブ(H)に組み込まれた前記ブレーキ装置(P)に繋がっている。
図3は、回転力減衰装置(54)の配設部の断面(左半分)と、逆回転防止装置(5)の配設部の断面(右半分)を表した、断面図である。
図3に示すように、ハブ(H)は車椅子(1)の車体フレーム(F)にナット(99)(99)で取り付けられていると共に、ハブ体(2)の一端には、車椅子(1)の肘置き(17)の近傍に設けられた操作レバー(15)やブレーキレバー(11)で操作されるブレーキ装置(P)と、上り坂での車椅子(1)の後退を防止する為の逆回転防止装置(5)と、下り坂での車椅子の暴走を防止する為の回転力減衰装置(54)が設けられている。以下、更に説明する。
[ハブ(H)の構成]
図2に示すように、ハブ(H)は、ハブ軸(22)と、これに対してベアリング(23)で回転自在に支持されるハブ体(2)を備えている。
ハブ軸(22)に外嵌されたベアリング(23)は、玉押し(24)及び玉押しナット(25)によってハブ体(2)側に押し付けられ、これにより、ハブ体(2)はハブ軸(22)に回転自在に保持される。
ハブ体(2)の外端に形成されたハブフランジ(28)の外周近傍には、多数のスポーク孔(26)が周方向に所定ピッチで穿設されており、各スポーク孔(26)に一端が係合されるスポーク(S)の他端はリム(R)(図1参照)に結合されている。
又、ハブ(H)の内端を覆うブレーキカバー(4)の裏面には、前記逆回転防止装置(5)、回転力減衰装置(54)及び、ブレーキ装置(P)を択一的に作動させる為の切替器(A)が設けられている(図5参照)。
《ブレーキ装置(P)について》
車椅子(1)の肘置き(17)近傍の操作レバー(15)や、ブレーキレバー(11)で操作されるブレーキ装置(P)は、図2,3に示すように、ハブ体(2)の端部に一体形成されたブレーキドラム(3)の円筒状のドラム主体(31)の外周をブレーキバンド(8)で巻き締める機能を有している。
ドラム主体(31)の一端はベース部(30)で閉塞されていると共に、ブレーキドラム(3)の外周に張り出したハブフランジ(20)には、既述ハブフランジ(28)と同様、所定ピッチでスポーク孔(201)が穿設されている。
図2〜4に示すように、ブレーキバンド(8)は、ドラム主体(31)の外周面(32)に沿って湾曲したブレーキシュー(80)の内周面にブレーキライニング(81)を添設したものである。
一方、ハブ体(2)の前記ハブフランジ(20)側の端部を覆うように配設されるブレーキカバー(4)の下部には、ブレーキバンド(8)の一端をドラム主体(31)に接近させる為の第1クランク(84a)が支軸(85a)で回動自在に取り付けられていると共に、前記第1クランク(84a)の回動動先端部で押されることにより支軸(85b)を支点に回動する第2クランク(84b)が設けられており、第2クランク(84b)の回動によってブレーキバンド(8)の他端がドラム主体(31)に接近されるようになっている。第1クランク(84a)は、手押しハンドル(18)に取り付けられたブレーキレバー(11)から延びるケーブル(111)で一端が牽引されて回動すると共に、車椅子(1)の肘置き(17)近傍の操作レバー(15)に連動する牽引棒(51)(図5参照)で牽引されることによっても回動する。尚、操作レバー(15)と牽引棒(51)の連動機構は後述する。
このものでは、第1クランク(84a)や第2クランク(84b)によって、既述ブレーキバンド(8)の両端がブレーキドラム(3)のドラム主体(31)に接離する方向に往復移動され、これにより、ブレーキドラム(3)のドラム主体(31)がブレーキバンド(8)で巻き締められて制動される。
《逆回転防止装置(5)について》
図2に示すように、逆回転防止装置(5)は、ブレーキドラム(3)のドラム主体(31)の内周面を突っ張る様に押圧した状態(クサビ係合状態)になる一対の制動アーム(6)と、前記クサビ係合状態を解除させる方向に制動アーム(6)を回動させる切替リング(7)とを具備しており、これら制動アーム(6)や切替リング(7)はブレーキドラム(3)の内部に配設される。
切替リング(7)を回動自在に支持する支持円盤(73)は、切替リング(7)が回動自在に外嵌する小径筒(73a)とその基端部に続く大径筒(73b)からなる中空の段付き筒であり、大径筒(73b)と環状押え板(74)で切替リング(7)の内周部が緩く挟まれるようになっている。
切替リング(7)の上に重ねられる一対の制動アーム(6)は、ドラム主体(31)の内周面(33)に沿って180度ピッチで配設されており、各制動アーム(6)の回動支点には支持孔(6b)(ブレーキカバー(4)から突出する後述の支柱(600a)又は支柱(600b)に回動自在に外嵌する)が穿設され、反対側の回動先端部(61)にはピン孔(68)が穿設されている。このピン孔(68)には、ドラム主体(31)の内周面(33)に沿う円弧状のブレーキシュー(67)(外周に制動ライニング(60)が添設されている)の周方向中央部に穿設された結合孔(670)が重ねられ、この重ね合わせ部に結合ピン(69)が挿入されるようになっている。これにより、ブレーキシュー(67)が結合ピン(69)を介して制動アーム(6)に首振り自在に結合される。
図2,図4に示すように、各制動アーム(6)の周方向の端部の相互間には、バネ常数の小さなバネ(65)が圧縮状態で介装されており、これにより、逆回転防止装置(5)を作動させた状態では、ブレーキシュー(67)の外周の制動ライニング(60)が、ドラム主体(31)の内周面(33)に弱い力で当接されるようになっている。
各制動アーム(6)をドラム主体(31)から離反させる方向に回動させる切替リング(7)は、環状平板(7a)の外周から180度ピッチで一対の解放腕(70)を突設させた構成である。各解放腕(70)は、図2,図3に示すように、制動アーム(6)の回動先端部(61)のピン孔(68)から裏側に突出する結合ピン(69)の係合突出部(69a)の外周に係合するようになっている。又、一方の解放腕(70)には、車椅子(1)の肘置き(17)近傍の操作レバー(15)の操作力が伝達される操作ピン(71)が突設されており、操作レバー(15)の操作により切替リング(7)の周方向に操作ピン(71)が引っ張られると、切替リング(7)が回動してその解放腕(70)が制動アーム(6)の回動先端部(61)に貫通する結合ピン(69)に係合し、これにより、各制動アーム(6)の両回動先端部(61)(61)がバネ(65)の付勢力に抗して接近する。
《回転力減衰装置(54)について》
図2に示すように、回転力減衰装置(54)は、ブレーキドラム(3)のドラム主体(31)の内周面(33)に対して接触・離反する摩擦ライニング(101)が外面に添設された円弧板(102)が一体化された一対の抵抗付与アーム(100)(100)を具備している。そして、これら抵抗付与アーム(100)(100)は、ブレーキドラム(3)内に配設されるようになっている。
抵抗付与アーム(100)(100)の基端部(103)(103)には軸孔(105)(105)が穿設されており、ブレーキカバー(4)の底板(42)に突設された支軸(104)に前記軸孔(105)(105)が回動自在に外嵌された状態にてビス(113)(支軸(104)の先端に螺入される)で固定されるようになっている。又、各抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)の近傍には、これら両抵抗付与アーム(100)(100)を接近させる方向に付勢する解除バネ(112)の両端を引っ掛ける係合孔(100a)(100a)が形成されている。
一方の抵抗付与アーム(100)には、その基端部(103)近傍の軸孔(105)に隣接させて周方向に延びる長孔(106)が形成されており、該長孔(106)はブレーキカバー(4)の底板(42)に形成された長孔(402)に対向している。そして、既述逆回転防止装置(5)を構成する切替リング(7)の解放腕(70)に突設された操作ピン(71)は、長孔(106)(402)を介してブレーキカバー(4)の外部に突出するように構成されている。又、一方の抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)の近傍には、ブレーキカバー(4)の底板(42)に突設された支柱(600a)(先端にはネジ孔(n)が形成されている)にルーズに外嵌する軸挿通孔(108)が形成されている。
他方の抵抗付与アーム(100)には、その基端部(103)の近傍の軸孔(105)に隣接させて軸挿通孔(109)が形成されており、該軸挿通孔(109)は、ブレーキカバー(4)の底板(42)に突設された支柱(600b)(先端にはネジ孔(n)が形成されている)にルーズに外嵌するようになっている。
従って、上記支柱(600a)(600b)に、一方の抵抗付与アーム(100)に形成された軸挿通孔(108)と他方の抵抗付与アーム(100)に形成された軸挿通孔(109)を各別に外嵌させ、更に、これら軸挿通孔(108)(109)から突出する支柱(600a)(600b)の先端に、各制動アーム(6)の回動支点側に形成された支持孔(6b)を外嵌させ、その後、押え板(97)の透孔(970)(970)越しにビス(93)(93)を支柱(600a)(600b)先端のネジ孔(n)(n)にネジ込むと、各制動アーム(6)が回転力減衰装置(54)の各抵抗付与アーム(100)上に重なった状態で、支柱(600a)(600b)に回動自在に支持される。尚、前記押え板(97)の中央孔(971)は、ハブ軸(22)を挿通させる孔である。
図2,図8に示すように、回転力減衰装置(54)を構成する各抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)(107)の相互は、これらの間に設けられた楕円板状の回動カム(91)を径方向から挟圧するように対向しており、回動カム(91)に固定されたカム軸(92)は、ブレーキカバー(4)の底板(42)に形成された透孔(423)に挿通されて外部に突出するようになっている。尚、ブレーキカバー(4)の底板(42)の中央には、ハブ軸(22)を挿通させる軸孔(429)が開設されている。
図5に示すように、上記透孔(423)からブレーキカバー(4)の外部に突出したカム軸(92)には、回動カム(91)を回動させる為の解除レバー(94)の一端が固定されていると共に、該解除レバー(94)の他端は、これを引き上げるワイヤ(W1)に外嵌した圧縮バネ(940)で下方に付勢されている。又、ワイヤ(W1)を挿通させるアウタチューブ(72)の一端に固定されたネジ筒(720)は、ブレーキカバー(4)から突出する取付アーム(424)の水平板部(425)に螺入されて下方に突出していると共に、ネジ筒(720)の下端には、圧縮バネ(940)の圧縮量を調節する圧縮量調節ネジ(941)が螺合されている。
このものでは、解除レバー(94)の先端がワイヤ(W1)で引き上げられると、各抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)を相互に離反させる為の回動カム(91)が回動して図8の姿勢になり、これにより、各抵抗付与アーム(100)が解除バネ(112)の付勢力で接近方向に回動する。すると、抵抗付与アーム(100)に設けられた摩擦ライニング(101)がドラム主体(31)の内周面(33)から離反して、これら両者間に隙間(G)が形成される(図8参照)。これにより、ブレーキドラム(3)のドラム主体(31)と抵抗付与アーム(100)の摩擦ライニング(101)が摩擦接触せず、ハブ体(2)とハブ軸(22)とが自由に相対回転し得る状態になる。即ち、平坦面での車椅子の円滑な走行が可能となる。
一方、解除レバー(94)が下方に回動すると、カム軸(92)に連設された回動カム(91)が、一対の抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)を相互に離反させる方向に回動する。すると、各抵抗付与アーム(100)が基端部(103)側を支点として前記離反する方向に回動し、これにより、各抵抗付与アーム(100)の外周部に設けた円弧板(102)の外面の摩擦ライニング(101)(101)とブレーキドラム(3)のドラム主体(31)の内周面(33)の隙間(G)(G)(図8参照)が消失する。これにより、上記摩擦ライニング(101)とドラム主体(31)の内周面が摩擦接触してハブ体(2)の回転に抵抗を与え、下り坂での車椅子の暴走を防止することができる。
このものでは、ブレーキドラム(3)の内周面に対して摩擦接触状態になる摩擦抵抗付与手段(摩擦ライニング(101)を具備する抵抗付与アーム(100))によって、ハブ体(2)の回転を減衰させるようにしたからら、季節の移り変わり等に基づく外気温変化で粘性抵抗が変化するオイルダンパを用いる既述従来のものと相違し、外気温変化に関わらず、回転力減衰装置(54)の安定性能が確保できる。
又、本実施の形態に係る自転車用ハブに組み込まれた回転力減衰装置(54)では、圧縮量調節ネジ(941)で圧縮バネ(940)の圧縮量を調節すると、各抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)相互を回動カム(91)で離反させる力が調節できる。具体的には、圧縮量調節ネジ(941)で圧縮バネ(940)の圧縮量を増加させると、該圧縮バネ(940)の付勢力が増加し、これにより、各抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)相互を回動カム(91)で離反させる力が増加する。これとは逆に圧縮バネ(940)の圧縮量を減少させると、前記離反させる力が低下する。これにより、上記調節が行える。
これにより、各抵抗付与アーム(100)に設けられた摩擦ライニング(101)がブレーキドラム(3)のドラム主体(31)の内周面(33)に押圧される力を調節することができ、ハブ体(2)とハブ軸(22)の相対回転に対する抵抗を適正な大きさに設定できる。即ち、回転力減衰装置(54)の性能調節が可能となる。
《切替器(A)について》
上記逆回転防止装置(5)、回転力減衰装置(54)及び、ブレーキ装置(P)を択一的に作動させる為の切替器(A)は、図5,図6に示す構造を有している。
ブレーキカバー(4)の底板(42)の裏面上部には、切替レバー(35)の回動支点(351)がボルト(36)で回動自在に支持されていると共に、切替レバー(35)の回動端にはワイヤ(151)(操作レバー(15)に繋がっている)が接続されている。そして、ワイヤ(151)で引き上げられて切替レバー(35)が回動すると、切替レバー(35)の回動角度に応じて逆回転防止装置(5)、回転力減衰装置(54)及び、ブレーキ装置(P)が作動するようになっている。
*ブレーキ装置(P)の切替部
ブレーキ装置(P)は、図5,図6に示すように、既述ブレーキバンド(8)の端部を引っ張る第1クランク(84a)によって、作動状態と非作動状態に切り替えられる。第1クランク(84a)の入力端に固定されたアングル部材(82)には、牽引棒(51)の下端が上下に貫通していると共に、該牽引棒(51)は、下端に螺合されたアンカーナット(87)でアングル部材(82)に結合されている。牽引棒(51)は、ブレーキカバー(4)の底板(42)裏面に立設された一対の平行な起立板(46)(47)に形成された透孔(460)(470)に対して摺動自在に挿通され、牽引棒(51)に螺合されたバネ受けブロック(48)とその上方の起立板(46)の間には、圧縮バネ(49)が介装されている。バネ受けブロック(48)に螺合されたビス(480)の頭部(481)は、図6に示すように、前記起立板(46)(47)の相互間を覆う切替具用カバー(40)のスリット(404)から上方に突出しており、該突出した頭部(481)は、切替レバー(35)の側縁に押されて移動する構造である。
*回転力減衰装置(54)の切替部
回転力減衰装置(54)の解除レバー(94)に一端が連結されたワイヤ(W1)の他端を引っ張るワイヤ牽引具(62)は、図5,図7に示すように、一対の平行板(630)(630)を具備する断面U状のスライダー(63)と、前記平行板(630)(630)に回動自在に支持されたワイヤ固定軸(64)(ワイヤ(W1)が連結されている。)を具備していると共に、平行板(630)(630)には、λ状のアンカー板(66)の下部が軸(660)で回動自在に取り付けられている。アンカー板(66)は、軸(660)が貫通する回動脚(661)と、その先端から上下に分岐した頭部(662)及び係合脚(663)を具備しており、係合脚(663)はブレーキカバー(4)の底板(42)に開設された係合孔(420)に係脱するようになっている。
又、上記アンカー板(66)の頭部(662)は、図6,図7に示すように、ブレーキカバー(4)の裏面に設けれた切替具用カバー(40)のスリット(400)から上方に突出しており、突出した頭部(662)が切替レバー(35)の側縁に押されて移動する構造である。
*逆回転防止装置(5)の切替部
逆回転防止装置(5)は、図5,図6に示すように、既述した切替リング(7)の外周に突出する解放腕(70)に設けられた操作ピン(71)を引っ張るブロック(37)の往復移動によって、作動状態と非作動状態に切り替えられる。
ブロック(37)には、上記操作ピン(71)に外嵌する長孔(370)が表裏に貫通していると共に、該ブロック(37)はL字状のブロック取付板(38)に固定されている。ブロック取付板(38)には、これを引き上げる牽引棒(39)の下端が、該下端に螺合されたナット(381)で連結されており、ブロック取付板(38)は圧縮バネ(391)で下方に押されている。
牽引棒(39)は、ブレーキカバー(4)の裏面に立設する下側の起立板(47)に形成された透孔(471)に対して摺動自在に挿通されている。牽引棒(39)の上端は、既述ワイヤ牽引具(62)と同様の構造を有する牽引具(12)の下端ブロック(120)に螺入結合されている。そして、牽引具(12)に軸(121)で回動自在に支持されたアンカー板(13)の一端の係合脚部(133)は、牽引具(12)の上下移動に伴って、ブレーキカバー(4)の底板(42)に開設され係合孔(426)に係脱するようになっている。
*切替レバー(35)について
図6に示すように、ブレーキカバー(4)の底板(42)に回動自在に支持された切替レバー(35)は、ボルト(36)側に位置する基端腕(352)に続く屈曲起立部(353)(図6に於いて紙面の手前へ屈曲起立している)の上端から水平アーム部(354)が屈曲した構成であり、水平アーム部(354)は切替具用カバー(40)の上面に沿って回動するようになっている。水平アーム部(354)の一方の側縁には、ブレーキ装置(P)を作動させる牽引棒(51)に連設されたビス(480)の頭部(481)が係合する係合凹部(355)が形成されている。
切替レバー(35)の回動先端部近傍には、車椅子(1)の肘置き(17)近傍の操作レバー(15)で引っ張られるワイヤ(151)の先端がジョイント(152)で結合されていると共に、切替レバー(35)の回動先端部の小孔(356)とブレーキカバー(4)の底板(42)に植設されたバネ掛けピン(421)には引っ張りバネ(98)が架設されている。
[操作レバー(15)及び操作ボックス(16)]
車椅子(1)の肘置き(17)の近傍に配設された操作ボックス(16)(図1参照)の上面には、図9に示すように、上り坂表示部(161)と、解除表示部(162)と、下り坂表示部(163)と、更に、駐車表示部(164)が前方からこの順序で表示されている。そして、これら上り坂表示部(161)〜駐車表示部(164)の側方の操作ボックス(16)上壁には、これら上り坂表示部(161)〜駐車表示部(164)の側方位置に操作レバー(15)を切り替える為の屈曲したレバーガイド溝(165)が開設されている。レバーガイド溝(165)の途中には、操作レバー(15)を上り坂表示部(161)〜駐車表示部(164)の側方に保持する為の第1係合凹部(166)と、第2係合水平部(167)と、第3係合凹部(168)と、第4係合凹部(169)が設けられている。
又、操作レバー(15)の回動操作力は、図1に現れるワイヤ(151)を介して切替器(A)の切替レバー(35)に伝達されるようになっている。
[動作説明]
次に、操作レバー(15)を操作して逆回転防止装置(5)、回転力減衰装置(54)、及びブレーキ装置(P)を作動させる場合の動作説明をする。
《パーキング動作》
先ず、駐車時にブレーキ装置(P)を作動させる場合を説明する。
操作レバー(15)を回動操作して駐車操作位置たる第4係合凹部(169)(図9参照)に係合させると、図5,図6に現れる切替レバー(35)がワイヤ(151)によって最上昇位置まで引き上げられる。すると、切替レバー(35)の上辺に形成された係合凹部(355)が牽引棒(51)の上部のバネ受けブロック(48)に設けられたビス(480)を引き上げ、ブレーキ装置(P)を作動させる為の第1クランク(84a)を上方に回動させる。すると、既述したように、第1クランク(84a)と第2クランク(84b)によってブレーキバンド(8)の両端がブレーキドラム(3)のドラム主体(31)に接近せしめられる。これにより、ドラム主体(31)がブレーキバンド(8)で巻き締められた状態に維持され、車輪(10)の回転が阻止された駐車状態になる。
一方、操作レバー(15)を前記第4係合凹部(169)から、図9に示す解除操作位置たる第2係合凹部(167)に回動させると、ワイヤ(151)の張力が低下し、これにより、切替レバー(35)が引っ張りバネ(98)の付勢力で下方に回動する。すると、図5に現れる牽引棒(51)が、これの上部に具備させたバネ受けブロック(48)を押圧する圧縮バネ(49)に押されて下方に移動し、これにより、上記第1クランク(84a)及び第2クランク(84b)がブレーキバンド(8)をドラム主体(31)から離反させる方向に回動し、駐車状態が解除される。
《回転力減衰動作》
次に、回転力減衰装置(54)を作動させる場合について説明する。
図9に示す解除操作位置たる第2係合凹部(167)に操作レバー(15)が係合している状態では、図5〜図7に現れる切替レバー(35)は、ワイヤ牽引具(62)のλ状のアンカー板(66)の頭部(662)を下方に押し、アンカー板(66)の係合脚(663)をブレーキカバー(4)の係合孔(420)に係合させた状態(図7の想像線の状態)に維持している。この状態では、ワイヤ牽引具(62)がワイヤ(W1)を牽引することにより、ワイヤ(W1)の他端に結合された解除レバー(94)の先端を引き上げた状態に維持している。この状態では、回転力減衰装置(54)を構成する各抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)の相互間に介在された回動カム(91)が図8の姿勢にあり、抵抗付与アーム(100)の外周に設けられた摩擦ライニング(101)がブレーキドラム(3)のドラム主体(31)から離反した状態。即ち、回転力減衰装置(54)が非作動状態に維持され、これにより、平坦面での円滑走行が可能になる。
一方、下り坂での暴走を防止すべく操作レバー(15)を下り坂操作位置たる第3係合凹部(168)に係合させると、切替レバー(35)が引っ張りバネ(98)の付勢力に抗してワイヤ(151)で引っ張られて上方に回動する。すると、ワイヤ(W1)の解除レバー(94)側に設けられた圧縮バネ(940)の付勢力が、前記ワイヤ(W1)を介してワイヤ牽引具(62)に伝達され、これにより、図7に示すワイヤ牽引具(62) が切替レバー(35)に追随して、同図の右方向に移動する。これにより、上記解除レバー(94)が圧縮バネ(940)の付勢力で下方に回動し、カム軸(92)に連設された回動カム(91)が、一対の抵抗付与アーム(100)の自由端部(107)を相互に離反させる。これにより、既述したように、各抵抗付与アーム(100)の外周部摩擦ライニング(101)がブレーキドラム(3)のドラム主体(31)の内周面(33)に摩擦接触し、ハブ体(2)の回転に抵抗を与え、下り坂での車椅子の暴走を防止することができる。
尚、回転力減衰装置(54)が作動した状態では、逆回転防止装置(5)を作動させる為の牽引具(12)は切替レバー(35)で上方へ押されていない。従って、後述するように、逆回転防止装置(5)は非作動状態に維持され、下り坂を、前向き及び後ろ向きの何れの姿勢で下ることもできる。
《逆転防止動作》
次に、逆回転防止装置(5)の動作を説明する。
図9に示す操作ボックス(16)に形成された解除操作位置たる第2係合凹部(167)に操作レバー(15)が係合した状態では、逆回転防止装置(5)を作動させる為の牽引具(12)は切替レバー(35)の上辺で押し上げられている。この状態では、上記牽引具(12)から下方に延びる牽引棒(39)(図6参照)の下端のブロック取付板(38)は圧縮バネ(391)の付勢力に抗して上昇しており、逆回転防止装置(5)用の切替リング(7)に取り付けられた操作ピン(71)は最上昇位置に保たれている。操作ピン(71)が最上昇位置にあるときには、切替リング(7)の解放腕(70)は、逆回転防止装置(5)を構成する制動アーム(6)の裏面に突出した結合ピン(69)の係合突出部(69a)に係合し(図3では、解放腕(70)が係合突出部(69a)に対して紙面の裏面側から手前側に係合している)、この状態で、解放腕(70)が制動アーム(6)をバネ(65)の圧縮方向へ回動させている。
また、この状態では、制動アーム(6)の回動先端部(61)に取り付けられたブレーキシュー(67)の外周の制動ライニング(60)がドラム主体(31)の内周面(33)から離反した状態に維持され、これにより、ハブ体(2)はブレーキドラム(3)と共に、正転及び逆転の何れの方向にも自由に回転できる。ここで、正転とは、ブレーキドラム(3)及びハブ体(2)が図4に於いて時計方向に回転することを意味し、逆転とは反時計方向に回転することを意味する。
次に、操作レバー(15)を、上記第2係合凹部(167)から上り坂操作位置たる第1係合凹部(166)に回動操作する(操作レバー(15)を図6に於いて反時計方向に回動操作する)と、ワイヤ(151)の張力が解除され、図5,図6に現れる切替レバー(35)が引っ張りバネ(98)の付勢力で最下位置まで回動する。すると、図6に示すように、逆回転防止装置(5)の切替リング(7)から突出する操作ピン(71)を作動させる為の牽引具(12)が最降下位置に移動する。具体的には、上記牽引具(12)から下方に延びる牽引棒(39)の下端のブロック取付板(38)が圧縮バネ(391)で押され、これにより、牽引具(12)が最降下位置に移動する。すると、切替リング(7)の解放腕(70)で結合ピン(69)(制動アーム(6)の(61)を貫通している)を押す力が解除される。
これにより、制動アーム(6)がバネ(65)の付勢力でドラム主体(31)の内周面(33)側に回動される。その結果、制動アーム(6)に首振り自在に取り付けられたブレーキシュー(67)外面の制動ライニング(60)がドラム主体(31)の内周面(33)に接触する。
この状態で、ハブ体(2)がブレーキドラム(3)と共に逆転(図4に於いて反時計方向の回転)すると、制動アーム(6)の回動先端のブレーキシュー(67)がブレーキドラム(3)のドラム主体(31)との摩擦力で引き摺られて移動する。その結果、制動アーム(6)の回動先端部(61)及び回動支点(支軸孔(6b)の部分)と前記ブレーキドラム(3)の回転中心が一直線上に並ぼうとする。結果、制動アーム(6)がブレーキドラム(3)の内周面を突っ張るように押圧したクサビ係合状態になり、これにより、ブレーキドラム(3)の逆転が阻止されて車椅子の後退防止機能が発揮される。
この場合、上記実施の形態のものでは、制動アーム(6)の回動方向へ首振り自在なブレーキシュー(67)が設けられているから、制動アーム(6)がブレーキドラム(3)の内周面を突っ張るように押圧する時(クサビ係合時)には、ブレーキシュー(67)は、前記首振りによってブレーキドラム(3)の内周面に沿った姿勢になる。これにより、ブレーキシュー(67)の円弧状の外周面に添設された制動ライニング(60)の外周面全体がブレーキドラム(3)に圧接される。よって、該圧接力が制動ライニング(60)の外周面全体に分散されるから、前記圧接力が制動ライニング(60)の一部に集中する場合に比べて、制動ライニング(60)の磨耗が抑えられ、制動力が長期に亘って維持できる。又、制動ライニング(60)の外周面全体がブレーキドラム(3)に圧接されるから、制動ライニング(60)の一部がブレーキドラム(3)に圧接されるものに比べ、大きな制動力が得られる。
尚、手押ハンドル(18)に取り付けられたブレーキレバー(11)を操作した場合には、ワイヤ(111)で第1クランク(84a)の入力端が引き上げられ、これにより、既述したようにブレーキバンド(8)がブレーキドラム(3)のドラム主体(31)を巻き締めて制動力が生じる。
本発明の実施の形態に係る車椅子(1)の側面図 本発明の実施の形態に係る車椅子(1)に使用されるハブ(H)の分解斜視図 本発明の実施の形態に係る車椅子(1)に使用されるハブ(H)の一部切欠の横断面図 本発明の実施の形態に係る車椅子(1)に使用されるハブ(H)の要部の断面図 ブレーキカバー(4)の裏面に設けられた切替器(A)の斜視図 ブレーキカバー(4)の裏面に設けられた切替器(A)の正面図 ワイヤ牽引具(62)の配設部の断面図 本発明の実施の形態に係る車椅子(1)に使用されるハブ(H)の要部の断面図 操作ボックス(16)部分の平面図 従来例の説明図
符号の説明
(2)・・・ハブ体
(3)・・・ブレーキドラム(3)
(6)・・・制動アーム
(8)・・・ブレーキバンド
(22)・・・ハブ軸
(54)・・・回転力減衰装置
(60)・・・制動ライニング
(65)・・・バネ
(67)・・・ブレーキシュー
(91)・・・回動カム(91)
(94)・・・解除レバー
(100)・・・抵抗付与アーム(100)
(101)・・・摩擦ライニング(101)
(112)・・・解除バネ
(940)・・・圧縮バネ
(941)・・・圧縮量調節ネジ

Claims (4)

  1. ハブ軸(22)に同軸状に外嵌されたハブ体(2)と、
    前記ハブ軸(22)と前記ハブ体(2)との相対回転に抵抗を与える回転力減衰装置(54)を備えた、車椅子用ハブに於いて、
    ブレーキドラム(3)が前記ハブ体(2)の一方端に同軸状に固定されており、
    前記回転力減衰装置(54)は、
    前記ブレーキドラム(3)の内周面に対して摩擦接触状態と非接触状態に変化し、且つ前記ハブ軸(22)に対して回り止め状態にある摩擦抵抗付与手段と、
    前記摩擦抵抗付与手段を前記ブレーキドラム(3)に対して前記摩擦接触状態に押し付ける力を調節する抵抗調節手段と、を具備し、
    前記摩擦抵抗付与手段は、操作部の操作に連動して前記摩擦接触状態と非接触状態に切替えられる、車椅子用ハブ。
  2. 請求項1に記載の車椅子用ハブに於いて、
    前記摩擦抵抗付与手段は、
    前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触・離反する摩擦ライニング(101)が固定された一対の回動自在な抵抗付与アーム(100)(100)と、
    前記一対の抵抗付与アーム(100)(100)の自由端を接近させる方向に付勢する解除バネと、
    前記一対の抵抗付与アーム(100)(100)の自由端相互で挟圧された状態で回動することにより前記自由端を相互に離反させて前記摩擦ライニング(101)を前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触させる回動カム(91)と、
    前記摩擦ライニング(101)を前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触させるときとは逆の解除方向に前記回動カム(91)を回動させる解除レバーを具備し、
    前記抵抗調節手段は、
    前記摩擦ライニング(101)を前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触させる方向の回動カム(91)の回動力を増加させる向きに前記解除レバーを押す圧縮バネと、
    前記圧縮バネの圧縮量を調節する圧縮量調節ネジを具備し、
    前記解除レバーは、前記操作部の操作に連動して前記回動カム(91)を前記解除方向に回動させるように回動する、車椅子用ハブ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車椅子用ハブに於いて、
    回動先端部が前記ブレーキドラム(3)の内周面に接近する方向にバネで付勢された回動自在な制動アーム(6)を前記ブレーキドラム(3)内に配設し、
    前記制動アーム(6)の回動先端部には、前記制動アーム(6)の回動に伴なって前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触・離反する制動ライニング(60)が連設され、
    前記制動ライニング(60)が前記ブレーキドラム(3)の内周面に接触した状態では、前記制動アーム(6)の回動支点と前記回動先端部と前記ブレーキドラム(3)の回転中心が直線状に並ばないように構成し、
    外周面が前記ブレーキドラム(3)の内周面に沿った円弧状に形成されているブレーキシュー(67)が、前記制動アーム(6)の前記回動先端部に前記回動方向へ首振り自在に設けられており、
    前記ブレーキシュー(67)の外周面に前記制動ライニング(60)が添設されている、車椅子用ハブ。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の車椅子用ハブに於いて、
    前記ブレーキドラム(3)の外周面を包囲する位置には、前記操作部の操作によって前記ブレーキドラム(3)の外周面を巻き締めるように内径が収縮するブレーキバンドが設けられている、車椅子用ハブ。
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