JP2007282420A - 車両用交流発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンデム式車両用交流発電機の軸長を短縮しつつその性能を向上すること。
【解決手段】一対のランデル型ロータコア21、31をタンデム配置し、ステータコイル24、34をセグメント順次接続型コイルにより構成したタンデム式車両用交流発電機において、ランデル型ロータコア21、31の軸方向外側に配置されるディスク部(内側配置ディスク部)212、213の軸方向中心位置を、電機子鉄心(ステータコア)23、33の軸方向存在範囲内に配置する。これにより、互いに近接するステータコイル24、34の軸方向内側のコイルエンド242、342の間の軸方向隙間を拡大して、コイルエンド242、342の冷却性を向上し、コイルエンド242、342間の相互インダクタンスを低減することができるため、出力向上と二つの発電ユニットの独立制御性を向上することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は車両用交流発電機に関し、特にその車両搭載性の改善に関する。
近年、車両電気負荷の多様化にともない複数の発電電力の供給ニーズがあり、エンジン近傍に二つの発電機を配置することが提案されている。しかし、特に横置きエンジンにおいては車両衝突時の変形に対する余裕空間確保の必要性から、発電機を二つもエンジン近傍に設置することは困難であった。このため、それぞれステータとロータとからなる一対の発電ユニットを一つの発電機ハウジング内に軸方向へタンデム配置したタンデム式車両用交流発電機が下記の特許文献1に提案されている。
しかしながら、通常の車両用交流発電機に比較してこのタンデム式車両用交流発電機の軸方向長は大幅に増大するため、発電機がエンジンの横の排気管や吸気管などと干渉するという問題が生じ、実用化は容易ではなかった。
この問題に関し、出願人は、多数のU字状セグメント導体を順次接続してなる電機子巻線(以下、セグメント順次接合ステータコイルとも言う)をタンデム式車両用交流発電機のステータコイルとして採用することを先に提案した。なお、このセグメント順次接合ステータコイル構造において、各U字状セグメント導体の一対の脚部は、互いに1磁極ピッチ離れた一対のスロットに軸方向一方側から個別に挿通される。また、電機子巻線の一対のコイルエンドのうち軸方向他方側に突出した各脚部により構成される。なお、この種のセグメント順次接合ステータコイルは、もはや広く知られているが、必要であれば、本出願人が保有する下記の特許文献2ー4を参照されたい。
このセグメント順次接合ステータコイルは通常のステータコイルに較べてコイルエンドの軸方向長を短縮できる。したがって、軸方向に並んだ二つの電機子の軸方向長さの合計により規定されるため軸方向長が大幅に増大するタンデム式車両用交流発電機にこのセグメント順次接合ステータコイルを採用すると、通常の車両用交流発電機に較べてコイルエンド長短縮効果を2倍享受できるため、タンデム式車両用交流発電機の軸方向長を実用レベルとすることができる。言い換えると、従来公知のタンデム式車両用交流発電機は、このセグメント順次接合ステータコイルとの組み合わせによって初めて実用上要求される軸方向長をもつことが可能となった。
実開昭57−42565号公報 特許第3118837号公報 特許第3178468号公報 特許第3199068号公報
しかしながら、本発明者らは、上記したセグメント順次接合ステータコイルを採用したタンデム式車両用交流発電機(以下、セグメントコイル型タンデム式車両用交流発電機と称するものとする)では、次の問題が存在することを見い出した。すなわち、タンデム式車両用交流発電機の軸方向長は、タンデム配置された一対の電機子の軸方向長と、同じくタンデム配置された一対のランデル型界磁子を含む回転子構造体の軸方向長とにより決定される。すなわち、タンデム式車両用交流発電機の電機子にセグメント順次接続型コイルを用いて一対の電機子の軸方向長を短縮しても、回転子構造体の軸方向長がそのままであればタンデム式車両用交流発電機の軸方向長を短縮することはできない。
なお、ここで言う回転子は、上記したランデル型界磁子とその両側に配置された一対の軸受けと含む。また、軸受けとしばしば軸方向等位置にてランデル型界磁子の軸方向両端面には冷却ファンが配置される。つまり、タンデム式車両用交流発電機の電機子ペアにセグメント順次接続型コイルを用いて電機子ペアの軸方向長を短縮しても、回転子構造体の軸方向長短縮が困難であるため、タンデム式車両用交流発電機の軸方向長短縮が困難であることがわかった。
また、従来のタンデム式車両用交流発電機では、二つの電機子が軸方向に近接配置されるために、種々の問題が派生することが判明した。
第1の問題は、二つの電機子鉄心の間に突出する二つのコイルエンド(内側コイルエンドとも言う)への冷却風の供給が容易ではなく、これらコイルエンドの温度上昇が問題となることである。すなわち、通常の車両用交流発電機では、二つのコイルエンドは回転子構造体の遠心ファンの径方向外側に配置されるため良好に冷却されるが、タンデム式車両用交流発電機の内側コイルエンドの径方向内側への遠心ファンの設置及びこの遠心ファンへの冷却空気流の注入の両方とも困難である。
第2の問題は、二つの内側コイルエンドが軸方向に隣接配置されるために両者の間のインダクタンスにより、一方の電機子コイルに流れる三相交流電流によりもう一方の電機子コイルに三相交流電流が誘導されてしまうことである。この誘導は、二つの発電ユニットの独立制御性を悪化させる。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、軸方向長の増大を抑止しつつ電機子コイルの温度上昇を低減し、かつ、発電ユニットの制御性を向上可能な車両用交流発電機を提供することをその目的としている。
上記課題を解決する第1発明は、回転軸に嵌着固定された円筒状鉄心により構成されて外周面に界磁巻線が巻装されたボス部と、前記ボス部の両端から径方向外側へ個別に延在する輪板状鉄心によりそれぞれ構成される一対のディスク部と、前記両ディスク部の径方向外端部から軸方向対向向きに延在してN極とS極とを周方向交互に形成する合計偶数個の爪状磁極部とを有するランデル型界磁子と、電機子巻線が巻装されるとともに前記爪状磁極部の径方向外側に位置してハウジングに固定された円筒状の電機子鉄心を有し、前記電機子巻線は前記電機子鉄心の一対のスロットに軸方向一方側から挿通されたU字状セグメント導体を順次接続してなるセグメント順次接続型コイルにより構成される電機子とを備え、前記ランデル型界磁子と前記電機子とによりそれぞれ構成される二つの発電ユニットが軸方向に隣接配置され、前記両発電ユニットのランデル型界磁子は同じ回転軸に嵌着固定されてタンデム型回転子を構成する車両用交流発電機において、前記一対のディスク部の一方は、前記電機子鉄心の軸方向存在範囲内に配置された軸方向中心位置をもつ内側配置ディスク部からなり、前記両発電ユニットの内側配置ディスク部は、前記タンデム型回転子の軸方向外側にそれぞれ配置されることを特徴としている。
すなわち、この発明の車両用交流発電機は、セグメントコイル型タンデム式車両用交流発電機のコイルエンドが通常より短いことを利用して一対のランデル型界磁子に対して一対の電機子を軸方向外側へずらして配置している。このため、一対の電機子鉄心の間に存在する二つのコイルエンドの間の軸方向ギャップを大きく確保することができる。
また、一対の電機子の軸方向長がセグメント順次接続型コイルの採用した結果として、車両用交流発電機の軸方向長は一対のランデル型界磁子を含む回転子構造体により規定されるため、上記のように一対の電機子を軸方向に離して配置しても、車両用交流発電機鉄心の軸方向長が増大することはない。
更に、軸方向に隣接する一対のコイルエンド間の隙間を大きく確保できるため、これら一対のコイルエンドの冷却が容易となり、かつ、これら一対のコイルエンド(高温体)同士が加熱しあうことも防止することができる。更に、これら一対のコイルエンド間の電磁結合による誘導電圧を減少させることができるため、二つの発電ユニットの制御性を向上させることができる。
好適な態様において、前記一対のディスク部の他方は、前記電機子鉄心の軸方向存在範囲外に配置された軸方向中心位置をもつ外側配置ディスク部からなり、前記両発電ユニットの外側配置ディスク部は、前記タンデム型回転子の軸方向内側に配置される。このようにすれば、外側配置ディスク部を電機子鉄心の径方向内側のスペースから出したので、界磁コイル配置スペースを広く確保することができるとともに、軸方向内側に配置される一対のコイルエンドの間の軸方向ギャップを十分に確保することができる。
好適な態様において、前記内側配置ディスク部から延在する前記爪状磁極部と、前記外側配置ディスク部から延在する前記爪状磁極部との間の周方向隙間に配置された永久磁石を有し、前記永久磁石は、前記爪状磁極部の磁極を強化する向きに着磁されている。このようにすれば、出力を増大することができる。
更に詳しく説明すると、上記したように電機子を軸方向に偏在させた本発明では、外側配置ディスク部から伸びる爪状磁極部が、内側配置ディスク部と軸方向において重なり、その径方向外側に位置することになる。このため、外側配置ディスク部から伸びる爪状磁極部は、所定ギャップを隔てて周方向に隣接する内側配置ディスク部側の爪状磁極部の他、内側配置ディスク部の表面に対面することになり、多くの磁束が漏洩することになる。つまり、この発明の電機子偏在方式では、通常のランデル型界磁子に較べて漏洩磁束が増大して出力が低下するという問題が生じる。
そこで、この態様では、互いに周方向に隣接する二つの爪状磁極部間の周方向ギャップに各爪状磁極部の磁界を強化する向きに着磁された永久磁石が介設される。このようにすれば、タンデム式車両用交流発電機における上記大きな漏洩磁束を低減して出力を増大することができる。
なお、この永久磁石は、内側配置ディスク部と軸方向に重なる位置まで延設されることが好ましい。これにより、内側配置ディスク部と相手側の爪状磁極部との間の磁束漏洩を更に良好に抑止することができる。
好適な態様において、前記電機子鉄心のティースの径内側先端面の周方向幅は、前記永久磁石の周方向幅よりも狭く形成されている。このようにすれば、電機子鉄心のティースの径内側先端面が永久磁石の配置領域を周方向へ横断する際に、磁石磁束がこのティースの径方向先端面により短絡的に流れるいわゆる磁石磁束の歯先漏れ現象を減らすことができ、その分だけ出力を向上することができる。
好適な態様において、前記電機子鉄心のスロットは毎極毎相あたり複数個配置されている。このようにすれば、ティースの径内側先端面の狭幅化を行ったにもかかわらず、毎極毎相あたりのスロット数が多いために言い換えれば毎極毎相あたりのティース数を多くしたので、電機子鉄心側の磁気回路の磁気抵抗を減らし、飽和磁束量を確保することができ、その結果として電機子鉄心側の磁気回路の磁気抵抗増加による出力低下を抑止することができる。
好適な態様において、前記爪状磁極部の外周側の表面に所定ピッチで凹設されて、前記爪状磁極部の径内側先端面部の渦電流を低減する複数の線状溝部を有する。好適には、この線状溝部の深さは爪状磁極部とステータコア(電機子鉄心)との間の空隙幅と同程度とされるが界磁束の流れを阻害しない範囲で適宜設定すればよい。線状溝部の幅は狭い方が爪状磁極部からティースに流れる磁束量の減少を抑止することができるため好都合である。線状溝部のピッチは、ステータコアのティースの周方向幅よりも狭くされることが、渦電流経路の延長効果を強化する点で好適である。このようにすれば、更なる出力増大を図ることができる。すなわち、永久磁石の追設とティース数の増加によるティースの径内側先端部分における渦電流損失の増大を良好に抑止することができる。界磁コイルの昇温も抑止することができる。
上記課題を解決する第2発明は、回転軸に嵌着固定された円筒状鉄心により構成されて外周面に界磁巻線が巻装されたボス部と、前記ボス部の両端から径方向外側へ個別に延在する輪板状鉄心によりそれぞれ構成される一対のディスク部と、前記両ディスク部の径方向外端部から軸方向対向向きに延在してN極とS極とを周方向交互に形成する合計偶数個の爪状磁極部とを有するランデル型界磁子と、電機子巻線が巻装されるとともに前記爪状磁極部の径方向外側に位置してハウジングに固定された円筒状の電機子鉄心を有する電機子とを備える車両用交流発電機において、周方向に隣接する前記爪状磁極部の間の周方向隙間に配置されて前記爪状磁極部の磁極を強化する向きに着磁された永久磁石を有し、前記一対のディスク部の少なくとも一方は、前記電機子鉄心の軸方向存在範囲内に配置された軸方向中心位置をもつ内側配置ディスク部からなることを特徴としている。
すなわち、この発明によれば、ランデル型界磁鉄心の一対のディスク部の少なくとも一方の軸方向中心位置を電機子鉄心の端面よりも軸方向内側に配置するという新規な構造を採用している。これに対して、従来のランデル型車両用交流発電機では、ディスク部の軸方向中心位置を電機子鉄心の端面よりも軸方向外側に配置していた。これは、ディスク部の軸方向中心位置を電機子鉄心の端面よりも軸方向内側に配置すると、ディスク部が相手側の爪状磁極部と近接することになり、磁束漏洩が増大して出力が低下することが大きな理由であった。
これに対して、この発明の車両用交流発電機は、互いに周方向に隣接する二つの爪状磁極部間の周方向ギャップに各爪状磁極部の磁界を強化する向きに着磁された永久磁石を介設した。このようにすれば、ランデル型界磁鉄心のディスク部の軸方向中心位置を電機子鉄心の径方向内側に設けることにより相手側の爪状磁極部がディスク部の径方向外側に存在しても、この爪状磁極部の界磁束がこの内側配置ディスク部にリークするのを抑止しつつ、ランデル型界磁鉄心の軸方向長を短縮することができる。
更に説明すると、爪状磁極部が、内側配置ディスク部と軸方向において重なり、その径方向外側に位置すると、他方のディスク部から伸びる爪状磁極部は、所定ギャップを隔てて周方向に隣接する内側配置ディスク部側の爪状磁極部の他、内側配置ディスク部の表面に対面することになり、多くの磁束が漏洩し、通常のランデル型界磁子に較べて漏洩磁束が増大して出力が低下するという問題が生じる。この問題は、永久磁石の介設により、格段に抑止することができる。
なお、この永久磁石は、内側配置ディスク部と軸方向に重なる位置まで延設されることが好ましい。これにより、内側配置ディスク部と相手側の爪状磁極部との間の磁束漏洩を更に良好に抑止することができる。
好適な態様において、前記電機子巻線は、前記電機子鉄心の一対のスロットに軸方向一方側から挿通されたU字状セグメント導体を順次接続してなるセグメント順次接続型コイルにより構成される。既述した第2発明によりランデル型界磁鉄心の軸方向長の短縮しても、電機子のコイルエンドの軸方向長が従来のように長ければ車両用交流発電機自体の軸方向長短縮効果は限定的となる。そこで、この態様では、電機子巻線としてコイルエンドの軸方向長が短いセグメント順次接続型コイルを採用する。これにより、ランデル型界磁鉄心の軸方向長縮小と電機子の軸方向長縮小とを同時に実現できるため、車両用交流発電機の軸方向長の短縮が可能となる。
好適な態様において、前記永久磁石は、前記内側配置ディスク部の径方向外側に延在する。これにより、内側配置ディスク部とその径方向外側まで延在する爪状磁極部の先端部との間の磁束漏れを更に良好に低減することができる。
好適な態様において、前記一対のディスク部の両方は、前記電機子鉄心の軸方向存在範囲内に配置された軸方向中心位置をもつ内側配置ディスク部からなる。これにより、上記したランデル型界磁鉄心の軸方向長の縮小効果を倍増することができる。
好適な態様において、前記電機子鉄心のティースの径内側先端面の周方向幅は、前記永久磁石の周方向幅よりも狭く形成されている。このようにすれば、電機子鉄心のティースの径内側先端面が永久磁石の配置領域を周方向へ横断する際に、磁石磁束がこのティースの径方向先端面により短絡的に流れるいわゆる磁石磁束の歯先漏れ現象を減らすことができ、その分だけ出力を向上することができる。
好適な態様において、前記電機子鉄心のスロットは毎極毎相あたり複数個配置されている。このようにすれば、ティースの径内側先端面の狭幅化を行ったにもかかわらず、毎極毎相あたりのスロット数が多いために言い換えれば毎極毎相あたりのティース数を多くしたので、電機子鉄心側の磁気回路の磁気抵抗を減らし、飽和磁束量を確保することができ、その結果として電機子鉄心側の磁気回路の磁気抵抗増加による出力低下を抑止することができる。
好適な態様において、前記爪状磁極部の外周側の表面に所定ピッチで凹設されて、前記爪状磁極部の径内側先端面部の渦電流を低減する複数の線状溝部を有する。好適には、この線状溝部は、爪状磁極部と電機子鉄心との間のギャップより狭い幅をもち、ピッチは、ティースの径方向最内側の部分の周方向幅よりも小さく形成されることが好適である。線状溝部は、電機子鉄心のティース磁束の変化により爪状磁極部の表面部に形成される渦電流経路を延長させる向きに設けられる。このようにすれば、更なる出力増大を図ることができる。すなわち、永久磁石の追設とティース数の増加によるティースの径内側先端部分における渦電流損失の増大を良好に抑止することができる。界磁コイルの昇温も抑止することができる。
本発明のセグメントコイル型タンデム式車両用交流発電機の好適な実施態様を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
(全体構成)
実施形態1のセグメントコイル型タンデム式車両用交流発電機の全体構造を図1を参照して以下に説明する。
1はハウジング、2は第1回転電機部、3は第2回転電機部、4は回転軸、5はプーリ、6、7は軸受け、8は整流器及びレギュレータを含む回路装置、9は前側冷却ファン、10は後側冷却ファンである。
ハウジング1は、フロントハウジング11と、センターハウジング12と、リヤハウジング13とからなり、図示しないスルーボルトで締結して構成されている。
回転軸4は、軸受け6,7を介してハウジング1に支承されており、プーリ5がハウジング1から前方へ突出する回転軸4の前端部に固定されている。回路装置8はリヤハウジング13の後端面の外周部に固定されている。
第1回転電機部2は、軟鉄により形成されたランデル型ロータコア21と、ランデル型ロータコア21に個別に巻装された界磁コイル22とからなるランデル型界磁子と、ランデル型ロータコア21の径方向外側に配置されたステータコア23と、ステータコア23に個別に巻装されたステータコイル24とからなる電機子とからなる。
ランデル型ロータコア(ランデル型界磁鉄心)21は、回転軸4に嵌着固定された円筒状鉄心により構成されボス部211と、ボス部211の両端から径方向外側へ個別に延在する輪板状鉄心によりそれぞれ構成される一対のディスク部212、212’と、両ディスク部212、212’の外周面(径方向外端部)から軸方向対向向きに延在してN極とS極とを周方向交互に形成する合計偶数個の爪状磁極部213とを有している。ランデル型ロータコア21は一対のハーフコアのボス部211同士を軸方向へ突き合わせてなり、ランデル型ロータコア21のボス部211には界磁コイル22が巻装されている。ステータコア23は円筒状の積層電磁鋼板により構成されてフロントハウジング11とセンターハウジング12とにより軸方向に挟設されており、ステータコア23にはセグメント順次接続型コイルからなるステータコイル24が巻装されている。
第2回転電機部3は、軟鉄により形成されたランデル型ロータコア31と、ランデル型ロータコア31に個別に巻装された界磁コイル32とからなるランデル型界磁子と、ランデル型ロータコア31の径方向外側に配置されたステータコア33と、ステータコア33に個別に巻装されたステータコイル34とからなる電機子とからなる。
ランデル型ロータコア(ランデル型界磁鉄心)31は、回転軸4に嵌着固定された円筒状鉄心により構成されボス部311と、ボス部311の両端から径方向外側へ個別に延在する輪板状鉄心によりそれぞれ構成される一対のディスク部312、312’と、両ディスク部312、312’の外周面(径方向外端部)から軸方向対向向きに延在してN極とS極とを周方向交互に形成する合計偶数個の爪状磁極部313とを有している。ランデル型ロータコア31は一対のハーフコアのボス部311同士を軸方向へ突き合わせてなり、ランデル型ロータコア21のボス部311には界磁コイル32が巻装されている。ステータコア33はセンターハウジング12とリヤハウジング13とにより軸方向に挟設されており、ステータコア33にはセグメント順次接続型コイルからなるステータコイル34が巻装されている。
上記した第1回転電機部2及び第2回転電機部3は、典型的なランデル型ロータコアをもつ回転電機であって、その他の構造詳細は通常のランデル型回転電機と同じであるためこれ以上の説明は省略する。
その他、回転軸4のリヤ側の端部には界磁コイル給電用のスリップリング及びブラシが設けられているが図示は省略する。ロータコア21の外側配置ディスク部212’とロータコア31の外側配置ディスク部312’は非磁性で輪板状のスペーサ9aを挟持している。この実施形態では、スペーサ9aは銅輪板からなり、ロータコア21とロータコア31とを熱的に一体化している。
前側冷却ファン9及び後側冷却ファン10は、それぞれ遠心冷却翼であり、前側冷却ファン9はロータコア21の前側の爪状磁極部213に固定され、後側冷却ファン10はロータコア31の後側の前側の爪状磁極部313に固定されている。前側冷却ファン9は、フロントハウジング11の前端壁の吸入孔から吸い込んだ冷却空気を付勢し、フロントハウジング11の周壁の吹き出し孔から吹き出させる。これにより、ステータコイル24のコイルエンド241が冷却される。後側冷却ファン10は、リヤハウジング13の後端壁の吸入孔から吸い込んだ冷却空気を付勢し、リヤハウジング13の周壁の吹き出し孔から吹き出させる。これにより、ステータコイル34のコイルエンド341が冷却される。
(ランデル型ロータコアとステータコアとの配置)
以下、この実施形態におけるランデル型ロータコア(ランデル型界磁鉄心)とステータコア(電機子鉄心)との配置について図2を参照して以下に説明する。図2は、図1に示す回転子構造体と電機子と明確化するためにハウジング1の図示を省略した軸方向断面図である。ただし、以下においてディスク部212、312を内側配置ディスク部と称し、ディスク部212’、312’を外側配置ディスク部と称する。
図2において、C1はランデル型ロータコア21の内側配置ディスク部212の軸方向中心位置、C2はランデル型ロータコア21の外側配置ディスク部212’軸方向中心位置、C3はランデル型ロータコア31の外側配置ディスク部312’の軸方向中心位置、C4はランデル型ロータコア31の内側配置ディスク部312の軸方向中心位置を示すラインである。図2に示すようにこの実施形態では、内側配置ディスク部212の軸方向中心位置C1はステータコア23の前端面fよりも後方に配置され、外側配置ディスク部212’の軸方向中心位置C2はステータコア23の後端面よりも後方に配置されている。また、外側配置ディスク部312’の軸方向中心位置C3はステータコア33の前端面よりも前方に配置され、内側配置ディスク部312の軸方向中心位置C4はステータコア33の後端面よりも前方に配置されている。
つまり、この実施形態では、ステータコア(電機子鉄心)23は、通常のランデル型車両用交流発電機に較べてランデル型ロータコア21に対して前方に偏設され、ステータコア(電機子鉄心)33は、通常のランデル型車両用交流発電機に較べてランデル型ロータコア31に対して後方に偏設されている。
これにより、ステータコイル24の一対のコイルエンド241、242のうち軸方向内側のコイルエンド242を、ハウジング1の前端内壁面に接触しない範囲で前方へ変位させることができる。同じく、ステータコイル34の一対のコイルエンド341、342のうち軸方向内側のコイルエンド342をハウジング1の後端内壁面に接触しない範囲で後方へ変位させることができる。
なお、図1に示すように、ハウジング1の前端内壁面及び後端内壁面の軸方向位置は本質的に軸受け6、7の軸方向位置により規定され、軸受け6、7の軸方向位置は本質的にランデル型ロータコア21、31の軸方向長により規定される。
この実施形態では、ステータコイル24、34は、セグメント順次接続型コイルにより構成されている。セグメント順次接続型コイルについてはもはや広く知られているためその詳細構造については説明を省略する。必要であれば、既述の特許文献2ー4を参照されたい。セグメント順次接続型コイルは、コイルエンド側に突出したU字状セグメント導体の先端部を順次接続して多相ステータコイルの各相巻線を構成する。このため、ステータコア23に巻装されるステータコイル24のコイルエンド241、242の軸方向長は通常の巻き線型ステータコイルのそれに比較して短縮することができる。同じく、ステータコア33に巻装されるステータコイル34のコイルエンド341、342の軸方向長は通常の巻き線型ステータコイルのそれに比較して短縮することができる。
これにより、コイルエンド241の先端をフロントハウジング11に接触させることなくステータコア23を前方へ偏設させ、コイルエンド341の先端をリアハウジング13に接触させることなくステータコア23を後方へ偏設させることが可能となる。
なお、ステータコア23とランデル型ロータコア21とのあいだの磁束流通を確保するため、既述したステータコア23の前方への偏設はステータコア23の前端面がランデル型ロータコア21の前端面よりも前方に突出しない範囲で行われる必要がある。同じく、ステータコア33とランデル型ロータコア31とのあいだの磁束流通を確保するため、既述したステータコア33の後方への偏設はステータコア33の後端面がランデル型ロータコア31の後端面よりも後方に突出しない範囲で行われる必要がある。
上記配置を採用することにより、以下の効果を奏することができる。
図2から明らかなように、ステータコア23、33の上記偏設とセグメント順次接続型コイルの採用によるコイルエンドの軸方向長短縮とにより、ステータコイル24の軸方向内側のコイルエンド242を前方へ偏設し、ステータコイル34の軸方向内側のコイルエンド342を後方へ偏設することができるため、ハウジング1の軸方向長を増大することなくコイルエンド242、342との間の軸方向ギャップGを大幅に増大することができる。
この増大により、それぞれ高温となるコイルエンド242、342が互いに熱的に影響しあうことを減らすことができ、コイルエンド242、342の温度上昇を抑止することができる。図1から明らかなように、軸方向内側のコイルエンド242、342の冷却は、軸方向外側のコイルエンド241、341に較べて、格段に困難であるため、この利点は重要となる。
更に、コイルエンド242、342の間の軸方向ギャップGの増大により、コイルエンド242とコイルエンド342との磁気的結合すなわち相互インダクタンスを低減することができるため、一方のコイルエンドを流れる電流変化が他方のコイルエンドに電圧を誘導する現象を低減することができ、二つのステータコイル24、34の独立制御性を向上することもできる。
この実施形態では更に、軸方向外側のコイルエンド241、341は脚部コイルエンドとされ、軸方向内側のコイルエンド242、342は頭部コイルエンドとされる。これにより、更に、軸方向ギャップGを増大することができる。更に詳しく説明すると、セグメント順次接続型コイルの二つのコイルエンドは、U字状セグメント導体のU字状頭部からなるコイルエンドと、U字状セグメント導体の一対の脚部からなるコイルエンドとにより構成されることが知られている。前者を頭部コイルエンドと称し、後者を脚部コイルエンドと称する。U字状セグメント導体の各脚部の先端同士を接合する必要があるため、脚部コイルエンドは頭部コイルエンドよりも大きな軸方向長をもつ。したがって、軸方向内側のコイルエンド242、342を、セグメント順次接続型コイルからなるステータコイルの頭部コイルエンドとすることにより、軸方向ギャップGを一層増大して上記効果を一層増大することができる。
(爪状磁極部間の永久磁石25、35)
この実施形態では、図1に示すように、周方向に隣接する爪状磁極部213、213の間の周方向間隙に永久磁石25が介設され、周方向に隣接する爪状磁極部313、313の間の周方向間隙に永久磁石35が介設されている。ランデル型ロータコア21に設けた永久磁石25の配置状態を図3に示す。図3は、ランデル型ロータコア21を周方向に展開し、求心方向に見た状態を示す部分模式展開図である。
この実施形態では、外側配置ディスク部212’、312’から軸方向外側に延在する爪状磁極部213、313が、内側配置ディスク部212、312の径方向外側へ達するため、永久磁石25、35は、内側配置ディスク部212、312の径方向外側へ達している。すなわち、永久磁石25の前端は内側配置ディスク部212の後端より前方に突出しており、永久磁石35の後端は内側配置ディスク部312の前端より後方に突出している。これにより、永久磁石25、35は、周方向に隣接する爪状磁極部213、213間、及び、周方向に隣接する爪状磁極部313、313間の磁束漏洩を低減するだけでなく、爪状磁極部213、313と内側配置ディスク部212、312との間の磁束漏洩も抑止することができる。すなわち、爪状磁極部213、313の周方向に面する表面と、その径方向内側の内側配置ディスク部212、312の表面との間の磁束漏洩も抑止することができるので、その分だけ、界磁束を強化して出力を増加することができる。
(ティース231、331の形状)
また、この実施形態では、ステータコア(電機子鉄心)23のティースの径内側先端面の周方向幅を永久磁石25の周方向幅よりも狭く形成し、ステータコア(電機子鉄心)33のティースの径内側先端面の周方向幅を永久磁石35の周方向幅よりも狭く形成している。ステータコア23、33の内周面を展開した状態を図4に示す。図4において、231、331はステータコア23、33のティースであり、tはティース231、331の周方向幅である。
このようにすると、ティース231、331の径内側先端面が永久磁石25、35の配置領域を周方向へ横断する際に、磁石磁束がこのティースの径方向先端面により短絡的に流れるいわゆる磁石磁束の歯先漏れ現象を減らすことができ、その分だけ出力を向上することができる。
比較例として、ステータコア(電機子鉄心)23、33のティース231’、331’の径内側先端面の周方向幅を永久磁石25、35の周方向幅よりも大きくした場合を図5に示す。t’はティース231’、331’の周方向幅である。この場合には、永久磁石の略周方向に向いた一対の側面に生じた永久磁石25、35のN極とS極とがティース231’、331’の径内側先端面を通じて短絡することがわかる。図4、図5において、矢印は永久磁石の漏れ磁束の方向であり、その太さは漏れ磁束の量を示し、長さは漏れ磁束の磁路長を示す。なお、図5において、永久磁石25、35の各部において、矢印の太さが異なるのは、永久磁石25、35が傾いていて、永久磁石25、35の各部において空隙長が異なるためである。
ただし、ティース231、331の径内側先端面の周方向幅を狭小化すると、図4からわかるように、ステータコア23、33の内周面におけるティース231、331の占有率が減少し、ランデル型ロータコア21、31からステータコア23、33に流れる界磁束量が減少し、出力が低下する。
この問題は、毎極毎相あたりのスロット数を複数とすることにより解決することができる。毎極毎相あたり6スロットとした例を図6に示す。図6において、Sはスロットを示す。
(爪状磁極部213、313の線状溝部)
上記した永久磁石25、35の追加とティース231、331の数の増加の結果、爪状磁極部213、313の外周側の表面部における渦電流が増大し、損失の増大、及び爪状磁極部213、313からの伝熱による界磁コイル加熱とが生じる。この問題は、図7に示すように、ランデル型ロータコア21の各爪状磁極部213の外周表面に溝部(線状溝部)を多数凹設することにより渦電流経路の電流経路を延長して解決することができる。
なお、図7は、図3において、溝部2131を追加したものである。もちろん、ランデル型ロータコア31の爪状磁極部313にも同様の溝部が設けられる。図7において、溝部2131の深さは爪状磁極部213とステータコア23との間の空隙幅と同程度とされるが、界磁束の流れを阻害しない範囲で適宜設定すればよい。溝部2131の幅は狭い方が、爪状磁極部213からティース231、331に流れる磁束量の減少を抑止することができるため好都合である。また、溝部2131のピッチは、ステータコア23のティース231の周方向幅よりも狭くされることが好適である。これにより、渦電流経路の延長効果を強化することができる。ただし、溝部2131の深さは、界磁束の流れを阻害しない程度に深く形成されることが好適である。
互いに平行に形成される各溝部2131の延設方向は、爪状磁極部213の外周表面部における渦電流の方向と直角方向とすることが好適であるが、それに限定されない。一例を図7に示す。ただし、各溝部2131の延設方向は直線でなく湾曲させてもよい。このようにすれば、爪状磁極部213、313とステータコア23、33との間の空隙の磁束密度が増大し、ティース231、331の数が増加しても、爪状磁極部213、313の外周表面における渦電流損失を低減し、界磁コイルの温度上昇も抑止することができる。
(実験結果)
従来製品の車両用交流発電機は、外径143mmで軸長140mmの体格にて2.5kwの発電ユニットを一つ有していた。上記対策をすべて施した結果、外径143mmで軸長140mmで2.5kwの発電ユニットを二つ有するタンデム式車両用交流発電機を実現することができた。すなわち、同一体格にて出力が倍増し、かつ、独立制御可能な2つの発電ユニットを配置することが可能となった。
(実施形態2)
実施形態2の車両用交流発電機を図8、図9を参照して以下に説明する。図8は、この車両用交流発電機のランデル型ロータコアと電機子とからなる発電ユニットを示す軸方向模式図であり、図9はランデル型ロータコアを周方向に展開し、求心方向に見た状態を示す部分模式展開図である。この実施形態の車両用交流発電機は、実施形態1と異なって発電ユニットは一個であり、タンデム式車両用交流発電機ではない。
この実施形態の車両用交流発電機の第1の特徴は、ランデル型ロータコア21のディスク部212の軸方向中心位置C1がステータコア23の前端面よりも後方に配置され、ランデル型ロータコア21の一対のディスク部212’の軸方向中心位置C2がステータコア23の後端面よりも前方に配置されている点にある。すなわち、一対のディスク部212、212’は両方とも内側配置ディスク部とされている。これにより、ランデル型ロータコアの軸方向長を縮小することができる。
ステータコイル24は、実施形態1と同じくセグメント順次接続型コイルとされている。これにより、ステータコイル24のコイルエンド241、242の軸方向長短縮を実現することができる。
また、この実施形態では、周方向に隣接する爪状磁極部213、213の間の周方向間隙に永久磁石25が介設される。爪状磁極部213は、内側配置ディスク部212、212’の径方向外側へ達し、永久磁石25は、内側配置ディスク部212、212’の径方向外側へ達している。これにより、永久磁石25は、爪状磁極部213と内側配置ディスク部212、212’との間の磁束漏洩を抑止することができる。
また、この実施形態でも実施形態1と同じく、ステータコア(電機子鉄心)23のティースの径内側先端面の周方向幅は永久磁石25の周方向幅よりも狭く形成するなどの実施形態1で説明した各特徴構成を併せて実施してもよい。すなわち、実施形態1で説明した各特徴構成とそれによる作用効果は、ランデル式車両用交流発電機に限らず、通常の車両用交流発電機にも適用できる。
実施形態1のタンデム式車両用交流発電機の軸方向断面図である。 図1の発電ユニットを示す模式軸方向断面図である。 図1の一つのランデル型ロータコアの部分展開図である。 図1のステータコアの部分展開図である。 比較例のステータコアの部分展開図である。 図1のステータコアにおいてティース及びスロット数を増加した変形例を示すステータコアの部分展開図である。 図1の爪状磁極部の線状溝部の一例を示す模式部分展開図である。 実施形態2の発電ユニットを示す模式側面図である。 図8のランデル型ロータコアの部分展開図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 第1回転電機部(発電ユニット)
3 第2回転電機部(発電ユニット)
4 回転軸
5 プーリ
9a スペーサ
9 前側冷却ファン
10 後側冷却ファン
11 フロントハウジング
12 センターハウジング
13 リアハウジング
21 ランデル型ロータコア(ランデル型界磁鉄心)
22 界磁コイル
23 ステータコア(電機子鉄心)
24 ステータコイル(電機子巻線)
25 永久磁石
31 ランデル型ロータコア(ランデル型界磁鉄心)
32 界磁コイル
33 ステータコア
34 ステータコイル
35 永久磁石
211 ボス部
212 ディスク部(内側配置ディスク部)
212’ ディスク部(外側配置ディスク部)
213 爪状磁極部
2131 溝部(線状溝部)
231 ティース
241 コイルエンド
242 コイルエンド
311 ボス部
312 ディスク部(内側配置ディスク部)
312’ ディスク部(外側配置ディスク部)
313 爪状磁極部
341 コイルエンド
342 コイルエンド

Claims (13)

  1. 回転軸に嵌着固定された円筒状鉄心により構成されて外周面に界磁巻線が巻装されたボス部と、前記ボス部の両端から径方向外側へ個別に延在する輪板状鉄心によりそれぞれ構成される一対のディスク部と、前記両ディスク部の径方向外端部から軸方向対向向きに延在してN極とS極とを周方向交互に形成する合計偶数個の爪状磁極部とを有するランデル型界磁子と、電機子巻線が巻装されるとともに前記爪状磁極部の径方向外側に位置してハウジングに固定された円筒状の電機子鉄心を有し、前記電機子巻線は前記電機子鉄心の一対のスロットに軸方向一方側から挿通されたU字状セグメント導体を順次接続してなるセグメント順次接続型コイルにより構成される電機子とを備え、
    前記ランデル型界磁子と前記電機子とによりそれぞれ構成される二つの発電ユニットが軸方向に隣接配置され、前記両発電ユニットのランデル型界磁子は同じ回転軸に嵌着固定されてタンデム型回転子を構成する車両用交流発電機において、
    前記一対のディスク部の一方は、前記電機子鉄心の軸方向存在範囲内に配置された軸方向中心位置をもつ内側配置ディスク部からなり、
    前記両発電ユニットの内側配置ディスク部は、前記タンデム型回転子の軸方向外側にそれぞれ配置されることを特徴とする車両用交流発電機。
  2. 請求項1記載の車両用交流発電機において、
    前記一対のディスク部の他方は、前記電機子鉄心の軸方向存在範囲外に配置された軸方向中心位置をもつ外側配置ディスク部からなり、
    前記両発電ユニットの外側配置ディスク部は、前記タンデム型回転子の軸方向内側に配置される車両用交流発電機。
  3. 請求項2記載の車両用交流発電機において、
    前記内側配置ディスク部から延在する前記爪状磁極部と、前記外側配置ディスク部から延在する前記爪状磁極部との間の周方向隙間に配置された永久磁石を有し、
    前記永久磁石は、前記爪状磁極部の磁極を強化する向きに着磁されている車両用交流発電機。
  4. 請求項3記載の車両用交流発電機において、
    前記電機子鉄心のティースの径内側先端面の周方向幅は、前記永久磁石の周方向幅よりも狭く形成されている車両用交流発電機。
  5. 請求項4記載の車両用交流発電機において、
    前記電機子鉄心のスロットは毎極毎相あたり複数個配置されている車両用交流発電機。
  6. 請求項5記載の車両用交流発電機において、
    前記爪状磁極部の外周側の表面に所定ピッチで凹設されて、前記爪状磁極部の径内側先端面部の渦電流を低減する複数の線状溝部を有する車両用交流発電機。
  7. 回転軸に嵌着固定された円筒状鉄心により構成されて外周面に界磁巻線が巻装されたボス部と、前記ボス部の両端から径方向外側へ個別に延在する輪板状鉄心によりそれぞれ構成される一対のディスク部と、前記両ディスク部の径方向外端部から軸方向対向向きに延在してN極とS極とを周方向交互に形成する合計偶数個の爪状磁極部とを有するランデル型界磁子と、
    電機子巻線が巻装されるとともに前記爪状磁極部の径方向外側に位置してハウジングに固定された円筒状の電機子鉄心を有する電機子と、
    を備える車両用交流発電機において、
    周方向に隣接する前記爪状磁極部の間の周方向隙間に配置されて前記爪状磁極部の磁極を強化する向きに着磁された永久磁石を有し、
    前記一対のディスク部の少なくとも一方は、前記電機子鉄心の軸方向存在範囲内に配置された軸方向中心位置をもつ内側配置ディスク部からなることを特徴とする車両用交流発電機。
  8. 請求項7記載の車両用回転電機において、
    前記電機子巻線は、前記電機子鉄心の一対のスロットに軸方向一方側から挿通されたU字状セグメント導体を順次接続してなるセグメント順次接続型コイルにより構成される車両用交流発電機。
  9. 請求項8記載の車両用回転電機において、
    前記永久磁石は、前記内側配置ディスク部の径方向外側に延在する車両用交流発電機。
  10. 請求項9記載の車両用回転電機において、
    前記一対のディスク部の両方は、前記電機子鉄心の軸方向存在範囲内に配置された軸方向中心位置をもつ内側配置ディスク部からなる車両用交流発電機。
  11. 請求項10記載の車両用交流発電機において、
    前記電機子鉄心のティースの径内側先端面の周方向幅は、前記永久磁石の周方向幅よりも狭く形成されている車両用交流発電機。
  12. 請求項11記載の車両用交流発電機において、
    前記電機子鉄心のスロットは毎極毎相あたり複数個配置されている車両用交流発電機。
  13. 請求項12記載の車両用交流発電機において、
    前記爪状磁極部の外周側の表面に所定ピッチで凹設されて、前記爪状磁極部の径内側先端面部の渦電流を低減する複数の線状溝部を有する車両用交流発電機。
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