JP2007279519A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】接触帯電部材の汚れを防止し、均一な帯電特性及び画質特性を実現することができる画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】フェノール系樹脂を含有する表面層を有する像担持体と、像担持体及び接触帯電部材の双方に接触する接触部材とを備えることにより、接触帯電部材の汚れを防止し、均一な帯電特性及び画質特性を実現することができる。
【選択図】図1
【解決手段】フェノール系樹脂を含有する表面層を有する像担持体と、像担持体及び接触帯電部材の双方に接触する接触部材とを備えることにより、接触帯電部材の汚れを防止し、均一な帯電特性及び画質特性を実現することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、接触帯電方式の帯電部材によって像担持体を帯電させる電子写真方式等の画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置では、静電潜像形成のため、露光前に感光体や誘電体等の像担持体(被帯電体)の表面を帯電処理する。当該帯電処理を行う方法としては、タングステンワイヤ等の放電ワイヤに高電圧を印加して発生するコロナ放電により帯電を行う非接触帯電方式が広く採用されてきた。しかし、この非接触帯電方式では、一般に放電ワイヤに5kV以上の高電圧を印加する必要があるため、放電の際に発生するオゾンが問題となる。高電圧印加による大気中での放電によりオゾンが発生し、画質劣化等を引き起こしていた。
このため近年では、帯電ロールを用いたロール帯電器(接触帯電部材)がコロナ帯電器に代わって実用化されている。ロール帯電器は、電圧の印加された帯電ロールを感光体の像担持体の表面に接触させることにより感光体を帯電させる方式のもので、コロナ帯電器と比較して低電圧で足り、オゾンの発生量が少ない等の利点がある。
しかし、この接触帯電方式は、帯電の均一性に関して信頼性が低いという欠点がある。その主な原因としては、帯電ロールが感光体に接触していることから、感光体表面に残留していたトナー等の異物が転移してしまうことが挙げられる。このように異物が帯電ロールの表面に付着すると異常放電を発生させ、感光体を正常に帯電することができず、画像濃度ムラやカブリなどの画質欠陥を招く。この汚れの付着による不均一な帯電は、直流電圧を印加する場合に特に顕著となり、高画質用の画像形成装置にとっては致命的な問題となりかねない。
そこで、特許文献1などに代表されるように、帯電ロールにクリーニングブレード等のクリーニング部材を接触または近接させ、帯電ロールに付着した異物をかき落とすことにより、帯電ロールの表面を清掃することが提案されている。しかし、その多くはクリーニング部材自体が汚れて目詰まりすることがあり、クリーニング部材としての維持性に劣るものであった。また、クリーニング部材が帯電ロールに再度接離する際、帯電ロールに汚れを再付着するなどの問題があった。さらに、前記クリーニング部材を常時帯電ロールに接触させると、画像形成装置停止時に、クリーニング部材で帯電ロールに汚れを長時間押し付けることにより帯電ロール表面に汚れが固着してしまうなどの問題もあった。
一方、特許文献2に提案された画像形成装置は、所定の時間間隔を開けたタイミング毎に帯電ロールの表面にクリーニング部材を一定時間だけ接触させるクリーニング部材移動手段を設けるように構成したものであるが、この場合には、クリーニング動作を機能しているとき以外は、クリーニング部材は帯電ロールから退避している必要がある。このため、本装置ではクリーニング部材を接離させるための機構が多くのスペースを占有するなどの問題があった。
また、特許文献3では、清掃部材を摺動させることにより異物の除去能力を向上させている。しかしながら、その摺動方向が長手方向(軸方向)であるため、摺動速度によっては帯電ロールに異物が残存するおそれもあった。
そこで、特許文献4には、帯電ローラと感光体の接触部よりも回転方向上流側で、帯電ローラ及び感光体に接触するとともに、帯電ローラと同方向でかつ感光体と逆方向に回転するロールブラシ等の回転清掃部材を備えた帯電ローラのクリーニング装置が提案されている。
しかし、特許文献4に記載の帯電ローラのクリーニング装置では、接触帯電部材の汚れを防止するには不十分で、帯電特性及び画質特性が不均一となってしまうという問題があった。
本発明は、接触帯電部材の汚れを防止し、均一な帯電特性及び画質特性を実現することができる画像形成装置及びプロセスカートリッジである。
本発明は、フェノール系樹脂を含有する表面層を有する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する接触帯電手段と、前記像担持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記トナー画像を記録媒体に転写する転写手段と、前記像担持体の表面及び前記接触帯電手段の表面に接触するように備えられた接触部材と、を有する画像形成装置である。
また、本発明は、画像形成装置に脱着可能であるプロセスカートリッジであって、フェノール系樹脂を含有する表面層を有する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する接触帯電手段と、前記像担持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記像担持体の表面及び前記接触帯電手段の表面に接触するように備えられた接触部材と、を有する。
本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジによれば、フェノール系樹脂を含有する表面層を有する像担持体と、像担持体及び接触帯電部材の双方に接触する接触部材とを備えることにより、接触帯電部材の汚れを防止し、均一な帯電特性及び画質特性を実現することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
<画像形成装置>
本発明の実施形態に係る接触帯電部材クリーニング機構を備えた画像形成装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。図1に示す画像形成装置1は、接触帯電手段として帯電ロールを用いた画像形成装置である。画像形成装置1は、フェノール系樹脂を含有する表面層を有し、静電潜像が形成される像担持体としての感光体ドラム(電子写真感光体)10と、感光体ドラム10の表面を接触帯電する接触帯電手段としての帯電ロール12と、レーザ光あるいは原稿の反射光等により感光体ドラム10の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置14と、感光体ドラム10の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する現像手段としての現像ロール16と、感光体ドラム10表面のトナー画像を記録媒体である記録紙22に転写処理する転写手段としての転写ロール18と、感光体ドラム10の表面及び帯電ロール12の表面に接触するように備えられた接触部材としてのロール状部材20と、を備える。画像形成装置1において、感光体ドラム10の周囲に、帯電ロール12、露光装置14、現像ロール16、転写ロール18がこの順序で配置されている。また、ロール状部材20は、帯電ロール12と感光体ドラム10の接触部よりも回転方向上流側に設けられている。なお、図1では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。
本発明の実施形態に係る接触帯電部材クリーニング機構を備えた画像形成装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。図1に示す画像形成装置1は、接触帯電手段として帯電ロールを用いた画像形成装置である。画像形成装置1は、フェノール系樹脂を含有する表面層を有し、静電潜像が形成される像担持体としての感光体ドラム(電子写真感光体)10と、感光体ドラム10の表面を接触帯電する接触帯電手段としての帯電ロール12と、レーザ光あるいは原稿の反射光等により感光体ドラム10の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置14と、感光体ドラム10の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する現像手段としての現像ロール16と、感光体ドラム10表面のトナー画像を記録媒体である記録紙22に転写処理する転写手段としての転写ロール18と、感光体ドラム10の表面及び帯電ロール12の表面に接触するように備えられた接触部材としてのロール状部材20と、を備える。画像形成装置1において、感光体ドラム10の周囲に、帯電ロール12、露光装置14、現像ロール16、転写ロール18がこの順序で配置されている。また、ロール状部材20は、帯電ロール12と感光体ドラム10の接触部よりも回転方向上流側に設けられている。なお、図1では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。
以上のように構成された画像形成装置1における基本的な作像動作について図1に基づいて説明する。ます、感光体ドラム10表面に接触された帯電ロール12に対して電圧を高圧電源装置(図示せず)から給電することによって、感光体ドラム10の表面を一様に高電位に帯電する。
感光体ドラム10は、少なくとも静電潜像(静電荷像)が形成される機能を有する。感光体ドラム10としては、電子写真感光体が好適に挙げられる。電子写真感光体は、円筒状の導電性の基体外周面に有機感光体等を含む塗膜を有する。図2に本実施形態における感光体ドラム(電子写真感光体)10の層構成の一例を示す。塗膜50は、円筒状基体40上に、必要に応じて下引き層42、電荷発生物質を含む電荷発生層44と電荷輸送物質を含む電荷輸送層46とを含む感光層52、フェノール系樹脂を含有する表面層(表面保護層)48がこの順序で形成されたものである。電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆であってもよい。これらは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であるが、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよく、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。また、有機感光体に限らずアモルファスシリコン感光膜等他の種類の感光層を使用してもよい。感光体ドラム10を構成する各層については後述する。
帯電ロール12は、従来から使用されているものと同様に、感光体ドラム10の画像形成領域全体に対応させて長いものとして構成し、感光体ドラム10に対して帯電ロール12を両側の軸に配置したスプリング等の付勢手段(図示せず)を用いて、所定の押圧力で接触させ、感光体ドラム10の回転に追従させて、回転しながら感光体ドラム10の表面を帯電させるような動作を行う。帯電ロール12には、鉄やステンレス等の金属系材料で構成した軸部材の周囲に弾性体層を一体に所定の厚さで設けており、この弾性体はカーボン等を分散したEPDMゴム(エチレンプロピレンゴム)等の導電性の材料を用いることができる。
均一な帯電特性を得るためには、帯電ロール12に対しては、高圧電源装置から、あらかじめ設定された直流電圧Vdcと、被帯電体がもつ帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧Vppを有する交流電圧Vacを重畳し、軸部材を通して電圧Vdc+Vacを印加することで、感光体ドラム10を帯電させることが好ましい。
帯電後、感光体ドラム10表面に露光装置14により画像情報に応じた画像光(露光)28が照射されると、照射された部分は電位が低下する。画像光28は画像の黒/白等に応じた光量の分布であるため、画像光28の照射によって感光体ドラム10表面に記録画像に対応する電位分布、すなわち静電潜像が形成される。
露光装置14としては、特に制限はなく、例えば、感光体ドラム10表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光源を、所望の像様に露光できるレーザ光学系、LEDアレイなどの光学系機器等が挙げられる。
静電潜像が形成された部分が、現像ロール16を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電潜像を可視化したトナー画像が形成される。トナー画像が形成された部分に、所定のタイミングでレジストロール(図示せず)により記録紙22が搬送され、感光体ドラム10表面のトナー画像と重なる。
現像手段は、感光体ドラム10上に形成された静電潜像を静電荷像現像用トナーを含む一成分現像剤あるいは二成分現像剤により現像してトナー画像を形成する機能を有する。そのような現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、トナー層が感光体ドラム10に接触する方式のものでも、接触しない方式のものでもよい。例えば、図1のように静電荷像現像用トナーを現像ロール16を用いて感光体ドラム10に付着させる機能を有する現像器、あるいはブラシ等を用いてトナーを感光体ドラム10に付着させる機能を有する現像器等、公知の現像器等が挙げられる。現像剤担時体には、通常直流電圧が使用されるが、更に交流電圧を重畳させて使用してもよい。
このトナー画像が、転写ロール18によって記録紙22に転写された後、記録紙22は、感光体ドラム10から分離される。分離された記録紙22は搬送経路を通って搬送され、定着手段としての定着ユニット(図示せず)によって、加熱加圧定着されたあと、機外へ排出される。
転写手段としては、紙等に直接転写する方式のものでも、中間転写体を介して転写する方式のものでもよい。例えば、図1に示すような記録紙22の表面に記録紙22を介して直接接触して転写する導電性又は半導電性のロール等を用いた転写ロール18及び転写ロール押圧装置(図示せず)を用いることができる。また、記録紙22の裏側からトナーとは逆極性の電荷を記録紙22に与え、静電気力によりトナー画像を記録紙22に転写するものを用いてもよい。転写ロール18には、感光体ドラム10に付与する転写電流として、直流電流を印加してもよいし、交流電流を重畳させて印加してもよい。転写ロール18は、帯電すべき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセススピード(周速)等により、任意に設定することができる。また、低コスト化のため、転写ロール18として単層の発泡ロール等が好適に用いられる。
定着手段としての定着ユニットとしては、記録紙22に転写されたトナー画像を加熱、加圧あるいは加熱加圧により定着するものであれば特に制限はない。
トナー画像を転写する記録媒体である記録紙22としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、転写材の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
次に、本実施形態の接触帯電部材クリーニング機構について説明する。図1に示すように帯電ロール12の表面に接触するロール状部材20が設けられている。このロール状部材20は、同時に感光体ドラム10表面にも接触している。そして、感光体ドラム10及び帯電ロール12の回転に応じてロール状部材20が接触回転することにより、トナーやトナーの外添剤等に起因する帯電ロール12の表面の汚れを防止することができる。
接触部材としては、ロール状部材の他に、ブラシ状部材を用いてもよいが、汚れ防止の効果の点からはロール状部材であることが好ましい。ロール状部材20の材質としては、ウレタン、シリコーン、クロロプレン等からなるフォームやフェルト等の既知の材料を用いることができる。また、ロール状部材20は、帯電ロール12及び感光体ドラム10に常時接触させてもよいし、帯電ロール12及び感光体ドラム10と接離する機構を備えて間欠的に接触させてもよい。帯電ロール12の汚れ防止の効果の点からは常時接触させることが好ましい。
なお、ロール状部材20の他に、帯電ロール12表面を清掃処理する帯電ロールクリーニング部材24を設けてもよい。また、転写後に、感光体ドラム10表面を清掃処理する感光体クリーニング部材26をロール状部材20の上流側にさらに設けてもよい。
帯電ロールクリーニング部材24としては、ブラシだけでなく、ウレタン等からなるフォームやフェルト等も用いることができる。また、前記ブラシとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製の繊維と6−6ナイロン製の繊維との混紡からなる起毛材などを好ましく用いることができる。
また、帯電ロールクリーニング部材24は帯電ロール12と接離する機構を有してもよい。例えば、帯電ロールクリーニング部材24では、所定の時間間隔を空けたタイミング毎に、帯電ロール12の表面に帯電ロールクリーニング部材24を一定時間接触させ、クリーニング動作を行わないときは、帯電ロール12表面から帯電ロールクリーニング部材24は退避させてもよい。
感光体クリーニング部材26については、感光体ドラム10表面上の残留トナーを清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式、ブラシクリーニング方式、ロールクリーニング方式を採用したもの等、適宜選定して差し支えない。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコンゴム等が挙げられる。中でも、耐摩耗性に優れていることから、特にポリウレタン弾性体を用いることが好ましい。但し、転写効率の高いトナーを使用する場合には感光体クリーニング部材26を使用しない態様もありえる。
ここで、接触帯電部材である帯電ロール12に接触するロール状部材20が、帯電ロール12と同方向に回転し、かつ像担持体である感光体ドラム10と逆方向に回転してもよいし、ロール状部材20が、帯電ロール12と逆方向に回転し、かつ感光体ドラム10と同方向に回転してもよいが、ロール状部材20が、帯電ロール12と同方向に回転し、かつ感光体ドラム10と逆方向に回転することが好ましい。すなわち、ロール状部材20は、帯電ロール12及び感光体ドラム10の回転軸と平行な回転軸周りに、図1の反時計方向(すなわち、帯電ロール12と同方向で、感光体ドラム10と逆方向)に回転することが好ましい。これにより、ロール状部材20と帯電ロール12との接触部では互いに逆向きに移動するため、ロール状部材20は帯電ロール12に対して表面をかき取るように作用する。一方、ロール状部材20と感光体ドラム10との接触部では互いに連れ回りする方向に移動する。ロール状部材20が感光体ドラム10と逆方向に回転することにより、感光体ドラム10表面の磨耗粉を浮き上がらせ、または吸着するように作用していると推測される。
また、ロール状部材20の周速を帯電ロール12の周速及び感光体ドラム10の周速とほぼ同じにすることが好ましい。これにより、摺動により画質が乱れるバンディング欠陥の発生を防止できるという利点がある。
さらに、帯電ロール12に付着した異物は、帯電ロール12と同極性に帯電して、帯電ロール12に吸着された状態となっていることがある。そこで、この帯電状態を解消し異物を除去しやすくする目的で、ロール状部材20に導電性を付与させた構成としても良く、例えば、導電化付与剤を添加したウレタン等を用いても良い。ロール部材20に添加される導電性付与剤としては、例えば、過塩素酸リチウムなどの無機塩、第四級アンモニウム塩、導電性カーボンブラックなど公知の物質を挙げることができる。また、帯電ロール12との間に電位差を設けた構成にしても良い。
本実施形態に係る画像形成装置1において、帯電ロール12の表面に接触するロール状部材20が、フェノール系樹脂を含有する表面層を有する感光体ドラム10の表面にも接触する。このような構成により、接触帯電手段である帯電ロール12の汚れを防止することができる。帯電ロール12の汚れを防止できる詳細な機構は明確でないが、次のように推測される。
電子写真感光体は、帯電、露光、現像、転写の過程を繰り返すうちに、帯電ストレスやトナー等との摩擦、クリーニングブレード等との摩擦によって、感光体ドラム10の表面層が徐々に磨耗していく。この磨耗した表面層は、感光体ドラム10表面に微細な磨耗粉として存在しているが、ロール状部材20が感光体ドラム10表面に接触することにより、磨耗粉は感光体ドラム10からロール状部材20に転移する。ロール状部材20は帯電ロール12の表面にも接触することから、ロール状部材20に転移した磨耗粉はさらに帯電ロール12へと転移していく。帯電ロール12の汚れ防止効果は、この磨耗粉により得られるものと推測するが、磨耗粉が帯電ロール12表面を物理的に研磨して汚れをかき落とすことによる効果か、あるいは、磨耗粉が帯電ロール12に付着した異物を吸着することによる物理・化学的効果であると考えられる。
そして本発明者らは、上記構成の画像形成装置1において、感光体ドラム10の表面層がフェノール系樹脂を含有するとき、帯電ロール12の汚れを飛躍的に防止できることを見出した。これは、(1)フェノール系樹脂を含有する表面層からの摩耗粉がトナーやトナーの外添剤等の異物を化学的に吸着しやすいため、あるいは、(2)当該磨耗粉により、帯電部材表面が物理的に研磨されるためと推定される。
ここで、感光体ドラム10の表面層が、帯電、露光、転写、定着の繰返し1000サイクルあたり、0.5nm〜10nm磨耗することが好ましく、0.5nm〜2.0nm磨耗することがより好ましい。摩耗量が0.5nm以下であるときは、帯電ロール12の汚れ防止効果が低減することがあり、10nm以上であるときは感光体ドラム10の表面が荒れ、カブリなどの画質欠陥になることがある。感光体ドラム10の表面層の摩耗量は、表面層成膜時の乾燥温度等を調整することにより制御することができる。
さらに、本実施形態に係る接触帯電部材(帯電ロール12)は、表面粗さ(十点平均粗さ)Rzjisが、0.5〜5.0μmの範囲であることが好ましく、1.0〜3.5μmの範囲であることがより好ましい。0.5〜5.0μmの範囲外であるとき、接触帯電部材の汚れ防止効果が低減することがある。すなわち、表面粗さRzjisが0.5μm未満であると、帯電ロール12表面に汚れがつきやすくなり、5.0μmを超えると一度付着した汚れが落ちにくくなる。帯電ロール12の表面粗さRzjisは、帯電ロール12の弾性体層形成時の溶媒比率、塗布時の環境温度等により溶媒揮発速度等を調整することにより制御することができる。
以上、本実施形態に係る接触帯電部材クリーニング機構、及びそれを備える画像形成装置について説明したが、画像形成装置の種類については、本実施形態に係る接触帯電部材クリーニング機構を備える画像形成装置であれば特に制限はなく、例えば、黒色(ブラック)トナーのみを用い、白黒画像を形成する画像形成装置、黒色に加えて、シアン、マゼンタ、イエローの各色トナーを用いて、カラー画像を形成する画像形成装置などいずれの方式のものであってもよい。
以上のような画像形成装置の構成により、クリーニング装置の構成を簡素化して接触帯電部材に対する清掃作用を良好な状態で発揮できるとともに、清掃効率を向上することができる。そして、接触帯電部材の表面に異物が付着することによる帯電ムラを防止することができ、均一な帯電特性及び画質特性を実現することができる。
次に、感光体ドラム10を構成する各層について説明する。
なお、感光体ドラム(電子写真感光体)10に用いられる導電性の円筒状基体40としては、通常、直径がφ10〜200mm、長さが250〜1000mmの円筒体が用いられる。また、円筒状基体40の材料としては、アルミニウム、ステンレス、ニッケルなどの金属材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、フェノール樹脂などの高分子材料又は硬質紙などの絶縁材料に導電物質を分散させて導電処理したもの、上記の絶縁材料に金属泊を積層したもの、上記の絶縁材料に金属の蒸着膜を形成したもの、などが挙げられ、通常はアルミニウムが用いられる。
また、円筒状基体40は、陽極酸化処理、粗研削処理、ホーニング処理などの表面処理が施されたものであってもよい。このような表面処理により導電性基体の表面粗さを所定の範囲内(好ましくは中心線平均粗さRaが0.05〜0.5μm、最大高さRmaxが0.5〜5μm)とすることによって、光の干渉を防止することができる。
電荷発生層44は、電荷発生物質及び結着樹脂(バインダ)を含んで形成されたもので、電荷発生物質は結着樹脂中に分散されて層中に保持されている。かかる電荷発生物質としては、具体的には、アゾ顔料、ジスアゾ顔料、キノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピリリウム塩、アズレニウム塩、三方晶型セレンなどが挙げられる。また、結着樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステル、スチレン−メタクリル酸メチルコポリマ、ポリサルホン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、セルロースエステル類などを用いることができる。電荷発生層44の膜厚は、好ましくは0.05μm〜1.0μmの範囲である。
電荷輸送層46は、電荷輸送物質及び結着樹脂を含んで形成されたもので、電荷輸送物質は結着樹脂中に分散されて層中に保持されている。かかる電荷輸送物質としては、具体的には、アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化合物又はその誘導体、インドール、カルバゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾールなどの窒素含有複素環式化合物又はその誘導体、ヒドラゾンなどの正孔輸送物質等が挙げられる。また、結着樹脂としては、上記電荷発生層44の説明において例示された樹脂を用いることができる。また、電荷輸送層46の膜厚は、10〜50μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは15〜35μmである。
表面層48は、フェノール系樹脂を含んで形成されたものである。かかるフェノール系樹脂としては、ノボラック型のフェノール系樹脂、レゾール型のフェノール系樹脂等が挙げられ、塗膜硬化等の点からレゾール型のフェノール系樹脂が好ましい。フェノール系樹脂の重量平均分子量Mwは、電気特性確保等の点から5000〜50000の範囲が好ましい。表面層48には、フェノール系樹脂以外に、導電性を確保するために上記電荷輸送物質を含んでもよく、さらに金属酸化物などの導電剤等を含んでいてもよい。表面層48の膜厚は、1μm〜7μmの範囲であることが好ましく、2μm〜3μmの範囲であることがより好ましい。膜厚が1μm未満であると磨耗耐久性が不十分な場合があり、7μmを超えると残留電位が上昇し電気特性を確保できない場合がある。
必要に応じて設けられる下引き層42は所定の樹脂を含んで形成されるものである。かかる樹脂としては、ポリビニルブチラール等のアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の熱可塑性樹脂や、アルキッド系樹脂、メラミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂等の熱硬化性樹脂などが挙げられ、これらの樹脂にジルコニウム化合物、チタニウム化合物などを配合して下引き層としてもよい。下引き層42の膜厚は、好ましくは0.1μm〜3.0μmの範囲である。また、下引き層42は、結着樹脂に金属酸化物微粒子を含有させて形成されてもよい。下引き層42が、十分なリーク耐性を発揮するためには、金属酸化物微粒子は、1×102〜1×1011Ω・cm程度の粉体抵抗があることが好ましい。中でも、上記抵抗値を有する酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等の金属酸化物微粒子を用いるのが好ましく、さらには、酸化亜鉛が特に好ましく用いられる。結着樹脂に金属酸化物微粒子を含有させて形成される下引き層42の膜厚は15μm以上30μm以下であることが好ましく、18μm以上28μm以下であることがより好ましい。
下引き層42、電荷発生層44、電荷輸送層46、表面層48を成膜する際には、結着樹脂、あるいは更に電荷発生物質又は電荷輸送物質を所定の溶剤に分散させて得られる塗工液を所定の層(基体40、下引き層42、電荷発生層44、電荷輸送層46など)上に塗布し、乾燥させることによって好適に得ることができる。かかる溶剤としては、揮発性が高く且つその蒸気の密度が空気よりも大きい溶剤が好ましく、具体的には、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパホールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、4−メトキシ−4−メチルペンタノン、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、2,4−ペンタジオン、アニソール、3−オキソブタン酸メチル、モノクロロベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテートなどが挙げられる。これらの有機溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、これらの溶剤に結着樹脂、電荷輸送物質、電荷発生物質などの材料を分散させる方法としては、サンドミル、コロイドミル、アトライター、ボールミル、ダイノーミル、高圧ホモジナイザー、超音波分散機、コボールミル、ロールミルなどが挙げられる。
また、上記の塗工液を塗布する方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法などが挙げられる。
<プロセスカートリッジ>
次に、本発明の実施形態に係る接触帯電部材クリーニング機構を備えたプロセスカートリッジの一例の概略を図3に示し、その構成について説明する。図3に示すプロセスカートリッジ3は、接触帯電手段として帯電ロールを用いたプロセスカートリッジである。プロセスカートリッジ3は、フェノール系樹脂を含有する表面層を有し、静電潜像が形成される像担持体としての感光体ドラム(電子写真感光体)10と、感光体ドラム10の表面を接触帯電する接触帯電手段としての帯電ロール12と、感光体ドラム10の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する現像手段としての現像ロール16と、感光体ドラム10表面のトナー画像を記録媒体である記録紙22に転写処理する転写手段としての転写ロール18と、感光体ドラム10の表面及び帯電ロール12の表面に接触するように備えられた接触部材としてのロール状部材20と、が一体に支持されており、画像形成装置に着脱自在である。プロセスカートリッジ3において、感光体ドラム10の周囲に、帯電ロール12、現像ロール16、転写ロール18がこの順序で配置されている。また、ロール状部材20は、帯電ロール12と感光体ドラム10の接触部よりも回転方向上流側に設けられている。プロセスカートリッジ3を構成する各部材及びクリーニング機構は、上記画像形成装置1と同様のものを用いることができるため、詳細な説明は省略する。
次に、本発明の実施形態に係る接触帯電部材クリーニング機構を備えたプロセスカートリッジの一例の概略を図3に示し、その構成について説明する。図3に示すプロセスカートリッジ3は、接触帯電手段として帯電ロールを用いたプロセスカートリッジである。プロセスカートリッジ3は、フェノール系樹脂を含有する表面層を有し、静電潜像が形成される像担持体としての感光体ドラム(電子写真感光体)10と、感光体ドラム10の表面を接触帯電する接触帯電手段としての帯電ロール12と、感光体ドラム10の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する現像手段としての現像ロール16と、感光体ドラム10表面のトナー画像を記録媒体である記録紙22に転写処理する転写手段としての転写ロール18と、感光体ドラム10の表面及び帯電ロール12の表面に接触するように備えられた接触部材としてのロール状部材20と、が一体に支持されており、画像形成装置に着脱自在である。プロセスカートリッジ3において、感光体ドラム10の周囲に、帯電ロール12、現像ロール16、転写ロール18がこの順序で配置されている。また、ロール状部材20は、帯電ロール12と感光体ドラム10の接触部よりも回転方向上流側に設けられている。プロセスカートリッジ3を構成する各部材及びクリーニング機構は、上記画像形成装置1と同様のものを用いることができるため、詳細な説明は省略する。
以上のようなプロセスカートリッジの構成により、クリーニング装置の構成を簡素化して接触帯電部材に対する清掃作用を良好な状態で発揮できるとともに、清掃効率を向上することができる。そして、接触帯電部材の表面に異物が付着することによる帯電ムラを防止することができ、均一な帯電特性及び画質特性を実現することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<電子写真感光体の製造>
電子写真感光体は、アルミニウム製円筒状基体(直径30mm、長さ334mm、厚さ1mm)の表面に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層及び表面層を順に形成したものを用いた。
<電子写真感光体の製造>
電子写真感光体は、アルミニウム製円筒状基体(直径30mm、長さ334mm、厚さ1mm)の表面に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層及び表面層を順に形成したものを用いた。
下引き層塗液は,ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)15質量部および硬化剤(BL3475、住友バイエルウレタン製)20質量部を2−ブタノン80質量部に溶解して、酸化亜鉛粉末(SMZ−017N10、テイカ社製)90質量部、および1−ヒドロキシアントラキノンを3質量部と混合撹拌し、ダイノミル分散機(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて20時間分散処理し、溶液の全固形分に対して5%体積割合となるように、シリコン微粒子(R935:体積平均粒径5.0μm、東レ・ファインケミカル製)を添加した。この塗液を、前記アルミニウム円筒状基体上に浸漬塗布法にて塗布し、180℃で40分間乾燥してアルミニウム円筒状基体上に厚さ25μmで形成した。
次に、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が、7.4°、16.6°、25.5°、28.3°に強い回折ピークを持つクロロガリウムフタロシアニンの2質量部をポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学社製)1質量部、および酢酸n−ブチル90質量部と混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散した。得られた塗布液を前記下引き層上に浸漬コートし、100℃で8分間加熱乾燥して膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。
電荷輸送層は、下記式(A−1)で示されるベンジジン化合物2質量部と、下記式(B−1)で示される構造単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量39,000)3質量部とをTHF(テトラヒドロフラン)の20質量部に溶解させた電荷輸送層用塗布液を作製して浸漬塗布法にて塗布し、120℃で30分間乾燥して電荷発生層上に厚さ30μmで形成した。
また、表面層は、フェノール系樹脂(PL4852、群栄化学社)1質量部と下記構造の電荷輸送物質(C−1)1質量部とをブタノールの20質量部に溶解させた表面層用塗布液を作製して浸漬塗布法にて塗布し、150℃で40分間乾燥して電荷輸送層上に厚さ3μmで形成した。
<帯電ロール汚れ評価>
帯電ロールの汚れ評価には、4色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の現像器を備えたタンデム式カラー画像形成装置(富士ゼロックス製、DocuCentreColor a450)を用いた。この画像形成装置は、接触帯電方式である。像担持体として上記電子写真感光体を設置した。なお、帯電ロール及び電子写真感光体に、ウレタンを主成分とするφ4mm、長さ320mmのロール状部材が常時接触するように改造装着した。
帯電ロールの汚れ評価には、4色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の現像器を備えたタンデム式カラー画像形成装置(富士ゼロックス製、DocuCentreColor a450)を用いた。この画像形成装置は、接触帯電方式である。像担持体として上記電子写真感光体を設置した。なお、帯電ロール及び電子写真感光体に、ウレタンを主成分とするφ4mm、長さ320mmのロール状部材が常時接触するように改造装着した。
なお、帯電ロールには、以下のものを用いた。導電性発泡弾性層として、弾性材(EP65、JSR社製、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM))95質量部、導電材(アサヒサーマル、旭カーボン社製)40質量部およびケッチェンブラックEC(ライオン社製)9質量部、発泡剤(ビニホールAC#3、永和化成社製)8質量部、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部、加硫促進剤2.0質量部(大内新興化学工業社製、ノクセラーDM:1.5質量部およびノクセラーTT:0.5質量部)をオープンロールで混練りして得た混合物1Aを準備した。
また、抵抗層の材料として、マトリックス材(Gechron3106、日本ゼオン社製、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム)100質量部、導電材(MONARCH1000、Cabot社製、カーボンブラック、pH:2.5)30質量部およびケッチェンブラックEC(ライオン社製、カーボンブラック、pH:9.0)10質量部、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部、加硫促進剤2.0質量部(大内新興化学工業社製、ノクセラーDM:1.0質量部およびノクセラーTET:1.0質量部)をオープンロールで混練りした混合物1Bを準備した。
次に、混合物1Aを、SUS304製で直径8mmの導電性支持体上に厚さ1mmの円筒状に被覆し、さらにその上に、混合物1Bを厚さ0.5mmの円筒状に被覆した。このように導電性支持体上に混合物1A及び混合物1Bが被覆された円筒を、14.0mmφの円筒型の金型に入れ170℃で30分加硫発泡させ、導電性支持体上に発泡により形成された厚さ2.5mmの導電性発泡弾性層を形成し、さらにその上に厚さ0.4mmの抵抗層が被覆された帯電ロールを得た。このとき帯電ロールの表面粗さRzjisは、3.16μmであった。
ロール状部材が、帯電ロールと同方向に回転し、かつ感光体ドラムと逆方向に回転するようにした。また、ロール状部材の周速は、帯電ロール及び感光体ドラムの周速とほぼ同じとした。帯電ロールのクリーニングについては、上記ロール状部材の他に帯電ロールクリーニング部材として、2000回の画像形成毎に帯電ロールに接離し、15秒間クリーニングを行うブラシ部材を設けた。さらに、感光体クリーニング部材としてポリウレタン製のクリーニングブレードを設けた。なお、帯電ロールの表面粗さ(十点平均粗さ)Rzjisは、表面粗さ測定装置(東京精密製、Surfcom575A型)を用いてJIS B0601の条件で測定した。
この画像形成装置により、感光体ドラムの線速を104mm/secとし、テストチャートの40000枚連続印字を行い、初期と連続印字後の帯電ロールの汚れを評価した。なお、帯電ロール汚れの評価は、画質ストレスであるハーフトーン画像での画質欠陥となる汚れグレードをグレード6とし、新品の汚れグレードをグレード0として、段階的にクレード0からグレード6までを割り付けた限度見本を基準とし、目視により判定を行った。グレード4以下を許容範囲とした。結果を表1に示す。なお、感光体ドラムの表面層は、帯電、露光、転写、定着の繰返し1000サイクルあたり7nm磨耗した。この摩耗量は、渦電流方式の膜厚測定装置(フィッシャー社製、フィッシャースコープMMS型)を用いて測定した。
(実施例2)
表面層の乾燥温度を165℃とすることにより感光体ドラム表面層の摩耗量を2nmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
表面層の乾燥温度を165℃とすることにより感光体ドラム表面層の摩耗量を2nmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
表面層の乾燥温度を180℃とすることにより感光体ドラム表面層の摩耗量を0.3nmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
表面層の乾燥温度を180℃とすることにより感光体ドラム表面層の摩耗量を0.3nmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
表面層の乾燥温度を130℃とすることにより感光体ドラム表面層の摩耗量を12nmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
表面層の乾燥温度を130℃とすることにより感光体ドラム表面層の摩耗量を12nmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
弾性体層形成時の加硫発泡条件を200℃で30分とすることにより帯電ロールの表面粗さRzjisを4.80μmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
弾性体層形成時の加硫発泡条件を200℃で30分とすることにより帯電ロールの表面粗さRzjisを4.80μmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
弾性体層形成時の加硫発泡条件を200℃で60分とすることにより帯電ロールの表面粗さRzjisを6.78μmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
弾性体層形成時の加硫発泡条件を200℃で60分とすることにより帯電ロールの表面粗さRzjisを6.78μmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(実施例7)
弾性体層形成時の加硫発泡条件を140℃で30分とすることにより帯電ロールの表面粗さRzjisを0.42μmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
弾性体層形成時の加硫発泡条件を140℃で30分とすることにより帯電ロールの表面粗さRzjisを0.42μmとした以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(実施例8)
フェノール系樹脂としてPL2211(群栄化学社製)1.1質量部を使用した以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
フェノール系樹脂としてPL2211(群栄化学社製)1.1質量部を使用した以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
電子写真感光体に表面層を設けない(すなわち、最表面はポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層である)こと以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
電子写真感光体に表面層を設けない(すなわち、最表面はポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層である)こと以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
帯電ロール及び電子写真感光体に接する、ウレタンを主成分とするロール状部材を設けないことを以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
帯電ロール及び電子写真感光体に接する、ウレタンを主成分とするロール状部材を設けないことを以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
電子写真感光体に表面層を設けず、かつ、帯電ロール及び電子写真感光体に接する、ウレタンを主成分とするロール状部材を設けないこと以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
電子写真感光体に表面層を設けず、かつ、帯電ロール及び電子写真感光体に接する、ウレタンを主成分とするロール状部材を設けないこと以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
(比較例4)
下記式(D−1)で表される化合物2質量部と、下記式(E−1)で表されるシリコン系化合物2質量部とを、イソプロピルアルコール5質量部、テトラヒドロフラン3質量部、蒸留水0.3質量部に溶解させ、イオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製、商品名:アンバーリスト15E)0.05質量部を加え、室温で撹拌することにより式(D−1)で表される化合物と式(E−1)で表される化合物との加水分解を24時間行った。次に、式(D−1)で表される化合物と式(E−1)で表される化合物を加水分解したものからイオン交換樹脂を濾過分離した液体2質量部に対し、アルミニウムトリスアセチルアセトナートを0.04質量部添加して、表面保護層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を使用して浸漬塗布法にて塗布し、電荷輸送層上に厚さ3μmで表面層を形成した以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
下記式(D−1)で表される化合物2質量部と、下記式(E−1)で表されるシリコン系化合物2質量部とを、イソプロピルアルコール5質量部、テトラヒドロフラン3質量部、蒸留水0.3質量部に溶解させ、イオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製、商品名:アンバーリスト15E)0.05質量部を加え、室温で撹拌することにより式(D−1)で表される化合物と式(E−1)で表される化合物との加水分解を24時間行った。次に、式(D−1)で表される化合物と式(E−1)で表される化合物を加水分解したものからイオン交換樹脂を濾過分離した液体2質量部に対し、アルミニウムトリスアセチルアセトナートを0.04質量部添加して、表面保護層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を使用して浸漬塗布法にて塗布し、電荷輸送層上に厚さ3μmで表面層を形成した以外は、実施例1と同様の画像形成装置を用いた。その他の条件は実施例1と同様にして帯電ロールの汚れを評価した。結果を表1に示す。
フェノール系樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体、及び接触帯電部材の双方に接触するロール状部材を用いた実施例1〜8においては、各プロセスカートリッジ(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の帯電ロールの汚れはグレード1〜4と良好であった。一方、電子写真感光体がフェノール系樹脂を含有した表面保護層を有さない比較例1,3、及びロール状部材を設けない比較例2、電子写真感光体がシリコン系樹脂を含有した表面保護層を有する比較例4においては、帯電ロールの汚れはグレード5〜6であり、画質の濃度ムラが発生してしまった。従来の接触帯電部材クリーニング装置を用いたときと比べ、本発明を適用することにより接触帯電部材の汚れを防止し、長期にわたって良好な画像を得られることがわかった。
以上説明したように、本発明のクリーニング機構を備える画像形成装置によれば、フェノール系樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体、及び接触帯電部材の双方に接触するロール状部材を用いることにより、接触帯電部材の汚れを防止し、均一な帯電特性及び画質特性を実現することができた。
1 画像形成装置、3 プロセスカートリッジ、10 感光体ドラム(電子写真感光体)、12 帯電ロール、14 露光装置、16 現像ロール、18 転写ロール、20 ロール状部材、22 記録紙、24 帯電ロールクリーニング部材、26 感光体クリーニング部材、28 画像光、40 円筒状基体、42 下引き層、44 電荷発生層、46 電荷輸送層、48 表面層、50 塗膜、52 感光層。
Claims (2)
- フェノール系樹脂を含有する表面層を有する像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電する接触帯電手段と、
前記像担持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
前記静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段と、
前記トナー画像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記像担持体の表面及び前記接触帯電手段の表面に接触するように備えられた接触部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成装置に脱着可能であるプロセスカートリッジであって、
フェノール系樹脂を含有する表面層を有する像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電する接触帯電手段と、
前記像担持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
前記静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段と、
前記像担持体の表面及び前記接触帯電手段の表面に接触するように備えられた接触部材と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
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JP2013020230A (ja) * | 2011-06-15 | 2013-01-31 | Canon Inc | 画像形成装置 |
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- 2006-04-10 JP JP2006107938A patent/JP2007279519A/ja active Pending
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