JP4779642B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関するものであり、詳しくは、一つの電子写真感光体の表面に複数個の帯電部材を接触させて、電子写真感光体表面の帯電を行う、画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置においては、感光体の帯電および露光、現像剤の感光体への現像、記録紙等への転写などの工程を経て画像形成が行われ、かかる感光体の帯電工程には、通常コロトロンと呼ばれるワイヤでの帯電方式が適用されてきた。しかしながら、コロトロンで帯電を行う際には、オゾン等が発生するという問題があった。
このような背景の下、ロール形状やブラシ形状の帯電部材(接触帯電部材)を電子写真感光体表面に接触させながら所定の電流を印加することにより、電子写真感光体表面を帯電させる接触帯電方式の実用化が進められている。
しかし、電子写真感光体の帯電面幅が、例えば約1mにも及ぶような広幅の画像形成装置において、前記電子写真感光体と同じ幅の接触帯電部材を作製し、これを用いた場合には、帯電部材のたわみや加工性の悪さなどの影響により、均一な帯電を行うことは非常に困難であった。また、このように長尺な接触帯電部材は、製造コストなどの点においても実用に供し得るものではなかった。
こうした問題を解決するために、接触帯電方式が適用された広幅の画像形成装置において、電子写真感光体表面を均一に帯電するための様々な方法が検討されており、例えば特許文献1には、複数個の接触帯電部材が被帯電面の移動方向に分布した帯電装置が開示されている。
しかし、このような帯電装置を備える画像形成装置を長時間使用していくと、帯電領域の重複部分にトナーが付着して画像が乱れやすくなったり、重複部分の帯電特性が著しく低下してカブリが発生しやすくなる。
また、帯電部材の重複部分における帯電特性等を改善する画像形成装置として、特許文献2には、接触帯電部材のそれぞれに印加される交流電流と、電子写真感光体の電荷輸送層の膜厚と、が所定の値を有する画像形成装置が提案されている。
特開平8−305128号公報 特開2003−91135号公報
本発明は、電子写真感光体が長尺な場合であっても、感光体表面を十分均一に帯電させることができ、また、長期間使用した場合であっても、感光体表面が劣化することなく、十分に良好な画像品質を得ることが可能な画像形成装置である。
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、前記電子写真感光体表面を帯電させる帯電手段と、を備える画像形成装置であって、前記帯電手段が、隣接する接触帯電部材の帯電領域の端部が前記電子写真感光体の移動方向で重複するように、前記電子写真感光体表面の移動方向と直する方向に沿って分布した複数個の円筒形状の接触帯電部材を備えるものであり、かつ、前記隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)、および、各接触帯電部材の軸方向中央部の外径(外径B)が下記式の関係を満たす。
外径B>外径A
また、本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、前記電子写真感光体表面を帯電させる帯電手段と、を備える画像形成装置であって、前記帯電手段が、隣接する接触帯電部材の帯電領域の端部が前記電子写真感光体の移動方向で重複するように、前記電子写真感光体表面の移動方向と直交する方向に沿って分布した複数個の円筒形状の接触帯電部材を備えるものであり、かつ、前記隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)、および、各接触帯電部材の軸方向中央部の外径(外径B)が下記式の関係を満たす。
1.009≦外径B/外径A≦1.012
本発明の画像形成装置によれば、電子写真感光体が長尺であっても、電子写真感光体表面を十分に均一に且つ漏れなく帯電させることができ、また、接触帯電部材の重複部分、すなわち、帯電領域の重複部分における電子写真感光体表面の劣化を十分に防止することができる。
また、本発明の画像形成装置によれば、広幅画像の形成を行った場合であっても、帯電領域の重複部分にトナーが付着して画像が乱れる現象や、帯電領域の重複部分の帯電特性が低下してカブリが発生する現象を生じることなく、長期に渡り、優れた画像品質を得ることが可能な画像形成装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明における画像形成装置の実施形態を示す概略構成図である。図1に示した装置において、電子写真感光体1は支持体9によって支持されており、支持体9を中心として矢印の方向に所定の回転速度で回転可能となっている。そして、電子写真感光体1の回転方向に沿って、3個の接触帯電部材2a〜2c(図1においては接触帯電部材2cは図示せず)、露光装置3、現像装置4、転写装置5、クリーニング手段7がこの順で配置されている。また、当該装置は像定着装置6を備えており、被転写媒体Pは転写装置5を経て像定着装置6へと搬送される。
本実施形態における接触帯電部材2a〜2cは円筒形状(ロール状)であり、導電性の芯材の外周面に弾性層、抵抗層、保護層がこの順序で積層されることによって構成される。また、接触帯電部材2a〜2cは、中央部を一番太く、両端部にいくほど細くなる形状、いわゆるクラウン形状であることが好ましい。
前記芯材としては、鉄、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケルなどの導電性を有する材料や、導電性粒子等を分散した樹脂成形品などを用いることができる。
また、前記弾性層の材料としては、EPDM、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソブチレン、SBR、CR、NBR、シリコンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、SBS、熱可塑性エラストマー、ノルボーネンゴム、フロロシリコーンゴム、エチレンオキシドゴムなどのゴム材に、カーボンブラック、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、チタニウムなどの金属、ZnO−Al23、SnO2−Sb23、In23−SnO2、ZnO−TiO2、MgO−Al23、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、Sb23、In23、ZnO、MgOなどの金属酸化物、などの導電性粒子あるいは半導電性粒子を分散した材料が好ましく用いられる。
前記抵抗層および保護層の材料としては、前記の導電性粒子あるいは半導電性粒子をアクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、メトキシメチル化ナイロン、エトキシメチル化ナイロン、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリチオフェン樹脂、PFA、FEP、PETなどのポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂に分散し、その抵抗を制御したものが好ましく用いられる。
また、前記抵抗層および保護層には、必要に応じてヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等の酸化防止剤、クレー、カオリン等の充填剤や、シリコーンオイル等の潤滑剤を添加することができる。これらの層を形成する手段としてはブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等を用いることができる。
前記抵抗層および保護層の体積抵抗率は好ましくは10〜1014Ωcm、より好ましくは10〜1012Ωcm、さらに好ましくは10〜1012Ωcmである。また、前記抵抗層および保護層の膜厚はそれぞれ好ましくは0.01〜1000μm、より好ましくは0.1〜500μm、さらに好ましくは0.5〜100μmである。
図2a,b、および図3には、図1に示した画像形成装置における電子写真感光体1と接触帯電部材2a〜2cとの位置関係を示す斜視図および上面図をそれぞれ示す。
図2a,図2b、および図3に示すように、本実施形態において、接触帯電部材がたわまない長さとするために、例えば接触帯電部材を接触帯電部材2a〜2cの3本に分けて電子写真感光体1表面に配置している。
また、接触帯電部材2a,2b,2cは、電子写真感光体1表面の移動方向(図中の矢印方向)と直交する方向(電子写真感光体1の回転軸方向)に沿って所定の間隔をもって配置され、さらに、接触帯電部材2a,2cは、電子写真感光体1の両端部にそれぞれ配置され、接触帯電部材2bは接触帯電部材2aと2cとの間に配置され、かつ接触帯電部材2bは、接触帯電部材2bによる帯電領域の両端部がそれぞれ接触帯電部材2a,2cによる帯電領域の端部と重複するように配置されている。つまり、接触帯電部材2a,2b,2cは、電子写真感光体1の表面を重複して帯電させる重複部分と、電子写真感光体1の表面を重複することなく、単独で帯電させる非重複部分と、を有するように分布している。
ここで、本実施形態の画像形成装置における接触帯電部材2a〜2cは、隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)、および、各接触帯電部材の軸方向中央部の外径(外径B)が下記式の関係を満たす。なお、ここで、隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)とは、重複部分の軸方向の長さをL1としたときに、接触帯電部材の端部から25/30となる位置での外径のことをいう。
(1)外径B>外径A、または、
(2)1.009≦外径B/外径A≦1.012
接触帯電部材が感光体を帯電させる機構は、接触帯電部材の芯金と感光体の導電層の微小ギャップを通し放電させ、このときの放電電流によって感光体を帯電させるというものである。本実施形態ではこの点に着目し、前記隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)、および、各接触帯電部材の軸方向中央部の外径(外径B)を、前記(1)または(2)の関係を満たすように接触帯電部材の外径を制御するに至った。接触帯電部材の前記外径Aと、前記外径Bと、が前記関係を満たした場合に、接触帯電部材が重複することによって二重に帯電される感光体領域に生じる不具合が解消されることとなる。
すなわち、前記関係を満たすように接触帯電部材の外径を制御することによって、感光体と接触帯電部材との間にできる微小ギャップを制御し、本実施形態においては、接触帯電部材に関し、隣接する接触帯電部材と重複する部分の放電効率を、重複しない部分の放電効率に比べ、敢えて下げることによって、2つの接触帯電部材の重複部分における感光体に対する時差はあるものの、2度にわたる帯電量の総量と、重複しない部分における感光体への帯電量との均衡を図ることができ、帯電性能の劣化を、効果的に防止することができるような帯電が可能となるものである。
本実施形態においては、前記外径Aおよび前記外径Bが、外径B>外径Aの関係を有することによって、帯電領域の重複部分における電子写真感光体表面の劣化を十分に防止することができ、重複部分にトナーが付着して画像が乱れる現象や、重複部分の帯電特性が低下してカブリが発生する現象を生じることなく、長期にわたって優れた画像品質を得ることが可能となる。
一方、長尺な電子写真感光体を十分に均一、かつ漏れなく帯電させるという観点からは、図4に示すように、隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)と、各接触帯電部材の軸方向中央部の外径(外径B)と、隣接する接触帯電部材と重複しない端部の外径(外径C)と、が下記式の関係を満たすことがより好ましい。なお、ここで、隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)とは、重複部分の軸方向の長さをL1としたときに、接触帯電部材の端部からL1×(25/30)となる位置での接触帯電部材の外径のことをいう。また、隣接する接触帯電部材と重複しない端部の外径(外径C)とは、接触帯電部材の端部から25mmの位置での接触帯電部材の外径のことをいう。
外径B>外径C≧外径A
これらの径形状の作製は、例えば、予め所定厚に形成されたシート状またはチューブ状の層を接着または被覆することによって行っても良いし、静電スプレーやディッピング塗工等、従来から知られている工法によって、またはそれに準じて行っても良い。また、押出し成形によって大まかに層形成した後に研磨等によって形状を整える方法であっても良く、型内で所定の形状に材料を硬化、成形する方法であっても良い。
従来から、帯電ロール弾性層のような部材のクラウン形状成形は、トラバース方式という研磨方法がとられている。トラバース方式は、短い砥石をロールに準じて移動させることにより、ロールをクラウン形状に成形するものである。しかしながら、トラバース方式でロールクラウン形状を高精度に成形しようとすると、非常に多くの時間を必要とする。
これに対して、幅広研磨方式は、文字通り幅の広い砥石、即ち、帯電ロールの長さと同程度の幅の砥石を用い、それを一度に押し当てることにより、僅かな時間でロール研磨ができるという方式である。幅広方式により、短時間で、かつロールクラウンを高精度に研磨することができるので、本実施形態には幅広研磨方式を用いることが好ましい。
接触帯電部材2a〜2cに、電子写真感光体1の表面を帯電させる際には、それぞれの接触帯電部材に印加される交流電流値はとくに制限されないが、長尺な電子写真感光体を十分に均一、かつ漏れなく帯電させるという観点、および帯電領域の重複部分における電子写真感光体表面の劣化防止という観点からは、1.3mA以下であることが好ましく、特に、電子写真感光体表面の帯電均一性や画像カブリの発生のしやすさ等を考慮すると、0.7〜1.3mAであることがより好ましい。
当該交流電流値が1.3mA以下であると、重複部分にトナーが付着して画像が乱れる現象や、重複部分の帯電特性が低下してカブリが発生する現象をより確実に防止することができ、画像品質をさらに向上させることができる。
また、接触帯電部材2a〜2cに、交流電流を印加する際の周波数は400〜2000Hzであることが好ましい。周波数が400Hz未満の場合には電子写真感光体1表面の帯電が不均一となってカブリが発生しやすくなる傾向にあり、他方、周波数が2000Hzを越えると振動音が発生しやすくなる傾向にある。
なお、図1、図2a,b、および図3に示した接触帯電部材2a〜2cは、電子写真感光体1と接触させることにより電子写真感光体1と同じ周速度で回転可能なものであるが、接触帯電部材2a〜2cのそれぞれに所定の駆動手段を取り付け、電子写真感光体1の周速度と異なる周速度で回転させてもよい。
また、図1に示した画像形成装置は、3個の接触帯電部材2a〜2cを備えるものであるが、本実施形態の画像形成装置においては、接触帯電部材の個数は電子写真感光体の寸法や接触帯電部材の加工性に応じて適宜選定することができる。
本実施形態における電子写真感光体は、円筒状の導電性基体上に感光層が形成されたもので、感光層には電荷発生物質および電荷輸送物質が含まれている。なお、図1に示した実施形態において用いられる電子写真感光体1は、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させてこれらを積層した積層型感光体であってもよく、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよいが、好ましくは積層型感光体が用いられる。
図5に示した本実施形態における電子写真感光体1において、導電性基体21としては、通常、直径がφ10〜200mm、長さが250〜1500mmの円筒体が用いられる。また、導電性基体21の材料としては、アルミニウム、ステンレス、ニッケルなどの金属材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、フェノール樹脂などの高分子材料または硬質紙などの絶縁材料に導電物質を分散させて導電処理したもの;上記の絶縁材料に金属泊を積層したもの;上記の絶縁材料に金属の蒸着膜を形成したもの、などが挙げられる。
また、導電性基体21は、陽極酸化処理、粗研削処理、ホーニング処理などの表面処理が施されたものであってもよい。このような表面処理により導電性基体の表面粗さを所定の範囲内(好ましくは算術平均粗さRaが0.05〜0.5μm、最大高さRmaxが0.5〜5μm)とすることによって、光の干渉を防止することができる。
なお、ここでの表面粗さRaとは、粗さの尺度の一つである算術平均粗さであり、公知の触針式表面粗さ測定機(例えば、サーフコム1400A:東京精密社製)を使用して測定することができる。
本実施形態の導電性基体21における表面粗さRaの測定は、サーフコム1400Aを用いて、JIS B0601−1994に準拠し、評価長さLn=4mm、基準長さL=0.8mm、カットオフ値=0.8mmからなる測定条件で実施されたものである。なお、これ以外の条件で測定することも可能であるが、上記した測定条件と相関が取れる条件で測定されることが好ましく、測定された値は、上記した測定条件で評価した値に換算することにより評価される。
また、Rmaxは、JIS B0601−1982に準拠して例えば、サーフコム1400A(東京精密社製)を用いて測定されるものである。
また、導電性基体21の内周面に、金属、樹脂、ゴムなどを円筒形または円柱形に加工した部材を嵌合させることにより、振動音を抑制することができる。
下引き層22は所定の樹脂を含んで形成されたものである。かかる樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂などが挙げられ、これらの樹脂にジルコニウム化合物、チタニウム化合物などを配合して下引き層としてもよい。下引き層の膜厚は、好ましくは0.1〜3.0μmである。
このように導電性支持体上に下引き層を設けると、下記(1)〜(6)に示す効果を得ることができる。
(1)導電性支持体から感光層への不必要なキャリアの注入が防止されて画質が向上する。
(2)電子写真感光体の光減衰曲線の環境依存性(温度、湿度など)が低減して安定した画質が得られる。
(3)適度な電荷輸送能により、長期にわたって繰り返し使用する場合にも電荷が蓄積されず、感度変動の発生が抑制される。
(4)帯電電圧に対する適度な耐圧性により、絶縁破壊に起因する画像欠陥の発生が防止される。
(5)接着層として、感光層を支持体に一体的に保持することができる。
(6)支持体の光反射が防止される。
電荷発生層23は電荷発生物質および結着樹脂を含んで形成されたもので、電荷発生物質は結着樹脂中に分散されて層中に保持されている。かかる電荷発生物質としては、特に限定されないが、具体的には、アゾ顔料、ジスアゾ顔料、キノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピリリウム塩、アズレニウム塩、三方晶型セレンなどが挙げられる。また、結着樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステル、スチレン−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリサルホン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、セルロースエステル類などを用いることができる。電荷発生層23の膜厚は、好ましくは0.05〜1.0μmである。
電荷輸送層24は電荷輸送物質および結着樹脂を含んで形成されたもので、電荷輸送物質は結着樹脂中に分散されて層中に保持されている。かかる電荷輸送物質としては、特に限定されないが、具体的には、アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化合物またはその誘導体、インドール、カルバゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾールなどの窒素含有複素環式化合物またはその誘導体、ヒドラゾンなどの正孔輸送物質が挙げられる。また、結着樹脂としては、前記電荷発生層の結着樹脂として用いられるものと同様の樹脂を用いることができる。
また、電荷輸送層24の膜厚は、長尺の電子写真感光体であっても表面を十分に均一に且つ漏れなく帯電させることができるということ、また、帯電領域の重複部分における電子写真感光体表面の劣化防止ということを考慮すると、24μm以上が好ましく、さらに好ましくは26〜40μmである。電荷輸送層の膜厚が24μm未満であると、接触帯電部材で帯電する際に、重複部分にトナーが付着して画像が乱れる現象や、重複部分の帯電特性が低下してカブリが発生する現象が起こりやすくなり、長期にわたって十分に優れた画像品質を得ることが容易でなくなる。
下引き層22、電荷発生層23、および電荷輸送層24を成膜する際には、(結着)樹脂、あるいは更に電荷発生物質または電荷輸送物質を所定の溶剤に分散させて得られる塗工液を所定の層(導電性支持体、下引き層、電荷発生層など)上に塗布し、乾燥させることによって好適に得ることができる。
前記溶剤としては、揮発性が高く、かつ、その蒸気の密度が空気よりも大きい溶剤が好ましい。具体的には、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、4−メトキシ−4−メチルペンタノン、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、2,4−ペンタジオン、アニソール、3−オキソブタン酸メチル、モノクロロベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテートなどが挙げられる。これらの有機溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記溶剤に結着樹脂、電荷輸送物質、電荷発生物質などの材料を分散させる方法としては、サンドミル、コロイドミル、アトライター、ボールミル、ダイノーミル、高圧ホモジナイザー、超音波分散機、コボールミル、ロールミルなどが挙げられる。
また、前記の塗工液を塗布する方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法などが挙げられる。
また、本発明における電子写真感光体としては、電子写真感光体表面の劣化をより確実に防止し、画像品質のさらなる向上を目的として、感光層上に表面保護層をさらに備えるものを用いてもよい。
前記表面保護層としては、酸化チタンなどの半導電性微粒子や電荷輸送能を有する低分子化合物が結着樹脂中に分散された層や、電荷輸送能を有する光機能性高分子化合物(例えば特開平9−190004号公報、特開平11−38656号公報、特開2000−171990号公報等に記載の有機ケイ素化合物)を含む層などが挙げられる。
本実施形態の画像形成装置において、前記接触帯電部材によって帯電された電子写真感光体の表面に、露光装置3からの露光光を照射して静電潜像が形成されるが、露光装置としては、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッターなどの光学系装置を用いることができる。
また、電子写真感光体の表面に形成された前記静電潜像は、現像装置により現像されてトナー像が形成される。現像装置としては、一成分系、二成分系などの正規または反転現像剤を用いた従来から公知の現像手段などを用いることができる。また、使用されるトナーの形状は特に制限されず、例えば粉砕法による不定形トナーや重合法による球形トナーが好適に使用される。
また、電子写真感光体表面に形成されたトナー像は、転写装置により被転写媒体に転写される。転写装置としては、ベルト、ロール、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器などが挙げられるが、オゾン発生防止の観点から接触型転写帯電器を用いることが好ましい。
この被転写媒体が像定着装置に搬送されて、加熱または加圧によりトナー像の被転写媒体への定着が行われてプリントアウトされる。
また、転写工程後の電子写真感光体の表面には、通常、残存トナーが付着しているので、電子写真感光体の表面上に残った現像剤をクリーニングするクリーニング手段であるクリーニング装置で残存トナーの除去が行われる。このようにして清浄面化された電子写真感光体は、上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。
図1に示した装置は電子写真感光体1表面に形成されたトナー像を被転写媒体Pに直接転写するものであるが、本実施形態の画像形成装置は中間転写体をさらに備えるものであってもよい。これにより、電子写真感光体1表面のトナー像を中間転写体に転写した後、中間転写体から被転写媒体Pに転写することができる。かかる中間転写体としては、導電性支持体上にゴム、エラストマー、樹脂などを含む弾性層と少なくとも1層の被服層とが積層された構造を有するものを使用することができる。
クリーニング装置は、電子写真感光体に付着するトナーを除去するクリーニング部材と、クリーニング部材を支持する支持部材とを備えている。クリーニング部材としては、クリーニングブレード、ブラシクリーニング、ロールクリーニング等を用いることができるが、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコンゴム等が挙げられる。中でも、耐摩耗性に優れていることから、特にポリウレタン弾性体を用いることが好ましい。
本実施形態において、クリーニング装置としては、電子写真感光体の表面上に接触するクリーニングブレードを含み、前記複数個の接触帯電部材の重複部分に相当する部分における、電子写真感光体とクリーニングブレードとの接触荷重は、接触帯電部材の非重複部分に相当する部分における、電子写真感光体とクリーニングブレードとの接触荷重と比較して3〜10%高めに設定されることが好ましい。
クリーニングブレードの物性としては、例えば硬度(JIS K 6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に規定するタイプAデュロメータにより得られるデュロメータ硬さ)A50/S〜A90/S、ヤング率約3.92×10〜約8.82×10N/m(40〜90kgf/cm)、100%モジュラス(JIS K6261「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの低温試験法」に準拠)約1.96×10〜約6.37×10N/m(20〜65kgf/cm)、300%モジュラス(JIS K6261「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの低温試験法」に準拠)約6.86×10〜約1.36×10N/m(70〜150kgf/cm)、引っ張り強さ(JIS K6251に準拠)約2.35×10〜約4.9×10N/m(240〜500kgf/cm)、伸(JIS K6251「加硫ゴムの引張試験方法」に規定する切断時伸び)290〜500%、反発弾性(JIS K6255「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの反撥弾性試験方法」に準拠)30〜70%、引裂強さ(JIS K6252「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引き裂き強度の求め方」に準拠)約2.46×10〜約7.35×10N/m(25〜75kgf/cm),永久伸(JIS K6262「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」に準拠)4.0%以下のものが使用可能であるが、これに限らず、電子写真感光体1表面の材料により適宜決定してよい。またブレードの圧接力は約0.98〜約5.88N/m(10〜60gf/cm)、当接角度は17〜30°が好ましい。
クリーニングブレードを支持する支持部材としては、クリーニングブレードよりも剛性の高いものであればいかなるものでも構わない。具体的には、アルミ、軟鋼板、SUS板、等の金属部材、またはカーボン、ガラス繊維を混合した樹脂成形部材、などから形成されていることが望ましい。また、これらの支持部材は、高剛性を得るための形状、例えばL字形状などをなしていても良い。
図7(a)に例示するようなクリーニングブレード30を、稜36がクリーニングブレード30の他の部位に先んじて電子写真感光体1に対し当接するようにして、当接方向34の方向に接触させ図7(b)に示す状態としたときの荷重Nは、支持部材32の一方のみが固定された片持ち梁と見なして、一般に、下記式で示すことが出来る。
N=K×S , K=3EI/L , I=Bt/12
ただし、N:荷重(N(ニュートン))、K:ばね定数(N/m)、S:くい込み量(m)、E:ヤング率(Pa(パスカル)あるいはN/m)、I:断面二次モーメント(m)、L:自由長さ(m)、B:長手方向長さ(m)、t:厚さ(m)、X:設定角度(degree(°))、Y:当接角度(degree(°))、をそれぞれ示す(図7(a)、(b)を参照のこと)。
ここでクリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重Nを、接触帯電部材の帯電領域の重複部分について3〜10%高めとなるように電子写真感光体1の軸方向に不均一に設定することによって、長尺な電子写真感光体1をさらに十分に均一にかつ漏れなくクリーニングすることができる。従って、重複部分にトナーが付着して画像が乱れる現象や、重複部分の帯電特性が低下してカブリが発生する現象を生じることなく、さらに長期にわたって優れた画像品質を得ることが可能となる。
一方、複数の接触帯電部材による帯電領域の、重複部分における「クリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重」の増分が、非重複部分における「クリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重」の3%よりも少ないと前述の効果を十分に得ることが出来ない。また、複数の接触帯電部材による帯電領域の、重複部分における「クリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重」の増分が、非重複部分における「クリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重」に対して10%を超えると通常部分との境目近傍のクリーニング性能が相対的に低くなる。
従って、上記に示す各種のパラメータを、重複部分と非重複部分とにおいて異なるように操作することにより、接触帯電部材の帯電領域の重複部分について、「クリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重」を部分的に変動させることが出来る。例えば、クリーニングブレード30の荷重Nは、クリーニングブレード30の厚さtの三乗に比例するので、重複部分における「クリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重」の増分を3%にしようとすると、厚さtを非重複部分に対して約0.99%増大させればよいことがわかる。同様に、重複部分における「クリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重」の増分を10%にしようとすると、厚さtを非重複部分に対して約3.23%増大させればよいことがわかる。
同様に、クリーニング部材と電子写真感光体1とが接触する荷重を、複数の接触帯電部材による帯電領域の重複部分について、3〜10%高めとなるように、接触帯電部材の帯電領域の端部が重複する部分のみ、変動させればよく、例えば帯電領域の重複部分に相当する部分において部分的にクリーニングブレード30の自由長さLを変更する、くい込み量Sを変更する等いかなる方法を採用してもよい。
なお、本明細書において、複数の接触帯電部材による帯電領域の重複部分「のみ、」接触する荷重を3〜10%高めにするとは、帯電領域の重複部分と非重複部分との境界において接触荷重を変化させることが好ましいが、これに限らず、例えばある所定の幅を持って段階的に荷重を変化させるようにしてもよい。このとき許容される所定の幅は、複数の接触帯電部材による帯電領域の、それぞれの全長や重複部分の幅に関係なく、10mm程度である。
<好ましい態様>
以上、本発明を実施するための最良の形態について述べたが、本発明のより好ましい態様は、以下の通りである。
<1>請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、電子写真感光体の電荷輸送層の膜厚が24μm以上であることを特徴とする画像形成装置。
<2>請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、電子写真感光体の電荷輸送層の膜厚が26〜40μmであることを特徴とする画像形成装置。
<3>請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、複数個の接触帯電部材それぞれに印加される交流電流値が、1.3mA以下であることを特徴とする画像形成装置。
<4>請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、複数個の接触帯電部材それぞれに印加される交流電流値が、0.7〜1.3mAであることを特徴とする画像形成装置。
<5>請求項1および請求項2に記載の画像形成装置において、電子写真感光体の電荷輸送層の膜厚が26〜40μmであり、複数個の接触帯電部材それぞれに印加される交流電流値が、0.7〜1.3mAであることを特徴とする画像形成装置。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(接触帯電部材の作製例)
接触帯電部材である接触帯電ロールは、金属製シャフト表面にエピクロルヒドリンゴム層を形成し、その後、さらにエピクロルヒドリンゴム層の表面に酸化錫の導電粉を含有させたポリアミドを3μm程度コートしたものを用いた。
前記接触帯電ロールの径形状は、従来から知られているクラウン形状に類似している。接触帯電ロールの外径は、帯電ロールの長さと同程度の幅の砥石を用い、それを一度押し当てることにより、ロール研磨を行い、表1に示す外径を有する接触帯電ロールを作製した。こうして得られた接触帯電ロールを帯電ロール(1)〜(6)とした。
また、本発明における接触帯電部材である帯電ロールの外径の測定は、アサカ理研工業株式会社非接触式レーザースキャニングロール形状測定専用システムROLL2000を用いて行った。本測定機により、図3,4に示す、
各ロール中央部、端部から165mm(全長330mmの1/2)の位置の幅を測定した外径(外径B1,B2,B3)、
重複しない端部から25mmの位置を測定した外径(外径C1,C3)、及び、
重複部分における長さL1=30mmに対して端部からL1×(25/30)の位置である25mmの位置での外径(外径A1,A2,A2’,A3)を測定した結果をそれぞれ表1に示す。
(電子写真感光体の作製例1)
中心軸方向の長さ965mm、内径φ78mm、外径φ84mmの円筒状のアルミニウム(6063;JIS H4080)製基体についてホーニング処理を行い、表面のRa値が0.2μmになるように粗面化した。次いで、界面活性剤を用いたブラシ洗浄、純水による洗浄を順次行い、135℃で5分間乾燥させた。さらにこの基体の表面に24℃の冷却エアーを10m/secで5分間吹き付けた。
つぎに、4重量部のポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)を溶解したn−ブチルアルコール170重量部、有機ジルコニウム化合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)20重量部、および有機シラン化合物(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)10重量部を混合撹拌して下引き層用の塗布液を調製した。この塗布液を上記の基体の外周面に塗布し、室温で5分間の風乾を行った後、10分間で50℃に昇温し、50℃、85%RHの恒温恒湿槽中に入れて20分間加湿硬化促進処理を行った。さらに、熱風乾燥機中、150℃で10分間の乾燥処理を行い、膜厚1μmの下引き層を成膜した。
つぎに、電荷発生材料としてのクロロガリウムフタロシアニン15重量部、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー製)10重量部、n−ブチルアルコール300重量部からなる混合物を、サンドミルを用いて4時間分散させて、電荷発生層用の塗布液を調製した。この塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
そして、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン4重量部とビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:4万)6重量部とをクロルベンゼン80重量部に溶解させて電荷輸送層用の塗布液を調製した。この塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布装置を用いて塗布し、110℃、40分の乾燥処理を行った。このようにして膜厚22μmの電荷輸送層を形成し、図5に示した構成を有する電子写真感光体を得、これを感光体(1)とした。
(電子写真感光体の作製例2)
電荷輸送層の膜厚を24μmとしたこと以外は電子写真感光体の作製例1と同様にして電子写真感光体を得、これを感光体(2)とした。
(電子写真感光体の作製例3)
電荷輸送層の膜厚を26μmとしたこと以外は電子写真感光体の作製例1と同様にして電子写真感光体を得、これを感光体(3)とした。
(電子写真感光体の作製例4)
電荷輸送層の膜厚を30μmとしたこと以外は電子写真感光体の作製例1と同様にして電子写真感光体を得、これを感光体(4)とした。
(電子写真感光体の作製例5)
電荷輸送層の膜厚を40μmとしたこと以外は電子写真感光体の作製例1と同様にして電子写真感光体を得、これを感光体(5)とした。
(電子写真感光体の作製例6)
電荷輸送層の膜厚を42μmとしたこと以外は電子写真感光体の作製例1と同様にして電子写真感光体を得、これを感光体(6)とした。
前記のようにして得た感光体の有効感光領域は、図面関連システムで一般的な36インチ(≒914.4mm)を包含する920mmとした。
帯電ロール全長は、330mmとした。前記の通り、感光体の有効感光領域を十分に帯電させるために、帯電ロールによる帯電領域は、感光体の有効感光領域より若干長く設定し、930mmとした。従って、帯電ロールは3本が必要となり、それらの重なり部分は、L1=(330×3−930)/2=30mmにセッティングした。
(実施例1)
電子写真感光体として感光体(1)を用い、帯電ロール(1),(2),(3)の3個を図2a,b、および図3に示したように配置して、図1に示した構成を有する画像形成装置を作製した。なお、各接触帯電部材に印加する交流電流値を1.3mAとし、露光装置3としてLED、現像装置4として一成分現像器、転写装置5として転写ロール、像定着装置として加熱ロールおよび加圧ロール、クリーニング装置としてポリウレタン製のクリーニングブレードをそれぞれ用いた。
前記画像形成装置を用い、下記の画像品質評価試験を行った。その結果を表2に示す。
(実施例2)
電子写真感光体に感光体(2)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。
(実施例3)
電子写真感光体に感光体(3)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。
(実施例4)
電子写真感光体に感光体(4)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。
(実施例5)
電子写真感光体に感光体(5)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。
(実施例6)
電子写真感光体に感光体(6)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。
(実施例7)
各接触帯電部材に印加する交流電流値を1.5mAとすること以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。
(実施例8)
各接触帯電部材に印加する交流電流値を0.7mAとすること以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。
(実施例9)
接触帯電部材に帯電ロール(4),(5),(6)の3個を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。
(比較例)
接触帯電部材に帯電ロール(1),(2),(3)と同様で全長の異なる帯電ロール(全長310mm)(7),(8),(9)を3個使用し、帯電ロールの重複部分を設けずに、実施例1と同様にして、電子写真感光体および画像形成装置を作製し、下記の画像品質評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。重複部分を設けなかったため、試験初期から帯電ロールの境界部分に筋が発生した。
<画像品質評価試験>
実施例1〜9、および比較例の画像形成装置において、電子写真感光体の回転周速を60mm/sec、A0サイズのプリントを連続でプリントする試験を行った。プリントパターンは、図6に示すように、何もプリントしない白地部分と、ハーフトーン、そしてソリッドと呼ばれる黒部分が混在するパターンとした。
プリント試験後、使用不可と判断するプリント枚数を記録した。
本発明の画像形成装置によれば、電子写真感光体が長尺であっても、電子写真感光体表面を十分に均一に且つ漏れなく帯電させることができ、また、接触帯電部材の重複部分、すなわち、帯電領域の重複部分における電子写真感光体表面の劣化を十分に防止することが必要とされる画像形成方法の用途に用いることができる。
本発明の実施形態にかかる画像形成装置を示す概略構成図である。 図1に示した画像形成装置における電子写真感光体と接触帯電部材との位置関係を示す斜視図である。 図1に示した画像形成装置における電子写真感光体と接触帯電部材との位置関係を示す上面図である。 図2bの詳細を示す図である。 接触帯電部材2a及び2b(一部)の拡大図である。 本発明の実施形態にかかる電子写真感光体を示す模式断面図である。 実施例の画像品質評価試験に用いたプリントパターンの図である。 本発明の実施形態における電子写真感光体とクリーニングブレードとの当接の様子を示す模式断面図である。
符号の説明
1 電子写真感光体、2a,2b,2c 接触帯電部材、3 露光装置、4 現像装置、5 転写装置、6 像定着装置、7 クリーニング装置、9 支持体、20 感光層、21 導電性基体、22 下引き層、23 電荷発生層、24 電荷輸送層、30 クリーニングブレード、32 支持部材、34 当接方向、36 稜。

Claims (2)

  1. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体表面を帯電させる帯電手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記帯電手段が、隣接する接触帯電部材の帯電領域の端部が前記電子写真感光体の移動方向で重複するように、前記電子写真感光体表面の移動方向と直する方向に沿って分布した複数個の円筒形状の接触帯電部材を備えるものであり、
    かつ、前記隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)、および、各接触帯電部材の軸方向中央部の外径(外径B)が下記式の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
    外径B>外径A
  2. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体表面を帯電させる帯電手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記帯電手段が、隣接する接触帯電部材の帯電領域の端部が前記電子写真感光体の移動方向で重複するように、前記電子写真感光体表面の移動方向と直交する方向に沿って分布した複数個の円筒形状の接触帯電部材を備えるものであり、
    かつ、前記隣接する接触帯電部材と重複する部分の外径(外径A)、および、各接触帯電部材の軸方向中央部の外径(外径B)が下記式の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
    1.009≦外径B/外径A≦1.012
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