JP2007279260A - 廃トナータンク及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置が高速化された場合等であっても、フィルタに目詰まりが生じにくく、タンク主部の内圧上昇が少ない、廃トナータンク及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】ポンプを介して気体とともに排出されたトナーを収容する廃トナータンク74であって、トナーが集積されるタンク主部741と、タンク主部741に送入された気体をタンク主部741の外部に排出するためにタンク主部741の開口部に覆設されたフィルタ742と、フィルタ742が設置されたタンク主部741の内圧をさらに低減する減圧手段745と、を備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置とそこに設置される廃トナータンクとに関し、特に、ポンプを介して現像装置の内部から気体とともに吸引・排出されたトナーを収容する廃トナータンク及び画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機等の画像形成装置において、現像装置におけるトナー飛散を低減することを目的として、現像装置内の空気を吸引するとともに現像装置内に浮遊するトナーを捕集して廃トナータンクに収容する技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
詳しくは、特許文献1、特許文献2等において、画像形成装置内の現像装置(現像部)に吸気装置(トナー飛散防止装置)が接続される。吸気装置は、主として、現像装置内に連通するダクト、空気及びトナーが搬送されるチューブ、空気及びトナーを吸引・排出するポンプ(排気手段)、ポンプを介して排出されたトナーを回収する廃トナータンク(トナー貯留手段)、等で構成される。
ここで、廃トナータンクは、トナーが集積されるタンク主部、タンク主部の開口部に覆設されたフィルタ(トナー捕集手段)、等で構成される。
このように構成された吸気装置において、ポンプが稼働することで、ポンプに接続されたチューブを介してダクトから現像装置内の空気及び浮遊トナーがポンプに向けて吸引される。その後、ポンプから廃トナータンクに向けて空気及び浮遊トナーが排出される。廃トナータンクのタンク主部に空気及びトナーが送入されると、空気のみがフィルタを介してタンク主部の外部に排気されて、トナーはフィルタに捕集されてタンク主部に蓄積される。
これにより、感光体ドラムに対向する現像ローラが設置された現像装置の開口では、現像装置外から現像装置内への吸い込み気流が発生して、開口からのトナー飛散が低減される。
特開2002−229331号公報 特開2005−84557号公報
上述した従来の技術は、画像形成装置の高速化にともない吸気装置におけるポンプの能力(吸引力・排出力)を高めたときに、廃トナータンクのフィルタに目詰まりが生じて、廃トナータンクのタンク主部の内圧が上昇してしまうという問題があった。
詳しくは、画像形成装置を高速化する場合には、現像装置における現像ローラ等の回転部材の回転数(駆動速度)も高められる。したがって、現像装置におけるトナー飛散を低減するために、吸気装置におけるポンプの吸引力を高めて、現像装置に生じる吸い込み気流を大きくする必要がある。そのため、ポンプによる排出力も高くなって、廃トナータンクのフィルタが早期に目詰まりしてしまい、タンク主部の内圧が上昇してしまっていた。さらに、タンク主部の内圧が上昇することにより、タンク主部の開口部を覆設するように貼着されているフィルタに剥がれや破れが生じて、廃トナータンク外にトナーが飛散してしまう可能性もあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、画像形成装置が高速化された場合等であっても、フィルタに目詰まりが生じにくく、タンク主部の内圧上昇が少ない、廃トナータンク及び画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる廃トナータンクは、ポンプを介して気体とともに排出されたトナーを収容する廃トナータンクであって、前記トナーが集積されるタンク主部と、前記タンク主部に送入された前記気体を当該タンク主部の外部に排出するために当該タンク主部の開口部に覆設されたフィルタと、前記フィルタが設置された前記タンク主部の内圧をさらに低減する減圧手段と、を備えたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項1に記載の発明において、前記減圧手段は、前記タンク主部に連通して当該タンク主部に送入された前記気体の一部が送入される第2タンク部であって、前記第2タンク部は、内部に送入された前記気体を外部に排出するために開口部にフィルタが覆設されたものである。
また、請求項3記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項1に記載の発明において、前記減圧手段は、前記タンク主部の前記開口部とは異なる位置に形成された少なくとも1つの開口部とその開口部を覆うフィルタとであって、前記タンク主部の強度を補強する補強部材をさらに備えたものである。
また、請求項4記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項3に記載の発明において、前記補強部材を、複数の前記フィルタが所定の大きさを超えて膨出するのを規制する外装カバーとしたものである。
また、この発明の請求項5記載の発明にかかる廃トナータンクは、ポンプを介して気体とともに排出されたトナーを収容する廃トナータンクであって、前記トナーが集積されるタンク主部と、前記タンク主部に送入された前記気体を当該タンク主部の外部に排出するために当該タンク主部の開口部に覆設されたフィルタと、前記フィルタがトナーによって目詰まりしないように規制する規制手段と、を備えたものである。
また、請求項6記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項5に記載の発明において、前記規制手段を、前記フィルタに対して直接的又は間接的に振動を与える加振手段としたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項6に記載の発明において、前記フィルタは、前記タンク主部に前記気体が送入されたときには外部に向けて膨出して前記タンク主部に前記気体が送入されていないときには内部に向けて縮退するように形成され、前記加振手段を、前記フィルタを膨縮させる前記ポンプとしたものである。
また、請求項8記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項6に記載の発明において、前記加振手段は、前記タンク主部に振動を与えるものである。
また、請求項9記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項8に記載の発明において、前記加振手段は、画像形成装置本体が稼動されていないときに前記タンク主部に振動を与えるものである。
また、請求項10記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項8に記載の発明において、前記加振手段は、画像形成装置本体の開閉部が開閉される動作に連動して前記タンク主部に振動を与えるものである。
また、請求項11記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項6に記載の発明において、前記加振手段は、画像形成装置本体が稼動されていないときに前記ポンプのみを稼動させるものである。
また、請求項12記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項5に記載の発明において、前記規制手段を、前記タンク主部に送入される前記気体が前記フィルタに向けて直接的に送入されないように気流を規制する仕切り部材としたものである。
また、この発明の請求項13記載の発明にかかる廃トナータンクは、ポンプを介して気体とともに排出されたトナーを収容する廃トナータンクであって、前記トナーが集積されるとともに、内部に送入された前記気体を外部に排出するフィルタによって袋状に形成されたタンク主部と、前記タンク主部を保持するケース部と、を備えたものである。
また、請求項14記載の発明にかかる廃トナータンクは、前記請求項1〜請求項13のいずれかに記載の発明において、前記ポンプは、トナーとキャリアとからなる現像剤が収容されるとともに像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置の内部から気体を吸引するものである。
また、この発明の請求項15記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項14のいずれかに記載の廃トナータンクを備えたものである。
本発明は、画像形成装置が高速化された場合等であっても、フィルタに目詰まりが生じにくく、タンク主部の内圧上昇が少ない、廃トナータンク及び画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図3にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、本実施の形態における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、50は画像形成装置としてのデジタル複写機の装置本体、51はセットされた原稿Dを原稿読込部52に搬送する原稿搬送部、52は原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部、53は原稿読込部52で読み込んだ画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム54上に照射する露光部、54は像担持体としての感光体ドラム、55は感光体ドラム54上を帯電する帯電部、58は感光体ドラム54上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、59は感光体ドラム54上の未転写トナーを回収するクリーニング部、61〜64は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、65は記録媒体P上の未定着トナーを定着する定着部、70は現像装置80内の気体を吸気する吸気装置、80は感光体ドラム54上に形成された静電潜像を現像する現像装置(現像部)、120は複数のトナーボトル121が設置されたトナーバンク、122はクリーニング部59や転写部58で回収された廃トナーを収納する廃トナーボトルを示す。
図1を参照して、画像形成装置における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部52上を通過する。このとき、原稿読込部52では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部52で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部53(書込部)に送信される。そして、露光部53からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、感光体ドラム54上に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム54は、図中の時計方向に回転しており、まず、帯電部55との対向位置でその表面が一様に帯電される。そして、帯電部55で帯電された感光体ドラム54表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、この位置で原稿Dの画像情報に対応した静電潜像が形成される。
その後、潜像が形成された感光体ドラム54表面は、現像装置80との対向位置に達する。そして、現像装置80によって、感光体ドラム54上の潜像が現像される。
ここで、現像装置80内のトナーは、トナー補給部から供給されたトナーとともに、パドルローラ等によってキャリアと混合される。そして、摩擦帯電したトナーは、キャリアとともに現像ローラ上に供給される。トナー補給部のトナーは、現像装置80内のトナーの消費にともない、現像装置80内に適宜に供給されるものである。現像装置80内のトナーの消費は、現像装置80内に設置されたトナー濃度センサによって検出される。さらに、トナー補給部内のトナーは、複数のトナーボトル121が着脱自在に設置されたトナーバンク120から適宜に補給されるものである。
その後、現像装置80で現像された感光体ドラム54表面は、転写部58との対向位置に達する。そして、この位置で、記録媒体P上に感光体ドラム54上のトナー像が転写される。このとき、感光体ドラム54上には、記録媒体Pに転写されない未転写トナーが僅かながら残存する。
その後、転写部58を通過した未転写トナーを有する感光体ドラム54表面は、クリーニング部59との対向位置に達する。そして、感光体ドラム54に当接するクリーニングブレードにより、未転写トナーがクリーニング部59内に回収される。なお、クリーニング部59で回収されたトナーは、廃トナーとして、不図示の廃トナー搬送経路を経て廃トナーボトル122に向けて搬送される。
その後、クリーニング部59を通過した感光体ドラム54表面は、不図示の除電部に達する。そして、ここで感光体ドラム54表面の電位は除電されて、一連の作像プロセスを終了する。
一方、転写部58に搬送される記録媒体Pは、次のように動作する。
まず、複数の給紙部61〜64のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、上段の給紙部61が選択されたものとする。)。
そして、給紙部61に収納された記録媒体Pの1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。
その後、搬送経路Kを通過した記録媒体Pは、レジストローラの位置に達する。そして、レジストローラの位置に達した記録媒体Pは、感光体ドラム54上に形成されたトナー像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写位置(転写部58と感光体ドラム54との対向位置である。)に向けて搬送される。
そして、転写工程後の記録媒体Pは、転写部58の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着部65に達する。そして、この位置で、記録媒体P上の未定着トナー像が熱と圧力とによって定着される。その後、定着工程後の記録媒体Pは、出力画像として装置本体50から排出される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、本実施の形態1における画像形成装置は、高速機であって、記録媒体Pの搬送速度(又は、感光体ドラム54の外周面における線速)が630mm/秒程度に設定されている。
ここで、図1を参照して、吸気装置70は、主として、ダクト75、吸気チューブ71、ポンプ72(ダイヤフラム式エアーポンプ)、排気チューブ73、廃トナータンク74(回収タンク)等で構成されている。
ダクト75は、現像装置80内に連通するように、現像装置80の開口部に着脱自在に接続されている。吸気チューブ71は、フレキシブルな材料で形成されていて、ダクト75から吸引した空気(現像装置80内に浮遊するトナーも同時に吸引される。)をポンプ72まで搬送する。
ポンプ72は、吸気弁と排気弁とを備えたポンプ本体、ポンプ本体の凹部に覆設されたダイヤフラム(ゴム材料)、ダイヤフラムを可動させてポンプ本体の内容積を変化させる駆動部等で構成される。
排気チューブ73は、フレキシブルな材料で形成されていて、ポンプ72から排出された空気(トナーも同時に排出される。)を廃トナータンク74まで搬送する。
廃トナータンク74は、給紙部61〜64の近傍であって、装置本体50に対して着脱自在に設置されている。廃トナータンク74には外部に連通する開口部が設けられていて、その開口部にはフィルタ742が覆設されている。フィルタ742は、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)を延伸加工して形成される。フィルタ742は、微細な連続多孔質構造を有していて、空気を通してトナーを捕集する。なお、本実施の形態1における廃トナータンク74の構成・動作については、後で図3を用いて詳述する。
このように構成された吸気装置70は、先に説明した画像プロセスがおこなわれている間、ポンプ72が稼働して現像装置80内を吸気する。これにより、感光体ドラム54に対向する現像ローラ81、82が設置された現像装置80の開口86(図2を参照できる。)では、現像装置80外から現像装置80内への吸い込み気流が発生して、開口86からのトナー飛散が低減される。
ダクト75から吸気された現像装置80内の空気は、吸気チューブ71、ポンプ72、排気チューブ73を通過して廃トナータンク74内に搬送される。このとき、現像装置80内の空気とともに現像装置80内で浮遊していたトナーも、廃トナータンク74に搬送される。そして、廃トナータンク74に搬送された空気は、フィルタ742を通過して廃トナータンク74外に排出される。廃トナータンク74に搬送されたトナーは、フィルタ742に捕集されて廃トナータンク74(タンク主部741)内に集積される。
次に、図2にて、現像装置80の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
図2を参照して、81は感光体ドラム54に対向する第1現像ローラ、82は感光体ドラム54に対向する第2現像ローラ、83は第1現像ローラ81に現像剤を供給するパドルローラ、84は回転軸方向(長手方向)に複数の楕円板を有する撹拌ローラ、85は第1現像ローラ81に先端部が対向するように配設されたドクターブレード、86は第1現像ローラ81及び第2現像ローラ82が露呈する開口、87は感光体ドラム54に向けて突出して当接する入口シール、88は現像剤を長手方向に撹拌するための撹拌板、89は現像剤を長手方向に撹拌するための搬送スクリュ、100は現像装置80内に収容された現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ(磁気センサ)、を示す。
現像装置80内には、キャリア(磁性キャリア)と、トナー(非磁性トナー)と、を有する現像剤(2成分現像剤)が収容されている。
2つの現像ローラ81、82は、図2中の矢印方向に回転している。現像剤は、矢印方向に回転する撹拌ローラ84及び搬送スクリュ89や撹拌板88によって、回転軸方向(長手方向)に均一に撹拌・混合される。そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーが、パドルローラ83によってキャリアとともに第1現像ローラ81に供給され、その現像剤が第1現像ローラ81上に担持される。
このとき、トナー補給部90内に収容されたトナーが搬送部材91によって補給ローラ92(ノコ歯ローラ)の位置に搬送されて、補給ローラ92からスリット板93に形成された複数の孔部を介して現像装置80内に適宜にトナーが補給される。なお、トナー補給部90内のトナーは、現像装置80内のトナー濃度(現像剤中のトナーの割合である。)を検知するトナー濃度センサ100の検知結果に基いて、現像装置80内に適宜に補給されるものである。
ここで、トナー濃度センサ100は、その検知面100aの近傍を流動する現像剤の透磁率を検出して電圧に変換する磁気センサである。詳しくは、現像剤のトナー濃度が低い場合には透磁率の増加にともないトナー濃度センサ100のセンサ出力(出力電圧)が高くなって、現像剤のトナー濃度が高い場合には透磁率の減少にともないトナー濃度センサ100のセンサ出力(出力電圧)が低くなる。
その後、第1現像ローラ81に担持された現像剤は、ドクターブレード85の位置で適量化された後に、感光体ドラム54との対向位置(第1現像領域である。)に達する。さらに、その対向位置を通過した現像剤は、第1現像ローラ81から第2現像ローラ82に移動した後に、感光体ドラム54との対向位置(第2現像領域である。)に達する。そして、それらの対向位置で、現像剤中のトナーが、感光体ドラム54表面に形成された静電潜像に付着する。こうして、現像装置80による現像工程が終了する。
なお、現像工程後の第2現像ローラ82上の現像剤は、第2現像ローラ82から離脱した後に、パドルローラ83によって撹拌ローラ84の位置まで搬送される。また、ドクターブレード85の位置で第1現像ローラ81から離脱した現像剤は、撹拌板88及び搬送スクリュ89によって長手方向に撹拌された後に、撹拌ローラ84の位置まで搬送される。
次に、本実施の形態1において特徴的な、廃トナータンク74の構成・動作について詳述する。
図3に示すように、本実施の形態1における廃トナータンク74には、トナーが集積されるタンク主部741と、タンク主部741の内圧をさらに減圧する減圧手段としての第2タンク部745と、が設置されている。
タンク主部741は、樹脂材料からなり、その側面の一部に開口部が形成され、その開口部にフィルタ742が覆設されている。フィルタ742は、送入口741aからタンク主部742に送入された空気(気体)をタンク主部741の外部に排出するためのものである。
第2タンク部745も、樹脂材料からなり、その側面の一部に開口部が形成され、その開口部にフィルタ746が覆設されている。第2タンク部745の送入口745aは、チューブ747を介して、タンク主部741の送出口741bに接続されている。第2タンク部745のフィルタ746も、送入口745aから送入された空気(気体)をタンク主部741の外部に排出するためのものである(トナーを捕集できるように構成されている。)。
このような構成により、ポンプ72によって現像装置80から吸引・排出された空気及び浮遊トナーは、まず、タンク主部741に送入される。そして、送入された空気の一部はフィルタ742を介して外部に排出され、その他の空気はチューブ747を介して第2タンク部745に送入される。そして、第2タンク部745に送入された空気はフィルタ746を介して外部に排出される。なお、ポンプを介して排出されたトナーは、そのほとんどがタンク主部741に集積されることになる。
以上説明したように、本実施の形態1では、廃トナータンク74のタンク主部741に送入される空気の一部が第2タンク部745に向けて送出されるために、画像形成装置が高速化された場合等であっても、フィルタ742に目詰まりが生じにくく、タンク主部741の内圧上昇が軽減される。
なお、本実施の形態1では、現像装置80を、装置本体50に対して独立して着脱されるユニットとした。これに対して、現像装置80、感光体ドラム54、帯電部55、クリーニング部59を一体化して、プロセスカートリッジを構成することもできる。この場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図4にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図4は、実施の形態2における廃トナータンクを示す斜視図である。
本実施の形態2における廃トナータンク74には、トナーが集積されるタンク主部741と、タンク主部741の強度を補強する補強部材としての外装カバー749と、が設置されている。
本実施の形態2におけるタンク主部741は、その上面や側面に複数の開口部が形成されていて、それらの開口部にそれぞれフィルタ742が覆設されている。このように、タンク主部741に複数のフィルタ742及び開口部を設けることで、タンク主部741の内圧が減圧されることになる。すなわち、増設されたフィルタ742及び開口部が減圧手段として機能することになる。
さらに、本実施の形態2では、タンク主部741に複数の開口部を設けることによってタンク主部741の強度が低下してしまうために、所定の隙間をあけてタンク主部741を覆うように外装カバー749を設置している。すなわち、外装カバー749を設置することで、そこに内設された強度の低いタンク主部741が内圧上昇によって所定の大きさを超えて膨出するのが抑止される。さらに、外装カバー749を設置することで、そこに内設されるフィルタ742が所定の大きさを超えて膨出するのが規制される(外装カバー749との隙間分までしか膨出しない。)。
以上説明したように、本実施の形態2では、廃トナータンク74のタンク主部741に複数の開口部及びフィルタ742が設けられているために、画像形成装置が高速化された場合等であっても、フィルタ742に目詰まりが生じにくく、タンク主部741の内圧上昇が軽減される。
実施の形態3.
図5にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図5は、実施の形態3における廃トナータンクを示す断面図である。
本実施の形態3における廃トナータンク74は、トナーが集積されるタンク主部741と、タンク主部741に送入された空気を外部に排出するために開口部に覆設されたフィルタ742と、で構成される。
本実施の形態3におけるフィルタ742は、タンク主部741に空気が送入されたときには外部に向けて膨出して、タンク主部741に空気が送入されていないときには内部に向けて縮退するように形成されている。具体的には、タンク主部741の開口部の周囲に可撓性部材が設けられ、その可撓性部材に軟質なフィルタ742が貼着されている。
すなわち、ポンプ72が稼動していないときには、フィルタ742がタンク主部741の内部に向けて縮退する(図5(A)の状態である。)。これに対して、ポンプ72が稼動しているときには、フィルタ742がタンク主部741の外部に向けて膨出する(図5(B)の状態である。)。
このように、ポンプ72のオン・オフ(稼動・停止)に連動してフィルタ742が膨縮することで、フィルタ742が振動して、フィルタ742がトナーによって目詰まりするのが軽減される。すなわち、ポンプ72がフィルタ742の目詰まりを規制する規制手段として機能することになる。具体的には、ポンプ72がフィルタ742に対して直接的に振動を与える加振手段として機能することになる。
以上説明したように、本実施の形態3では、ポンプ72のオン・オフに連動してフィルタ742を大きく膨縮させて振動させているために、画像形成装置が高速化された場合等であっても、フィルタ742に目詰まりが生じにくく、タンク主部741の内圧上昇が軽減される。
なお、本実施の形態3では、ポンプ72のオン・オフに連動してフィルタ742が大きく膨縮するように構成した。これに対して、フィルタの構成は従来のものであっても(例えば、図6のような構成である。)、画像形成装置本体が稼動されていないときにポンプ72のみを繰り返し稼動させる(オン・オフを繰り返す)ことで、フィルタ742に充分な振動を与えることができる。そして、その場合にも、本実施の形態3とほぼ同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
図6及び図7にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図6は、実施の形態4における廃トナータンクを示す断面図である。図7は、別形態の廃トナータンクを示す上面図である。本実施の形態4における廃トナータンク74は、フィルタ742に対して間接的に振動を与えている点が、フィルタ742に対して直接的に振動を与えている前記実施の形態3のものと相違する。
図6を参照して、本実施の形態4における廃トナータンク74の側部には、ソレノイド750に連結されたアーム751が設置されている。そして、ソレノイド750に電圧が印加されることで、その芯棒の移動にともないアーム751が支軸を中心にして回転移動して(図6中の矢印方向の移動である。)、その先端部がタンク主部741の側面を叩打する。これにより、タンク主部741に振動が与えられて、フィルタ742にもその振動が伝播される。このように、ソレノイド750及びアーム751は、フィルタ742に対して間接的に振動を与える加振手段として機能することになる。
なお、ソレノイド750及びアーム751によってタンク主部741(フィルタ742)に振動を与えるタイミングは、振動による画像への影響等を考慮して、画像形成装置本体50が稼動されていないとき(又は、画像形成がおこなわれていないとき)であることが好ましい。
ここで、図7に示すように、加振手段は、画像形成装置本体50の開閉部としての給紙部カバー753が開閉される動作に連動してタンク主部741(フィルタ742)に振動を与えるように構成することもできる。具体的に、給紙部61〜64の給紙部カバー753(給紙トレイカバー)がユーザーによって開閉されると(図7の両矢印方向の移動である。)、ねじりスプリングが設置された支軸を中心にしてアーム754が回転運動して、その先端部がタンク主部741の側面を叩打する。これにより、タンク主部741に振動が与えられて、フィルタ742も振動して目詰まりが抑止される。なお、図7では、給紙部カバー753の開閉動作に連動してタンク部741に振動を与えたが、その他の開閉部の開閉動作に連動してタンク部741に振動を与えてもよい。
実施の形態5.
図8にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図8は、実施の形態5における廃トナータンクを示す斜視図である。
本実施の形態5における廃トナータンク74は、フィルタ72によって袋状に形成された袋状フィルタ(タンク主部)758と、袋状フィルタ758を保持するケース部757と、で構成される。
袋状フィルタ758は、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)を延伸加工したものを袋状に形成したもので、微細な連続多孔質構造を有していて空気を通してトナーを捕集する。袋状フィルタ758には、排気チューブ73に接続される送入口741aが設けられている。
このような構成により、ポンプ72によって現像装置80から吸引・排出された空気及び浮遊トナーは、タンク主部としての袋状フィルタ758の内部に送入される。そして、送入された空気は袋状フィルタ758の全面から外部に排出され、送入されたトナーは袋状フィルタ758内に集積される。このように、本実施の形態5では、タンク主部758のフィルタ面が大幅に増加しているので、タンク主部741の内圧が減圧されることになる。
さらに、本実施の形態5では、袋状フィルタ758がケース部757内で保持されるために、袋状フィルタ758の姿勢が定まるとともに、袋状フィルタ758が所定の大きさを超えて膨出するのが抑止される。さらに、ケース部757の内周面には複数のリブ757aが設置されているために、袋状フィルタ758がケース部757の内周面に密接してフィルタの機能が損なわれる不具合を抑止することができる。
以上説明したように、本実施の形態5では、廃トナータンク74のタンク主部(袋状フィルタ)758のフィルタ面積が増加しているために、画像形成装置が高速化された場合等であっても、フィルタ742に目詰まりが生じにくく、タンク主部741の内圧上昇が軽減される。
実施の形態6.
図9にて、この発明の実施の形態6について詳細に説明する。
図9は、実施の形態6における廃トナータンクを示す断面図である。
本実施の形態6における廃トナータンク74は、タンク主部741の内部に仕切り部材741cが設けられている。
仕切り部材741cは、タンク主部741に送入される空気がフィルタ742に向けて直接的に送入されないように気流を規制するものである。すなわち、仕切り部材741cを設置することで、タンク主部741に送入される空気が図9の矢印に示すように流動することになる。したがって、タンク主部741に空気とともに送入されるトナーは、フィルタ742に向けて直接的に噴き付けられることがなくなるために、フィルタ742の目詰まりが軽減される。このように、仕切り部材741cは、フィルタ742の目詰まりを規制する規制手段として機能することになる。
以上説明したように、本実施の形態6では、仕切り部材741cを設けてタンク主部741内の気流を制御しているために、画像形成装置が高速化された場合等であっても、フィルタ742に目詰まりが生じにくく、タンク主部741の内圧上昇が軽減される。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
特に、前記各実施の形態では、現像装置80から吸引・排出されたトナーを収容する廃トナータンク74に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることはない。例えば、クリーニング部59や転写部58で回収された廃トナーを吸引・排出して収容する廃トナーボトル122等の廃トナータンクに対しても、本発明を適用することもできる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置における現像装置とその近傍を示す断面図である。 図1の画像形成装置における廃トナータンクを示す断面図である。 この発明の実施の形態2における廃トナータンクを示す斜視図である。 この発明の実施の形態3における廃トナータンクを示す断面図である。 この発明の実施の形態4における廃トナータンクを示す断面図である。 別の廃トナータンクを示す上面図である。 この発明の実施の形態5における廃トナータンクを示す斜視図である。 この発明の実施の形態6における廃トナータンクを示す断面図である。
符号の説明
50 画像形成装置本体(装置本体)、
54 感光体ドラム(像担持体)、
70 吸気装置、 71 吸気チューブ、
72 ポンプ、 73 排気チューブ、
74 廃トナータンク、
75 ダクト、
80 現像装置(現像部)、
741 タンク主部、
741a 送入口、 741b 送出口、
741c 仕切り部材(規制手段)、
742、746 フィルタ、
745 第2タンク部(減圧手段) 747 チューブ、
749 外装カバー(補強部材)、
750 ソレノイド(加振手段、規制手段)、 751、754 アーム、
753 給紙部カバー(開閉部)、
757 ケース部、 757a リブ、
758 タンク主部(袋状フィルタ)。

Claims (15)

  1. ポンプを介して気体とともに排出されたトナーを収容する廃トナータンクであって、
    前記トナーが集積されるタンク主部と、
    前記タンク主部に送入された前記気体を当該タンク主部の外部に排出するために当該タンク主部の開口部に覆設されたフィルタと、
    前記フィルタが設置された前記タンク主部の内圧をさらに低減する減圧手段と、
    を備えたことを特徴とする廃トナータンク。
  2. 前記減圧手段は、前記タンク主部に連通して当該タンク主部に送入された前記気体の一部が送入される第2タンク部であって、
    前記第2タンク部は、内部に送入された前記気体を外部に排出するために開口部にフィルタが覆設されたことを特徴とする請求項1に記載の廃トナータンク。
  3. 前記減圧手段は、前記タンク主部の前記開口部とは異なる位置に形成された少なくとも1つの開口部とその開口部を覆うフィルタとであって、
    前記タンク主部の強度を補強する補強部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の廃トナータンク。
  4. 前記補強部材は、複数の前記フィルタが所定の大きさを超えて膨出するのを規制する外装カバーであることを特徴とする請求項3に記載の廃トナータンク。
  5. ポンプを介して気体とともに排出されたトナーを収容する廃トナータンクであって、
    前記トナーが集積されるタンク主部と、
    前記タンク主部に送入された前記気体を当該タンク主部の外部に排出するために当該タンク主部の開口部に覆設されたフィルタと、
    前記フィルタがトナーによって目詰まりしないように規制する規制手段と、
    を備えたことを特徴とする廃トナータンク。
  6. 前記規制手段は、前記フィルタに対して直接的又は間接的に振動を与える加振手段であることを特徴とする請求項5に記載の廃トナータンク。
  7. 前記フィルタは、前記タンク主部に前記気体が送入されたときには外部に向けて膨出して前記タンク主部に前記気体が送入されていないときには内部に向けて縮退するように形成され、
    前記加振手段は、前記フィルタを膨縮させる前記ポンプであることを特徴とする請求項6に記載の廃トナータンク。
  8. 前記加振手段は、前記タンク主部に振動を与えることを特徴とする請求項6に記載の廃トナータンク。
  9. 前記加振手段は、画像形成装置本体が稼動されていないときに前記タンク主部に振動を与えることを特徴とする請求項8に記載の廃トナータンク。
  10. 前記加振手段は、画像形成装置本体の開閉部が開閉される動作に連動して前記タンク主部に振動を与えることを特徴とする請求項8に記載の廃トナータンク。
  11. 前記加振手段は、画像形成装置本体が稼動されていないときに前記ポンプのみを稼動させることを特徴とする請求項6に記載の廃トナータンク。
  12. 前記規制手段は、前記タンク主部に送入される前記気体が前記フィルタに向けて直接的に送入されないように気流を規制する仕切り部材であることを特徴とする請求項5に記載の廃トナータンク。
  13. ポンプを介して気体とともに排出されたトナーを収容する廃トナータンクであって、
    前記トナーが集積されるとともに、内部に送入された前記気体を外部に排出するフィルタによって袋状に形成されたタンク主部と、
    前記タンク主部を保持するケース部と、
    を備えたことを特徴とする廃トナータンク。
  14. 前記ポンプは、トナーとキャリアとからなる現像剤が収容されるとともに像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置の内部から気体を吸引することを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の廃トナータンク。
  15. 請求項1〜請求項14のいずれかに記載の廃トナータンクを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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