JP2007278702A - 情報提供システムおよび情報提供端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】利用者にとって有効な施設情報を提供する。
【解決手段】車両に搭載された情報端末1と、この情報端末1と通信する情報センタ2とを備える。情報端末1には、施設情報の取得要求を指令する指令手段12が設けられ、情報センタ2には、指令手段12からの取得要求指令に合致した施設を検索する検索手段24と、検索された施設における各車両の停車時間に基づき、所定時点における当該施設の営業状態を判断する判断手段23,24,26とが設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車内の利用者に施設情報を提供する情報提供システムおよび情報提供端末に関する。
利用者が設定した目的地に関連する施設情報を提供するようにした装置がが知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置は、営業時間内に到着可能な施設と到着不可能な施設とを区別して情報提供する。
特開2004−309299号公報
しかしながら、施設によっては営業日や営業時間等が不明なものがあり、このような施設については有用な施設情報を提供することができなかった。
本発明は、車両に搭載された情報端末と、この情報端末と通信する情報センタとを備えた情報提供システムに適用される。この場合、情報端末に、施設情報の取得要求を指令する指令手段を設け、情報センタに、指令手段からの取得要求指令に合致した施設を検索する検索手段と、検索された施設における各車両の停車時間に基づき、所定時点における当該施設の営業状態を判断する判断手段とを設ける。
また、本発明は、車両に搭載された情報端末に適用される。この場合、施設情報の取得要求を指令する指令手段と、指令手段からの取得要求指令に合致した施設を検索する検索手段と、予め設定された各施設毎の他車両の停車時間に基づき、所定時点における検索された施設の営業状態を判断する判断手段とを設ける。
本発明によれば、車両の停車時間に基づき所定時点における施設の営業状態を判断するので、営業日や営業時間等が不明な施設についても有用な施設情報を提供することができる。
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図6を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る情報提供システムのシステム構成を示すブロック図である。第1の実施の形態では、車両に搭載された車載情報端末1と所定の場所に設置された情報センタ2との間で所定の処理を行う。すなわち、情報センタ2は車載情報端末1から要求された施設に関する情報(施設情報)を検索し、有効に営業していると思われる施設の施設情報のみを車載情報端末1に送信する。なお、車載情報端末1は各車両に搭載されており、情報センタ2は各車両の車載情報端末1との間で同様の処理を行う。
車載情報端末1は、情報センタ2と通信を行う通信機能部11、施設情報の要求指令を出力するとともに、情報センタ2から取得した施設情報を処理する情報処理機能部12、車両の位置情報を取得する測位機能部13、および車両情報を記憶する記憶装置14を有する。
通信機能部11は、送信機および受信機を有し、情報処理機能部12から出力された施設情報の要求指令、および記憶装置14に記憶された車両情報を、車両IDとともに例えば通信衛星を介して情報センタ2に送信し、情報センタ2から要求指令に対応する施設情報を受信する。通信機能部11は、施設情報の要求指令が出力されると、その指令を車両情報とともに即座に送信し、要求指令が出力されないと、車両情報のみを所定時間毎(例えば5分毎)に送信する。エンジン始動時等、車両状態が特定の状態に変化した場合に車両情報を送信するようにしてもよい。
情報処理機能部12は、ジョイスティックやタッチパネル,マイク等、利用者が施設情報の取得要求を入力するための入力部を有する。利用者は入力部を介して情報を得たい具体的な施設の名称や、施設の種別を入力する。例えば近くで食事を希望する場合は、レストランなどの種別を入力する。この場合、車内のモニタに種別の候補を表示し、その中から希望に合った種別を選択するようにしてもよい。施設の種別を大分類、中分類、小分類のように階層化して表示し、希望の種別を徐々に絞り込んで入力するようにしてもよい。なお、情報処理機能部12をカーナビゲーション装置により構成し、利用者によって設定された目的地に関連する施設の要求指令をカーナビから自動的に入力するようにしてもよい。目的地を設定した場合には、その目的地までの経路を考慮して要求指令を入力することもできる(図9参照)。
また、情報処理機能部12は、モニタなどの出力部を有し、情報センタ2から送信された施設情報をモニタなどに表示する。これによって利用者は必要な施設情報、例えば施設の名称、住所、電話番号、地図、コメント等を得ることができる。施設情報をスピーカから音声出力してもよい。
測位機能部13は、GPSアンテナを搭載したカーナビゲーション装置によって構成され、GPSアンテナで受信したGPS衛星からの信号に基づき、自車の現在位置(緯度,経度)を測定する。
記憶装置14は、測位機能部13で取得した自車位置、車両に搭載された各種センサによって検出される車両状態(エンジンのオン,オフ等)、および車速等を記憶する。これらの車両情報はエンジンのオン後、時間データとともに記憶され、情報センタ2に送信された後、所定時間毎に更新される。
情報センタ2は、車載情報端末1と通信を行う通信機能部21、車両情報を管理する車両情報DB22、施設情報を管理する施設情報DB23、周辺の施設を検索する周辺施設情報検索機能部24、車両情報の統計データから施設の有効性を判断する統計機能部25、および現在の車両情報から施設の有効性を判断する現況確認機能部26を有する。
通信機能部21は、送信機および受信機を有し、車載情報端末1から送信された施設情報の要求指令および車両情報を受信し、その要求指令に合致した施設情報を、当該車両の車載情報端末1に送信する。
車両情報DB22には、各車両から送信された車両情報が管理される。車両情報DB22に管理される車両情報の一例を図2に示す。図2には、車両毎に付された固有の車両ID、年月日と時間、そのときの車両位置(緯度,経度)、エンジンのオンオフ状態、および車速の一例を示している。なお、これらの車両情報は、各施設に関連づけて管理することが好ましい。例えば車両位置が施設の駐車場内およびその近辺にあるものをまとめて記憶すればよい。車載情報端末1に記憶された車両情報を、通信機能部11,21を介さずに、記憶媒体等を介して車両情報DB22に登録してもよい。
施設情報DB23には、各施設毎に施設情報が管理される。施設情報は、例えば各施設の名称,住所,位置,コメント,定休日,営業時間等の付帯情報、統計有効性情報、駐車場位置情報,および平均利用時間等である。施設情報DB23に管理される施設情報の一例を図3に示す。図3(a)には、施設毎に付された固有の施設ID、施設名称、営業日、営業時間、住所、駐車場の有無、駐車場の位置(緯度/経度)、平均利用時間の一例を、図3(b)には、統計有効性情報の一例を示している。統計有効性情報は、各施設が有効に営業しているか否か、つまり所定時点において施設が営業中であるか否かについての情報である。この情報は後述の統計機能部25において取得し、例えば図示のように営業中であれば○、営業中でなければ×としたO×のデータが、1時間単位に記憶される。
周辺施設情報検索機能部24は、車載情報端末1からの要求に合致した施設を検索する。レストランが要求された場合は、施設情報DB23を参照し、車両位置周辺のレストラン、例えば車両の現在位置を中心として所定半径内に存在するレストランを検索する。この場合、施設情報DB23に記憶されている統計有効性情報を参照し、有効に営業している施設を検索する。
統計機能部25は、車両情報DB22に記憶された過去の車両情報に基づき各施設の営業日、営業時間等、施設の有効性を判断する。なお、ここでは全ての施設の有効性を判断するのではなく、営業中であるか否かが不確定な施設、すなわち営業日や営業時間が不明の施設のみ、有効性を判断する。この統計機能部25における具体的処理については後述する。
現況確認機能部26は、現在の車両情報に基づき各施設の有効性を判断する。すなわち統計処理を行って施設の有効性を判断したとしても、種々の事情により施設は臨時休業することがある。そのため、統計機能部25における施設の有効性判断だけでは不十分な場合あるので、現在の車両情報を用いて施設が通常営業しているか否かを判断する。この現況確認機能部26における具体的処理については後述する。
統計機能部25における処理について説明する。図4は、統計機能部25における処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは所定時間毎(例えば1回/日、1回/週等)にスタートする。まず、ステップS1で、所定時間内(例えば24時間内、7日内等)に車両情報DB22に記憶された車両情報(位置情報)と施設情報DB23に記憶された各施設の駐車場位置とを比較し、車両情報の中から各施設の駐車場位置に対応したもの、つまり車両位置が所定範囲内にあるものを抽出する。
ステップS2では、ステップS1で取得した車両情報を用いて停車時間を算出する。停車時間の算出にあたっては、まず取得した車両情報を車両ID毎に時間順に並べる。次に、車両位置が駐車場位置内となった最初の時間、および車両位置が駐車場位置外となった最初の時間を検索し、両者の時間差を停車時間とする。この場合、車速やエンジンのオンオフ等の車両状態の変化ではなく、車両位置の変化によって停車時間を算出するので、例えば車両が駐車場に入った後、駐車場内で一度停車(駐車)し、その後、駐車場内で車を移動して停車(駐車)し直す場合にも、停車時間を正確に算出することができる。
ステップS3では、ステップS2で算出した停車時間の平均値(平均停車時間)を算出する。平均停車時間は、例えば8時〜9時は○時間、9時〜10時は○時間、10時〜11時は○時間というように1時間単位で算出する。8時〜9時の平均停車時間を算出する場合は、車両位置が施設の駐車場位置内となった最初の時間、または駐車場位置外となった最初の時間が8時〜9時内であったものの停車時間を平均すればよい。
ステップS4では、予め施設情報DB25に記憶された施設の平均利用時間(図3)を読み込む。平均利用時間は、施設毎の利用者の利用時間の平均値であり、車両の停車時間を用いて算出することができる。この場合、予め各施設毎あるいは各施設の種別毎に施設利用の基準時間(最小時間、最大時間)を定め、停車時間が基準時間外のものを除外して得られた停車時間の平均値を平均利用時間として算出する。すなわち停車時間が最小時間より短ければ、施設が非営業であるため短時間の停車であったと考えられ、最大時間より長ければ、長時間の無断駐車と考えられるため、これらを除外して平均利用時間を算出する。これにより平均利用時間を精度よく求めることができる。
なお、基準時間を設定する代わりに、停車時間の上限α%以上のもの、および下限α%以下のものを除外して平均利用時間を算出してもよい。天候等に応じて平均利用時間が変化する場合には、天候をパラメータとして平均利用時間を複数設定するようにしてもよい。時間帯によって平均利用時間が変化する場合は、各時間帯毎に平均利用時間の設定を変更してもよい。平均利用時間は種々の事情(例えば店の評判の善し悪し等)により変化するおそれがあるため、所定時間おきに随時更新される。
ステップS5では、平均停車時間と平均利用時間とを1時間単位で比較し、施設の有効性を判断する。例えばAを平均停車時間,Bを平均利用時間,α,βを定数とした場合に、A−α≦B≦A+βの条件が成立すれば施設が有効(○)と判断し、条件が成立しないと施設が有効でない(×)と判断する。ステップS6では、以上によって得られた各施設の統計有効性情報(図3)を施設情報DBに記憶する。
現況確認機能部26における処理について説明する。図5は、現況確認機能部26における処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、周辺施設情報検索機能部24で検索された施設の有効性を判断するものであり、周辺施設情報検索機能部24で施設が検索されるとスタートする。まず、ステップS11で施設情報DB23を参照し、検索された施設の駐車場位置を取得する。
ステップS12では、車両情報DB22に記憶された(位置情報)とステップS11で取得した駐車場位置とを比較し、所定時間内(例えば現在と同じ日)に車両情報DB22に記憶された車両情報の中から当該施設の駐車場位置に対応したものを取得する。
ステップS13では、取得した車両情報に基づき、施設の駐車場における本日の車両停車の有無を判定する。ここで、本日の車両停車には、本日停車していたが現在は停車していない場合と現在も停車中である場合とが含まれ、車速やエンジンオンオフ等によりこれを判定する。そして、本日停車していたが現在は停車していないと判定された車両については、停車開始(車速0、エンジンオフ)から停車終了(車速0以外、エンジンオン)までの時間を停車時間として算出し、現在も停車中であると判定された車両については、停車開始から現在までの時間を停車時間として算出する。
ステップS14では、各車両の停車時間の平均値(平均停車時間A)を算出し、これと施設の平均利用時間Bとを比較する。比較の結果、両者が著しく異なる場合、例えば平均停車時間と平均利用時間の比(A/B)が所定値以下あるいは所定値以上の場合、施設が通常営業ではないと判断する。ステップS15では、その判断結果を周辺施設情報検索機能部24に出力する。なお、平均停車時間Aを平均利用時間Bと比較するのではなく、各車両の停車時間を平均利用時間Bと比較し、平均利用時間Bに対して停車時間が著しく異なるものが多数ある場合、例えば平均利用時間が60分の施設に対して当日の停車時間が数分のものが多数ある場合に、通常営業ではないと判断することもできる。
車両が停車していたときと、現在も停車中であるときとで、異なった処理を行うようにしてもよい。例えば停車していた車両の平均停車時間Aを算出し、これと平均利用時間Bとを比較して施設の有効性を判断するとともに、停車中の車両の停車開始から現在までの停車時間と平均利用時間Bとを比較し、停車時間が平均利用時間Bを大幅に越えている場合に施設は通常営業でないと判断するようにしてもよい。これにより例えばレストラン等で昼間は通常営業だが、夕刻からパーティーのため貸し切り営業になり、駐車時間が非常に長くなった場合に、通常営業でないと判断することができる。
以上の情報提供システムの処理手順について説明する。図6は、第1の実施の形態に係る情報提供システムの主要な処理手順を示す図であり、以下、図の(1)〜(7)の処理を順番に説明する。
(1)車載情報端末1の情報処理機能部12より利用者が施設情報の要求指令を入力すると、その要求指令および車両情報(位置情報)が通信機能部11,21を介して情報センタ2に送信される。
(2)周辺施設情報検索機能部12は施設情報DB23の施設情報を参照し、車両の現在位置周辺の施設で、かつ、車載情報端末1からの要求指令に合致した施設を検索する。
(3)周辺施設情報検索機能部12は、検索した施設情報に、営業日や営業時間についての不確定要素が含まれている否かを判定する。図3(a)の例では、施設A,Bは営業日、営業時間とも確定し、不確定要素が含まれていないのに対し、施設Cは営業日が不明、施設Dは所定期間(11月と4月)の営業日が不明であり、不確定要素が含まれている。したがって、施設A,Bが検索された場合は、現在の日時と施設の営業日および営業時間とを比較し、現在施設が営業しているか否か、施設の有効性を判定する。一方、施設C,Dが検索された場合には、現在の日時とその日時における統計有効性情報(図3(b))とを比較し、施設の有効性を判定する。判定の結果、周辺施設情報検索機能部12は、有効に営業している施設のみを選択する。これにより施設の営業日や営業時間が不明なものについて、現時点でその施設が営業しているか否かを判定することができ、利用者に対して有用な情報提供が可能である。
(4)選択した施設情報を、この段階で車載情報端末1に送信(返信)することも考えられる。しかし、臨時休業等、施設が通常営業でないおそれがあるため、本実施の形態では、周辺施設情報検索機能部24で選択した施設情報を現況確認機能部26に出力する。
(5)現況確認機能部26は、上述した処理(図5)により、車両情報DB22に記憶された本日の車両情報に基づき施設情報の有効性を判断する。これにより周辺施設情報検索機能部24で検索された施設が臨時休業しているか否かを判断することができ、利用者に対し信頼性の高い施設情報を提供できる。
(6)現況確認機能部26で施設が臨時休業していないと判断されると、周辺施設情報検索機能部24は、その施設情報を通信機能部11,21を介して車載情報端末1に送信する。臨時休業してると判断されると、利用者を混乱させることがないよう、その施設情報の送信は行わない。
(7)情報処理機能部12は、受信した施設情報を車室内のモニタなどに出力する。これにより利用者は要求に合致した施設の施設情報を取得することができる。
第1の実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(a)各施設における過去の車両情報(停車時間等)を統計処理して施設の統計有効性情報を取得し、周辺施設情報検索機能部24で有効な施設情報を検索するようにしたので、利用者に対し有用な施設情報のみを提供することができる。すなわち休業日や営業時間が不明であっても、休業日や営業時間等に特定の規則性(例えばある曜日は休業の場合が多い、祝祭日の翌日は休業の場合が多い、天候等に応じて休業する等)がある場合があり、この規則性を情報センタ2で判断するので、施設が営業しているか否かの正確な情報を利用者に提供することができる。したがって、営業中でない施設に誤って向かうことや、営業中である施設を誤って通過することを防止することができ、利便性が高い。
(b)現在の車両情報(停車時間等)に基づき施設の有効性を判断するので、突発的な事情による施設の休業状態(例えば店員の体調不良により休業する場合等)を把握することができ、利用者に対し、より正確な施設情報を提供することができる。
(c)車両位置に基づき各車両の停車時間を算出するので、停車時間を精度よく算出することができる。
(d)過去の車両情報(停車時間等)に基づき施設の平均利用時間を算出するので、平均利用時間を精度よく設定することができ、休業日や営業時間についての正しい判断が可能である。
(e)平均利用時間を時間帯(例えば探知の時間帯、ディナーの時間帯等)や天候毎に設定すれば、時間帯や天候等によって利用時間が変化する施設についての情報提供の精度も高まる。
(f)情報センタ2から車載情報端末1へは有効な施設情報のみを提供するので、利用者が誤って施設情報を認識することを防止できる。
−第2の実施の形態−
図7〜図10を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る情報提供端末の構成を示すブロック図である。第2の実施の形態では、車載情報端末1に通信機能部11は設けられておらず、車載情報端末1における処理により施設情報を取得する。なお、以下では第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
車載情報端末1は、施設情報の要求指令を入力するとともに、要求指令に合致した施設情報を出力処理する情報処理機能部15、車両位置情報を取得する測位機能部16、目的地への経路探索や誘導を行う経路探索・誘導機能部17、施設情報の要求指令を受けて施設を検索する周辺施設情報検索機能部18、および施設情報を管理する施設情報DB19を有する。
情報処理機能部15は、図1の情報処理機能部11と同様に、施設情報の要求指令の入力処理、および施設情報検索部18からの施設情報の出力処理を行う。測位機能部16は、GPSアンテナを搭載したカーナビゲーション装置により構成され、自車位置を測定する。経路探索・誘導機能部17もカーナビゲーション装置等により構成され、目的地までの経路や経由地等を設定するとともに、各地点の到着予想時刻を算出する。施設情報DB19には、予め各施設の名称,住所,位置,コメント,定休日,営業時間等の付帯情報、統計有効性情報等が管理される。統計有効性情報は、第1の実施の形態と同様、各施設毎の車両の停車時間と平均利用時間とを比較することで求められた情報であり、この情報は情報センタ2から送信されるのではなく、車載情報端末1で予め保有している。施設情報DB19に管理された施設情報は、種々の記憶媒体(例えばメモリカード、ハードディスク等)を介して更新することが可能である。例えば販売店にて情報更新が行われる。
周辺施設情報検索機能部18は、測位機能部16で取得した車両の位置情報と、経路探索・誘導機能部17で設定した目的地までの経路、および各地点の到着予想時刻等の経路情報と、施設情報DB19に記憶された施設情報とに基づき、利用者の要求指令に合致した施設の有効性を判断する。図8は、周辺施設情報検索機能部18における処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、情報処理機能部15から施設情報の要求指令が入力されるとスタートする。
まず、ステップS21で測位機能部16から車両の位置情報を取得するとともに、経路探索・誘導機能部17から経路情報を取得する。ステップS22では、施設情報DB19に記憶された施設情報の中から施設情報の要求指令に合致した施設を検索する。この場合、例えば図9(a)に示すように現在の車両位置から所定範囲内(点線内)にある施設、あるいは図9(b)に示すように目的地から所定範囲内(点線内)にある施設を検索する。
目的地から所定範囲内(点線内)にある施設を検索した場合、ステップS23では、検索した施設の営業時間と目的地の到着予想時刻とを比較し、営業時間内に車両が目的地に到着可能であるか否かを判定する。この際、営業日や営業時間が不明な場合には、施設情報DB19に記憶された統計有効性情報を用いて施設の営業時間を推定する。営業時間内もしくは営業時間終了の所定時間前に到着可能であれば、施設が有効と判断する。なお、現在位置から各施設までの経路探索を行って各施設の到着予想時刻を算出し、その時刻と営業時間とを比較して施設の有効性を判断してもよい。
ステップS24では、有効と判断された施設に対し、優先度を設定する。この場合、例えば図9に示すように現在位置から目的地までの経路Lが設定されたとき、この経路Lから所定距離α内(点線の内側)にある施設で、かつ、現在地と目的地の間にある施設(s1)の優先度を最も高く設定する。一方、経路Lから所定距離αを越えて存在する施設(s2)、目的地の先に存在する施設(s3)、目的地の反対方向に存在する施設(s4)は優先度を低く設定する。これにより、目的地に対してそれほど遠回りすることなく所望の施設に立ち寄ることができ、効率的である。ステップS25では優先度の高い施設のみを情報処理機能部15に出力する。
以上の情報提供端末における処理手順について説明する。図10は、第2の実施の形態に係る情報提供端末の主要な処理手順を示す図であり、以下、図の(1)〜(6)の処理を順番に説明する。
(1)情報処理機能部15より利用者が施設情報の要求指令を入力すると、その要求指令および車両情報(位置情報)が周辺施設情報検索機能部18に出力される。このとき、経路探索・誘導機能部17より取得した目的地や予想到着時刻等の情報も周辺施設情報検索機能部18に出力される。
(2)周辺施設情報検索部18は、施設情報DB19を参照し、例えば目的地から所定範囲内にある施設の中から要求指令に合致した施設を検索する(ステップS22)。
(3)そして、検索した施設の営業時間と、目的地の予想到着時刻とを比較し、営業時間内に車両が到着可能か否かにより施設の有効性を判断する(ステップS23)。この際、営業日や営業時間が不明な場合には、施設情報DB19に記憶された統計有効性情報を用いて有効性を判断する。
(4)有効と判断された施設に対して優先度を付し、経路Lから所定距離α内にある施設を優先的に選択する(ステップS24)。
(5)優先度を付した施設の施設情報を情報処理機能部15に出力する。
(6)情報処理機能部15は、取得した施設情報を優先度の高い順にモニタに表示する。
このように第2の実施の形態では、車載情報端末1に施設情報DB19を搭載し、施設情報DB19に記憶された統計有効性情報を用いて施設の有効性を判断するようにしたので、営業日や営業時間等についての正確な情報を利用者に提供することができる。カーナビゲーション装置によって得られた各地点の到着時刻を施設の営業時間と比較して施設の有効性を判断するので、現時点だけでなく将来における施設の有効性についても判断可能であり、利用者に対し有効な施設情報を提供することができる。目的地までの経路Lから所定距離内にある施設の優先度を高く設定するので、目的地から遠ざかるような施設が案内されることを防ぐことができ、効率的である。また、車載情報端末1に通信機能が必要でないため、安価に構成することができる。
なお、第2の実施の形態において、車載情報端末1に通信機能部を設け、情報センタ2と通信して施設情報を取得することで、施設情報DB19の情報を更新するようにしてもよい。すなわち上述した車載情報端末1を用いて情報提供システムを構築することもできる。
本発明は、各施設における車両の停車時間に基づき施設が有効に営業しているか否かの営業状態を判断することを特徴とし、上記実施の形態に限らず、種々の変形例が可能である。例えば第1の実施の形態では、判断手段としての周辺施設情報検索機能部24と現況確認機能部26が、過去および現在(当日)の車両情報に基づき施設情報を用いて営業状態を判断したが、過去または現在の車両情報に基づき営業状態を判断してもよい。また、第2の実施の形態では、判断手段としての周辺施設情報検索機能部18が過去の車両情報に基づき営業状態を判断したが、現在の車両情報に基づき営業状態を判断してもよい。この場合、第2の実施の形態の車載情報端末1に通信機能部を設け、検索された施設の現在の車両情報を通信機能部を介して取得することで、施設の有効性を判断すればよい。
情報処理機能部12,15により施設情報の取得要求を指令するようにしたが、指令手段の構成は上述したものに限らない。検索手段としての周辺施設情報検索機能部18,24により車両周辺の施設を検索するようにしたが、周辺以外の施設を検索してもよい。停車時間算出手段としての統計機能部25により車両位置情報に基づき施設における停車時間を算出したが、エンジンのオンオフ等により停車時間を算出してもよい。停車時間を用いて平均利用時間を算出したが、種々の統計処理により平均利用時間を算出してもよく、利用時間算出手段は上述したものに限らない。カーナビゲーション装置等の経路探索・誘導機能部17により、所定時点における車両の到着時刻を算出するとともに、目的地までの経路を設定するようにしたが、到着時刻算出手段および経路設定手段はこれに限らない。周辺施設検索機能部18,24により、営業中と判断された有効な施設についての情報のみをモニタ等を介して利用者に提供するようにしたが、有効でない施設についての情報もコメントを付して提供するようにしてもよく、提供手段の構成はこれに限らない。
すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の情報提供システムおよび情報提供端末に限定されない。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
第1の実施の形態に係る情報提供システムの構成を示すブロック図。 車両情報DBに管理される車両情報の一例を示す図。 施設情報DBに管理される施設情報の一例を示す図。 第1の実施の形態に係る統計機能部における処理の一例を示すフローチャート。 第1の実施の形態に係る現況確認機能部における処理の一例を示すフローチャート。 第1の実施の形態に情報提供システムの主要な処理手順を示す図。 第2の実施の形態に係る情報提供端末の構成を示すブロック図。 第2の実施の形態に係る周辺施設情報検索機能部における処理の一例を示すフローチャート。 カーナビゲーション装置による施設の検索を説明する図。 第2の実施の形態に情報提供端末の主要な処理手順を示す図。
符号の説明
1 車載情報端末
12,15 情報処理機能部
17 経路探索・誘導機能部
18 周辺施設情報検索機能部
19 施設情報DB
2 情報センタ
23 施設情報DB
24 周辺施設情報検索機能部
25 統計機能部
26 現況確認機能部

Claims (13)

  1. 車両に搭載された情報端末と、この情報端末と通信する情報センタとを備えた情報提供システムにおいて、
    前記情報端末には、
    施設情報の取得要求を指令する指令手段が設けられ、
    前記情報センタには、
    前記指令手段からの取得要求指令に合致した施設を検索する検索手段と、
    前記検索された施設における各車両の停車時間に基づき、所定時点における当該施設の営業状態を判断する判断手段とが設けられることを特徴とする情報提供システム。
  2. 請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
    前記判断手段は、前記検索された施設における現在および過去の各車両の停車時間に基づき、施設の営業状態を判断することを特徴とする情報提供システム。
  3. 請求項1または2に記載の情報提供システムにおいて、
    前記情報センタには、各車両の停車時間を算出する停車時間算出手段が設けられ、
    前記判断手段は、前記停車時間算出手段により算出された停車時間に基づき、施設の営業状態を判断することを特徴とする情報提供システム。
  4. 請求項3に記載の情報提供システムにおいて、
    前記情報センタには、さらに前記停車時間算出手段により算出された停車時間に基づき各施設の平均利用時間を算出する利用時間算出手段が設けられ、
    前記判断手段は、前記検索された室における各車両の停車時間と前記利用時間算出手段により算出された平均利用時間とを比較して、施設の営業状態を判断することを特徴とする情報提供システム。
  5. 請求項4に記載の情報提供システムにおいて、
    前記平均利用時間は、各時間帯もしくは天候に応じて設定されることを特徴とする情報提供システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報提供システムにおいて、
    所定地点における車両の到着時刻を算出する到着時刻算出手段を備え、
    前記判断手段は、算出された到着時刻を基準とした時点における施設の営業状態を判断することを特徴とする情報提供システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報提供システムにおいて、
    目的地までの経路を設定する経路設定手段を備え、
    前記検索手段は、設定された経路から所定距離内の施設を検索することを特徴とする情報提供システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報提供システムにおいて、
    前記情報端末には、前記判断手段により営業中と判断された施設の施設情報を提供する提供手段がさらに設けられることを特徴とする情報提供システム。
  9. 車両に搭載された情報端末であって、
    施設情報の取得要求を指令する指令手段と、
    前記指令手段からの取得要求指令に合致した施設を検索する検索手段と、
    予め設定された各施設毎の他車両の停車時間に基づき、所定時点における前記検索された施設の営業状態を判断する判断手段とを備えることを特徴とする情報提供端末。
  10. 請求項9に記載の情報提供端末において、
    前記判断手段は、前記停車時間と予め設定された施設の平均利用時間とを比較して、施設の営業状態を判断することを特徴とする情報提供端末。
  11. 請求項10に記載の情報提供端末において、
    前記平均利用時間は、各時間帯もしくは天候に応じて設定されることを特徴とする情報提供端末。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の情報提供端末において、
    所定地点における車両の到着時刻を算出する到着時刻算出手段を備え、
    前記判断手段は、算出された到着時刻を基準とした時点における施設の営業状態を判断することを特徴とする情報提供端末。
  13. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の情報提供端末において、
    目的地までの経路を設定する経路設定手段を備え、
    前記検索手段は、設定された経路から所定距離内の施設を検索することを特徴とする情報提供端末。
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