JP2007277923A - 携帯機 - Google Patents

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健太郎 山田
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清和 大滝
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Abstract

【課題】車両盗難に対する防犯性を確保することができる携帯機を提供する。
【解決手段】携帯機2のケース12には、開口部15aを有するシリンダ、及び当該シリンダ15の開口部15a内に回動可能に収容されるロータ16を設けるようにした。また、携帯機2には、ロータ16の操作位置を検出する第1〜第3の磁気センサ、及び当該第1〜第3の磁気センサにより検出されたロータ16の操作位置に基づいて、携帯機2の通信モードを、通常モードと、制限モード(第1及び第2の制限モード)との間で切り替えるマイクロコンピュータを設けるようにした。このため、メカニカルキー13を通じてロータ16を回転させることにより、携帯機2の通信モードを任意に設定することができる。当該通信モードを制限モードに切り替えた際には、車両の走行に係る機能が制限されるので、車両は通常時と同様には走行することができない。
【選択図】図3

Description

本発明は、所定の無線通信を通じて特定の錠を電子的に施解錠する携帯機に関するものである。
従来、自動車等の車両においては、ユーザが携帯機を携帯した状態で車両のドアに近づくと自動的にドア錠の施解錠が行われたり、同じく車室内に入って運転席に座るとエンジンの始動を許可したりする電子キーシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この電子キーシステムにおいては、携帯機と車両との間で自動的に無線信号による相互通信が行われ、その相互通信が確立した場合に、前記ドア錠の施解錠及びエンジン始動許可等が行われる。詳述すると、車両の制御装置は携帯機の位置を検出するために所定のリクエスト信号を所定の制御周期で車両周辺の所定領域に送信するように構成されており、当該所定領域内に携帯機が進入して前記リクエスト信号を受信すると、当該携帯機は自身に予め記録されたIDコードを含むID信号を送信する。この携帯機からのID信号を受信した車両の制御装置は当該ID信号に含まれる携帯機側IDコードと自身に予め記録された車両側IDコードとを比較し、両IDコードが一致したことを条件としてドア錠を自動的に解錠したり、エンジンを始動許可状態にしたりする。
ここで、携帯機のケース内には送受信回路等の電子回路が実装された基板及び当該回路に動作電源を供給する電池が収容されている。携帯機は電池からの電力を使用して車両との間で相互無線通信を行うので、その電池の電圧が所定値以下まで低下したいわゆる電池切れの場合には前記相互無線通信が不能になり、当該通信を通じたドア錠の施解錠及びエンジン始動許可等も不能になる。また、何らかの理由で携帯機が故障した場合にも前記相互無線通信を通じたドア錠の施解錠及びエンジン始動許可等は不能になる。そうした携帯機のいわゆる電池切れや故障等の非常時を想定して、従来、携帯機には機械的にドア錠を施解錠するメカニカルキーが収容されている。そして前述したような非常時においては、ユーザはケースに収容されたメカニカルキーを取り外すとともに、当該メカニカルキーを使用してドア錠を機械的に施解錠する。
特開2005−054368
近年では、ホテル及びレストラン等においては、いわゆるバレーパーキングと呼ばれるサービスが行われている。このバレーパーキングシステムは、ホテル及びレストラン等において、客の車を係員が預かって所定の場所に駐車しておくとともに、帰りの際には店の前まで係員が車を運んでくれるというものである。車の駐車を係員に依頼する際には、前記メカニカルキーを取り外した上で、携帯機を係員に渡すことが多い。これは、メカニカルキーにより例えば車室内のグローブボックス等の施開錠する構成が車両に採用されている場合、メカニカルキーを装着したまま携帯機を係員に渡したときには、駐車の際に係員により前記グローブボックス等が開錠されるおそれがあるからである。しかし、メカニカルキーを取り外したとしても、携帯機さえあれば、車両の運転は可能であるため、車両の盗難に対する懸念は依然として残る。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、車両の防犯性を確保することができる携帯機を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、車両との間の無線通信を通じてドア錠を電子的に施解錠する携帯機であって、前記携帯機のケースに収容固定されるとともに、一端に開口部を有するシリンダと、前記シリンダの開口部内に回動可能に収容されるとともに、前記ドア錠を機械的に施解錠するメカニカルキーを挿入可能とした挿入孔を有するロータと、前記ロータの挿入孔に挿入されたメカニカルキーを通じて回動操作されるロータの操作位置を検出するロータ検出手段と、前記ロータ検出手段により検出されたロータの操作位置に基づいて、前記無線通信に係る通信モードを、通常モードと、前記無線通信を通じて車両の走行に係る機能を制限する制限モードとの間で切り替える制御手段と、を備えたことをその要旨とする。
近年では、ホテル及びレストラン等において、客の車を係員が預かって所定の場所に駐車しておくとともに、帰りの際には店の前まで係員が車を運んでくれるといった、いわゆるバレーパーキングと呼ばれるサービスが行われている。例えば、このサービスを利用する際には、メカニカルキーを通じてロータを回転させることにより、車両の走行に係る機能を制限した上で、携帯機を係員に渡すようにする。このようにすれば、車両は通常時と同様には走行することができず、その走行に係る機能が制限された状態での走行となる。従って、通常走行が困難となることにより、車両の盗難に対する防犯性が確保される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の携帯機において、前記制限モードは、車両の走行に係る機能の制限内容が異なる複数種類の制限モードを含むとともに、前記ロータの操作位置として、通常モード及び複数種類の制限モードと一対一で対応する複数の操作位置を設定するようにしたことをその要旨とする。
この構成によれば、メカニカルキーを通じてロータの操作位置を切り替えることにより、複数種類の制限モードのうち1つの制限モードを選択することができる。従って、携帯機の通信モードを、状況に応じて使い分けることにより、ユーザの利便性が高められる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の携帯機において、前記複数種類の制限モードは、前記車両との間で当該車両の速度が所定の速度閾値を越えないようにする旨の通信を行う第1の制限モードと、車両の駆動源が駆動されてから所定時間経過後に当該駆動源を自動的に停止させる旨の通信を行う第2の制限モードとを含むとともに、前記ロータの操作位置として、通常モード並びに第1及び第2の制限モードと一対一で対応する3つの操作位置を設定するようにし、前記ロータ検出手段によりロータが第1の操作位置に切り替えられた旨検出されたときには、前記制御手段は通信モードを通常モードに切り替え、前記ロータ検出手段によりロータが第2の操作位置に切り替えられた旨検出されたときには、前記制御手段は通信モードを第1の制限モードに切り替え、前記ロータ検出手段によりロータが第3の操作位置に切り替えられた旨検出されたときには、前記制御手段は通信モードを第2の制限モードに切り替えるようにしたことをその要旨とする。
例えば本発明のように携帯機の通信モードを設定することもできる。そして、第1及び第2の制限モードを、例えば次のように使い分けることもできる。即ち、前述した、いわゆるバレーパーキング等の際には、メカニカルキーを通じてロータを例えば第2の操作位置に切り替えることにより、車両の速度が制限される第1の制限モードを選択した上で係員に携帯機を渡すようにする。第1の制限モードでは、車両の速度が制限されるものの、車両の走行自体は可能であるので、前記バレーパーキングに際して何ら問題はない。しかも、この場合、車速が制限された状態であることから、車両の盗難は困難となる。また、強盗等にあった際には、メカニカルキーを通じてロータを第3の操作位置に切り替えることにより、車両の駆動源の駆動可能時間が制限される第2の制限モードを選択した上で強盗犯等に携帯機を渡すようにする。第2の制限モードでは、車両の駆動源が駆動されてから所定時間経過後に当該駆動源が自動的に停止するので、車両を遠方まで走行させることは困難である。このため、車両の盗難に対する防犯性を確保することができる。なお、第1及び第2の制限モードの使い分けは、ユーザの任意である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載の携帯機において、前記ロータ内には、前記ロータの挿入孔にメカニカルキーが挿入されていない状態においてロータの外周面から突出して前記シリンダの内周面に設けられた係合凹部に係合することにより当該ロータの回動を規制する回動不能位置と、前記ロータの挿入孔に挿入されるメカニカルキーと係合することにより当該ロータの外周面に対して面一又は内側に位置することにより当該ロータの回動を許容する回動許容位置との間を移動する複数個のタンブラを備えるようにしたことをその要旨とする。
この構成によれば、特定の錠を機械的に施解錠する正規のメカニカルキーのみロータの挿入孔に挿入可能となる。このため、前述した、いわゆるバレーパーキング等の際には、メカニカルキーを通じてロータを回転させることにより車両の走行に係る機能を制限し、さらにメカニカルキーをロータから取り外した上で、携帯機を係員等に渡すようにすることで、車両の盗難に対する防犯性がより高められる。ロータは正規のメカニカルキーがなければ回動させることができないので、前述した、いわゆるバレーパーキング等の際に、正規のメカニカルキーを持たない係員等が携帯機の通信モードを変更することはできない。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の携帯機において、前記ロータの回動方向において、前記第1の操作位置を間に挟むように第2及び第3の操作位置を設定するようにしたことをその要旨とする。
この構成によれば、通常モードに対応する第1の操作位置を基準として、所定方向へロータを回動させれば、第1又は第2の制限モードに切り替わり、前記所定方向と反対方向へロータを回動させれば、第2又は第1の制限モードに切り替わる。第1の操作位置から、1段階だけロータの操作位置を切り替えるだけでよいので、第1の操作位置から第2又は第3の操作位置への切り替え操作が簡単になる。
ちなみに、ロータの回動方向において、第1〜第3の操作位置を、例えばこの順に設定するようにした場合、第1の操作位置から第3の操作位置へ切り替えようとするときには、第2の操作位置を経由する必要がある。即ち、第1の操作位置から、2段階だけロータの操作位置を切り替える必要があり、その分、第1の操作位置から第3の操作位置への切り替えに時間を要する。何らかの事情で第3の操作位置への切り替えを迅速に行う必要がある場合には、好ましくない。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の携帯機において、前記ロータ検出手段は、前記ロータに設けられた磁石と、前記シリンダに設けられるとともに、前記磁石から発せられる磁束の方向の変化又は磁束の強度の変化を検出する磁気センサと、を備えたことをその要旨とする。
この構成によれば、携帯機の構成を複雑にすることなく、ロータの操作位置の検出を行うことができる。
請求項7に記載の発明は、車両との間の所定の無線通信を通じてドア錠を電子的に施解錠する携帯機であって、前記ドア錠を機械的に施解錠するメカニカルキーを収容可能としたキー収容部と、前記キー収容部に対するメカニカルキーの収容の有無を検出するキー検出手段と、前記キー検出手段により、メカニカルキーがキー収容部に収容されていない旨検出された場合に、前記無線通信を通じて車両の走行に係る機能を制限する制御手段と、を備えたことをその要旨とする。
例えば、前述した、いわゆるバレーパーキングと呼ばれるサービスを利用する際には、メカニカルキーをキー収容部から取り外すことにより、車両の走行に係る機能を制限した上で、携帯機を係員に渡すようにする。このようにすれば、車両は通常時と同様には走行することができず、その走行に係る機能が制限された状態での走行となる。従って、通常走行が困難となることにより、車両の盗難に対する防犯性が確保される。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の携帯機において、前記車両の走行に係る機能の制限内容として、車両の速度が所定の速度閾値を越えないようにすること、又は車両の駆動源が駆動されてから所定時間経過後に当該駆動源を自動的に停止させることを含むことをその要旨とする。
この構成によれば、メカニカルキーをキー収容部から取り外した状態においては、車両の速度が制限される、又は車両の駆動源が駆動されてから所定時間経過後に当該駆動源が自動的に停止される。いずれの場合も、ある程度の走行は可能であるものの、通常の走行は困難である。従って、例えば、前述した、いわゆるバレーパーキング等の際には、メカニカルキーをキー収容部から取り外した上で、携帯機を係員等に渡すようにすることで、車両の盗難を抑制することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は請求項8に記載の携帯機において、前記キー検出手段は、前記メカニカルキーに設けられた磁石と、前記キー収容部に収容された際に前記メカニカルキーの磁石と対応するように当該キー収容部に設けられるとともに、前記磁石から発せられる磁束の方向の変化又は磁束の強度の変化を検出する磁気センサと、を備えたことをその要旨とする。
この構成によれば、携帯機の構成を複雑にすることなく、キー収容部に対するメカニカルキーの収容の有無を検出することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項7又は請求項8に記載の携帯機において、前記キー検出手段は、前記キー収容部に設けられるとともに、当該キー収容部にメカニカルキーが収容された際に、当該メカニカルキーに押圧されることによりオン動作する機械的な接点であることをその要旨とする。
このような構成によっても、キー収容部に対するメカニカルキーの収容の有無を検出することができる。
本発明によれば、車両の走行に係る機能を携帯機側で制限することが可能となることにより、車両の防犯性を確保することができる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明を、車両との間の無線通信を通じてドア錠を電子的に施解錠する携帯機に具体化した第1の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
<電子キーシステムの概要>
図1に示すように、電子キーシステム1は、ユーザが所持する携帯機2と、車両3に搭載されるとともに当該車両3の各部を制御する制御装置4とを備えている。ユーザが携帯機2を所持して車両の所定領域に接近すると、携帯機2は制御装置4から送信されるリクエスト信号を受信する。このリクエスト信号はIDコードの送信を携帯機2に要求する旨の信号である。携帯機2は前記リクエスト信号を受信すると、予め記録された自身のIDコードを含むID信号を送信する。制御装置4は、携帯機2から送信されてきたID信号を受信すると、このID信号に含まれる携帯機側のIDコードと予め記憶された車両側のIDコードとを照合し、両IDコードが一致したことを条件としてドア錠を解錠するようになっている。一方、ユーザが携帯機2を所持して車両から離間して前記所定領域外に移動すると、制御装置4は、携帯機2から送信されるID信号を受信不能となる。制御装置4は携帯機側のID信号を受信不能になったことを条件として車両のドア錠を施錠するようになっている。このように、ユーザが車両に触れることなくドア錠の施解錠が行われる。
<携帯機>
次に前記携帯機2の構成について詳細に説明する。図2に示すように、携帯機2は直方体状のケース12、及び当該ケース12に抜き差し可能に装着されるメカニカルキー13を備えている。また、ケース12の長手方向において互いに反対側に位置する2つの短側壁のうち一方の側壁12aの一端寄り(図2における上端寄り)には、ロータリ式のシリンダ機構14が設けられている。即ち、メカニカルキー13の挿入方向がケース12の長手方向となるように、シリンダ機構14は配設される。
<シリンダ機構>
図3に示すように、シリンダ機構14は、ケース12の側壁12aに開口して形成されたシリンダ収容部12bに収容固定されるとともに、一端に開口部15aを有する円筒状のシリンダ15を備えている。当該シリンダ15の開口部内には円柱状のロータ16が回動可能に、且つ当該ロータ16の一端部に設けられた意匠面16aが開口部15aから露出するように収容されている。当該ロータ16の意匠面16aにはメカニカルキー13を挿入可能とした挿入孔18が、当該ロータ16の軸方向に沿うように形成されている。
ロータ16の外周面には、当該ロータ16の径方向に貫通する複数個(本実施の形態では、8つ)のタンブラ収容孔17が当該ロータ16の軸方向において所定間隔毎に形成されている。各タンブラ収容孔17には、それぞれ板タンブラ19がロータ16の外周面16bに対する出没方向へ移動可能に配設されている。
また、ロータ16の外周面16bにおいて、各タンブラ収容孔17の一端には、当該各タンブラ収容孔17と連通するように収容穴20が併設されている。具体的には、各収容穴20は、各タンブラ収容孔17に対して1つおきに互いに反対側(図3における上方及び下方)に開口するように設けられている。そして、各収容穴20にはそれぞれコイルばね21が収容されている。
図4(a),(b)に示されるように、各板タンブラ19は、その周面に形成された係合突部22が収容穴20内に収容されたコイルばね21の一端に係合することにより、対応するタンブラ収容孔17から突出する方向へ付勢される。具体的には、図4(a)に示されるように、8枚の板タンブラ19のうち4枚の板タンブラ19は、上方に開口した収容穴20内のコイルばね21のコイルばね21の弾性力により上方へ付勢されるとともに、残りの4枚の板タンブラ19は、下方に開口した収容穴20内のコイルばね21の弾性力により下方へ付勢される。
そして、コイルばね21の弾性力により、各タンブラ収容孔17、即ちロータ16の外周面16bから突出した各板タンブラ19の一端は、図4(a),(b)に示されるシリンダ15の内周面に形成された2つを1組とする3組の係合凹部23a,23b、係合凹部23c,23d、及び係合凹部23e,23fのうちいずれか1組に係合する。これにより、ロータ16の回動が規制される。
具体的には、1組目の2つの係合凹部23a,23bは、図4(a),(b)における上下方向において互いに対向するように形成されている。そして、上方へ突出する4枚の板タンブラ19は一方の係合凹部23aに係合するとともに、下方へ突出する4枚の板タンブラ19は他方の係合凹部23bに係合する。2組目の2つの係合凹部23c,23dは、1組目の2つの係合凹部23a,23bを基準として、図4(a),(b)における右回動方向に所定角度だけずれた位置において互いに対向するように形成されている。そして、後述するようにロータ16が右回動された際、右斜め上に突出する4枚の板タンブラ19は一方の係合凹部23cに係合するとともに、左斜め下に突出する4枚の板タンブラ19は他方の係合凹部23dに係合する。3組目の2つの係合凹部23e,23fは、1組目の2つの係合凹部23a,23bを基準として、図4(a),(b)における左回動方向に所定角度だけずれた位置において互いに対向するように形成されている。そして、後述するようにロータ16が左回動された際、左斜め上に突出する4枚の板タンブラ19は一方の係合凹部23eに係合するとともに、右斜め下に突出する4枚の板タンブラ19は他方の係合凹部23fに係合する。
また、図3に示されるように、各板タンブラ19には、挿入孔18から挿入されるメカニカルキー13を挿通可能としたキー挿通孔24が形成されている。当該キー挿通孔24の内周面には、正規のメカニカルキー13と係合することにより、コイルばね21の弾性力に抗して各板タンブラ19をロータ16の外周面16bに対する没入方向へ変位させる照合突部25が形成されている。そして、正規のメカニカルキー13の挿入により、全ての板タンブラ19がロータ16の外周面16bに対する没入方向へ変位して、当該ロータ16の外周面16bに対して面一となることによりロック状態が解除され、ロータ16が回動可能となる。
即ち、各板タンブラ19は、メカニカルキー13の挿入孔18への抜き差しにより、図4(a)に二点差線で示す回動不能位置と、同図に実線で示す回動許容位置との間を移動する。回動不能位置は、各板タンブラ19が、ロータ16の外周面16bから突出してシリンダ15の内周面に設けられた3組の係合凹部のうちいずれかの組に係合することにより、当該ロータ16の回動を規制する位置である。回動許容位置は、各板タンブラ19が、ロータ16の挿入孔18に挿入されるメカニカルキー13と係合することにより当該ロータ16の外周面16bに対して面一となるとともに、当該ロータ16の回動が許容される位置である。
<メカニカルキー>
図3に示すように、メカニカルキー13は、ロータ16の挿入孔18に挿入されるキープレート31、及びキープレート31の一端部に設けられた把持部材32を備えている。キープレート31の厚み方向における一方面には、メカニカルキー13の挿入孔18に対する挿入方向へ延びるキー溝33が形成されている。キー溝33において、メカニカルキー13の挿入孔18に対する挿入方向に直交する幅方向(図3における上下方向)において互いに対向する2つの内側面33a,33bには、波状の起伏が形成されている。この2つの内側面33a,33bは、各板タンブラ19の照合突部25と係合して各板タンブラ19をロータ16の外周面16bに対する没入方向へ変位させる照合面として機能する。
2つの内側面33a,33bの起伏は、メカニカルキー13を挿入孔18の所定の挿入位置まで差し込んだ状態において、各板タンブラ19の照合突部25に対応するように設けられている。即ち、メカニカルキー13を挿入孔18に挿入すると、2つの内側面33a,33bの起伏の高低に応じて、各板タンブラ19はロータ16の外周面16bに対する没入方向へ変位し、当該メカニカルキー13が所定の挿入位置まで挿入された状態においてのみ、全ての板タンブラ19がロータ16の外周面16bに対して面一となる。これにより、正規のメカニカルキー13を使用する場合にのみ、ロータ16の挿入孔18への挿入及びロータ16の回動操作が可能となる。
なお、本実施の形態において、メカニカルキー13の一方の内側面33aは、8枚の板タンブラ19のうち上方へ付勢されている4枚の板タンブラ19の照合突部25に対応するとともに、他方の内側面33bは、下方へ付勢されている残りの4枚の板タンブラ19の照合突部25と対応している。
<ロータの操作位置>
図4(a)に示されるように、メカニカルキー13を通じて、ロータ16は、第1の操作位置P1、第2の操作位置P2、第3の操作位置P3、及び第4の操作位置P4の間を移動する。第1の操作位置P1は、各板タンブラ19が、1組目の2つの係合凹部23a,23bに一致してそれらに係合する位置である。第2の操作位置P2は、各板タンブラ19が、2組目の2つの係合凹部23c,23dに一致してそれらに係合する位置である。第3の操作位置P3は、各板タンブラ19が、3組目の2つの係合凹部23e,23fに一致してそれらに係合する位置である。第4の操作位置P4は、各板タンブラ19が、3組の係合凹部のいずれにも一致することなくそれらに係合しない位置である。本実施の形態では、第4の操作位置P4は、ロータ16を第1の操作位置P1から90°だけ右回動させたときの位置に設定されている。このため、図5(a),(b)に示されるように、ロータ16が第4の操作位置P4に保持されている場合には、各板タンブラ19とメカニカルキー13とが係合状態に保持されることにより、当該メカニカルキー13がロータ16に対して脱落不能(引き抜き不能)に保持される。従って、ロータ16が、第1〜第3の操作位置P1〜P3のうちのいずれかに保持されている場合にのみ、メカニカルキー13のロータ16の挿入孔18への抜き差しが可能となる。
<ロータ検出手段>
図6(a)に示すように、ロータ16の意匠面16aと反対側の内端部には、円柱状の磁石固定部41が突設されている。磁石固定部41の外径は、シリンダ15の内径よりも小さく設定されている。磁石固定部41の外周面とシリンダ15の内周面との間には、所定の間隙が形成されている。磁石固定部41の外周面には磁石42が固定されている。磁石42は、ロータ16が第1の操作位置P1に保持されているときに、磁石固定部41の外周面における上部中央に位置するように配設されている。
また、図6(b)に併せて示すように、シリンダ15の内端部における内周面には、第1の磁気センサ43a、第2の磁気センサ43b及び第3の磁気センサ43cが固定されている。第1の磁気センサ43aは、ロータ16が第1の操作位置P1に保持されているときに、前記磁石42に対応するように設けられている。第2の磁気センサ43bは、ロータ16が第2の操作位置P2に保持されているときに、前記磁石42に対応するように設けられている。第3の磁気センサ43cは、ロータ16が第3の操作位置P3に保持されているときに、前記磁石42に対応するように設けられている。
本実施の形態では、第1〜第3の磁気センサ43a,43b,43cの磁界検出素子としてホール素子(ホールIC)を採用している。ホール素子は、磁石等から発せられる磁束の強度の変化を検出するとともに、当該変化に応じた検出信号(電圧)を出力する。従って、ロータ16が第1の操作位置P1に保持されているとき、第1の磁気センサ43aは、前記磁石42から発せられる磁界を検出し、当該磁界の強度に応じた第1の検出信号S1を出力する。また、ロータ16が第2の操作位置P2に保持されているとき、第2の磁気センサ43bは、前記磁石42から発せられる磁界を検出し、当該磁界の強度に応じた第2の検出信号S2を出力する。また、ロータ16が第3の操作位置P3に保持されているとき、第3の磁気センサ43cは、前記磁石42から発せられる磁界を検出し、当該磁界の強度に応じた第3の検出信号S3を出力する。
<電気的構成>
次に、前述のように構成された携帯機の電気的構成を説明する。
図7に示すように、携帯機2のケース12内には、マイクロコンピュータ51が収容されるとともに、当該マイクロコンピュータ51には、前記第1〜第3の磁気センサ43a,43b,43c、受信回路52及び送信回路53が図示しない入出力インターフェイスを介して接続されている。受信回路52には受信アンテナ52aが、送信回路53には送信アンテナ53aが接続されている。
マイクロコンピュータ51は、図示しないCPU(中央演算処理装置)、ROM(読み取り専用メモリ)、RAM(読み取り書き込みメモリ)等の各種のデバイスを備えている。ROMにはCPUが実行する通信モード切替制御プログラム等の各種の制御プログラム、及び各種のデータ等が予め格納されている。RAMはROMに格納された制御プログラムを展開してCPUが各種処理を実行するためのデータ作業領域である。CPUは、ROMに格納された各種の制御プログラムに基づいて携帯機2の各部を統括的に制御する。
そして、マイクロコンピュータ51は車両3からのリクエスト信号を受信アンテナ52a及び受信回路52を介して受信すると、送信回路53及び送信アンテナ53aを介して固有のIDコードを含むID信号を送信する。
また、マイクロコンピュータ51は、第1〜第3の磁気センサ43a〜43cにより検出されたロータ16の操作位置に基づいて、車両3との通信モードを、通常モードと、制限モードとの間で切り替える。通常モードは、通常時に使用される通信モードであるとともに、ドア錠の施開錠制御及びエンジン始動許可制御等の通常制御信号Snを含むID信号を送信する通信モードである。制限モードは、車両3との間の無線通信を通じて、当該車両3の走行に係る機能を制限する旨の制限指令信号Srを含むID信号を送信する通信モードである。
制限モードは、さらに第1の制限モードと、第2の制限モードとを備えている。第1の制限モードは、車両3の速度が所定の速度閾値を越えないようにする旨の速度制限指令信号Svを含むID信号を送信する通信モードである。第2の制限モードは、車両3の駆動源であるエンジンが駆動されてから所定時間経過後に当該エンジンを自動的に停止させる旨の駆動時間制限指令信号Stを含むID信号を送信する通信モードである。
具体的には、マイクロコンピュータ51は、第1の磁気センサ43aから第1の検出信号S1が入力されたときには、携帯機2の通信モードを通常モードに切り替えるとともに、通常制御信号Snを含むID信号を送信する。マイクロコンピュータ51は、第2の磁気センサ43bから第2の検出信号S2が入力されたときには、携帯機2の通信モードを第1の制限モードに切り替えるとともに、速度制限指令信号Svを含むID信号を送信する。第3の磁気センサ43cから第3の検出信号S3が入力されたときには、携帯機2の通信モードを第2の制限モードに切り替えるとともに、駆動時間制限指令信号Stを含むID信号を送信する。
<車両>
一方、車両3に搭載された制御装置4には、送信回路61及び受信回路62、並びにドア錠63及びエンジン64が図示しない入出力インターフェイスを介して接続されている。送信回路61には送信アンテナ61aが、受信回路62には受信アンテナ62aが接続されている。
制御装置4は、予め記憶された各種の制御プログラム(通常制御プログラム、第1の走行機能制限プログラム及び第2の沿う高機能制限プログラム)に基づいて、車両3の各部を統括的に制御する。制御装置4は、車両3が駐車状態のとき、送信回路61及び送信アンテナ61aを介してリクエスト信号を間欠的に送信する。制御装置4は、前記リクエスト信号の応答信号として携帯機2から送信されてきたID信号を、受信アンテナ62a及び受信回路62を介して受信すると、当該ID信号に含まれる携帯機側のIDコードと予め記憶された車両側のIDコードとを照合する。
ここで、制御装置4は、携帯機2からのID信号が通常制御信号Snを含むID信号である旨判断した場合には、両IDコードが一致したことを条件としてドア錠63を解錠したり、エンジン64を始動許可状態にしたりする等の通常制御を行う。また、制御装置4は、携帯機2からのID信号が速度制限指令信号Svを含むID信号である旨判断した場合には、車両3の速度が所定の速度閾値(例えば、10km/h)を越えないように、エンジン64を制御する。なお、当該速度閾値は任意の値に変更可能である。また、制御装置4は、携帯機2からのID信号が駆動時間制限指令信号Stを含むID信号である旨判断した場合には、車両3のエンジン64が駆動されてから所定時間(例えば、5分間)だけ経過した後に、当該エンジン64を停止制御する。なお、当該所定時間は任意の値に変更可能である。
<実施形態の作用>
次に、前述のように構成した携帯機の作用を説明する。
<通常の携帯時>
いわゆる電池切れや故障等のない通常時には、ユーザはメカニカルキー13をロータ16に装着した状態で携帯機2を携帯する。ユーザが携帯機2を携帯する場合には、ロータ16は第4の操作位置P4に保持される。これにより、メカニカルキー13はロータ16に対して脱落不能に保持される。即ち、各板タンブラ19は、係合凹部23a,23b、係合凹部23c,23d及び係合凹部23e,23fのいずれに対しても不一致となるので、各板タンブラ19はロータ16の外周面16bから突出不能となる。このため、メカニカルキー13の2つの内側面33a,33bの起伏と各板タンブラ19の照合突部25とは、互いに係合状態に保持される。この係合関係により、メカニカルキー13はロータ16の挿入孔18から引き抜き不能又は脱落不能に保持される。
<メカニカルキーの使用時>
次に、いわゆる電池切れや携帯機2の故障等の非常時にはメカニカルキー13をロータ16から取り外し、その取り外したメカニカルキー13により車両のドア錠を機械的に操作して施解錠する。この場合、第4の操作位置P4にあるロータ16に挿入されたメカニカルキー13を通じて、当該ロータ16を左回動(本実施の形態では、90°)させる。そして、ロータ16を、各板タンブラ19と2つの係合凹部23a,23bとが一致する第1の操作位置P1まで回動させる。すると、各板タンブラ19は、コイルばね21の弾性力により、ロータ16の外周面16bから突出し、図4(a),(b)に実線で示される回動許容位置から同図に二点鎖線で示される回動不能位置へ変位する。これにより、メカニカルキー13の2つの内側面33a,33bの起伏と各板タンブラ19の照合突部25との係合状態は解除され、メカニカルキー13をロータ16から引き抜くことが可能となる。
ここで、ロータ16が第1の操作位置P1に保持されている場合、当該操作位置が第1の磁気センサ43aにより検出される。即ち、ロータ16が第1の操作位置P1に保持されている場合、当該ロータ16に設けられた磁石42は、シリンダ15の内周面に設けられた第1の磁気センサ43aに対応している。このため、第1の磁気センサ43aは、磁石42から発せられる磁界を検出し、当該磁界の強度に応じた第1の検出信号S1を出力する。この第1の検出信号S1が入力されることにより、マイクロコンピュータ51は、携帯機2の通信モードを通常モードに切り替えるとともに、通常制御信号Snを含むID信号を送信する。
そして、車両3の制御装置4は、前記リクエスト信号の応答信号として携帯機2から送信されてきたID信号を、受信アンテナ62a及び受信回路62を介して受信すると、当該ID信号に含まれる携帯機側のIDコードと予め記憶された車両側のIDコードとを照合する。また、制御装置4は、携帯機2からのID信号が通常制御信号Snを含むID信号である旨判断し、両IDコードが一致したことを条件としてドア錠63を解錠したり、エンジン64を始動許可状態にしたりする等の通常制御を行う。
メカニカルキー13の使用後には、当該メカニカルキー13は携帯機2に装着される。即ち、メカニカルキー13を第1の操作位置P1に保持されているロータ16の挿入孔18に挿入する。このメカニカルキー13の挿入に伴って、各板タンブラ19は、2つの内側面33a,33bの起伏の高低に応じて、ロータ16の外周面16bに対する没入方向へ変位する。そして、当該メカニカルキー13が挿入孔18に対する所定の挿入位置まで挿入されたとき、各板タンブラ19は、図4(a),(b)に実線で示される回動許容位置へ変位する。
そして、各板タンブラ19の2つの係合凹部23a,23bに対する係合状態が解除された状態で、メカニカルキー13を所定方向(例えば右方向)へ回動操作することにより、ロータ16を図5(a),(b)に示される第4の操作位置P4まで回動させる。すると、各板タンブラ19は、3組の係合凹部のいずれの組に対しても不一致となる。このため、各板タンブラ19はロータ16の外周面16bから突出不能となる。従って、メカニカルキー13の2つの内側面33a,33bの起伏と各板タンブラ19の照合突部25とは、互いに係合状態に保持される。この係合関係により、メカニカルキー13はロータ16の挿入孔18から引き抜き不能又は脱落不能に保持される。
<バレーパーキング時>
また近年では、ホテル及びレストラン等において、客の車を係員が預かって所定の場所に駐車しておくとともに、帰りの際には店の前まで係員が車を運んでくれるといった、いわゆるバレーパーキングと呼ばれるサービスが行われている。このサービスを利用する際には、例えば、ロータ16に装着されたメカニカルキー13を通じて、当該ロータ16を第4の操作位置P4から第2の操作位置P2へ左回動させることにより、携帯機2の通信モードを第1の制限モードに切り替え、さらにメカニカルキー13をロータ16から取り外した上で、携帯機2を係員に渡すようにする。
ロータ16の操作位置を、第4の操作位置P4から第2の操作位置P2へ切り替えたときには、各板タンブラ19と2つの係合凹部23c,23dとが一致する。そして、各板タンブラ19は、コイルばね21の弾性力により、ロータ16の外周面16bから突出し、図4(a),(b)に実線で示される回動許容位置から同図に二点鎖線で示される回動不能位置へ変位する。これにより、メカニカルキー13の2つの内側面33a,33bの起伏と各板タンブラ19の照合突部25との係合状態は解除され、メカニカルキー13をロータ16から引き抜くことが可能となる。なお、ロータ16は、各板タンブラ19と2つの係合凹部23c,23dとの係合関係により回動不能に保持される。
ここで、ロータ16が第2の操作位置P2に保持されている場合、当該操作位置が第2の磁気センサ43bにより検出される。即ち、ロータ16が第2の操作位置P2に保持されている場合、当該ロータ16に設けられた磁石42は、シリンダ15の内周面に設けられた第2の磁気センサ43bに対応している。このため、第2の磁気センサ43bは、磁石42から発せられる磁界を検出し、当該磁界の強度に応じた第2の検出信号S2を出力する。この第2の検出信号S2が入力されることにより、マイクロコンピュータ51は、携帯機2の通信モードを第1の制限モードに切り替えるとともに、速度制限指令信号Svを含むID信号を送信する。
そして、車両3の制御装置4は、前記リクエスト信号の応答信号として携帯機2から送信されてきたID信号を、受信アンテナ62a及び受信回路62を介して受信すると、当該ID信号に含まれる携帯機側のIDコードと予め記憶された車両側のIDコードとを照合する。また、制御装置4は、携帯機2からのID信号が速度制限指令信号Svを含むID信号である旨判断し、車両3の速度が所定の速度閾値(例えば、10km/h)を越えないように、エンジン64を制御する。
このように、バレーパーキングの際には、ロータ16の操作位置を、例えば第4の操作位置P4から第2の操作位置P2へ切り替えることにより、携帯機2の通信モードを第1の制限モードに切り替えた上で、携帯機2を係員に渡すようにすることにより、車両の盗難に対する防犯性が確保される。即ち、第1の制限モードでは、車両3の速度が制限されるものの、車両3の走行自体は可能であるので、前記バレーパーキングに際して何ら問題はない。しかも、この場合、車速が制限された状態であることから、車両3は通常時と同様には走行することができない。従って、車両の盗難は困難となる。なお、ロータ16は正規のメカニカルキー13がなければ回動させることができないので、いわゆるバレーパーキング等の際に、正規のメカニカルキー13を持たない係員等が携帯機2の通信モードを変更することはできない。
<非常時>
また、強盗等にあった際には、例えば、ロータ16に装着されたメカニカルキー13を通じて、当該ロータ16を第4の操作位置P4から第3の操作位置P3へ左回動させることにより、携帯機2の通信モードを第2の制限モードに切り替え、さらにメカニカルキー13をロータ16から取り外した上で、携帯機2を強盗犯に渡すようにする。
ロータ16の操作位置を、第4の操作位置P4から第3の操作位置P3へ切り替えたときには、各板タンブラ19と2つの係合凹部23e,23fとが一致する。そして、各板タンブラ19は、コイルばね21の弾性力により、ロータ16の外周面16bから突出し、図4(a),(b)に実線で示される回動許容位置から同図に二点鎖線で示される回動不能位置へ変位する。これにより、メカニカルキー13の2つの内側面33a,33bの起伏と各板タンブラ19の照合突部25との係合状態は解除され、メカニカルキー13をロータ16から引き抜くことが可能となる。なお、ロータ16は、各板タンブラ19と2つの係合凹部23e,23fとの係合関係により回動不能に保持される。
ここで、ロータ16が第3の操作位置P3に保持されている場合、当該操作位置が第3の磁気センサ43cにより検出される。即ち、ロータ16が第3の操作位置P3に保持されている場合、当該ロータ16に設けられた磁石42は、シリンダ15の内周面に設けられた第3の磁気センサ43cに対応している。このため、第3の磁気センサ43cは、磁石42から発せられる磁界を検出し、当該磁界の強度に応じた第3の検出信号S3を出力する。この第3の検出信号S3が入力されることにより、マイクロコンピュータ51は、携帯機2の通信モードを第2の制限モードに切り替えるとともに、駆動時間制限指令信号Stを含むID信号を送信する。
そして、車両3の制御装置4は、前記リクエスト信号の応答信号として携帯機2から送信されてきたID信号を、受信アンテナ62a及び受信回路62を介して受信すると、当該ID信号に含まれる携帯機側のIDコードと予め記憶された車両側のIDコードとを照合する。また、制御装置4は、携帯機2からのID信号が駆動時間制限指令信号Stを含むID信号である旨判断し、車両3のエンジン64が駆動されてから所定時間(例えば、5分間)だけ経過した後に、当該エンジン64を停止制御する。
このように、強盗等にあった際には、メカニカルキー13を通じてロータ16を第4の操作位置P4から第3の操作位置P3へ切り替えることにより、携帯機2の通信モードを第2の制限モードに切り替えた上で、携帯機2を、いわゆる強盗犯等に渡すようにすることにより、車両3の盗難に対する防犯性が確保される。即ち、第2の制限モードでは、エンジン64が駆動されてから所定時間経過後に当該エンジン64が自動的に停止するので、車両3を遠方まで走行させることは困難である。このため、車両の盗難に対する防犯性を確保することができる。なお、ロータ16は正規のメカニカルキー13がなければ回動させることができないので、正規のメカニカルキー13を持たない強盗犯等が携帯機2の通信モードを変更することはできない。
なお、第1及び第2の制限モードの使い分けは、ユーザの任意である。即ち、前述したバレーパーキングの際に第2の制限モードに切り替えてもよいし、強盗等にあった際に第1の制限モードに切り替えるようにしてもよい。即ち、バレーパーキングの際に、エンジン64を駆動してから所定時間経過後にエンジン64が自動的に停止したとしても、車両3の駐車に対する影響は少なく、車両3の盗難も困難となる。また、強盗等にあった際に、車両3の速度を所定の速度閾値以下とした場合であれ、車両3の盗難が困難であることに変わりはない。
<実施の形態の効果>
従って、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)携帯機2のケース12には、開口部15aを有するシリンダ、及び当該シリンダ15の開口部15a内に回動可能に収容されるロータ16を設けるようにした。また、携帯機2には、ロータ16の操作位置(第1〜第3の操作位置P1〜P3)を検出する第1〜第3の磁気センサ43a〜43cを設けるようにした。また、携帯機2には、当該第1〜第3の磁気センサ43a〜43cにより検出されたロータ16の操作位置に基づいて、携帯機2の通信モードを、通常モードと、制限モード(第1及び第2の制限モード)との間で切り替える制御手段としてのマイクロコンピュータ51を設けるようにした。
近年では、ホテル及びレストラン等において、客の車を係員が預かって所定の場所に駐車しておくとともに、帰りの際には店の前まで係員が車を運んでくれるといった、いわゆるバレーパーキングと呼ばれるサービスが行われている。例えば、このサービスを利用する際には、メカニカルキー13を通じてロータ16を回転させることにより、車両3の走行に係る機能を制限した上で、携帯機2を係員に渡すようにする。このようにすれば、車両3は通常時と同様には走行することができず、その走行に係る機能が制限された状態での走行となる。従って、通常走行が困難となることにより、車両3の盗難に対する防犯性が確保される。
(2)ロータ16内には、メカニカルキー13の抜き差しにより、当該ロータ16の回動を規制する回動不能位置と、当該ロータ16の回動を許容する回動許容位置との間を移動する複数個の板タンブラ19を設けるようにした。
このため、正規のメカニカルキー13のみロータ16の挿入孔18に挿入可能となる。従って、前述した、いわゆるバレーパーキング等の際には、メカニカルキー13を通じてロータ16を回転させることにより車両3の走行に係る機能を制限し、さらにメカニカルキー13をロータ16から取り外した上で、携帯機2を係員等に渡すようにすることで、車両3の盗難に対する防犯性がより高められる。ロータ16は正規のメカニカルキー13がなければ回動させることができないので、前述した、いわゆるバレーパーキング等の際に、正規のメカニカルキー13を持たない係員等が携帯機2の通信モードを変更することはできない。
(3)携帯機2の制限モードは、車両3の走行に係る機能の制限内容が異なる複数種類の制限モード(第1及び第2の制限モード)を含んでなる。そして、ロータ16の操作位置として、通常モード及び複数種類の制限モードと一対一で対応する複数の操作位置(第1〜第3の操作位置P1〜P3)を設定するようにした。
このため、メカニカルキー13を通じてロータ16の操作位置を切り替えることにより、複数種類の制限モードのうち1つの制限モードを選択することができる。従って、携帯機2の通信モードを、状況に応じて使い分けることにより、ユーザの利便性が高められる。
(4)具体的には、携帯機2の制限モードは、車両3との間で当該車両3の速度が所定の速度閾値を越えないようにする旨の通信を行う第1の制限モードと、車両3のエンジン64が駆動されてから所定時間経過後に当該エンジン64を自動的に停止させる旨の通信を行う第2の制限モードとを含んでなる。また、ロータ16の操作位置として、通常モード並びに第1及び第2の制限モードと一対一で対応する第1〜第3の操作位置P1〜P3を設定するようにした。そして、第1の磁気センサ43aにより、ロータ16が第1の操作位置P1に切り替えられた旨検出されたときには、マイクロコンピュータ51は通信モードを通常モードに切り替えるようにした。また、第2の磁気センサ43bにより、ロータ16が第2の操作位置P2に切り替えられた旨検出されたときには、マイクロコンピュータ51は通信モードを第1の制限モードに切り替えるようにした。さらに、第3の磁気センサ43cにより、ロータ16が第3の操作位置P3に切り替えられた旨検出されたときには、マイクロコンピュータ51は通信モードを第2の制限モードに切り替えるようにした。
このように、携帯機2の通信モード及びロータ16の操作位置を設定することもできる。そしてこの場合には、第1及び第2の制限モードを、例えば次のように使い分けることもできる。即ち、前述した、いわゆるバレーパーキング等の際には、メカニカルキー13を通じてロータ16を例えば第2の操作位置P2に切り替えることにより、車両3の速度が制限される第1の制限モードを選択し、さらにメカニカルキー13をロータ16から取り外した上で、係員に携帯機2を渡すようにする。第1の制限モードでは、車両3の速度が制限されるものの、車両3の走行自体は可能であるので、前記バレーパーキングに際して何ら問題はない。しかも、この場合、車速が制限された状態であることから、車両3の盗難は困難となる。また、強盗等にあった際には、メカニカルキー13を通じてロータ16を第3の操作位置P3に切り替えることにより、車両3のエンジン64の駆動可能時間が制限される第2の制限モードを選択し、さらにメカニカルキー13をロータ16から取り外した上で、強盗犯等に携帯機2を渡すようにする。第2の制限モードでは、車両3のエンジン64が駆動されてから所定時間経過後に当該エンジン64が自動的に停止するので、車両3を遠方まで走行させることは困難である。このため、車両3の盗難に対する防犯性を確保することができる。
(5)ロータ16に磁石42を設け、当該磁石42から発せられる磁界(磁束)を第1〜第3の磁気センサ43a〜43cにより検出することにより、ロータ16の操作位置を検出するようにした。
このため、携帯機2の構成を複雑にすることなく、ロータ16の操作位置の検出を行うことができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本実施の形態は、板タンブラを省略するようにした点で、前記第1の実施の形態と異なる。
図8(a)に示すように、携帯機2のケース12に設けられたシリンダ収容部12bには、シリンダ15が収容固定されるとともに、当該シリンダ15には、円柱状のロータ71が回動可能に、且つ当該ロータ71の一端部に設けられた意匠面71aがシリンダ15の開口部15aから露出するように収容されている。当該ロータ71の意匠面71aにはメカニカルキー13を挿入可能とした挿入孔72が、当該ロータ71の軸方向に沿うように形成されている。本実施の形態では、メカニカルキー13は、挿入孔72に嵌合することにより、又は当該メカニカルキー13と挿入孔72との間に設けられた図示しない係合構造体(凹凸関係)等により、ロータ71からの脱落が防止されるようにされている。
図8(b)に示されるように、ロータ71は、挿入孔72に挿入されたメカニカルキー13を通じて、第1の操作位置P1、第2の操作位置P2、及び第3の操作位置P3の間を移動するように設けられている。第1〜第3の操作位置P1〜P3は、ロータ71の回動方向において、第1の操作位置P1が第2及び第3の操作位置P2,P3により挟まれるように設定されている。具体的には、第1の操作位置P1を基準としたとき、ロータ71の右回動方向には、第2の操作位置P2が設定されるとともに、同じく左回動方向には第3の操作位置P3が設定される。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、ロータ71の磁石固定部41の外周面に設けられた磁石42から発せられる磁束の強さの変化を、第1〜第3の磁気センサ43a〜43cにより検出することにより、ロータ71の操作位置が検出可能とされている。即ち、図8(c)に示されるように、第1の磁気センサ43aはロータ71が第1の操作位置P1に保持されているときに、第2の磁気センサ43bはロータ71が第2の操作位置P2に保持されているときに、第3の磁気センサ43cはロータ71が第3の操作位置P3に保持されているときに、磁石42に対応するように設けられている。
そして、図7に示されるように、第1〜第3の磁気センサ43a〜43cは、磁石42から発せられる磁束を検出することにより、第1〜第3の検出信号S1〜S3を出力する。マイクロコンピュータ51は、第1〜第3の検出信号S1〜S3に基づいて、車両3との通信モードを、通常モード、第1の制限モード及び第2の制限モードの間で切り替える。即ち、本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に、第1〜第3の操作位置P1〜P3は、通常モード、第1の制限モード及び第2の制限モードに一対一で対応している。このため、メカニカルキー13を通じてロータ71の操作位置を切り替えることにより、携帯機2の通信モードを切り替えることができる。
従って、本実施の形態によれば、前記第1の実施形態の(1),(3)〜(5)に示される効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)ロータに板タンブラ等を設けるようにした場合と異なり、シリンダ機構14、ひいては携帯機2の構成の簡素化が図られる。
(2)また、通常モードに対応する第1の操作位置P1を基準として、ロータ71を右回動させれば、第1の制限モードに切り替わり、同じく左回動させれば、第2の制限モードに切り替わる。第1の操作位置P1から、1段階だけロー71タの操作位置を切り替えるだけでよいので、第1の操作位置P1から第2の操作位置P2又は第3の操作位置P3への切り替え操作が簡単になる。
ちなみに、ロータ71の回動方向において、第1〜第3の操作位置P1〜P3を、例えばこの順に設定するようにした場合、第1の操作位置P1から第3の操作位置P3へ切り替えようとするときには、第2の操作位置P2を経由する必要がある。即ち、第1の操作位置P1から、2段階だけロータ71の操作位置を切り替える必要があり、その分、第1の操作位置P1から第3の操作位置P3への切り替えに時間を要する。ただし、このような操作位置の設定を排除するものではない。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態は、シリンダ機構を省略した点で、前記第1の実施の形態と異なる。
図9(a)に示すように、携帯機2のケース81はポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂材料によりカード型、即ち長方形の板状に一体形成されている。ケース81の側壁には、メカニカルキー13を収容可能としたキー収容部82が開口して形成されている。キー収容部82はメカニカルキー13の外形形状に対応して設けられている。図9(b)に示すように、メカニカルキー13のキープレート31の先端部には、磁石83が内蔵されている。
また、ケース81において、メカニカルキー13をキー収容部82に挿入したときに、当該メカニカルキー13に内蔵された磁石83に対応する部位には、センサ収容部84が形成されるとともに、当該センサ収容部84には、磁石83から発せられる磁界(磁束)の強度を検出する磁気センサ85が内蔵されている。当該磁気センサ85の磁界検出素子としては、例えばホール素子が使用されている。そして、メカニカルキー13がキー収容部82に収容されている場合には、磁気センサ85により磁石83から発せられる磁界が検出され、当該磁気センサ85はその磁界の強度に応じた検出信号S4を出力する。このため、磁気センサ85からの検出信号S4の有無に基づいて、マイクロコンピュータ51はメカニカルキー13の有無を検出可能となる。
図9(c)に示すように、マイクロコンピュータ51は、磁気センサ85からの検出信号S4の有無、即ちメカニカルキー13の有無に基づいて、携帯機2の通信モードを、通常モードと、制限モードとの間で切り替える。通常モードは、通常時に使用される通信モードであるとともに、ドア錠の施開錠制御及びエンジン始動許可制御等の通常制御信号Snを含むID信号を送信する通信モードである。制限モードは、車両3との間の無線通信を通じて、当該車両3の走行に係る機能を制限する旨の制限指令信号Srを含むID信号を送信する通信モードである。
そして、マイクロコンピュータ51は、磁気センサ85からの検出信号S4が入力される場合、即ちメカニカルキー13がキー収容部82に収容されている場合には、携帯機2の通信モードを通常モードに切り替える。また、マイクロコンピュータ51は、磁気センサ85からの検出信号S4が入力されない場合、即ちメカニカルキー13がキー収容部82に収容されていない場合には、携帯機2の通信モードを制限モードに切り替える。
車両3の走行に係る機能の制限内容としては、車両3の速度が所定の速度閾値(例えば、10km/h)を越えないようにすること、又は車両3のエンジン64(図7参照)が駆動されてから所定時間(例えば、5分)経過後に当該エンジン64を自動的に停止させること等が挙げられる。車両3の制御装置4は、携帯機2からの通常制御信号Snを含むID信号、又は速度制限指令信号Svを含むID信号を受けて、エンジン64の駆動制御を行う。
従って、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)携帯機2のケース81には、メカニカルキー13を収容可能としたキー収容部82を設けるとともに、当該キー収容部82の近傍には、メカニカルキー13の有無を検出する磁気センサ85を設けるようにした。また、携帯機2には、磁気センサ85により、メカニカルキー13がキー収容部82に収容されていない旨検出された場合に、車両3との無線通信を通じて当該車両3の走行に係る機能を制限するマイクロコンピュータ51を設けるようにした。
前述した、いわゆるバレーパーキングと呼ばれるサービスを利用する際には、メカニカルキー13をケース81から取り外すことにより、車両3の走行に係る機能を制限した上で、携帯機2を係員に渡すようにする。このようにすれば、車両3は通常時と同様には走行することができず、その走行に係る機能が制限された状態での走行となる。従って、通常走行が困難となることにより、車両3の盗難に対する防犯性が確保される。
(2)メカニカルキー13に設けられた磁石83と、当該磁石83から発せられる磁界を検出する磁気センサ85とにより、キー収容部82に対するメカニカルキー13の有無を検出するようにした。このため、携帯機2の構成を複雑にすることなく、キー収容部82に対するメカニカルキー13の収容の有無を検出することができる。ひいては、携帯機2の小型化、又は薄型化にも対応することができる。
(3)車両3の走行に係る機能の制限内容として、車両3の速度が所定の速度閾値を越えないようにすること、又は車両の駆動源が駆動されてから所定時間経過後に当該駆動源を自動的に停止させることを含むようにした。
このため、メカニカルキー13をキー収容部82から取り外した状態においては、車両3の速度が制限される、又は車両の駆動源が駆動されてから所定時間経過後に当該駆動源が自動的に停止される。いずれの場合も、ある程度の走行は可能であるものの、通常の走行は困難である。従って、例えば、前述した、いわゆるバレーパーキング等の際には、メカニカルキー13をキー収容部82から取り外した上で、携帯機2を係員等に渡すようにすることで、車両3の盗難を抑制することができる。
<他の実施の形態>
なお、各実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・第1の実施の形態では、各板タンブラ19の端部がロータ16の外周面16bに対して面一となる位置を回動許容位置としたが、当該ロータ16の外周面16bよりも内側の位置を回動許容位置としてもよい。
・第1及び第2の実施の形態では、第1及び第2の制限モードの両者を設定するようにしたが、いずれか一方のみ設定するようにしてもよい。即ち、携帯機2の通信モードは、通常モードと、第1又は第2の制限モードとの間で切り替えられる。
・第1及び第2の実施の形態では、シリンダ15をケース12とは別部材としたが、当該シリンダ15をケース12の一部として一体的に形成するようにしてもよい。このようにすれば、部品点数を低減させることができる。
・第1〜第3の実施の形態では、第1〜第3の磁気センサ43a〜43c、又は磁気センサ85として、ホール素子を使用した磁気センサ(ホールセンサ)を採用するようにしたが、例えば磁気抵抗素子を使用した磁気センサ(MREセンサ)、又は巨大磁気抵抗素子を使用した磁気センサ(GMRセンサ)等を採用するようにしてもよい。
・第1及び2の実施の形態では、第1の操作位置P1を通常モードに、第2の操作位置P2を第1の制限モードに、第3の操作位置P3を第2の制限モードに対応させるようにしたが、携帯機2の通信モードと、ロータ16又はロータ71の操作位置との対応関係は、任意に変更するようにしてもよい。例えば、第2の操作位置P2を第2の制限モードに、また、第3の操作位置P3を第1の制限モードに対応させるようにしてもよい。
・第3の実施の形態では、メカニカルキー13の有無を磁気センサ85により検出するようにしたが、機械的な接点によりメカニカルキー13の有無を検出するようにしてもよい。例えば、図10に示すように、キー収容部82の内面に、常開接点91を配設する。メカニカルキー13がキー収容部82に収容されている場合には、常開接点91は当該メカニカルキー13に押圧されることにより、オン動作する。一方、メカニカルキー13がキー収容部82に収容されていない場合には、常開接点91はオフ動作する。このような構成によっても、キー収容部82に対するメカニカルキー13の収容の有無を検出することができる。また、磁石83及び磁気センサ85が不要となることから、携帯機2の構成の簡素化が図られる。
第1の実施の形態の電子キーシステムの概略構成図。 同じく携帯機の概略斜視図。 同じくシリンダ機構の分解斜視図。 同じく(a)は、メカニカルキーを挿入孔に挿入した状態における図2のA−A線断面図、(b)は図2のB−B線断面図。 同じく(a)は、メカニカルキーを挿入孔して回動させた状態における図2のA−A線断面図、(b)は図2のB−B線断面図。 同じく(a)は、シリンダ及びロータの内端部の構成を示す概略斜視図、(b)は、シリンダ及びロータをそれらの内端部側から見た側面図。 同じく電子キーシステムの電気的構成を示すブロック図。 (a)は、第2の実施の形態の携帯機の概略斜視図、(b)は、図8(a)におけるα矢視図、(c)は、図8(a)におけるβ矢視図。 (a)は、第3の実施の形態の携帯機の概略斜視図、(b)は、同じく携帯機の要部平面図、(c)は、同じく携帯機の電気的構成を示すブロック図。 他の実施の形態におけるケースの概略構成図。
符号の説明
2…携帯機、3…車両、12,81…ケース、13…メカニカルキー、15…シリンダ、15a…開口部、16,71…ロータ、18,72…挿入孔、19…板タンブラ、
23a,23b,23c,23d,23e,23f…係合凹部、42,83…磁石、
43a…ロータ検出手段を構成する第1の磁気センサ、
43b…ロータ検出手段を構成する第2の磁気センサ、
43c…ロータ検出手段を構成する第3の磁気センサ、
51…マイクロコンピュータ(制御手段)、63…ドア錠、82…キー収容部、
85…磁気センサ(キー検出手段)、91…常開接点、P1…第1の操作位置、
P2…第2の操作位置、P3…第3の操作位置。

Claims (10)

  1. 車両との間の無線通信を通じてドア錠を電子的に施解錠する携帯機であって、
    前記携帯機のケースに収容固定されるとともに、一端に開口部を有するシリンダと、
    前記シリンダの開口部内に回動可能に収容されるとともに、前記ドア錠を機械的に施解錠するメカニカルキーを挿入可能とした挿入孔を有するロータと、
    前記ロータの挿入孔に挿入されたメカニカルキーを通じて回動操作されるロータの操作位置を検出するロータ検出手段と、
    前記ロータ検出手段により検出されたロータの操作位置に基づいて、前記無線通信に係る通信モードを、通常モードと、前記無線通信を通じて車両の走行に係る機能を制限する制限モードとの間で切り替える制御手段と、を備えた携帯機。
  2. 請求項1に記載の携帯機において、
    前記制限モードは、車両の走行に係る機能の制限内容が異なる複数種類の制限モードを含むとともに、前記ロータの操作位置として、通常モード及び複数種類の制限モードと一対一で対応する複数の操作位置を設定するようにした携帯機。
  3. 請求項2に記載の携帯機において、
    前記複数種類の制限モードは、前記車両との間で当該車両の速度が所定の速度閾値を越えないようにする旨の通信を行う第1の制限モードと、車両の駆動源が駆動されてから所定時間経過後に当該駆動源を自動的に停止させる旨の通信を行う第2の制限モードとを含むとともに、
    前記ロータの操作位置として、通常モード並びに第1及び第2の制限モードと一対一で対応する3つの操作位置を設定するようにし、
    前記ロータ検出手段によりロータが第1の操作位置に切り替えられた旨検出されたときには、前記制御手段は通信モードを通常モードに切り替え、
    前記ロータ検出手段によりロータが第2の操作位置に切り替えられた旨検出されたときには、前記制御手段は通信モードを第1の制限モードに切り替え、
    前記ロータ検出手段によりロータが第3の操作位置に切り替えられた旨検出されたときには、前記制御手段は通信モードを第2の制限モードに切り替えるようにした携帯機。
  4. 請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載の携帯機において、
    前記ロータ内には、前記ロータの挿入孔にメカニカルキーが挿入されていない状態においてロータの外周面から突出して前記シリンダの内周面に設けられた係合凹部に係合することにより当該ロータの回動を規制する回動不能位置と、
    前記ロータの挿入孔に挿入されるメカニカルキーと係合することにより当該ロータの外周面に対して面一又は内側に位置することにより当該ロータの回動を許容する回動許容位置との間を移動する複数個のタンブラを備えるようにした携帯機。
  5. 請求項3に記載の携帯機において、
    前記ロータの回動方向において、前記第1の操作位置を間に挟むように第2及び第3の操作位置を設定するようにした携帯機。
  6. 請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の携帯機において、
    前記ロータ検出手段は、
    前記ロータに設けられた磁石と、
    前記シリンダに設けられるとともに、前記磁石から発せられる磁束の方向の変化又は磁束の強度の変化を検出する磁気センサと、を備えた携帯機。
  7. 車両との間の所定の無線通信を通じてドア錠を電子的に施解錠する携帯機であって、
    前記ドア錠を機械的に施解錠するメカニカルキーを収容可能としたキー収容部と、
    前記キー収容部に対するメカニカルキーの収容の有無を検出するキー検出手段と、
    前記キー検出手段により、メカニカルキーがキー収容部に収容されていない旨検出された場合に、前記無線通信を通じて車両の走行に係る機能を制限する制御手段と、を備えた携帯機。
  8. 請求項7に記載の携帯機において、
    前記車両の走行に係る機能の制限内容として、車両の速度が所定の速度閾値を越えないようにすること、又は車両の駆動源が駆動されてから所定時間経過後に当該駆動源を自動的に停止させることを含む携帯機。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の携帯機において、
    前記キー検出手段は、
    前記メカニカルキーに設けられた磁石と、
    前記キー収容部に収容された際に前記メカニカルキーの磁石と対応するように当該キー収容部に設けられるとともに、前記磁石から発せられる磁束の方向の変化又は磁束の強度の変化を検出する磁気センサと、を備えた携帯機。
  10. 請求項7又は請求項8に記載の携帯機において、
    前記キー検出手段は、前記キー収容部に設けられるとともに、当該キー収容部にメカニカルキーが収容された際に、当該メカニカルキーに押圧されることによりオン動作する機械的な接点である携帯機。
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