JP2007277408A - ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】R1SiO3/2単位(ここで、R1は同一又は異種の炭素原子数1〜20の一価有機基である。)が70モル%以上であるポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の表面で、Si(OR2)4(ここで、R2は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基である。)と、(CH3)3SiOR3及び/又は[(CH3)3Si]2NH(ここで、R3は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基である。)とを加水分解、縮合反応して得られ、融点が300℃以上又は融点をもたないポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子。
【選択図】 なし
Description
そこで、さらに高い撥水性をポリオルガノシルセスキオキサン微粒子に付与する方法として、単離したポリメチルシルセスキオキサン微粒子の表面をフロロアルキル基含有のシリル化剤で処理する方法(特許文献9、10参照)、パーフロロアルキルシルセスキオキサン単位を含有するポリオルガノシルセスキオキサン微粒子とする方法(特許文献11参照)等が提案されている。
しかしながら、フロロアルキル基を含有する化合物を使用することは、近年、環境意識の高まりから、ハロゲンフリー化が求められているため、敬遠されている。
すなわち、本発明は、R1SiO3/2単位(ここで、R1は同一又は異種の炭素原子数1〜20の一価有機基である。)が70モル%以上であるポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の表面で、Si(OR2)4(ここで、R2は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基である。)と、(CH3)3SiOR3及び/又は[(CH3)3Si]2NH(ここで、R3は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基である。)とを加水分解、縮合反応して得られ、融点が300℃以上又は融点をもたないことを特徴とするポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子である。
本発明の上記効果は、ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の表面でSi(OR2)4(R2は前出)を反応させることにより、ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の表面にシラノール基及び/又はアルコキシシリル基(≡Si−OR2基)が形成され、これに(CH3)3SiOR3及び/又は[(CH3)3Si]2NH(R3は前出)が反応して、トリメチルシリル基が増加することにより得られるものと推測される。
前記したように、本発明のポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子は、R1SiO3/2単位が70モル%以上であるポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の表面において、Si(OR2)4と、(CH3)3SiOR3及び/又は[(CH3)3Si]2NHとを加水分解、縮合反応させることによって得られる。
R1SiO3/2単位が70モル%以上である上記ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子は、他の単位として、R1 2SiO2/2単位、R1 3SiO1/2単位、又はSiO4/2単位を含むことができる。R1SiO3/2単位を70モル%以上とする理由は、該単位が70モル%未満であると、ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子が軟らかくなり、表面滑り性が不十分となるおそれがあること、該微粒子の真比重が高いと、材料に配合したときに沈降を起こしやすくなるので、真比重は低い方が望ましいこと、また、有機溶剤を含む材料においては、表面滑り性、撥水性等の特性が不十分となるため、有機溶剤に対して不溶であることが必要であることによる。
上記各単位を構成するR1は、炭素原子数1〜20よりなる一種あるいは二種以上の一価有機基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等の不飽和アルキル基;ベンジル基、フェネチル基、β-フェニルプロピル基等のアラルキル基;及びこれら有機基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子に置換したトリフロロプロピル基、β-(パーフロロブチル)エチル基、β-(パーフロロオクチル)エチル基等のハロゲン化有機基;さらに、アミノ基、エポキシ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、メルカプト基、シアノ基等の官能性基を一部含有する上記有機基の中から選択される。これらの中では、メチル基が好ましい。
上記水溶液に添加されるアルコキシシランは、一般式R1Si(OR4)3、R1 2Si(OR4)2、R1 3SiOR4及びSi(OR4)4で示され、その加水分解物及び/又はその部分加水分解縮合物を使用してもよい。上記一般式中、R1は前出と同じであり、R4は炭素原子数1〜6よりなる一種あるいは二種以上のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基であり、特にはメチル基が好ましい。
同様に、中性あるいは酸性の前記水溶液には、界面活性剤、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマー、アルコール等の水溶性有機溶剤が配合されていてもよい。
ここで、R2は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられ、特にはメチル基が好ましい。また、R3は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられ、特には水素原子又はメチル基が好ましい。
また、取り出したポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子が凝集している場合には、ジェットミル、ボールミル、ハンマーミル等の粉砕機で解砕することも必要とされる。
また、本発明のポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径は、0.1〜50μm、特に1〜30μmの範囲とすることが、良好な表面滑り性、ブロッキング防止性、光拡散性、分散性等の特性を得る上で望ましい。
メタノール濃度を20%から2%刻みで増量した各濃度のメタノール水を用意した。そして、これらのメタノール水100gにポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子を添加してガラス棒で10秒間撹拌し、ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子がメタノール水に浮くことなく全量分散し始めるときのメタノール濃度を求め、この濃度の値から、ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の撥水性の評価を行った。すなわち、上記メタノール濃度が高い程、ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の撥水性が高いと評価した。
5リットルのガラスフラスコにイオン交換水3,657g及びアンモニア水(濃度28%)86gを仕込み、水温を20℃とした。翼回転数150rpmの条件で錨型撹拌翼により撹拌を行い、メチルトリメトキシシラン743gを3時間かけて滴下し、この間液温を15〜25℃に保った。滴下終了後15〜25℃で15分間撹拌を行った後、テトラメトキシシラン5g及びトリメチルシラノール9g(テトラメトキシシラン/トリメチルシラノール(モル比)=1.0/3.0、トリメチルシラノールはポリメチルシルセスキオキサン系微粒子100重量部に対し2.5重量部となる量。)を投入し、さらに15〜25℃に保ち1時間撹拌した後、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行った。得られた液を、加圧濾過器を用いて脱液してケーキ状物とし、このケーキ状物を熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系シリコーン微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.3μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は44%であった。
5リットルのガラスフラスコにイオン交換水3,643g及びアンモニア水(濃度28%)86gを仕込み、水温を20℃とした。翼回転数150rpmの条件で錨型撹拌翼により撹拌を行い、メチルトリメトキシシラン743gを3時間かけて滴下し、この間液温を15〜25℃に保った。滴下終了後15〜25℃で15分間撹拌を行った後、テトラメトキシシラン10g及びトリメチルシラノール18g(テトラメトキシシラン/トリメチルシラノール(モル比)=1.0/3.0、トリメチルシラノールはポリメチルシルセスキオキサン系微粒子100重量部に対し4.9重量部となる量。)を投入し、さらに15〜25℃に保ち1時間撹拌した後、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行った。得られた液を、加圧濾過器を用いて脱液してケーキ状物とし、このケーキ状物を熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.2μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は68%であった。
5リットルのガラスフラスコにイオン交換水3,642g及びアンモニア水(濃度28%)86gを仕込み、水温を20℃とした。翼回転数150rpmの条件で錨型撹拌翼により撹拌を行い、メチルトリメトキシシラン743gを3時間かけて滴下し、この間液温を15〜25℃に保った。滴下終了後15〜25℃で15分間撹拌を行った後、テトラメトキシシラン10gを投入し、次いで15分間撹拌後トリメチルメトキシシラン20g(テトラメトキシシラン/トリメチルメトキシシラン(モル比)=1.0/2.9、トリメチルメトキシシランはポリメチルシルセスキオキサン系微粒子100重量部に対し5.5重量部となる量。)を投入し、さらに15〜25℃に保ち1時間撹拌した後、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行った。得られた液を、加圧濾過器を用いて脱液しケーキ状物とし、このケーキ状物を熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粉末(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.3μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は64%であった。
5リットルのガラスフラスコにイオン交換水3,645g及びアンモニア水(濃度28%)86gを仕込み、水温を20℃とした。翼回転数150rpmの条件で錨型撹拌翼により撹拌を行い、メチルトリメトキシシラン743gを3時間かけて滴下し、この間液温を15〜25℃に保った。滴下終了後15〜25℃で15分間撹拌を行った後、テトラメトキシシラン10gを投入し、次いで15分間撹拌後ヘキサメチルジシラザン16g(テトラメトキシシラン/ヘキサメチルジシラザン(モル比)=1.0/1.5、ヘキサメチルジシラザンはポリメチルシルセスキオキサン系微粒子100重量部に対し4.3重量部となる量。)を投入し、さらに15〜25℃に保ち1時間撹拌した後、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行った。得られた液を、加圧濾過器を用いて脱液してケーキ状物とし、このケーキ状物を熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.3μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は64%であった。
5リットルのガラスフラスコにイオン交換水3,738gを仕込み、水温を20℃とした。翼回転数150rpmの条件で錨型撹拌翼により撹拌を行い、メチルトリメトキシシラン720gを投入したところ、発熱が起こり15分後には32℃まで昇温し、透明な状態になった。25〜35℃に保ち1時間撹拌した後、70%エチルアミン水溶液を3.6g投入し、1分撹拌した後、撹拌を停止した。撹拌停止40秒後に白濁が起こり、15分後撹拌を再開し、テトラメトキシシラン10g及びトリメチルシラノール18g(テトラメトキシシラン/トリメチルシラノール(モル比)=1.0/3.0、トリメチルシラノールはポリメチルシルセスキオキサン系微粒子100重量部に対し5.1重量部となる量。)を投入し、さらに25〜35℃に保ち1時間撹拌した後、70%エチルアミン水溶液を10g投入し、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行った。得られた液を、加圧濾過器を用いて脱液しケーキ状物とし、このケーキ状物を熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.2μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は62%であった。
5リットルのガラスフラスコにイオン交換水3,671g及びアンモニア水(濃度28%)86gを仕込み、水温を20℃とした。翼回転数150rpmの条件で錨型撹拌翼により撹拌を行い、メチルトリメトキシシラン743gを3時間かけて滴下し、この間液温を15〜25℃に保った。滴下終了後15〜25℃に保ち1時間撹拌した後、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行った。得られた液を、加圧濾過器を用いて脱液しケーキ状物とし、このケーキ状物を熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.3μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は22%であり、表面改質しない場合には撥水性は低いものであった。
5リットルのガラスフラスコにイオン交換水3,662g及びアンモニア水(濃度28%)86gを仕込み、水温を20℃とした。翼回転数150rpmの条件で錨型撹拌翼により撹拌を行い、メチルトリメトキシシラン743gを3時間かけて滴下し、この間液温を15〜25℃に保った。滴下終了後15〜25℃で15分間撹拌を行った後、トリメチルシラノール9g(トリメチルシラノールはポリメチルシルセスキオキサン系微粒子100重量部に対し2.5重量部となる量。)を投入し、さらに15〜25℃に保ち1時間撹拌した後、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行った。得られた液を、加圧濾過器を用いて脱液しケーキ状物とし、このケーキ状物を熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.2μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は38%であり、トリメチルシラノールのみの反応では撥水性は低いものであった。
5リットルのガラスフラスコにイオン交換水3,663g及びアンモニア水(濃度28%)86gを仕込み、水温を20℃とした。翼回転数150rpmの条件で錨型撹拌翼により撹拌を行い、メチルトリメトキシシラン743gを3時間かけて滴下し、この間液温を15〜25℃に保った。滴下終了後15〜25℃で15分間撹拌を行った後、ヘキサメチルジシラザン8gを投入し、さらに15〜25℃に保ち1時間撹拌した後、55〜60℃まで加熱し、引き続き1時間撹拌を行った。得られた液を加圧濾過器を用いて脱液しケーキ状物とし、このケーキ状物を熱風循環乾燥機中で105℃の温度で乾燥し、乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.2μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は34%であり、ヘキサメチルジシラザンのみの反応では撥水性は低いものであった。
比較例1で得られたポリメチルシルセスキオキサン系微粒子200gを2リットルのプラネタリーミキサーに仕込み、撹拌しながら水4gを添加し、密閉後さらに60℃で10時間撹拌した。室温まで冷却した後、ヘキサメチルジシラザン4.4gを撹拌下添加し、密閉後さらに24時間撹拌し、その後120℃に昇温し、窒素ガスを通気しながら、残存ヘキサメチルジシラザン及び副生成物のアンモニアを除去した。得られた乾燥物をジェットミルで解砕して、ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子(融点:なし)を得た。
このポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の平均粒径をマルチサイザーII(粒度分布測定装置、ベックマン・コールター社製、商品名)を用いて測定したところ、2.3μmであった。
また、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の形状を光学顕微鏡にて観察したところ、球状であった。
さらに、前記方法にて、該ポリメチルシルセスキオキサン系微粒子の撥水性を評価したところ、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度は36%であり、単離されたポリメチルシルセスキオキサン系微粒子に乾式でヘキサメチルジシラザンを反応させた場合には、撥水性は低いものであった。
実施例及び比較例の結果を表1に示した。この表1からわかるように、実施例のポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子は、比較例のものに比べて、メタノール水に全量分散し始めるときのメタノール濃度が高いことから、撥水性に優れていることが確認された。また、実施例のポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子は、撥水性が高いことから、粒子表面に多くのトリメチルシリル基を含有しており、各種材料への分散性、親和性の点でも良好であることが期待される。
Claims (3)
- R1SiO3/2単位(ここで、R1は同一又は異種の炭素原子数1〜20の一価有機基である。)が70モル%以上であるポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の表面で、Si(OR2)4(ここで、R2は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基である。)と、(CH3)3SiOR3及び/又は[(CH3)3Si]2NH(ここで、R3は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基である。)とを加水分解、縮合反応して得られ、融点が300℃以上又は融点をもたないことを特徴とするポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子。
- R1がメチル基である請求項1に記載のポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子。
- アルカリ性物質の水溶液にアルコキシシランを添加し、加水分解、縮合反応させるか、又は中性あるいは酸性の水溶液にアルコキシシランを添加し、加水分解させた後、アルカリ性物質又はその水溶液を添加し、縮合反応させて、ポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の水分散液を得た後、撹拌下、該水分散液にSi(OR2)4(ここで、R2は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基である。)と、(CH3)3SiOR3及び/又は[(CH3)3Si]2NH(ここで、R3は水素原子、又は同一又は異種の炭素原子数1〜6のアルキル基である。)とを添加し、加水分解、縮合反応させることを特徴とする請求項1に記載のポリオルガノシルセスキオキサン系微粒子の製造方法。
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