JP2007276517A - 操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操舵装置1Aは、運転者によって車体前後方向に作動せしめられる操作レバー2L,2Rと、操作レバー2L,2Rの作動により油圧を発生させるマスタシリンダ7L,7Rと、マスタシリンダ7L,7Rからの油圧を受けて作動するスレーブシリンダ12L、12Rと、マスタシリンダ7L,7Rとスレーブシリンダ12L、12R間を接続する油路17〜20と、スレーブシリンダ12L、12Rのピストン14,14と前輪3,3とを接続し、スレーブシリンダ12L、12Rの作動により転舵輪3,3の向きを変更させる連結機構と、を備える。
【選択図】図1
Description
そこで、この発明は、車両搭載性に優れた前後作動式の操舵装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、運転者によって車体前後方向に作動せしめられる操作子(例えば、後述する実施例における操作レバー2,2L,2R)と、前記操作子の作動により油圧を発生させるマスタシリンダ(例えば、後述する実施例におけるマスタシリンダ7,7L,7R)と、前記マスタシリンダからの油圧を受けて作動するスレーブシリンダ(例えば、後述する実施例におけるスレーブシリンダ12,12L,12R)と、前記マスタシリンダと前記スレーブシリンダ間を接続する油路(例えば、後述する実施例における油路17〜26)と、前記スレーブシリンダのピストン(例えば、後述する実施例におけるピストン14)と転舵輪(例えば、後述する実施例における前輪3)とを接続し、前記スレーブシリンダの作動により転舵輪の向きを変更させる連結機構(例えば、後述する実施例におけるナックル31L,31R、タイロッド33、)と、を備えることを特徴とする操舵装置(例えば、後述する実施例における操舵装置1A〜1D)である。
このように構成することにより、操作子を車体前後方向へ作動させると、マスタシリンダの油圧が上昇し、その油圧が油路を介してスレーブシリンダに伝達され、スレーブシリンダを作動させて、連結機構を介し転舵輪の向きを変えることができる。
このように構成することにより、操作子を車体前後方向へ作動させることにより、連結機構を介して転舵輪の向きを変えることができる。
初めに、この発明に係る操舵装置の実施例1を図1および図2の図面を参照して説明する。
図1に示すように、この車両Vの操舵装置1Aにおいては、図示しない運転席の左右斜め前方に設置された操作子としての操作レバー2L,2R(以下、左右の区別をする必要がない場合には操作レバー2と記す)を車体前後方向に動作させることにより、転舵輪である前輪3,3を転舵可能に構成されている。
左右の前輪3,3を支持する左右のナックル31L,31Rは支軸32を介して車体に回動可能に支持されており、左右のナックル31L,31Rにおいて支軸32よりも車体後方側の端部同士は連結ロッド34によって連結されている。
左右のスレーブシリンダ12L、12Rのピストンロッド16,16の先端は、それぞれタイロッド33を介して、左右のナックル31L,31Rにおいて支軸32よりも車体前方側の端部に連結されている。
同様に、右マスタシリンダ7Rの車体前方側の油室10aと右スレーブシリンダ12Rの車幅方向中央側の油室15aが油路19によって接続されており、右マスタシリンダ7Rの車体後方側の油室10bと右スレーブシリンダ12Rの車幅方向外側の油室15bが油路20によって接続されている。
さらに、右ナックル31Rの左回転に伴い、この右ナックル31Rに右タイロッド33を介して連結された右スレーブシリンダ12Rのピストンロッド16が車幅方向左方へ押動されて、ピストン14を車幅方向左方へと押動する。右スレーブシリンダ12Rのピストン14の左方移動によって右スレーブシリンダ12Rの油室15aの油圧が上昇し、この油圧が油路19を介して右マスタシリンダ7Rの油室10aに供給される。油室10aの油圧上昇により、右マスタシリンダ7Rのピストン9が車体後方へと押動され、右操作レバー2Rを車体後方へと回転させる。これにより、左操作レバー2Lと右操作レバー2Rは互いに逆方向に連動して回動する。
前輪3,3を右旋回させるときには、左操作レバー2Lを車体後方に回動するか、右操作レバー2Rを車体前方に回動すればよい。
このように実施例1の操舵装置1Aによれば、簡単な構造ながら、操作レバー2L,2Rを車体前後方向へ回動するだけで操舵をすることができ、操作性に優れている。しかも、車両Vへの搭載性に優れている。
なお、実施例1において、左右のタイロッド33,33と、左右のナックル31L,31Rは、連結機構を構成する。
次に、この発明に係る操舵装置の実施例2を図3の図面を参照して説明する。実施例2の操舵装置1Bが実施例1のものと相違する点は、操作レバーおよびマスタシリンダの数と油圧回路にある。以下、相違点についてだけ説明し、実施例1と同一構成については同一態様部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施例2の操舵装置1Bでは、操作レバー2が運転席の中央前方にただ1つだけ設けられており、この操作レバー2の車体前方にマスタシリンダ7がただ1つだけ設けられていて、マスタシリンダ7のピストンロッド11が操作レバー2に連結されている。
そして、マスタシリンダ7の車体前方側の油室10aと、左スレーブシリンダ12Lの車幅方向中央側の油室15aと、右スレーブシリンダ12Rの車幅方向外側の油室15bが、油路21によって接続され、マスタシリンダ7の車体後方側の油室10bと、左スレーブシリンダ12Lの車幅方向外側の油室15bと、右スレーブシリンダ12Rの車幅方向中央側の油室15aが油路22によって接続されている。
このように実施例2の操舵装置1Bによれば、操作レバー2とマスタシリンダ7がそれぞれ1つだけで済むので、装置構成が実施例1のものよりも簡単になり、装置の小型化やコストダウンを図ることができる。しかも、実施例1と同様、操作性、車両搭載性に優れている。
なお、実施例2において、左右のタイロッド33,33と、左右のナックル31L,31Rは、連結機構を構成する。
次に、この発明に係る操舵装置の実施例3を図4の図面を参照して説明する。実施例3の操舵装置1Cが実施例1のものと相違する点は、スレーブシリンダの数と油圧回路にある。以下、相違点についてだけ説明し、実施例1と同一構成については同一態様部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施例3の操舵装置1Cでは、スレーブシリンダ12が左右の前輪3,3の間の略中央にただ1つだけ設けられており、シリンダ13の軸方向を車幅方向に沿わせて配置されている。シリンダ13内はピストン14によって車幅方向に二つの油室15a、15bに区画されており、ピストン14からは車幅方向左右両方向にピストンロッド16L,16Rが延び、シリンダ13の左右両端から突出し、その先端を左右の前輪3,3に接近する方向に延ばしている。
そして、左マスタシリンダ7Lの車体前方側の油室10aと、右マスタシリンダ7Rの車体後方側の油室10bと、スレーブシリンダ12の右前輪3側の油室15aとが、油路23によって接続されており、右マスタシリンダ7Rの車体前方側の油室10aと、左マスタシリンダ7Lの車体後方側の油室10bと、スレーブシリンダ12の左前輪3側の油室15bとが、油路24によって接続されている。
このように実施例2の操舵装置1Cによれば、スレーブシリンダ12が1つだけで済むので、装置構成が実施例1のものよりも簡単になり、装置の小型化やコストダウンを図ることができる。しかも、実施例1と同様、操作性、車両搭載性に優れている。
なお、実施例3において、左右のタイロッド33,33と、左右のナックル31L,31Rは、連結機構を構成する。
次に、この発明に係る操舵装置の実施例4を図5の図面を参照して説明する。実施例4の操舵装置1Dが実施例1のものと相違する点は、操作レバー、マスタシリンダ、スレーブシリンダの数と油圧回路にある。
実施例4の操舵装置1Dでは、実施例2と同様に、操作レバー2が運転席の中央前方にただ1つだけ設けられており、この操作レバー2の車体前方にマスタシリンダ7がただ1つだけ設けられていて、マスタシリンダ7のピストンロッド11が操作レバー2に連結されている。
そして、マスタシリンダ7の車体前方側の油室10aとスレーブシリンダ12の右前輪3側の油室15aとが油路25によって接続され、マスタシリンダ7の車体後方側の油室10bとスレーブシリンダ12の左前輪3側の油室15bとが油路26によって接続されている。
なお、スレーブシリンダ12のピストン14の左方移動に伴い、スレーブシリンダ12の油室15bの油圧は油路26を介してマスタシリンダ7の油室10bに戻される。
前輪3,3を右旋回させるときには、操作レバー2を車体後方に回動すればよい。
なお、実施例4において、左右のタイロッド33,33と、左右のナックル31L,31Rは、連結機構を構成する。
次に、この発明に係る操舵装置の実施例5を図6および図7の図面を参照して説明する。
図6に示すように、この車両の操舵装置1Eにおいては、図示しない運転席の左右斜め前方に設置された操作子としての操作レバー2L,2R(以下、左右の区別をする必要がない場合には操作レバー2と記す)を車体前後方向に動作させることにより、転舵輪である前輪3,3を転舵可能に構成されている。
左右の前輪3,3を支持する左右のナックル31L,31Rは支軸32を介して車体に回動可能に支持されており、左右のナックル31L,31Rにおいて支軸32よりも車体後方側の端部同士は連結ロッド34によって連結されている。
そして、左ベルクランク40Lにおいて支軸41よりも車体前方側の端部42と、左ナックル31Lにおいて支軸32よりも車体前方側の端部とが、タイロッド43によって連結されており、左ベルクランク40Lにおいて支軸41よりも車幅方向左側の端部44と、左操作レバー2Lにおいてその回動中心から所定寸法上方へ離間した部位とが、リンク45によって連結されている。
同様に、右ベルクランク40Rにおいて支軸41よりも車体前方側の端部42と、右ナックル31Rにおいて支軸32よりも車体前方側の端部とが、タイロッド43によって連結されており、右ベルクランク40Rにおいて支軸41よりも車幅方向右側の端部44と、右操作レバー2Rにおいての回動中心から所定寸法上方へ離間した部位とが、リンク45によって連結されている。
さらに、右ナックル31Rの右回転に伴い、この右ナックル31Rに右タイロッド43を介して連結された右ベルクランク40Rが支軸41を中心に右回転し、この右ベルクランク40Rにリンク45を介して連結された右操作レバー2Rを車体後方へ回動する。これにより、左操作レバー2Lと右操作レバー2Rは互いに逆方向に連動して回動する。
このように実施例5の操舵装置1Eによれば、簡単な構造ながら、操作レバー2L,2Rを車体前後方向へ回動するだけで操舵をすることができ、操作性に優れている。しかも、車両Vへの搭載性に優れている。
なお、実施例5において、左右のベルクランク40L,40Rと、左右のタイロッド43,43と、リンク45,45は、連結機構を構成する。
次に、この発明に係る操舵装置の実施例6を図8の図面を参照して説明する。実施例6の操舵装置1Fが実施例5のものと相違する点は、左右の操作レバー2L,2Rと左右の前輪3,3とを連結する連結機構にある。以下、相違点についてだけ説明し、実施例5と同一構成については同一態様部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施例6の操舵装置1Fにおいては、左右の前輪3,3を支持する左右のナックル31L,31Rが実施例5におけるベルクランク40L,40Rを兼ねた構成になっている。
そして、左ナックル31Lにおいて支軸32よりも車体前方右寄りの端部34と左操作レバー2Lがリンク48によって連結され、右ナックル31Rにおいて支軸32よりも車体前方左寄りの端部34と右操作レバー2Rがリンク48によって連結されている。
また、左ナックル31Lが右回転する結果、この左ナックル31Lに連結ロッド34を介して連結された右ナックル31Rが同じく右回転し、右前輪3を右旋回させる。
さらに、右ナックル31Rの右回転に伴い、この右ナックル31Rにリンク48を介して連結された右操作レバー2Rが車体前方に回動する。これにより、左操作レバー2Lと右操作レバー2Rは互いに逆方向に連動して回動する。
このように実施例6の操舵装置1Fによれば、実施例5におけるベルクランク40L,40Rとタイロッド43,43が不要になるので、装置構成が実施例5のものよりも簡単になり、装置の小型化やコストダウンを図ることができる。しかも、実施例5と同様、操作性、車両搭載性に優れている。
なお、実施例6において、ナックル31L,31Rはベルクランクを構成し、ナックル31L,31Rとリンク48,48は、連結機構を構成する。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例はいずれもこの発明を四輪車両の操舵装置に適用した態様であったが、三輪車両や二輪車両の操舵装置に適用することも可能である。
また、操作子は、前後回動式の操作レバーに限るものではなく、車体前後方向に直線的に可動するピストン式のものであってもよい。
2,2L,2R 操作レバー(操作子)
3 前輪(転舵輪)
7,7L,7R マスタシリンダ
12,12L,12R スレーブシリンダ
17〜26 油路
31L,31R ナックル(連結機構)
33 タイロッド(連結機構)
40L,40R ベルクランク(クランク、連結機構)
43 タイロッド(連結機構)
45 リンク(連結機構)
48 リンク(連結機構)
Claims (2)
- 運転者によって車体前後方向に作動せしめられる操作子と、
前記操作子の作動により油圧を発生させるマスタシリンダと、
前記マスタシリンダからの油圧を受けて作動するスレーブシリンダと、
前記マスタシリンダと前記スレーブシリンダ間を接続する油路と、
前記スレーブシリンダのピストンと転舵輪とを接続し、前記スレーブシリンダの作動により転舵輪の向きを変更させる連結機構と、
を備えることを特徴とする操舵装置。 - 運転者によって車体前後方向に作動せしめられる操作子と、
前記操作子と転舵輪とをクランクを介して連結する連結機構と、
を備えることを特徴とする操舵装置。
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