JP2006056468A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操舵装置の操作性を向上する。
【解決手段】 操舵装置10Bは、運転席の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバー21bと、操作レバー21bの上部に設けられ運転者に把持されるグリップ250と、操作レバー21bの前後動を転舵輪の転舵動作に変換する変換機構と、を備え、グリップ250の軸線が操作レバー21bの軸線に対して傾斜している。
【選択図】 図8

Description

この発明は、車両用操舵装置に関するものである。
車両用操舵装置における操作子としては丸形の回転ハンドルが一般的である。
また、特許文献1には、丸形の回転ハンドルを操作子とする操舵装置であって、車両のステアリング系の舵角比(ステアリングの操舵角に対する転舵輪の転舵角の比)を車速に応じて変化させる可変舵角比装置を備えた車両用操舵装置が開示されている。
特開2001−260924号公報
しかしながら、回転ハンドルを操作子とする一般的な操舵装置の場合、転舵輪を大きく転舵させるときには回転ハンドルを持った両腕を交差させたり、操作途中で回転ハンドルを持ち替えなければならず、操作性が悪かった。また、可変舵角比装置を備えている場合であっても、転舵輪を最大転舵させるときには同様のハンドル操作が必要で、操作性が悪かった。
そこで、この発明は、操作子を持った腕を交差させたり操作子の持ち替えが不要で、人間工学的に操作し易い車両用操舵装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、運転席(例えば、後述する実施例における運転席5)の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバー(例えば、後述する実施例における操作レバー21b)と、前記操作レバーの上部に設けられ運転者に把持されるグリップ(例えば、後述する実施例におけるグリップ250)と、前記操作レバーの前後動を転舵輪(例えば、後述する実施例における前輪2)の転舵動作に変換する変換機構(例えば、後述する実施例における変換機構30)と、を備え、前記グリップの軸線が前記操作レバーの軸線に対して傾斜していることを特徴とする車両用操舵装置(例えば、後述する実施例における操舵装置10B)である。
このように構成することにより、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、操作レバーに対してグリップを所定角度傾けて設けることで、運転者がグリップを把持し易くなり、操作し易くなる。
請求項2に係る発明は、運転席(例えば、後述する実施例における運転席5)の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバー(例えば、後述する実施例における操作レバー21b)と、前記操作レバーの上部に設けられ運転者に把持されるグリップ(例えば、後述する実施例におけるグリップ250)と、前記操作レバーの前後動を転舵輪(例えば、後述する実施例における前輪2)の転舵動作に変換する変換機構(例えば、後述する実施例における変換機構30)と、を備え、前記操作レバーに対する前記グリップの相対位置と姿勢の少なくともいずれか一方が調整可能であることを特徴とする車両用操舵装置(例えば、後述する実施例における操舵装置10B)である。
このように構成することにより、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップの位置または姿勢を調整することが可能になる。
請求項3に係る発明は、運転席(例えば、後述する実施例における運転席5)の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバー(例えば、後述する実施例における操作レバー21b)と、前記操作レバーの上部に該操作レバーの軸線方向へ摺動可能に設けられ運転者に把持されるグリップ(例えば、後述する実施例におけるグリップ250)と、前記操作レバーの前後動を転舵輪(例えば、後述する実施例における前輪2)の転舵動作に変換する変換機構(例えば、後述する実施例における変換機構30)と、前記操作レバーを前後方向へ回転したときの前記グリップの移動軌跡を規制する規制機構(例えば、後述する実施例におけるアーム300、ロッド302、ガイドローラー303、スライダ304、ピン305、あるいは、水平部417、スライドピン419、ガイド部413、ガイド溝421)と、を備えることを特徴とする車両用操舵装置である。
このように構成することにより、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、グリップを所望する軌跡に沿って移動させることができる。
請求項4に係る発明は、運転席(例えば、後述する実施例における運転席5)の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバー(例えば、後述する実施例における操作レバー21b)と、前記操作レバーの上部に設けられ運転者に把持されるグリップ(例えば、後述する実施例におけるグリップ250)と、前記操作レバーの前後動を転舵輪(例えば、後述する実施例における前輪2)の転舵動作に変換する変換機構(例えば、後述する実施例における変換機構30)と、を備え、前記操作レバーを前記車体に回転可能に支持する支持軸(例えば、後述する実施例におけるシャフト400a,400b)がその軸線をほぼ鉛直に向けていることを特徴とする車両用操舵装置である。
このように構成することにより、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、グリップを一平面内で前後回転させることができる。
請求項5に係る発明は、運転席(例えば、後述する実施例における運転席5)の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバー(例えば、後述する実施例における操作レバー21b)と、前記操作レバーの上部に設けられ運転者に把持されるグリップ(例えば、後述する実施例におけるグリップ250)と、前記操作レバーの前後動を転舵輪(例えば、後述する実施例における前輪2)の転舵動作に変換する変換機構(例えば、後述する実施例における変換機構30)と、前記グリップの前記車体に対する姿勢を一定に保つ姿勢保持機構(例えば、後述する実施例におけるリンク281A,281B、あるいは、ロッド302、ガイドローラー303、アーム300、スライダ304、ピン305)と、を備えることを特徴とする車両用操舵装置である。
このように構成することにより、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、操作レバーを前後方向に回転させている間、グリップを車体に対して常に一定の姿勢に保持することができる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の発明において、前記姿勢保持機構は、平行リンク(例えば、後述する実施例におけるリンク281A,281B)からなる前記操作レバーにより構成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、操作レバーを前後方向に回転させている間、グリップを車体に対して常に一定の姿勢に保持することができる。
請求項7に係る発明は、請求項5に記載の発明において、前記姿勢保持機構は、前記グリップを車体に対し前後方向に平行移動せしめる平行移動機構(例えば、後述する実施例におけるロッド302、ガイドローラー303)と、前記グリップと前記操作レバーとを相対回転可能に連結するとともに前記グリップを前記操作レバーの軸線方向へ摺動可能に連結する連結機構(例えば、後述する実施例におけるアーム300、スライダ304、ピン305)と、を備えて構成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、操作レバーを前後方向に回転させている間、グリップを車体に対して常に一定の姿勢に保持することができる。
請求項1に係る発明によれば、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができ、しかも、運転者がグリップを把持し易くなるので、操作性が向上する。
請求項2に係る発明によれば、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップの位置または姿勢を調整することが可能になるので、操作性が向上する。
請求項3に係る発明によれば、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、グリップを所望する軌跡に沿って移動させることができるので、運転者に負担となるグリップの余計な動きを排除することができ、操作性が向上する。
請求項4に係る発明によれば、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、グリップを同一水平面内で前後移動させることができるので、運転者に負担となるグリップの余計な動きを排除することができ、操作性が向上する。
請求項5から請求項7に係る発明によれば、運転者はグリップを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。しかも、操作レバーを前後方向に回転させている間、グリップを車体に対して常に一定の姿勢に保持することができるので、運転者に負担となるグリップの余計な動きを排除することができ、操作性が向上する。
初めに、この発明の車両用操舵装置に関連する基礎となる技術(以下、基礎技術という)を図1から図6の図面を参照して説明する。
車両1は、前輪2,2を転舵輪、後輪3,3を駆動輪とする4輪車であり、車体フレーム(車体)4に支持された後輪3は図示しないエンジン等の駆動装置により回転駆動されるようになっている。前輪2は、車体フレーム4におけるフロントクロスメンバ4aの両端に回転可能に支持されたナックル31の車軸部31aに回転可能に取り付けられている。
また、車体フレーム4には前輪2と後輪3の間であって車幅方向略中央に運転席5が設置されており、この運転席5の側方であって運転席5の前方に操舵装置10Aが設けられている。
操舵装置10Aは、運転者が操作してその操作意志を伝達する操作部20と、操作部20の動作を前輪2,2の転舵動作に変換する変換機構30とから構成されている。
操作部20と変換機構30について詳述する。車体フレーム4には、センタクロスメンバ4bの前方にサブクロスメンバ4dが設けられており、このサブクロスメンバ4dの上にベースプレート40が固定されている。ベースプレート40の上には車幅方向に互いに離間して3つの軸受41,42,43が設置されており、運転席5側から見て左側の軸受41と中央の軸受42によってシャフト44aが軸心を車幅方向に沿わせ回転可能に支持され、運転席5側から見て右側の軸受43と中央の軸受42によってシャフト44bが軸心を車幅方向に沿わせ回転可能に支持されている。また、中央の軸受42内にはシャフト44a,44bを連動するとともに互いの回転方向を逆にする逆転機構(図示せず)が内蔵されており、シャフト44aとシャフト44bは常に逆方向に同角度だけ回転するようにされている。
シャフト44a,44bはその先端を軸受41,43から突出させており、シャフト44a,44bの先端に操作レバー21a,21bがシャフト44a,44bに対して直交して配置され固定されている。つまり、操作レバー21a,21bは、軸受41〜43を介して車体フレーム4に、シャフト44a,44bを回転中心にして車両1の前後方向へ回転可能に支持されており、操作レバー21a,21bの支持軸としてのシャフト44a、44bはその軸線を車幅方向に沿わせて水平姿勢に配置されている。
操作レバー21a,21bは真っ直ぐな板状をなし、その上端にそれぞれグリップ部22a,22bが設けられている。図5および図6に示すように、操作レバー21a,21bとグリップ部22a,22bの軸線は同一直線上に配置され、一直線状をなしている。
操作レバー21a,21bの下端はシャフト44a,44bとの連結部よりも下方に突出しており、左側の操作レバー21aの下端と左側のナックル31のナックルアーム31bの先端がタイロッド50aによって連結され、右側の操作レバー21bの下端と右側のナックル31のナックルアーム31bの先端がタイロッド50bによって連結されている。
この操舵装置10Aにおいて、操作部20は操作レバー21a,21bとグリップ部22a,22bを備えて構成され、変換機構30は、ナックル31、シャフト44a,44b、タイロッド50a,50bを備えて構成されている。
また、この操舵装置10Aにおいては、操作レバー21a,21bは、車両1を直進させる状態に保持するときに、略鉛直姿勢となるように設定されている。以下、車両1の直進を保持するときの操作レバー21a,21bの姿勢を「直進保持姿勢」と称す。
そして、操作レバー21a,21bを直進保持姿勢にしたときに、運転者が左右両方の肘を曲げた状態でグリップ部22a,22bを掴むことができるように、予め運転席5と操作レバー21a,21bとの相対位置関係が設定されている。
このように構成された操舵装置10Aにおいては、例えば、左側の操作レバー21aを前方に傾転するとシャフト44aが同方向に回転し、前述した逆転機構の作用によりシャフト44bが逆方向に回転し、右側の操作レバー21bが後方に傾転する。そして、操作レバー21aを前方に傾転すると、操作レバー21aの下端に連結されたタイロッド50aが後方に引かれ、その結果、左側のナックル31が平面視で時計回り方向に回転し、左側の前輪2が右旋回方向に転舵せしめられる。また、これと同時に、右側の操作レバー21bが後方に傾転するので、操作レバー21bの下端に連結されたタイロッド50bが前方に押し出され、その結果、右側のナックル31も平面視で時計回り方向に回転し、右側の前輪2も右旋回方向に転舵せしめられる。左側の操作レバー21aを後方に傾転した場合(換言すると、右側の操作レバー21bを前方に傾転した場合)は、左右のナックル31が平面視で反時計回り方向に回転し、左右の前輪2は左旋回方向に転舵せしめられる。
この操舵装置10Aにおいては、運転者は操作レバー21a,21bのグリップ部22a,22bを左右の手で持ち、左右の腕を前後に曲げ伸ばしすることによって、前輪2,2を転舵させることができる。換言すると、運転者は操作レバー21a,21bを持った腕を前後動させるだけで操舵することができる。
また、直進保持姿勢における操作レバー21a,21bのグリップ部22a,22bを掴んだ運転者が、一方の腕を伸ばしたときにその腕の肘が真っ直ぐに伸びる前における操作レバー21a,21bの姿勢で、前輪2,2の転舵角が最大になるように、予め各部の寸法が設定されている。
したがって、運転者は操作レバー21a,21bを持った腕の肘を伸ばす動作を1回行うだけで前輪2,2を最大転舵することができる。すなわち、従来の丸形回転ハンドルにおいて大きな転舵角を得るときにはハンドルを持った両腕を交差させたりハンドルの持ち替えが必要であったが、この操舵装置10Aでは不要であり、操作性が極めてよくなる。なお、図1および図2において、実線は直進保持姿勢の状態を示し、二点鎖線は前輪2,2を最大転舵した状態を示している。
また、運転者は腕を前後動するだけの単純動作で操舵することができるので、操舵速度が速くなる。また、この操作は人間の拮抗二関節動作を主体としているので操作負荷と疲労を低減することができる。
このように構成された基礎技術の操舵装置10Aも十分に操作性がよいのであるが、人間工学的な見地から未だ改良の余地を残している。この発明に係る操舵装置10Bは、前述した基礎技術の操舵装置10Aにおける操作部20に改良を加えたものである。
以下、この発明に係る車両用操舵装置の実施例を図7から図72の図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、前述した基礎技術の操舵装置10Aと同一構成部分については説明を省略し、相違点のみを説明するものとする。
人間工学的に見ると、人が腕を下げた状態から自然に腕を前に出して手を軽く握ると、図7に示すように、手首102より先の手部101が体の正面方向111に対して若干の角度αだけ内側に傾くことがわかっている。なお、図7は右手の場合を示しているが、左手の場合も同様である。
そこで、実施例1の操舵装置10Bでは、図8および図9に示すように、操作レバー21bを、シャフト44bとの連結部から所定寸法上方に離間した部位(以下、屈曲部という)201において角度αだけ内側に屈曲させ、その操作レバー21bの上部であって操作レバー21bの軸線延長上に、グリップ部22bを構成するグリップ250を設けている。つまり、操作レバー21bにおいてシャフト44bとの連結部よりも下側を基部202、上側を先部203とすると、操作レバー21bの基部202は水平姿勢のシャフト44bに対して直交する姿勢に設置されているが、操作レバー21bの先部203は基部202に対して車幅方向内側に角度αだけ傾斜しており、操作レバー21bの先部203の軸線延長上に設置されたグリップ250も操作レバー21bの基部202に対して車幅方向内側に傾斜して配置されている。なお、図8および図9は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者がグリップ部22a,22b(グリップ250)を把持し易くなり、操作し易くなる。
次に、図10および図11を参照して実施例2を説明する。実施例2の操舵装置10Bは実施例1の変形例であり、グリップ部22bの車幅方向内側への傾き角度(以下、車幅方向内側傾斜角度という)αを調整可能にしたものである。
詳述すると、実施例2では、操作レバー21bとグリップ部22bを別体に構成する。グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるアーム251と、アーム251の延長上に設けられたグリップ250から構成されている。アーム251の下端は操作レバー21bの先部にロックレバー253のシャフト部(図示略)を介して相対回転可能に連結されるとともに、ロックレバー253を締め込むことによりアーム251を操作レバー21bに固定することができるように構成されている。なお、図10および図11は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップ部22b(グリップ250)の車幅方向内側傾斜角度αを調整することができるので、操作性がさらに向上する。
次に、図12および図13を参照して実施例3を説明する。実施例3の操舵装置10Bは実施例2の変形例であり、グリップ部22bの車幅方向内側傾斜角度αを調整可能にしただけでなく、左右のグリップ部22a,22bの離間寸法を調整可能にしたものである。
詳述すると、操作レバー21bは、シャフト44bに連結される第1レバー206と、第1レバー206の先部にロックレバー209のシャフト部(図示略)を介して相対回転可能に連結された第2レバー207から構成されている。グリップ部22bは、実施例2の場合と同様に、操作レバー21bに連結されるアーム251と、アーム251の延長上に設けられたグリップ250から構成されていて、アーム251の下端は第2レバー207の先部にロックレバー210のシャフト部(図示略)を介して相対回転可能に連結されている。なお、図12および図13は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
実施例3の場合には、ロックレバー209を緩めて第2レバー207を第1レバー206に対し車幅方向に回転することにより、左右のグリップ部22a,22b間の間隔を変更することができ、所望の間隔に設定した後、ロックレバー209を締め込むことにより固定することができる。さらに、ロックレバー210を緩めてグリップ部22bのアーム251を第2レバー207に対し車幅方向に回転することにより、グリップ部22bの車幅方向内側傾斜角度αを変更することができ、所望の傾斜角度に設定した後、ロックレバー210を締め込むことにより固定することができる。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、両手で左右のグリップ250,250を握った際のグリップ部22a,22b間の間隔を調整することができ、また、グリップ部22a,22b間の間隔調整とは独立してグリップ部22a,22bの車幅方向内側傾斜角度αを調整することができるので、操作性がさらに向上する。
次に、図14〜図18を参照して実施例4を説明する。実施例4の操舵装置10Bは実施例2の変形例であり、実施例3と同様に、グリップ部22bの車幅方向内側傾斜角度αを調整可能にしただけでなく、左右のグリップ部22a,22bの離間寸法を調整可能にしたものである。
詳述すると、操作レバー21bの上端にスライドボックス211が設けられ、このスライドボックス211にスライダー212が車幅方向へスライド可能に挿通されるとともに、スライダー212をスライドボックス211に対して移動不能にするための第1ロックレバー213が設けられている。第1ロックレバー213はそのねじ部213aがスライドボックス211に螺合しており、第1ロックレバー213を締め込むことによりねじ部213aの先端がスライダー212の側壁を押圧し、スライダー212を移動不能にすることができ、第1ロックレバー213を緩ませることにより、スライダー212をスライドボックス211に対してスライドさせることができる。
グリップ部22bは、アーム215と、アーム215の軸線延長上に設けられたグリップ250から構成されており、アーム215の下端215aがスライダー212における車幅方向内側の端部212aに第2ロックレバー216のシャフト部216aを介して車幅方向へ回転可能に取り付けられている。図18に示すように、第2ロックレバー216のシャフト部216aの先部にはねじ部216bが形成されていて、このねじ部216bがアーム215の下端215aの片側にねじ込まれている。そして、第2ロックレバー216を締め込むことによりスライダー212の端部212aをアーム215の下端215aで挟持して固定することができ、第2ロックレバー216を緩ませることによりアーム215をスライダー212に対して車幅方向に回転可能にすることができる。なお、図14〜図18は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このように構成すると、グリップ250の高さを変えることなく、グリップ部22a,22bの離間寸法を調整することができ、また、グリップ部22a,22b間の間隔調整とは独立してグリップ部22a,22bの車幅方向内側傾斜角度αを調整することができるので、操作性がさらに向上する。
ところで、人間工学的に見ると、人が腕を下げた状態から自然に腕を前に出して棒を軽く握ると、図19に示すように、手部101に握られた棒の軸線113は鉛直方向112に対して若干の角度βだけ前傾することがわかっている。なお、図19は右手の場合を示しているが、左手の場合も同様である。
そこで、実施例5の操舵装置10Bでは、図20および図21に示すように、グリップ部22bを車幅方向内側に傾けるだけでなく、操作レバー21bの先部203を、グリップ部22bとの連結部から所定寸法下方に離間した部位(以下、屈曲部という)205において角度βだけ車両前方に屈曲させ、先部203の上部にグリップ部22bを先部203の軸線延長上に設けている。つまり、操作レバー21bにおいて屈曲部205よりも上方の先部203の延長上に設置されたグリップ250は、操作レバー21bの基部202に対して車両前方に傾斜して配置されている。なお、図20および図21は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者がグリップ部22a,22b(グリップ250)を把持し易くなり、操作し易くなる。
次に、図22〜図26を参照して実施例6を説明する。実施例6の操舵装置10Bでは、右側のグリップ部22bが操作レバー21bに対して車両前方に傾斜しており、その前傾角度βが調整可能にされている。この実施例においては、グリップ部22bは車幅方向内側に傾けられていない。
詳述すると、グリップ部22bは、下端面にウォームギヤ217を有するアーム218と、アーム218の軸線延長上に設けられたグリップ250から構成されており、アーム218の中間部が支持軸220を介して操作レバー21bの上端部221に車両前後方向に回転可能に取り付けられている。そして、ウォームギヤ217に噛み合うウォーム222が、ブラケット223を介して操作レバー21bに回転可能に支持されている。図26に示すように、ブラケット223を貫通したウォーム222のシャフト部の一端には調整ダイヤル224が固定されており、この調整ダイヤル224を回転してウォーム222を回転させると、ウォーム222とウォームギヤ217の噛み合いによりアーム218が支持軸220を中心にして車両前後方向に回転し、操作レバー21bに対するグリップ部22bの前傾角度βを変えることができる。なお、ウォームギヤ217からウォーム222へは回転力が伝達されないので、グリップ部22bを持って操舵するときに、操作レバー21bに対するグリップ部22bの前傾角度βが変化することはない。図22〜図26は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、操作レバー21bに対するグリップ部22bの前傾角度βを変更することができるので、操作性がさらに向上する。
次に、図27および図28を参照して実施例7を説明する。実施例7の操舵装置10Bは、実施例6と同様に、右側のグリップ部22bが操作レバー21bに対して車両前方に傾斜しており、その前傾角度βが調整可能にされている。実施例7においては、グリップ部22bは車幅方向内側に傾けられていない。
実施例7の操舵装置10Bが実施例6と相違する点は、グリップ部22bの前傾角度βの調整機構にある。グリップ部22bは、下部が扇形に形成されたアーム225と、アーム225の軸線延長上に設けられたグリップ250から構成されており、アーム225の中間部が支持軸227を介して操作レバー21bの上端部221に車両前後方向に回転可能に取り付けられている。アーム225の扇形部分225aにはガイド孔225bが支軸227を中心とした円弧状に形成されていて、このガイド孔225bにはロックレバー228のシャフト部229が挿通している。シャフト部229の先部はねじになっていて、このねじが操作レバー21bに固定されているボス部230に螺合している。このロックレバー228を緩めてグリップ部22bを操作レバー21bに対して車両前後方向に回転させることによりグリップ部22bの前傾角度βを変更することができ、ロックレバー228を締め込むことによりグリップ部22bを操作レバー21bに対して所望の前傾角度βに設定して固定することができる。なお、図27および図28は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、操作レバー21bに対するグリップ部22bの前傾角度βを変更することができるので、操作性がさらに向上する。
次に、図29および図30を参照して実施例8を説明する。実施例8の操舵装置10Bは、グリップ部22bの高さを調整可能にしたものである。実施例8では、グリップ部22bは、車幅方向内側に傾けられておらず、操作レバー21bに対して傾斜姿勢にもされていない。
詳述すると、グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるアーム231と、アーム231の軸線延長上に設けられたグリップ250から構成されており、アーム231には軸線方向に長尺の長孔231aが設けられている。操作レバー21bの先部の右側面には軸線方向に延びるガイド溝233が設けられていて、このガイド溝233にグリップ部22bのアーム231が摺動可能に係合している。そして、ロックレバー234のシャフト部234aがグリップ部22bの長孔231aに挿通され、シャフト部234aの先部に設けられたねじが操作レバー21bのナット部235に螺合している。このロックレバー234を緩めてグリップ部22bのアーム231をガイド溝233に沿って摺動させることによりグリップ部22bの高さを変更することができ、ロックレバー234を締め込むことによりグリップ部22bを所望の高さに設定して固定することができる。なお、図29および図30は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップ250の高さを変更することができるので、操作性がさらに向上する。
次に、図31〜図34を参照して実施例9を説明する。実施例9の操舵装置10Bは、実施例8と同様に、グリップ部22bの高さを調整可能にしたものである。実施例9では、グリップ部22bは、車幅方向内側に傾けられておらず、操作レバー21bに対して傾斜姿勢にもされていない。
詳述すると、操作レバー21bは、シャフト44bに連結された第1レバー236Aと、第1レバー236Aの先部にその軸線延長上に配置されてボルト固定された断面円形のガイド筒236Bから構成されている。ガイド筒236Bには、上端を開口させて軸線方向に延びる矩形断面のガイド孔237が設けられており、ガイド筒236Bの上端には、中央に雌ねじ238を備えた調節ダイヤル239が、回転可能で且つ離脱不能に取り付けられている。グリップ部22bは、ガイド孔237に収容される断面略矩形のアーム240と、アーム240の軸線延長上に設けられたグリップ250から構成されいる。アーム240は、ガイド筒236Bに対して回転不能で且つ軸線方向(上下方向)に摺動可能なように、ガイド孔237よりも断面を若干小さく形成されている。また、アーム240の四隅は円弧状に形成されていて、この四隅に雄ねじ240aが軸線方向ほぼ全長に亘って形成されている。この雄ねじ240aは調節ダイヤル239の雌ねじ238に螺合し、調節ダイヤル239を貫通したアーム240がガイド孔237に挿入される。
このように構成された実施例9の場合には、調節ダイヤル239を回転することにより、ガイド孔237に回転不能に係合するアーム240を上下させることができ、グリップ250を所望の高さに変更することができる。なお、図31〜図34は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップ250の高さを変更することができるので、操作性がさらに向上する。
次に、図35および図36を参照して実施例10を説明する。実施例10の操舵装置10Bは、グリップ部22bの車両前後方向位置を調整可能にしたものである。実施例10では、グリップ部22bは、車幅方向内側に傾けられておらず、操作レバー21bに対して傾斜姿勢にもされていない。
詳述すると、グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるアーム242と、アーム242の延長上に設けられたグリップ250から構成されている。アーム242はL字形をなし、起立部242aの上部軸線延長上にグリップ250が連結され、起立部242aの下端から車両前方に延出する水平部242bには車両前後方向に延びる長孔242cが設けられている。操作レバー21bは逆L字形をなし、起立部244の上端から水平部245が車両前方に延出して構成されている。水平部245の右側面には水平方向に延びるガイド溝246が設けられていて、このガイド溝246にアーム242の水平部242bが摺動可能に係合している。そして、ロックレバー247のシャフト部247aがアーム242bの長孔242cに挿通され、シャフト部247aの先部に設けられたねじが操作レバー21bのナット部248に螺合している。
このロックレバー247を緩めてアーム242の水平部242bを操作レバー21bのガイド溝246に沿って摺動させることによりグリップ部22bの車両前後方向位置を変更することができ、ロックレバー247を締め込むことによりグリップ部22bを所望の前後方向位置に設定して固定することができる。なお、図35および図36は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップ250の車両前後方向位置を変更することができるので、操作性がさらに向上する。
次に、図37および図38を参照して実施例11を説明する。実施例11の操舵装置10Bは実施例10の変形例であり、グリップ部22bの車両前後方向位置と上下方向位置を調整可能にしたものである。
実施例11の操舵装置10Bが実施例10と相違する点は、操作レバー21bの水平部245におけるガイド溝246が車両前方に向かって上り勾配に傾斜していることと、グリップ部22bのアーム242の水平部242bをガイド溝246に係合させた状態でグリップ250が鉛直方向に対して若干車両前方に傾斜する姿勢に設定されていることである。なお、図37および図38は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、ロックレバー247を緩めてアーム242の水平部242bをガイド溝246に沿って摺動させることにより、グリップ部22bの車両前後方向位置と上下方向位置を同時に変更することができる。また、グリップ250が前傾姿勢になっているので運転者がグリップ250を握り易くなる。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップ250の車両前後方向位置および上下方向位置を変更することができるので、操作性がさらに向上する。
なお、実施例11では、ガイド溝246を車両前方に向かって上り勾配に傾斜させたが、ガイド溝246を車両前方に向かって下り勾配に傾斜させてもよい。
次に、図39および図40を参照して実施例12を説明する。実施例12の操舵装置10Bは、機能的には実施例11と同じで、グリップ部22bの車両前後方向位置と上下方向位置を調整可能にしたものである。しかしながら、位置調整機構が実施例11のものと異なる。
詳述すると、グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるアーム260と、アーム260の延長上に設けられたグリップ250から構成されている。アーム260は、その上部側260aが下部側260bに対して車両前方に傾斜しており、上部側260aの軸線延長上にグリップ250が設けられている。アーム260の下部側260bは操作レバー21bと常に平行となるように、互いに平行をなす一対のリンク262A,262Bを介して、操作レバー21bの先部266に連結されており、リンク262A,262Bの両端はいずれも操作レバー21bあるいはアーム260に対して回動自在に連結されている。また、アーム260の下端部と操作レバー21bの上端部には、ナット263A,263Bが固定されており、ナット263Aとナット263Bには互いに逆向きの雌ねじ(すなわち、一方のナットは右ねじ、他方のナットは左ねじ)が形成されている。そして、これらナット263A,263Bに、ダイヤル265を備えた調整ロッド264の雄ねじ部264A,264Bがそれぞれ螺合している。
この実施例12では、調整ロッド264を回転することによりナット263A,263B間の距離が変わり、グリップ部22bを車両前後方向および上下方向へ同時に平行移動させることができ、グリップ部22bを車両前方に移動させるのにしたがって上方へ移動させることができる。なお、図39および図40は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップ250の車両前後方向位置および上下方向位置を変更することができるので、操作性がさらに向上する。
なお、ナット263A,263Bを、図39において符号269A,269Bで示す位置に設置し、これらに調整ロッド264の雄ねじ264A,264Bを螺合してもよい。
次に、図41〜図43を参照して実施例13を説明する。実施例13の操舵装置10Bは実施例10の変形例であり、グリップ部22bの車両前後方向位置と車幅方向位置を調整可能にしたものである。
実施例13の操舵装置10Bが実施例10と相違する点は、操作レバー21bの水平部245およびガイド溝246が車両前方に進むにしたがって車幅方向外側に向かうように配置されていることと、グリップ部22bのアーム242の水平部242bをガイド溝246に係合させた状態でグリップ250が鉛直方向に対して若干車両前方に傾斜する姿勢に設定されていることである。なお、図41〜図43は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、ロックレバー247を緩めてアーム242の水平部242bをガイド溝246に沿って摺動させることにより、グリップ部22bの車両前後方向位置と車幅方向位置を同時に変更することができる。また、グリップ250が前傾姿勢になっているので運転者がグリップ250を握り易くなる。
したがって、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップ250の車両前後方向位置および車幅方向位置を変更することができるので、操作性がさらに向上する。
なお、実施例11では、ガイド溝246を車両前方に進むにしたがって車両外側に向かうように配置したが、ガイド溝246を車両前方に進むにしたがって車両内側に向かうように配置してもよい。
次に、図44〜図46を参照して実施例14を説明する。実施例14の操舵装置10Bは、グリップ部22bの高さと車両前後方向位置と車幅方向位置を調整可能にしたものである。実施例14では、グリップ部22bは、車幅方向内側に傾けられておらず、前傾姿勢にもされていない。
詳述すると、操作レバー21bは、シャフト44bに連結された第1レバー270Aと、第1レバー270Aの先部にその軸線延長上に配置されてボルト固定されたガイド筒270Bと、ガイド筒270Bに回転不能且つ上下方向に摺動可能に取り付けられた昇降ロッド270Cから構成されている。ガイド筒270Bの上端には調節ダイヤル271が回転可能で且つ離脱不能に取り付けられており、調整ダイヤル271を回転することにより、昇降ロッド270Cをガイド筒270Bに対して上下動させることができるようになっている。なお、昇降ロッド270Cをガイド筒270Bに対して上下動可能にする機構は、実施例9においてグリップ部22bのアーム240をガイド筒236Bに上下動可能にする機構と同じであるので、その説明は省略する。
グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるアーム272と、アーム272の一端に起立姿勢に固定されたグリップ250から構成されている。アーム272は平板状をなし、その上面及び下面を水平姿勢にされて昇降ロッド270Cの上に配置されており、アーム272の長手方向に沿って延びる長孔272aを有している。この長孔272aにはロックレバー274のシャフト部(図示略)が挿通しており、該シャフト部の先端のねじ部が昇降ロッド270Cの上面に設けられたねじ孔(図示略)に螺合しており、ロックレバー274を締め付けることで、アーム272を昇降ロッド270Cに固定することができるようになっている。なお、図44〜図46は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
この実施例14では、調整ダイヤル271を回転することによりグリップ部22bの高さを変更することができる。また、ロックレバー274を緩めると、グリップ部22bのアーム272を昇降ロッド270Cに対して車両前後方向に移動させることができるとともに、アーム272を昇降ロッド270Cに対して水平回転させることができるので、グリップ250の車両前後方向位置および車幅方向位置を変更することができる。
このようにすると、運転者の体格に応じて、あるいは運転者の好みに応じて、グリップ250の高さ、車両前後方向位置、および車幅方向位置を変更することができるので、操作性がさらに向上する。
ところで、図1〜図6に示される前述した基礎技術の操舵装置10Aにおいて、操作レバー21a,21bの回転操作を行う際、運転者の動作は図47に示すように肘103の曲げ伸ばしによる手部101の直線的な前後動が主体となる。この運動をグリップ部22a,22bを握らずに行うと、運動中の手首102より先の手部101は角度変化することなく平行移動している。
しかしながら、基礎技術の操舵装置10Aにおいては、グリップ部22bを一体固定させた操作レバー21bがシャフト44bを回転中心として回転する構造になっているので、例えば、図48に示すように直進保持姿勢においてグリップ部22bが鉛直方向に対して車両前方に角度θだけ前傾している場合に、そのグリップ部22bを実際に握って操作レバー21bを回転操作すると、鉛直方向に対するグリップ部22bの角度が操作レバー21bの回転に伴って図示の如く増減する。したがって、実際の操作レバー21bの回転操作では、グリップ部22bを握っている手部101に前後方向の回転動作を強いられることとなる。
この手部101の前後方向回転動作は人間工学的に見ると無駄な動作であり、この動作はない方が好ましい。
そこで、実施例15では、操舵装置10Bに、操作レバー21bの回転操作の際に運転者の手部の回転動作を低減する機構を持たせている。
図49〜図54を参照して実施例15の操舵装置10Bを説明する。
実施例15の操舵装置10Bでは、左右の各操作レバー21a,21bはそれぞれ2本のシャフト44a,44a、44b,44bを介してベースプレート40に回転可能に支持されている。右側の操作レバー21bについて説明すると、操作レバー21bは、互いに平行に配置された2本のリンク(平行リンク)281A,281Bと、両リンク281A,281Bの下端に連結された接続リンク282から構成されており、リンク281A,281Bは軸受43に支持された2本のシャフト44b,44bの先端に固定され、シャフト44b,44bと一体となって回転するように構成されている。シャフト44b,44bとの連結部よりも下方に位置するリンク281A,281Bの下端はそれぞれ連結リンク282に回転可能に連結されており、この連結リンク282にタイロッド50bが連結されている。
グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるベース283と、ベース283から垂直に起立して延びるアーム284と、アーム284の軸線延長上に設けられたグリップ250から構成されている。ベース283は水平姿勢に配置されており、したがって、アーム284およびグリップ250の軸線は鉛直方向を向いている。このベース283に操作レバー21bの2本のリンク281A,281Bがそれぞれ回転可能に連結されている。このようにシャフト44b,44bと連結リンク282とベース283に連結されたリンク281A,281Bは常に平行状態を保持される。また、この実施例15では、図50において実線で示すように、直進保持姿勢においてリンク281A,281Bが車両前方に若干前傾姿勢となるように設定されている。なお、図49および図50は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このように構成された操舵装置10Bでは、運転者がグリップ250を握り、腕を前後動させて操作レバー21bを前後方向に回転させたときに、リンク281A,281Bが互いに平行状態を維持しつつシャフト44b,44bを中心に回転するので、この回転動作中、グリップ部22bのベース283は常に水平姿勢に保持され、グリップ250は常に鉛直方向を向く。したがって、操作レバー21bを回転操作する際に、運転者の手部の回転動作を低減することができる。その結果、操作性が向上し、運転者の操舵時の負担を軽減することができる。
この実施例において、平行リンク281A,281Bを含んでなる操作レバー21bは、グリップ250の車体に対する姿勢を一定に保つ姿勢保持機構を構成する。
なお、図51および図52に示すように、アーム284をその途中で車幅方向内側に屈曲させて、グリップ250を車幅方向内側に傾斜させてもよく、あるいは、図53および図54に示すように、アーム284をその途中で車両前方に屈曲させて、グリップ250を車両前方に前傾させてもよい。このようにすると、運転者がグリップ250を把持し易くなり、操作性がさらに向上する。
次に、図55および図56を参照して実施例16を説明する。実施例16の操舵装置10Bは、操作レバー21bの回転操作の際に運転者の手部の回転動作を低減するようにしたものであり、機能的には実施例15と同じであるが、構成が実施例15よりも簡素化されている。
この実施例16の操舵装置10Bでは、操作レバー21bの先部286にグリップ部22bが上下方向に相対回転可能に連結されている。前述した実施例7の場合にはグリップ部22bを回転不能にするロック機構を備えるが、この実施例16の場合にはロック機構を備えておらず、グリップ部22bは常に操作レバー21bに対して相対回転することができるようになっている。グリップ部22bは、操作レバー21bに回転可能に連結される支持部287と、支持部287から車両後方の延設されたグリップ250からなる。なお、図55〜図56は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このようにすると、運転者がグリップ250を把持して操作レバー21bを回転操作するときに、グリップ部22bが操作レバー21bに対して相対回転可能であることから、運転者の手部の回転動作を低減することができる。逆の見方をすると、運転者の手部の回転動作にグリップ部22bが追従する。その結果、操作性が向上し、運転者の操舵時の負担を軽減することができる。
図57および図58に示す態様は実施例16の変形例であり、グリップ部22bのグリップ250の軸線250aが鉛直方向に対して車幅方向内側に角度αだけ傾斜するとともに、車両前方に角度βだけ前傾している。このようにすると、運転者がグリップ250を把持し易くなり、操作性がさらに向上する。
図59および図60に示す態様も実施例16の変形例であり、グリップ部22bの支持部287における継手部287aが球状をなし、この継手部287aが操作レバー21bの先部286に自在継手の如く三次元的に回転可能に連結されている。また、グリップ250が前述した図57、図58に示す態様と同様に車幅方向内側および車両前方に傾斜している。
このようにすると、運転者が操作レバー21bを回転操作する際の総ての方向の手部の角度変化にグリップ部22bが追従するので、操作性がさらに向上し、運転者の操舵時の負担をさらに軽減することができる。
ところで、前述したように、図1〜図6に示される基礎技術の操舵装置10Aにおいて、操作レバー21a,21bの回転操作を行う際、運転者の動作は図47に示すように肘103の曲げ伸ばしによる手部101の直線的な前後動が主体となる。これを人間工学的に見ると、概ね肘103の回転軸(略鉛直方向)114に直角で、手首102、肘103、肩105の3点を含む平面内で行われている。
しかしながら、基礎技術の操舵装置10Aにおいては、グリップ部22bを一体固定させた操作レバー21bがシャフト44bを回転中心として回転する構造になっているので、そのグリップ部22bを実際に握って操作レバー21bを回転操作すると、図61に示すように、グリップ部22bが描く軌跡Sは、前記平面Pに対して略直交する方向のずれWが生じる。したがって、実際の操作レバー21bの回転操作では、手部101の直線的な前後運動の外に、前記ずれWを吸収するための運動を強いられることになる。
このずれWを吸収するための運動は人間工学的に見ると無駄な動作であり、この動作はない方が好ましい。
そこで、実施例17では、操舵装置10Bに、操作レバー21bを回転操作する際に前記ずれWが生じないようにする機構を持たせている。
図62および図63を参照して実施例17の操舵装置10Bを説明する。グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるアーム290と、アーム290の軸線延長上に設けられたグリップ250から構成されている。操作レバー21bの先部には、車幅方向外側を開口させた断面略C字形のガイド部292が軸線方向に延びるように形成されており、このガイド部292にグリップ部22bのアーム290が軸線方向に摺動可能に抱持されている。また、グリップ部22bのアーム290にはスライドピン293が設けられており、その先端293aがガイド部292の開口を通って車幅方向外側に突出している。スライドピン293の先端293aは、車体に対して固定されたガイド部材294のガイド溝295に摺動可能に係合している。ガイド溝295は下方に膨出する湾曲状をなしている。また、この実施例17では、図63において実線で示すように、直進保持姿勢において操作レバー21bが車両前方に若干前傾姿勢となるように設定されている。なお、図62および図63は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このように構成された実施例17の操舵装置10Bでは、運転者がグリップ250を把持して操作レバー21bを前後方向に回転操作すると、スライドピン293がガイド溝295に案内されて移動するため、グリップ部22bのアーム290が操作レバー21bのガイド部292に案内されて軸線方向に移動する。すなわち、ガイド部材294におけるガイド溝295の長手方向の形状が、グリップ250の移動軌跡を規制することとなる。この実施例17では、グリップ250の移動軌跡が一平面内になるようにガイド溝295の長手方向の形状が設定されている。
そして、運転者がグリップ部22bを握って操作レバー21bを回転操作したときに、グリップ250が描く軌跡は一平面内になり、この平面に対して直交する方向にグリップ250が偏位することがない。その結果、操作性が向上し、運転者の操舵時の負担を軽減することができる。
なお、この実施例17において、グリップ部22bのアーム290、スライドピン293、操作レバー21bのガイド部292、ガイド部材294のガイド溝295は、グリップ250の移動軌跡を規制する規制機構を構成する。
次に、図64〜図66を参照して実施例18を説明する。実施例18の操舵装置10Bは、機能的には実施例17と同様であり、グリップ部22bが描く軌跡を一平面内にしたものである。
グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるアーム300と、アーム300の軸線延長上に設けられたグリップ250と、アーム300の途中から垂直に車両前方に延出するロッド302から構成されている。ロッド302は、車体に回転可能に支持された4つのガイドローラー303,303・・・の間に移動可能に挿入されている。操作レバー21bの先部には、断面略C字形のスライダ304が操作レバー21bの軸線方向へ摺動可能且つ離脱不能に係合している。そして、グリップ部22bにおけるアーム300の下端に固定されたピン305の先端が、スライダ304に回転可能且つ離脱不能に係合している。
また、この実施例18では、図65に示すように、直進保持姿勢において操作レバー21bとアーム300が一直線上に並び、車両前方に若干前傾姿勢となるように設定されている。なお、図64〜図66は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このように構成された実施例18の操舵装置10Bにおいては、図66にに示すように、グリップ部22bのロッド302がガイドローラー303に案内されるので、グリップ250の移動軌跡が一平面内を直線的に平行移動するように規制される。しかも、グリップ250の車体に対する姿勢が一定に保持される。そして、このようにグリップ250が直線的に移動したときに、スライダ304がグリップ部22bのアーム300に対して相対回転するとともに、操作レバー21bに対して軸線方向に相対摺動して、操作レバー21bを前後方向に回転させる。
したがって、運転者がグリップ250を握って操作レバー21bを回転操作したときに、グリップ250の移動軌跡は一平面内になり、この平面に対して直交する方向にグリップ250が偏位することがない。その結果、操作性が向上し、運転者の操舵時の負担を軽減することができる。
なお、この実施例18において、グリップ部22bのロッド302と、ガイドローラー303は、グリップ部22bを車体に対して前後方向に平行移動せしめる平行移動機構を構成し、グリップ部22bのアーム300とスライダ304とピン305は、グリップ部22bと操作レバー21bとを相対回転可能に連結するとともにグリップ部22bを操作レバー21bの軸線方向へ摺動可能に連結する連結機構を構成し、前記平行移動機構と連結機構によって、グリップ部22bの車体に対する姿勢を一定に保つ姿勢保持機構が構成される。
また、グリップ部22bのアーム300とロッド302、ガイドローラー303、スライダ304、ピン305は、グリップ部22bの移動軌跡を規制する規制機構を構成する。
次に、図67〜図69を参照して実施例19を説明する。実施例19の操舵装置10Bは、機能的には実施例17と同様であり、グリップ部22bが描く軌跡を一平面内にしたものである。
前述した実施例1〜実施例18では、操作レバー21bを支持するシャフト44bがその軸線を車幅方向に沿わせて水平姿勢に配置されていたが、この実施例19では、操作レバー21bを支持するシャフト400bがその軸線を略鉛直方向に向けて配置されている。シャフト400bはベース40に設置された軸受401によって回転可能に支持されており、シャフト400bの軸線は鉛直方向に対して車両前方に若干傾斜している。
また、操作レバー21bは、車幅方向に水平姿勢に配置される水平部402と、水平部402における車幅方向内側の端部から上方へ屈曲し先端を鉛直方向上方に延ばす起立部403から構成されている。この操作レバー21bは平面視において直線状をなし、直進保持姿勢のときに車幅方向に完全一致するように配置されている。そして、起立部403の軸線延長上にグリップ部22bが配置され、起立部403の上端に回転可能に取り付けられている。なお、この実施例においてグリップ部22bはグリップ250により構成されている。そして、水平部402において車幅方向外側の端部近傍にシャフト400bが連結固定され、水平部402においてシャフト400bとの連結部よりも車幅方向外側の端部にタイロッド50bが連結されている。前述したようにシャフト400bは車両前方に前傾しているので、このシャフト400bに連結された操作レバー21bも車両前方に前傾している。
なお、図67〜図69は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このように構成された実施例19の操舵装置10Bの場合には、右側のグリップ部22bを車両後方に引くことにより車両を右旋回することができ、右側のグリップ部22bを車両前方に押し出すことにより左旋回することができる。
そして、操作レバー21bを回転可能に支持するシャフト400bがその軸線を略鉛直方向に向けているので、操作レバー21bを前後方向に回転操作したときに、グリップ部22bの移動軌跡は一平面内になり、この平面に対して直交する方向にグリップ部22bが偏位することがない。その結果、操作性が向上し、運転者の操舵時の負担を軽減することができる。
なお、この実施例19では、直進保持姿勢のときに操作レバー21bを平面視で車幅方向に完全一致させているが、直進保持姿勢のときに操作レバー21bを平面視で車幅方向に対して傾斜するように設定し、直進保持姿勢でのグリップ部22bの位置を車両前方にオフセットさせることも可能である。
また、操作レバー21bをその途中で車両前方に屈曲させることにより、直進保持姿勢でのグリップ部22bの位置を車両前方にオフセットすることも可能である。
このようにオフセットすると、グリップ部22bを最も車両後方に移動させたときの左右のグリップ部22a,22b間の間隔を狭めることができる。
次に、図70を参照して実施例20を説明する。実施例20の操舵装置10Bは実施例19の変形例である。
前述したように実施例19の操舵装置10Bによれば、操作レバー21bを前後方向に回転操作したときに、グリップ部22bの移動軌跡は一平面内になり、この平面に対して直交する方向にグリップ部22bが偏位することがなくなるものの、グリップ部22bの車幅方向への動きを伴うことになるため、シャフト400bを中心とするグリップ部22bの回転半径が小さいときには、グリップ部22bの車幅方向への動きが大きくなり、運転者はその手部に、直線的な前後運動の外に、車幅方向への運動を強いられることになる。したがって、グリップ部22bの車幅方向への動きが極力小さくて済むようにするのが、人間工学的に好ましい。
そこで、この実施例20では、図70に示すように、左側のタイロッド50aに連係される操作レバー21aの先部を運転席の右前方まで延ばし、その先端にグリップ部22aを配置し、右側のタイロッド50bに連係される操作レバー21bの先部を運転席の左前方まで延ばし、その先端にグリップ部22bを配置することにより、シャフト400a,400bを中心とするグリップ部22a,22bの回転半径を大きくして、グリップ部22a,22bの車幅方向への動きを小さくしている。
なお、左右の操作レバー21a,21bは、操舵時に互いに干渉することがないように、左側の操作レバー21aでは平面視中間部で車両後方に略くの字形に屈曲し、右側の操作レバー21bでは平面視中間部で車両前方に略くの字形に屈曲している。
このようにすると、操舵時におけるグリップ部22a,22bの車幅方向への運動が極めて小さくなり、運転者の手部の動きを、殆ど直線的な前後運動だけにすることができるので、操作性が向上し、運転者の操舵時の負担を軽減することができる。
なお、この実施例20では、運転者は左手で右前輪に連係されたグリップ部22b持ち、右手で左前輪に連係されたグリップ部22aを持って操舵する。
次に、図71を参照して実施例21を説明する。実施例21の操舵装置10Bは実施例20の変形例である。
例えば車両を右旋回させるときには、運転者は右手で持ったグリップ部22aを車両後方に引き、左手で持ったグリップ部22bを車両前方押し出す動作を行うようにし、一般的な車両の丸形のステアリングハンドルの動作方向と同方向とする必要がある。そのために、前述した実施例20では、図示していないが、タイロッド50a(50b)のナックル31への取付部を変更している。
そこで、この実施例21の操舵装置10Bでは、図71に示すように、操作レバー21a(21b)とシャフト400a(400b)との連結部を操作レバー21a(21b)の端部に配置し、グリップ部22a(22b)が配置されるのと同じ側に、操作レバー21bとタイロッド50a(50b)との連結部を配置することにより、タイロッド50a(50b)のナックル31への取付部を変更する必要がないようにしている。
次に、図72を参照して実施例22を説明する。実施例22の操舵装置10Bは実施例19の変形例であり、グリップ部22bが描く軌跡を一平面内にし、且つ、グリップ部22bの車幅方向への動きをなくしたものである。
操作レバー21bを支持するシャフト400bはその軸線を略鉛直方向に向けて配置されており、ベース40に設置された軸受401によって回転可能に支持されている。
操作レバー21bは、基端をシャフト400bに固定されてシャフト400bの軸線延長上に延びる起立部410と、一端を起立部410の先端(上端)に固定されて車幅方向内側に水平に延びる水平部411とから構成されている。起立部410の下部には車幅方向外側に延出するブラケット部412が設けられており、このブラケット部412にタイロッド50bが連結されている。水平部411はその途中部と先端部に、上方を開口させた断面略C字形をなすガイド部413,413が設けられている。
グリップ部22bは、操作レバー21bに連結されるアーム415と、アーム415に回動可能に取り付けられたグリップ250から構成されている。アーム415は操作レバー21bのガイド部413,413に相対摺動可能に抱持される水平部417と、水平部417の車幅方向内側の端部から垂直に上方へ延びる起立部418から構成され、起立部418の軸線延長上にグリップ250が配置されている。また、アーム415の水平部417には、操作レバー21bのガイド部413,413と干渉しない位置において、スライドピン419が上方に突出して設けられている。スライドピン419の先端は、車体に対して固定されたガイド部材420のガイド溝421に摺動可能に係合している。ガイド溝421は車幅方向外側に膨出する湾曲状をなしている。なお、図72は右側の操作レバー21bとグリップ部22bを示しているが、左側の操作レバー21aとグリップ部22aも同様に構成されている。
このように構成された実施例22の操舵装置10Bでは、運転者がグリップ250を把持して操作レバー21bを前後方向に回転操作すると、スライドピン419がガイド溝421に案内されて移動するため、グリップ部22bにおけるアーム415の水平部417が操作レバー21bのガイド部413,413に案内されて軸線方向に移動する。すなわち、ガイド部材420におけるガイド溝421の長手方向の形状が、グリップ250の移動軌跡を規制することとなる。この実施例22では、グリップ250の移動軌跡が車両前後方向に沿う直線になるようにガイド溝421の長手方向の形状が設定されている。
また、この操舵装置10Bでは、操作レバー21bを回転可能に支持するシャフト400bがその軸線を略鉛直方向に向けているので、運転者がグリップ250を握って操作レバー21bを回転操作したときに、グリップ250が描く軌跡は一平面内になり、この平面に対して直交する方向にグリップ250が偏位することがない。その結果、操作性が向上し、運転者の操舵時の負担を軽減することができる。
なお、この実施例22において、操作レバー21bの水平部411、グリップ部22bのアーム415における水平部417、スライドピン419、操作レバー21bのガイド部413、ガイド部材420のガイド溝421は、グリップ250の移動軌跡を規制する規制機構を構成する。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した各実施例では、操作子の動作を転舵輪の転舵動作に変換する変換機構を完全に機械的に構成したが、操作子への入力を電気的に処理して転舵輪の転舵量を電気的に制御する変換機構で構成することも可能である。
また、前述した各実施例では、車両を運転席だけしかないレーシングカートとしているが、この発明に係る車両用操舵装置は助手席等複数の座席を備えた一般的な車両にも搭載可能であり、また、4輪車両に限るものでもない。
この発明がなされる前の基礎技術となる車両用操舵装置の外観斜視図である。 前記基礎技術の車両用操舵装置を備えた車両の平面図である。 前記基礎技術の車両用操舵装置を備えた車両の側面図である。 前記基礎技術の車両用操舵装置を備えた車両の正面図である。 前記基礎技術の車両用操舵装置における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記基礎技術の車両用操舵装置における操作部の右側面図である。 人が手を自然に握った状態を上から見た外観図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例1における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例1における操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例2における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例2における操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例3における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例3における操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例4における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例4における操作部の右側面図である。 前記実施例4における操作部の平面図である。 前記実施例4における操作部を斜め下方から見た斜視図である。 前記実施例4における操作部の要部拡大断面図である。 人が手を自然に握った状態を横から見た外観図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例5における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例5における操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例6における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例6における操作部の右側面図である。 前記実施例6における操作部の左側面図である。 前記実施例6における操作部の要部背面図である。 前記実施例6における操作部の要部拡大断面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例7における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例7における操作部の左側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例8における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例8における操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例9における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例9における操作部の右側面図である。 図32のZ矢視図である。 図33のY−Y断面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例10における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例10における操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例11における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例11における操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例12における操作部の右側面図である。 前記実施例12における操作部の要部拡大図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例13における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例13における操作部の右側面図である。 前記実施例13における操作部の平面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例14における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例14における操作部の右側面図である。 前記実施例14における操作部の平面図である。 操作レバーを回転操作する際の運転者の腕の動きを人間工学的に説明するための図である。 この発明がなされる前の基礎技術となる車両用操舵装置におけるグリップ部の角度変化を説明するための図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例15における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例15における操作部の右側面図である。 前記実施例15の第1の変形例におけるグリップ部の正面図である。 前記実施例15の第1の変形例におけるグリップ部の右側面図である。 前記実施例15の第2の変形例におけるグリップ部の正面図である。 前記実施例15の第2の変形例におけるグリップ部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例16における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例16における操作部の右側面図である。 前記実施例16の第1の変形例における操作部の正面図である。 前記実施例16の第1の変形例における操作部の右側面図である。 前記実施例16の第2の変形例における操作部の正面図である。 前記実施例16の第2の変形例における操作部の右側面図である。 この発明がなされる前の基礎技術となる車両用操舵装置におけるグリップ部の移動軌跡を説明するための図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例17における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例17における操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例18における操作部を運転席側から見た正面図である。 前記実施例18における操作部の右側面図である。 前記実施例18においてグリップ部の移動軌跡を示す操作部の右側面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例19における操作部の外観斜視図である。 前記実施例19における操作部の右側面図である。 前記実施例19における操作部の平面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例20における操作部の平面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例21における操作部の平面図である。 この発明に係る車両用操舵装置の実施例22における操作部の外観斜視図である。
符号の説明
1 車両
2 前輪(転舵輪)
5 運転席
10B 操舵装置
21b 操作レバー
30 変換機構
250 グリップ
281A,281B リンク(姿勢保持機構)
300 アーム(規制機構、姿勢保持機構、連結機構)
302 ロッド(規制機構、姿勢保持機構、平行移動機構)
303 ガイドローラー(規制機構、姿勢保持機構、平行移動機構)
304 スライダ(規制機構、姿勢保持機構、連結機構)
305 ピン(規制機構、姿勢保持機構、連結機構)
400a,400b シャフト(支持軸)
413 ガイド部(規制機構)
417 水平部(規制機構)
419 スライドピン(規制機構)
421(規制機構)

Claims (7)

  1. 運転席の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバーと、
    前記操作レバーの上部に設けられ運転者に把持されるグリップと、
    前記操作レバーの前後動を転舵輪の転舵動作に変換する変換機構と、
    を備え、
    前記グリップの軸線が前記操作レバーの軸線に対して傾斜していることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 運転席の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバーと、
    前記操作レバーの上部に設けられ運転者に把持されるグリップと、
    前記操作レバーの前後動を転舵輪の転舵動作に変換する変換機構と、
    を備え、
    前記操作レバーに対する前記グリップの相対位置と姿勢の少なくともいずれか一方が調整可能であることを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 運転席の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバーと、
    前記操作レバーの上部に該操作レバーの軸線方向へ摺動可能に設けられ運転者に把持されるグリップと、
    前記操作レバーの前後動を転舵輪の転舵動作に変換する変換機構と、
    前記操作レバーを前後方向へ回転したときの前記グリップの移動軌跡を規制する規制機構と、
    を備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 運転席の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバーと、
    前記操作レバーの上部に設けられ運転者に把持されるグリップと、
    前記操作レバーの前後動を転舵輪の転舵動作に変換する変換機構と、
    を備え、
    前記操作レバーを前記車体に回転可能に支持する支持軸がその軸線をほぼ鉛直に向けていることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 運転席の側方あるいは側部前方に配置されて車両の前後方向に回転可能に車体に支持された操作レバーと、
    前記操作レバーの上部に設けられ運転者に把持されるグリップと、
    前記操作レバーの前後動を転舵輪の転舵動作に変換する変換機構と、
    前記グリップの前記車体に対する姿勢を一定に保つ姿勢保持機構と、
    を備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  6. 前記姿勢保持機構は、平行リンクからなる前記操作レバーにより構成されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵装置。
  7. 前記姿勢保持機構は、前記グリップを車体に対し前後方向に平行移動せしめる平行移動機構と、前記グリップと前記操作レバーとを相対回転可能に連結するとともに前記グリップを前記操作レバーの軸線方向へ摺動可能に連結する連結機構と、を備えて構成されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵装置。
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