JP2007276140A - 捕捉部材及びインクジェットプリンタ - Google Patents

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JP2007276140A JP2006101691A JP2006101691A JP2007276140A JP 2007276140 A JP2007276140 A JP 2007276140A JP 2006101691 A JP2006101691 A JP 2006101691A JP 2006101691 A JP2006101691 A JP 2006101691A JP 2007276140 A JP2007276140 A JP 2007276140A
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Abstract

【課題】インクジェット記録方式の縁無印刷において、記録媒体以外の領域に吐出させるインク滴を確実に捕捉して廃液タンクに案内するだけでなく、非水系インクによる変質を受けることもなく、更にインクミストの発生を有効に防止ないし低減することができる捕捉部材、及びその捕捉部材を備えるインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】捕捉部材30は、インクジェット記録用ヘッド13から吐出される非水系インク組成物のインク滴19のうち、記録媒体11以外の領域に吐出されるインク滴を直接に捕捉し、プラスチック粒子を焼結成形して製造した多孔性プラスチックと、その多孔性プラスチックに含浸された油性溶剤とを含む。インクジェットプリンタは、その捕捉部材を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、捕捉部材及びインクジェットプリンタに関する。本発明の捕捉部材は、例え
ば、非水系インクを用いるインクジェット記録方式の縁無印刷において、記録媒体以外の
領域に吐出させる非水系インク・インク滴を確実に捕捉して廃液タンクに案内するだけで
なく、非水系インクによる変質を受けることもなく、更にインクミストの発生を有効に防
止ないし低減することができる。
インクジェット記録方式においても、銀塩写真と同様の縁無印刷が行われている。縁無
印刷では、記録媒体の縁端部に非画像領域(余白)を全く残さずに、全表面を画像領域と
する必要がある。そこで、記録媒体の表面から縁端部の外側にまで、プリンタヘッドから
インク滴を連続的に吐出させることにより、記録媒体の縁端部にまで適正な画像を形成さ
せることができる。このように、従来から行われている縁無印刷の原理を、以下、添付図
面に沿って説明する。
最初に、縁無印刷の原理を模式的に図1及び図2に示す。図1は、インクジェット記録
方式による縁無印刷の工程を模式的に示す要部拡大斜視図であり、図1(A)は、記録媒
体前縁部を印刷している状態を示し、図1(B)は記録媒体側縁部を印刷している状態を
示し、図1(C)は記録媒体後縁部を印刷している状態を示す。図2は、図1(A)の状
態の模式的要部側面図である。
図1及び図2に示すように、インクジェット記録装置10は、主走査方向(すなわち、
記録用紙11の幅方向;図1の矢印Bの方向)に延びるガイド軸12に沿って往復移動す
るキャリッジ14に搭載された記録ヘッド13と、この記録ヘッド13の下方に対向して
配置されたプラテン(図示せず)を有しており、記録用紙11は、前記記録ヘッド13と
前記プラテンとの間を、紙送り手段(図示せず)によって副走査方向(図1及び図2の矢
印Aの方向)に搬送される。
記録用紙11の前縁部11aが記録ヘッド13の下方まで搬送されると、図1(A)及
び図2に示すように、前縁部11aの印字が開始される。すなわち、記録ヘッド13は、
ガイド軸12に沿って主走査方向(矢印B方向)に往復移動しながら、記録用紙11の方
向に向けてインク滴19を吐出させることにより印刷が開始される。このとき、記録用紙
11の前縁部11aに余白を残さずに印刷を実行するために、記録用紙11の前縁部11
aの外側にもインク滴19を吐出させる。記録用紙11の外側に吐出されたインク滴19
は、プラテンに設けた捕捉部材30に直接に付着し、更に捕捉部材30の内部に浸透して
、インク液捕捉領域31を形成する。
記録用紙11の前縁部11aの印刷が終了すると、記録用紙11が副走査方向(矢印A
方向)に搬送され、記録用紙11の中央部の印刷が行われる。中央部の印刷においては、
記録用紙11の両側の側縁部11bに余白を残さずに印刷を実行するために、図1(B)
に示すように、記録用紙11の側縁部11bの外側にもインク滴19を吐出させ、このよ
うに外側に吐出されたインク滴19は、プラテンに設けた捕捉部材30に直接に付着して
捕捉される。更に、記録用紙11の中央部の印刷が終了すると、記録用紙11が副走査方
向(矢印A方向)に搬送され、記録用紙11の後縁部11cの印刷が行われる。後縁部1
1cの印刷においても、記録用紙11の後縁部11cに余白を残さずに印刷を実行するた
めに、図1(C)に示すように、記録用紙11の後縁部11cの外側にもインク滴19を
吐出させ、そのインク滴19は、プラテンに設けた捕捉部材30に直接に付着して捕捉さ
れる。
図1及び図2に示すように、縁無印刷を実施するには、記録用紙11の外側にもインク
滴19を吐出させる。従って、記録用紙11の外側に吐出されたインク滴19が記録用紙
11の裏面などを汚すことを防止する目的で、プラテンに捕捉部材を設ける必要がある。
このような捕捉部材をプラテンに設けた代表的なインクジェット記録装置を図3〜図5に
示す。
図3は、代表的なインクジェット記録装置10Aの斜視図であり、そのケースカバー1
を開放して、特に印刷機構部を示す。印刷機構部には、インクカートリッジ2,3や記録
ヘッド4Aを搭載したキャリッジ4と、その移動経路に対向する位置にプラテン5が配置
されており、更にそのプラテン5を挟む位置に、記録用紙の排出方向の上流側に第1の紙
押えローラ6が配置され、下流側に第2の紙押えローラ7が配置されている。図4は、図
3に示すインクジェット記録装置10の印刷機構部の部分平面図であり、図5は、図3に
示すインクジェット記録装置10の印刷機構部の部分断面図である。
特に、図4及び図5に示すように、プラテン5の一部に、プラテン開口部5a,5b,
5cを設け、プラテン5の下方部には捕捉部材20を配置する。プラテン開口部5aは、
記録用紙Pの前縁部印刷の際に、プラテン5の表面にインク滴を付着させたり、インクミ
ストを発生させたりせずに、捕捉部材20に直接捕捉させるための窓であり、プラテン開
口部5b及びプラテン開口部5cは、それぞれ、記録用紙Pの側縁部印刷及び後縁部印刷
の際に用いる窓である。すなわち、記録ヘッド4Aから吐出されたインク滴の内、記録用
紙Pの外側に吐出されたインク滴の全ては、プラテン開口部5a,5b,5cを通過して
、捕捉部材20に直接捕捉される。なお、記録用紙Pの裏面は、プラテン5の表面と接触
しながら搬送され、その際に記録用紙Pの裏面が、捕捉部材20の上面と接触することの
ない高さに捕捉部材20を配置する必要がある。
捕捉部材20は、図5に示すように、支持部材8に担持されており、更に、その支持部
材8には支持部材開口部8aが設けられており、この支持部材の下方には廃インクタンク
9が設けられているので、捕捉部材20に一時的に捕捉されたインク液は、支持部材開口
部8aから徐々に、廃インクタンク9に導かれ、廃インクタンク9に通常設けられている
吸収保持材に吸収されて保持される。
なお、本明細書において、プリンタに関して「下方」又は「上方」は、プリンタによっ
て印刷が行われている状態での重力方向に関する下方又は上方を意味する。
最近は印刷物の保存性の向上を主な目的として、顔料インクが採用されている。前記の
ような捕捉部材は、通常、多孔質材料(例えば、ウレタンフォーム)から形成されている
ので、特に顔料インクの場合には、溶剤成分のみが内部に浸透し、顔料粒子が多孔質捕捉
部材の表面に残留して、堆積する傾向がある。顔料粒子の堆積が、多孔質捕捉部材の表面
上で次第に成長してプラテン開口部の上方に突出すると、記録用紙の裏面に顔料粒子が付
着したり、更に、その記録用紙の裏面からプラテン表面に転写されて、別の記録用紙の裏
面まで汚したりすることになる。
このような顔料粒子の堆積を防止する技術は、主に水系インクを中心に、既に、提案さ
れており、例えば、前記の捕捉部材に有機溶剤を含浸させる技術が知られている(特許文
献1)。また、顔料インクの色種に対応して選択した有機溶剤を含浸させる技術も知られ
ている(特許文献2)。更に、前記の捕捉部材を受容層と拡散層との2層又はそれ以上の
多層構造とする技術も知られている(特許文献3)。更にまた、前記の捕捉部材に貫通孔
を設けて浸透を促進する技術も知られている(特許文献4)。
なお、縁無印刷は、水系インクを用いるインクジェット記録方式だけでなく、非水系イ
ンクを用いるインクジェット記録方式においても行うことができる。非水系インクの溶剤
としては、脂肪酸炭化水素類、グリコールエーテル類、又は高級アルコール類等の揮発性
の低いものの他に、メチルエチルケトン又はアセトン等比較的揮発しやすいものを使用す
る場合がある。このような非水系インクを用いる縁無印刷においては、水系インクを用い
る場合とは異なる特有の問題点が存在する。例えば、水系インク縁無印刷において、捕捉
部材の材料として広く採用されるウレタンフォームは、非水系インクに含有される溶剤成
分によって化学的に侵されて変質する場合があるので、捕捉部材の材料を、水系インクの
場合と異なる視点から選択する必要がある。更に、インクの溶剤として、前記のような揮
発しやすい溶剤を使用する場合は、縁無印刷では捕捉部材の表面吐出されたインクが乾燥
しやすく、部材の表面に非常に堆積しやすい傾向にある。更にまた、非水系インクを用い
る縁無印刷では、静電気の影響と考えられるインクミストが発生しやすく、この傾向は、
吐出ノズル口径が微細化され、吐出されるインク滴が微細化されるのに伴ってより顕著に
なっている。
しかしながら、非水系インクを用いるインクジェット記録方式の縁無印刷におけるこれ
らの特有の問題点は、従来から特に注目されておらず、この特有の問題点を解決する技術
は、従来からほとんど提案されていない。
特開2003−191545号公報 特開2004−174978号公報 特開2003−39754号公報 特開2004−1485号公報
従って、本発明の課題は、捕捉部材に本来的に求められている機能(すなわち、インク
ジェット記録方式の縁無印刷において、記録媒体以外の領域に吐出させるインク滴を確実
に捕捉して廃液タンクに案内する機能)を充分に果たすことができると共に、非水系イン
クを用いるインクジェット記録方式の縁無印刷における前記の特有の問題点、特には、非
水系インクに含まれる配合成分による化学的侵食に対する安定性(耐変質性)や、捕捉部
材上の堆積、及びミストの抑制を解決することのできる捕捉部材を提供することにある。
前記の課題は、本発明による、インクジェット記録用ヘッドから吐出される非水系イン
ク組成物のインク滴のうち、記録媒体以外の領域に吐出されるインク滴を直接に捕捉する
捕捉部材であって、その捕捉部材が、プラスチック粒子を焼結成形して製造した多孔性プ
ラスチックと、その多孔性プラスチックに含浸された油性溶剤とを含むことを特徴とする
、前記捕捉部材によって解決することができる。
本発明による捕捉部材の好ましい態様においては、前記プラスチック粒子が、ポリオレ
フィン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、アクリル系樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンス
ルファイド樹脂、フッ素系樹脂、又は架橋ポリオレフィン系樹脂の粒子、あるいはそれら
の粒子の混合物である。
本発明による捕捉部材の別の好ましい態様においては、前記油性溶剤が、融点が10℃
以下でかつ沸点が150℃以上の油性溶剤1種又は2種以上の混合物である。
本発明による捕捉部材の更に別の好ましい態様においては、油性溶剤としてジエチレン
グリコール化合物、特にジエチレングリコールジエチルエーテルを含む。
本発明による捕捉部材の更に別の好ましい態様においては、前記非水系インク組成物が
非水系顔料インク組成物である。
本発明による捕捉部材の更に別の好ましい態様においては、非水系インク組成物が溶剤
として飽和炭化水素系溶剤、特に流動性パラフィンを含む。
本発明は、前記捕捉部材を有することを特徴とする、インクジェットプリンタにも関す
る。
本発明の捕捉部材によれば、捕捉部材に本来的に求められている機能(すなわち、イン
クジェット記録方式の縁無印刷において、記録媒体以外の領域に吐出させるインク滴を確
実に直接的に捕捉して廃液タンクに案内する機能)を充分に果たすことができると共に、
非水系インクを用いるインクジェット記録方式の縁無印刷における前記の特有の問題点、
特には、非水系インクに含まれている配合成分による化学的侵食に対して充分な安定性(
例えば、耐薬品性や耐有機溶剤性)を有していて、変質することがなく、また、インクの
溶剤が揮発しやすいものであっても、捕捉部材上でインクが乾燥して堆積することを抑制
することができ、しかもミストの発生を有効に抑制することができる。
本発明の捕捉部材は、プラスチック粒子を焼結成形して製造した多孔性プラスチックを
含む。前記のプラスチック粒子としては、熱可塑性プラスチック粒子を用いることができ
る。例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチ
レンなどのポリエチレンやポリプロピレン)、ビニル系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル樹
脂)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリアリレート)、ポリアミド系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレ
ンスルファイド樹脂、フッ素系樹脂、又は架橋ポリオレフィン系樹脂の粒子、あるいはそ
れらの粒子混合物を用いることができる。
フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフルオロアクリル
アクリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、又はヘキサフルオロプロピレ
ンなどを挙げることができる。
架橋ポリオレフィン系樹脂材料とは、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、若し
くは高密度ポリエチレンなどのポリエチレン又はポリプロピレンなどのポリオレフィン系
樹脂に、γ線やX線などの電離性放射線を照射して架橋させるか、あるいは、架橋剤とし
て塩化アルミニウム又はフッ化窒素などの無機化合物や、t−ブチル−クミル−パーオキ
サイド、ジクミル−パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、又はアセチレンパーオキサイドなどの有機過酸化物を用いて化学的に架
橋させたものである。
前記プラスチック粒子の平均粒径は、特に限定されるものではないが、例えば、1,0
00μm以下であることが好ましい。また、メルトフローレイト(MFR)も、特に限定
されるものではないが、例えば、0.01以下の材料を使用すると、均一な孔径を有する
焼結多孔性プラスチックを得ることができる点で好適である。
本発明で用いる多孔質プラスチックは、前記熱可塑性プラスチック粒子を、静的成形法
や動的成形法によって焼結成形することによって製造することができる。
前記の静的成形法は、いわゆる型内焼結法であって、例えば、成形型の間隙部に形成さ
れるキャビテイ内に熱可塑性プラスチック粒子を充填した後、成形型と共に、加熱する方
法である。
前記の動的成形法としては、(1)先端部に成形型を有し、温度調整が可能なシリンダ
内に往復運動をするピストン(プランジャー)を内蔵したラム式押出機を用いて行うラム
押出法、(2)先端部に成形型を有し、温度調整が可能なシリンダ内にスクリュウを内蔵
した射出成形機を用いて行う射出成形法、(3)先端部に成形型を有し、温度調整が可能
なシリンダ内にスクリュウを内蔵した押出成形機を用いて行う押出成形法、(4)雌型と
その内径部に挿人される雄型よりなる成形型を用い、雌型の内部に形成されるキャビテイ
内に原料を充填した後、成形型を加熱する圧縮成形機を用いて行う圧縮成形法、(5)先
端部に上下方一対の移動式ベルトあるいは下方の移動式ベルトで構成される成形型を有す
る温度調整が可能なシリンダでこの成形型内に原料を押出しする連続式プレス機を用いて
行う連続式プレス法などである。
これら静的成形法や動的成形法などの方法の内から、本発明で用いる多孔質プラスチッ
クの最終的な形状や物性などの要求に応じて、適切な方法を適宜選択することができる。
こうして得られた焼結多孔性プラスチックの成形体(成形板)は、外観上は通常のプラ
スチックの成形体(成形板)のように見えるが、実際には、多方向に相互に連結した無数
の孔を有している。また、前記の焼結多孔性プラスチックの成形体は、市販されており、
種々の孔径を有する成形体(成形板)を容易に入手することができる〔例えば、ポアレッ
クス・ポーラスプラスチック(Porex technologies社);フィルダス(三菱樹脂社)〕。
本発明による捕捉部材は、前記多孔性プラスチックと、その多孔性プラスチックに含浸
された油性溶剤とを含む。油性溶剤としては、融点が10℃以下でかつ沸点が150℃以
上の油性溶剤を用いることが好ましい。
前記油性溶剤としては、脂肪酸炭化水素類、グリコールエーテル類、又は高級アルコー
ル類等を使用することができ、例えば、ノナン(融点−53℃、沸点150℃)、デカン
(融点−30℃、沸点174℃)、ドデカン(融点−10℃、沸点216℃)、デカリン
(融点−42℃、沸点195℃)、ペンチルベンゼン(融点−75℃、沸点205℃)、
α−ピネン(融点−64℃、沸点156℃)、灯油(融点0℃以下、沸点180−330
℃)、軽油(融点0℃以下、沸点170−340℃)、スピンドル油、マシン油、アイソ
パーG(商品名、エクソン石油化学株式会社製)(融点−57℃、沸点163℃〜176
℃)、アイソパーH(融点−63℃、沸点179℃〜187℃)、アイソパーL(融点−
57℃、沸点189℃〜209℃)(アイソパー;エクソン社の商品名)、メシチレン(
融点−44℃、沸点164℃)、テトラリン(融点−35℃、沸点207℃)、クメン(
融点−96℃、沸点152℃)、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール(融点−7
0℃以下、沸点194℃)、1−デカノール(融点6℃、沸点232℃)、1,3−プロ
パンジオール(融点−32℃、沸点214℃)、1,3−ブタンジオール(融点−50℃
以下、融点208℃)、1,5−ペンタンジオール(融点−16℃、沸点242℃)、ヘ
キシレングリコール(融点−50℃以下、沸点197℃)、オクチレングリコール(融点
−40℃、沸点243℃)等のモノオール若しくはポリポール類、シクロヘキサノン(融
点−45℃、沸点156℃)、酢酸ベンジル(融点−52℃、沸点214℃)、2−(ベ
ンジルオキシ)エタノール(融点−25℃以下、沸点256℃)、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル(融点−80℃、沸点190℃)、チオジエタノール(融点−10
℃、沸点282℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(融点−44℃、沸点18
9℃)等が挙げられる。融点が10℃以下であれば、インクジェット式記録装置の動作温
度内で液体状であり、プラテンに着弾したインクを素早く着弾した面の反対側に流し込む
ことができる。また、沸点が150℃以上であれば、比較的蒸散しにくいために、長期間
に渡ってその効果を維持することができるため、好ましい。
なお、前記ジエチレングリコールジエチルエーテルをポリウレタンフォーム製の捕捉部
材に含浸させると、ポリウレタンフォームがジエチレングリコールジエチルエーテルによ
り膨潤し、捕捉部材が配置部位からはみ出すため、記録紙に接触する不具合があるが、多
孔性プラスチックではそのような不具合が見られないので、本発明においては、前記ジエ
チレングリコールジエチルエーテルを使用することができる。更に、その他の好ましいジ
エチレングリコール化合物としては、例えば、ジエチレングリコール;ジエチレングリコ
ールエーテル(特に、アルキルエーテル)、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジn−ブチルエーテル;又は、ジエチレングリコール
エステル、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレング
リコールモノn−ブチルエーテルアセテート、若しくはジエチレングリコールモノアセテ
ートを挙げることができる。
これらの油性溶剤は、それぞれ一種類のみを多孔性プラスチックに含浸させてもよいし
、二種類以上を混合して多孔性プラスチックに含浸させてもよい。
本発明の捕捉部材は、帯電防止性を付与することができる。帯電防止処理としては、例
えば、前記熱可塑性プラスチック粒子に、カーボンブラックやカーボンファイバー、金属
粉、あるいは、表面に金属などが塗布してあるチタン酸カリウムなどの導電剤を、例えば
、1〜5重量%(好ましくは1〜2重量%)の量で添加し、その混合物を焼結成形して実
施することができる。このような帯電防止処理を実施することにより、静電気に起因する
と考えられるミストの発生を大きく抑制することができる。
本発明の捕捉部材が捕捉する対象となる非水系インク組成物は、特に限定されず、従来
からインクジェット記録方式に使用されている任意の非水系インク組成物(油性インク組
成物)を、本発明の捕捉部材によって良好に捕捉することができる。インクジェット記録
用非水系インク組成物は、主に、顔料、有機溶剤、及び分散剤から構成される。
顔料としては、一般のインクジェット記録用非水系インク組成物において使用可能な各
種の無機顔料及び有機顔料を利用することができるが、特に耐溶剤性に優れるものが好ま
しい。このような顔料として有用なものは、例えば、以下の顔料である。
C.I.ピグメントイエロー16、17、83、93、94、95、97、98、108
、109、110、113、117、120、128、129、133、138、139
、151、153、154、155、168、169、173、180、185、193

C.I.ピグメントオレンジ16、18、19、31、34、36、42、43、51、
61、63、71、
C.I.ピグメントレッド48:1、48:2、48:3、48:4、52:1、52:
2、57:1、63:1、63:2、65、66、67、68、83、88、115、1
22、123、133、144、146、149、150、151、166、170、1
71、175、176、177、178、179、185、187、189、190、1
94、202、208、209、214、216、220、221、224、242、2
43、243:1、246、247、
C.I.ピグメントブルー15:1、15:2、15:3、15:4、16、60、
C.I.ピグメントバイオレット5:1、19、23、31、32、
C.I.ピグメントグリーン7、10、12、36、
C.I.ピグメントブラウン23、25、32、
C.I.ピグメントブラック1、7、又は
C.I.ピグメントホワイト1、5、6。
本発明の捕捉部材の対象となる非水系インク組成物において、顔料の使用量は、非水系
インク組成物の全重量に対して好ましくは0.5〜30重量%であり、より好ましくは1
〜10重量%程度である。顔料の使用量が少なくなりすぎるとインクの色濃度が低下し、
一方、多くなりすぎるとインク粘度や流動性の面から印字が困難となる。
本発明の捕捉部材の対象となる非水系インク組成物において、有機溶剤も、一般のイン
クジェット記録用非水系インク組成物において使用可能な各種の有機溶剤を含有している
ことができ、例えば、飽和炭化水素系溶剤を用いることができる。
飽和炭化水素系溶剤としては、イソパラフィン系混合物、例えば、アイソパーE、アイ
ソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(以上、いずれもエクソン化学〔
株)製〕、シェルゾール〔シェルオイル(株)製〕、ソルトロール〔フィリップス石油(
株)製〕、ベガゾール〔モービル石油(株)製〕、IPソルベント2835〔出光石油化
学(株)製〕など、シクロパラフィン系混合物、例えば、エクソールD130〔エクソン
化学(株)製〕などのように、従来のインクジェット記録用非水系インク組成物(特に、
油性インク組成物)で主として利用されている市販の飽和炭化水素系溶剤を挙げることが
できる。また、主としてノルマルパラフィン、イソパラフィン及び単環シクロパラフィン
の3成分の混合物である流動パラフィン(日本薬局方において軽質流動パラフィンと呼ば
れるものも含む)、例えば、モレスコホワイトP−40、モレスコホワイトP−55〔松
村石油研究所(株)製〕、流動パラフィンNo.40−S、流動パラフィンNo.55−
S〔中央化成(株)製〕などの市販品を挙げることができる。
更に、オクタン、ノナン、デカン、ドデカンなどのノルマルパラフィン系炭化水素、イ
ソオクタン、イソデカン、イソドデカンなどのイソパラフィン系炭化水素、シクロヘキサ
ン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリンなどのシクロパラフィン系炭化水素なども
利用可能である。
これらの飽和炭化水素系溶剤の中でも、広い温度範囲にわたってインクの吐出安定性を
良好にするという観点から、なるべく高い表面張力を有するシクロパラフィン系溶剤と、
低融点・高沸点を有するイソパラフィン系溶剤とを混合して用いることが好ましい。シク
ロパラフィン系溶剤とイソパラフィン系溶剤を併用する場合、両者の合計量に対して、シ
クロパラフィン系溶剤20〜70重量%、イソパラフィン系溶剤30〜80重量%の割合
が好適である。とりわけ、流動パラフィンは両方の成分をバランスよく含有することから
最も好適である。
前記飽和炭化水素系溶剤としては、インクの吐出安定性の面から、25℃における粘度
が20mPa・s以下のものが好適であり、低粘度の飽和炭化水素系溶剤と高粘度の飽和
炭化水素系溶剤とを混合して、前記の粘度になるように調整して使用することもできる。
更に、蒸発乾燥による印字速度の向上とノズルの目詰まりのバランスを考慮すると、飽和
炭化水素系溶剤の沸点としては180〜360℃/760mmHgの範囲にあるのが好適
であり、飽和炭化水素系溶剤の混合物を利用する場合は、その大部分の成分が前記の沸点
の範囲にあることが望ましい。
顔料分散剤の溶解性向上のために、有機溶剤として植物油を併用することもできる。植
物油としては、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、ナタネ油、カラシ油、ゴマ油、又はコーン
油等の半乾性油、オリーブ油、落下生油、又はツバキ油等の不乾性油、亜麻仁油、サフラ
ワー油などの乾性油を挙げることができ、これらの植物油は単独又は混合して使用するこ
とができる。
有機溶剤として、飽和炭化水素系溶剤と植物油とを併用する場合、その使用量は、飽和
炭化水素系溶剤:植物油の重量比率において、好ましくは100:(10〜100)、よ
り好ましくは100:(12〜60)の範囲である。また、有機溶剤中における飽和炭化
水素系溶剤と植物油の合計量が70重量%以上であることが好ましく、特に80重量%以
上がより好ましい。
前記非水系インク組成物は、更に、有機溶剤中に、表面張力等を低下させない範囲で、
乾燥性や融点、粘度の調整などを目的として、必要により、メタノール、エタノール、又
はプロパノール等の低級アルコール類、(ポリ)エチレングリコール、又は(ポリ)プロ
ピレングリコール等の(ポリ)アルキレングリコールのアルキルエーテル類で、飽和炭化
水素系溶剤と混合可能な有機溶剤を含有させることもできる。
分散剤としても、一般のインクジェット記録用非水系インク組成物において使用可能な
各種の分散剤を含んでいることができ、例えば、有機溶剤に溶解可能な各種顔料分散剤及
び高分子量の顔料分散用樹脂を用いることができる。
好適な顔料分散剤としては、例えば、アミン化合物と12−ヒドロキシステアリン酸の
自己縮合物との反応物を挙げることができ、具体的には、ポリアリルアミンに12−ヒド
ロキシステアリン酸の自己縮合物を反応させたもの;ポリエチレンポリアミンに12−ヒ
ドロキシステアリン酸の自己縮合物を反応させたもの、例えば、市販品として、アビシア
(株)製のソルスパーズ13940など;ジアルキルアミノアルキルアミンに12−ヒド
ロキシステアリン酸の自己縮合物を反応させたもの、例えば、市販品として、アビシア(
株)製のソルスパーズ17000、18000などがある。
その他の顔料分散剤としては、例えば、オクタドデシルアミンアセテートなどの長鎖ア
ルキルアミンアセテート化合物、アルキル(硬化牛脂)トリメチルアンモニウムクロライ
ドなどの四級アンモニウム塩、ポリオキシエチレンモノステアレートなどのポリオキシエ
チレン誘導体、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノラウリレート、ソルビタンモノ
ステアレートなどの長鎖脂肪酸のソルビタンエステル化合物、また、市販品として、顔料
誘導体であるソルスパーズ5000〔アビシア(株)製〕、ポリアミン系化合物であるE
FKA47〔EFKA ケミカルズ(株)製〕、又はポリエステル系高分子化合物である
ヒノアクトKF1−M、T−7000〔武生ファインケミカル(株)製〕などを挙げるこ
とができる。
一方、顔料分散用樹脂としては、例えば、石油樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジ
ン変性フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、アミノアルキッド樹
脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、又はクマロンインデン樹脂などを挙げることができ
る。
これら分散剤の使用量は、顔料の使用量に対して、例えば、重量換算で0.1〜10倍
程度である。
更に、被印字体への固着性などの改善のために、通常のインクジェット記録用非水系イ
ンク組成物で利用されている各種バインダー樹脂を用いることができ、また、界面活性剤
、粘度調整剤、消泡剤、又は成膜助剤等の各種添加剤を添加することもできる。
前記非水系インク組成物の粘度は、使用時の環境温度において、例えば、1.0〜30
.0mPa・s、より好ましくは3.0〜10.0mPa・sであり、粘度がこの範囲に
あると、高速印字での吐出安定性及び捕捉部材への浸透性も良好である。また、前記非水
系インク組成物の表面張力は、例えば、25℃において20〜30mN/mである。
本発明の捕捉部材を構成する焼結多孔性プラスチックは、その表面に着弾・付着したイ
ンク滴を表面から内側方向(重力方向)に速やかに浸透させるだけではなく、捕捉部材の
表面の横方向(水平方向)にも拡散させることができる。従って、捕捉部材表面に着弾す
るインク滴の上から、別のインク滴が着弾しない構造のカラー印刷用プリンタヘッドを有
するプリンタにおいて、本発明の捕捉部材を好適に使用することができる。
すなわち、捕捉部材の表面上で、或るインク滴が着弾すると、インク滴成分は捕捉部材
内部に浸透するが、全ての成分が捕捉部材内部に浸透せずに、一部分が表面上に残留する
ことがある。残留成分は空気と接触するので乾燥固化して、表面上に突出する顔料塊とし
て堆積される。この場合、前記残留成分の上から別のインク滴が着弾すると、表面上に残
留したインク成分を内部に浸透させることができる。しかしながら、捕捉部材表面に着弾
した或るインク滴の上から、別のインク滴が着弾しない構造のカラー印刷用プリンタヘッ
ドを用い、しかも水平方向への拡散性に劣る捕捉部材を用いると、捕捉部材表面に残留し
たインク成分を内部に浸透させる機会が訪れないので、残留成分の乾燥固化が進行する傾
向がある。これに対して、本発明の捕捉部材を構成する焼結多孔性プラスチックは、前記
のとおり、インク成分を水平方向への拡散させる作用を有するので、前記のように、捕捉
部材表面に着弾するインク滴の上から、別のインク滴が着弾しない構造のカラー印刷用プ
リンタヘッドを有するプリンタであっても、捕捉部材表面の残留成分の乾燥固化を有効に
低減化することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定する
ものではない。
<実施例1>
(1)捕捉部材の調製
平均粒径が160μmでメルトフローレイト(MFR)が0.01以下の超高分子量ポ
リエチレンを、層の厚み比率が最終フイルタ全体の厚みの70%になるように、断面積が
長方形の成形金型の間隙部に充填し、160〜220℃の温度で30分間加熱し、孔径の
大きな大粒径多孔質体を得た。
前記大粒径多孔質体に、油性溶剤として、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール
(融点=−70℃以下;沸点=194℃)を、塗布量が200g/mとなるように均一
に含浸させ、本実施例による捕捉部材を得た。
(2)ブラックインク組成物の製造
分散剤としてのソルスパーズ17000(3部)を流動パラフィンNo.40−S(1
2部)に溶解し、この溶液に、顔料としてカーボンブラックMA−7〔三菱化学(株)製
〕5部を攪拌混合した後、アイガーミルを用いて分散し、ブラック分散液を得た。
次に、上記ブラック分散液(15部)に、流動パラフィンNO.40−S(40部)及
びアイソパーM(45部)を加えて攪拌することで、ブラックインク組成物を得た。なお
、アイソパーMは、イソパラフィンの混合物〔エクソン化学(株)製〕である。
(3)物性評価
前項(1)で調製した補足部材及び前項(2)で調製したブラックインク組成物を、イ
ンクジェットプリンタ〔PX−V600;セイコーエプソン(株)製〕にセットし、40
℃及び相対湿度20%の環境下において、葉書用紙500枚に縁無印刷を連続して実施し
た。
その結果、補足部材の表面上への顔料堆積は存在せず、良好に浸透されていた。また、
印字終了後に、補足部材をプリンタから取り出して、観察したところ、変形や変質等は見
あたらず、良好な耐久性を有していることを確認することができた。また、印字後の葉書
用紙を観察したが、ミストに起因する汚れは、全ての葉書用紙に観察することができなか
った。
<実施例2>
(1)捕捉部材の調製
平均粒径が50μmで超高分子量ポリエチレンを使用すること以外は実施例1(1)と
同様の方法で、実施例1(1)と比較して孔径の小さな多孔質体を得た。
前記多孔質体に、油性溶剤として、ジエチレングリコールジエチルエーテル(融点=−
44℃;沸点=189℃)を、塗布量が200g/mとなるように均一に含浸させ、本
実施例による捕捉部材を得た。
(2)イエローインク組成物の製造
分散剤としてのヒノアクトKF1−M(8部)をジエチレングリコールジエチルエーテ
ル50部に溶解し、この溶液に、顔料としてC.I.ピグメントイエロー97 20部と
、ソルスパーズ5000〔アビシア(株)製〕2部とを攪拌混合した後、アイガーミルを
用いて分散し、イエロー分散液を得た。
次に、上記イエロー分散液50部に、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル25
部、及びジエチレングリコールジエチルエーテル25部を加えて攪拌することで、イエロ
ーインク組成物を得た。
(3)マゼンタインク組成物の製造
顔料としてC.I.ピグメントレッド122を使用すること以外は前記(2)イエロー
インク組成物の製造と同様の方法でマゼンタインク組成物を得た。
(4)シアンインク組成物の製造
顔料としてC.I.ピグメントブルー16を使用すること以外は前記(2)イエローイ
ンク組成物の製造と同様の方法でシアンインク組成物を得た。
(5)物性評価
前項(1)で調製した補足部材及び前項(2)〜(4)で調製したインク組成物を、イ
ンクジェットプリンタ〔PX−V600;セイコーエプソン(株)製〕にセットし、40
℃及び相対湿度20%の環境下において、葉書用紙500枚に縁無印刷を連続して実施し
た。
その結果、補足部材の表面上への顔料堆積は存在せず、良好に浸透されていた。また、
印字終了後に、補足部材をプリンタから取り出して、観察したところ、変形や変質等は見
あたらず、良好な耐久性を有していることを確認することができた。また、印字後の葉書
用紙を観察したが、ミストに起因する汚れは、全ての葉書用紙に観察することができなか
った。
本発明による捕捉部材は、非水系インクを用いるインクジェット記録方式の縁無印刷に
おいて、記録媒体以外の領域に吐出させる非水系インク滴を捕捉する捕捉部材として有用
であり、特に、非水系顔料インク用プリンタの捕捉部材として有用である。
インクジェット記録方式による縁無印刷の工程を模式的に示す要部拡大斜視図である。 図1(A)の状態の模式的要部側面図である。 代表的なインクジェット記録装置の斜視図である。 図3に示すインクジェット記録装置の印刷機構部の部分平面図である。 図3に示すインクジェット記録装置の印刷機構部の部分断面図である。
符号の説明
1・・・ケースカバー;2,3・・・インクカートリッジ;4・・・キャリッジ;
4A・・・記録ヘッド;5・・・プラテン;5a,5b,5c・・・プラテン開口部;
6・・・第1の紙押えローラ;7・・・第2の紙押えローラ;
8・・・支持部材;8a・・・支持部材開口部
9・・・廃インクタンク;10,10A・・・インクジェット記録装置;
11・・・記録用紙;11a・・・記録用紙の前縁部;11b・・・記録用紙の側縁部;
11c・・・記録用紙の後縁部;12・・・ガイド軸;13・・・記録ヘッド;
14・・・キャリッジ;19・・・インク滴;20・・・捕捉部材;
30・・・捕捉部材;31・・・インク液捕捉領域。

Claims (9)

  1. インクジェット記録用ヘッドから吐出される非水系インク組成物のインク滴のうち、記
    録媒体以外の領域に吐出されるインク滴を直接に捕捉する捕捉部材であって、その捕捉部
    材が、プラスチック粒子を焼結成形して製造した多孔性プラスチックと、その多孔性プラ
    スチックに含浸された油性溶剤とを含むことを特徴とする、前記捕捉部材。
  2. 前記プラスチック粒子が、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂
    、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエ
    ーテルスルホン樹脂、ポリエチレンスルファイド樹脂、フッ素系樹脂、又は架橋ポリオレ
    フィン系樹脂の粒子、あるいはそれらの粒子の混合物であることを特徴とする請求項1に
    記載の捕捉部材。
  3. 前記油性溶剤が、融点が10℃以下でかつ沸点が150℃以上の油性溶剤1種又は2種
    以上の混合物である、請求項1又は2に記載の捕捉部材。
  4. 油性溶剤としてジエチレングリコール化合物を含む、請求項3に記載の捕捉部材。
  5. 前記ジエチレングリコール化合物がジエチレングリコールジエチルエーテルである、請
    求項4に記載の捕捉部材。
  6. 前記非水系インク組成物が非水系顔料インク組成物である、請求項1〜5のいずれか一
    項に記載の捕捉部材。
  7. 非水系インク組成物が溶剤として飽和炭化水素系溶剤を含む、請求項1〜6のいずれか
    一項に記載の捕捉部材。
  8. 前記飽和炭化水素系溶剤が流動性パラフィンである、請求項7に記載の捕捉部材。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の捕捉部材を有することを特徴とする、インクジェ
    ットプリンタ。
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