JP2007274547A - 電子メール処理装置、および、プログラム - Google Patents

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裕朗 吉▲崎▼
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Abstract

【課題】適切な宛先に電子メールを転送する。
【解決手段】ユーザ端末300は、通信ネットワークNWを介して問い合わせメールを電子メール処理装置100に送信する。電子メール処理装置100は、問い合わせメールからキーワードを抽出して問い合わせ内容の重要度を判別し、重要度に基づいて回答期限を設定する。電子メール処理装置100は、判別された問い合わせの重要度と回答者の回答レベル、および、各回答者の処理件数に基づいて、回答者の候補を複数選出して序列的に回答者として決定すると、決定した回答者の回答者端末200に問い合わせメールを転送する。回答者端末200から回答メールを受信すると、電子メール処理装置100は、通信ネットワークNWを介して、問い合わせ元のユーザ端末300に回答メールを転送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子メール処理装置、および、プログラムに関し、特に、ヘルプデスクサービスなどに好適な電子メール処理装置、および、プログラムに関する。
限定された適切な宛先に電子メールを送信する手法が従来から提案されている(例えば、特許文献1など)。
一方で、いわゆるヘルプデスクサービスなどの、問い合わせに対する回答をおこなうサービスにおいては、従来の電話やファクシミリによる問い合わせに代わり、電子メールによる問い合わせが多くなっており、問い合わせに対する回答も電子メールでおこなう場合が多い。
このような場合において、特許文献1の技術を用いることにより、問い合わせメールを所定の回答者宛に送信することができる。
特開2002−82876号公報
しかしながら、従来の技術を用いて問い合わせメールを所定の回答者に送信することができるが、問い合わせ内容に応じた回答者の選択は考慮されていなかった。つまり、問い合わせの内容が多岐に渡る場合、適切な回答者に問い合わせメールを送信しなければ、適切な回答を迅速におこなうことができない。よって、単に所定の回答者に問い合わせメールを送信しただけでは、適切かつ迅速な回答をおこなうことができなかった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、適切な宛先に電子メールを転送することができる電子メール処理装置、および、プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる電子メール処理装置は、
通信ネットワークを介して受信した問い合わせメールを格納する受信メール格納手段と、
問い合わせに回答する回答者について、少なくとも各回答者の担当分野を示す情報を含む回答者情報を蓄積する回答者情報蓄積手段と、
予め定められたキーワードを重要度に応じて分類して蓄積するキーワード蓄積手段と、
前記受信メール格納手段に格納されている問い合わせメールに示される問い合わせ内容、および、前記回答者による回答内容から、前記キーワード蓄積手段に蓄積されたキーワードに該当する語句を抽出するキーワード抽出手段と、
前記キーワード抽出手段が問い合わせメールから抽出したキーワードの重要度と出現頻度に基づいて、各問い合わせ内容の重要度を判別する重要度判別手段と、
前記キーワード抽出手段が回答内容から抽出したキーワードの出現頻度に基づいて、各回答者の回答レベルを判別する回答レベル判別手段と、
前記重要度判別手段と前記回答レベル判別手段の判別結果に基づいて、前記受信した問い合わせメールに対する回答者を決定する回答者決定手段と、
前記回答者決定手段が決定した回答者が使用する端末に、前記通信ネットワークを介して前記問い合わせメールを転送するとともに、前記転送された問い合わせメールに対する前記回答者の回答を示す情報を、前記通信ネットワークを介して前記問い合わせメールの送信元に送信する電子メール処理手段と、
を備えることを特徴とする。
上記電子メール処理装置は、
前記重要度判別手段が判別した重要度に基づいて、前記問い合わせメールに対する回答期限を設定する回答期限設定手段をさらに備えていることが望ましく、この場合、
前記電子メール処理手段は、前記問い合わせメールを前記回答者の端末に転送する際に、前記回答期限設定手段が設定した回答期限を示す情報を該端末に送信することが望ましい。
上記電子メール処理装置において、
前記電子メール処理手段は、前記問い合わせメールを前記回答者の端末に転送した際に、受諾許否を示す情報を該端末から取得し、
前記回答者決定手段は、前記回答者の端末から取得した受諾許否を示す情報に基づいて、前記受信した問い合わせメールに対する回答者を決定することが望ましい。
上記電子メール処理装置において、
前記回答者決定手段は、一の問い合わせメールについて複数の担当者を選出して序列的に回答者を決定し、決定した上位の回答者が設定された回答期限内に回答できない場合、選出した下位の担当者を回答者として決定することが望ましい。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるプログラムは、
コンピュータに、
通信ネットワークを介して受信した問い合わせメールに示される問い合わせ内容、および、前記問い合わせに対する回答内容からキーワードを抽出する機能と、
問い合わせ内容から抽出したキーワードの出現頻度に基づいて、各問い合わせ内容の重要度を判別する機能と、
回答内容から抽出したキーワードの出現頻度に基づいて、各回答者の回答レベルを判別する機能と、
判別された問い合わせの重要度に基づいて、該問い合わせに対する回答期限を設定する機能と、
判別された問い合わせの重要度と回答者の回答レベル、および、各回答者の処理件数に基づいて、前記受信した問い合わせメールに対する回答者の候補を複数選出し、序列的に回答者として決定する機能と、
決定した上位の回答者が設定された回答期限内に回答できない場合、選出した下位の担当者を回答者として決定する機能と、
前記問い合わせメールを、決定された回答者が使用する端末に前記通信ネットワークを介して転送するとともに、前記転送された問い合わせメールに対する前記回答者による回答を示す情報を、前記通信ネットワークを介して前記問い合わせメールの送信元に送信する機能と、
を実現させることを特徴とする。
本発明によれば、問い合わせの内容や重要度に応じて回答者を決定するので、適切な宛先に電子メールを転送することができる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。本実施の形態では、例えば、商品やサービスの提供者(企業や公的機関など)に対する各種問い合わせを受け付け、問い合わせに応じた担当者が回答するサービス(いわゆる、ヘルプデスクサービス)において、問い合わせや回答の手段として電子メールを用いた場合のシステム(以下、「ヘルプデスクシステム」とする)に本発明を適用した場合を例に以下説明する。本実施の形態では、例えば、情報処理(コンピュータやネットワークを用いた各種処理)に関するセキュリティ情報(例えば、ソフトウェア製品の脆弱性やコンピュータウィルスに関する情報など)を提供する業務におけるヘルプデスクサービスを想定する。
本実施の形態にかかるヘルプデスクシステムを、図1を参照して以下説明する。図1は、本実施の形態にかかるヘルプデスクシステム1の構成を模式的に示す図である。図示するように、ヘルプデスクシステム1は、通信ネットワークNWを介して相互に接続された電子メール処理装置100、回答者端末200、ユーザ端末300、から構成される。
通信ネットワークNWは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network:広域通信網)であり、電子メール処理装置100と、回答者端末200およびユーザ端末300のそれぞれを相互に接続する。通信ネットワークNWは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プロトコルに基づいて、電子メール処理装置100と回答者端末200およびユーザ端末300間のデータ伝送をおこなう。
電子メール処理装置100は、例えば、メインフレームやワークステーションなどの情報処理装置によって構成され、ヘルプデスクシステム1を用いてやりとりされる電子メールの受信、転送などといった処理をおこなうとともに、受信した問い合わせメールの内容に基づいて、適切な回答者を選出する処理をおこなう。
このような電子メール処理装置100は、例えば、商品やサービスを提供する事業体(企業や公的機関など。以下、「事業体BP」とする)などで運用されることで、事業体BPのヘルプデスクサービスが提供される。本実施の形態では、例として、情報処理に関するセキュリティ情報の提供サービスを事業体BPがおこなってものとし、ヘルプデスクシステム1を用いて、提供した情報や事業体BPに関するユーザからの問い合わせに回答しているものとする。
回答者端末200およびユーザ端末300は、例えば、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成されている。
このうち、回答者端末200は、例えば、事業体BPのヘルプデスク担当者などといった、問い合わせに対する回答をおこなう者(以下、「回答者」とする)が使用する端末装置である。
また、ユーザ端末300は、例えば、事業体BPが提供する商品やサービスなどの利用者(実際には利用していないが何らかの関心を持っている者なども含む)などで、ヘルプデスクシステム1を用いて事業体BPに問い合わせをおこなう者(以下、「ユーザ」とする)が使用する端末装置である。
このような、電子メール処理装置100、回答者端末200およびユーザ端末300の基本的な装置構成は略同様であるので、図2を参照して共通的な構成を説明する。図示するように、各装置はそれぞれ、制御部10と、通信制御部20と、入力制御部30と、出力制御部40と、プログラム格納部50と、記憶部60と、から構成される。
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)やワークエリアとなる所定の記憶装置(RAM(Random Access Memory)など)から構成され、電子メール処理装置100または回答者端末200の各部を制御するとともに、プログラム格納部50に格納されている所定の動作プログラムに基づいて後述する各処理を実行する。
通信制御部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)やルータ、モデム、などといった所定の通信装置から構成され、各装置と通信ネットワークNWとを接続し、通信ネットワークNWを介した通信をおこなう。
入力制御部30は、例えば、キーボードやポインティング・デバイスなどの所定の入力装置31を接続し、入力装置31から入力された指示などを制御部10に伝達する。
出力制御部40は、例えば、ディスプレイ装置やプリンタなどの所定の出力装置41を接続し、制御部10の処理結果などを必要に応じて出力装置41に出力する。
プログラム格納部50は、例えば、ハードディスク装置やROM(Read Only Memory)などといった所定の記憶装置から構成され、制御部10が実行する種々の動作プログラムが格納されている。プログラム格納部50に格納される動作プログラムは、各装置の基本動作を司る任意のOS(Operating System:基本ソフトウェア)の他に、OSと協働して後述する各処理を実現するための動作プログラムを格納する。後述する各装置による処理は、制御部10がこれらの動作プログラムを実行することで実現される。
記憶部60は、例えば、半導体記憶装置やハードディスク装置などといった所定の記憶装置から構成され、本実施の形態にかかる処理の実施に必要な、もしくは、処理によって生成された種々のデータを格納する。なお、電子メール処理装置100の記憶部60にはデータベースが構成され、事業体BPによるヘルプデスクサービスの実施に必要な情報が蓄積されている(詳細後述)。
以上が電子メール処理装置100、回答者端末200およびユーザ端末300に共通する基本構成である。以下、電子メール処理装置100についての上記各構成を示す場合は、その参照符号の先頭に「1」を付加し(例:制御部110)、回答者端末200についての上記各構成を示す場合は、その参照符号の先頭に「2」を付加し(例:制御部210)、ユーザ端末300についての上記各構成を示す場合は、その参照符号の先頭に「3」を付加して(例:制御部310)示すものとする。
次に、電子メール処理装置100、回答者端末200およびユーザ端末300のそれぞれに特有の構成について説明する。まず、電子メール処理装置100に特有の構成を以下説明する。
電子メール処理装置100の制御部110は、プログラム格納部150に格納されているプログラムを実行することで、図3に示す構成として機能する。すなわち、制御部110は、受信メール取得部111、キーワード抽出部112、重要度判別部113、回答レベル判別部114、期限設定部115、回答者決定部116、転送処理部117、などとして機能する。
受信メール取得部111は、通信制御部120や記憶部160との協働により、事業体BPへの問い合わせをおこなうための電子メール(以下、「問い合わせメール」とする)を取得し、送信者の電子メールアドレスや問い合わせ内容を示す本文などを抽出して記憶部160(受信メールデータベース162)に格納する。ここで、問い合わせメールはユーザ端末300から送信され、通信ネットワークNWを介して通信制御部120が受信する。そして、受信した問い合わせメールを通信制御部120が制御部110に入力することで、受信メール取得部111が問い合わせメールを取得する。
キーワード抽出部112は、記憶部160との協働により、ユーザ端末300から送信された問い合わせメールの本文(すなわち、問い合わせ内容)、および、回答者端末200から送信された回答内容を示す情報に対し、例えば、形態素解析をおこなうことで単語単位に分割して抽出し、記憶部160(キーワードデータベース163)に蓄積されているキーワードに該当する単語をキーワードとして抽出する。
重要度判別部113は、記憶部160との協働により、キーワード抽出部112が一の問い合わせメールから抽出したキーワードの出現頻度を求めることで、当該問い合わせメールの重要度を判別する。本実施の形態では、一の問い合わせメールから抽出されたキーワードの総数に対する各キーワードの出現数を求めることで出現頻度を算出する。そして、キーワード毎に予め定められている重要度に基づき、出現頻度の高いキーワードの重要度がいずれであるかによって問い合わせメールの重要度を判別する。重要度判別部113は、判別した重要度を示す情報を記憶部160(受信メールデータベース162)に記録する。本実施の形態では、例えば、レベル1〜レベル3の3段階の重要度レベルのいずれかを示す情報が記録されるものとする。この場合の重要度レベルは、数値が低いほど重要度が低く、数値が高いほど重要度が高いものとする。
回答レベル判別部114は、記憶部160との協働により、キーワード抽出部112が、各回答者の回答内容から抽出したキーワードの出現頻度を求め、出現頻度の高いキーワードの重要度がいずれであるかによって各回答者の回答レベルを判別する。本実施の形態では、より重要度の高いキーワードを多く含む回答を多くおこなっていれば回答レベルが高く、より重要度の低いキーワードを多く含む回答を多くおこなっていれば回答レベルが低いものとする。回答レベル判別部114は、判別した回答レベルを示す情報を記憶部160(回答者情報データベース161)に記録する。本実施の形態では、例えば、レベル1〜レベル3の3段階の回答レベルのいずれかを示す情報が記録されるものとする。この場合、数値が低いほど回答レベルが低く、数値が高いほど回答レベルが高いものとする。
期限設定部115は、重要度判別部113によって判別された問い合わせメールの重要度に応じて、その問い合わせメールへの回答期限を設定し、設定した回答期限を示す情報を記憶部160(受信メールデータベース162)に記録する。本実施の形態では、予め規定されている基準日数に、重要度に応じて複数種類用意された附加日数を加算した日数に基づいて回答期限を設定するものとする。この場合、重要度が高いほどより短い附加日数が加算され、重要度が低いほどより長い附加日数が加算されるものとする。
回答者決定部116は、記憶部160との協働により、受信した問い合わせメールについて判別された重要度と判別された各回答者の回答レベル、問い合わせメールから抽出したキーワードの該当する分野、各担当者の担当分野と現在処理中の案件数、などに基づいて、当該問い合わせメールの回答を担当するのに好適な候補を複数名選出し、序列的に回答者として決定する。この場合、重要度の高い問い合わせに対しては回答レベルの高い回答者を複数名選出する。そして、選出された複数名を、例えば、第1候補、第2候補、第3候補…、というように序列化し、その序列順に回答者として決定する。回答者決定部116は、決定した回答者を示す情報を記憶部160(受信メールデータベース162)に記録する。
転送処理部117は、通信制御部120や記憶部160との協働により、回答者決定部116が決定した回答者が使用する回答者端末200に、受信した問い合わせメールを転送する。この場合、記憶部160(回答者情報データベース161)に記録されている当該回答者の電子メールアドレス宛に問い合わせメールを転送する。また、転送処理部117は、問い合わせメールを回答者に転送する際、当該回答者による担当受諾意志を示す受諾許否情報を取得する。
転送処理部117はまた、回答者によって作成された問い合わせに対する回答を示す情報を回答者端末200から取得し、問い合わせメールを送信したユーザが使用するユーザ端末300に転送する。この場合、記憶部160(受信メールデータベース162)に記録されている当該ユーザの電子メールアドレス宛に回答内容を示す電子メール(以下、「回答メール」とする)を転送する。このような転送処理部117による転送は、例えば、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)などの電子メール転送プロトコルなどを用いておこなわれる。
なお、本実施の形態において、電子メール処理装置100と回答者端末200間の情報送受信に、例えば、ウェブベースのインタフェースが用いられるものとする。この場合、転送処理部117はいわゆるウェブサーバとして電子メール処理装置100を機能させる。この場合、転送処理部117は、例えば、CGI(Common Gateway Interface)などの動作機構を用いることで、データベースと連動したウェブページを自動生成する。ここでは、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)などの記述言語を用いてウェブページが生成され、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などの通信プロトコルを用いて回答者端末200に送信される。
本実施の形態では、制御部110がプログラムを実行することにより、図3に示す機能構成が実現されるものとするが、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)などのハードウェア構成によって、これらの機能が実現されてもよい。
次に、電子メール処理装置100の記憶部160に構成されるデータベースについて説明する。電子メール処理装置100の記憶部160には、図4に示すようなデータベースが構成されている。図示するように、記憶部160には、回答者情報データベース161、受信メールデータベース162、キーワードデータベース163、回答メールデータベース164、などのデータベースが構成されている。
回答者情報データベース161は、事業体BPの回答者についての基本情報を格納して蓄積するデータベースである。回答者情報データベース161に格納される情報の例を図5(a)に示す。図示するように、回答者情報データベース161には、各回答者に一意に割り当てられている識別情報(例えば、社員番号など。以下、「回答者ID」とする)をキーとしたレコードが作成されており、各レコードには、当該回答者の氏名、所属部署、役職、電子メールアドレス、現在回答処理中の案件数、担当分野、当該回答者について判別された回答レベル、などを示す情報が記録される。本実施の形態において、各回答者の役職によってその回答者の権限効力が示されるものとする。
受信メールデータベース162は、受信メール取得部111が取得した問い合わせメールを格納する。受信メールデータベース162に格納される情報の例を図5(b)に示す。図示するように、受信メールデータベース162には、取得した問い合わせメールの受信日毎にテーブルが作成されている。各テーブルには、一意に割り当てられる識別情報(以下、「受信ID」とする)をキーとしたレコードが作成されおり、各レコードには、当該問い合わせメールの送信元を示す電子メールアドレス(以下、「送信元アドレス」とする)、受信時刻、受信メールの実データ、当該問い合わせメールについて設定された回答期限日、当該問い合わせメールについて判別された重要度と該当する分野、決定された回答者を示す回答者ID、回答がおこなわれた日付と回答を特定するための識別情報(回答ID)、などを示す情報が記録される。
キーワードデータベース163は、問い合わせメールの重要度および各回答者の回答レベルを判定するために予め定められたキーワードを重要度と対応づけて蓄積する。キーワードデータベース163に格納される情報の例を図5(c)に示す。図示するように、キーワードデータベース163には、例えば、事業体BPの業務内容に基づいて予め想定される問い合わせ内容に応じたキーワードが分野別に分類されて記録されるとともに、各キーワードについて予め定められた重要度を示す情報が記録される。この重要度は、例えば、事業体BPの業務内容や問い合わせ頻度などに基づいて設定され、ここでは、レベル1〜レベル5の5段階で設定されるものとする。この場合、数値が低いほど重要度が低く、数値が高いほど重要度が高いものとする。
回答メールデータベース164は、問い合わせメールに対する回答メールを格納するデータベースである。回答メールデータベース164に格納される情報の例を図5(d)に示す。図示するように、回答メールデータベース164には、回答者毎にテーブルが作成されている。各テーブルには、当該回答者によって作成された回答毎に一意に割り当てられている識別情報(回答ID)をキーとしたレコードが作成されており、各レコードには、対応する問い合わせを特定するための受信ID、回答メールの実データ、回答メールから抽出されたキーワードとその出現回数、などを示す情報が格納される。このように、回答者毎にテーブルが作成されているので、各テーブルのキーワード欄を参照することで、当該回答者の回答から抽出されたキーワードの累積値を求めることができる。
次に、回答者端末200について説明する。回答者端末200は、事業体BPの回答者がヘルプデスクサービスの業務に使用する情報処理装置であり、電子メール処理装置100から送信された情報の受信・出力や、回答者によって入力された情報の電子メール処理装置100への送信などをおこなう。
本実施の形態では、電子メール処理装置100の転送処理部117によるウェブページがインタフェースとなっているので、回答者端末200には、少なくとも、通信ネットワークNWを介して電子メール処理装置100にアクセスし、ウェブページの提供を受けることのできる構成が備えられているものとする。この場合、いわゆるブラウザ機能によって電子メール処理装置100にアクセスし、ウェブページの表示および電子メール処理装置100への情報入力をおこなうものとする。よって、回答者端末200のプログラム格納部250には、ブラウザプログラムが格納されており、制御部210がそれを実行することでブラウザ機能が実現されるものとする。
また、本実施の形態では、ユーザ端末300から送信された問い合わせメールが、電子メール処理装置100から回答者端末200に転送されるので、回答者端末200には、通信ネットワークNWを介して電子メールを受信することのできる構成が備えられているものとする。本実施の形態では、電子メール送受信プログラム(いわゆる、メーラ)がプログラム格納部250に格納されており、制御部210がそれを実行することで、電子メール送受信機能が実現されるものとする。
ユーザ端末300は、ユーザが作成した問い合わせメールを通信ネットワークNWを介して電子メール処理装置100に送信するとともに、電子メール処理装置100から送信された回答メールを受信して出力する。よって、ユーザ端末300には、回答者端末200と同様の電子メール送受信機能が備えられているものとする。
以上のような構成のヘルプデスクシステム1の動作を以下説明する。まず、ユーザからの問い合わせメールを受け付ける場合に電子メール処理装置100が実行する「問い合わせ受付処理」を、図6に示すフローチャートを参照して説明する。この問い合わせ受付処理は、ユーザ端末300から送信された問い合わせメールを、通信ネットワークNWを介して通信制御部120が受信し、制御部110に入力したことを契機に開始される。なお、事業体BPの問い合わせ先として用意されている電子メールアドレス宛の電子メールを、電子メール処理装置100が受信するものとする。
処理が開始されると、受信メール取得部111は、受信メールデータベース162に新規レコードを作成し、新たな受信IDを割り当てる。受信メール取得部111は、取得した問い合わせメールを作成したレコードに格納する(ステップS101)。
新たな問い合わせメールを受信メールデータベース162に格納すると、受信メール取得部111は、その旨と受信IDとをキーワード抽出部112に通知する。キーワード抽出部112は、受信メールデータベース162にアクセスし、通知された受信IDのレコードに格納されている実データから、本文を構成しているテキストデータを取得し、形態素解析などによって、本文の文章を単語単位に分割して抽出する(ステップS102)。
つぎに、キーワード抽出部112は、キーワードデータベース163を参照し、抽出した単語と同一の語句が登録されている場合には、当該単語をキーワードとして抽出し、ワークエリアなどに保持する(ステップS103)。問い合わせメールからキーワードを抽出すると、キーワード抽出部112は、その旨を重要度判別部113に通知する。キーワード抽出部112から通知に応じて、重要度判別部113は、受信した問い合わせメールの重要度を判別して設定するための「重要度設定処理」を実行する(ステップS200)。この重要度設定処理を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
処理が開始されると、重要度判別部113は、キーワードデータベース163に記録されている各キーワードの分野別の分類に基づき、問い合わせメールから抽出されたキーワードのうち、最も出現頻度の高いキーワードに対応する分野を特定し、その分野を当該問い合わせメールの問い合わせ分野として設定する(ステップS201)。
次に重要度判別部113は、キーワードデータベース163に記録されている各キーワードの重要度レベルに基づき、最も重要度の高い「レベル5」のキーワードが問い合わせメールからいくつ抽出されたか計数する(ステップS202)。
重要度判別部113は、ステップS202での計数値と、問い合わせメールから抽出された全キーワードの数との比率を算出する(ステップS203)。そして、この比率が、例えば、40%以上であれば(ステップS204:Yes)、当該問い合わせメールの重要度レベルを、最も重要度の高い「レベル3」に設定し、受信メールデータベース162の当該問い合わせメールのレコードに記録する(ステップS205)。
一方、レベル5のキーワードの比率が40%未満である場合(ステップS204:No)、重要度判別部113はさらに、次に重要度の高い「レベル4」のキーワードが問い合わせメールからいくつ抽出されたか計数する(ステップS206)。
そして、ステップS202で計数したレベル5のキーワード数と、ステップS206で計数したレベル4のキーワード数の合計値と、全キーワードとの比率を算出し(ステップS207)、その比率が、例えば、70%以上であれば(ステップS208:Yes)、当該問い合わせメールの重要度レベルを「レベル2」に設定し、受信メールデータベース162の当該問い合わせメールのレコードに記録する(ステップS210)。
いずれの条件にも該当しない場合(ステップS208:No)、重要度判別部113は、当該問い合わせメールの重要度レベルを、最も重要度の低い「レベル1」に設定し、受信メールデータベース162の当該問い合わせメールのレコードに記録する(ステップS211)。
ステップS205、ステップS210、ステップS211のいずれかで、受信した問い合わせメールの重要度レベルを設定すると、図6に示す問い合わせ受付処理のフローに戻る。
この場合、重要度判別部113は、重要度を設定した旨を期限設定部115に通知する。この通知に応じて、期限設定部115は、設定された重要度に応じて回答期限日を設定するための「回答期限設定処理」を実行する(ステップS300)。この回答期限設定処理を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
処理が開始されると、期限設定部115は、受信した問い合わせメールに設定された重要度レベルが、最も重要度の高い「レベル3」であるか否かを判別する(ステップS301)。
レベル3である場合、期限設定部115は、予め規定されている基準日数(例えば、3営業日とする)に、レベル3の場合に設定されている附加日数(例えば、2営業日とする)を加算した日数を算出する(ステップS302)。
一方、設定された重要度レベルがレベル2である場合(ステップS301:No、ステップS303:Yes)、期限設定部115は、基準日数に、レベル2の場合に設定されている附加日数(例えば、3営業日とする)を加算した日数を算出する(ステップS304)。
また、設定された重要度レベルがレベル1である場合(ステップS301:No、ステップS303:No)、期限設定部115は、基準日数に、レベル1の場合に設定されている附加日数(例えば、4営業日とする)を加算した日数を算出する(ステップS305)。
このように、問い合わせメールの重要度に応じて設定されている附加日数は、重要度が高いほど短く、重要度が低いほど長くなるよう設定されている。これは、重要度の高い問い合わせに対しては、より迅速な回答とするためである。
ステップS302、ステップS304、ステップS305のいずれかにおいて、重要度に応じた日数を算出すると、期限設定部115は、例えば、時計機能によって得られるカレンダ情報などに基づき、当該問い合わせメールの受信日から、算出した日数経過した後の日付を特定して、受信メールデータベース162の当該受信メールのレコードに記録する(ステップS306)。
この場合、図6に示す問い合わせ受付処理のフローに戻る。ここでは、回答期限が設定された旨を、期限設定部115が回答者決定部116に通知する。期限設定部115からの通知に応じて、回答者決定部116は、当該問い合わせに対する回答をおこなう回答者を決定するための「回答者決定処理」を実行する(ステップS400)。この回答者決定処理を、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
処理が開始されると、回答者決定部116は、回答者情報データベース161にアクセスし、重要度設定処理(図7)のステップS201で設定された当該問い合わせの分野に対応する分野が担当分野となっている回答者に絞り込む(ステップS401)。
次に回答者決定部116は、重要度設定処理(図7)で設定された問い合わせメールの重要度レベルに対応する回答レベルとなっている回答者に絞り込む(ステップS402)。本実施の形態では、問い合わせメールの重要度レベルと同じ値の回答レベルの回答者に絞り込むものとする。
回答者決定部116は、ステップS402で絞り込んだ回答者のレコードを参照し、現在処理中の案件数(処理件数)が所定の閾値以下である回答者にさらに絞り込む(ステップS403)。ここでの閾値は、例えば、事業体BPの労務規則などに基づいて規定される、単位時間当たりに1人の担当者がおこなってもよい処理件数の上限などとする。
回答者決定部116は、このようにして絞り込んだ回答者のレコードを抽出し、例えば、ワークエリアなどに保持する。そして、処理件数の少ない順にソートし(ステップS404)、処理件数の少ない方から所定数のレコード分に該当する回答者を候補として選出する(ステップS405)。
この場合、処理件数の最も少ない者を第1候補とし、以下、処理件数の少ない順に、第2候補、第3候補、と序列的に候補を選出する。なお、選出する候補数は任意であるが、ここでは、3候補を選出するものとする。
回答者候補を選出すると、回答者決定部116は、その旨を転送処理部117に通知する。転送処理部117は、選出された第1候補がアクセスするためのウェブページ(以下、「受諾許否選択ページ」とする)を作成し、当該ページにアクセスするためのアドレス(例えば、URL(Uniform Resource Locator)など)を設定する。転送処理部117は、設定したアドレス情報にリンクするよう記述した電子メール(以下、「選出通知メール」)を作成し、回答者情報データベース161に格納されている第1候補の電子メールアドレス宛に送信することで、第1候補に選出された旨を通知する(ステップS406)。
第1候補が使用する回答者端末200の電子メール送受信機能によって選出通知メールを受信すると、当該選出通知メールに、例えば、ハイパーリンク形式で記述されているアドレスにリンクさせる。これにより、回答者端末200のブラウザ機能よって、転送処理部117が作成した受諾許否選択ページにアクセスする。
この受諾許否選択ページには、問い合わせ内容、設定された回答期限日、などが表示されるとともに、この問い合わせに対する回答作業を受諾するか否かを選択するボタンなどが表示される。第1候補の回答者は、表示された問い合わせ内容や回答期限日を検討して受諾許否を決定すると、対応するボタンを選択する。
回答者端末200は、選択されたボタンに応じた、受諾許否を示す情報(以下、「受諾許否情報」とする)を電子メール処理装置100に送信する。電子メール処理装置100の通信制御部120が受諾許否情報を受信すると、制御部110に入力する。この場合、受信した受諾許否情報に基づいて、第1候補の回答者が受諾可能であるか否かを転送処理部117が判別する(ステップS407)。
受諾可能である場合(ステップS407:Yes)、転送処理部117は、当該第1候補を回答者として決定し、問い合わせメールを当該回答者の電子メール宛(回答者端末200)に転送する(ステップS408)。このとき転送処理部117は、当該電子メールのヘッダなどに受信IDを付加し、転送処理部117が受信する電子メールアドレスを送信元として転送する。
問い合わせメールを回答者端末200に転送すると、転送処理部117は回答者情報データベース161にアクセスし、当該回答者のレコードに記録されている処理件数を+1して(ステップS409)、図6に示す問い合わせ受付処理のフローに戻る。この場合、そのまま問い合わせ受付処理のフローは終了する。
一方、第1候補からの受諾許否情報に基づいて、受諾不可と判別した場合(ステップS407:No)は、当該第1候補を除外し、下位の候補を繰り上げて、同様の処理をおこなうことで回答者を決定する。
このようにして回答者が決定されると、当該回答者によって回答が作成される。この場合、ステップS408で転送処理部117が転送した問い合わせメールの返信として回答メールが作成されるものとする。ステップS408での転送時に、転送処理部117が受信可能な電子メールアドレスを送信元としているため、回答者端末200から返信された回答メールは、電子メール処理装置100の通信制御部120によって受信され制御部110に入力される。このような回答メールが入力されたことを契機に、当該回答メールを問い合わせ元のユーザに転送するための「回答転送処理」が実行される。この回答転送処理を、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
処理が開始されると、転送処理部117は、返信された回答メールのヘッダに記録されている受信IDに基づいて受信メールデータベース162にアクセスし、対応する問い合わせメールを特定する(ステップS501)。
該当する問い合わせメールを特定すると、設定されている重要度レベルを特定し(ステップS502)、最も重要度の高い「レベル3」であるか否かを判別する(ステップS503)。
問い合わせメールの重要度がレベル3である場合(ステップS503:Yes)、転送処理部117は、回答者情報データベース161にアクセスし、当該回答者の上長責任者(例えば、上司)などを特定して(ステップS504)、その者の電子メールアドレスを取得する。そして、取得した回答メールの回答内容や回答者名などを示したウェブページ(以下、「承認ページ」とする)を作成し、承認ページにアクセスするためのアドレス情報がリンクされた電子メール(以下、「承認要求ページ」とする)を作成して、上長責任者の電子メールアドレス宛に送信する。
この場合、当該上長責任者が使用する回答者端末200で承認要求ページが受信され、リンクされた承認ページにアクセスされる。この承認ページにアクセスすることにより、回答者が作成した回答内容が上長責任者に通知される(ステップS505)。この承認ページには、回答内容の認否を指定するボタンなどが表示される。上長責任者は、回答内容を検討して承認するか否かを決定すると、対応するボタンを選択する。この場合、回答者端末200は、選択されたボタンに応じた回答の認否を示す情報(以下、「承認情報」とする)を電子メール処理装置100に送信する。
電子メール処理装置100では、転送処理部117が承認情報を取得し、承認されたか否かを判別する(ステップS506)。ここで、上長責任者によって回答内容が承認されなかった場合(ステップS506:No)、転送処理部117は、その旨を示す電子メールを作成し、回答者の電子メールアドレス宛に送信して(ステップS507)、処理を終了する。この場合、回答者は回答内容の修正などをおこなって再送することで、回答転送処理が再度実行される。
一方、上長責任者によって回答内容が承認された場合(ステップS506:Yes)、転送処理部117は、ステップS501で特定した問い合わせメールの送信元アドレス宛(ユーザ端末300)に回答メールを転送する(ステップS508)。
この場合、転送処理部117は、受信メールデータベース162にアクセスし、当該問い合わせメールのレコードに回答日時を記録する(ステップS509)。そして、新たにおこなった回答に基づいて回答者情報を更新するための「回答者情報更新処理」を実行する(ステップS600)。この回答者情報更新処理を、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
処理が開始されると、転送処理部117は、回答メールデータベース164に新規レコードを作成し、新たな回答IDを割り当てると、ステップS507で問い合わせ元に転送した回答メールを格納する(ステップS601)。
次に転送処理部117は回答者情報データベース161にアクセスし、格納した回答メールを作成した回答者のレコードに記録されている処理件数を−1する(ステップS602)。
転送処理部117は、格納した回答メールの回答内容を示す本文を抽出してキーワード抽出部112に送出する。キーワード抽出部112は、形態素解析などで回答内容の文書を単語単位に分割し(ステップS603)、キーワードデータベース163に登録されているキーワードに該当する単語を、回答に含まれているキーワードとして抽出する(ステップS604)。
キーワード抽出部112は、抽出したキーワードとその出現回数を回答メールデータベース164に記録すると(ステップS605)、当該回答者のこれまでの回答から抽出されたキーワードの総数に含まれる重要キーワード(重要度レベル5)の出現比率を算出する(ステップS606)。
そして、重要キーワードの出現比率に応じた回答レベルを設定して(ステップS607)、処理を終了する。この場合、例えば、重要キーワードの出現比率が70%以上であるときは、最も高い回答レベルである「レベル3」を設定する。また、出現比率が、例えば、40%以上70%未満である場合は「レベル2」を設定し、40%未満の場合は、最も低い回答レベルである「レベル1」を設定する。
次に、設定した回答期限を遵守させるために実行される「期限管理処理」を、図12に示すフローチャートを参照して説明する。この期限管理処理は、所定期間毎(例えば、所定時刻)に期限設定部115によって実行されるものとする。
処理が開始されると、期限設定部115は、受信メールデータベース162にアクセスし、現在日時が示す日付から基準日数分遡った日付のテーブルにアクセスする。すなわち、受信から基準日数経過した問い合わせメールが特定される(ステップS701)。
期限設定部115は、ステップS701で特定したテーブルおいて、回答日時が記録されていないレコードを特定することで、未回答の問い合わせメールを特定する(ステップS702)。
この場合、期限設定部115は、特定したレコードの受信IDを転送処理部117に通知する。転送処理部117は、通知された受信IDのレコードに記録されている回答者に対し、回答作業の進捗を確認するためのウェブページ(以下、「進捗確認ページ」とする)を回答者毎に作成してアドレスを設定する。転送処理部117は設定したアドレスがリンクされた電子メール(以下、「進捗確認通知メール」)を作成し、該当する回答者の電子メールアドレス宛に送信する。この進捗確認通知メールには、基準日数経過した旨のメッセージが示されているものとし、これにより期限遵守を促すアラートメールとして機能する。
各回答者が使用する回答者端末200では、進捗確認通知メールを受信すると、リンクされた進捗確認ページにアクセスする。進捗確認ページには、受信から基準日数経過した問い合わせの内容や回答期限日が示される他、受諾の変更を要請するためのボタン(以下、「受諾変更ボタン」とする)などが表示される。回答者は、回答期限日までの回答が困難であり、受諾を取り消したい場合は、受諾変更ボタンを選択する。
受諾変更ボタンが選択されなければ(ステップS704:No)、当該回答者の回答者端末200から電子メール処理装置100への送信はおこなわれず、処理を終了する。
一方、当該回答者が受諾変更ボタンを選択した場合、その旨を示す情報(以下、「受諾変更要請」とする)が回答者端末200から電子メール処理装置100に送信される。この場合(ステップS704:Yes)、転送処理部117がその旨を回答者決定部116に通知する。回答者決定部116は、図9に示す回答者決定処理(ステップS400)を実行することで、新たな回答者が決定され回答作業が依頼される。
以上説明したように、本発明を上記実施の形態の如く適用することで、ヘルプデスクサービスなどにおいて、電子メールによって送信された問い合わせについて、当該案件の回答者に好適な担当者が選択され、自動的に問い合わせメールが転送される。担当者の選択にあたっては、特定の担当者に回答作業が集中した場合の回答レスポンス低下を防ぐため、各担当者の処理件数に基づいた負荷分散をおこなう。また、重要度に応じた回答期限を自動的に設定し、期限前に進捗を自動的に確認することで、決められた期限内での回答を促すことができる。
上記実施の形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
例えば、上記実施の形態で示した重要度や回答レベルの分類は一例であり、分類数や度合いなどは任意である。また、重要度を判別する基準や条件も任意であり、上記実施の形態に示したものに限られない。
また、上記実施の形態では、ウェブベースのインタフェースを例示したが、上述した情報の送受がおこなわれるのであれば、インタフェースの形態やフォーマットは任意である。
上記実施の形態にかかる電子メール処理装置100および回答者端末200は、専用装置によって実現可能なことはもとより、汎用のコンピュータシステムによって構成することもできる。この場合、上記各処理を実現するためのプログラムを汎用コンピュータシステムにインストールしてOSとの協働により実行することで、汎用コンピュータシステムを上記電子メール処理装置100や回答者端末200として機能させることができる。
このようなプログラムの提供方法は任意であり、CD−ROMなどの記録媒体に格納して提供可能なことはもとより、例えば、インターネットなどの通信媒体を介して提供してもよい。
本発明の実施の形態にかかるヘルプデスクシステムの構成を模式的に示す図である。 図1に示す電子メール処理装置、回答者端末、およびユーザ端末に共通の基本構成を示すブロック図である。 図1に示す電子メール処理装置の制御部によって実現される機能構成を示す機能ブロック図である。 図1に示す電子メール処理装置の記憶部に構成されるデータベースを示す図である。 図4に示す各データベースに記録される情報の例を示す図であり、(a)は回答者情報データベースに記録される情報の例を示し、(b)は受信メールデータベースに記録される情報の例を示し、(c)はキーワードデータベースに記録される情報の例を示し、(d)は回答メールデータベースに記録される情報の例を示す。 本発明の実施の形態にかかる「問い合わせ受付処理」を説明するためのフローチャートである。 図6に示す問い合わせ受付処理で実行される「重要度設定処理」を説明するためのフローチャートである。 図6に示す問い合わせ受付処理で実行される「回答期限設定処理」を説明するためのフローチャートである。 図6に示す問い合わせ受付処理で実行される「回答者決定処理」を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態にかかる「回答転送処理」を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態にかかる「回答者情報更新処理」を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態にかかる「期限管理処理」を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 ヘルプデスクシステム
NW 通信ネットワーク
100 電子メール処理装置
200 回答者端末
300 ユーザ端末
10 制御部
20 通信制御部
30 入力制御部
31 入力装置
40 出力制御部
41 出力装置
50 プログラム格納部
60 記憶部
111 受信メール取得部
112 キーワード抽出部
113 重要度判別部
114 回答レベル判別部
115 期限設定部
116 回答者決定部
117 転送処理部
161 回答者情報データベース
162 受信メールデータベース
163 キーワードデータベース
164 回答メールデータベース

Claims (5)

  1. 通信ネットワークを介して受信した問い合わせメールを格納する受信メール格納手段と、
    問い合わせに回答する回答者について、少なくとも各回答者の担当分野を示す情報を含む回答者情報を蓄積する回答者情報蓄積手段と、
    予め定められたキーワードを重要度に応じて分類して蓄積するキーワード蓄積手段と、
    前記受信メール格納手段に格納されている問い合わせメールに示される問い合わせ内容、および、前記回答者による回答内容から、前記キーワード蓄積手段に蓄積されたキーワードに該当する語句を抽出するキーワード抽出手段と、
    前記キーワード抽出手段が問い合わせメールから抽出したキーワードの重要度と出現頻度に基づいて、各問い合わせ内容の重要度を判別する重要度判別手段と、
    前記キーワード抽出手段が回答内容から抽出したキーワードの出現頻度に基づいて、各回答者の回答レベルを判別する回答レベル判別手段と、
    前記重要度判別手段と前記回答レベル判別手段の判別結果に基づいて、前記受信した問い合わせメールに対する回答者を決定する回答者決定手段と、
    前記回答者決定手段が決定した回答者が使用する端末に、前記通信ネットワークを介して前記問い合わせメールを転送するとともに、前記転送された問い合わせメールに対する前記回答者の回答を示す情報を、前記通信ネットワークを介して前記問い合わせメールの送信元に送信する電子メール処理手段と、
    を備えることを特徴とする電子メール処理装置。
  2. 前記重要度判別手段が判別した重要度に基づいて、前記問い合わせメールに対する回答期限を設定する回答期限設定手段をさらに備え、
    前記電子メール処理手段は、前記問い合わせメールを前記回答者の端末に転送する際に、前記回答期限設定手段が設定した回答期限を示す情報を該端末に送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子メール処理装置。
  3. 前記電子メール処理手段は、前記問い合わせメールを前記回答者の端末に転送した際に、受諾許否を示す情報を該端末から取得し、
    前記回答者決定手段は、前記回答者の端末から取得した受諾許否を示す情報に基づいて、前記受信した問い合わせメールに対する回答者を決定する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子メール処理装置。
  4. 前記回答者決定手段は、一の問い合わせメールについて複数の担当者を選出して序列的に回答者を決定し、決定した上位の回答者が設定された回答期限内に回答できない場合、選出した下位の担当者を回答者として決定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子メール処理装置。
  5. コンピュータに、
    通信ネットワークを介して受信した問い合わせメールに示される問い合わせ内容、および、前記問い合わせに対する回答内容からキーワードを抽出する機能と、
    問い合わせ内容から抽出したキーワードの出現頻度に基づいて、各問い合わせ内容の重要度を判別する機能と、
    回答内容から抽出したキーワードの出現頻度に基づいて、各回答者の回答レベルを判別する機能と、
    判別された問い合わせの重要度に基づいて、該問い合わせに対する回答期限を設定する機能と、
    判別された問い合わせの重要度と回答者の回答レベル、および、各回答者の処理件数に基づいて、前記受信した問い合わせメールに対する回答者の候補を複数選出し、序列的に回答者として決定する機能と、
    決定した上位の回答者が設定された回答期限内に回答できない場合、選出した下位の担当者を回答者として決定する機能と、
    前記問い合わせメールを、決定された回答者が使用する端末に前記通信ネットワークを介して転送するとともに、前記転送された問い合わせメールに対する前記回答者による回答を示す情報を、前記通信ネットワークを介して前記問い合わせメールの送信元に送信する機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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