JP2007271750A - 明室用反射型スクリーン - Google Patents

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Abstract

【課題】多層干渉反射膜を用いながら、外光が斜め方向から入射しても鮮明な画像を表示することができる反射型スクリーンを提供する。
【解決手段】膜12,14,16はそれぞれ、三原色に対応する第1、第2および第3の波長帯域光を反射し、それを除いた可視光を透過する性質を備える。膜12,14の間には、第1の波長帯域光を透過し、第1の波長帯域光より小さい波長の光を吸収する膜13が配置され、膜14、16の間には、第2の波長帯域光を透過し、第2の波長帯域光よりも小さい波長の光を吸収する膜15が配置されている。これにより、ほぼ垂直に入射するプロジェクタの三原色の波長帯域光の反射率は高く保ったまま、入射角の大きい外光に対して反射波長が短波長側にシフトする膜12、14、16を用いても、膜13,15と光吸収膜11により不要な光を吸収できるため、外光の反射を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射型スクリーンに関し、特に、明室においてプロジェクタから投影された映像を反射して映し出すことのできるプロジェクタ用反射型スクリーンに関する。
プロジェクタから投影されたカラー映像を反射して映し出すプロジェクタ用反射型スクリーンとして、光吸収性を有する基材上に、青色光を選択反射する多層干渉反射膜と、赤色光を選択反射する多層干渉反射膜と、緑色光を選択反射する多層干渉反射膜とを重ねて配置し、その上に光拡散層を配置した構成のものが特許文献1に開示されている。この反射型スクリーンは、プロジェクタから投影される三原色光のみを反射し、それ以外の光を透過して基材に吸収させることができるため、映写環境にかかわらず高コントラストの映像を表示できる。
この特許文献1では、青、緑、赤の多層干渉反射膜として、熱可塑性樹脂からなる高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した多層膜を用いている。多層干渉反射膜としては、無機材料により形成されたものも広く知られている。
特開2005−352237号公報
多層干渉反射膜は、反射させるべき波長によって、2種以上の異なる屈折率をもつ物質を利用し、その膜厚と構成順を考慮することによって設計されている。反射型スクリーンの多層干渉反射膜は、スクリーンのほぼ正面に配置されるプロジェクタから投影された映像光を反射することが求められるため、垂直に入射した光の特定波長を反射するように設計されている。
しかしながら、明室において反射型スクリーンを使用する場合、プロジェクタからの映像光のみならず、照明光等の外光が斜め方向から入射する。斜め方向から入射した外光は、垂直入射する映像光よりも多層干渉反射膜の膜中での光路差が短くなるため、本来設定されている反射波長よりも短波長光が反射される。例えば、赤色の映像光を反射するように設計された多層干渉反射膜の場合、入射角が大きくなるにつれ(膜面に対して垂直方向から水平方向に近づくにつれ)、赤から緑さらには青へと反射光が変化する。このような外光の反射光は、映像光とは波長が異なるため、映像を損ねることになる。
本発明の目的は、多層干渉反射膜を用いた反射型スクリーンであって、外光が斜め方向から入射しても鮮明な画像を表示することができる反射型スクリーンを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明によれば、以下のような反射型スクリーンが提供される。すなわち、光吸収膜の上に、順に積層された第1、第2、第3の膜を有する反射型スクリーンであって、第1、第2および第3の膜はそれぞれ、三原色に対応する予め定めた第1、第2および第3の波長帯域光を反射し、それを除いた可視光を透過する性質を備える。第1および第2の膜の間には、第1の波長帯域光を透過し、第1の波長帯域光より短い波長の光を吸収する第4の膜が配置され、第2および第3の膜の間には、第2の波長帯域光を透過し、第2の波長帯域光よりも短い波長の光を吸収する第5の膜が配置されている。これにより、外光が斜め方向から入射して、第1、第2および第3の膜の反射特性が短波長側にシフトした場合であっても、第4および第5の膜と、光吸収膜で吸収できるため、外光の反射を抑制できる。
上記第1、第2および第3の波長帯域のうち、第1の波長帯域の波長が最も長く、第3の波長帯域の波長が最も短くなるように設定することが可能である。また、上記第1、第2および第3の膜は、多層干渉反射膜を用いることができる。
上記第4および第5の膜は、それぞれ色材を樹脂に分散したフィルタを用いることができる。
上記第3の膜の上には、第1ないし第5の膜全体についての、第3の波長帯域光の反射率を第1および第2の波長帯域光の反射率の少なくとも一方に一致させるための反射率調整膜を配置することが可能である。これにより、反射型スクリーンとしての、第1ないし第3の波長帯域光の反射率を同等にすることができるため、白色表示の視認性を高めることができ、見やすいスクリーンを実現できる。
本発明の反射型スクリーンは、外光が斜め方向から入射して、反射膜の反射波長が変化しても、入射した外光の反射が抑制できるため、映像を損なわず、鮮明な画像を表示することができる。
本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、図1を用いて、本実施の形態の反射型スクリーンの構成を説明する。図1のように、反射型スクリーンは、光吸収膜11の上に、赤色多層干渉反射膜12、赤色フィルタ13、緑色多層干渉反射膜14、黄色フィルタ15、青色多層干渉反射膜16、反射率調整膜17を順に重ねた構成である。ただし、反射率調整膜17は、用いない構成にすることも可能である。また、反射率調整膜17の上には、必要に応じて拡散層18や不図示の保護層が配置されている。
光吸収膜11は、この上の膜12〜18を透過した可視光を吸収する作用をする膜であり、例えば黒色のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いることができる。材質には特に制限がなく、赤色多層干渉反射膜12の反対面に黒い塗料を塗布・乾燥をさせて製造することもできる。またロールスクリーン等への適用性を向上させることを前提として、可撓性のあるものを使用することができる。前述のPETフィルムだけでなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド等のプラスチックフィルムを使用することができる。これらは適宜、色材を含有していて構わない。含有する色材としては、染料や顔料を使用することができる。また、2種類以上の色材を混合して使用することが可能である。光吸収膜11は、前述の膜12〜18を透過した光を吸収すればよい。なお、反射率や透過率が極めて低いことが望ましい。
赤色多層干渉反射膜12は、プロジェクタから照射される映像に含まれる赤色光を反射し、他の可視波長光を透過する性質を有する。すなわち、赤色多層干渉反射膜12は、高屈折率樹脂層と低屈折率樹脂層とを交互に多層に積層した構成であり、高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層の膜厚および屈折率を所定の値に設定することにより、所定の赤色帯域光を高効率で反射するように構成されている。この所定の赤色帯域光は、プロジェクタから照射される映像を構成する三原色光の赤色光の波長を含むように設定されている。また、プロジェクタは、反射型スクリーンに対してほぼ正面に配置されることを想定し、光の入射角をほぼゼロ(垂直入射)として、赤色多層干渉反射膜12を構成する各層の膜厚および屈折率が定められている。
同様に、緑色および青色多層干渉反射膜14、16も、プロジェクタから照射される三原色光のうち、緑色、青色光をそれぞれ反射するように反射波長帯域がそれぞれ設定され、他の可視波長光を透過する性質を有する。すなわち、膜14、16に対してそれぞれ垂直に入射する所定波長の緑色光、青色光を高効率で反射するように、それぞれを構成する高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層の膜厚および屈折率が所定値に設定されている。
例えば、プロジェクタから照射される三原色光の波長が、青色457±25nm、緑色532±25nm、赤色642±25nmである場合、青色、緑色および赤色多層干渉反射膜16,14,12の反射波長帯域はそれぞれ、400nm以上500nm未満、500nm以上600nm未満、600nm以上700nm未満であって、プロジェクタからの三原色光の波長およびその近傍の帯域となるように設定する。
赤色フィルタ13は、プロジェクタから照射される赤色光よりも波長の短い可視光を吸収する性質を有する。例えば、波長600nm未満の光を吸収し、600nm以上の光を透過する性質を有する赤色フィルタ13を用いる。
黄色フィルタ15は、プロジェクタから照射される緑色光よりも波長の短い可視光を吸収する性質を有する。例えば、波長500nm未満の光を吸収し、500nm以上の光を透過する性質を有する黄色フィルタ15を用いる。
反射率調整膜17は、反射型スクリーン全体としての青色光、赤色光、緑色光の反射率を同等にするための膜である。例えば、他の膜11〜16の作用を考慮して、青色光の反射率が、他の赤色光および緑色光よりも高ければ、青色光を所定の吸収率で吸収し、他の可視光を透過するフィルタを反射率調整膜17として用いる。逆に、青色光の反射率が、他の赤色光および緑色光よりも低ければ、赤色光および緑色光を所定の吸収率で吸収し、青色光を透過するフィルタを反射率調整膜17として用いる。逆に、反射型スクリーン全体としての青色光、赤色光、緑色光の反射率が同等であれば、反射率調整膜17を備えなくてもよい。
このような構成の反射型スクリーンを明室中に配置して、ほぼ正面に配置したプロジェクタからカラー映像を構成する青・緑・赤の三原色光を拡散層18側から照射する。反射型スクリーンには、プロジェクタからの三原色光が主平面にほぼ垂直に入射する他に、照明等の外光も斜め方向等から入射する。
三原色の映像光は、反射型スクリーンにほぼ垂直に入射し、三種の多層干渉反射膜12,14,16のうち最も光入射側に位置する反射率調整膜17を透過して、青色多層干渉反射膜16にほぼ垂直に入射する。映像光のうち青色光は、青色多層干渉反射膜16で反射される。反射された青色光は、再び反射率調整膜17を透過することにより、その強度を調整される等した後、拡散層18で拡散されて出射される。
青色光以外の赤色光および緑色光は、青色多層干渉反射膜14を透過した後、黄色フィルタ15に入射するが、黄色フィルタ15は500nm以上の光を透過する性質を有するため、赤色光および緑色光いずれも黄色フィルタ15を透過する。黄色フィルタを透過した赤色光および緑色光は、緑色多層干渉反射膜14にほぼ垂直に入射し、緑色光が反射される。反射された緑色光は、再び黄色フィルタ15、青色多層干渉反射膜16、反射率調整膜17を透過した後、拡散層18で拡散されて出射される。
赤色光は、緑色多層干渉反射膜14を透過し、赤色フィルタ13に入射するが、赤色フィルタ13は600nm以上の光を透過する性質を有するため、赤色フィルタ13を透過する。赤色フィルタ13を透過した赤色光は、赤色多層干渉反射膜12にほぼ垂直に入射し、反射される。反射光は、再び赤色フィルタ13,緑色多層干渉反射膜14、黄色フィルタ15、青色多層干渉反射膜16、反射率調整膜17を透過した後、拡散層18によって拡散されて出射される。
以上により、三原色の映像光はいずれも多層干渉反射膜12,14,16によって反射されるため、カラー映像が表示される。
一方、照明等の外光は、その光源と反射型スクリーンとの位置関係により、多くが斜め方向から反射型スクリーンに入射する。入射した外光は、反射率調整膜17を透過した後、青色多層干渉反射膜16に入射する。青色多層干渉反射膜16は、この入射光に対しては、本来の反射波長(青色)よりも反射波長が短波長側にシフトするため、青色よりも短い波長光を反射する。反射された青色よりも短波長の光は、目に見えずらい領域(紫外光)に入りやすいため、映像を損ないにくい。ただし、より理想に近づけるために、430nm未満の光を吸収するフィルタを青色多層干渉反射膜16上に設けることもできる。その場合、反射率調整膜17にこの機能を付加することにより、430nm未満を吸収するフィルタを兼用させることが可能である。
青色多層干渉反射膜16に入射した外光のうち、シフトした反射波長よりも波長が長い光(青、緑、赤色光等)は、青色多層干渉反射膜16を透過した後、黄色フィルタ15に入射する。黄色フィルタ15は、500nm未満の光を吸収し、500nm以上の光を透過する性質を有するため、青色多層干渉反射膜16を透過してきた青色光は、黄色フィルタ15によってほとんどが吸収される。青色多層干渉反射膜16を透過した緑色光および赤色以上の波長光は、黄色フィルタ15を透過し、緑色多層干渉反射膜14に入射する。
緑色多層干渉反射膜14は、この入射光に対しては、本来の反射波長(緑色)よりも反射波長が短波長(青色)側にシフトするため、黄色フィルタ15を透過したわずかな青色光を反射し、緑色光および赤色以上の波長の光を透過する。反射された青色光は、再び黄色フィルタ15に入射して吸収されるため、外光に含まれる青色光が反射型スクリーンから出射される率は極力低く抑制される。
緑色多層干渉反射膜14を透過した緑色および赤色以上の波長光は、赤色フィルタ13に入射する。赤色フィルタ13は600nm未満の光を吸収し、600nm以上の光を透過する性質を有するため、緑色多層干渉反射膜14を透過した緑色光のほとんどは赤色フィルタ13によって吸収される。緑色多層干渉反射膜14を透過した赤色以上の波長光は赤色フィルタ13を透過し、赤色多層干渉反射膜12に入射する。
赤色多層干渉反射膜12は、この入射光に対しては、本来の反射波長(赤色)よりも反射波長が短波長(緑色)側にシフトするため、赤色フィルタ13を透過したわずかな緑色光を反射し、赤色以上の波長の光を透過する。反射された緑色光は、再び赤色フィルタ13に入射して吸収されるため、外光に含まれる緑色光が反射型スクリーンから出射される率は極力低く抑制される。
赤色多層干渉反射膜12を透過した赤色以上の波長光は光吸収膜11に入射し、吸収される。よって、外光に含まれる赤色以上の波長の光が反射型スクリーンから出射される率も低く抑制される。
このように、本実施の形態の反射型スクリーンは、外光が斜め方向から入射し、緑色、赤色多層干渉反射膜14、12の反射波長が短波長側にシフトして、それぞれ青、緑色光を反射した場合であっても、黄色フィルタ15および赤色フィルタ13によって反射光を吸収することができる。よって、スクリーンが明室に配置され、斜め方向から外光が入射する場合であっても、高コントラストの映像を鮮明に表示できる。なお、青色多層干渉反射膜16の反射波長が紫外域にシフトしても可視領域から外れるため、映像の視認には影響を与えない。また、ほぼ正面に配置されたプロジェクタから照射された三原色光を青色、緑色、赤色多層干渉反射膜16、14、12でそれぞれ反射した後、いずれも拡散層18で拡散して出射するのでプロジェクタからのカラー映像を投影することができる。
本実施の形態では、赤色、緑色および青色多層干渉反射膜12、14、16として熱可塑性樹脂からなるものを用いることができる。これら樹脂製の多層干渉反射膜12、14、16は、いずれも公知の多層押し出し延伸法により製造することができる。多層押し出し延伸法は、特開2005−352237号公報等に記載されている。一般的に、熱可塑性樹脂からなる多層干渉反射膜は、無機材料からなるものと比較して、可撓性に優れ、安価に製造できるため、反射型スクリーンに用いることにより、丸めて収納した場合であっても光学多層膜は傷つきにくく、製造コストを低減することができるというメリットがある。
黄色フィルタ15および赤色フィルタ13は、樹脂に染料や顔料等の色材を混合し、この樹脂を、コーティング等の方法により基材となる透明フィルム上に塗布後乾燥させることによりフィルム状にしたものや、色材を混合した樹脂そのものをフィルム状に成形したものを用いることができる。もしくは、緑色多層干渉反射膜14や赤色多層干渉反射膜12の上に、色材を混合した樹脂を直接塗布して、黄色フィルタ15や赤色フィルタ13を形成することもできる。コーティング法を用いる場合は、有機溶剤あるいは水等の溶媒に可溶な樹脂と色材を混合して塗料化し、これをワイヤーバー等を利用して所定の膜厚に塗布・乾燥する。また、耐水・耐溶剤性を出すために熱硬化性樹脂等を利用することも可能である。また、色材と混合する樹脂として粘接着性のあるものを用いることにより、黄色フィルタ15や赤色フィルタ13自体に粘接着性を持たせることができ、積層する多層干渉反射膜12、14、16を赤色フィルタ13や黄色フィルタ15自体の粘接着性により貼り合わせることも可能である。
色材としては、染料や顔料を使用することができる。また、2種類以上の色材を混合して使用することが可能である。ただし、いずれの場合でも可視光透過率が映像のコントラストを引き出す上で重要となる。赤色フィルタ13の場合は、600nm未満の波長では透過率が20%以下、好ましくは10%以下、600nm以上の波長では透過率60%以上、好ましくは70%以上であることが望ましい。黄色フィルタ15の場合は、500nm未満の波長では透過率が20%以下、好ましくは10%以下、500nm以上の波長では透過率60%以上、好ましくは70%以上であることが望ましい。透過率の変化する付近では、透過率の変化が急峻であるものが好ましい。例えば、赤色フィルタ13の場合、600±30nmの範囲で透過率が20%以下から透過率60%以上へ変化する特性を持つことが好ましい。同様に、黄色フィルタ15の場合、500±30nmの範囲で透過率が20%以下から透過率60%以上へ変化する特性を持つことが好ましい。
なお、赤色、緑色、青色多層干渉反射膜12、14、16の配置の順番は、図1のように、映像光および外光が入射する側に近いほど反射波長の短いものを配置することが望ましい。このような配置にし、図1のように黄色フィルタ15および赤色フィルタ13をその間に挟むことにより、斜めから入射する不要外光の除去が容易になるためである。
本発明の実施例として、上述の図1の構成の反射型スクリーンを作製した。光吸収膜11としては、黒色フィルム(ルミラーX30 100μm:東レ社)を用いた。
赤色多層干渉反射膜12としては、垂直な入射光に対して、図3のような反射スペクトルを示すものを用いた。緑色多層干渉反射膜14としては、図4のような反射スペクトルを示すものを用いた。青色多層干渉反射膜16としては、図5のような反射スペクトルを示すものを用いた。ただし、図3〜図5は、いずれも黒色フィルム(ルミラーX30 100μm:東レ社)に赤色多層干渉反射膜12、緑色多層干渉反射膜14または青色多層干渉反射膜16を貼り合わせた試料を用いて測定したものである。
また、これら多層干渉反射膜12、14,16は、入射角が60°になると、図6に示したように、反射スペクトルのピークが80〜100nm程度短波長側にシフトする性質を有していた。
赤色フィルタ13としては、図7のような透過スペクトルを示すものを用いた。黄色フィルタ15としては、図8のような透過スペクトルを示すものを用いた。
膜11〜膜16を粘着剤を用いて貼り合わせることにより、図1の構造の反射型スクリーンを作製した。
また、比較例として、赤色フィルタ13,黄色フィルタ15および反射率調整膜17を備えない図2の構造の反射型スクリーンを作製した。用いた多層干渉反射膜12,14,16および光吸収膜11は、本実施例と同じである。
本実施例と比較例の拡散層18を設けない状態の反射型スクリーンの反射特性を入射角5°の場合と、入射角60°の場合とについてそれぞれ図9,図10に示す。本実施例の反射型スクリーンは、比較例よりも入射角の大きい光の場合に400nm〜600nm間の反射率が低くなった。よって、入射角の大きい不要外光の反射が少なくなることが検証できた。
本発明の一実施の形態の反射型スクリーンの構成を示す説明図。 比較例の反射型スクリーンの構成を示す説明図。 実施例の反射型スクリーンに用いた赤色多層干渉反射膜12の反射スペクトルを示すグラフ。 実施例の反射型スクリーンに用いた緑色多層干渉反射膜14の反射スペクトルを示すグラフ。 実施例の反射型スクリーンに用いた青色多層干渉反射膜16の反射スペクトルを示すグラフ。 図3、図4,図5の多層干渉反射膜12,14、16の入射角60°における反射スペクトルを示すグラフ。 実施例の反射型スクリーンに用いた赤色フィルタ13の透過スペクトルを示すグラフ。 実施例の反射型スクリーンに用いた黄色フィルタ15の透過スペクトルを示すグラフ。 実施例と比較例の反射型スクリーンの入射角5°における反射スペクトルを示すグラフ。 実施例と比較例の反射型スクリーンの入射角60°における反射スペクトルを示すグラフ。
符号の説明
11…光吸収膜、12…赤色多層干渉反射膜、13…赤色フィルタ、14…緑色多層干渉反射膜、15…黄色フィルタ、16…青色多層干渉反射膜、17…反射率調整膜、18…拡散層。

Claims (5)

  1. 光吸収膜の上に、順に積層された第1、第2、第3の膜を有する反射型スクリーンであって、
    前記第1、第2および第3の膜はそれぞれ、三原色に対応する予め定めた第1、第2および第3の波長帯域光を反射し、それを除いた可視光を透過する性質を備え、
    前記第1および第2の膜の間には、前記第1の波長帯域光を透過し、該第1の波長帯域光より短い波長の光を吸収する第4の膜が配置され、
    前記第2および第3の膜の間には、前記第2の波長帯域光を透過し、該第2の波長帯域光よりも短い波長の光を吸収する第5の膜が配置されていることを特徴とする反射型スクリーン。
  2. 請求項1に記載の反射型スクリーンにおいて、前記第1、第2および第3の波長帯域のうち、前記第1の波長帯域の波長が最も長く、前記第3の波長帯域の波長が最も短いことを特徴とする反射型スクリーン。
  3. 請求項1または2に記載の反射型スクリーンにおいて、前記第1、第2および第3の膜は、多層干渉反射膜であることを特徴とする反射型スクリーン。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、前記第4および第5の膜はそれぞれ、色材を樹脂に分散したフィルタであることを特徴とする反射型スクリーン。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の反射型スクリーンにおいて、前記第3の膜の上には、前記第1ないし第5の膜全体についての、前記第3の波長帯域光の反射率を前記第1および第2の波長帯域光の反射率の少なくとも一方に一致させるための反射率調整膜が配置されていることを特徴とする反射型スクリーン。
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