JP4274147B2 - 光学多層膜及び反射型スクリーン - Google Patents

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Description

本発明は、光学多層膜及び反射型スクリーンに関し、より詳細には、投射型プロジェクタ、例えば、ビデオプロジェクタ、フィルムプロジェクタ、オーバーヘッドプロジェクタ等の投射画像を写すスクリーンに適用されるものであり、特に、明光下でもプロジェクタ光による投影画像が高コントラストであり、且つ色再現性の優れた選択波長反射型の光学多層膜及びスクリーンに関する。
近年、会議等において発言者が資料を提示する方法としてオーバーヘッドプロジェクタやスライドプロジェクタが広く用いられている。また、一般家庭においても液晶を用いたビデオプロジェクタや動画フィルムプロジェクタが普及しつつある。これらプロジェクタの映写方法は光源から出力された光を、例えば透過形の液晶パネル等によって光変調して画像光を形成し、この画像光をレンズ等の光学系を通して出射してスクリーン上に映写するものである。
例えばスクリーン上にカラー画像を形成することができるフロント・プロジェクタは、光源から出射された光線を赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の光線に分離して所定の光路に収束させる照明光学系と、この照明光学系によって分離されたRGB各色の光束をそれぞれ光変調する液晶パネル(ライトバルブ)と、液晶パネルにより光変調されたRGB各色の光束を合成する光合成部とを備え、光合成部により合成したカラー画像を投射レンズによりスクリーンに拡大投影するようにしている。
また、最近では光源として狭帯域三原色光源を使用し、液晶パネルの代わりにグレーティング・ライト・バルブ(GLV:Grating Light Valve)を用いてRGB各色の光束を空間変調するタイプのプロジェクタ装置も開発されている。
また、上述したようなプロジェクタにおいては、投影像を得るために投影用スクリーンが用いられるが、この投影用スクリーンには大別して、スクリーンの裏面から投影光を照射してスクリーンの表面から見る透過型のものと、スクリーンの表側から投影光を照射して当該投影光のスクリーンでの反射光を見る反射型のものとがある。
いずれの方式にしても、視認性の良好なスクリーンを実現するためには、明るい画像、コントラストの高い画像が得られることが必要である。
しかしながら、フロント・プロジェクタは、自発光型ディスプレイやリアプロジェクタとは異なり、例えばNDフィルターを用いて外光の映り込みを低減することができず、反射型スクリーン上の明所コントラストを高くすることが困難であるという問題があった。
この問題に対して、マトリクス法に基づいたシミュレーションにより誘電体多層膜の各光学膜の膜厚が設計され、特定波長領域の光に対して高反射特性を有し、少なくとも該波長域光以外の可視波長域光に対しては高透過特性を有する誘電体多層膜からなる光学薄膜(光学多層膜)を備えた反射型スクリーンが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
上記スクリーンにおいて、光学多層膜はいわゆる波長帯域フィルターとしての役割を果たし、この光学多層膜の作用により特定波長領域の光はその大部分が反射される。また、例えば外光が入射した場合には、特定波長領域以外の大部分が光学薄膜を透過し、ほとんど反射することがない。
このように、上記反射型スクリーンでは、特定波長の光のみを選択的に反射することができ、通常のスクリーンに比べて相対的に外光の反射を抑えることができるため、スクリーン上に形成される画像のコントラストの低下が抑制されるとともに外光の映り込みが効果的に低減され、明るい画像を得ることができる。また、この反射型スクリーンでは、映写環境が明るい場合においても明瞭な画像が得られ、映写環境の明るさに影響されずに明瞭な画像を得ることができる。とくに、GLVなど光源のスペクトルが急峻で、スクリーンの特定波長反射率の半値幅に対して光源スペクトルの半値幅が狭い場合に、きわめて高いコントラストが得られ、光源側の持つ能力を十分発揮させることが出来る。
特開2003−270725号公報
しかしながら、上記のような反射型スクリーンを使用しても高圧水銀ランプ(UHPランプ)を用いたLCDプロジェクタの場合には、映像光のホワイトバランスが大きく崩れる問題が生じていた。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、反射光の色度を調整し、画面全体で均一な色表現が可能な光学多層膜、及びその光学多層膜を用いた反射型スクリーンを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、基板上に、屈折率の異なる複数種類の光学膜が積層された複数層からなり、赤色、緑色、青色の波長領域の光に対してそれぞれ反射率ピークをもつ高反射特性を有し、前記波長領域以外の少なくとも可視波長領域に対して高透過特性を有する光学多層膜であって、屈折率の異なる複数種類の光学膜が積層された複数層からなり、赤色、緑色、青色の波長領域におけるそれぞれの反射率ピーク強度が略同じである反射特性を有する光学積層膜Aと、屈折率の異なる複数種類の光学膜が積層された複数層からなり、反射率曲線として前記緑色の波長領域にボトムがある反射特性を有する光学積層膜Bと、が組み合わされ、前記赤色および/または青色の波長領域における反射率ピーク強度が、前記緑色の波長領域の反射率ピーク強度よりも大きい光学多層膜である(請求項1)。
ここで、前記赤色および/または青色の波長領域における反射率ピーク強度が、前記緑色の波長領域の反射率ピーク強度の1.2倍以上であることが好ましい。
また、前記赤色および/または青色の波長領域における反射率40%以上の反射率ピークが、複数存在することが好ましい。
前記課題を解決するために提供する本発明は、光源からの光を反射して画像を表示する反射型スクリーンにおいて、請求項1〜のいずれか一に記載の光学多層膜と、該光学多層膜の透過光を吸収する光吸収層と、前記光学多層膜の最外層上に該光学多層膜が反射した光を拡散させる光拡散層とを備える反射型スクリーンである(請求項)。
ここで、前記光源は、高圧水銀ランプであることが好適である。
本発明によれば、プロジェクタの光源スペクトルに対応して反射光の色度が調整されるため、画面全体で均一な色表現が可能となる。同時に、プロジェクタからの特定波長の光を反射し、外光などのそれ以外の波長領域の入射光を透過・吸収する選択反射が可能となり、スクリーン上の映像の黒レベルを下げて高コントラストを達成するものであり、部屋が明るい状態でもコントラストの高い映像を表示することが可能となる。
以下に、本発明に係る反射型スクリーンの実施の形態について説明する。なお、本発明は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
まず、本発明の前提となる反射型スクリーンの構成について説明する。
図1に本発明の前提となる反射型スクリーンの構成を示す断面図を示す。
図1に示すように、反射型スクリーン90は、基板11上に、反射層である光学多層膜92と、光拡散層13とが順番に設けられた構成であり、さらに基板11の裏面上に光吸収層14が設けられている。
光学多層膜92は、高屈折率膜92Hとこれより低い屈折率をもつ低屈折率膜92Lとが交互に積層された複数層からなり、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の波長領域(RGB三原色波長領域)の光に対してそれぞれ反射率ピークをもつ高反射特性を有し、前記波長領域以外の少なくとも可視波長領域に対して高透過特性を有するものである。
ここで、光学多層膜92の各膜厚は、マトリクス法に基づいたシミュレーションにより光学薄膜が特定波長帯の光に対して高反射特性を有し、少なくとも該波長域光以外の可視波長域光に対しては高透過特性を有するように膜厚設計されている。ここでいうマトリクス法に基づいたシミュレーションとは、特開2003−270725号公報に示されている手法であり、複数の異なる材料で構成され各層の境界で多重反射が生じる多層光学薄膜系に角度θで光が入射した場合、用いる光源の種類及び波長と、各層の光学膜厚(屈折率と幾何学的膜厚との積)に依存して位相が揃い、反射光速は可干渉性を示す場合が生じ、互いに干渉しあうようになる原理に基づいた方程式を利用してシミュレーションを行い、所望の特性を有する光学膜の膜厚設計を行うものである。
また、特定の波長領域として、プロジェクタ光源で画像光として使用されるRGB三原色の各色の光の波長領域を選択して、マトリクス法に基づいたシミュレーションによりこれらの波長領域の光のみを反射させるとともにこれらの波長領域以外の波長領域の光を透過させるように膜厚設計されている。このような厚みの高屈折率膜92H及び低屈折率膜92Lを重ね合わせることにより、光学多層膜92は三原色波長帯域フィルターとして機能する。
具体的には、高屈折率膜92Hと低屈折率膜92Lそれぞれの膜厚はつぎのように設定される。一般に、ある基板上にその基板物質よりも屈折率が高い物質を積層した場合、波長λcに反射率ピークをださせるためには、その目標膜厚dが次式(1)の条件を満たす必要がある。
d=m・(λc/4)/n ・・・(1)
(d:目標膜厚、m:奇数、λc:波長、n:光学膜の屈折率)
ここで、mはλc/4を単位とする光学的距離(qwot)のことであり、奇数とすることにより波長λcに反射率ピークが形成される。ちなみに、mを偶数とすると、反射率曲線として波長λcにボトムが形成される。また、膜厚dは、mの値(qwot数)に比例して増減する。
高屈折率膜92Hと低屈折率膜92Lとが交互に積層される光学多層膜の場合、最外層が高屈折率膜92Hであれば、各層の膜厚がすべて同数の奇数qwotにすると反射率ピークは波長λcを中心にほぼ等間隔に並ぶ形で分布する。また、qwot数を増やすほど、つまり光学膜の膜厚を厚くするほど反射率ピーク同士の間隔が狭くなり、積層数を増やすほど各反射率ピーク強度が向上する。図1に示す光学多層膜92は、プロジェクタ光のRGBの各波長領域に、ほぼ同反射率値の反射率ピークをそれぞれ1つずつ持たせるように、波長λcを530〜570nmの間とし、各層のqwot数をすべて11,13または15としている。特開2004−61546号公報に開示の光学多層膜はこれらの設計値が用いられている。
また、基板11は反射型スクリーン90の支持体となるものであり、可撓性を有するポリマーであり、光拡散層13は光学多層膜92で反射された光を散乱して散乱光を得るものであり、光吸収層14は光学多層膜92を透過した光を吸収するものである。
上記光学多層膜92を有する反射型スクリーン90は、プロジェクタからの映像を表現するのに必要なRGB三原色波長領域のみを反射し、外光の影響を有効に除去できるため、室内灯や太陽光の環境下においてもきわめて高いコントラストと色再現性を実現することができる。
しかしながら、現在市販されているプロジェクタのうち最も一般的な光源ランプは、高圧水銀ランプ(以下、UHPランプ)であるが、UHPランプなどを光源に用いたLCDプロジェクタから反射型スクリーン90に光を投射すると、光源スペクトルの一部もカットされてしまうため、反射光のホワイトバランスを大きく崩す結果となっていた。
その一例を図2に示す。図2には、UHPランプを光源としたプロジェクタ光の標準波形(図中、実線)と図1に示した反射型スクリーン90の反射率曲線(図中、破線)を示している。なお、反射型スクリーン90における光学多層膜92は5層構造であり、波長λcを550nmとし、各光学膜の膜厚設定に関するqwot数を13としている。
これら2曲線の重なりを見ると、プロジェクタ光のRGB三原色波長領域の各成分を反射型スクリーン90により反射できることがわかる。しかし、プロジェクタ光のB成分に相当する波長領域aの輝度ピークや、R成分に相当する波長領域cの輝度ピークは、反射型スクリーン90の反射率ピークd,fによりその一部が反射されるのに対し、G成分に相当する波長領域bの輝度ピークはその大部分が該スクリーンの反射率ピークeにより反射される。したがって、最終的に該スクリーンから反射される映像は、本来プロジェクタが表現しようとする映像よりも緑がかって見えた。
この緑がかった映像を本来の色度に修正する方法としては、プロジェクタ本体の色調整機能を用いる方法や、スクリーン側に緑の波長領域のみを吸収するような顔料や染料を交互膜上に仕込む方法が考えられる。しかしながら、前者の修正方法では、使用者自身でプロジェクタ光の色調整を行うため、正確な標準色に合わせることが困難であり操作自体も手間がかかっていた。また製品によっては、この調整機能を備えていないものもあった。また後者の修正方法では、真正面以外の斜め方向からスクリーンを観察したときに、外光の選択膜最表面における全反射成分が視聴者にとどく割合が増大するため、投影像が顔料や染料の色の影響を強く受けてしまい、その顔料や染料の色がかかった映像となっていた。また、真正面からみてもスクリーン端部においては同様の現象が起こりやすく、画面全体で均一な色表現をすることが極めて困難であった。
本発明は、上記色度点のずれを補正する機能を光学多層膜に付与することを特徴とする。
図3に、本発明に係る反射型スクリーン実施の形態に関する構成を示す。
反射型スクリーン10は、基板11上に、反射層である光学多層膜12と、光拡散層13とが順番に設けられた構成であり、さらに基板11の裏面上に光吸収層14が設けられている。
基板11は透明であり、透明フィルム、ガラス板、アクリル板、メタクリルスチレン板、ポリカーボネート板、レンズ等の所望の光学特性を満足するものであればよい。光学特性として、上記基板11を構成する材料の屈折率は1.3〜1.7、ヘイズは8%以下、透過率は80%以上が好ましい。また、基板11にアンチグレア機能をもたせてもよい。
透明フィルムはプラスチックフィルムが好ましく、このフィルムを形成する材料としては、例えばセルロース誘導体(例、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース及びニトロセルロース)、ポリメチルメタアクリレート、メチルメタクリレートと他のアルキル(メタ)アクリレート、スチレンなどといったビニルモノマーとの共重合体などの(メタ)アクリル系樹脂;ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(CR−39)などのポリカーボネート系樹脂;(臭素化)ビスフェノールA 型のジ(メタ)アクリレートの単独重合体ないし共重合体、(臭素化)ビスフェノールA のモノ(メタ)アクリレートのウレタン変性モノマーの重合体および共重合体などといった熱硬化性(メタ)アクリル系樹脂;ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートおよび不飽和ポリエステル;アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが好ましい。また、耐熱性を考慮したアラミド系樹脂の使用も可能である。この場合には加熱温度の上限が200℃以上となり、その温度範囲が幅広くなることが予想される。
プラスチックフィルムは、これらの樹脂を伸延あるいは溶剤に希釈後フィルム状に成膜して乾燥するなどの方法で得ることができる。厚さは剛性の面からは厚いほうがよいが、ヘイズの面からは薄いほうが好ましく、通常25〜500μm程度である。
また、上記プラスチックフィルムの表面がハードコートなどの被膜材料で被覆されたものであってもよく、無機物と有機物からなる光学多層膜の下層にこの被膜材料を存在させることによって、付着性、硬度、耐薬品性、耐久性、染色性などの諸物性を向上させることも可能である。
光学多層膜12は、屈折率の異なる複数種類の光学膜が積層された複数層からなり、RGBの各波長領域の光に対してそれぞれ反射率ピークをもつ高反射特性を有し、前記波長領域以外の少なくとも可視波長領域に対して高透過特性を有し、その反射率曲線において、R(赤色)および/またはB(青色)の波長領域における反射率ピーク強度が、G(緑色)の波長領域の反射率ピーク強度よりも大きいことを特徴とする。ここで、光学多層膜12を構成する光学膜の層数は特に限定されるものではなく、所望の層数とすることができるが、光入射側及びその反対側の最外層が高屈折率膜とされる奇数層(2n+1層(nは1以上の整数である。))とすることが好ましい。すなわち図3では、基板11のおもて面に、まず高屈折率膜12H(1)が設けられ、ついで低屈折率膜12L(1)/高屈折率膜12H(1)の順番で光学膜が設けられ、ついで低屈折率膜12L(2)が設けられ、最後に高屈折率膜12H(2)が設けられた構成となっている。なお、高屈折率膜12H(1)と高屈折率膜12H(2)は、同一組成(屈折率が同じもの)からなる高屈折率の光学膜で膜厚が異なる関係にある。また、低屈折率膜12L(1)と低屈折率膜12L(2)も同様に同一組成(屈折率が同じもの)からなる低屈折率の光学膜で膜厚が異なる関係にある。また、ここでいうRGBの各波長領域は、例えばR波長領域が600〜670nm、G波長領域が530〜570nm、B波長領域が450〜500nmである。
光学多層膜12を構成する各光学膜の目標膜厚は、上式(1)において、mに関して複数のqwot数を用いて設定するとよい。また、上式(1)において、波長λcに関して想定されるプロジェクタの光源スペクトルにおける最強輝度ピーク位置の波長を用いて設定するとよい。
詳しくは、図4に示す手順で目標膜厚を設定するとよい。
(s1)高屈折率膜,低屈折率膜それぞれを形成するための光学膜用材料の組成を決定する。これにより高屈折率膜,低屈折率膜それぞれの屈折率n,nが決まる。
(s2)プロジェクタ光源を決定し、その光源スペクトルの最強輝度ピーク位置の波長を確認する。例えば、UHPランプの最強輝度ピーク位置は条件により変動する可能性があるが、波長530〜570nmの範囲内にある。
(s3)ステップs1の屈折率n,n、ステップs2の波長λcを使い、上式(1)に基づいて高屈折率膜,低屈折率膜それぞれの目標膜厚を設定する。
なお、ここで例えば、基板11上から第1〜3層の光学膜(12H(1)/12L(1)/12H(1))についてqwot数(m)を奇数とし、第1〜3層の光学膜を積層した光学積層膜Aとした場合に、RGBの各波長領域におけるそれぞれの反射率ピーク強度が略同じである反射特性を有するように各目標膜厚を設定するとよい。この場合のqwot数は、1以上の奇数でよいが、9〜19の奇数(9,11,13,15,17,19)であることが好ましい。qwot数が9未満であると光学多層膜12の反射特性としてR波長領域に十分な反射率ピークがとれず、qwot数が19を超えるとコントラストが劣化するため好ましくない。3層構造の光学積層膜Aで波長λcを550nm、qwot数を13とした例を図5(a)に示す。
また、基板11上から第4,5層の光学膜(12L(2)/12H(2))についてqwot数を偶数とし、第4,5層の光学膜を積層して光学積層膜Bとした場合に、反射率曲線としてG(緑色)の波長領域にボトムがある反射特性を有するように各目標膜厚を設定するとよい。この場合のqwot数は、2以上の偶数でよいが、2〜12の偶数(2,4,6,8,10,12)であることが好ましい。2層構造の光学積層膜Bで波長λcを550nmとした例を図5(b)に示す。
ついで本発明の光学多層膜12を、上記光学積層膜Aと光学積層膜Bとを組み合わせてなる5層構造の積層膜とすると、図5(c)に示すようにその反射率曲線は、Rおよび/またはBの各波長領域のそれぞれの反射率ピーク強度よりもGの波長領域の反射率ピーク強度を低くすることができる。換言すれば、Rおよび/またはBの波長領域における反射率ピーク強度が、Gの波長領域の反射率ピーク強度よりも大きくなる。
これにより、反射型スクリーン10に映る映像の緑色化を抑制することができ、顔料や染料を使わずに色バランスを調整することが可能となる。なお、図4に示すような、主な反射率ピークがRGBの波長領域それぞれで1つずつある場合、前記赤色および/または青色の波長領域における反射率ピーク強度が、前記緑色の波長領域の反射率ピーク強度の1.2倍以上であることが望ましい。
なお、実際の光学多層膜12の作製に当たっては、1回の目標膜厚設定で所期の反射特性を有するものが得られない場合もある。その場合には、図4に示すようにつぎの手順で目標膜厚の修正を行うとよい。
(s4)ステップs3で設定された目標膜厚による光学多層膜12を試作する。
(s5)ステップs4の光学多層膜12について反射特性を測定し、所期の反射特性を示すかを判定する。
すなわち、測定結果がNGの場合、ステップs3に戻り、目標膜厚を再設定する。この場合、複数のqwot数それぞれを調整すればよく、例えば光学積層膜Bにおける反射率曲線のボトム位置をずらして反射光のRGBバランスを調整するためには偶数のqwot数について、小数点以下の数値を変化させる微調整を行うとよい。また、測定結果がOKの場合には光学多層膜完成となる。
上記の光学多層膜12は、高屈折率膜と低屈折率膜とが積層されてなり、図5(a)の特性を有する光学積層膜Aと、前記高屈折率学膜と低屈折率膜とが積層されてなり、図5(b)の特性を有する光学積層膜Bとを組み合わせてなる積層膜と捉えることもできる。すなわち図3においては、光学積層膜Aに相当するのが高屈折率膜12H(1)/低屈折率膜12L(1)/高屈折率膜12H(1)の積層構造であり、光学積層膜Bに相当するのが低屈折率膜12L(2)/高屈折率膜12H(2)の積層構造である。
なお、本発明でいう光学積層膜A,Bの組み合わせた構成として、つぎのような構成でもよい。以下、各光学膜を符号のみで表示する。
(1)(基板11)/12H(1)/12L(1)/12H(2)/12L(2)/12H(2)のように光学積層膜A,Bそれぞれの積層数を変えた構成。
(2)(基板11)/12H(2)/12L(2)/12H(1)/12L(1)/12H(1)のように光学積層膜Bの上に光学積層膜Aを搭載した構成。
(3)(基板11)/12H(2)/12L(2)/12H(2)/12L(1)/12H(1)のように光学積層膜Bの上に光学積層膜Aを搭載し、積層数を変えた構成。
(4)(基板11)/12H(1)/12L(2)/12H(1)/12L(1)/12H(2)のように、光学積層膜Aを構成する光学膜と光学積層膜Bを構成する光学膜との配列が入れ替わった構成。
(5)(基板11)/12L(1)/12H(1)/12L(2)/12H(2)のように光学積層膜Aの積層数を変えた構成。
なお、上記光学多層膜12は、Rおよび/またはBの波長領域における反射率40%以上の反射率ピークが、複数存在する反射特性を有するものとしてもよい。これによっても、反射型スクリーン10に映る映像の緑色化を抑制することが可能である。この場合、上記各光学膜の膜厚設定の際に、qwot数が奇数側の光学積層膜、すなわち光学積層膜Aを構成する光学膜の一部について、そのqwot数が整数とならない(小数点以下の数値がある)ように設定する方法が有効である。
また、本発明における高屈折率膜、低屈折率膜は、それぞれスパッタリング法などのドライプロセス、あるいはスピンコート、ディップコートなどのウェットプロセスのいずれの方法によっても形成することができる。
ドライプロセスにより形成する場合には、高屈折率膜の構成材料は、屈折率が2.0〜2.6程度のものであれば種々のものを用いることができる。同様に、低屈折率膜の構成材料は、屈折率が1.3〜1.5程度のもので種々のものを用いることができる。例えば、高屈折率膜は、TiO,Nb5又はTaからなり、低屈折率膜は、SiO又はMgFからなるとすればよい。
また、ドライプロセスにより形成される光学多層膜12を構成する光学膜の層数は、特に限定されるものではなく、所望の層数とすることができるが、光入射側及びその反対側の最外層が高屈折率膜とされる奇数層により構成されることが好ましい。
ウェットプロセスにより光学多層膜12を形成する場合には、高屈折率膜用溶剤系塗料を塗布・硬化して得られる高屈折率膜と、該高屈折率膜よりも低屈折率の光学膜となる低屈折率膜用溶剤系塗料を塗布・硬化して得られる低屈折率膜とを交互に積層した奇数層とするとよい。また、それぞれの光学膜は、加熱や紫外線照射などにより付与されるエネルギーを吸収して硬化反応を起こす樹脂を含む塗料を塗布して形成するとよい。例えば、高屈折率膜は、熱硬化型樹脂JSR製オプスター(JN7102、屈折率1.68)により形成され、低屈折率膜は熱硬化型樹脂JSR製オプスター(JN7215、屈折率1.41)により形成されるとよい。これにより光学多層膜12は可撓性を有する。
ここで、高屈折率膜は、上記熱硬化型樹脂に限定されるものではなく、1.6〜2.1程度の屈折率が確保できる溶剤系塗料であればよい。また、低屈折率膜は、上記熱硬化型樹脂に限定されるものではなく、1.3〜1.59程度の屈折率が確保できる溶剤系塗料であればよい。なお、高屈折率膜と低屈折率膜との屈折率の差が大きいほど、積層数が少なくすることができる。
光拡散層13は、光学多層膜12の最外層上に設けられ、光学多層膜12が反射した光を拡散させるものである。その構成材料として特に限定されるものではなく従来公知のものを用いることが可能であり、例えばビーズを配列した層により構成することができる。このようにビーズを配列することにより構成した光拡散層は、使用するビーズの種類、大きさ等の諸条件により、ある特定範囲の波長の光に対して優れた光散乱特性を有するなどの特性を設計することも可能である。また、光拡散層としては、マイクロレンズアレー(MLA)を形成したフィルムなどを用いることも可能である。
光吸収層14は、基板11の裏面に黒色の塗料を塗布して形成された黒色塗装膜、あるいは黒色フィルムが貼りつけられたものであり、光を吸収する機能を有する。これにより、光学多層層12を透過した光を光吸収層14が吸収し、透過光の反射を防ぐことができ、反射型スクリーン10は、より確実にRGB三原色波長領域の光のみを反射光として得ることが可能となる。また、基板11に黒色塗料等を含有させて基板11の色を黒色とすることにより、基板11自体が光吸収層として機能させてもよい。
上記反射型スクリーン10によって、プロジェクタの光源スペクトルに対応して反射光の色度が調整されるため、画面全体で均一な色表現が可能となる。同時に、プロジェクタからの特定波長の光を反射し、外光などのそれ以外の波長領域の入射光を透過・吸収する選択反射が可能となり、スクリーン10上の映像の黒レベルを下げて高コントラストを達成するものであり、部屋が明るい状態でもコントラストの高い映像を表示することが可能となる。
すなわち、スクリーン10に入射する光は、光拡散層13を透過し、光学多層膜12に到達し、当該光学多層膜12にて入射光に含まれる外光成分は透過されて光吸収層14で吸収され、映像に関わる特定波長領域の光のみ選択的に反射される。その際、G波長領域の入射光は、R,B波長領域の入射光よりも反射比率が抑えられて反射されて反射光としてのRGBバランスがとられる。ついで、その反射光は光拡散層13の表面にて拡散され視野角の広い画像光として視聴者に供される。したがって、上記反射光である画像光への外光の影響を高いレベルで排除することができ、従来にない均一な色表現とともに高コントラスト化が可能となる。
なお、本発明に係る反射型スクリーンとして、図6に示すように、基板11の両面に上記と同じ構成の光学多層膜12が形成され、基板11の背面側に、光吸収層14が形成された構成としてもよい。このスクリーンでも、プロジェクタからの特定波長の光を反射し、外光などのそれ以外の波長領域の入射光を透過・吸収することによりスクリーン上の黒レベルを下げて高コントラストとともに、優れた色再現性を達成することが可能である。
また、本発明の反射型スクリーンのプロジェクタ光の反射経路となる部位、すなわち本発明の反射型スクリーン10,20の光拡散層13と光学多層膜12との間に、顔料または染料を含有することにより可視領域に光吸収特性を有する半透明層を設けるとよい。これにより、スクリーンの反射輝度のみを低下させることが簡便にできるため、光学多層膜12による反射光の色度バランスを保ちながら、スクリーン上の映像の黒輝度を低下させること、すなわち映像の黒色像の暗さ(黒の沈み)を強調することが可能となる。なお、前記半透明層におけるある波長域の吸収率が他の波長域の吸収率よりも著しく高く、あるいは低くなると、元の映像の色度を維持することができなくなるため、前記半透明層の吸収特性は少なくとも可視波長領域の全波長域で吸収率がほぼ均一であることが望ましい。また、該半透明層中に色度調整を目的とした可視波長吸収性顔料もしくは染料を前記顔料または染料と合わせて含有させてもよい。
また、前記半透明層を新たに設ける代わりに、光拡散層13と光学多層膜12とを貼り合わせるための粘着層、あるいは光拡散層13に前記顔料または染料を含有させることにより該半透明層の機能を付与するようにしてもよい。あるいは光拡散層13のおもて面または裏面に該顔料または染料を含む塗膜を形成するようにしてもよい。
つぎに、本発明に係る反射型スクリーン10の製造方法について以下に説明する。ここでは光学多層膜12を塗布法により形成する場合を説明する。
(s11)基板11としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、当該基板11の主面(おもて面)に高屈折率用の光学膜用材料Aを所定量塗布する。ここで、光学膜用材料Aの塗布量は、上記ステップs1〜s5に基づいて設定された高屈折率膜12H(1)の目標膜厚となる量とする。
(s12)光学膜用材料Aの塗膜を乾燥後、紫外線を照射して硬化させ、所定膜厚の高屈折率膜12H(1)を形成する。
(s13)ついで、高屈折率膜12H(1)上に低屈折率用光学膜用材料Bを所定量塗布する。ここで、光学膜用材料Bの塗布量は、上記ステップs1〜s5に基づいて設定された低屈折率膜12L(1)の目標膜厚となる量とする。
(s14)その塗膜を乾燥後、熱硬化させ、所定膜厚の低屈折率膜12L(1)を形成する。これにより、高屈折率膜12H(1)と低屈折率膜12L(1)との積層構成となる。
(s15)ついで、基板11の最外層にある低屈折率膜12L(1)上にステップs11〜s12の処理を行い、高屈折率膜12H(1)を形成し、光学積層膜A(12H(1)/12L(1)/12H(1))とする。
(s16)つぎに、基板11の最外層にある高屈折率膜12H(1)上に低屈折率用光学膜用材料Bを所定量塗布する。ここで、光学膜用材料Bの塗布量は、上記ステップs1〜s5に基づいて設定された低屈折率膜12L(2)の目標膜厚となる量とする。
(s17)その塗膜を乾燥後、熱硬化させ、所定膜厚の低屈折率膜12L(2)を形成する。
(s18)ついで、低屈折率膜12H(2)上に高屈折率用光学膜用材料Aを所定量塗布する。ここで、光学膜用材料Aの塗布量は、上記ステップs1〜s5に基づいて設定された高屈折率膜12H(2)の目標膜厚となる量とする。
(s19)光学膜用材料Aの塗膜を乾燥後、紫外線を照射して硬化させ、所定膜厚の高屈折率膜12H(1)を形成し、光学積層膜B(12L(2)/12H(2))とする。
これにより、光学積層膜Aと光学積層膜Bとが組み合わされた光学多層膜12となる。
(s1a)おもて面の光学多層膜12の最外層表面に接着層あるいは粘着層を介して板形状の光拡散層13の凹凸の有る面とは反対面を接触面として搭載する。
(s1b)基板11の光学多層膜12形成面とは反対面(裏面)上に黒色の光吸収剤を含有した樹脂を塗布し、黒色の光吸収層14を形成し、本発明に係る反射型スクリーン10とする。
なお、光学膜用材料A,Bの塗布方法としては、ディッピング塗布、グラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、ダイコーティング、キャップコータなど従来公知の塗布方式によって塗布するとよい。
上記本発明を実際に実施した例を以下に説明する。この実施例は例示であり、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1における高屈折率膜用材料である塗料(I),低屈折率膜用材料である塗料(II)の組成と製造方法及びスクリーン製造方法を以下に示す。
(1)塗料(I)
・顔料微粒子:TiO2微粒子
(石原産業社製、平均粒径約20nm、屈折率2.48)100重量部(2.02wt%)
・結合剤:SO3Na基含有ウレタンアクリレート
(数平均分子量:350、SO3Na濃度:1×10-1 mol/g) 9.2重量部(0.19wt%)
・分散剤:ポリオキシエチレンリン酸エステル 7.5重量部(0.15wt%)
・有機溶媒:メチルイソブチルケトン(MIBK) 4800重量部(97.19wt%)
・UV硬化性樹脂:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートとの混合物
(日本化薬社製、商品名DPHA) 22重量部(0.45wt%)
上記顔料微粒子、分散剤、結合剤、有機溶媒を所定量混合し、ペイントシェーカーで分散処理を行い微粒子分散液を得た。つぎに、UV硬化性樹脂を添加し、攪拌機にて攪拌処理を行い、塗料(I)とした。なお、塗料(I)より成膜した光学膜について、フィルメトリックス(松下インターテクノ社製)を用いて膜の屈折率を測定したところ、可視領域で平均1.94であった。
(2)塗料(II)
・結合剤:末端カルボキシル基をもつパーフルオロブテニルビニルエーテルの重合体
100重量部(5.66wt%)
・有機溶媒:含フッ素アルコール(C6F13C2H4OH)とパーフルオロブチルアミンとの混合溶媒(混合比95:5) 1666重量部(94.34wt%)
上記結合剤と有機溶媒とを混合し、十分攪拌して塗料(II)とした。なお、塗料(II)より成膜した光学膜について、フィルメトリックス(松下インターテクノ社製)を用いて膜の屈折率を測定したところ、可視領域で平均1.34であった。
(3)目標膜厚の設定
(s21)上記の通り、高屈折率膜,低屈折率膜それぞれの屈折率はn=1.94,n=1.34であった。
(s22)プロジェクタの光源をUHPランプとし、その光源スペクトルから求めた最強輝度ピークの波長λcは550nmであった。
(s23)ステップs21の屈折率n,n、ステップs22の波長λcを使い、上式(1)に基づいて図6に示す光学多層膜12の構成を前提に高屈折率膜,低屈折率膜それぞれの目標膜厚を設定した。具体的には、光学積層膜Aのqwot数を13として式(1)より目標膜厚を求め、高屈折率膜12H(1)の目標膜厚を921nm、低屈折率膜12L(1)の目標膜厚を1334nmとした。ついで、光学積層膜Bのうち、低屈折率膜12L(2)のqwot数を8、高屈折率膜12H(2)のqwot数を4として、式(1)よりそれぞれの目標膜厚を821nmm,284nmとした。
(4)反射型スクリーンの製造方法
(s31)PETフィルム(厚み188μm、東レ社製、商品名U426)の主面に塗料(I)をディッピング方式で塗布した。塗料(I)の塗布量は基板11の引き上げ速度を調整して行い、目標膜厚921nmとなる量とした。
(s32)塗料(I)の塗膜を80℃で乾燥後、紫外線(UV)硬化(1000mJ/cm2)させ、高屈折率膜12H(1)を形成した。
(s33)ついで、その高屈折率膜12H(1)上に塗料(II)をディッピング方式で塗布した。塗料(II)の塗布量は基板11の引き上げ速度を調整して行い、目標膜厚1334nmとなる量とした。
(s34)塗料(II)の塗膜を室温で乾燥後、90℃で熱硬化を行い、低屈折率膜12L(1)を形成した。
(s35)低屈折率膜12L(1)上にステップs31,32と同一条件で膜形成し、高屈折率膜12H(1)を形成した。これによりPETフィルムの片面当たり3層、両面合計6層構造の光学積層膜A(おもて面;12H(1)/12L(1)/12H(1)、裏面;12H(1)/12L(1)/12H(1))が形成される。
(s36)つぎに、光学積層膜A上に塗料(II)をディッピング方式で塗布した。塗料(II)の塗布量は目標膜厚821nmとなる量とした。
(s37)塗料(II)の塗膜を室温で乾燥後、90℃で熱硬化を行い、低屈折率膜12L(2)を形成した。
(s38)ついで、低屈折率膜12H(2)上に塗料(I)をディッピング方式で塗布した。塗料(I)の塗布量は目標膜厚284nmとなる量とした。
(s39)塗料(I)の塗膜を80℃で乾燥後、紫外線(UV)硬化(1000mJ/cm2)させ、高屈折率膜12H(2)を形成した。
これにより、光学積層膜Aと光学積層膜Bとが組み合わされた光学多層膜12(PETフィルムの片面当たり5層、両面合計10層構造)を得た。
(s3a)一方の光学多層膜12上にシート状の拡散層を粘着フィルムにより貼り合わせた。
(s3b)他方の光学多層膜12上に光吸収層として黒色PETフィルムを貼り合わせて図6に示す反射型スクリーン20とした。
形成した光学多層膜の評価に当たっては、分光光度計(日本分光(株)社製V-550ST)により分光反射率曲線を測定し、波長領域450〜500nm,530〜570nm,600〜670nmごとに反射率40%以上のピーク数を求めた。また、波長領域450〜500nmにおけるピーク反射率(R)と波長領域530〜570nmにおけるピーク反射率(G)との比(R/G)、および波長領域450〜500nmにおけるピーク反射率(B)と波長領域530〜570nmにおけるピーク反射率(G)との比(B/G)を求めた。なお、上記各波長領域における、1つの波長領域内に反射率40%以上の反射率ピークが複数ある場合は、高い方のピークを用いて反射率比を求めた。
また、得られた反射型スクリーンの評価として、以下の方法により色度評価を行った。
まず、UHPランプを光源としたプロジェクタ(ソニー(株)製HS20)から該スクリーン中央部に白色像を投射し、スクリーン中央部からの反射光のCIE1960uv色度座標を分光放射輝度計(ミノルタ製CS1000)により測定した。ついで、その座標と完全放射体軌跡との距離Δuvの値を求め、この値が小さいほど色再現良好とみなした。
(実施例2,3)
実施例1における高屈折率膜12H(2)のqwot数をそれぞれ6,5.8として、目標膜厚を425,412nmとし、それ以外は実施例1と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(実施例4)
実施例2における光学積層膜Aのqwot数を15として、高屈折率膜12H(1)の目標膜厚を1063nm、低屈折率膜12L(1)の目標膜厚を1539nmとし、それ以外は実施例2と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(実施例5)
実施例1における低屈折率膜12L(1)のqwot数を9.2、低屈折率膜12L(2)のqwot数を10として、低屈折率膜12L(1)の目標膜厚を944nm、低屈折率膜12L(2)の目標膜厚を1026nmとし、それ以外は実施例1と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(実施例6)
実施例1において、光学膜の積層順番を変えて、PETフィルム片面当たりの5層構造を、基板11/12H(2)/12L(2)/12H(2)/12L(1)/12H(1)のように光学積層膜Bの上に光学積層膜Aを搭載し、積層数を変えた構成とした。また、高屈折率膜12H(2)のqwot数を8、低屈折率膜12L(2)のqwot数を4、低屈折率膜12L(1)のqwot数を1、高屈折率膜12H(1)のqwot数を13として、高屈折率膜12H(2)の目標膜厚を567nm、低屈折率膜12L(2)の目標膜厚を410nm、低屈折率膜12L(1)の目標膜厚を103nm、高屈折率膜12H(1)の目標膜厚を921nmとし、それ以外は実施例1と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(実施例7)
実施例1において、基板11直上の12H(1)を塗布せず、基板11/12L(1)/12H(1)/12L(2)/12H(2)のようにPETフィルム片面当たり4層構造の構成とした。また、低屈折率膜12L(1)のqwot数を9.1、高屈折率膜12H(1)のqwot数を13、低屈折率膜12L(2)のqwot数を10、高屈折率膜12H(2)のqwot数を6.1として、低屈折率膜12L(1)の目標膜厚を930nm、高屈折率膜12H(1)の目標膜厚を921nm、低屈折率膜12L(2)の目標膜厚を1026nm、高屈折率膜12H(2)の目標膜厚を432nmとし、それ以外は実施例1と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(実施例8)
実施例4において、基板11直上の12H(1)を塗布せず、基板11/12L(1)/12H(1)/12L(2)/12H(2)のようにPETフィルム片面当たり4層構造の構成とした。また、高屈折率膜12H(2)のqwot数を6.1として、高屈折率膜12H(2)の目標膜厚を432nmとし、それ以外は実施例4と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(実施例9)
実施例5において、基板11直上の1層目となる高屈折率膜12H(1)の構成材料をNb(可視領域の平均屈折率2.30)に変更し、該高屈折率膜12H(1)のqwot数を13として、目標膜厚を771nmとした。また、2層目となる低屈折率膜12L(1)の構成材料をSiO(可視領域の平均屈折率1.45)に変更し、該低屈折率膜12L(1)のqwot数を9.2として、目標膜厚を869nmとした。また、前記高屈折率膜12H(1)(Nb)及び低屈折率膜12L(1)(SiO)を蒸着法またはスパッタ法などのドライプロセスにより形成し、それ以外は実施例5と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(比較例1)
実施例1において、PETフィルム片面ごとに形成する5層ともqwot数を11として、高屈折率層(12H(1),12H(2))の目標膜厚を779nm、低屈折率層(12L(1)、12L(2))の目標膜厚を1129nmとし、それ以外は実施例1と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(比較例2,3)
比較例1におけるqwot数をそれぞれ13,15として、高屈折率層(12H(1),12H(2))の目標膜厚をそれぞれ921,1063nm、低屈折率層(12L(1)、12L(2))の目標膜厚をそれぞれ1334,1539nmとし、それ以外は比較例1と同様の条件で反射型スクリーンを作製し、評価した。
(比較例4)
基板11(PETフィルム)上に形成される膜厚100nmのAlからなる金属膜と、該金属膜上にNbからなる誘電体膜(1)、膜厚20nmのNbからなる透過性を有する光吸収薄膜、Nbからなる誘電体膜(2)を順次積層した光学多層膜とを備える反射型スクリーンを作製し、評価した。このとき、誘電体膜(1),(2)それぞれのqwot数を9.4とし、該誘電体膜(1),(2)それぞれの目標膜厚を560nmとし、スパッタ法にて前記金属膜、光学多層膜を形成した。
実施例、比較例における各層のqwot数、目標膜厚を表1,2に示す。また、実施例、比較例の評価結果を表3に示す。
その結果、実施例1,4及び7の光学多層膜はB波長領域において、実施例9の光学多層膜はR波長領域において、反射率40%以上の反射率ピークが2つ認められた。また、実施例5ではR及びB波長領域において、反射率40%以上の反射率ピークが2つ認められた。
また、実施例1〜4,6,7の光学多層膜は反射率比R/G,B/Gいずれも1.2以上であった。実施例5,8では反射率比R/Gが1.2以上であった。また、実施例9では反射率比B/Gが1.1以上であった。これに対して、比較例1〜4の光学多層膜は反射率比R/G,B/Gいずれも1.1未満であった。
また、実施例1〜9の反射型スクリーンのΔuv値は、いずれも0.02以下と色再現性が良好であった。これに対して、比較例1〜4の反射型スクリーンのΔuv値は、いずれも0.02を超えた大きな値となっており、色再現性が不良であった。
Figure 0004274147
Figure 0004274147
Figure 0004274147
(実施例10)
実施例5において、反射型スクリーンの製造方法のうち、ステップS3aで使用する粘着フィルムについてカーボン系顔料を添加することにより透過率(吸収特性)を変化させ、それ以外は実施例1と同様の条件で反射型スクリーンを作製した。ここで、使用した粘着フィルムは、実施例1と同じ透明な粘着フィルムA、カーボン系顔料をそれぞれ異なる濃度で分散させた粘着フィルムB,C,Dの4種類である。図7に、これらの粘着フィルムの分光透過率の測定結果を示す。
得られた反射型スクリーンは、粘着フィルムAを用いたものをスクリーンA、粘着フィルムB,C,Dを用いたものをそれぞれスクリーンB、スクリーンC、スクリーンDとし、以下の方法により光学特性の評価を行った。
(1)白色輝度
UHPランプを光源としたプロジェクタ(ソニー(株)製HS20)から投影サイズ;対角60インチ、縦横比;4:3として、サンプルスクリーン中央部に白色像を投射した。この投影像に対し、スクリーン中央部の輝度を分光放射輝度計(ミノルタ製CS1000)により測定した。尚、カーボン系顔料による黒色輝度の変化を測定しやすくするため、測定時に外光としてハロゲン灯を測定室内に照らし、スクリーン面における照度を20 lxとした。
(2)色度差Δxy
また、前記白色像を投射した際の反射光について前記輝度計によりCIE1931xy色度座標を測定し、スクリーンAの白色色度(x, y)と他のスクリーンB,C,Dの色度(x’, y’)それぞれとから、次の式(2)を用いて色度差Δxyを計算した。
Δxy=((x−x’)+ (y−y’))1/2 ・・・(2)
(3)黒色輝度
UHPランプを光源としたプロジェクタ(ソニー(株)製HS20)から投影サイズ;対角60インチ、縦横比;4:3として、サンプルスクリーン中央部に黒色像を投射した。この投影像に対し、スクリーン中央部の輝度を分光放射輝度計(ミノルタ製CS1000)により測定した。
以上の評価結果を表4に示す。
その結果、光学多層膜と光拡散層とを貼り合わせる粘着フィルムに半透明層としての機能を付与することにより、色度差Δxyを0.01以内に抑えながら、任意に輝度を変化させ、黒の沈みを強調できることが確認された。
Figure 0004274147
本発明の前提となる反射型スクリーンの構成を示す断面図である。 図1の反射型スクリーンにおける反射特性と、高圧水銀ランプを用いたプロジェクタの光源スペクトルとの関係を示す図である。 本発明に係る反射型スクリーンの実施の形態の構成を示す断面図である。 本発明に係る光学多層膜の膜厚設定に関するフローチャートである。 本発明に係る反射型スクリーンを構成する光学積層膜の設計波形と合成波形を示す説明図である。 本発明に係る反射型スクリーンの他の実施の形態の構成を示す断面図である。 実施例10で使用した粘着フィルムの分光透過率曲線である。
符号の説明
10,20,90…反射型スクリーン、11…基板、12,92…光学多層膜、12H(1),12H(2),92H…高屈折率膜、12L(1),12L(2),92L…低屈折率膜、13…光拡散層、14…光吸収層

Claims (5)

  1. 基板上に、屈折率の異なる複数種類の光学膜が積層された複数層からなり、赤色、緑色、青色の波長領域の光に対してそれぞれ反射率ピークをもつ高反射特性を有し、前記波長領域以外の少なくとも可視波長領域に対して高透過特性を有する光学多層膜であって、
    屈折率の異なる複数種類の光学膜が積層された複数層からなり、赤色、緑色、青色の波長領域におけるそれぞれの反射率ピーク強度が略同じである反射特性を有する光学積層膜Aと、
    屈折率の異なる複数種類の光学膜が積層された複数層からなり、反射率曲線として前記緑色の波長領域にボトムがある反射特性を有する光学積層膜Bと、が組み合わされ、
    前記赤色および/または青色の波長領域における反射率ピーク強度が、前記緑色の波長領域の反射率ピーク強度よりも大きい光学多層膜。
  2. 前記赤色および/または青色の波長領域における反射率ピーク強度が、前記緑色の波長領域の反射率ピーク強度の1.2倍以上である請求項1に記載の光学多層膜。
  3. 記赤色および/または青色の波長領域における反射率40%以上の反射率ピークが、複数存在する請求項1または2に記載の光学多層膜。
  4. 光源からの光を反射して画像を表示する反射型スクリーンにおいて、
    請求項1〜のいずれか一に記載の光学多層膜と、該光学多層膜の透過光を吸収する光吸収層と、前記光学多層膜の最外層上に該光学多層膜が反射した光を拡散させる光拡散層とを備える反射型スクリーン。
  5. 前記光源は、高圧水銀ランプである請求項に記載の反射型スクリーン。
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