JP2007271235A - 取付盤および空気調和機の室外機 - Google Patents

取付盤および空気調和機の室外機 Download PDF

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Katsunori Murata
勝則 村田
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武 北川
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Abstract

【課題】室外機のコンパクト性を維持しつつ、冷媒配管の接続作業を容易にする接続ポートの取付盤を提供することを課題とする。
【解決手段】取付盤25は、複数の室内機3を接続する空気調和機の室外機2において、複数の室内機3のそれぞれの冷媒連絡配管17a,17bに対して接続される複数の接続ポート21,22を取り付ける取付盤であって、第1取付部31と、第2取付部32と、段差部33とを備える。段差部には、複数の第2挿通孔32aにそれぞれ隣接する位置に第1取付部31に向けて凹む凹部33aが形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、取付盤および空気調和機の室外機、特に、冷媒配管接続ポートを取り付ける取付盤およびその取付盤を備える空気調和機の室外機に関する。
近年の高気密、高断熱性能の住宅の普及などにより、複数の室内機を接続できるマルチ型の室外機が注目されている。このようなマルチ型の室外機においては、コンパクト性を維持しつつも、より多くの室内機を接続することが求められている。また、それぞれの室内機の冷媒配管(液側配管およびガス側配管)と室外機との接続作業を容易にすることも求められている。
従来では、複数の室内機から延びる冷媒配管は、取付盤に取り付けられた室外機の接続ポートに接続される。接続ポートは、平面状の取付盤において正格子状に位置する取付位置に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−287776号公報
しかし、従来の接続ポートは、正格子状に取り付けられているため、例えば、接続作業時に奥側に位置する接続ポートに対する作業性が悪い。
一方、全ての接続ポートを一列に配置することも考えられるが、それでは室外機のコンパクト性が維持できない。
そこで本発明は、室外機のコンパクト性を維持しつつ、冷媒配管の接続作業を容易にする接続ポートの取付盤およびその取付盤を備える室外機を提供することを課題とする。
第1の発明としての取付盤は、複数の室内機を接続する空気調和機の室外機において、複数の室内機のそれぞれの冷媒配管に対して接続される複数の冷媒配管接続ポートを取り付ける取付盤であって、第1取付部と、第2取付部と、段差部とを備える。第1取付部は、複数の冷媒配管接続ポートのうちの一部を取り付ける複数の第1挿通孔が板厚方向に貫通して形成された板状の部材である。第2取付部は、第1取付部とは段違いに設けられ、複数の冷媒配管接続ポートのうちの他部を取り付ける複数の第2挿通孔が板厚方向に貫通して形成された板状の部材である。段差部は、第1取付部と第2取付部とを階段状に接続する。段差部には、複数の第2挿通孔にそれぞれ隣接する位置に第1取付部に向けて凹む凹部または開口が形成されている。
取付盤では、複数の冷媒配管接続ポートの一部を取り付ける第1取付部と他部を取り付ける第2取付部とが段差部を挟む別平面として形成されている。このため、第1取付部または第2取付部の一方に取り付けられた冷媒配管接続ポートへの室内機の冷媒配管の接続作業時に、他方の冷媒配管接続ポートが邪魔になることが無く、冷媒配管の接続作業が容易となる。
また、取付盤では、複数の冷媒配管接続ポートの一部を第1取付部に取り付け、他部を第2取付部に取り付ける。このため、複数の冷媒配管接続ポートを一列に配列する場合に比して、冷媒配管接続ポートの配列方向の取付盤の寸法を短くすることが可能となる。さらに、取付盤では、段差部は、凹部または開口を形成している。よって、冷媒配管接続ポートへの室内機の冷媒配管の接続作業時に、段差部が邪魔になることが無い。具体的には、例えば、接続作業に用いられる工具などが段差部と干渉することが無い。このため、段差部を設けつつ、段差部と直交する直交方向への取付盤の寸法を短くすることが可能となる。さらには、このように取付盤をコンパクトにできるため、その取付盤を備える室外機をコンパクトにすることが可能となる。
よって、本発明の取付盤により、室外機のコンパクト性を維持しつつ、冷媒配管の接続作業を容易にする接続ポートの取付盤を提供することが可能となる。
第2の発明としての取付盤では、凹部は、第2挿通孔を中心とする円弧状に形成されている。
本発明の取付盤では、第2挿通孔に取り付けられる冷媒配管接続ポートへの冷媒配管の接続作業時に、工具と段差部との干渉が防止できるため、作業性が向上する。具体的には、例えば、冷媒配管接続ポートに対してフレアナットなどをスパナ、モンキーなどの工具で締め付ける際に、工具の回動軌跡と段差部との干渉が防止できる。
第3の発明としての取付盤では、複数の第1挿通孔と複数の第2挿通孔とは、千鳥状に配置されている。
本発明の取付盤では、複数の第1挿通孔と複数の第2挿通孔とが千鳥状に配置されている。すなわち、複数の冷媒配管接続ポートの一部と他部とが千鳥状に配置されている。このため、冷媒配管接続ポートへの冷媒配管の接続作業時に奥側となる冷媒配管接続ポートに対するアクセスが容易となり、作業性が向上する。
第4の発明としての取付盤では、複数の冷媒配管接続ポートのうちの一部は、ガス管接続用であり、複数の冷媒配管接続ポートのうちの他部は、液管接続用である。第2取付部は、冷媒配管接続ポートと冷媒配管との接続作業時に第1取付部に対して手前側となるように配置されている。
本発明の取付盤では、ガス管接続用の冷媒配管接続ポートと液管接続用の冷媒配管接続ポートとが異なる平面に取り付けられている。さらに、接続作業時には、液管接続用の冷媒配管接続ポートは、ガス管接続用の冷媒配管接続ポートよりも、手前側に位置する。一般的に液側配管はガス側配管に比べて小径である。このため、液管接続用の冷媒配管接続ポート同士の間隔を広く確保でき、接続作業時に奥側に位置するガス管接続用の冷媒配管接続ポートへよりアクセスしやすくなる。
第5の発明としての取付盤では、第1取付部には、凹部の第1取付部側を開放するように凹部に対応する凹部が形成されている。
本発明の取付盤では、第1取付部は、段差部に形成された凹部に対応する形状に加工されており、段差部に形成された凹部と第1取付部との隙間を小さくすることができる。このため、室外機の内部と外部とを連通するような連通口を減らし、小動物の侵入、音漏れを防止することが可能となる。また、段差部に形成される凹部の第1取付部側が開放されているため、凹部に隣接して配置される冷媒配管接続ポートに対して工具が第1取付部側からもアクセスすることが可能となり、作業性が向上する。
第6の発明としての取付盤では、第2取付部には、凹部の第2取付部側を閉鎖するように凹部に対応する凸部が形成されている。
本発明の取付盤では、第2取付部は、段差部に形成された凹部に対応する形状に加工され、凹部の第2取付部材側を閉鎖する。このため、室外機の内部と外部とを連通するような連通口を減らし、小動物の侵入、音漏れを防止することが可能となる。
第7の発明としての空気調和機の室外機は、熱交換機と、複数のガス管接続ポートと、複数の液管接続ポートと、第1〜第6の発明のいずれかとしての取付盤とを備えている。複数のガス管接続ポートは、熱交換機の一端から分岐する複数のガス管に連結されている。複数の液管接続ポートは、熱交換機の他端から分岐する複数の液管に連結されている。取付盤には、複数のガス管接続ポートと複数の液管接続ポートとからなる複数の冷媒配管接続ポートが取り付けられる。
本発明の空気調和機の室外機では、第1〜第6の発明のいずれかとしての取付盤を備えるため、上記と同様の効果を得ることが可能となる。すなわち、室外機のコンパクト性を維持しつつ、冷媒配管の接続作業を容易にする接続ポートの取付盤を備える室外機を提供することが可能となる。
本発明により、室外機のコンパクト性を維持しつつ、冷媒配管の接続作業を容易にする接続ポートの取付盤およびその取付盤を備える室外機を提供することが可能となる。
<空気調和装置の構成>
図1に、本発明の一実施形態に係る室外機を含む空気調和装置の冷媒回路を示す。
空気調和装置1は、マルチタイプの空気調和装置であって、1つの室外機2に対して複数の室内機3が並列に接続される構成となっている。なお、以下の説明では、一例として、5台の室内機3が接続される構成について説明を行う。空気調和装置1の冷媒回路10は、主として、圧縮機11、四路切換弁12、室外熱交換器13、室外膨張弁14、室内熱交換器16が順に接続されたものであり、蒸気圧縮式の冷凍サイクルとなっている。圧縮機11、四路切換弁12、室外熱交換器13および室外膨張弁14は室外機2に含まれており、室内熱交換器16は室内機3に含まれている。
室外機2と室内機3との間は、ガス側冷媒連絡配管17aおよび液側冷媒連絡配管17bにより接続されている。ガス側冷媒連絡配管17aは、室外熱交換器13の一端側に接続される四路切換弁12とそれぞれの室内熱交換器16とを接続し、液側冷媒連絡配管17bは、室外熱交換器13の他端側とそれぞれの室内熱交換器16とを接続する。
室外機2の内部冷媒回路10aには、ガス側閉鎖弁18と液側閉鎖弁19とが設けられている。ガス側閉鎖弁18は室外熱交換機13の一端側から連続する四路切換弁12側の内部冷媒回路10a中に配置されており、液側閉鎖弁19は室外熱交換機13の他端側から連続する内部冷媒回路10a中に配置されている。これらの閉鎖弁18,19は、室外機2や室内機3を設置する時には閉状態にされている。そして、閉鎖弁18,19は、室外機2および室内機3を現地に設置し、各冷媒連絡配管17a,17bを内部冷媒回路10aに接続した後に開状態とされる。
室外機2の内部冷媒回路10aには、それぞれの閉鎖弁18,19の末端部側において、分岐20a,20bが形成されている。分岐20a,20bは、室外機2の内部冷媒回路10aの末端部を室外機2に接続可能な室内機3の台数分(図1では、5台分)だけ分岐する。分岐20aのさらに末端部側には、ガス側冷媒連絡配管17aを接続するための接続継手であるガス管接続ポート21が設けられる。分岐20bのさらに末端部側には、それぞれ室外膨張弁14が設けられるとともに、液側冷媒連絡配管17bを接続するための接続継手である液管接続ポート22が設けられる。
なお、室外機2内には、ガス管接続ポート21および液管接続ポート22の近傍において設けられるサーミスタ、アキュムレータ、その他の付属機器も設けられているが、ここでは図示を省略している。
<空気調和装置の動作>
次に、この空気調和装置の運転動作について説明する。
まず、冷房運転時は、四路切換弁12が図1において実線で示す状態に保持される。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四路切換弁12を介して室外熱交換器13に流入し、室外空気と熱交換して凝縮・液化する。液化した冷媒は、室外膨張弁14を通過し、液側冷媒連絡配管17bを通って各室内機3に流入する。各室内機3において、冷媒は、室内熱交換器16で室内空気と熱交換して蒸発する。そして、冷媒の蒸発によって冷却された室内空気は、図示しない室内ファンによって室内へと吹き出され、室内を冷房する。また、室内熱交換器16で蒸発して気化した冷媒は、ガス側冷媒連絡配管17aを通って室外機2に戻り、圧縮機11に吸入される。
一方、暖房運転時は、四路切換弁12が図1において破線で示す状態に保持される。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四路切換弁12を介して各室内機3の室内熱交換器16に流入し、室内空気と熱交換して凝縮・液化する。冷媒の凝縮によって加熱された室内空気は、室内ファンによって室内へと吹き出され、室内を暖房する。室内熱交換器16において液化した冷媒は、液側冷媒連絡配管17bを通って室外機2に戻る。室外機2に戻った冷媒は、室外膨張弁14を通過し、室外熱交換器13で室外空気と熱交換して蒸発する。そして、室外熱交換器13で蒸発して気化した冷媒は、四路切換弁12を介して圧縮機11に吸入される。
<室外機の構成>
図2〜図5を用いて、室外機2、特に、各冷媒連絡配管17a,17bを接続する各接続ポート21,22および各接続ポート21,22を取り付ける取付盤25の構造について説明する。
図2は、室外機2の背面側の外観を示す斜視図である。なお、以下の説明では、室外機2を背面側から視て左右に向かう方向Xを「室外機2の幅方向」、上下に向かう方向Yを「室外機2の高さ方向」、方向Xおよび方向Yに直交する方向Zを「奥行き方向」とし、X1を右方、X2を左方、Y1を上方、Y2を下方、Z1を後方、Z2を前方と定義する。
図2は、室外機2の左方を覆うケーシングの左側面板を取り外した状態を図示している。ケーシングの左側面板を取り外した状態では、図1を用いて説明した各接続ポート21,22、各閉鎖弁18,19、および各接続ポート21,22を取り付ける取付盤25(取付部材26および規制部材27)などが露出する。空気調和装置1を設置する際には、ケーシングの左側面板を取り外した状態で各接続ポート21,22に対して各冷媒連絡配管17a,17bの接続が行われ、接続後に閉鎖弁18,19が開状態に操作される。また、各冷媒連絡配管17a,17bの接続後には、ケーシングの左側面板の取り付けが行われる。ケーシングの左側面板を取り付けた状態では、各接続ポート21,22および取付盤25のみが後方に向けて露出する。これにより、室外機2と室内機3とが連結された状態では、各接続ポート21,22に接続される各冷媒連絡配管17a,17bを室外機2の後方から引き出すことが可能となっている。
(接続ポート)
図3を用いて、ガス管接続ポート21および液管接続ポート22について説明する。
図3(a)に示すガス管接続ポート21は、室外機2の内部冷媒回路10aをガス側冷媒連絡配管17aと接続するための継手である。ガス管接続用ポート21は、軸方向を室外機2の奥行き方向に略一致させて取り付けられる管状の部材であり、例えば、真鍮(黄銅)で構成される。ガス管接続ポート21は、軸方向に垂直な断面が6角形である主軸部21aと、主軸部21aの一端側(後方)に設けられるネジ部21bとから主に構成されている。
主軸部21aの他端側(前方)近傍には、主軸部21aの外周に沿って環状溝21cが形成されている。環状溝21cは、後述する取付盤25の規制部材27(図4参照)の板厚とほぼ同じ大きさの軸方向幅を有しており、規制部材27がこの環状溝21cに係合し、取付盤25に対するガス管接続ポート21の移動が規制され、位置決めが行われる。ネジ部21bには、ガス側冷媒連絡配管17aの接続に際して、6角ナット状のフレアナット23a(図2参照)が取り付けられる。
ガス管接続ポート21は、ネジ部21bを室外機2の後方に向けて取り付けられる。主軸部21aの前方端部は、室外機2の内部冷媒回路10aのガス側配管の末端部とロウ付け(金属と金属とをロウを使い熱で接合すること)により接合されている。なお、室外機2が備えるガス管接続ポート21の全てが同じ径を有している必要はなく、それぞれのガス管接続ポート21に対して接続される室内機3に応じて、径の異なるものが用いられてもよい。
図3(b)に示す液管接続ポート22は、室外機2の内部冷媒回路10aを液側冷媒連絡配管17bと接続するための継手である。液管接続ポート22は、ガス管接続ポート21とほぼ同様の構成を有しているが、内部冷媒回路10aの液側配管は、ガス側配管に比して小径であるため、液管接続ポート22は、ガス管接続ポート21よりも小径に構成されている。
液管接続用ポート22は、軸方向を室外機2の奥行き方向に略一致させて取り付けられる管状の部材であり、例えば、真鍮(黄銅)で構成される。液管接続ポート22は、軸方向に垂直な断面が6角形である主軸部22aと、主軸部22aの一端側(後方)に設けられるネジ部22bとから主に構成されている。
主軸部22aの他端側(前方)近傍には、主軸部22aの外周に沿って環状溝22cが形成されている。環状溝22cは、後述する取付盤25の規制部材27(図4参照)の板厚とほぼ同じ大きさの軸方向幅を有しており、規制部材27がこの環状溝22cに係合し、取付盤25に対する液管接続ポート22の移動が規制され、位置決めが行われる。ネジ部22bには、液側冷媒連絡配管17bの接続に際して、6角ナット状のフレアナット23b(図2参照)が取り付けられる。
液管接続ポート22は、ネジ部22bを室外機2の後方に向けて取り付けられる。主軸部22aの前方端部は、室外機2の内部冷媒回路10aの液側配管の末端部とロウ付け(金属と金属とをロウを使い熱で接合すること)により接合されている。なお、室外機2が備える液管接続ポート22の全てが同じ径を有している必要はなく、それぞれの液管接続ポート22に対して接続される室内機3に応じて、径の異なるものが用いられてもよい。
(取付盤)
図4を用いて取付盤25について説明する。
取付盤25は、室外機2において各接続ポート21,22を位置決めして取り付けるためのパネルである。取付盤25は、主に、各接続ポート21,22を取り付ける取付部材26と、取付部材26に対して取り付けられた各接続ポート21,22に係合し、各接続ポート21,22の移動を規制する規制部材27とから構成されている。なお、図4に示す取付盤25では、図面の理解の容易のため、各接続ポート21,22は図示していない。
〔取付部材〕
取付部材26は、板金加工により形成される部材であり、直方形板状の第1取付部31と、第1取付部31と短手方向を一致させて前方側に段違いに平行に設けられる長方形板状の第2取付部32と、第1取付部31と第2取付部32とを階段状に接続する段差部33とから主に構成される。
取付部材26は、第1取付部31および第2取付部32の短手方向を室外機2の幅方向と一致させ、第1取付部31および第2取付部32の長手方向を室外機2の高さ方向と一致させ、第1取付部31および第2取付部32の板厚方向を室外機2の奥行き方向と一致させて、室外機2に取り付けられる。また、取付部材26は、第1取付部31が右方に位置するように取り付けられる。これにより、取付部材26に取り付けられた各接続ポート21,22に対する各冷媒連絡配管17a,17bの接続作業に際して、室外機2の左方から取付部材26にアクセスすると、第1取付部31は、第2取付部32の奥側に位置するとともに、後方に一段高く位置することになる。
第1取付部31には、ガス管接続ポート21が挿通される第1挿通孔31aが形成されている。第1挿通孔31aは、板厚方向に貫通する貫通孔であり、ガス管接続ポート21の主軸部21aの外周と同じ6角形状に形成されている。また、第1挿通孔31aは、ガス管接続ポート21の本数と同じ数だけ、高さ方向に等間隔に並んで形成されている。
第2取付部32は、後方から視て、第1取付部31の左方に隣接して配置されている。第2取付部32には、液管接続ポート22が挿通される第2挿通孔32aが形成されている。第2挿通孔32aは、板厚方向に貫通する貫通孔であり、液管接続ポート22の主軸部22aの外周と同じ6角形状に形成されている。また、第2挿通孔32aは、液管接続ポート22の本数と同じ数だけ、高さ方向に等間隔に並んで形成されている。
第1挿通孔31aと第2挿通孔32aとは、後方から視て千鳥状に配置されている。すなわち、それぞれの高さ方向位置が異なるように(幅方向に隣接しないように)配置されている。
段差部33には、第2挿通孔32aの右方に隣接する位置に、第1取付部31側(右方)に向けて凹む凹部33aが形成されている。言い換えれば、凹部33aは、高さ方向にそれぞれ離れて形成される第1挿通孔31aの中間位置の左方に隣り合う位置に形成されている。凹部33aは、第2挿通孔32aを中心として円弧状に湾曲する湾曲面により構成されている。これにより、段差部33は、高さ方向に連続して形成されている。
なお、第1取付部31の凹部33aに隣接する位置には、凹部33aに対応する形状の凹部31bが形成されている。これにより、凹部33aの後方は開放されるとともに、凹部33aと第1取付部31との間の開口が小さくなる。
〔規制部材〕
規制部材27は、ガス管接続ポート21の軸心方向(奥行き方向)の移動を規制する第1規制部材35と、液管接続ポート22の軸心方向(奥行き方向)への移動を規制する第2規制部材36とから主に構成されている。
第1規制部材35は、高さ方向には取付部材26とほぼ同じ寸法を有し、高さ方向に直交する断面がL字状の部材である。第1規制部材35は、ガス管接続ポート21の移動を規制する規制部40が形成された規制面41と、規制面41の右方端辺から前方に直交して延設される直交面42とから主に構成されている。このような第1規制部材35は、板金加工により形成される。
第1規制部材35は、規制面41を第1取付部31と対向させて、第1取付部31の前方に配置され、高さ方向数カ所において第1取付部31に対してネジ止めされる。規制面41に形成される規制部40は、規制面41の左方端辺において、高さ方向に等間隔にガス管接続ポート21の本数と同じ個数(図4では、5箇所)だけ形成されている。第1規制部材35を第1取付部31に取り付けた状態では、各規制部40は、各第1挿通孔31aと重なる位置に形成されている。
図5を用いて、規制部40の構成について説明を加える。
規制部40は、規制面41から前方(第1取付部31側とは反対側)に隆起して設けられた台状部であり、その天井面40aには左方に向けて開放する切り欠き40bが形成されている。切り欠き40bは、円弧状に形成された一部を有し、その径は、ガス管接続ポート21の環状溝21cにおける径よりも少し大きい。また、天井面40aの板厚は、環状溝21cの軸方向幅とほぼ等しい。これにより、ガス管接続ポート21の前方端部を第1取付部31の前方に突出させた状態でガス管接続ポート21の環状溝21cに対して切り欠き40bを嵌め合わせ、ガス管接続ポート21の軸方向への移動を制限することが可能となる。
なお、天井面40aの規制面41からの高さ、角度を異ならせることにより、ガス管接続ポート21の位置決め、角度決めを行うことも可能となる。
第2規制部材36(図4参照)は、高さ方向に並ぶ2つの規制部材(第1の第2規制部材36aおよび第2の第2規制部材36b)から主に構成されている。
各第2規制部材36は、高さ方向に直交する断面がL字状の部材であり、板金加工により形成される。各第2規制部材36は、液管接続ポート22の移動を規制する規制部45,46が形成された規制面47,48と、規制面47,48の右方端辺からそれぞれ前方に直交して延設される直交面49,50とから主に構成されている。
第1の第2規制部材36aには、上方から3つの液管接続ポート22の軸方向への移動を規制するために、高さ方向3箇所に規制部45が形成されている。第2の第2規制部材36bには、下方から2つの液管接続ポート22の軸方向への移動を規制するために、高さ方向2箇所に等間隔に規制部46が形成されている。
各第2規制部材36は、各規制面47,48を第2取付部32と対向させて、第2取付部32前方に配置され、高さ方向数カ所において第2取付部32に対してネジ止めされる。各第2規制部材36を第2取付部32に取り付けた状態では、各規制部45,46は、各第2挿通孔32aと重なる位置に形成されている。
なお、各規制部45,46の構造は、図5を用いて説明した第1規制部材35の規制部40の構造と同様であるため、詳細は省略するが、各規制部45,46は、そのサイズにおいて規制部40と異なるだけである。
また、各第2規制部材36に形成される規制部45,46のそれぞれの個数は、各第2規制部材36が複数の液管接続ポート22の移動を規制するものであれば、上述の組み合わせに限らない。また、第1の第2規制部材36aと第2の第2規制部材36bとは一体であってもよい。
<効果>
(1)
取付盤25では、複数のガス管接続ポート21を取り付ける第1取付部31と複数の液管接続ポート22を取り付ける第2取付部32とが段差部33を挟む別平面として形成されている。このため、ガス管接続ポート21(液管接続ポート22)へのガス側冷媒連絡配管17a(液側冷媒連絡配管17b)の取付時に、液管接続ポート22(ガス管接続ポート21)が邪魔になることがなく、冷媒配管の接続作業が容易となる。
また、取付盤25では、幅方向に並ぶ第1取付部31と第2取付部32とにそれぞれガス管接続ポート21と液管接続ポート22とを取り付ける。このため、ガス管接続ポート21と液管接続ポート22とを高さ方向に一列に配列する場合に比して、取付盤25の高さ方向寸法を短くすることが可能なる。また、第1取付部31と第2取付部32とを別平面として形成しているため、ガス管接続ポート21と液管接続ポート22との幅方向間隔を短くしても作業性が損なわれない。さらに、取付盤25では、段差部33は、凹部33aを形成している。よって、第2取付部32に取り付けられる液管接続ポート22への液側冷媒連絡配管17bの接続作業時に段差部33が邪魔になることが無い。具体的には、接続作業に用いられる工具(スパナ、モンキーなど)などと段差部33との干渉が防止されているため、工具の回転範囲を十分確保することが可能となり、作業性が向上する。
よって、取付盤25により、室外機2のコンパクト性を維持しつつ、冷媒配管の接続作業を容易にすることが可能となる。
(2)
取付盤25では、凹部33aが円弧状に形成されているため、第2挿通孔32aに取り付けられる液管接続ポート22への冷媒配管の接続作業時に、工具と段差部との干渉が防止でき、作業性が向上する。
(3)
取付盤25では、複数の第1挿通孔31aと複数の第2挿通孔32aとが千鳥状に配置されている。このため、ガス管接続ポート21と液管接続ポート22とが千鳥状に配置される。よって、冷媒配管の接続作業時に奥側となるガス管接続ポート21に対するアクセスが容易となり、作業性が向上する。
(4)
取付盤25では、冷媒配管の接続作業時に液管接続ポート22は、ガス管接続ポート21の手前側に位置する。一般的に液管はガス管に比べて小径である。このため、各液管接続ポート22の高さ方向間隔を広く確保でき、接続作業時に奥側に位置するガス管接続ポート21に対してアクセスすることが容易となる。
(5)
取付盤25では、第1取付部31は、凹部33aに対応する形状に加工されており、段差部33に形成された凹部33aと第1取付部31との隙間を小さくすることができる。このため、室外機2の内部と外部とを連通するような連通口を減らし、小動物の侵入、音漏れを防止することが可能となる。また、段差部33に形成される凹部33aの第1取付部31側(後方)が開放されているため、凹部33aに幅方向に隣接して配置される液管接続ポート22に対して工具が第1取付部31側からもアクセスすることが可能となり、作業性が向上する。
(6)
取付盤25では、第1規制部材35は、5本のガス管接続ポート21の軸方向への移動を一括して規制する。また、第2規制部材36(第1の第2規制部材36a、第2の第2規制部材36b)は、それぞれ複数の液管接続ポート22の軸方向への移動を一括して規制する。このため、各接続ポートの軸方向位置あるいは回転角度の調整などを一括して行うことが可能となり、各接続ポート21,22毎に独立した規制部材を設け場合に比して、部品点数を削減できるとともに、作業工数を削減でき、各接続ポート21,22の取付作業が容易となる。
従来では、各接続ポートは、治具により予め全て同じ角度になるように取付盤に配置され、ロウ付けして組立てられることもある。しかし、冶具にて角度調節を行った各接続ポートは、冶具を取り外す際、または、輸送の際に、その角度が僅かにずれることがある。
しかし、本発明では、各規制部材35,36a,36bを取り付けた状態で輸送などができるため、接続ポートの軸方向位置、回転角度の調整を維持することができ、施工時においても作業工数を削減することが可能となる。
(7)
各規制部材35,36a,36bには、各接続ポート21,22の環状溝に嵌り込む規制部40,45,46が形成されており、各規制部材35,36a,36bは、各接続ポート21,22の軸方向への移動を規制する。このような規制部40,45,46は、各接続ポート21,22を支持することもできるため、例えば、予め各接続ポート21,22を規制部材35,36a,36bに対して位置決めした後、取付部材26に対して一括して取り付けることなども可能となる。
(8)
各規制部材35,36a,36bは、高さ方向に直交する断面がL字形状に形成されているため、平面状の規制部材に比して、取り扱いが容易になる。
(9)
室外機2は、取付盤25を備えるため、上記と同様の効果を得ることが可能となる。すなわち、室外機2のコンパクト性を維持しつつ、冷媒配管の接続作業を容易にすることが可能となる。また、取付盤25に対する各接続ポート21,22の取付作業を容易にすることが可能となる。
<その他>
(1)
上記実施形態では、取付盤25に取り付けられる接続ポート21,22の本数をそれぞれ5本としたが、本発明は、この場合に限定されるものではない。室外機2に接続される室内機3の台数に応じて、各接続ポート21,22の本数は異なっていてもよい。例えば、取付盤25に対して2〜4本の各接続ポート21,22が取り付けられる場合には、第1挿通孔31aおよび第2挿通孔32aは、取り付けられる各接続ポート21,22の本数に応じた数だけ形成される。
(2)
第2取付部32には、凹部33aの第2取付部32側(前方)を閉鎖するように凹部33aに対応する凸部が形成されていてもよい。このような凸部は、図4に示すような第2取付部32と凹部33aとの幅方向隙間を閉鎖できるようなものであればよく、例えば、凹部33aの前方を覆うように第2規制部材36を配置してもよい。これにより、室外機2の内部と外部とを連通するような連通口を減らし、小動物の侵入、音漏れを防止することが可能となる。
(3)
取付盤25では、段差部33は、円弧状の凹部33aを形成していると説明した。ここで、凹部33aは円弧状に限らず、平面で構成されていてもよい。また、段差部33は、高さ方向に連続しておらず、凹部33aが形成される位置に、段差部33の板厚方向に貫通する開口が形成されていてもよい。この場合にも、第2取付部32に取り付けられる液管接続ポート22への液側冷媒連絡配管17bの接続作業時に段差部33が邪魔になることが無い。
本発明は、室外機のコンパクト性を維持しつつ、冷媒配管の接続作業を容易にする接続ポートの取付盤およびその取付盤を備える室外機として有用である。
室外機を含む空気調和機の冷媒回路図 室外機の外観図 ガス管接続ポートおよび液管接続ポートの外観図 取付盤の平面図 規制部の外観図
符号の説明
1 空気調和機
2 室外機
3 室内機
17a ガス側冷媒連絡配管
17b 液側冷媒連絡配管
21 ガス管接続ポート
22 液管接続ポート
25 取付盤
26 取付部材
27 規制部材
31 第1取付部
31a 第1挿通孔
32 第2取付部
32a 第2挿通孔
33 段差部
33a 凹部

Claims (7)

  1. 複数の室内機(3)を接続する空気調和機(1)の室外機(2)において、前記複数の室内機(3)のそれぞれの冷媒配管(17a,17b)に対して接続される複数の冷媒配管接続ポート(21,22)を取り付ける取付盤(25)であって、
    前記複数の冷媒配管接続ポート(21,22)のうちの一部(21)を取り付ける複数の第1挿通孔(31a)が板厚方向に貫通して形成された板状の第1取付部(31)と、
    前記第1取付部(31)とは段違いに設けられ、前記複数の冷媒配管接続ポート(21,22)のうちの他部(22)を取り付ける複数の第2挿通孔(32a)が板厚方向に貫通して形成された板状の第2取付部(32)と、
    前記第1取付部(31)と前記第2取付部(32)とを階段状に接続する段差部(33)と、
    を備え、
    前記段差部(33)には、前記複数の第2挿通孔(32a)にそれぞれ隣接する位置に前記第1取付部(31)に向けて凹む凹部(33a)または開口が形成されている、
    取付盤(25)。
  2. 前記凹部(33a)は、前記第2挿通孔(32a)を中心とする円弧状に形成されている、
    請求項1に記載の取付盤(25)。
  3. 前記複数の第1挿通孔(31a)と前記複数の第2挿通孔(32a)とは、千鳥状に配置されている、
    請求項1または2に記載の取付盤(25)。
  4. 前記複数の冷媒配管接続ポート(21,22)のうちの前記一部(21)は、ガス管接続用であり、
    前記複数の冷媒配管接続ポート(21,22)のうちの前記他部(22)は、液管接続用であり、
    前記第2取付部(32)は、前記冷媒配管接続ポート(21,22)と前記冷媒配管(17a,17b)との接続作業時に前記第1取付部(31)に対して手前側となるように配置されている、
    請求項3に記載の取付盤(25)。
  5. 前記第1取付部(31)には、前記凹部(33a)の前記第1取付部(31)側を開放するように前記凹部(33a)に対応する凹部(31b)が形成されている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の取付盤(25)。
  6. 前記第2取付部(32)には、前記凹部(33a)の前記第2取付部(32)側を閉鎖するように前記凹部(33a)に対応する凸部が形成されている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の取付盤(25)。
  7. 熱交換機(13)と、
    前記熱交換機(13)の一端から分岐する複数のガス管に連結された複数のガス管接続ポート(21)と、
    前記熱交換機(13)の他端から分岐する複数の液管に連結された複数の液管接続ポート(22)と、
    前記複数のガス管接続ポート(21)と前記複数の液管接続ポート(22)とからなる複数の冷媒配管接続ポート(21,22)が取り付けられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の取付盤(25)と、
    を備える空気調和機(1)の室外機(2)。
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