JP2007270385A - 発泡壁紙用原反 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、エンボス賦型性及び耐光性に優れた発泡壁紙を製造でき、しかも、目的とする発泡倍率を有する発泡壁紙を安定的に製造できる発泡壁紙用原反を提供する。
【解決手段】紙質基材上に発泡剤含有樹脂層を有する発泡壁紙用原反であって、前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分100重量部に対して、1)アゾジカルボンアミドを2.5〜4.5重量部含有し、且つ、2)脂肪酸亜鉛を1.5〜3.5重量部含有することを特徴とする発泡壁紙用原反。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡壁紙用原反に関する。
壁紙として、室内の意匠性を高めるため、紙、織布、不織布等の紙質基材上に、発泡樹脂層が積層され、必要に応じて発泡樹脂層の表面に印刷層を設けるとともに、発泡樹脂層がエンボス加工された発泡壁紙が既に提案されている。
発泡壁紙を製造する際、発泡剤として従来からアゾジカルボンアミド(以下「ADCA」と略記する)が使用されている(特許文献1)。発泡壁紙は、このADCAを含有する発泡剤含有樹脂層を加熱処理することにより発泡剤含有樹脂層を発泡させて得られる。その際、前記加熱処理は、壁紙の品質を低下させない等の観点から、低温で行うことが求められている。そこで、従来から、ADCAの発泡温度を低下させる目的で、鉛、亜鉛、錫、それらの酸化物及びそれらの塩化物等の発泡助剤が使用されている。
しかしながら、発泡助剤として前記鉛、亜鉛等を使用する場合、発泡樹脂層の発泡倍率の変動を抑制することが困難となる。そのため、目的とする発泡倍率にある発泡樹脂層を有する発泡壁紙を安定的に製造することができない。
また、発泡助剤として前記鉛等を使用する場合、紙質基材上に、緻密かつ均一なセル形状を有する発泡樹脂層を形成することが困難である。そのため、前記鉛、亜鉛等を使用して得られた発泡壁紙は、エンボス賦型性が不十分である。
さらに、ADCAおよび発泡助剤として鉛、亜鉛等の金属化合物を使用して得られる従来の発泡壁紙用原反は、発泡樹脂層中に存在するADCA未分解分、ADCA分解残渣及びそのキレート化合物が紫外線により変色(脱色)するため、良好な耐光性を得ることが困難となる。
特開2002−355940
本発明は、エンボス賦型性及び耐光性に優れた発泡壁紙を製造でき、しかも、目的とする発泡倍率を有する発泡壁紙を安定的に製造できる発泡壁紙用原反を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、ADCAを含む発泡剤含有樹脂層が、特定の化合物を含有し、かつ、前記発泡剤含有樹脂層中のADCA及び前記化合物の含有量がそれぞれ特定の範囲にある発泡壁紙用原反が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の発泡壁紙用原反に関する。
1. 紙質基材上に発泡剤含有樹脂層を有する発泡壁紙用原反であって、前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分100重量部に対して、1)アゾジカルボンアミドを2.5〜4.5重量部含有し、且つ、2)脂肪酸亜鉛を1.5〜3.5重量部含有することを特徴とする発泡壁紙用原反。
2. 前記項1に記載の発泡壁紙用原反を加熱することによって発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層とする工程を含む、発泡壁紙の製造方法。
本発明の発泡壁紙用原反によれば、比較的低温にて、目的とする発泡倍率にある発泡樹脂層を有する発泡壁紙を安定的に提供することを可能にする。
また、本発明の発泡壁紙用原反を用いて得られる発泡壁紙はエンボス賦型性に優れている。さらに、前記発泡壁紙は、耐光性に優れている。
発泡壁紙用原反
本発明の発泡壁紙用原反は、紙質基材上に発泡剤含有樹脂層を有する発泡壁紙用原反であって、前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分100重量部に対して、1)ADCAを2.5〜4.5重量部含有し、且つ、2)脂肪酸亜鉛を1.5〜3.5重量部含有することを特徴とする。
本発明の発泡壁紙用原反の発泡剤含有樹脂層は、ADCA以外に、脂肪酸亜鉛を含有する。そして、前記樹脂層におけるADCAの含有量を樹脂成分100重量部に対して2.5〜4.5重量部とし、かつ、脂肪酸亜鉛含有量を樹脂成分100重量部に対して1.5〜3.5重量部という特定の範囲に設定することにより、目的とする発泡倍率の発泡樹脂層を有する発泡壁紙を安定的に得ることができる。しかも、前記発泡壁紙用原反によれば、優れたエンボス賦型性及び耐光性を有する発泡壁紙を製造することができる。
紙質基材は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
紙質基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m2程度が好ましく、50〜80g/m2程度がより好ましい。
本発明では、発泡剤として、ADCAを使用する。ADCAは、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させるためのものであり、室温では安定であるが100℃以上の高温にさらされたときに、窒素ガス,二酸化炭素ガス,一酸化炭素ガスを主成分とする起泡性ガスを放出するものである。このようなものとして、具体的にはセルマイクCE,セルマイクC−22,セルマイクCAP−250(以上、三協化成株式会社製)、ビニホールAC#3(永和化成工業株式会社製)などの市販品が挙げられる。これらは、一種又は二種以上で用いることができる。この中でも特に、ビニホールAC#3が好ましい。
前記発泡剤含有樹脂層は、ADCAを樹脂成分100重量部に対して、2.5〜4.5重量部含有する。
ADCAの含有量が樹脂成分100重量部に対して、2.5重量部未満の場合、目的とする発泡倍率を有する発泡樹脂層を安定的に得ることが困難となる。また、エンボス賦型性が不十分な発泡壁紙が得られる。ADCAの含有量が樹脂成分100重量部に対して4.5重量部を超える場合、エンボス賦型性及び耐光性が不十分な発泡壁紙が得られる。
前記発泡剤含有樹脂層は、さらに脂肪酸亜鉛を含有する。ここで、脂肪酸亜鉛とは、亜鉛と脂肪酸から塩を形成したものをいう。脂肪酸亜鉛を含有することにより、発泡樹脂層の発泡倍率の変動を抑制することができる。前記脂肪酸塩亜鉛としては特に限定されないが、炭素数8〜18の脂肪酸亜鉛を用いることができる。この中でも特に、ステアリン酸亜鉛が好ましい。
前記発泡剤含有樹脂層は、脂肪酸亜鉛を樹脂成分100重量部に対して1.5〜3.5重量部含有する。
前記脂肪酸亜鉛の含有量が1.5重量部未満の場合、ADCA分解促進効果が十分に得られない。そのため、発泡スピード(発泡倍率)が低下し生産性が悪化するおそれがある。発泡倍率が低い場合、発泡壁紙のエンボス賦型性が不十分となりやすい。また、発泡樹脂層中のセル形状が不均一になりやすい。セル形状が不均一の場合も、発泡壁紙のエンボス賦型性が不十分となりやすい。
脂肪酸亜鉛の含有量が3.5重量部を超える場合、ADCA分解促進効果が過剰となり、発泡体にエンボス模様を賦型する際にパンクが発生しやすくなる。さらに、発泡壁紙の耐光性が不十分となる。すなわち、紫外線による発泡壁紙の白化が進行しやすくなる。
発泡樹脂層を構成する樹脂は限定的ではないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂及びポリ塩化ビニル樹脂が好適である。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下「EVA」と略記する)、エチレン−アクリル酸共重合体(以下「EAA」と略記する)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(以下「EMMA」と略記する)、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも、EVAが好ましい。
EVAを用いる場合には、酢酸ビニル含有量が10〜25重量%のものが好ましい。かかる範囲内の酢酸ビニル含有量のEVAを用いる場合には、発泡壁紙に、良好な耐スクラッチ性を付与できる。
本発明の効果を妨げない範囲において、発泡剤含有樹脂層に、さらに公知の有機系発泡剤及び無機系発泡剤の少なくとも1種を含有させてもよい。
前記有機系発泡剤としては、ニトロソ化合物、アゾ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物等が挙げられる。ニトロソ化合物としては、例えばN,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等を例示できる。アゾ化合物としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミミノベンゼン、バリウム・アゾジカルボキシレート等を例示できる。スルホニルヒドラジド化合物としては、例えば、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等を例示できる。アジド化合物としては、例えばカルシウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
前記無機系発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
前記発泡剤含有樹脂層は、さらに、公知の添加剤である発泡助剤、無機充填剤、顔料、難燃剤、熱安定剤等の少なくとも1種を含んでいてもよい。
上記のうち、無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。無機充填剤を用いることにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。無機充填剤の含有量は、前記樹脂層を構成する樹脂100重量部に対して、0〜100重量部程度が好ましく、20〜70重量部程度がより好ましい。
顔料については、公知の無機顔料及び有機顔料の少なくとも1種を用いることができる。無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。発泡剤含有樹脂層中における顔料の含有量は、特に限定されず、意匠性等の観点から適宜設定すればよい。
発泡剤含有樹脂層の厚みは限定的ではないが、通常は70〜150μm程度とすることが好ましい。
本発明の発泡壁紙用原反は、必要に応じて、発泡剤含有樹脂層の上部に、発泡しない樹脂層(非発泡樹脂層)の1層又は2層以上を積層してもよい。また、発泡剤含有樹脂層と紙質基材との密着性を向上させるために、紙質基材及び発泡剤含有樹脂層の間に、接着層を形成してもよい。
非発泡樹脂層を構成する樹脂は、特に限定されないが、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂(以下「EMAA」と略記する)が好ましい。EMAAの含有量は70〜100重量%が好ましい。
非発泡樹脂層の厚みは限定的ではないが、5〜30μm程度が好ましく、10〜20μm程度がより好ましい。
前記接着層を構成する樹脂成分としては、例えばEVA、EMMA、EEA、EMA等の少なくとも1種を例示できる。この中でも特に、EVAが好ましい。
紙質基材との貼り合わせ易さの観点から、接着層のメルトフローレート値(以下、「MFR」と略記する)は、発泡剤含有樹脂層のMFRより大きいほうが好ましい。なお、前記MFRは、JIS K 7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)記載の試験方法により測定することができる。試験条件は、JIS K 6760記載の「190℃、21.18N(2.16kgf)」採用したものである。
接着層の厚みは限定的ではないが、5〜20μm程度が好ましく、10〜15μm程度がより好ましい。
発泡壁紙用原反の製造方法
前記発泡壁紙用原反の製造方法は、特に限定されない。例えば、前記発泡剤含有樹脂層に加え、前記非発泡樹脂層及び前記接着層を積層させる場合、前記発泡剤含有樹脂層を形成するための組成物、前記非発泡樹脂層を形成するための組成物、及び前記接着層を形成するための組成物を各々別個のシリンダー中に入れて、3種3層を同時に押出し成膜・積層すればよい。ここで、前記発泡剤含有樹脂層を形成するための組成物として、ステアリン酸亜鉛を採用する場合、組成物同士のすべり性が向上するため、シリンダー中の発熱を抑えることができる。その結果、シリンダー内でのADCAの熱分解を防ぎ、発泡剤含有樹脂層を適切に製膜することができる。
前記押出し成形により形成した3層の積層体は、直接に紙質基材上に押出ししてもよく、紙質基材上とは別に形成してもよい。前者の場合には、樹脂層は溶融熱により良好な接着性を有するため、紙質基材と密着する。後者の場合には、紙質基材上に積層体を載せて、熱ラミネートすることにより接着できる。
発泡壁紙の製造方法
本発明の発泡壁紙の製造方法は、前記発泡壁紙用原反を加熱することにより、当該発泡剤含有樹脂層を発泡させて発泡壁紙を製造するものである。以下、紙質基材と前記接着層とが接するように、紙質基材上に、前記接着層/前記発泡剤含有樹脂層/前記非発泡樹脂層の順に積層したものを代表例として説明する。
加熱条件は、ADCAの分解により発泡樹脂層が形成される限り限定されない。加熱温度は、180〜240℃程度が好ましく、210〜230℃程度がより好ましい。加熱時間は、20〜60秒程度が好ましく、25〜40秒程度がより好ましい。
発泡樹脂層の発泡倍率(発泡剤含有樹脂層からみた倍率)は、特に限定されないが、通常3倍以上、好ましくは4〜5倍程度である。発泡倍率が低すぎると優れた外観意匠を付与し難い。また、発泡倍率が高すぎると発泡樹脂層が機械的に弱くなり、耐スクラッチ性が低下しやすい。
特に、本発明の発泡壁紙の製造方法によれば、前記発泡剤含有樹脂層に、さらに、脂肪酸亜鉛を1.5〜3.5重量含有させることにより、発泡樹脂層の発泡倍率を制御することができる。その結果、目的とする発泡倍率にある発泡樹脂層を有する発泡壁紙を好適に製造することができる。
前記加熱処理の前に、前記発泡剤含有樹脂層及び/又は非発泡樹脂層に電子線照射を行ってもよい。これにより、EVAを架橋できるため、発泡程度を制御することができる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましい。照射線量は、10〜100kGy程度が好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。
電子線照射を行う場合には、前記組成物中に架橋助剤を含有してもよい。
架橋助剤としては、電子線照射による架橋を促進するものであればよく、例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。架橋助剤は、EVA100重量部に対して、1〜10重量部程度が好ましく、1〜4重量部がより好ましい。
さらに、非発泡樹脂層の表面にコロナ放電処理を施しても良い。コロナ放電処理は、公知の方法に従って実施することができる。
絵柄模様層を有する発泡壁紙を製造する場合には、上記加熱処理前に前記非発泡樹脂層の表面に絵柄模様層を形成することが好ましい。絵柄模様層は、例えば、非発泡樹脂層の表面に絵柄模様を印刷することで形成できる。印刷手法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、ビヒクル、溶剤を含む公知の印刷インキが使用できる。
発泡壁紙のおもて面には、必要に応じてエンボス模様を付してもよい。エンボス模様は、例えば、公知のエンボス版により付与できる。例えば、発泡樹脂層のおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
特に、本発明の発泡壁紙は、セル形状が緻密かつ均一な発泡樹脂層を有するので、好適にエンボス模様を賦型できる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
発泡剤含有樹脂層を形成するために、下記表1に記載の成分を含む組成物を用意した。
Figure 2007270385
非発泡樹脂層を形成するために、EMAA(製品名「ニュクレルN1560」、MFR:60g/10分、MA含有量:15重量%、三井・デュポンポリケミカル製)を100重量部用意した。
接着層を形成するために、EVA(製品名「エバフレックスEV150」、MFR:30g/10分、VA含有量:33重量%、三井・デュポンポリケミカル製)を100重量部用意した。
上記樹脂及び樹脂含有組成物を溶融し、3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用いて、厚み110μmの紙質基材(坪量70g/m)上に3層同時押出し積層した。なお、前記3層同時押出し積層は、紙質基材と非発泡樹脂層とが接するように、接着層/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層の順に積層した。各層の厚みは、前記の順に10μm/100μm/10μmとした。なお、このTダイ押出し機において、非発泡樹脂層形成用シリンダー、発泡剤含有樹脂層形成用シリンダー及び接着層形成用シリンダーの温度は、それぞれ135℃、115℃、100℃とした。また、ダイス温度は、すべて120℃とした。
その後、非発泡樹脂層の上から電子線(200KV、30KGy)を照射して、非発泡樹脂層に含まれるEMAA及び発泡剤含有樹脂層に含まれるEVAを架橋させた。
そして、前記積層体をギアオーブン中、230℃で35秒間加熱した。これにより、発泡剤が分解し、発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層とした。
さらに、発泡体のおもて側にエンボス加工を施して、布目模様パターンを賦型した。
以上の過程を経て、発泡壁紙を作製した。
実施例2
発泡助剤の含有量を3重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
実施例3
発泡剤の含有量を3重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
実施例4
発泡剤の含有量を3重量部、発泡助剤の含有量を3重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例1
発泡助剤の含有量を1重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例2
発泡助剤の含有量を4重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例3
発泡剤の含有量を3重量部、発泡助剤の含有量を1重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例4
発泡剤の含有量を3重量部、発泡助剤の含有量を4重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例5
発泡剤の含有量を2重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例6
発泡剤の含有量を5重量部とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
試験例1(発泡倍率)
実施例及び比較例で作成した発泡壁紙の発泡倍率を厚み計により確認した。
発泡倍率が適正なものを○、発泡倍率が不足するものを×と評価した。
試験例2(エンボス賦型性)
実施例及び比較例で作成した発泡壁紙のエンボス賦型性を目視により確認した。発泡体おもて面に布目模様が良好に賦型されているものを○と評価した。また、布目模様が良好に賦型されていないものおよびエンボス加工によって発泡体おもて面にパンクが発生しているものを×と評価した。
試験例3(耐光性)
実施例及び比較例で作成した発泡壁紙の紫外線カーボンアーク灯光40時間照射前後色差をCIE1976Lab表色系(JIS Z 8279)の色差計を用いて確認した。ΔEが1.4未満(グレースケール4級超)のものを○、1.4以上(グレースケール4級以下)のものを×と評価した。
上記試験の結果を下記表2に示す。
Figure 2007270385

Claims (2)

  1. 紙質基材上に発泡剤含有樹脂層を有する発泡壁紙用原反であって、前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分100重量部に対して、1)アゾジカルボンアミドを2.5〜4.5重量部含有し、且つ、2)脂肪酸亜鉛を1.5〜3.5重量部含有することを特徴とする発泡壁紙用原反。
  2. 請求項1に記載の発泡壁紙用原反を加熱することによって発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層とする工程を含む、発泡壁紙の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010077557A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Dainippon Printing Co Ltd 発泡壁紙用原反の製造方法

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