JP2007270206A - 皮膜付き摺動部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材上に硬質粒子を含む皮膜を設けた摺動部材において、皮膜中の気孔を少なくして耐疲労性を向上させる。
【解決手段】摺動合金の粉末と硬質粒子との混合粉末を高速の作動ガス流により基材に衝突させて皮膜を成膜する。このとき、硬質粒子に球形ではない、不定形のものを用いると、皮膜中の気孔を少なくすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は基材上に摺動表面を有する皮膜を設けた皮膜付き摺動部材に関する。
摺動部材、例えば内燃機関に用いられるすべり軸受やピストンリングなどにあっては、非焼付性、耐摩耗性、耐疲労性といった摺動特性を改善するために、基材上に皮膜を設けるようにしている。この皮膜としては、一般に摺動合金が用いられ、この摺動合金中には耐摩耗性および耐疲労性の向上のために、硬質物質が添加される。
硬質物質を含む摺動合金の皮膜を基材上に形成する方法として、従来、鋳造法、溶射法(例えば、特許文献1参照。)、湿式の電気めっき法(以下、単にめっき法という。;例えば、特許文献2および3参照。)が知られている。
鋳造法は、基材の表面に、硬質粒子を添加した摺動合金を溶融して基材に付着させることにより、皮膜を形成するものである。鋳造法で形成した皮膜では、その冷却速度の関係などから、摺動合金の結晶粒が大きくなる傾向があり、耐疲労性が低くなる。また、鋳造時のガスの混入等によって気孔も発生し易い傾向があり、耐疲労性が低くなる。
溶射法は、基材の表面に摺動合金粉末と硬質粒子との混合粉末を溶射によって付着させて皮膜を形成するものである。即ち、基材の表面に溶融状態の摺動合金粉末と硬質粒子とを衝突させて、皮膜を形成する。その際、摺動合金粉末は溶融状態のために軟らかいので、衝突時のエネルギーが小さい。そのため、溶射皮膜は摺動合金粉末が積層されたような形態にはなるが、それらの間に隙間が必然的にできる。これが気孔となり、結果的に皮膜中に気孔が多く含まれるようになる。このため、皮膜を形成する摺動合金の延性が低くなり、耐疲労性の低下をもたらす。
これに対し、めっき法は、硬質粒子を含んだ状態で摺動合金をめっきによって基材の表面に被着させるものであるため、摺動合金の組織が緻密で、気孔も少なくなる。
特開2004−307975号公報 特開2003−156046号公報 特開平5−117790号公報
しかし、めっき法により形成した、硬質粒子を含んだ皮膜を設けた摺動部材であっても、耐疲労性が未だ十分でなく、耐疲労性を更に向上させることが要望されている。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、基材上に硬質粒子を含む皮膜を設けた摺動部材において、耐疲労性に優れた皮膜付き摺動部材を提供することにある。
本発明者は、めっき法によって成膜した皮膜の耐疲労性が不十分であることについて、鋭意実験を行い、次のような結論を得た。
めっき法により皮膜を形成する場合、そのめっき浴には、分散剤(有機物添加剤)が添加される。分散材は、皮膜組織の緻密化、表面粗さの平滑化、めっき浴中の金属イオンなどの酸化防止、析出電位の異なる金属を合金析出(同時に析出)させて合金めっき化するためなどを目的に用いられている。
有機物の分散剤を添加しためっき浴を用いて皮膜を形成すると、その皮膜中に有機物形態のCが混入する。前記特許文献3では、この混入Cを適当量に抑えると、皮膜を構成する金属(特許文献3ではSn)の拡散を抑制できるとしている。
しかしながら、本願発明者の実験によると、皮膜中に析出した有機物形態のCは、非金属の介在物となって皮膜の破壊の起点となり、皮膜の耐疲労性に悪影響を及ぼす。しかも、有機物形態のCは、皮膜と基材との間にも析出してそれらの間の接着力を弱め、耐疲労性を低くさせる。
また、皮膜の耐疲労性を高めるには、皮膜中の気孔を少なくすることが大変に重要である。本発明者は、従来の皮膜形成方法である鋳造法、溶射法、めっき法とは異なるコールドスプレー法を用いて皮膜を形成したところ、摺動合金の組織が緻密(即ち結晶粒が小さい)で、気孔が少ない皮膜を得た。しかも、この皮膜は、めっき法によるものとは異なり、有機物のCを含んでおらず、非焼付性および耐疲労性に優れるという実験結果を得た。
しかし、コールドスプレー法により成膜された皮膜では、めっき法によって成膜された皮膜に比べると、未だ気孔率が高く、耐疲労性の点で十分に満足できるものではなかった。本発明者は、更に鋭意実験を続け、硬質粒子の形状を種々異ならせてコールドスプレー法により皮膜を形成したところ、硬質粒子が不定形、即ち角張った形状であると、気孔が少なくなることを見出した。
本発明は、以上のような本発明者の鋭意実験に基づいてなされたものであり、基材上に、摺動表面を有する皮膜を設けた皮膜付き摺動部材において、前記皮膜は、摺動合金粉末と硬質粒子の混合粉末を高速度の作動ガス流により前記基材に衝突させるコールドスプレー法により成膜されて摺動合金と硬質粒子とが共に存在する組織とされ、且つ、有機物形態のCを含まず、前記硬質粒子の形状は不定形で、前記皮膜中の気孔率は0.1%以下であることを特徴とする(請求項1)。
この構成の本発明では、コールドスプレー法により皮膜を成膜する際、混合粉末中の硬質粒子が不定形であるので、気孔を生じ難く、成膜された皮膜の気孔は、面積率で0.1%以下となる。このため、皮膜の延性が高くなり、耐疲労性が向上する。
ここで、不定形とは、球形でなく、角を持っているような例えば断面が三角形状、四角形状、多角形状を指す。角は鋭角でも、鈍角でも良い。球形の硬質物質では、皮膜の気孔を減少させる機能を期待できない。但し、皮膜中に含まれる硬質粒子の全部が必ずしも不定形でなくとも良い。球形の硬質粒子が混じっていないのが最も望ましいが、全硬質粒子のうち50質量%程度混じっていても良い。球形の硬質粒子が混じる割合は、全硬質粒子のうちの30質量%以下が好ましい。3質量%以下が更に好ましい。気孔率が0.1%以下となれば良い。
従来、皮膜に含ませる硬質粒子としては、球形のものをなるべく使用するようにしていた。これは、硬質粒子が鋭いエッジを持っていると、相手材を傷付けたりするから、これを避けるためである。つまり、鋭いエッジを持つ硬質粒子を用いて、鋳造法、溶射法、めっき法で成膜した場合、ほとんどの硬質粒子がその鋭いエッジを維持したままであった。しかし、鋭いエッジを持つ硬質粒子を用いても、音速以上の作動ガスにより高速度で基材等に衝突させるコールドスプレー法で成膜した場合は、硬質粒子をそれ程鋭いエッジを持たない形状で皮膜中に存在させることができる。そのため本発明の皮膜に含まれる硬質粒子は、相手材を傷付ける程のアタック性はない。
気孔率とは、ある部分で皮膜を切断したとき、その切断面の面積に占める気孔の面積の割合を言う。気孔の面積率が0.1%を超えると、皮膜の延性に悪影響を及ぼし、耐疲労性の向上効果がない。
摺動部材としてのすべり軸受に本発明を適用する場合には、裏金にAl系軸受合金或いはCu系軸受合金をライニングしたバイメタルを半円筒状或いは円筒状に形成し、その内面にコールドスプレー装置を用いて摺動合金の粉末と硬質粒子との混合粉末を噴き付けて成膜して皮膜を形成する。このすべり軸受は、図1に示すように、裏金層1、この裏金層1上の軸受合金層2、この軸受合金層2上の皮膜3の3層構造となる。なお、裏金層1と軸受合金層2との間、軸受合金層2と皮膜3との間にめっきなどによって中間層を設けても良い。
ここで、皮膜を形成するための摺動合金金としては、純Sn、Sn基合金、純Al、Al基合金、Cu基合金、その他AgやBiやInやPb等の純金属や合金がある。Sn基合金には、Sn−Sb−Cuなどがある。Al基軸受合金には、Al−Sn、Al−Pb、Al−Bi、Al−Sn−Pb、Al−Sn−Si、Al−Sn−Cu、Al−Sn−Cu−Si、Al−Pb−Zn、Al−Pb−Zn−Siなどがある。Cu基軸受合金には、Cu−Pb、Cu−Pb−Sn、Cu−Pb−Si、Cu−Bi、Cu−Bi−Sn、Cu−Bi−Si、Cu−Pb−Zn、Cu−Bi−Znなどがある。
また、硬質粒子としては、Al、SiO、ZrOなどの酸化物、Si、AlNなどの窒化物、SiC、WC、MoCなどの炭化物、NiB、TiB、CrBなどの硼化物がある。このような硬質粒子の大きさは、0.5〜30μmが好ましい。粒径が0.5〜30μmの硬質粒子は、気孔を発生し難くする機能に優れる。
硬質粒子は、相手材に接する皮膜の摺動表面において、面積率で0.1〜30%を占めていることが好ましい。なお、硬質粒子の面積率とは、摺動表面となる皮膜表面における硬質粒子の占める面積の割合を言う。0.1%以上とすると、耐摩耗性の向上効果が大きい。30%以下とすると、効率良く皮膜の強度や耐疲労性を図ることができる。
コールドスプレー法によって皮膜を成膜する際に用いられる原料粉末において、硬質粒子の含有量は、1〜50質量%であることが好ましい。1質量%以上とすると、硬質粒子による皮膜の強度向上効果が大きい。50質量%以下とすると、効率良く皮膜の強度や耐疲労性を図ることができる。
本発明の摺動部材の代表例は、すべり軸受である。すべり軸受は、通常、図1に示すように、裏金層1上に軸受合金層2をライニングしており、本発明の皮膜3は、軸受合金層2を基材としてその表面にコールドスプレー法によって成膜される。なお、図1の軸受合金層2のない裏金層1相当材に本発明の皮膜3を被着しても良い。
図2は、摺動合金4として例えば純Al、硬質粒子5として不定形の例えばAlを用いてコールドスプレー法により成膜した皮膜3の拡大断面を示す。この図2から、不定形の硬質粒子5を用いると、気孔6が少なく、且つ小さいことが理解される。
本発明の効果を確認するために、基材上に皮膜をコールドスプレー装置によって成膜した試料を作製し、この試料に摩耗試験と疲労試験を施した。作製した試料は、下の表1に示す実施例品1〜15および比較例品1〜6である。なお、鋳造法により比較例品7を、めっき法により比較例品8を、溶射法により比較例品9を、作製した。摩耗試験と疲労試験の条件は、下の表2および表3にそれぞれ示した。表1の皮膜組成欄のうち摺動合金の金属元素の前の数値は、その金属元素の割合(質量%)を示し、数値のない金属元素が残部を占める。
Figure 2007270206
Figure 2007270206
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上記コールドスプレー装置は、金属粒子を溶融させることなく基材に衝突させるための装置であって、粉末供給装置、ガス加熱装置、先細末広がり状のノズル(ラバルノズル)からなるガンを備えている。粉末供給装置からガンに粉末(金属粒子)を供給すると共に、ガンから作動ガスを音速以上の高速度で噴き出させることにより、粉末を作動ガス流により基材に勢い良く衝突させるものである。この場合、作動ガスをガス加熱装置によって加熱することで、ガンから噴き出るガスの速度を高くすることができる。この加熱装置による加熱温度は、高くし過ぎると、金属粒子が溶融したりするため、300〜500℃の温度とした。また、作動ガス圧は、1.5MPa、基材に対するガンの移動速度は、20〜100mm/secとした。ガンから勢い良く噴き出された粉末は、基材に衝突して基材中に入り込むと共に、その基材に入り込んだ粉末上に粉末が積層されてゆくことで成膜され、皮膜となる。
次に試料の製造法を説明する。なお、鋳造法、めっき法、溶射法は既知の成膜方法なので、比較例品7〜9の製造法の詳細な説明は省略する。
*実施例品1〜10,12,15、比較例品6
脱脂洗浄した鋼板を半円筒状にプレス加工して所定寸法に切削加工したものを治具に固定し、表面をブラスト処理によって粗面化した後、表1の皮膜組成欄に示す組成となるように摺動合金の粒子、硬質粒子を計量して満遍なく混合した。この場合、硬質粒子として、実施例品1〜10,12については不定形のものを選択し、比較例品6については球形のものを選択した。また、実施例品15については、不定形のものと球形のものとが6:4の質量比になるように予め計量した硬質粒子を用いた。
そして、この摺動合金の粒子と硬質粒子の混合粉末をコールドスプレー装置によって半円筒状の鋼板の内面に衝突させて0.2mm厚の皮膜を形成した。この場合、ガンが半割形状の内面に沿うようにコールドスプレー装置のガンと治具とを連続的に動かして被覆層を形成してゆくものである。その後、皮膜の表面を仕上げ加工して厚さ100μmとして、実施例品1〜10,12,15、比較例品6を得た。
*実施例品11,14
例えば、Zn:4質量%、Si:1質量%、残部AlからなるAl合金を鋳造および圧延してAl合金板を製造し、このAl合金板を鋼板上に重ねてロール圧延して両者を圧接し、バイメタルを得た。そして、このバイメタルを半円筒状にプレス加工し、所定の寸法に切削加工したものを、脱脂洗浄した上で治具に固定し、表1の皮膜組成欄に示す組成となるように、表1の摺動合金の粒子、硬質粒子(不定形)を計量して満遍なく混合し、これをコールドスプレー装置によってAl合金層に衝突させて0.1mm厚の皮膜を形成した。そして、成膜後、最終的に50μm厚の被覆層となるように仕上げ加工して実施例品11,14を得た。
*実施例品13
例えば、Pb:20質量%、Sn:3質量%、残部Cuからなる250μm以下の焼結用Cu合金粒子を、厚さ1.3mmの鋼板上に均一に散布し、還元雰囲気中で、800〜920℃の温度で初回の焼結を約15分間行い、その後、ロール圧延を行った。更に、密度を増すために、焼結、ロール圧延を必要回数繰り返し、鋼板上にCu合金層を接合したバイメタルを製造した。そして、このバイメタルを半円筒状にプレス加工し、所定の寸法に切削加工したものを、脱脂洗浄した上で治具に固定し、表1の皮膜組成欄に示す組成となるように、表1の摺動合金の粒子、硬質粒子(不定形)を計量して満遍なく混合し、これをコールドスプレー装置によってCu合金層に衝突させて0.1mm厚の皮膜を形成した。そして、成膜後、最終的に50μm厚の被覆層となるように仕上げ加工して実施例品13を得た。
*比較例品1,3
脱脂洗浄した鋼板を半円筒状にプレス加工して所定寸法に切削加工したものを治具に固定し、表面をブラスト処理によって粗面化した後、表1に示す摺動合金の粒子をコールドスプレー装置によって半円筒状の鋼板の内面に衝突させて0.2mm厚の皮膜を形成した。その後、皮膜の表面を仕上げ加工して厚さ100μmとして、比較例品1,3を得た。
*比較例品2,5
例えば、Zn:4質量%、Si:1質量%、残部AlからなるAl合金を鋳造および圧延してAl合金板を製造し、このAl合金板を鋼板上に重ねてロール圧延して両者を圧接し、バイメタルを得た。そして、このバイメタルを半円筒状にプレス加工し、所定の寸法に切削加工したものを、脱脂洗浄した上で治具に固定し、表1に示す摺動合金の粒子をコールドスプレー装置によってAl合金層に衝突させて0.1mm厚の皮膜を形成した。そして、成膜後、最終的に50μm厚の被覆層となるように仕上げ加工して比較例品2,5を得た。
*比較例品4
例えば、Pb:20質量%、Sn:3質量%、残部Cuからなる250μm以下の焼結用Cu合金粒子を、厚さ1.3mmの鋼板上に均一に散布し、還元雰囲気中で、800〜920℃の温度で初回の焼結を約15分間行い、その後、ロール圧延を行った。更に、密度を増すために、焼結、ロール圧延を必要回数繰り返し、鋼板上にCu合金層を接合したバイメタルを製造した。そして、このバイメタルを半円筒状にプレス加工し、所定の寸法に切削加工したものを、脱脂洗浄した上で治具に固定し、表1に示す摺動合金の粒子をコールドスプレー装置によってCu合金層に衝突させて0.1mm厚の皮膜を形成した。そして、成膜後、最終的に50μm厚の被覆層となるように仕上げ加工して比較例品4を得た。
以上のようにして製造した実施例品1〜15、比較例品1〜9の皮膜について、硬質粒子の面積率、気孔率、有機物形態のCの含有の有無を測定し、その結果を表1に示した。摩耗試験の結果は、摩耗した皮膜厚さを示す。
また、実施例品1〜15、比較例品1〜9について行った摩耗試験、疲労試験の結果を表1に示した。この摩耗試験および疲労試験の結果について考察する。
比較例品7〜9は、表1に示すように実施例品14と同じ皮膜組成及び基材であるが、成膜方法がそれぞれ異なる。実施例品14と比較すると、比較例品7は、鋳造法によるものなので摺動合金の結晶粒が大きく、耐疲労性が20MPa低かった。また、比較例品8は、めっき法によるものなので有機物形態のCが析出しており、耐疲労性が25MPa低かった。また、比較例品9は、溶射法によるものなので気孔率が高く、耐疲労性が25MPa低かった。
実施例品1〜15は、皮膜中に硬質粒子を含有しているので、硬質粒子を含有しない比較例品1〜5に比べ、耐摩耗性が格段に優れている。
このように、摺動合金の皮膜は、硬質粒子を含有することで皮膜の耐摩耗性が向上するのである。このため、比較例品の中でも、皮膜中に硬質粒子を含んでいる比較例品6は、耐摩耗性において、実施例品1〜14と同程度の優れた特性を示す。
しかしながら、この比較例品6を、皮膜が同じ組成の実施例品1と比較して見ると、不定形の硬質粒子を用いた実施例品1では、気孔率が低くなっているが、球形の硬質粒子を用いた比較例品6では、気孔率が高い。気孔率は、皮膜を構成している摺動合金の延性に影響を及ぼし、気孔率の低い実施例品1は、皮膜の延性が高く、このため、比較例品6に比べて優れた耐疲労性を示している。
実施例品1〜4は、硬質粒子の酸化物、窒化物、炭化物、硼化物とそれぞれ異なる。しかし、この硬質粒子の種類の相違は、耐摩耗性、耐疲労性にほとんど影響を及ぼさない。
実施例品1,5,6は、硬質粒子の大きさが異なる。硬質粒子の大きさが5μmと適度である実施例品1では、皮膜の表面で硬質粒子の面積率、気孔率共に適度であって耐摩耗性、耐疲労性共に優れた特性を示している。表1から、本実施の形態では硬質粒子の大きさは0.3〜40μmが好ましいことが解る。また、本発明者の他の実験によれば、硬質粒子の大きさが0.5〜30μmである場合、耐摩耗性、耐疲労性共により優れた特性を示した。
実施例品1,7,8は、硬質粒子の含有量が異なる。実施例品1は、硬質粒子の含有量が10質量%と適度であるため、耐摩耗性、耐疲労性共に優れる。表1から、本実施の形態では硬質粒子の含有量は0.5〜60質量%が好ましいことが解る。また、本発明者の他の実験によれば、硬質粒子の含有量は、1〜50質量%が耐摩耗性、耐疲労性共により優れた特性を示した。
実施例品1,9,10は、摺動表面での硬質粒子の面積率が異なる。実施例品1は、硬質粒子の面積率が4.0%と適度であるため、耐摩耗性、耐疲労性共に優れる。表1から、本実施の形態では硬質粒子の面積率は0.08〜31.7%が好ましいことが解る。また、本発明者の他の実験によれば、硬質粒子の面積率を0.1〜30%にすると、耐摩耗性、耐疲労性共により優れた特性を示した。
実施例品1,11〜14は、摺動合金が相違する。摺動合金が異なっても、本発明の不定形の硬質粒子を用いることによって皮膜の気孔の面積(気孔率)を、0.1%以下に抑え得ることが理解される。
実施例品8,15は、硬質粒子の形態が相違する。即ち、実施例品8では、硬質粒子として不定形のAlを用いているが、実施例品15では、不定形のものと球形のものとが6:4の質量比になるように計量したAlを用いている。実施例品8は、実施例品15よりも気孔が少なく、より良好な耐疲労性を有する。表1から、本実施の形態では球形のものが混じる割合は40質量%以下が好ましいことが解ると共に、不定形のものが多いほど、気孔が少なくなり、耐疲労性に有利になることが解る。
摺動部材の一例を示す断面図 皮膜の拡大断面図
符号の説明
図面中、1は裏金層、2は軸受合金層、3は皮膜、4は摺動合金、5は硬質粒子、6は気孔を示す。

Claims (4)

  1. 基材上に、摺動表面を有する皮膜を設けた皮膜付き摺動部材において、
    前記皮膜は、摺動合金粉末と硬質粒子の混合粉末を音速以上の作動ガス流により前記基材に衝突させるコールドスプレー法により成膜されて摺動合金と硬質粒子とが共に存在する組織とされ、且つ、有機物形態のCを含まず、
    前記硬質粒子の形状は不定形で、前記皮膜中の気孔率は0.1%以下であることを特徴とする皮膜付き摺動部材。
  2. 前記硬質粒子の粒径は、0.5〜30μmであることを特徴とする請求項1記載の皮膜付き摺動部材。
  3. 前記皮膜の前記摺動表面における前記硬質粒子の面積率は、0.1〜30%であることを特徴とする請求項1ないし2記載の皮膜付き摺動部材。
  4. 前記コールドスプレー法により前記基材上に前記皮膜を成膜する際に用いられる混合粉末において、前記硬質粒子の含有量は、1〜50質量%であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の皮膜付き摺動部材。
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