JP2007268884A - バイアスタイヤの製造方法およびバイアスタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤ成形時のビードコア周りのカーカス層のしわの発生を抑制して生産性を向上させるとともに、リムとの嵌合性を向上できるバイアスタイヤの製造方法およびその製造方法で製造されたバイアスタイヤを提供する。
【解決手段】予め決定されているビード4の最も内周側の周長Aとカーカスバンド3の最も内周側の周長Bとで下記(1)式により算出される絞り率Vが0.02以上0.12以下となるようにカーカスバンド3の最も内周側の周長Bを設定して中間グリーンタイヤ1を成形する。
V=1−(A/B)・・・(1)
【選択図】 図2
【解決手段】予め決定されているビード4の最も内周側の周長Aとカーカスバンド3の最も内周側の周長Bとで下記(1)式により算出される絞り率Vが0.02以上0.12以下となるようにカーカスバンド3の最も内周側の周長Bを設定して中間グリーンタイヤ1を成形する。
V=1−(A/B)・・・(1)
【選択図】 図2
Description
本発明は、バイアスタイヤの製造方法およびバイアスタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤ成形時のビードコア周りのカーカス層のしわの発生を抑制して生産性を向上させるとともに、リムとの嵌合性を向上できるバイアスタイヤの製造方法およびその製造方法で製造されたバイアスタイヤに関するものである。
建設車両用や航空機用等のバイアスタイヤを製造する方法は、種々提案されているが(例えば、特許文献1参照)、これらのバイアスタイヤを製造する際に使用するタイヤ成形ドラムは、そのドラム外径が使用するビード径よりも比較的大きくなっているのが一般的である。これにより、加硫する際のグリーンタイヤの膨張率を低くしてカーカス層に作用する力を抑えて、カーカス層の強度が確保しやすくされている。
一方で、タイヤを成形する際には、タイヤ成形ドラム上に積層したカーカス層の幅方向両端部を、その両端部に設置したビード周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる工程がある。そのため、ビード内径に対してドラム外径が大きすぎると、タイヤ成形ドラム上に積層したカーカス層の幅方向両端部を、ビード内径に沿って絞り込むときに、カーカス層が余ってビード周りのカーカス層には、多くのしわが発生する。このしわを均すために巻き上げ作業に時間がかかり、生産性が低下する要因となっている。
また、発生するしわにより、ビード周りのゲージ厚さのばらつきが大きくなり、完成したタイヤをリム組みする際に生じる嵌合不良等のビード部の不具合につながっている。
特開2005−212140号公報
本発明の目的は、タイヤ成形時のビード周りのカーカス層のしわの発生を抑制して生産性を向上させるとともに、リムとの嵌合性を向上できるバイアスタイヤの製造方法およびその製造方法で製造されたバイアスタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のバイアスタイヤの製造方法は、複数のカーカス層を積層して筒状に形成したカーカスバンドをタイヤ成形ドラムに外挿し、該カーカスバンドの幅方向両端部に前記タイヤ成形ドラムの外径よりも小さな内径を有するビードを設置して、前記カーカスバンドの幅方向両端部を前記ビードの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げて中間グリーンタイヤを成形し、該中間グリーンタイヤを用いて成形したグリーンタイヤを金型内で膨張させて加硫するバイアスタイヤの製造方法において、予め決定されている前記ビードの最も内周側の周長Aと前記カーカスバンドの最も内周側の周長Bとで下記(1)式により算出される絞り率Vが0.02以上0.12以下となるように前記カーカスバンドの最も内周側の周長Bを設定することを特徴とするものである。
V=1−(A/B) ・・・(1)
V=1−(A/B) ・・・(1)
また、本発明のバイアスタイヤは、上記に記載の製造方法によって製造されたことを特徴とするものである。
本発明のバイアスタイヤの製造方法によれば、使用するビードの最も内周側の周長Aに応じて、カーカスバンドの最も内周側の周長Bを所定の範囲になるように設定し、周長Bの上限値を規定することで、カーカスバンドの両端部を、より縮径したビードの内周に沿って絞り込むときのカーカス層の周長余りを小さくすることができる。これにより、カーカス層を巻き上げる際に生じるビード周りのカーカス層のしわを抑制し、しわを均す作業が軽減されて巻き上げ作業が容易になり、生産性が向上する。これに伴い、ビード周りのゲージ厚さのばらつきが小さくなり、品質が安定する。
さらに、周長Bの下限値を規定することで、成形したグリーンタイヤを膨張させて加硫する際にカーカス層に作用する力を軽減し、カーカス層の必要強度を確保し易くなっている。
本発明のバイアスタイヤは、上記の製造方法によって製造されるので、ビード周りのゲージ厚さが安定し、タイヤをリム組みする際の嵌合不良等のビード部の不具合発生を防止できる。また、カーカス層の必要強度が確保されて、十分な耐圧強度等を得ることができる。
以下、本発明を図に示した実施形態に基づいて説明する。図1に本発明のバイアスタイヤの製造方法の第1工程を例示する。
まず、4枚のカーカス層2を幅方向に順次ずらして積層して形成された筒状のカーカスバンド3を用意する。カーカスバンド3は、図3に示すように、有機繊維コードまたはスチールコードのコード2aをゴム引きして形成されたカーカス層2を、層間で互いにコード角度を交差させるように積層している。
このカーカスバンド3の幅方向中心CLをタイヤ成形ドラム7の幅方向中心CLに合わせて、タイヤ成形ドラム7に外挿する。その後、タイヤ成形ドラム7からはみ出したカーカスバンド3の両端部をタイヤ成形ドラム7に沿って内側に折りこんで、この両端部にビード4を設置する。ビード4には、ビードフィラ5が備わり、ビード4の内径は、タイヤ成形ドラム7の外径よりも小さくなっている。
次いで、図2に示すように、カーカスバンド3の両端部をビード4の周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げる。ここで、カーカスバンド3の両端部は、より縮径したビード4の内周に沿って絞り込まれることになる。
本発明では、使用するビード4の最も内周側の周長Aに応じて、カーカスバンド3の最も内周側の周長Bを所定の範囲になるように設定している。具体的には、V=1−(A/B)で算出される絞り率Vが0.02以上0.12以下となるように、周長Bを設定する。従来の製造方法では、絞り率Vが0.15以上であった。ここで、使用するビード4のサイズは、タイヤサイズによって、ほぼ自動的に決まるので、周長Aは予め決定されたものとなる。
カーカスバンド3およびビード4をそれぞれ円形として近似すれば、周長Bは、カーカスバンド3の最内周径DB×πとなり、周長Aはビード4の最内周径DA×πとなる。したがって、絞り率Vは、V=1−(DA/DB)と近似できる。
周長Bの上限値、即ち、絞り率Vが0.12となる周長Bを規定することで、カーカスバンド3の両端部を周長Bよりも小さな内径のビード4の内周に沿って絞り込むときのカーカス層2の周長余りを小さくすることができる。
周長Bがこの上限値を超えない範囲にあれば、カーカス層2の周長の余長分は、カーカス層2のコード間ゴム2bに吸収され、巻き上げる際に生じるビード4周りのカーカス層2のしわを、巻き上げ作業に支障が生じない程度まで抑制することができる。
従来では、ビード4周りのカーカス層2のしわが多くて、しわを均すために巻き上げ作業が困難であったが、本発明では、しわを均す作業が軽減されて巻き上げ作業が容易になり、生産性が向上する。これに伴い、ビード4周りのゲージ厚さのばらつきが小さくなり、品質が安定する。
上記の工程により、図4の右半分に示す左右のビード4の間に複数のカーカス層2が架装された中間グリーンタイヤ1が成形される。この中間グリーンタイヤ1に引き続き、サイドゴム8やトレッドゴム9等の必要な部材を貼り付けてグリーンタイヤが成形される。グリーンタイヤは、金型内でタイヤ内側を押圧され、膨張されつつ加硫され、図4の左半分に示すバイアスタイヤ10が完成する。尚、この図ではカーカスバンド3の最内周側に設けられる薄いインナーライナー層や、トレッド部に設けられるブレーカ層等は省略して図示していない。
本発明では、周長Bの下限値、即ち、絞り率Vが0.02となる周長Bを規定することで、グリーンタイヤを膨張させて加硫する際にカーカス層2に作用する力を軽減し、カーカス層2を構成するコード2a間隔の拡大を抑制している。これにより、カーカス層2の必要強度が確保し易くなり、完成したバイアスタイヤ10は、十分な耐圧強度等を得ることができる。
また、ビード4周りのゲージ厚さが安定しているので、タイヤをリム組みする際に安定して圧着され、嵌合不良等のビード部6の不具合を防ぐことができる。以上のように、生産性および品質に優れたバイアスタイヤ10が得られる。
図4に示すように、中間グリーンタイヤ1のカーカスバンド3の最も内周側の内径DBが、完成したバイアスタイヤ10では、拡径して内径DCとなっている。この内径の変化割合DC/DBは、リフト率と呼ばれ本発明の製造方法では、このリフト率が1.6以上2.5以下の範囲にある建設車両用、航空機用等の重荷重用バイアスタイヤの場合に特に上記した効果を得やすくなる。
使用するカーカス層2は、例えば、コード2a径が0.5mm〜0.9mm程度、コード間隔Wが0.3mm〜1.1mm程度である。コード間ゴム2bの幅はコード間隔Wからコード2a径を差し引いた幅となる。尚、カーカスバンド3を構成するカーカス層2の積層数や左右に設置されるビード4の数は、この実施形態に示した数に限定されることはない。
1 中間グリーンタイヤ
2 カーカス層 2a コード 2b コード間ゴム
3 カーカスバンド
4 ビード
5 ビードフィラ
6 ビード部
7 タイヤ成形ドラム
8 サイドゴム
9 トレッドゴム
10 バイアスタイヤ(完成品)
2 カーカス層 2a コード 2b コード間ゴム
3 カーカスバンド
4 ビード
5 ビードフィラ
6 ビード部
7 タイヤ成形ドラム
8 サイドゴム
9 トレッドゴム
10 バイアスタイヤ(完成品)
Claims (2)
- 複数のカーカス層を積層して筒状に形成したカーカスバンドをタイヤ成形ドラムに外挿し、該カーカスバンドの幅方向両端部に前記タイヤ成形ドラムの外径よりも小さな内径を有するビードを設置して、前記カーカスバンドの幅方向両端部を前記ビードの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げて中間グリーンタイヤを成形し、該中間グリーンタイヤを成形したグリーンタイヤを金型内で膨張させて加硫するバイアスタイヤの製造方法において、予め決定されている前記ビードの最も内周側の周長Aと前記カーカスバンドの最も内周側の周長Bとで下記(1)式により算出される絞り率Vが0.02以上0.12以下となるように前記カーカスバンドの最も内周側の周長Bを設定するバイアスタイヤの製造方法。
V=1−(A/B) ・・・(1) - 請求項1に記載の製造方法によって製造されたバイアスタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006098089A JP2007268884A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | バイアスタイヤの製造方法およびバイアスタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006098089A JP2007268884A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | バイアスタイヤの製造方法およびバイアスタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007268884A true JP2007268884A (ja) | 2007-10-18 |
Family
ID=38672173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006098089A Pending JP2007268884A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | バイアスタイヤの製造方法およびバイアスタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007268884A (ja) |
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2006
- 2006-03-31 JP JP2006098089A patent/JP2007268884A/ja active Pending
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