JP2007268609A - 圧縮機の製造方法 - Google Patents

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Hiroyuki Yamaji
洋行 山路
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Abstract

【課題】ケーシングと内部部品との溶接又は胴部ケーシングと端部ケーシングとの溶接の強度を十分に確保しつつ、溶接による熱影響を抑制することにより低歪みの圧縮機を提供する。
【解決手段】本発明に圧縮機1の製造方法は、位置合わせ工程と、溶接工程とを含む。圧縮機1は、ケーシング10と、ケーシング10に収容された内部部品60とを備える。ケーシング10は、第1面部11aを有する。内部部品60は、第2面部60aを有する。第2面部60aは、第1面部11aに対向する。位置合わせ工程では、第1面部11aと第2面部60aとの隙間が0mmよりも大きく0.6mm以下となるように、ケーシング10と内部部品60とが位置合わせされる。溶接工程では、溶加材が供給されることなく、孔が形成されていない状態の第1面部11aが第2面部60aとレーザ溶接される。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮機の製造方法に関し、特に、ケーシングと内部部品とが溶接される圧縮機、及び胴部ケーシングと端部ケーシングとが溶接される圧縮機の製造方法に関する。
従来より、圧縮機の胴部ケーシングとその端部に嵌合する端部ケーシングとを溶接するために、アーク溶接が用いられることがある。例えば、特許文献1には、密閉型圧縮機の円筒状の胴部ケーシングの下端部に、この胴部ケーシングの下端開口を気密状に覆う椀状の端部ケーシングがアーク溶接されることが開示されている。
一方、特許文献2には、こうした胴部ケーシングと端部ケーシングとがレーザ溶接により溶接されることが開示されている。
特開平09−329082号公報 特開平07−167059号公報
上述のように胴部ケーシングの端部に端部ケーシングを溶接することを目的とする場合、或いは、ケーシングの所定の位置に内部部品を溶接することを目的とする場合、即ち、溶接される母材の一方がケーシングである場合には、アーク溶接を用いることが必ずしも適切であるとは言えないことがある。なぜならば、アーク溶接による熱影響によりケーシングが歪み、また、このようなケーシングの歪みの影響がモータ等にまで及ぶ場合には、そのことが騒音の原因ともなり得るからである。一方で、特許文献2のように、アーク溶接よりも熱影響の少ないレーザ溶接が用いられる場合には、レーザ溶接の加工点の幅ないし直径がアーク溶接の場合と比べて狭小であるために、溶接の強度が不十分となる虞がある。
本発明の課題は、ケーシングと内部部品との溶接又は胴部ケーシングと端部ケーシングとの溶接の強度を十分に確保しつつ、溶接による熱影響を抑制することにより低歪みの圧縮機を提供することにある。
第1発明に係る圧縮機の製造方法は、位置合わせ工程と、溶接工程とを含む。圧縮機は、ケーシングと、ケーシングに収容された内部部品とを備える。ケーシングは、第1面部を有する。内部部品は、第2面部を有する。第2面部は、第1面部に対向する。位置合わせ工程では、第1面部と第2面部との隙間が0mmよりも大きく0.6mm以下となるように、ケーシングと内部部品とが位置合わせされる。溶接工程では、溶加材が供給されることなく、孔が形成されていない状態の第1面部が第2面部とレーザ溶接される。
この圧縮機の製造方法では、位置合わせ工程において、圧縮機のケーシングの第1面部と圧縮機の内部部品の第2面部との隙間が、0mmよりも大きく0.6mm以下に維持される。そして、続く溶接工程において、位置合わせ工程において位置合わせされた状態の第1面部と第2面部とに、第1面部の第2面部に対して反対側の端面側から、即ちケーシングの外側から、レーザが照射される。このように、この圧縮機の製造方法では、ケーシングと内部部品との溶接にレーザ溶接が用いられることにより、アーク溶接が用いられる場合と比べて、溶接による熱影響が抑制され、低歪みの圧縮機を提供することができる。また、第1面部と第2面部との隙間が0mmよりも大きく0.6mm以下に維持されることにより、ケーシングと内部部品との溶接の強度を十分に確保することができる。
さらに、この圧縮機の製造方法では、ケーシングと内部部品との溶接に際しては、第1面部に予め孔を開けておく必要がなく、また、溶加材も使用されない。一般的に、アーク溶接では、レーザ溶接のように深溶込みとならないため、第1面部の加工点となる位置に予め孔を開けておかなければ、第1面部と第2面部とを十分な強度で溶接することができない。さらに、アーク溶接では、溶加材の供給も必要となる。しかしながら、この圧縮機の製造方法では、レーザ溶接が用いられるため、孔の形成及び溶加材の添加に必要となる製造コストを省略することができる。
第2発明に係る圧縮機の製造方法は、第1発明に係る圧縮機の製造方法であって、位置合わせ工程では、第1面部と第2面部との隙間が0mmよりも大きく0.2mm以下となるように、ケーシングと内部部品とが位置合わせされる。
この圧縮機の製造方法では、位置合わせ工程において、ケーシングの第1面部と内部部品の第2面部との隙間が、0mmよりも大きく0.2mm以下に維持される。これにより、この圧縮機の製造方法では、ケーシングと内部部品との溶接の強度を向上させることができる。
第3発明に係る圧縮機の製造方法は、第1発明又は第2発明に係る圧縮機の製造方法であって、溶接工程では、溶融部位は、第1面部及び第2面部に直交する方向から見て開曲線の形状となる。溶融部位は、第1面部及び第2面部のうちレーザが照射され溶融する部位である。
溶融部位が円形等の閉曲線を描く場合には、第1面部と第2面部と溶融部位とにより閉空間が規定されることになり、この閉空間内の熱せられた空気がその圧力により溶接の軌道の終点付近等で噴き出して溶融部位に孔を開け、圧縮機の気密性が損なわれることがある。一方、第3発明に係る圧縮機の製造方法では、溶接工程において、溶融部位が開曲線を描くようにレーザが照射される。これにより、この圧縮機の製造方法では、上述の問題を回避して、圧縮機の気密性を確保することができる。
第4発明に係る圧縮機の製造方法は、第3発明に係る圧縮機の製造方法であって、溶接工程では、溶融部位は、第1面部及び第2面部に直交する方向から見てV字形状となる。
一般的に、レーザ溶接では、その加工点がアーク溶接の場合と比べて微小となるため、溶融部位の形状をスポットではなく線ないし面として描くことが望ましい。しかしながら、溶融部位の形状を上下方向又は左右方向の直線として描いた場合には、溶接の強度が左右方向又は上下方向の振動等に脆弱となり、上下方向及び左右方向の直線を交差させた十字として描いた場合には、交点での熱影響が大きくなり、交点付近の強度の低下をもたらす虞がある。また、むやみに溶融部位を拡大することは、製造コストを無駄に増大させることになる。そこで、第4発明に係る圧縮機の製造方法では、溶接工程において、溶融部位がV字を描くようにレーザが照射される。V字形状の場合には、例えば、同じ閉曲線である渦巻き形状、C字形状、U字形状と比べて、溶接量を抑制しつつ、十分な溶接の強度を得ることができる。このように、この圧縮機の製造方法では、簡易に溶接の強度を確保することができる。
第5発明に係る圧縮機の製造方法は、第4発明に係る圧縮機の製造方法であって、溶接工程では、溶融部位のV字の頂点は、丸みを帯びた形状となる。
この圧縮機の製造方法では、溶接工程において、溶融部位のV字の頂点が丸みを帯びた形状となるようにレーザが照射される。これにより、この圧縮機の製造方法では、溶融部位のV字の頂点における応力集中を回避することができる。
第6発明に係る圧縮機の製造方法は、位置合わせ工程と、溶接工程とを含む。圧縮機は、ケーシングを備える。ケーシングは、筒状の胴部ケーシングと、胴部ケーシングの端部に気密状に溶接された端部ケーシングとを有する。位置合わせ工程では、胴部ケーシングと端部ケーシングとが位置合わせされる。溶接工程では、溶加材が供給されながら、胴部ケーシングの周方向に沿って、胴部ケーシングが端部ケーシングとレーザ溶接される。
この圧縮機の製造方法では、位置合わせ工程において、圧縮機の胴部ケーシングと圧縮機の端部ケーシングとが位置合わせされる。そして、続く溶接工程において、位置合わせ工程において位置合わせされた状態の胴部ケーシングと端部ケーシングとに、レーザが照射される。このように、この圧縮機の製造方法では、胴部ケーシングと端部ケーシングとの溶接にレーザ溶接が用いられることにより、アーク溶接が用いられる場合と比べて、溶接による熱影響が抑制され、低歪みの圧縮機を提供することができる。また、この胴部ケーシングと端部ケーシングとのレーザ溶接に際しては、溶加材が使用されるため、溶融部位に十分なのど厚が確保されることになり、胴部ケーシングと端部ケーシングとの溶接の強度を十分に確保することができる。
第7発明に係る圧縮機の製造方法は、第6発明に係る圧縮機の製造方法であって、溶接工程では、胴部ケーシングは端部ケーシングとすみ肉溶接される。
この圧縮機の製造方法では、胴部ケーシングと端部ケーシングとがすみ肉溶接される。このように、すみ肉溶接が用いられる場合には、外観検査により溶接の品質を判断することができる。
第8発明に係る圧縮機の製造方法は、第6発明に係る圧縮機の製造方法であって、溶接工程では、胴部ケーシングは端部ケーシングと突き合わせ溶接される。
この圧縮機の製造方法では、胴部ケーシングと端部ケーシングとが突き合わせ溶接される。このように、突き合わせ溶接が用いられる場合には、すみ肉溶接が用いられる場合よりもさらに溶接による熱影響が抑制される。
第9発明に係る圧縮機は、第1発明から第8発明のいずれかに係る製造方法で製造され、二酸化炭素を圧縮する。
冷媒として二酸化炭素等の高圧冷媒が採用される場合、従来のケーシングでは比較的大きな圧力変形が生じてしまうので、より肉厚の厚いケーシングが必要とされる。ところで、この肉厚の厚いケーシングに、従来のように貫通孔を形成しその貫通孔を介して溶加剤を用いたアーク溶接により内部部品を締結すると、ケーシングへの入熱量が従来のケーシングの場合に比べて多くなりケーシングが大きく歪んでしまうおそれがある。しかし、第1発明から第8発明のいずれかに係る製造方法では、内部部品がエネルギー密度の高いレーザ光線によりケーシングに締結される。このため、肉厚の厚いケーシングが必要とされる高圧冷媒用の圧縮機であっても、内部部品締結時にケーシングの歪みを抑制することができる。
第1発明に係る圧縮機の製造方法では、ケーシングと内部部品との溶接にレーザ溶接が用いられることにより、アーク溶接が用いられる場合と比べて、溶接による熱影響が抑制され、低歪みの圧縮機を提供することができる。また、ケーシングの第1面部と内部部品の第2面部との隙間が0mmよりも大きく0.6mm以下に維持されることにより、ケーシングと内部部品との溶接の強度を十分に確保することができる。さらに、ケーシングと内部部品との溶接に際しては、第1面部に予め孔を開けておく必要がなく、また、溶加材も使用されないため、製造コストを省略することができる。
第2発明に係る圧縮機の製造方法では、ケーシングの第1面部と内部部品の第2面部との隙間が0mmよりも大きく0.2mm以下に維持されることにより、ケーシングと内部部品との溶接の強度を向上させることができる。
第3発明に係る圧縮機の製造方法では、溶接工程において、溶融部位が開曲線を描くようにレーザが照射されることにより、圧縮機の気密性を確保することができる。
第4発明に係る圧縮機の製造方法では、溶接工程において、溶融部位がV字を描くようにレーザが照射されることにより、簡易に溶接の強度を確保することができる。
第5発明に係る圧縮機の製造方法では、溶接工程において、溶融部位のV字の頂点が丸みを帯びた形状となるようにレーザが照射されることにより、溶融部位のV字の頂点における応力集中を回避することができる。
第6発明に係る圧縮機の製造方法では、胴部ケーシングと端部ケーシングとの溶接にレーザ溶接が用いられることにより、アーク溶接が用いられる場合と比べて、溶接による熱影響が抑制され、低歪みの圧縮機を提供することができる。また、この胴部ケーシングと端部ケーシングとのレーザ溶接に際しては、溶加材が使用されるため、溶融部位に十分なのど厚が確保されることになり、胴部ケーシングと端部ケーシングとの溶接の強度を十分に確保することができる。
第7発明に係る圧縮機の製造方法では、胴部ケーシングと端部ケーシングとがすみ肉溶接されることにより、外観検査により溶接の品質を判断することができる。
第8発明に係る圧縮機の製造方法では、胴部ケーシングと端部ケーシングとが突き合わせ溶接されることにより、すみ肉溶接が用いられる場合よりもさらに溶接による熱影響が抑制される。
第9発明に係る圧縮機では、歪みが抑制された肉厚の厚いケーシングを採用することができる。
本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1は、蒸発器、凝縮器及び膨張機構等とともに冷媒回路を構成し、その冷媒回路中のガス冷媒を圧縮する役割を担うものであって、図1に示されるように、主に、縦長円筒状の密閉ドーム型のケーシング10、スクロール圧縮機構15、オルダムリング39、駆動モータ16、下部主軸受60、吸入管19、及び吐出管20から構成されている。以下、この高低圧ドーム型圧縮機1の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
〔高低圧ドーム型圧縮機の構成部品の詳細〕
(1)ケーシング
ケーシング10は、略円筒状の胴部ケーシング11と、胴部ケーシング11の上端部に気密状に溶接される椀状の上壁部12と、胴部ケーシング11の下端部に気密状に溶接される椀状の底壁部13とを有する。なお、胴部ケーシング11と上壁部12及び底壁部13との溶接方法の詳細についは、後述する。そして、このケーシング10には、主に、ガス冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構15と、スクロール圧縮機構15の下方に配置される駆動モータ16とが収容されている。このスクロール圧縮機構15と駆動モータ16とは、ケーシング10内を上下方向に延びるように配置される駆動軸17によって連結されている。そして、この結果、スクロール圧縮機構15と駆動モータ16との間には、間隙空間18が生じる。
(2)スクロール圧縮機構
スクロール圧縮機構15は、図1に示されるように、主に、ハウジング23と、ハウジング23の上方に密着して配置される固定スクロール24と、固定スクロール24に噛合する可動スクロール26とから構成されている。以下、このスクロール圧縮機構15の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
a)ハウジング
ハウジング23は、主に、板部23aと、板部の外周面から立設される第1外周壁23bとから構成されている。そして、このハウジング23は、その外周面において周方向の全体に亘って胴部ケーシング11に圧入固定されている。つまり、胴部ケーシング11とハウジング23とは全周に亘って気密状に密着されている。このため、ケーシング10の内部は、ハウジング23下方の高圧空間28とハウジング23上方の低圧空間29とに区画されていることになる。また、このハウジング23には、上面中央に凹設されたハウジング凹部31と、下面中央から下方に延設された軸受部32とが形成されている。そして、この軸受部32には、上下方向に貫通する軸受孔33が形成されており、この軸受孔33に駆動軸17が軸受34を介して回転自在に嵌入されている。
b)固定スクロール
固定スクロール24は、主に、鏡板24aと、鏡板24aの下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ24bと、ラップ24bを囲う第2外周壁24cとから構成されている。鏡板24aには、圧縮室40(後述)に連通する吐出通路41と、吐出通路41に連通する拡大凹部42とが形成されている。吐出通路41は、鏡板24aの中央部分において上下方向に延びるように形成されている。拡大凹部42は、鏡板24aの上面に凹設された水平方向に広がる凹部により構成されている。そして、固定スクロール24の上面には、この拡大凹部42を塞ぐように蓋体44がボルト44aにより締結固定されている。そして、拡大凹部42に蓋体44が覆い被ることにより、スクロール圧縮機構15の運転音を消音させる膨張室からなるマフラー空間45が形成されている。固定スクロール24と蓋体44とは、図示しないパッキンを介して密着させることによりシールされている。
c)可動スクロール
可動スクロール26は、主に、鏡板26aと、鏡板26aの上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ26bと、鏡板26aの下面に形成された軸受部26cと、鏡板26aの両端部に形成された溝部26dとから構成されている。そして、この可動スクロール26は、溝部26dにオルダムリング39が嵌め込まれることによりハウジング23に支持される。また、軸受部26cには、駆動軸17の上端が嵌入される。可動スクロール26は、このような態様でスクロール圧縮機構15に組み込まれることによって、駆動軸17の回転により自転することなくハウジング23内を公転する。また、可動スクロール26のラップ26bは、固定スクロール24のラップ24bに噛合させられており、両ラップ24b,26bの接触部の間には、圧縮室40が形成されている。そして、両ラップ24b,26bの接触部が可動スクロール26の公転に伴い中心に向かって移動するため、圧縮室40も可動スクロール26の公転に伴い中心に向かって移動する。このとき、圧縮室40の容積は、中心に向かうにつれて収縮される。本実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1では、このようにしてガス冷媒が圧縮されることになる。
d)その他
また、このスクロール圧縮機構15には、固定スクロール24とハウジング23とに亘り、連絡通路46が形成されている。この連絡通路46は、固定スクロール24に切欠形成されたスクロール側通路47と、ハウジング23に切欠形成されたハウジング側通路48とが連通するように形成されている。そして、連絡通路46の上端、即ちスクロール側通路47の上端は拡大凹部42に開口し、連絡通路46の下端、即ちハウジング側通路48の下端はハウジング23の下端面に開口している。つまり、このハウジング側通路48の下端開口により、連絡通路46の冷媒を間隙空間18に流出させる吐出口49が構成されていることになる。
(3)オルダムリング
オルダムリング39は、上述したように、可動スクロール26の自転運動を防止するための部材であって、ハウジング23に形成されるオルダム溝(図示せず)に嵌め込まれている。なお、このオルダム溝は、長円形状の溝であって、ハウジング23において互いに対向する位置に配設されている。
(4)駆動モータ
駆動モータ16は、本実施の形態において直流モータであって、主に、ケーシング10の内壁面に固定された環状のステータ51と、ステータ51の内側に僅かな隙間(エアギャップ通路)をもって回転自在に収容されたロータ52とから構成されている。そして、この駆動モータ16は、ステータ51の上側に形成されているコイルエンド53の上端がハウジング23の軸受部32の下端とほぼ同じ高さ位置になるように配置されている。
ステータ51には、ティース部に銅線が巻回されており、上方及び下方にコイルエンド53が形成されている。また、ステータ51の外周面には、ステータ51の上端面から下端面に亘り且つ周方向に所定間隔をおいて複数個所に切欠形成されているコアカット部が設けられている。そして、このコアカット部により、胴部ケーシング11とステータ51との間に上下方向に延びるモータ冷却通路55が形成されている。
ロータ52は、上下方向に延びるように胴部ケーシング11の軸心に配置された駆動軸17を介して、スクロール圧縮機構15の可動スクロール26に駆動連結されている。また、連絡通路46の吐出口49から流出した冷媒をモータ冷却通路55に案内する案内板58が、間隙空間18に配設されている。
(5)下部主軸受
下部主軸受60は、駆動モータ16の下方の下部空間に配設されている。この下部主軸受60は、胴部ケーシング11に固定されるとともに、駆動軸17の下端側の軸受を構成し、駆動軸17を支持している。なお、胴部ケーシング11と下部主軸受60との溶接方法の詳細についは、後述する。
(6)吸入管
吸入管19は、冷媒回路中の冷媒をスクロール圧縮機構15に導くためのものであって、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管19は、低圧空間29を上下方向に貫通するとともに、内端部が固定スクロール24に嵌入されている。
(7)吐出管
吐出管20は、ケーシング10内の冷媒をケーシング10外に吐出させるためのものであって、ケーシング10の胴部ケーシング11に気密状に嵌入されている。そして、この吐出管20は、上下方向に延びる円筒形状に形成されハウジング23の下端部に固定される内端部36を有している。なお、吐出管20の内端開口、即ち冷媒の流入口は、下方に向かって開口している。
〔胴部ケーシングと下部主軸受との溶接方法〕
本実施の形態において、胴部ケーシング11と下部主軸受60とはレーザ溶接によって締結される。
具体的には、まず、胴部ケーシング11と下部主軸受60との相対位置が、高さ方向、周方向及び半径方向について、高低圧ドーム型圧縮機1の製品完成時の態様と同様になるように位置合わせされる。このとき、胴部ケーシング11と下部主軸受60との半径方向の相対位置は、図2に示されるように、胴部ケーシング11の溶接面部11aと下部主軸受60の溶接面部60aとの隙間H1が0mmよりも大きく0.2mm以下となるように維持される。また、下部主軸受60の溶接面部60aには、溶接面部11a側に向けて開口する凹部60bが形成されており、この凹部60bには、溶接ピン80が圧入されている。なお、下部主軸受60は、鋳鉄で形成されているのに対し、この溶接ピン80は、溶接の母材として適切な低炭素鋼で形成されている。
続いて、このように胴部ケーシング11と下部主軸受60とが位置合わせされた状態において、胴部ケーシング11の外周面側から略半径方向に向けて溶接面部11aにレーザ光LSが照射される。このレーザ光LSは、胴部ケーシング11と下部主軸受60の溶接ピン80とを溶融させて溶接する。なお、レーザ光LSを照射する前の溶接面部11aには、孔は形成されていない。そして、レーザ光LSの光源(図示されない)は、半径方向から見て溶接面部11a内をV字を描くようにして連続的に移動されるため、レーザ光LSの照射により溶融される溶融部位70は、図3に示されるようなV字形状となる。このとき、溶融部位70のV字の頂点70a付近では、レーザ光LSの光源(図示されない)が、半径方向から見てV字の頂点70aが丸みを帯びるように移動される。なお、胴部ケーシング11と下部主軸受60とのレーザ溶接においては、溶加材は一切使用されない。また、V字形状の溶融部位70は、胴部ケーシング11の外周面において三箇所に形成される。
〔胴部ケーシングと上壁部及び底壁部との溶接方法〕
本実施の形態において、胴部ケーシング11と上壁部12及び底壁部13とはレーザ溶接によって締結される。以下、胴部ケーシング11と上壁部12とのレーザ溶接の方法を具体的に説明するが、胴部ケーシング11と底壁部13とのレーザ溶接の場合も同様である。
まず、胴部ケーシング11と上壁部12との相対位置が、高さ方向、周方向及び半径方向について、高低圧ドーム型圧縮機1の製品完成時の態様と同様になるように位置合わせされる。このとき、図4(a)に示されるように、胴部ケーシング11の上端部11bと上壁部12の下端部12aとは、互いに重なるようにして位置合わせされる。そして、上端部11bと下端部12aとの間には、胴部ケーシング11と上壁部12との組立性を重視して、隙間H2が設けられている。また、上壁部12の下端部12aのうち、半径方向の最外部であって高さ方向の最下部における周方向の全体に亘る環状部位12bには、C面取りが施されている。このC面取りの精度は、環状部位12bの周方向の全体に亘ってC0.1以下となるように調整されている。
続いて、このように胴部ケーシング11と上壁部12とが位置合わせされた状態において、胴部ケーシング11の外周面側から隙間H2に向けてレーザ光LSが照射される。このレーザ光LSは、胴部ケーシング11の上端部11bと上壁部12の下端部12aとを溶融させて溶接する。即ち、胴部ケーシング11と上壁部12とは、すみ肉溶接されることになる。そして、この胴部ケーシング11と上壁部12とのレーザ溶接においては、溶加材が供給される。これにより、図4(b)に示されるように、隙間H2に溶融した金属が流れ込んだとしても、溶融部位90に十分なのど厚が確保されることになる。なお、参考として、図4(c)に、溶加材が供給されずにレーザ溶接された場合の端部11b,12a付近の様子を示す。また、レーザ光LSの光源(図示されない)は、周方向の全体に亘って環状の軌跡を描くようにして連続的に移動されるため、レーザ光LSの照射により溶融される溶融部位90は、環状に形成される。このとき、レーザ光LSの照射位置は、環状部位12bに環状に形成された面取りの稜線がカメラでトラッキングされることにより、この面取りの稜線を基準線として調整される。
〔高低圧ドーム型圧縮機の運転動作〕
駆動モータ16が駆動されると、駆動軸17が回転し、可動スクロール26が自転することなく公転運転を行う。すると、低圧のガス冷媒が、吸入管19を通って圧縮室40の周縁側から圧縮室40に吸引され、圧縮室40の容積変化に伴って圧縮され、高圧のガス冷媒となる。そして、この高圧のガス冷媒は、圧縮室40の中央部から吐出通路41を通ってマフラー空間45へ吐出され、その後、連絡通路46、スクロール側通路47、ハウジング側通路48、吐出口49を通って間隙空間18へ流出し、案内板58と胴部ケーシング11の内面との間を下側に向かって流れる。そして、このガス冷媒は、案内板58と胴部ケーシング11の内面との間を下側に向かって流れる際に、一部が分流して案内板58と駆動モータ16との間を円周方向に流れる。なお、このとき、ガス冷媒に混入している潤滑油が分離される。一方、分流したガス冷媒の他部は、モータ冷却通路55を下側に向かって流れ、駆動モータ16の下方の下部空間まで流れた後、反転してステータ51とロータ52との間のエアギャップ通路、又は連絡通路46に対向する側(図1における左側)のモータ冷却通路55を上方に向かって流れる。その後、案内板58を通過したガス冷媒と、エアギャップ通路又はモータ冷却通路55を流れてきたガス冷媒とは、間隙空間18で合流して吐出管20の内端部36から吐出管20に流入し、ケーシング10外に吐出される。そして、ケーシング10外に吐出されたガス冷媒は、冷媒回路を循環した後、再度吸入管19を通ってスクロール圧縮機構15に吸入されて圧縮される。
〔高低圧ドーム型圧縮機の特徴〕
(1)
上記高低圧ドーム型圧縮機1の製造工程においては、胴部ケーシング11と下部主軸受60との溶接にレーザ溶接が用いられる。これにより、従来のようにアーク溶接が用いられる場合と比べて溶接による熱影響が極小化され、ケーシング10の歪みが抑制される。また、二酸化炭素等の高圧冷媒用に用意されている肉厚の厚いケーシングであっても、歪みを与えることなく下部主軸受60を締結させることができる。
本発明は、上下に軸受を有する圧縮機に適用された場合においては、そのケーシングの歪みによる軸のズレを防止したり、一方、片持ちの軸受を有する圧縮機に適用された場合おいては、ステータ51とロータ52との相対位置のズレを防止したりする。
(2)
上記高低圧ドーム型圧縮機1の製造工程においては、胴部ケーシング11の溶接面部11aと下部主軸受60の溶接面部60aとの隙間H1が、0mmよりも大きく0.2mm以下に維持される。これにより、胴部ケーシング11と下部主軸受60とのレーザ溶接の強度が十分に確保されることになる。
(3)
上記高低圧ドーム型圧縮機1の製造工程においては、胴部ケーシング11と下部主軸受60との溶接に際しては、胴部ケーシング11の溶接面部11aに予め孔を開けておく必要がない。従来のようにアーク溶接が用いられる場合には、溶接面部11aに予め孔を開けておく必要がある。この場合、溶接時に一旦開けた孔を埋めていくことになるため、溶接位置が詳細に調整される必要性が生じる。このため、レーザ溶接が用いられる上記実施の形態では、従来よりも溶接作業が容易になる。
(4)
上記高低圧ドーム型圧縮機1の製造工程においては、胴部ケーシング11と下部主軸受60との溶接に際しては、溶加材が使用されない。これにより、溶接作業が容易になるとともに、製造コストも低減される。
(5)
上記高低圧ドーム型圧縮機1の製造工程においては、胴部ケーシング11と下部主軸受60との溶融により形成される溶融部位70が、半径方向から見てV字形状となっている。また、このとき、溶融部位70のV字の頂点70aは、丸みを帯びた形状となっている。このため、溶接作業者は、溶融部位70を形成するためのレーザ光LSの軌跡を簡易に描くことができる一方で、上下左右方向からの加圧に強く、且つ、任意の箇所における応力集中が回避される溶融部位70を形成することができる。
(6)
上記実施の形態では、胴部ケーシング11の周方向の全体に亘って溶接が行われるが、このように、溶接部位が広きに亘る場合、全体としての熱影響が過大なものとなりやすい。特に、R410aやCO2等の高圧冷媒が用いられる圧縮機では、密閉ケーシングの耐圧強度の向上が要求されるため、ケーシングの板厚が増大する傾向にある。このような条件下でアーク溶接を用いるとすれば、溶接部位の脚長を十分に確保するためには、溶接速度を低下させるか、又は、2重3重の溶接が必要となり、全体としての熱影響がさらに増大する。
そこで、上記高低圧ドーム型圧縮機1の製造工程においては、胴部ケーシング11と上壁部12及び底壁部13との溶接にレーザ溶接が用いられる。これにより、従来のようにアーク溶接が用いられる場合と比べて溶接による熱影響が極小化され、ケーシング10の歪みが抑制される。
(7)
上記高低圧ドーム型圧縮機1においては、胴部ケーシング11と上壁部12との組立性を重視して、上端部11bと下端部12aとの間に隙間H2が設けられている。この場合、図4(c)のように、レーザ光LSが照射され溶融した金属がこの隙間H2に入り込んでしまう。
そこで、上記高低圧ドーム型圧縮機1の製造工程においては、胴部ケーシング11と上壁部12及び底壁部13とのレーザ溶接に際しては、溶加材が使用される。これにより、隙間H2に溶融した金属が流れ込んだとしても、溶融部位90に十分なのど厚が確保されることになる。
(8)
上記高低圧ドーム型圧縮機1の製造工程においては、胴部ケーシング11と上壁部12及び底壁部13とのレーザ溶接に際しては、すみ肉溶接が採用されている。これにより、溶接の品質が外観検査により判断可能となる。
〔変形例〕
(A)
上記実施の形態では密閉型の高低圧ドーム型圧縮機1が採用されたが、圧縮機は、高圧ドーム型の圧縮機であっても低圧ドーム型の圧縮機であってもよい。また、半密閉形や開放型の圧縮機であってもよい。
(B)
上記実施の形態に係る圧縮機1ではスクロール圧縮機構15が採用されたが、圧縮機構は、ロータリー圧縮機構、レシプロ圧縮機構、スクリュー圧縮機構等であってもよい。また、スクロール圧縮機構15は、両歯や共回りタイプのスクロールであってもよい。
(C)
上記実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1では、自転防止機構としてオルダムリング39が採用されていたが、ピン、ボールカップリング、クランク等が自転防止機構として採用されてもよい。
(D)
上記実施の形態では圧縮機1が冷媒回路内で用いられる場合を例に挙げたが、用途に付いては空調用に限定するものではなく、単体で若しくはシステムに組込まれて用いられる圧縮機、送風機、過給機、ポンプ等であってもよい。
(E)
上記実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1には潤滑油が存在したが、オイルレス若しくはオイルフリー(油があってもなくてもよい)タイプの圧縮機、送風機、過給機、ポンプであってもよい。
(F)
上記実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1では、胴部ケーシング11の溶接面部11aと下部主軸受60の溶接面部60aとの隙間H1が0mmよりも大きく0.2mm以下に維持されていた。しかしながら、隙間H1は、0mmよりも大きく0.6mm以下に維持されていれば十分である。胴部ケーシング11と下部主軸受60との溶接の強度が、隙間H1が0.6mmを超えると急激に低下するからである。
(G)
上記実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1では、V字形状の溶融部位70は、胴部ケーシング11の外周面において三箇所に形成されるが、四箇所以上形成されてもよい。また、一箇所のみ、又は二箇所に形成されてもよい。なお、複数箇所に形成される場合においては、胴部ケーシング11の外周面において周方向又は高さ方向に亘って、或いは、周方向及び高さ方向に亘って形成される。
(H)
上記実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1では、胴部ケーシング11と上壁部12とがすみ肉溶接されたが、突き合わせ溶接されてもよい。突き合わせ溶接が用いられる場合には、すみ肉溶接が用いられる場合よりも、溶接による熱影響が低減するという利点がある。
この場合、例えば、図5(a)及び図5(b)に示されるように、胴部ケーシング11又は上壁部12を段付形状として、胴部ケーシング11に溶滴防止壁11cが設けられてもよいし、或いは、上壁部12に溶滴防止壁12cが設けられてもよい。この溶滴防止壁11c,12cは、レーザ溶接において裏当金の役割を果たし、溶滴が脱落して圧縮機内部に混入することを防止することができる。また、この変形例において、溶滴防止壁11c,12cが果たす機能を内部部品の一部で代用してもよい。例えば、環状の溶融部位90に周方向の全体に亘って対向するハウジング23に溶滴防止壁を設けてもよいし、環状の溶融部位90に沿うように環状の新たな部材を導入してもよい。
また、この場合、図5(c)に示されるように、胴部ケーシング11と上壁部12との突き合わせされる部位のうちレーザ光LSの光源側には、C面取りが施されてもよい(例えば、C0.1以下)。このとき、レーザ光LSの照射位置は、環状に形成されたこの面取りの稜線がカメラでトラッキングされることにより、この面取りの稜線を基準線として調整される。
胴部ケーシング11と底壁部13との溶接の場合も同様である。
本発明に係る圧縮機の製造方法は、ケーシングと内部部品との溶接又は胴部ケーシングと端部ケーシングとの溶接の強度を十分に確保しつつ、溶接による熱影響を抑制することにより低歪みの圧縮機の製造を実現することができるという効果を有し、ケーシングと内部部品とが溶接される圧縮機、及び胴部ケーシングと端部ケーシングとが溶接される圧縮機の製造方法として有用である。
本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機の縦断面図。 図1の縦断面図における胴部ケーシングと下部主軸受とのレーザ溶接による溶融部位付近の拡大図。 本発明の実施の形態に係る胴部ケーシングの溶接面部をレーザ光の照射方向から見た図。 (a)本発明の実施の形態に係る胴部ケーシングと上壁部とにレーザ溶接が施される前の溶融部位付近の縦断面図。(b)本発明の実施の形態に係る溶加材の供給を受けて胴部ケーシングと上壁部とにレーザ溶接が施された後の溶融部位付近の縦断面図。(c)従来技術に係る溶加材の供給を受けないで胴部ケーシングと上壁部とにレーザ溶接が施された後の溶融部位付近の縦断面図。 (a)変形例に係る胴部ケーシングと上壁部とにレーザ溶接が施された後の溶融部位付近の縦断面図。(b)別の変形例に係る胴部ケーシングと上壁部とにレーザ溶接が施された後の溶融部位付近の縦断面図。(c)(a)の変形例に係る胴部ケーシングと上壁部とにレーザ溶接が施される前の溶融部位付近の縦断面図。
符号の説明
1 高低圧ドーム型圧縮機(圧縮機)
10 ケーシング
11 胴部ケーシング
11a 溶接面部(第1面部)
12 上壁部(端部ケーシング)
13 底壁部(端部ケーシング)
60 下部主軸受(内部部品)
60a 溶接面部(第2面部)
70 溶融部位

Claims (9)

  1. 第1面部(11a)を有するケーシング(10)と、前記ケーシング(10)に収容され、前記第1面部(11a)に対向する第2面部(60a)を有する内部部品とを備える圧縮機(1)の製造方法であって、
    前記第1面部(11a)と前記第2面部(60a)との隙間が0mmよりも大きく0.6mm以下となるように、前記ケーシング(10)と前記内部部品とを位置合わせする位置合わせ工程と、
    溶加材を供給することなく、孔が形成されていない状態の前記第1面部(11a)を前記第2面部(60a)とレーザ溶接する溶接工程と、
    を含む、
    圧縮機(1)の製造方法。
  2. 前記位置合わせ工程では、前記隙間が0mmよりも大きく0.2mm以下となるように、前記ケーシング(10)と前記内部部品とが位置合わせされる、
    請求項1に記載の圧縮機(1)の製造方法。
  3. 前記溶接工程では、前記第1面部(11a)及び前記第2面部(60a)のうちレーザが照射され溶融する溶融部位(70)は、前記第1面部(11a)及び前記第2面部(60a)に直交する方向から見て開曲線の形状となる、
    請求項1又は2に記載の圧縮機(1)の製造方法。
  4. 前記溶接工程では、前記溶融部位(70)は、前記第1面部(11a)及び前記第2面部(60a)に直交する方向から見てV字形状となる、
    請求項3に記載の圧縮機(1)の製造方法。
  5. 前記溶接工程では、前記溶融部位(70)のV字の頂点は、丸みを帯びた形状となる、
    請求項4に記載の圧縮機(1)の製造方法。
  6. 筒状の胴部ケーシング(11)と、前記胴部ケーシング(11)の端部に気密状に溶接された端部ケーシング(12,13)とを有するケーシング(10)を備える圧縮機(1)の製造方法であって、
    前記胴部ケーシング(11)と前記端部ケーシング(12,13)とを位置合わせする位置合わせ工程と、
    溶加材を供給しながら、前記胴部ケーシング(11)の周方向に沿って、前記胴部ケーシング(11)を前記端部ケーシング(12,13)とレーザ溶接する溶接工程と、
    を含む、圧縮機(1)の製造方法。
  7. 前記溶接工程では、前記胴部ケーシング(11)は前記端部ケーシング(12,13)とすみ肉溶接される、
    請求項6に記載の圧縮機(1)の製造方法。
  8. 前記溶接工程では、前記胴部ケーシング(11)は前記端部ケーシング(12,13)と突き合わせ溶接される、
    請求項6に記載の圧縮機(1)の製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の製造方法で製造され、二酸化炭素を圧縮する、
    圧縮機。
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