JP2007267440A - 無効電力補償装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】系統インピーダンスXを監視し、補償用無効電力Q(VREF)の演算のためのゲインGを自動調整することにより、系統条件に拘わらず最適なフリッカ補償を行うことである。
【解決手段】電力系統に無効電力Qを供給する無効電力出力回路2と、当該無効電力出力回路を制御する制御装置3とを備え、前記制御装置3が、前記電力系統の電圧の維持とは別に前記系統電圧Vを微小変動させる為に出力する微小変動用無効電力Q(ΔVREF)と、その微小変動用無効電力Q(ΔVREF)を出力したときに変動する系統電圧Vとの関係から、前記電力系統の系統インピーダンスXを算出するインピーダンス算出部34と、前記インピーダンス算出部34により算出された系統インピーダンスXに基づいて、フリッカが生じたときに前記系統電圧を基準値に維持するために出力する補償用無効電力Q(VREF)のゲインGを調整するゲイン調整部35とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統に無効電力を供給することにより系統電圧を調整する装置に関し、特に系統電圧のフリッカ現象を抑制する装置に関するものである。
工場内での例えばアーク炉や電動機等の大型電気設備の起動や停止などにより生じる負荷無効電力の大幅な変動により、電圧降下及び電圧変動が生じ、工場内の電気設備等に悪影響を及ぼしたり、近接する家庭において、蛍光灯やテレビなどがちらつくという現象(フリッカ現象)が生じることがある。
従来、このフリッカ現象の原因となる電圧変動を抑える代表的なフリッカ対策装置としては、特許文献1に示すように、サイリスタ位相制御リアクトル(TCR)方式の無効電力補償装置(SVC)がある(図7参照)。
このTCR方式SVCでは、フリッカ現象の原因となる電圧変動ΔVフリッカを補償するのに必要な補償用無効電力Qは電源側の系統インピーダンスXにほぼ比例するため、ΔVフリッカに応じた補償用無効電力Qを算出するための制御ゲインは、系統インピーダンスXに応じて調整される。さらに、系統インピーダンスXは季節や時間帯による電力系統構成に応じて変化する。以上の結果、前記制御ゲインを固定したままでは、TCR方式のSVCでの充分なフリッカ補償効果が得られないという問題がある。
特開平11−266538号公報
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、系統インピーダンスXを監視し、フリッカ現象を抑制のために出力する補償用無効電力Qの演算のためのゲインを自動調整することにより、系統条件に拘わらず最適なフリッカ補償を行う無効電力補償装置を提供することをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る無効電力補償装置は、電力系統に接続され、その電力系統に無効電力を供給して、当該電力系統の電圧調整を行う無効電力補償装置であって、前記電力系統に無効電力を供給する無効電力出力回路と、当該無効電力出力回路を制御する制御装置とを備え、前記制御装置が、前記電力系統の電圧の維持とは別に前記系統電圧を微小変動させる為に出力する微小変動用無効電力と、その微小変動用無効電力を出力したときに変動する系統電圧との関係から、前記電力系統の系統インピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、前記インピーダンス算出部により算出された系統インピーダンスに基づいて、フリッカが生じたときに前記系統電圧を基準値に維持するために出力する補償用無効電力のゲインを調整するゲイン調整部と、を備えていることを特徴とする。
ここで、系統インピーダンスの算出とは、前記基準電圧設定部が、故意に出力する基準電圧信号を短時間に微小変化させ、系統電圧を変動させた際の結果の系統電圧変動分と無効電力変動分とより求める。
また、基準値とは、定格系統電圧のような固定値でもよいし、測定した系統電圧をフリッカの原因となる電圧変動の周期よりも十分に長い周期で平均化した値でもよい。
このようなものであれば、系統インピーダンスXを計測し、補償用無効電力Q演算のためのゲインを自動調整することにより、系統条件に拘わらず最適なフリッカ補償を行う装置を提供することができる。
より具体的には、前記制御装置が、系統電圧を計測して、その電圧計測信号を出力する電圧計測部と、系統電圧の基準値を設定して、その基準電圧信号を出力する基準電圧設定部と、前記電圧計測部からの電圧計測信号と前記基準電圧設定部からの基準電圧信号の差だけ系統電圧を変動させるための無効電力を算出し無効電力算出信号を出力する無効電力算出部と、前記無効電力算出部からの無効電力算出信号により前記サイリスタの制御信号(ゲートパルス)を生成するためのサイリスタ制御部と、前記無効電力算出部によって算出された微小変動用無効電力と前記電圧計測部が計測した系統電圧とに基づいて、前記電力系統の系統インピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、前記インピーダンス算出部により算出された系統インピーダンスに基づいて、フリッカが生じたときの補償用無効電力のゲインを調整するゲイン調整部と、を備えている。
無効電力補償回路の具体的な実施の態様としては、前記電力系統に接続されるリアクトルと、当該リアクトルに直列に接続されるサイリスタとを備えていることが考えられる。また、IGBTやGTOなどの自力消弧型半導体素子とコンデンサの組み合わせによる自励式インバータをリアクトルを介して前記電力系統に接続して構成することも考えられる。
前記基準電圧設定部は、基準電圧信号を微小変化させ、その都度前記インピーダンス算出部が系統インピーダンスを更新し、前記ゲイン調整部がゲイン調整することを、前記系統電圧とその基準値との乖離が閾値を超えた場合、より好ましくは、前記電圧計測部からの電圧計測信号の値と前記基準電圧設定部からの基準電圧信号の値との誤差の累積平均値があらかじめ定めた閾値を超えた場合に行えば効果的である。
また、前記基準電圧設定部が、基準電圧信号を微小変化させ、その都度前記インピーダンス算出部が系統インピーダンスを更新し、前記ゲイン調整部がゲイン調整することを、一定時間間隔で行うものでも良い。
さらに、前記基準電圧設定部が、一定の時間に一定の変化率で、前記基準電圧を変化させて出力することにより、前記無効電力出力回路が出力した微小変動用無効電力と変動した系統電圧との回帰直線からゲイン調整のための系統インピーダンスを求めると、より効果的である。
さらに、電力系統の系統電圧を故意に変動させるにあたり電力系統に必要以上の電圧変動を生じさせないためには、前記基準電圧設定部においても、系統電圧を監視し、前記基準電圧の変化量を制限するものであることが望ましい。つまり、こ前記系統電圧をその基準値から一定の範囲に収めるために、前記系統電圧を監視して、前記微小変動用無効電力に制限を加えることが望ましい。
このように本発明によれば、系統インピーダンスXを計測し、補償用無効電力Q演算のためのゲインを自動調整することにより、系統条件に拘わらず最適なフリッカ補償を行う装置を提供することができる。
以下に本発明の一実施形態に係る無効電力補償装置について図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、単に「無効電力」というときは、補償用無効電力及び微小変動用無効電力を併せたものを示すものとし、それらを区別する場合には、それぞれ「補償用無効電力」、「微小変動用無効電力」という。
本実施形態に係る無効電力補償装置1は、図1に示すように、電力系統に接続され、その電力系統に無効電力Qを供給して、当該電力系統の電圧フリッカを抑制するものであって、前記電力系統に接続される無効電力出力回路2と、当該無効電力出力回路2の動作を制御する制御装置3とを具備している。なお、電力系統は、系統電源4と、フリッカの原因となるアーク炉や溶接機などを簡易にモデル化した変動負荷5と、フリッカ発生には無関係な一般負荷9と、系統母線6とを含むものである。
以下に無効電力出力回路2及び制御装置3について説明する。
無効電力出力回路2は、電力系統の系統母線6に無効電力Qを出力する回路であり、系統母線6に接続される第1のリアクトル21と当該第1のリアクトル21に直列に接続されるサイリスタ22と、前記第1のリアクトル21に並列に接続された第2リアクトル23と、当該第2のリアクトル23に直列に接続されたコンデンサ24とからなる。第1のリアクトル22と第2のリアクトル23との接続点は、電力系統の電圧規制点(連系点)7によって系統母線6に接続されている。
制御装置3は、系統母線6に設けられた計器用変圧器(PT)8により検出された系統母線電圧V等に基づいてサイリスタ22を点弧角制御するものである。より具体的には、サイリスタ22を点弧角制御することにより、本来の無効電力補償によるフリッカ抑制のための制御と、さらに故意に系統母線電圧Vを微小変化させることにより、系統インピーダンスXを監視して補償用無効電力Q算出のためのゲインGを自動調整する機能を併せ持つものである。つまり、無効電力出力回路2に補償用無効電力Q(VREF)及び微小変動用無効電力Q(ΔVREF)を出力させるものである。その機器構成は、図2に示すように、CPU301、メモリ302、入出力インターフェイス303、AD変換器304等を備えた汎用乃至専用のコンピュータであり、前記メモリ302の所定領域に記憶させた所定プログラムにしたがってCPU301、周辺機器等を協働させることにより、本来の無効電力補償機能に加えて、系統インピーダンスXの計測機能及びゲインGの自動調整機能も有する。つまり、図3に示すように、電圧計測部31、無効電力算出部32、基準電圧設定部33、インピーダンス算出部34、ゲイン調整部35、サイリスタ制御部36等としての機能を発揮する。もちろん、これら各機能を発揮させるために、コンピュータによることなくバッファや増幅器、比較器等を用いたディスクリートアナログ回路を用いて構成しても構わない。
以下に各部31〜36について説明する。
電圧計測部31は、系統母線6に設けられた計器用変圧器(PT)8からの検出信号を、制御装置3の内部で取り扱う、例えばディジタル信号値(以下、電圧計測信号という。)に変換し、無効電力算出部32と、基準電圧設定部33と、インピーダンス算出部34に出力するものである。
基準電圧設定部33は、系統母線電圧Vの制御目標である基準値VREFに、後述する系統インピーダンス算出のために、故意に系統母線電圧Vの制御目標を微小変化させるための微小変化△VREFを加算した基準電圧信号VREF+△VREFを出力するものである。ここで、微小変化△VREFは、微小変動用無効電力Q(△VREF)を出力するためのものである。また、前記微小変化△VREFは、通常時は0であり、基準電圧設定部33のもうひとつの出力信号であるインピーダンス変更指示信号はL(Low)レベルにある。
ここで、系統母線電圧Vの基準値VREFは、計器用変圧器8の出力を当該系統のフリッカの原因となる電圧変動の周期よりも十分に長い周期で平均化したもので、本実施形態ではこの周期を30秒とする。
そして、電圧計測部31からの電圧計測信号の値と基準電圧設定部33からの基準電圧信号の値との誤差の1分ごとの累積平均値が、定格系統電圧の±0.5%を超過した場合に、基準電圧設定部33は、図4に示すように、前記微小変化△VREFを、0を初期値とし、定格系統電圧の0.1%のステップ幅で1秒間隔で上昇または下降させ、プラスもしくはマイナス1%の値を1秒間設定した時点で終了する。
なお、上昇と下降の違いは、前記累積平均値が定格系統電圧の−0.5%を超過した場合に上昇、+0.5%を超過した場合には下降とする。そして、これらの値は、前記微小変化△VREFを、電力系統において変動負荷5と一般負荷9が正常に動作する範囲に収めなければならないため、ここでは一般的な負荷時タップ切替付変圧器における電圧調整幅を目安として定めている。
さらに、基準電圧設定部33は、前記微小変化△VREFに0以外の値を設定している間、インピーダンス変更指示信号をH(High)レベルとして、インピーダンス算出部34に出力する。
無効電力算出部32は、後述するゲイン調整部35により調整されたゲインGに基づいて、電圧計測部31からの電圧計測信号と基準電圧設定部33からの基準電圧信号VREF+△VREFの差電圧ΔVフリッカを補償するために必要な無効電力Q(ΔVフリッカ)を算出するものである。
ここで、ゲインGは、差電圧ΔVフリッカを無効電力Qに換算するためのものであり、事前に把握できる精度の系統定数Xsおよび負荷定数Xlを用いて、以下の式(1)の初期値をとる。そして、後述するようにゲイン調整部35により都度調整される。
インピーダンス算出部34は、初期値としては前記系統定数Xsをインピーダンス算出信号として出力し、以下のように、無効電力算出部32によって出力された無効電力Q(ΔVフリッカ)及び電圧計測部31が計測した系統母線電圧Vと基づいて、インピーダンス算出ゲインGを更新するものである。
具体的には、インピーダンス算出部34は、インピーダンス変更指示信号がLレベルからHレベルに変化したタイミングで、図5のグラフに示す関係の計測を始める。ここで図5の縦軸は系統母線電圧Vの1秒間平均値であり、横軸は式(1)のΔVフリッカを△VREFと置き換えて得られる微小変動用無効電力Q(ΔVREF)である。
次に、インピーダンス変更指示信号がHレベルからLレベルに変化したタイミングで得られた図5のグラフから、以下の式(2)、すなわち回帰直線の傾きより60Hzにおける系統インピーダンスX’を算出し、出力であるインピーダンス算出ゲインGを更新する。
ゲイン調整部35は、インピーダンス算出部34により算出された系統インピーダンスXが更新される都度、更新前後のXsとXs’の比を、前記式(1)のゲインGに乗じることにより、無効電力算出部32により算出されたフリッカΔVフリッカが生じたときに出力すべき無効電力Q(ΔVフリッカ)のゲインGを調整するものである。
サイリスタ制御部36は、無効電力算出部32からの無効電力算出信号に基づいて、サイリスタ22に所定の動作を行わせるために制御信号を出力して、サイリスタ22を点弧角制御するものである。
次に、本実施形態に係る無効電力補償装置1の動作について図6を参照して説明する。併せて図7に示す従来の無効電力補償装置の動作との比較を行う。なお、図6及び図7の番号は無効電力補償装置1の動作及び系統母線6の変化を時系列で示すものである。
まず、従来の無効電力補償装置1の動作を説明する。
変動負荷5によるフリッカによって((A))、系統母線電圧Vに電圧変動ΔVフリッカが生じる((B))。この電圧変動後の系統母線電圧Vを計器用変圧器(PT)8により電圧計測部31が計測する。そして、基準電圧設定部33の基準電圧信号との差を、このフリッカにより生じた電圧変動分ΔVフリッカとして抽出する。
その後、この電圧計測信号を受信した無効電力算出部32が、上記電圧変動分ΔVフリッカを補償するために出力すべき無効電力Q(ΔVフリッカ)を、前記式(1)に基づき算出する。この無効電力算出信号をサイリスタ制御部36が受信して、サイリスタ22を制御する。
以上の一連の動作によって、フリッカにより生じた系統母線6上の電圧変動ΔVフリッカを補償する。
次に、本実施形態の無効電力補償装置1の動作を説明する。ここで示す装置1の動作は、フリッカ補償と系統インピーダンス計測とを同時に行う場合を示している。
変動負荷5によるフリッカによって((A))、系統母線電圧Vに電圧変動ΔVフリッカが生じる((B))。この電圧変動後の系統母線電圧Vを計器用変圧器(PT)8により電圧計測部31が計測する。そして、電圧計測部31からの電圧計測信号の値と基準電圧設定部33からの基準電圧信号の値との誤差の1分ごとの累積平均値が、定格系統電圧の±0.5%を超過した場合に、このフリッカにより生じた電圧変動分ΔVフリッカとして抽出するとともに、フリッカに関係なく系統母線6に電圧変動を生じさせるための変動分ΔVREFを、基準電圧設定部33において設定する((C))。
その後、この電圧計測信号を受信した無効電力算出部32が、上記電圧変動ΔVフリッカ+ΔVREFを補償するために出力すべき無効電力Q(ΔVフリッカ+ΔVREF)を前記式(1)に基づき算出する((D))。この無効電力算出信号をサイリスタ制御部36が受信して、サイリスタ22を制御する((E))。
そして、ΔVREFに0以外の値が設定されている時間において、前述のように系統母線電圧Vと無効電力Q(ΔVREF)の関係から、系統インピーダンスXを計測し、ゲイン調整部35においてゲインGを調整する。
本実施形態の無効電力補償装置1においては、ΔVREFの計測精度が課題となるが、次の(a)、(b)により解決する。
(a)フリッカによる系統母線6の電圧変動から生じる誤差への対策
変動負荷5によるフリッカによって計測値(系統母線電圧V)が上下するが、フリッカの性質上1秒程の短時間で平均値は落ち着く。なぜならば、フリッカの原因となるアーク炉によるサイクルは、通常1秒間で数サイクル〜数十サイクルだからである。つまり、本実施形態では、1秒程度又はそれ以上に設定しているので、フリッカの影響を受けることなく系統母線電圧Vを計測することができる。
(b)SVCの動作精度から生じる誤差への対策
さらに微小変動用無効電力Qを許容される範囲(負荷時タップ切替付変圧器のタップが変化しない範囲を目安≒約1%)で変化させ、その回帰直線の傾きから系統インピーダンスXを求める。
本装置1の動作精度から、回帰直線が原点を通らないこともあり得るが、回帰直線の傾きから系統インピーダンスXを求めるため、回帰直線が原点を通るか否かは問題とならない。
なお、本発明の計測は、前記電圧計測部31からの電圧計測信号の値と前記基準電圧設定部33からの基準電圧信号の値との誤差の1分ごとの累積平均値が定格系統電圧の±0.5%を超過したタイミングで行うが、フリッカ補償の効果が増すと(a)の電圧変動が改善されるため、以降の計測精度も上がり、相乗効果がある。
以上の一連の動作によって、系統インピーダンスXの計測を行うとともに、無効電力Q算出のためのゲインGを自動調整することにより、系統条件に拘わらず、最適なフリッカ補償を行うことができる。
このように構成した無効電力補償装置1によれば、系統インピーダンスXを計測し、無効電力Q演算のためのゲインGを自動調整することにより、系統条件に拘わらず最適なフリッカ補償を行うことができる。
また、系統電圧変動部33が、微小変動用無効電力Qを出力する時間を、平均値が収束する時間に設定しているので、フリッカが生じていても系統インピーダンスXの監視を行うことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態では、微小変動用無効電力Qを変更する間隔を約1秒にしているが、これに限定されることはなく、フリッカの影響を受けない(平均値が収束する時間)範囲で1秒未満で良いし、また、1秒以上間隔を開けても良い。
さらに例えば、前記実施形態では、系統インピーダンスXやゲインGの更新を前記電圧計測部31からの電圧計測信号の値と前記基準電圧設定部33からの基準電圧信号の値との誤差の1分ごとの累積平均値が閾値を超えたタイミングで行っているが、例えば10分おきのように、一定時間間隔で行っても良い。
また前記実施形態の無効電力出力回路は、リアクトル及びサイリスタにより構成するものであったが、自励式インバータにより構成するようにしても良い。この場合、自励式インバータはリアクトルを介して系統母線に接続される。
加えて、前記実施形態では、補償用無効電力及び微小変動用無効電力を同時に算出して、出力するものであったが、これらを別々に行うようにしても構わない。
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る無効電力補償装置の概略構成図。 同実施形態における制御装置の機器構成図。 同実施形態における制御装置の機能構成図。 同実施形態における微小変動用無効電力Q(ΔVREF)の時間変化を示す図。 同実施形態における微小変動用無効電力Q(ΔVREF)を出力したときの系統母線電圧Vの変化を示す図。 同実施形態における無効電力補償装置の動作を示す図。 従来の無効電力補償装置の動作を示す図。
符号の説明
1 ・・・無効電力補償装置
21・・・リアクトル(第1のリアクトル)
22・・・サイリスタ
3 ・・・制御装置
31・・・電圧計測部
33・・・系統電圧変動部
34・・・インピーダンス算出部
35・・・ゲイン調整部

Claims (7)

  1. 電力系統に接続され、その電力系統に無効電力を供給して、当該電力系統の電圧調整を行う無効電力補償装置であって、
    前記電力系統に無効電力を供給する無効電力出力回路と、当該無効電力出力回路を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置が、前記電力系統の電圧の維持とは別に前記系統電圧を微小変動させる為に出力する微小変動用無効電力と、その微小変動用無効電力を出力したときに変動する系統電圧との関係から、前記電力系統の系統インピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部により算出された系統インピーダンスに基づいて、フリッカが生じたときに前記系統電圧を基準値に維持するために出力する補償用無効電力のゲインを調整するゲイン調整部と、を備えている無効電力補償装置。
  2. 前記無効電力出力回路が、前記電力系統に接続されるリアクトルと、当該リアクトルに直列に接続されるサイリスタとを備えている請求項1記載の無効電力補償装置。
  3. 前記無効電力出力回路が、リアクトルを介して前記電力系統に接続される自励式インバータとコンデンサとを備えている請求項1記載の無効電力補償装置。
  4. 前記制御装置が、前記系統電圧とその基準値との乖離が閾値を超えた場合に、前記微小変動用無効電力を出力して、前記系統インピーダンスを算出することを特徴とする請求項1、2又は3記載の無効電力補償装置。
  5. 前記制御装置が、一定の時間間隔で、前記微小変動用無効電力を出力して、前記系統インピーダンスを算出することを特徴とする請求項1、2又は3記載の無効電力補償装置。
  6. 前記系統電圧をその基準値から一定の範囲に収めるために、前記系統電圧を監視して、前記微小変動用無効電力に制限を加えること特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の無効電力補償装置。
  7. 前記制御装置が、複数の異なる微小変動用無効電力を出力し、そのときに変動した系統電圧から、前記微小変動用無効電力と変動した系統電圧との回帰直線を求め、その回帰直線から系統インピーダンスを算出するものであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の無効電力補償装置。
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