JP4025095B2 - 電圧無効電力監視制御装置及び電圧無効電力監視制御プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統の監視点の電圧や無効電力の逸脱状態に応じて、電圧無効電力調整機器に対する最適な指令を行う電圧無効電力制御装置及び電圧無効電力制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電力系統においては負荷の状態により電力系統の無効電力が変化すると共に電圧も変化する。このことから電力系統の運用にあたっては電圧及び無効電力を調整するようにしている。この電圧無効電力の調整は、電力系統の複数箇所に設けられた電圧無効電力調整機器を電圧無効電力監視制御装置(VQC装置)により制御することにより行われる。
【0003】
電圧無効電力調整機器としては、発電機、負荷時タップ付き変圧器(LRT)、調相機器である電力用コンデンサ(SC)や分路リアクトル(ShR)が用いられる。発電機による調整は、励磁電流の増減により進相運転や遅相運転により行われ、負荷時タップ付き変圧器LRTではタップを切り替えることにより調整が行われる。また、電力用コンデンサSCや分路リアクトルShRでは機器の入り切りにより調整が行われる。
【0004】
図13は、従来の電圧無効電力監視制御装置1の構成図である。電力系統2には各種の電圧無効電力調整機器3が設置されており、電圧無効電力調整機器3の運用状態や電力系統の各監視対象箇所の電圧や無効電力が情報伝送装置4a、4bを介して電圧無効電力監視制御装置1に伝送される。
【0005】
電力系統2から伝送されてきた系統情報は電圧無効電力監視制御装置1の電力系統情報把握手段11に取り込まれ、この電力系統情報把握手段11で電力系統の状態が判定される。そして、電力系統情報把握手段11で判定された電力系統の状態は制御量算出手段12に入力される。
【0006】
一方、運用目標値設定手段28は、電圧無効電力監視制御装置1が監視対象とする母線電圧及び送電線無効電力潮流の運用目標値を設定するものであり、制御量算出手段12は、監視対象の母線電圧及び送電線無効電力潮流が運用目標値の所定範囲内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器3に対する制御量を算出する。制御量算出手段12からの各電圧無効電力調整機器の制御量は指令出力手段14により、情報伝送装置4c、4dを介して、電力系統2の電圧無効電力調整機器3に対して出力される。
【0007】
図14は、制御量算出手段12における各電圧無効電力調整機器3の制御量の算出手順を示すフローチャートである。
【0008】
まず、電力系統情報把握手段11から、制御量算出に必要な電力系統情報を取り込む。(S1)取り込んだ電力系統情報により、電圧無効電力調整機器3の操作量に対する監視点の電圧、無効電力潮流の変化を意味する感度係数Sを算出する(S2)。
【0009】
次に、線形計画法問題の定式化の処理を行い目的関数を作成する(S3)。目的関数Eは、監視点の電圧偏差の2乗和及び無効電力潮流偏差の2乗和で表され、その偏差2乗和を線形化すると(1)式となる。
【0010】
【数1】
但し、
Ck:監視点kの電圧偏差の重み係数
Cl:監視点lの無効電力潮流の重み係数
Vk:監視点kの電圧現在値
ΔVk:調整機器の調整量により変化する監視点kの電圧変化量
Vrefk:監視点kの電圧設定値
Ql:監視点lの無効電力潮流現在値
ΔQl:調整機器の調整量により変化する監視点lの無効電力変化量
Qrefl:監視点lの無効電力設定値
また、調整機器の調整量により変化する監視点kの電圧変化量ΔVk、調整機器の調整量により変化する監視点lの無効電力変化量ΔQlは、以下の(2)式及び(3)式で表される。
【0011】
【数2】
但し、
Skj:調整機器(発電機)jの監視点kに対する電圧感度係数
Skm:調整機器(調相器)mの監視点kに対する電圧感度係数
Skn:調整機器(LRT)nの監視点kに対する電圧感度係数
Slj:調整機器(発電機)jの監視点lに対する無効電力感度係数
Slm:調整機器(調相器)mの監視点lに対する無効電力感度係数
Sln:調整機器(LRT)nの監視点lに対する無効電力感度係数
△QGj:調整機器(発電機)jの制御量
△QCm:調整機器(調相器)mの制御量
△tTn:調整機器(LRT)nの制御量
また、不等式制約は以下となる。
【0012】
(a)監視点電圧の許容上下限制約
【数3】
(b)監視点無効電力潮流の許容上下限制約
【数4】
(c)調整機器(発電機)の無効電力量上下限制約
【数5】
(d)調整機器(発電機)の端子電圧上下限制約
【数6】
(e)調整機器(調相器)の無効電力量上下限制約
【数7】
(f)調整機器(LRTタップ)のタップ上下限制約
【数8】
次に、定式化された線形計画法問題を線形計画法アルゴリズムで解く(S4)。定式化された線形計画法問題を線形計画法アルゴリズムで解く方法を、以下LP法ということにする。
【0013】
定式化された線形計画法問題を線形計画法アルゴリズムで解いて、得られた値を指令値として指令値作成処理し指令出力手段14へ出力する(S5)。これにより、電力系統上に設置された電圧無効電力調整機器3が指令値に沿って動作することにより、監視点の電圧や無効電力潮流が運用目標値に維持されることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の電圧無効電力監視制御装置では、計算実行周期に目的関数を最小化するために、常に制御量を計算し指令値を出力することになる。特に線形計画法問題を解くことによる計算機負荷の増大を招く恐れがある。また、電圧無効電力調整機器3は煩雑な応動を強いられることになる。
【0015】
また、電圧無効電力調整機器3の機器種別(例えば電力用コンデンサSC、分路リアクトルShR等の調相器)に対する指令値の偏在が発生する場合がある。
【0016】
本発明の目的は、計算機負荷の軽減や現地の電圧無効電力調整機器の煩雑な応動の防止を図り、電圧無効電力調整機器への指令値の偏在に柔軟に対応させることにより、運用者のニーズに合った電圧無効電力監視制御装置及び電圧無効電力監視制御プログラムを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る電圧無効電力監視制御装置は、電力系統から状態量を情報伝送装置を介して電子計算機に入力し、前記電力系統の母線電圧の大きさや無効電力潮流の監視制御を行う電圧無効電力監視制御装置において、前記情報伝送装置を介して伝送されてきた状態量を基に電力系統の系統情報を求める電力系統情報把握手段と、前記電圧系統情報把握手段で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の上限値及び下限値からの偏差量を積分する監視点偏差量積分手段と、前記監視点偏差量積分手段で得られた偏差量積分値が予め設定された逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段と、同一の電圧無効電力調整機器に対する同一方向の制御量の継続時間が所定時間継続したか否かを判定する制御量継続判定手段と、前記逸脱判定手段で逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器の制御量を算出し前記制御量継続判定手段が所定時間以上継続した制御量であると判定した場合に前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を出力する制御量算出手段と、前記制御量算出手段で算出された前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項2の発明に係る電圧無効電力監視制御装置は、電力系統から状態量を情報伝送装置を介して電子計算機に入力し、前記電力系統の母線電圧の大きさや無効電力潮流の監視制御を行う電圧無効電力監視制御装置において、前記情報伝送装置を介して伝送されてきた状態量を基に電力系統の系統情報を求める電力系統情報把握手段と、前記電圧系統情報把握手段で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の変化速度を計測する監視点変化速度計測手段と、前記監視点変化速度計測手段で得られた変化速度が予め設定された変化速度逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段と、同一の電圧無効電力調整機器に対する同一方向の制御量の継続時間が所定時間継続したか否かを判定する制御量継続判定手段と、前記逸脱判定手段で変化速度逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器の制御量を算出し前記制御量継続判定手段が所定時間以上継続した制御量であると判定した場合に前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を出力する制御量算出手段と、前記制御量算出手段で算出された前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項3の発明に係る電圧無効電力監視制御装置は、請求項1または2の発明において、前記電力系統情報把握手段から得られる需要電力量を基に総需要電力量の変化傾向を求める総需要変化傾向算出手段と、前記総需要変化傾向算出手段で求めた総需要電力量の変化傾向を基に予め設定された前記所定時間を補正する所定時間補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項4の発明に係る電圧無効電力監視制御プログラムは、電力系統から状態量を情報伝送装置を介して入力し、電力系統の母線電圧の大きさや無効電力潮流の監視制御を行うためにコンピュータを、前記情報伝送装置を介して伝送されてきた状態量を基に電力系統の系統情報を求める電力系統情報把握手段と、前記電圧系統情報把握手段で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の上限値及び下限値からの偏差量を積分する監視点偏差量積分手段と、前記監視点偏差量積分手段で得られた偏差量積分値が予め設定された逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段と、同一の電圧無効電力調整機器に対する同一方向の制御量の継続時間が所定時間継続したか否かを判定する制御量継続判定手段と、前記逸脱判定手段で逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器の制御量を算出し前記制御量継続判定手段が所定時間以上継続した制御量であると判定した場合に前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を出力する制御量算出手段と、前記制御量算出手段で算出された前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段として機能させる。
【0021】
請求項5の発明に係る電圧無効電力監視制御プログラムは、電力系統から状態量を情報伝送装置を介して入力し、電力系統の母線電圧の大きさや無効電力潮流の監視制御を行うためにコンピュータを、前記情報伝送装置を介して伝送されてきた状態量を基に電力系統の系統情報を求める電力系統情報把握手段と、前記電圧系統情報把握手段で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の変化速度を計測する監視点変化速度計測手段と、前記監視点変化速度計測手段で得られた変化速度が予め設定された変化速度逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段と、同一の電圧無効電力調整機器に対する同一方向の制御量の継続時間が所定時間継続したか否かを判定する制御量継続判定手段と、前記逸脱判定手段で変化速度逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器の制御量を算出し前記制御量継続判定手段が所定時間以上継続した制御量であると判定した場合に前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を出力する制御量算出手段と、前記制御量算出手段で算出された前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段として機能させる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の基本構成例に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図である。この基本構成例は、図12に示した従来の電圧無効電力監視制御装置に対し、電圧系統情報把握手段11で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の上限値及び下限値からの偏差量を積分する監視点偏差量積分手段15と、監視点偏差量積分手段15で得られた偏差量積分値が予め設定された逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段13と、逸脱判定手段13で使用する逸脱閾値を設定する逸脱閾値設定手段16とを追加して設けたものであり、制御量算出手段12は、逸脱判定手段13で偏差量積分値が逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに、監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電圧無効電力調整機器3の制御量を算出するようにしたものである。図12に示した従来の電圧無効電力監視制御装置と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0038】
図1において、電力系統2には各種の電圧無効電力調整機器3が設置されており、電圧無効電力調整機器3の運用状態や電力系統の各監視対象箇所の電圧や無効電力が情報伝送装置4a、4bを介して電圧無効電力監視制御装置1に伝送される。
【0039】
電力系統2から伝送されてきた系統情報は電圧無効電力監視制御装置1の電力系統情報入力手段11に取り込まれ、この電力系統情報把握手段11で電力系統の状態が判定される。そして、電力系統情報把握手段11で判定された電力系統の状態は制御量算出手段12及び監視点逸脱量積分手段15に入力される。
【0040】
監視点偏差量積分手段15は、電力系統情報把握手段11に取り込まれた監視点の電圧及び無効電力潮流を基に、当該監視点の許容上限値及び許容下限値からの偏差を積分する。
【0041】
電圧許容上限値偏差積分を(10)式に、電圧許容下限値偏差積分を(11)式に、無効電力潮流許容上限値偏差積分を(12)式に、無効電力潮流許容下限値偏差積分を(13)式に示す。
【0042】
【数9】
図2は、監視点逸脱量積分手段15での電圧許容上限値偏差積分動作の説明図である。いま、監視点の電圧Vが時点t1で上限値を逸脱し、時点t2で上限値未満となり、時点t3で再度上限値を逸脱し、時点t4で上限値未満となり、さらに時点t5で下限値になったとする。
【0043】
この場合の電圧許容上限値偏差積分動作は、まず、監視点の電圧Vが上限値を逸脱している時点t1〜時点t2の期間T1での面積分Aを加算する。一方、上限値未満となった時点t2〜時点t3の期間T2での面積分Bを減算する。同様に、時点t3〜時点t4の期間T3での面積分Cを加算し、時点t4〜時点t5での面積Dを減算する。このように、上限値を超えた分を積算し、上限値未満の分はマイナスの積算つまり減算する。そして、積算値が負となる場合、及び時点t5のように監視点の電圧Vが下限値を逸脱したときは、今までの電圧許容上限偏差積分値を初期化(=0)とする。
【0044】
このようにして得られた電圧許容上限偏差積分値は、逸脱判定手段13に入力される。逸脱判定手段13では、電圧許容上限値偏差積分値と逸脱閾値設定手段16に予め設定された監視点の電圧上限方向逸脱積分閾値とを比較し、電圧許容上限偏差積分値が電圧上限方向逸脱積分閾値を超過しているか否かを判定する。そして、超過していると判定した場合は、制御量算出手段12を起動する。一方、超過していないと判定した場合は制御量算出手段12の起動は行わない。
【0045】
以上の説明は、電圧許容上限偏差積分について説明したが、電圧許容加減偏差積分についても同様である。また、無効電力潮流許容上限偏差積分や無効電力潮流許容下限偏差積分の場合も同様である。
【0046】
以下、説明の便宜上、各許容値偏差積分値をまとめて許容偏差積分値と称することにする。この許容偏差積分値を超えた場合に、制御量算出手段12は電力系統情報把握手段11から電力系統の状態を取り込み、(1)式の目的関数算出式から、監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように、電力系統2の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器3の制御量を算出する。制御量の算出は、各制約条件である(4)式〜(9)式を守りながら(1)式の目的関数算出式を最小化するように線形計画法アルゴリズムを解くことになる。線形計画法にはシンプレックス法等があるが、解法そのものの説明は省略する。
【0047】
指令出力手段14は、制御量算出手段12で求められた制御量を取り込み、情報伝送装置4c、4dを介して、電圧無効電力調整機器3に対する制御量を指令出力する。
【0048】
この基本構成例によれば、制御量算出手段12は監視点の電圧または無効電力が許容値を逸脱時に即座に制御量の算出を実行するのではなく、逸脱量の積分値がその閾値を超えたときに実行を開始するので、微小外乱に対する応動を抑制できる。また、電圧または無効電力が大きく許容値を逸脱するときには、その逸脱が短時間の継続であっても積分値は大きくなるので、早期に制御量の算出が可能となる。また小さな逸脱発生時には、その逸脱が長時間継続したときに制御量の算出を開始することになるので、逸脱傾向に応じた適正な制御が可能となる。
【0049】
次に、本発明の参考例1について説明する。図3は本発明の参考例1に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図である。この参考例1は、図1に示した基本構成例に対し、許容偏差積分値を監視点グループ毎に加算するグループ加算手段17を設け、逸脱判定手段13は、グループ加算手段17により加算された偏差量積分値が予め設定されたグループ逸脱閾値を超えたか否かを判定し、制御量算出手段は、逸脱判定手段13がグループ逸脱閾値を逸脱したと判定されたとき電圧無効電力調整機器3の制御量を算出するようにしたものである。図1に示した基本構成例と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0050】
図3において、監視点偏差量積分手段15は、電力系統情報把握手段11に取り込まれた監視点の電圧及び無効電力潮流を基に、当該監視点の許容上限値及び許容下限値からの偏差を積分し逸脱判定手段13に出力するとともにグループ加算手段17に出力する。グループ加算手段17では、監視点の許容上限値及び許容下限値からの偏差を積分した許容偏差積分値を入力すると、下記の(14)式に基づき、グループiに属する監視点群の許容偏差積分値の和であるグループ毎許容偏差積分値GRPεiを算出する。
【0051】
【数10】
逸脱判定手段13は、グループ加算手段17で算出されたグループ毎許容偏差積分値GRPεiと、逸脱閾値設定手段16に予め設定されているグループ毎のグループ逸脱閾値とを比較する。これにより、グループ毎にグループ毎許容偏差積分値GRPεiがグループ逸脱閾値を超過しているか否かの判定を行う。
【0052】
そして、制御量算出手段12は、逸脱判定手段13によりグループ毎許容偏差積分値GRPεiがグループ逸脱閾値を逸脱していると判定されたときは、電圧無効電力調整機器3の制御量を算出し、指定出力手段14及び情報伝送装置4c、4dを介して電圧無効電力調整機器3に対し算出した制御量を出力する。
【0053】
この参考例1によれば、同一グループに属する複数の監視点が同一方向に逸脱する場合は、グループ加算手段17で算出されたグループ毎許容偏差積分値GRPεiにより制御量の算出開始を行うので、単独の許容偏差積分値より迅速に制御を開始することができる。
【0054】
また、連系点無効電力潮流の逸脱と特定の監視点電圧の逸脱との双方が同時に発生した場合にも、迅速に制御量の算出を開始することができ、監視点の逸脱傾向に応じて柔軟に制御を行うことができる。従って、各電力系統の系統運用特性に対応した制御を行うことができる。
【0055】
次に、本発明の参考例2について説明する。図4は本発明の参考例2に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図である。この参考例2は、図1に示した基本構成例に対し、電力系統情報把握手段11から得られる需要電力量を基に総需要電力量の変化傾向を求める総需要変化傾向算出手段30と、総需要変化傾向算出手段30で求めた総需要電力量の変化傾向を基に予め設定された逸脱閾値を補正する逸脱閾値補正手段29とを追加して設けたものである。図1に示した基本構成例と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0056】
図4において、総需要変化傾向算出手段30は、近未来に対する総需要の変化傾向を求める。そして、逸脱補正手段29は、総需要の変化傾向に基づいて逸脱閾値設定手段16から得た許容上下限値逸脱積分値に対する逸脱閾値を補正し補正後の逸脱閾値を作成する。
【0057】
例えば、図5に示すような電力の総需要特性の場合、朝の立ち上がり時として、8時から10時の時間帯において急激な単調増加の総需要が予想される。従って、監視点の電圧維持のという観点で見れば電圧上げ方向の制御となる。短時間の時間断面では一次的に電圧下げ方向制御の外乱が生じる場合もあるが、長時間の時間断面では電圧上げ方向制御となる。
【0058】
従って、総需要変化傾向算出手段30では、近未来に対する総需要の変化傾向Aを下記の(15)式から求め、さらに逸脱補正手段29では、(16)式に基づいて、逸脱閾値設定手段16から得た許容上下限値逸脱積分値に対する逸脱閾値を補正し補正後の逸脱閾値を作成する。
【0059】
A=Σ(Pt-1+Pt)/Δt …(15)
(補正後の逸脱閾値)=α・A・(逸脱閾値) …(16)
但し、αは総需要変化対する許容逸脱積分閾値の変換係数
なお、12時から13時の時間帯で予想される総需要の急激な落ち込み及び増加の傾向に対しては、朝の立ち上がり時と異なり、大きな外乱が起こる可能性もあるので、逸脱補正手段29の実行をロックするようにしても良い。
【0060】
この参考例2によれば、電力の総需要の変化傾向に合わせて、逸脱閾値を補正するので、上げ方向制御優先や下げ方向優先の制御を可能とすることができる。例えば、朝の立ち上がり時間帯や昼休み時間帯等については、予め負荷変化が発生することが分かるので、総需要変化傾向算出手段30によってその時間帯の総需要の変化傾向を求めその傾向から逸脱閾値を補正する。従って、総需要の変化傾向に対して柔軟な制御が可能となる。
【0061】
次に、本発明の参考例3について説明する。図6は本発明の参考例3に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図である。この参考例3は、図1に示した基本構成例に対し、監視点偏差量積分手段15に代えて、監視点対象となる母線電圧及び無効電力潮流の変化速度を計測する監視点変化速度計測手段18を設けたものである。図1に示した基本構成例と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0062】
図6において、監視点変化速度計測手段18は監視点の母線電圧の変化速度ΔVdk及び無効電力潮流の変化速度ΔQdlを計測する。母線電圧変化速度ΔVdkは(17)式で示され、無効電力潮流の変化速度ΔQdlは(18)式で示される。
【0063】
ΔVdk=dVdk/dt …(17)
Vdk:監視点kの電圧
ΔQdl=dQdl/dt …(18)
Qdl:監視潮流lの潮流
そして、逸脱判定手段13は、監視点変化速度計測手段18が計測する監視点の母線電圧変化速度ΔVdkとその変化速度逸脱閾値とを比較するとともに、無効電力潮流変化速度ΔQdlとその変化速度逸脱閾値とを比較する。これらの変化速度逸脱閾値は、予め逸脱閾値設定手段16で設定されている。
【0064】
逸脱判定手段13の判定の結果、監視点の母線電圧変化速度ΔVdkまたは無効電力潮流変化速度ΔQdlがそれらの変化速度逸脱閾値を超過したとき、制御量算出手段12は電圧無効電力調整機器3の制御量を算出する。
【0065】
この参考例3によれば、監視点電圧及び監視無効電力潮流の変化傾向が小さい場合は、通常の制御時間で制御指令を行うが、監視点電圧及び監視無効電力潮流が急激に変化する場合は、逸脱判定手段13の判定結果に基づき迅速に制御を開始することができる。これにより、例えば上位系統において何らかの大きな外乱が生じた場合に、迅速に対応し制御指令を出力することができる。
【0066】
次に、本発明の参考例4について説明する。図7は本発明の参考例4に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図である。この参考例4は、図6に示した参考例3に対し、監視点変化速度計測手段18による監視点変化速度をグループ化されたグループ単位に加算するグループ加算手段17を追加して設けたものであり、逸脱判定手段13は、グループ加算手段17により加算された監視点変化速度が逸脱閾値設定手段16に予め設定されたグループ変化速度逸脱閾値を超えたか否かを判定し、制御量算出手段12は、逸脱判定手段13でグループ変化速度逸脱閾値を逸脱したと判定されたとき電圧無効電力調整機器3の制御量を算出するようにしたものである。 図6に示した参考例3と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0067】
図7において、監視点変化速度計測手段18は監視点の母線電圧の変化速度ΔVdk及び無効電力潮流の変化速度ΔQdlを計測し、逸脱判定手段13に出力するとともにグループ加算手段17に出力する。グループ加算手段17では、監視点の母線電圧及び無効電力潮流の変化速度の和を求め、グループ監視点変化速度和として逸脱判定手段13に出力する。
【0068】
逸脱判定手段13は、監視点変化速度計測手段18からの監視点の母線電圧及び無効電力潮流の変化速度、及びグループ加算手段17からのグループ監視点変化速度和を入力すると、それぞれについて、逸脱閾値設定手段16に予め設定される変化速度逸脱閾値またはグループ変化速度逸脱閾値と比較する。そして、これらの逸脱閾値を逸脱しているときに制御量算出手段12を起動する。
【0069】
この参考例4によれば、監視点変化速度計測手段18及びグループ加算手段17によって、変化速度逸脱閾値及びグループ変化速度逸脱閾値を超過した場合の両方に対して、制御量算出手段12の実行が可能となる。従って、グループの複数の監視点が同一方向に変化する場合は迅速に制御を開始することができ、監視点の逸脱傾向に対して柔軟に制御を行うことができる。
【0070】
次に、本発明の参考例5について説明する。図8は本発明の参考例5に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図である。この参考例5は、図6に示した参考例3に対し、総需要変化傾向算出手段30及び変化速度逸脱閾値補正手段31を追加して設けたものである。図5に示した参考例3と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0071】
図8において、総需要変化傾向算出手段30は、近未来に対する総需要の変化傾向を求める。そして、変化速度逸脱補正手段31は、総需要の変化傾向に基づいて逸脱閾値設定手段16から得た変化速度に対する変化速度逸脱閾値を補正し補正後の変化速度逸脱閾値を作成する。総需要変化傾向算出手段30での近未来に対する総需要の変化傾向の算出は、参考例2の場合と同様に行われる。
【0072】
すなわち、総需要変化傾向算出手段30では、近未来に対する総需要の変化傾向Aを下記の(19)式から求め、さらに変化速度逸脱補正手段31では、(20)式に基づいて、逸脱閾値設定手段16から得た変化速度に対する変化速度逸脱閾値を補正し補正後の逸脱閾値を作成する。
【0073】
B=Σ(Pt-1+Pt)/Δt …(19)
(補正後の変化速度逸脱閾値)=β・B・(変化速度逸脱閾値) …(20)
但し、βは総需要変化対する変化速度逸脱閾値の変換係数この参考例5によれば、総需要の変化傾向に合わせて、変化速度逸脱閾値を補正することにより、上げ方向制御優先や下げ方向優先の制御を可能とすることができ、総需要の変化傾向に対して柔軟な制御が可能となる。
【0074】
次に、本発明の第1の実施の形態を説明する。図9は本発明の第1の実施の形態に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図である。この第1の実施の形態は、図1に示した基本構成例に対し、制御量継続判定手段27及び制御量保存手段26を追加して設けたものである。図1に示した基本構成例と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0075】
図9において、制御量継続判定手段27は、制御量算出手段12で算出された制御量を入力し、その制御量が所定時間継続して出力されているか否かを判定する。制御量算出手段12は所定の周期で制御量の算出を行っているので、制御量継続判定手段27はその周期ごとに制御量の有無を判定し、連続して制御量有りの回数をカウントし、そのカウントした回数を制御量保存手段29に保存する。そして、その回数が所定回数以上となった場合に、制御量が所定時間継続して出力されていると判定する。
【0076】
そして、制御量算出手段12は、制御量継続判定手段27が所定時間以上継続した制御量である判定した場合に、指令出力手段14に電圧無効電力調整機器に対する制御量を指令出力する。
【0077】
図10は、本発明の第1の実施の形態における制御量算出手段12の処理内容を示すフローチャートである。図14に示した従来の制御量算出手段12の処理内容に対し、ステップS6及びステップS7が追加されている。すなわち、LP法による最適計算した(S4)後に、制御量継続判定手段27による判定結果をデータ入力する(S6)。
【0078】
そして、制御量継続判定手段27による判定結果が継続であるか否か、つまり制御量有りの回数が所定回数未満であるか否かを判定する(S7)。判定結果が継続(制御量有りの回数が所定回数未満)であるときは、次回の制御量算出手段27の算出周期まで制御実行を保留とする。
【0079】
一方、判定結果が制御実行であるとき(制御量有りの回数が所定回数以上となったとき)は、指令値作成を行う(S5)。これにより、指令出力手段14において電圧無効電力調整機器に対する制御量を指令出力する。
【0080】
図11は、第1の実施の形態における制御量継続判定手段27の処理内容を示しフローチャートである。まず、制御量算出手段12から制御量を入力し(S21)、制御量保存手段29から前回実行時の連続して制御量有りの回数記録データを入力する(S22)。次に、今回の制御量がゼロか否かを判定し(S23)、今回の制御量がゼロである場合、上げ方向回数記録及び下げ方向回数記録をそれぞれ+1に回数を増加する(S24)。そして、制御量を継続とする(S25)。
【0081】
一方、今回の制御量がゼロでない場合は、制御量が上げ方向か下げ方向かを判定し(S26)、制御量が上げ方向の場合は、下げ方向回数記録を初期化(=0)とするとともに(S27)、上げ方向回数記録を+1増加する(S28)。一方、制御量が下げ方向の場合、上げ方向回数記録を初期化(=0)とするとともに(S29)、下げ方向回数記録を+1増加する(S30)。
【0082】
そして、今回の制御量と同一方向の回数記録を判定記録に代入し(S31)、この判定記録が規定値以上か否かを判定する(S32)。判定記録が規定値以内であれば、今回は制御量継続とし(S25)、一方、規定値以上であれば今回は制御実行とする(S33)。そして、この上げ方向回数記録、下げ方向回数記録を前回値として制御量保存手段26に保存する(S34)。
【0083】
以上の説明は、図1に示した基本構成例に対し、制御量継続判定手段27及び制御量保存手段29を設けたものを示したが、参考例3に対し、制御量継続判定手段27及び制御量保存手段29を設けるようにしても良い。
【0084】
この第1の実施の形態によれば、所定時間以上継続した制御量と判定された場合にのみ、指令出力手段14は電圧無効電力調整機器に対し制御量を指令出力する。つまり、電力系統の瞬時的な外乱変化のように所定時間以上制御量が継続しない場合は指令出力を行わないので、電圧無効電力調整機器の多頻度制御を抑制できる。
【0085】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図12は本発明の第2の実施の形態に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図である。この第2の実施の形態は、図9に示した第1の実施の形態に対し、電力系統情報把握手段11から得られる需要電力量を基に総需要電力量の変化傾向を求める総需要変化傾向算出手段30と、総需要変化傾向算出手段30で求めた総需要電力量の変化傾向を基に予め設定された所定時間を補正する所定時間補正手段32とを追加して設けたものである。図9に示した第1の実施の形態と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0086】
図12において、総需要変化傾向算出手段30は、近未来に対する総需要の変化傾向を求める。そして、所定時間補正手段32は総需要変化傾向算出手段30で求めた総需要電力量の変化傾向を基に予め設定された所定時間を補正する。
【0087】
すなわち、総需要変化傾向算出手段30では、近未来に対する総需要の変化傾向Cを下記の(21)式から求め、さらに所定時間補正手段32では、(22)式に基づいて、制御量継続判定手段27が持つ継続時間の判定閾値である所定時間を補正する。
【0088】
所定時間補正手段32は、総需要変化傾向算出手段30が算出する総需要の変化傾向を基に、制御量継続判定手段27が持つ継続時間判定閾値を式8(21)(22)に従って補正する。この補正された継続時間判定閾値によって制御量継続判定手段27を行うものである。
【0089】
C=Σ((Pt-1+ Pt)/Δt) …(21)
(補正後の所定時間= γ・C・(所定時間) …(22)
但し、γは総需要変化に対する所定時間の変換係数この第2の実施の形態によれば、総需要の変化傾向を基に所定時間を補正することができる。この所定時間を補正できることによって、制御量継続判定を行ない、制御実行可能とするまでの時間を調整することができるので、総需要の変化傾向に対して柔軟な制御が可能となる。
【0090】
なお、上述した各実施の形態において記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、記憶媒体に記憶しコンピュータの演算処理装置で実行処理することが可能である。
【0091】
本発明における記憶媒体としては、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVDなど)、光磁気ディスク(MOなど)、半導体メモリなど、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式はいずれの形態であっても良い。また、ここで記憶媒体とは、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネットなどにより伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0092】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、電力系統において、監視対象の母線電圧や無効電力潮流を目標値に維持する制御を行う場合に、監視点と目標値との偏差積分量の大きさに応じて、又は監視点の逸脱変化速度の大きさに応じて、迅速に制御を行うことが可能となる。
【0093】
また、総需要の変化傾向により、電力需要の増加時は上げ制御優先、減少時は下げ方向優先の制御を行うことにより、微小外乱に応動しにくく長期的な変化に対する制御を可能とする、さらに、制御量を算出開始するまでの継続所定時間を設けたので微小外乱に応動しにくい制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成例に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図2】 本発明の基本構成例における監視点逸脱量積分手段での電圧許容上限値偏差積分動作の説明図。
【図3】 本発明の参考例1に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図4】 本発明の参考例2に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図5】 本発明の参考例2における電力の総需要の変化傾向の特性図。
【図6】 本発明の参考例3に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図7】 本発明の参考例4に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図8】 本発明の参考例5に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図9】 本発明の第1の実施の形態に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図10】 本発明の第1の実施の形態における制御量算出手段12の処理内容を示すフローチャート。
【図11】 本発明の第1の実施の形態における制御量継続判定手段のフローチャート
【図12】 本発明の第2の実施の形態に係る電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図13】 従来の電圧無効電力監視制御装置の構成図。
【図14】 従来の電圧無効電力監視制御装置の制御量算出手段における各電圧無効電力調整機器の制御量の算出手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…電圧無効電力監視制御装置、2…電力系統、3…電圧無効電力調整機器、4…情報伝送装置、11…電力系統情報把握手段、12…制御量算出手段、13…逸脱判定手段、14…指令出力手段、15…監視点偏差量積分手段、16…逸脱閾値設定手段、17…グループ加算手段、18…監視点変化速度計測手段、27…制御量継続判定手段、28…運用目標値設定手段、29…逸脱閾値補正手段、30…総需要変化傾向算出手段、31…変化速度逸脱閾値補正手段、32…所定時間補正手段
Claims (5)
- 電力系統から状態量を情報伝送装置を介して電子計算機に入力し、前記電力系統の母線電圧の大きさや無効電力潮流の監視制御を行う電圧無効電力監視制御装置において、前記情報伝送装置を介して伝送されてきた状態量を基に電力系統の系統情報を求める電力系統情報把握手段と、前記電圧系統情報把握手段で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の上限値及び下限値からの偏差量を積分する監視点偏差量積分手段と、前記監視点偏差量積分手段で得られた偏差量積分値が予め設定された逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段と、同一の電圧無効電力調整機器に対する同一方向の制御量の継続時間が所定時間継続したか否かを判定する制御量継続判定手段と、前記逸脱判定手段で逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器の制御量を算出し前記制御量継続判定手段が所定時間以上継続した制御量であると判定した場合に前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を出力する制御量算出手段と、前記制御量算出手段で算出された前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段とを備えたことを特徴とする電圧無効電力監視制御装置。
- 電力系統から状態量を情報伝送装置を介して電子計算機に入力し、前記電力系統の母線電圧の大きさや無効電力潮流の監視制御を行う電圧無効電力監視制御装置において、前記情報伝送装置を介して伝送されてきた状態量を基に電力系統の系統情報を求める電力系統情報把握手段と、前記電圧系統情報把握手段で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の変化速度を計測する監視点変化速度計測手段と、前記監視点変化速度計測手段で得られた変化速度が予め設定された変化速度逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段と、同一の電圧無効電力調整機器に対する同一方向の制御量の継続時間が所定時間継続したか否かを判定する制御量継続判定手段と、前記逸脱判定手段で変化速度逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器の制御量を算出し前記制御量継続判定手段が所定時間以上継続した制御量であると判定した場合に前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を出力する制御量算出手段と、前記制御量算出手段で算出された前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段とを備えたことを特徴とする電圧無効電力監視制御装置。
- 前記電力系統情報把握手段から得られる需要電力量を基に総需要電力量の変化傾向を求める総需要変化傾向算出手段と、前記総需要変化傾向算出手段で求めた総需要電力量の変化傾向を基に予め設定された前記所定時間を補正する所定時間補正手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の電圧無効電力監視制御装置。
- 電力系統から状態量を情報伝送装置を介して入力し、電力系統の母線電圧の大きさや無効電力潮流の監視制御を行うためにコンピュータを、前記情報伝送装置を介して伝送されてきた状態量を基に電力系統の系統情報を求める電力系統情報把握手段と、前記電圧系統情報把握手段で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の上限値及び下限値からの偏差量を積分する監視点偏差量積分手段と、前記監視点偏差量積分手段で得られた偏差量積分値が予め設定された逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段と、同一の電圧無効電力調整機器に対する同一方向の制御量の継続時間が所定時間継続したか否かを判定する制御量継続判定手段と、前記逸脱判定手段で逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器の制御量を算出し前記制御量継続判定手段が所定時間以上継続した制御量であると判定した場合に前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を出力する制御量算出手段と、前記制御量算出手段で算出された前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段として機能させるための電圧無効電力監視制御プログラム。
- 電力系統から状態量を情報伝送装置を介して入力し、電力系統の母線電圧の大きさや無効電力潮流の監視制御を行うためにコンピュータを、前記情報伝送装置を介して伝送されてきた状態量を基に電力系統の系統情報を求める電力系統情報把握手段と、前記電圧系統情報把握手段で求められた系統状態から監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流の変化速度を計測する監視点変化速度計測手段と、前記監視点変化速度計測手段で得られた変化速度が予め設定された変化速度逸脱閾値を超えたか否かを判定する逸脱判定手段と、同一の電圧無効電力調整機器に対する同一方向の制御量の継続時間が所定時間継続したか否かを判定する制御量継続判定手段と、前記逸脱判定手段で変化速度逸脱閾値を逸脱したと判定されたときに監視対象となる母線電圧及び無効電力潮流が許容値以内に収まるように電力系統の複数箇所に設けた電圧無効電力調整機器の制御量を算出し前記制御量継続判定手段が所定時間以上継続した制御量であると判定した場合に前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を出力する制御量算出手段と、前記制御量算出手段で算出された前記電圧無効電力調整機器に対する制御量を情報伝送装置を介して指令出力する指令出力手段として機能させるための電圧無効電力監視制御プログラム。
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