JPH07288932A - 電圧無効電力制御における協調制御方法 - Google Patents

電圧無効電力制御における協調制御方法

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JPH07288932A
JPH07288932A JP6100782A JP10078294A JPH07288932A JP H07288932 A JPH07288932 A JP H07288932A JP 6100782 A JP6100782 A JP 6100782A JP 10078294 A JP10078294 A JP 10078294A JP H07288932 A JPH07288932 A JP H07288932A
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control
reactive power
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supply device
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JP6100782A
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Toshiaki Asano
俊明 浅野
Susumu Nakamura
進 中村
Oyumi Takahashi
小弓 高橋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電圧無効電力制御において、制御量配分を均
等にする。 【構成】 電力系統の電圧無効電力制御において、監視
対象母線電圧と監視対象送電線路の無効電力潮流に対す
る発電機及び無効電力供給装置の制御効果を示す指標を
算出する手段と、制御優先度を表す各制御機器の制御重
み係数の中で系統運用上の制約条件を導入するために発
電機の制御重み係数を電力系統の状態に応じて算出する
手段と、前記調整効果を表す指標と制御重み係数を用い
て発電機及び無効電力供給装置の無効電力制御量を算出
する手段とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統の状態を監視
し有効電力及び無効電力の配分制御を行なう給電用計算
機システムにおいて、発電機の無効電力出力,無効電力
供給装置の無効電力出力及びLRTタップ位置を調整す
ることにより電力系統の母線電圧及び送電線路の無効電
力潮流値を許容幅以内に維持するようにした電圧無効電
力制御における協調制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統の母線電圧及び線路の無効電力
を決められた範囲内に維持しながら運用することは、電
力設備の運転効率向上と熱的機械的な損傷防止の面から
重要である。電力系統では時々刻々変化する系統状態に
応じて、発電機の無効電力出力や無効電力供給装置の無
効電力出力を調整する必要がある。そのため、給電用計
算機システム、又は変電所や発電所に設置される制御装
置により電圧無効電力制御機能が実現されている。
【0003】154kV以上の電圧階級、即ち、基幹系
統と称する系統では、制御対象間の協調を含む系統全体
にわたっての制御となるため、給電用計算機システムに
より無効電力制御を実施するケースが多い。この種の制
御方法として、「計算時間の制約」と「運用制約条件の
考慮のし易さ」から、感度定数による方法が主流となっ
ている。感度定数による方法とは、以下のように定式化
されるものを指す。
【0004】目的関数E1とE2を(1) 式と(2) 式に定
める。
【数1】
【0005】
【数2】
【0006】母線電圧の上下限値や制御機器の無効電力
出力上下限値などの各種運用制約条件を満たしながら、
(1) 式又は(2) 式が最小となる制御量を求めることが電
圧無効電力制御の目的である。感度定数による方法で
は、目的関数を最小とするための各制御機器効果量(※
E1/※Xj 又は※E2/※Xj )から制御の優先順位
を定めて、運用制約条件を満たす制御対象に対して、単
位制御量ずつの逐次制御を行なう方法をとる。なお、※
印は偏微分記号を示す。
【0007】
【数3】
【0008】又、(2) 式から、
【数4】 となる。
【0009】(3) 式と(4) 式に見る感度定数Aij
kj,Dkjを電力系統の直流等価回路又は電力方程式の
ヤコビ行列から算出して用いる。なお、制御効果が高く
ても運用制約条件が満足されないと制御禁止とするか制
御の優先順位を下げる必要があるので、感度定数による
方法では、(3) 式と(4) 式の代わりに、制御効果量の算
出には以下の(5) 式と(6) 式を用いている。
【数5】
【0010】運用制約条件の具体的な設定を以下に示
す。 (a)制御機器間の協調。 単位制御量の大きい制御機器ほど効果量が大きくなるな
どで、制御の偏りが発生することを防止する目的で、α
j =pj ,βj =qj とする。pj ,qj は、予め決め
られた定数である。 (b)制御機器jの制御可否(制御可能範囲や制御頻度
の上限等)。 単位制御量を制御することが可能であればαj =pj
βj =qj であるが、制御不可であればαj とβj は共
に0とする。 (c)監視点の母線電圧及び送電線路の無効電力潮流の
上下限値。 単位制御量を制御しても上下限値を逸脱しなければαj
=pj ,βj =qj であるが、逸脱すればαj とβj
共に0とする。
【0011】以上、制御効果量の算出方法について述べ
てきたが、従来の制御量計算の手順を図10に示す。オン
ラインで収集される電力系統の遮断器と断路器の開閉状
態から処理101 にて系統モデル作成を行ない、続いて有
効電力潮流,無効電力潮流及び母線電圧の計測値から処
理102 の感度係数計算により、(5) 式,(6) 式の感度定
数Aij,Bkj,Dkjを算出する。処理103 の評価指標計
算は(1) 式と(2) 式に基づき行なわれる。
【0012】(5) 式と(6) 式により処理104 の制御効果
量の算出を行ない、算出した効果量を用いて処理105 に
おいて効果最大の制御機器を選択する。次に、選択した
制御機器を単位量制御した上で、(1) 式と(2) 式を用い
て処理106 において評価指標を計算する。この時、母線
電圧及び送電線路の無効電力潮流は、感度定数Aij,B
kj,Dkjを用いて更新された値を用いるものとする。処
理106 で算出した評価指標が減少しなければ制御機器を
選び直すために処理104 まで戻る。
【0013】又、評価指標が減少しても監視点の母線電
圧又は送電線路の無効電力潮流が許容幅以内でなけれ
ば、次の制御機器を選択するために処理104 に戻る。全
ての監視点の母線電圧及び送電線路の無効電力潮流が許
容幅内に収まるか、制御可能な制御機器がなくなるまで
処理104 〜処理107 を繰り返すことにより、制御量を求
める。実際の制御機能では、処理101 〜処理108 を1分
〜数分の周期で繰り返すことになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の感度定
数による方法では、制御機器の制御可否,監視点の母線
電圧上下限及び送電線路の無効電力潮流上下限を考慮で
きても、以下の理由により制御機器間の協調制御が不十
分である。
【0015】(a)第1の問題点:発電機間の制御量配
分における不均衡。 (5) 式や(6) 式で使われる感度定数Aij,Bkj,D
kjは、電力系統の直流等価回路又は電力方程式のヤコビ
行列を用いて算出されるので、発電所内の発電機間又は
隣接発電所の発電機との間で、昇圧変圧器や送電線のイ
ンピーダンスのわずかな差異で効果量の大きい方の発電
機が専ら制御されることになる。
【0016】その結果、無効電力出力の不均衡は、徒な
発電機の過励磁や進相運転の発生をもたらし、系統運用
上特に安定度面での信頼性低下につながる。AVR(Au
tomatic Voltage Regulation)モードで運転中の発電機
に対する電圧目標値制御により制御を行なう場合には、
無効電力出力の不均衡が顕著に現われ易い。
【0017】(b)第2の問題点:無効電力供給装置と
発電機間の無効電力出力の不均衡。 電力系統の運用では、発電機の無効電力出力と無効電力
供給装置の無効電力出力は、以下に述べる協調をとる必
要がある。発電機は過励磁や進相運転とならないように
運転余裕を確保しなければならず、系統が必要とする無
効電力量が大幅に変化した場合、発電機の運転余裕を保
つために無効電力供給装置による無効電力供給量の調整
を行なう。
【0018】一方、無効電力供給装置では、電力用コン
デンサやリアクトルの開閉制御により無効電力供給量を
調整しており、頻繁な開閉操作は避けなければならな
い。したがって、系統状態が安定し必要無効電力量の変
化が小さい場合は、発電機による制御を優先させる。感
度定数による方法では効果量により制御優先度が決まる
が、(5) 式と(6) 式において予め定めた定数αj とβj
を使用しているので、時々刻々変化する系統状態に応答
して上記の協調制御を行なうことは困難である。
【0019】(c)第3の問題点:「LRT,無効電力
供給装置」と「発電機」間の制御協調不可。 LRT制御は、LRTを装備した変圧器の1次側電圧
(V1)と2次側電圧(V2)からタップの上げ/下げ
を決める方法がとられることが多い。又、変圧器の3次
側には無効電力供給装置が設置されることが多いため、
LRT制御は無効電力供給装置との協調をとるために、
制御目標電圧V1ref 及びV2ref からの偏差ΔV1
(=V1−V1ref ),ΔV2(=V2−V2ref )で
表す平面上に動作領域を定義している(ΔV2の代わり
に変圧器2次側無効電力潮流の偏差ΔQを使用する場合
もある。)。
【0020】動作領域は、ΔV1とΔV2の符号が逆で
ある時はLRT制御とし、符号が同じであれば無効電力
供給装置の制御となるように設定するのが一般的であ
る。又、平面上には制御のハンチング防止や過頻度制御
防止等を目的として、原点を中心に制御不感帯が設けら
れるのが普通である。上記の方法では、LRTと無効電
力供給装置の制御協調は実現されるが、変圧器の両端電
圧だけを制御量決定に使用するので、電力系統全体にわ
たる協調、特に発電機制御との協調ができない。本発明
は上記事情に鑑みてなされたものであり、上記した制御
量配分の不均衡を発生させない発電機,無効電力供給装
置及びLRTを有する電圧無効電力制御における協調制
御方法を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係る電圧無効電力制御における協調制御方法は、電力系
統の電圧無効電力制御において、監視対象母線電圧と監
視対象送電線路の無効電力潮流に対する発電機及び無効
電力供給装置の制御効果を示す指標を算出する手段と、
制御優先度を表す各制御機器の制御重み係数の中で系統
運用上の制約条件を導入するために発電機の制御重み係
数を電力系統の状態に応じて算出する手段と、前記調整
効果を表す指標と制御重み係数を用いて発電機及び無効
電力供給装置の無効電力制御量を算出する手段とから構
成した。
【0022】本発明の[請求項2]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法は、電力系統の電圧無効電力
制御において、監視対象母線電圧と監視対象送電線路の
無効電力潮流に対する発電機及び無効電力供給装置の制
御効果を示す指標を算出する手段と、制御優先度を表す
各制御機器の制御重み係数の中で系統運用上の制約条件
を導入するために無効電力供給装置の制御重み係数を電
力系統の状態に応じて算出する手段と、前記調整効果を
表す指標と制御重み係数を用いて発電機及び無効電力供
給装置の無効電力制御量を算出する手段とから構成し
た。
【0023】本発明の[請求項3]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法は、電力系統の電圧無効電力
制御において、監視対象母線電圧と監視対象送電線路の
無効電力潮流に対する発電機,無効電力供給装置及び変
圧器負荷時タップ切替装置の制御効果を示す指標を算出
する手段と、制御優先度を表す各制御機器の制御重み係
数の中で系統運用上の制約条件を導入するために無効電
力供給装置と変圧器負荷時タップ切替装置(以降、LR
Tと略す)の制御重み係数を電力系統の状態に応じて算
出する手段と、前記調整効果を表す指標と制御重み係数
を用いて無効電力供給装置の無効電力制御量とLRTの
タップ操作量を算出する手段とから構成した。
【0024】
【作用】本発明の[請求項1]に係る電圧無効電力制御
における協調制御方法は、課題解決のために従来の方法
である図10の処理104 の制御効果量の算出処理を図1に
示す処理に置き換えることにより実現される。図1にお
いて、まず処理11で発電機毎ならびに無効電力供給装置
毎の制御効果量を(5) 式又は(6) 式を用いて算出する。
続いて、処理13〜処理14までを処理12により全ての制御
対象発電機に対して行なう。まず処理13では、(5) 式又
は(6) 式で計算した制御効果量の符号から制御の方向を
判定する。効果量の符号が負であれば増加方法の制御で
あり、正であれば減少方向の制御である。処理14では、
(7) 式で定める補正係数ηj を計算する。
【0025】
【数6】 ηj =FG(Qj ,制御効果量,σj ) …………(7) ここに、Qj :発電機jの無効電力出力 σj :補正係数の影響度を決める偏差定数 (7) 式の関数FG()は、制御効果量が正であればQj
に対して単調増加であり、負であれば単調減少となる関
数である。処理15では、処理11で計算した発電機jの制
御効果量ηj を乗じる。このηj により、発電機の過励
磁や進相運転が抑制されることになる。
【0026】本発明の[請求項2]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法は、課題解決のために従来の
方法である図10の処理104 の制御効果量の算出処理を図
4に示す処理に置き換えることにより実現される。図4
において、まず処理41で発電機毎ならびに無効電力供給
装置毎の制御効果量を(5) 式又は(6) 式を用いて算出す
る。続いて、処理43を全ての制御対象発電機について行
なう。処理43では、発電機の無効電力出力に許容幅を持
たせて許容幅からの逸脱量を求め、繰り返し処理の最後
で逸脱量の総和Eを算出する。
【0027】処理44では、算出した総和Eを前回までの
積分値Dに加算する。続いて、処理46から処理47を処理
45により全ての無効電力供給装置について行なう。処理
46では、(8) 式で定める補正係数εj を計算する。
【数8】 εj =FC(D,無効電力供給装置の制御効果量) ……(8) (8) 式の関数FC()について、Dと制御効果量の符号
と無効電力出力制御との関係を第1表に示す。処理47で
は、処理41で計算した無効電力供給装置jの制御効果量
にεj を乗じる。
【0028】
【表1】 第1表からわかるように、補正係数εj により発電機の
無効電力出力の許容幅逸脱量Eが解消するように無効電
力供給装置の無効電力出力が制御されることになる。
【0029】本発明の[請求項3]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法は、課題解決のために従来の
方法である図10の処理104 の制御効果量の算出処理を、
図7に示す処理に置き換えることにより実現される。図
7において、処理71〜処理74は[請求項2]の図4にお
ける処理41〜処理44と同じである。続いて、処理76から
処理78を処理75により全てのLRT及びLRTが設置さ
れた変圧器の3次側に接続された無効電力供給装置につ
いて行なう。
【0030】処理76では、変圧器の1次側電圧偏差と2
次側電圧偏差で定義される(ΔV1,ΔV2)平面にお
ける制御不感帯及び動作領域のシフト量ΔV0を次式に
より求める。
【数8】 処理77では、制御不感帯とLRT動作領域及び無効電力
供給装置の制御動作領域の境界をΔV0で決まるシフト
幅だけシフトする。
【0031】
【表2】
【0032】処理78では、シフト後の動作領域に対応し
た制御可否を決める係数κj とλjを第2表に示すよう
に決定する。次に、LRTの制御効果量に係数κj を、
無効電力供給装置の制御効果量にλj を乗じる。ΔV0
のシフトにより、LRT及び無効電力供給装置の制御
は、発電機制御と無効電力供給装置の制御協調を加味し
た制御とすることができる。
【0033】
【実施例】本発明の[請求項1]に係る電圧無効電力制
御における協調制御方法の第1の実施例を以下説明す
る。図2は第1の実施例における補正係数ηj を決める
関数FGを表している。即ち、(7) 式の補正係数η
j は、発電機制御効果量の符号が正のとき(無効電力出
力減少制御)、(10)式となり、発電機制御効果量の符号
が負のとき(無効電力出力増加制御)、(11)式となる。
【数9】
【0034】(10)式により、発電機の無効電力出力Qj
がQj L近くに絞られている時は、Qj の減少制御は抑
制され、逆にQj がQj H近くでは、減少制御が増長さ
れる。又、(11)式により、発電機の無効電力出力Qj
j L近くに絞られている時は、Qj の増加制御は増長
され、逆にQj がQj H近くでは、増加制御が抑制され
る。以上の結果から第1の実施例によれば、発電機の無
効電力出力はQj LとQj Hの中間点に近づくように抑
制され、結果的に過励磁や進相運転になり難く、かつ制
御余裕を確保でき、発電機間の無効電力制御量の配分も
均等となる。
【0035】なお、図2において、縦軸は補正係数ηj
を示し、横軸は発電機無効電力出力Qj を示す。そして
実線はQの減少を、一点鎖線はQの増加を、又、Qj
は上限値、Qj Lは下限値、σj は偏差定数を示す。
【0036】本発明の[請求項1]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法の第2の実施例を以下説明す
る。図3は第2の実施例における補正係数ηj を決める
関数FGを表している。本実施例では、過励磁や進相運
転の防止効果,制御余裕の確保及び発電機間の無効電力
制御量の配分均等化を目的としてQj を中間値へ近づけ
る効果を上記した第1の実施例よりも更に高めている。
このことは実線及び一点鎖線ともに所定値より、急速に
傾斜させて中間値へ近づけていることからも明らかであ
る。本発明の[請求項1]によれば、発電機間の無効電
力配分を均等化することで過励磁や進相運転の発生を抑
制する効果がある。
【0037】本発明の[請求項2]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法の第1の実施例を以下説明す
る。図5は第1の実施例における許容幅逸脱量の総和E
を示している。
【数10】
【0038】Dが許容範囲DL≦D≦DUを逸脱した場
合、第1表の通りに補正係数εj を設定する。積分値D
が許容値を逸脱すると、第1表に従い電力用コンデンサ
又は電力用リアクトルの投入・開放制御により、逸脱量
の総和Eが減少する方向に制御される。以上の結果より
第1の実施例によれば、無効電力供給装置の無効電力出
力を必要以上に多頻度で制御することがなく、発電機の
制御余裕を確保する制御を実現できる。
【0039】本発明の[請求項2]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法の第2の実施例を以下に説明
する。図6は第2の実施例における許容幅逸脱量の総和
Eを次式で定める。
【数11】C<CDN+γの時、 E=−(CDN+γ−C)2 ……………(16) C>CUP−γの時、 E=−(C−CUP+γ)2 ……………(17) 積分値Dの算出は(15)式による。2次のペナルティ関数
を用い、かつγ分の許容幅縮小により許容幅内に総和E
を追い込む働きが、第1の実施例よりも強く現れる。本
発明の[請求項2]によれば、無効電力供給装置の無効
電力出力が発電機の制御余裕を確保するように制御され
るので、発電機の過励磁や進相運転の発生を抑制する効
果がある。
【0040】本発明の[請求項3]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法の第1の実施例を以下説明す
る。図8は第1の実施例における動作領域及び制御不感
帯をΔV2方向にΔV0だけシフトする方式を示してい
る。ここで積分値Dは前記(15)式により求める。ΔV2
の増加方向にΔV0分シフトすることは、ΔV0の符号
が正の時は、変圧器の2次側に供給する無効電力量を増
加させる制御を増長し、減少させる制御を抑制すること
になる。ΔV0の符号が負の時は、逆に供給する無効電
力量を増加させる制御を抑制し、減少させる制御を増長
することになる。即ち、(9) 式で表現されたΔV0を用
いることで、[請求項2]で実現する発電機と無効電力
供給装置の協調制御における無効電力供給量の調整方向
と一致した制御が可能となる。
【0041】本発明の[請求項3]に係る電圧無効電力
制御における協調制御方法の第2の実施例を以下説明す
る。図9は第1の実施例における動作領域及び制御不感
帯をΔV2方向にΔV0、LRT制御と無効電力供給装
置の動作領域の境界をΔV1方向にρ・ΔV0(ρ>
0)だけシフトする方式を示している。積分値Dは前記
(15)式により求める。LRTの制御では、無効電力の発
生量を変化させるのではなく、変圧器を流れる無効電力
潮流を制御することになる。
【0042】したがって、2次側への無効電力供給量を
増やせば、その分1次側系統から無効電力を吸収するこ
とになる。1次側からの無効電力供給量の変化を抑える
ことは、他電力系統の連系線の無効電力潮流変動を抑制
するために好ましい。本実施例によれば、1次側の電圧
偏差が少ないときにLRT制御が行なわれる場合には、
制御実施後の1次側からの無効電力供給量の増減を相殺
する方向に無効電力供給装置の制御が行なわれる頻度が
多くなる。結果的に、1次側の電圧偏差が少ないときの
連系線無効電力潮流の変動が抑制される効果が得られ
る。本発明の[請求項3]によれば、[請求項2]の制
御とLRTと無効電力供給装置の制御の協調を実現する
上で効果がある。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば電
圧無効電力制御における協調制御方法において、発電機
間の無効電力出力配分の均等化、発電機と無効電力供給
装置間で発電機の制御余裕を維持する無効電力供給装置
の制御、前記制御と競合しないLRTと無効電力供給装
置の制御、即ち、制御機器間の協調制御を実現する上で
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の[請求項1]の制御効果量を算出する
ための処理フロー。
【図2】本発明の[請求項1]の第1の実施例における
発電機制御効果補正係数を表す関数図。
【図3】本発明の[請求項1]の第2の実施例における
発電機制御効果補正係数を表す関数図。
【図4】本発明の[請求項2]の制御効果量を算出する
ための処理フロー。
【図5】本発明の[請求項2]の第1の実施例における
発電機無効電力出力の許容幅逸脱量の総和を表す関数
図。
【図6】本発明の[請求項2]の第2の実施例における
発電機無効電力出力の許容幅逸脱量の総和を表す関数
図。
【図7】本発明の[請求項3]の制御効果量を算出する
ための処理フロー。
【図8】本発明の[請求項3]の第1の実施例における
制御不感帯及び制御機器の動作領域のシフト方法を示す
図。
【図9】本発明の[請求項3]の第2の実施例における
制御不感帯及び制御機器の動作領域のシフト方法を示す
図。
【図10】従来の感度定数による電圧無効電力制御方法の
処理フロー。
【符号の説明】
11 制御効果量計算 12 全制御対象発電機ループ 13 制御方向判定 14 補正係数計算 15 効果量再計算

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の電圧無効電力制御において、
    監視対象母線電圧と監視対象送電線路の無効電力潮流に
    対する発電機及び無効電力供給装置の制御効果を示す指
    標を算出する手段と、制御優先度を表す各制御機器の制
    御重み係数の中で系統運用上の制約条件を導入するため
    に発電機の制御重み係数を電力系統の状態に応じて算出
    する手段と、前記調整効果を表す指標と制御重み係数を
    用いて発電機及び無効電力供給装置の無効電力制御量を
    算出する手段とからなることを特徴とする電圧無効電力
    制御における協調制御方法。
  2. 【請求項2】 電力系統の電圧無効電力制御において、
    監視対象母線電圧と監視対象送電線路の無効電力潮流に
    対する発電機及び無効電力供給装置の制御効果を示す指
    標を算出する手段と、制御優先度を表す各制御機器の制
    御重み係数の中で系統運用上の制約条件を導入するため
    に無効電力供給装置の制御重み係数を電力系統の状態に
    応じて算出する手段と、前記調整効果を表す指標と制御
    重み係数を用いて発電機及び無効電力供給装置の無効電
    力制御量を算出する手段とからなることを特徴とする電
    圧無効電力制御における協調制御方法。
  3. 【請求項3】 電力系統の電圧無効電力制御において、
    監視対象母線電圧と監視対象送電線路の無効電力潮流に
    対する発電機,無効電力供給装置及び変圧器負荷時タッ
    プ切替装置の制御効果を示す指標を算出する手段と、制
    御優先度を表す各制御機器の制御重み係数の中で系統運
    用上の制約条件を導入するために無効電力供給装置と変
    圧器負荷時タップ切替装置(以降、LRTと略す)の制
    御重み係数を電力系統の状態に応じて算出する手段と、
    前記調整効果を表す指標と制御重み係数を用いて無効電
    力供給装置の無効電力制御量とLRTのタップ操作量を
    算出する手段とからなることを特徴とする電圧無効電力
    制御における協調制御方法。
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