JP2007266434A - 誘電体素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 密着性の高い誘電体を有する誘電体素子を製造する。
【解決手段】 炉内で金属を加熱して溶解し、続いて、溶解した金属を精錬して不純物を取り除く。次に、精錬した金属に結晶粒子を混入すると共に、その金属を鋳込んでインゴットを作製する。このインゴットを圧延し、金属箔を形成する。このとき、金属箔の表面に結晶粒子が露出するようにする。その表面上に誘電体を設けた後、その誘電体を、結晶粒子と同一の結晶構造を有する結晶に転換する。
【選択図】 図1
【解決手段】 炉内で金属を加熱して溶解し、続いて、溶解した金属を精錬して不純物を取り除く。次に、精錬した金属に結晶粒子を混入すると共に、その金属を鋳込んでインゴットを作製する。このインゴットを圧延し、金属箔を形成する。このとき、金属箔の表面に結晶粒子が露出するようにする。その表面上に誘電体を設けた後、その誘電体を、結晶粒子と同一の結晶構造を有する結晶に転換する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、誘電体素子の製造方法に関する。
金属箔上に誘電体が設けられた構造を有する誘電体素子が一般に知られている。このような誘電体素子の典型的な例は、薄膜コンデンサである。下記の特許文献1および2は、金属箔上に誘電体を設けて薄膜コンデンサを製造する方法を開示している。しかし、これらの方法では、金属箔と誘電体との密着性が脆弱になりがちである。
下記の特許文献3には、絶縁性テープ上に接着剤層を介して導電体層を保持する方法が開示されている。この導電体層は、Cuを主成分として含んでおり、更にCr、ZrまたはTi元素のいずれか一つ以上の元素を含んでいる。
特開2000−164460号公報
特開2001−203455号公報
特開平5−326647号公報
しかしながら、金属箔と誘電体との間に接着剤層を設けると、誘電体素子の電気的特性が低下すると共に、製造コストが高騰しがちである。
そこで、本発明は、密着性の高い誘電体を有する新規な誘電体素子を製造することを課題とする。
本発明に係る誘電体素子の製造方法は、金属を溶解する工程と、この溶解された金属を精錬する工程と、この精錬された金属に結晶粒子を混入するとともに当該金属を鋳込んでインゴットを作製する工程と、このインゴットを圧延して、結晶粒子が露出した表面を有する金属箔を形成する工程と、この金属箔の表面上に誘電体を設ける工程と、この誘電体を結晶粒子と同一の結晶構造を有する結晶に転換する工程とを備えている。
この方法によって製造される誘電体素子において、金属箔の表面に露出した結晶粒子は、その表面上に設けられた誘電体と同一の結晶構造を有するため、その誘電体と強く結合する。このような結晶粒子が金属箔の内部に食い込んでいるので、結晶粒子は誘電体の剥離を妨げるスパイクとして機能する。その結果、誘電体層の金属箔に対する密着性が高まる。金属箔と誘電体との間に接着材層を設ける必要がないので、誘電体素子の電気的特性の低下を防止すると共に、製造コストを抑えることができる。
誘電体の結晶への転換は、誘電体にエネルギーを加えることにより行うことができる。例えば、誘電体を加熱すること、あるいは、誘電体にレーザ光を照射することによって、誘電体を結晶に転換してもよい。
金属箔を形成する工程は、インゴットを圧延して金属箔を形成した後、その金属箔の表面を加工して結晶粒子を露出させる工程を含んでいてもよい。この加工は、例えば研磨である。圧延によって金属箔の表面に少数の結晶粒子しか露出しない場合でも、その表面を加工することにより、十分な数の結晶粒子を露出させることができる。その結果、誘電体に金属箔に対する密着性を確実に高めることができる。
表面に露出する結晶粒子の平均粒径は10nm〜500nmであることが好ましい。平均粒径が10nmを下回ると、誘電体の密着性を十分に高めることが難しくなる。また、平均粒径が500nmを超えると、金属箔の表面に結晶粒子が露出するときに、その表面の凹凸が大きくなり、その表面の加工が難しくなる。また、結晶粒子の平均粒径が500nmを超えると、誘電体上に電極を設けてコンデンサを製造したときに、そのコンデンサのリーク電流が大きくなってしまう。
結晶に転換された誘電体と、結晶粒子とは、少なくとも同一の元素を一つ以上含んでいてもよく、また、共にペロブスカイト構造を有していてもよい。この誘電体と結晶粒子は、それぞれBa、Sr、Ca、Pb、Ti、ZrおよびHfのうち一つ以上の元素を含んでいてもよい。特に、誘電体および結晶粒子が、それぞれ同一組成の化合物を含んでいることが好ましい。ここで、同一組成の化合物としては、例えば、BaTiO3(チタン酸バリウム)等の誘電体である化合物を挙げることができる。これらの特徴により、金属箔表面への誘電体の密着性をさらに高めることができる。
本発明に係る方法は、誘電体を結晶に転換する工程の後、誘電体上に電極を形成する工程を更に備えていてもよい。この工程を追加することにより、当該電極と金属箔とを一対の対向電極として有するコンデンサを製造することができる。
本発明によれば、密着性の高い誘電体を有する新規な誘電体素子を製造することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る誘電体素子の製造方法を示すフローチャートである。この方法では、まず、誘導炉やアーク炉などの炉内で金属を加熱して溶解し(ステップS102)、続いて、溶解した金属を精錬して不純物を取り除く(ステップS104)。金属の溶解および精錬は、任意の公知方法によって行うことができる。
次に、精錬した金属に結晶粒子を混入すると共に、その金属を鋳込んでインゴットを作製する(ステップS106)。この結晶粒子は、所定の結晶構造を有する誘電体の粒子である。
続いて、インゴットを圧延し、金属箔を形成する(ステップS108)。この工程は、十分に薄い金属箔が得られるまで、複数回にわたってインゴットを圧延してもよい。金属箔は自立可能であり、したがって、後述する誘電体層および上部電極を支持するための基材として利用できる。
次に、図2に示されるように、金属箔12の上面を研磨して、より多数の結晶粒子16を露出させ、その後、金属箔12を洗浄する(ステップS110)。図2は、金属箔12の研磨による結晶粒子16の露出を示す概略断面図であり、ここで、(a)は研磨前の金属箔12、(b)は研磨後の金属箔12を示している。図2(a)に示されるように、金属箔12中には、インゴット鋳込みの際に混入した結晶粒子16が散在しており、その一部は金属箔12の上面に露出している。なお、図2では、結晶粒子16が相互に離間しているように描かれているが、実際には、金属箔12の上面において複数の結晶粒子16が相互に隣接して密集することもある。
図2(a)に示されるように、インゴットを圧延しただけでは、金属箔12の上面に少数の結晶粒子16しか露出しない場合がある。その場合でも、金属箔12の上面を研磨すれば、図2(b)に示されるように、より多数の結晶粒子16を露出させることができる。なお、インゴットを圧延しただけで金属箔の上面に十分な数の結晶粒子が露出する場合は、研磨および洗浄を省略してもよい。
次に、図3に示されるように、金属箔12の上面に誘電体層14を設け(ステップS112)、その後、金属箔12および誘電体層14をアニールして、誘電体層14を、結晶粒子と同一の結晶構造を有する結晶に転換する(ステップS114)。これにより、金属箔12と誘電体層14からなる誘電体素子10が得られる。ここで、図3は、誘電体素子10の構造を示す概略断面図である。
この後、図4に示されるように、誘電体層14上に上部電極18を形成して、薄膜コンデンサ20を製造する(ステップS116)。ここで、図4は、薄膜コンデンサ20の構造を示す概略断面図である。薄膜コンデンサ20も誘電体素子の一つである。薄膜コンデンサ20は、上部電極18と金属箔12を一対の対向電極として使用する。上部電極18の形成は、誘電体層14上に電極材料を堆積させた後、その電極材料をアニールする工程を含んでいてもよい。
以下では、本製造方法の利点を説明する。ステップS114でのアニールによって誘電体層14と結晶粒子16とが同一の結晶構造に有するようになるので、結晶粒子16は誘電体層14と強く結合する。図3に示されるように、このような結晶粒子16が金属箔12の内部に食い込んでいるので、結晶粒子16は誘電体層14の剥離を妨げるスパイクとして機能する。その結果、金属箔12と誘電体層14の間に接着材層を設けなくても、誘電体層14の金属箔12に対する密着性を高めることができる。
また、本実施形態では、溶解した金属中に結晶粒子16を混入してインゴットを作製し、そのインゴットを圧延することにより金属箔12を形成するので、金属箔12の全体に結晶粒子16を散在させることができる。このため、金属箔12の一部に結晶粒子16が集中している場合に比べて、金属箔12中の熱膨張係数の分布を均一にすることができる。その結果、環境温度の変化による金属箔12の変形を防止し、それによって誘電体層14の剥離を防止することができる。
更に、適切な熱膨張係数を有する材料を結晶粒子16に使用すれば、結晶粒子16を金属箔12に混入することで、金属箔12の熱膨張係数を誘電体層14の熱膨張係数に近づけることができる。この結果、これらの熱膨張係数の差に起因する誘電体素子10の変形を防止し、それによって誘電体層14の剥離を防止することができる。
本発明者らの検討によれば、誘電体層14および結晶粒子16が共に同一組成の化合物であり、特に、ペロブスカイト構造を有していると、金属箔12に対する誘電体層14の密着性を十分に高めることができる。ペロブスカイト構造を有する誘電体は、一般式ABO3で表される組成を有する、ペロブスカイト構造を有する酸化物の例としては、後述するBSTの他に、BT、すなわちチタン酸バリウムBaTiO3や、チタン酸ストロンチウムSrTiO3、(BaSr)(TiZr)O3、BaTiZrO3を挙げることができる。誘電体層14は、これらの酸化物のうち一つ以上を含んでいてもよい。また、金属箔12には、これらの酸化物の一つ以上が結晶粒子16として添加されていてもよい。より一般的に述べると、ペロブスカイト構造を有する誘電体層14および結晶粒子16は、それぞれBa、Sr、Ca、Pb、Ti、ZrおよびHfのうち一つ以上の元素を含んでいてもよい。
金属箔12の上面に露出する結晶粒子16の平均粒径は10nm〜500nmであることが好ましい。平均粒径が10nm未満だと、誘電体層14の剥離を妨げるという結晶粒子16の機能が十分に発揮されない。また、平均粒径が500nmを超えると、薄膜コンデンサ20のリーク電流が大きくなる。更に、平均粒径が500nmを超えると、圧延によって作製された金属箔12の上面に露出する結晶粒子16のために当該上面の凹凸が大きくなり、その結果、当該上面の研磨が難しくなる。
なお、金属箔12の上面に露出する結晶粒子16の平均粒径は、例えば次の方法によって計測することができる。すなわち、電子顕微鏡などを用いて金属箔12の上面の写真を撮影し、その写真上において、ある直線に沿って並ぶ複数の結晶粒子の数と、それらの結晶粒子の当該直線に沿った全長を計測する。そして、その全長を結晶粒子の数で除算して得られる値を平均粒径とする。
本発明者らは、金属箔12への結晶粒子16の添加による誘電体層14の密着性の向上を確認するために、様々な量の結晶粒子16を含む金属箔12を用いて、上述の方法により誘電体素子10を製造した。具体的には、Ni材を溶解および精錬して純度99.9%の溶解Niを用意し、その溶解Niに結晶粒子16を様々な濃度で混入してインゴットを作製する。そのインゴットを熱間圧延して、所定の厚さの金属板を作製し、更にその金属板を冷間圧延して、厚さ100μmのNi箔を金属箔12として作製した。結晶粒子16としては、BST、すなわちチタン酸バリウムストロンチウム(BaSr)TiO3の結晶粉末を使用した。この例では、BaとSrの組成比Ba:Srが0.7:0.3である。
このNi箔の上面を研磨および洗浄した後、その上面にスパッタ法によって、厚さ500nmのBST層を誘電体層14として形成した。このBST層の組成は、結晶粒子16として使用されるBST粉末の組成と同じである。次に、Ni箔およびBST層からなる積層構造を800℃の減圧雰囲気下でアニールし、誘電体素子10を製造した。この減圧雰囲気は、真空ポンプを使って大気を減圧することにより得ることができる。この後、BST層上に、銅からなる上部電極18をスパッタ法によって形成し、薄膜コンデンサ20を製造した。
本発明者らは、このようにして、Ni箔中のBST粉末の含有量が異なる複数の誘電体素子10および薄膜コンデンサ20を製造し、その各々について、BST層(すなわち、誘電体層14)の密着性と、薄膜コンデンサ20の電気的な特性、すなわち容量密度(C/A)およびリーク特性を計測した。なお、容量密度は、(薄膜コンデンサ20の静電容量)/(電極18の面積)で定義される。
誘電体層14の密着性は、薄膜コンデンサ20ではなく誘電体素子10を用いて計測した。この計測は、RHESCA社の超薄膜スクラッチ試験機CSR−02を用いてスクラッチ法により行った。公知のように、スクラッチ法は、一定の曲率半径を有する硬い圧子を、計測すべき膜の表面に押し付け、圧子に加える荷重を増加させつつ膜の表面をひっかき、膜の破壊(例えば、下地材からの膜の剥離)が発生する荷重値を測定する。この荷重値は「臨界剥離荷重値」と呼ばれる。
なお、膜の密着強度は、この臨界剥離荷重値を用いて算出することができる。すなわち、膜の密着強度Fは、圧子によって形成された圧痕の周縁部に作用する最大応力として、次の式
のように表される。ここで、Rは圧子の曲率半径であり、Hは下地材のブリネル硬度である。
のように表される。ここで、Rは圧子の曲率半径であり、Hは下地材のブリネル硬度である。
下記の表1は、誘電体層14の臨界剥離荷重値および薄膜コンデンサ20の電気的特性の計測結果を示している。
この表において「リーク特性」は、室温の下で薄膜コンデンサ20の下部電極(すなわち、Ni金属箔12)および上部電極18間に3Vの電圧を印加したときに発生するリーク電流の電流密度を示している。
この表において「リーク特性」は、室温の下で薄膜コンデンサ20の下部電極(すなわち、Ni金属箔12)および上部電極18間に3Vの電圧を印加したときに発生するリーク電流の電流密度を示している。
表1に示されるように、Ni箔におけるBST粉末の含有量が0のとき、BST層の臨界剥離荷重値は10mNであった。これに対し、BST粉末の含有量が10ppmのときは、臨界剥離荷重値が15mNであり、含有量が0のときの臨界剥離荷重値に比べて1.5倍に上昇した。BST粉末の含有量が高まるにつれて臨界剥離荷重値も上昇し、含有量5000ppmおよび10000ppmのもとで、25mNの臨界剥離荷重値が得られた。このように、Ni箔中にBST結晶粉末を添加することで、Ni箔上に設けられたBST層の臨界剥離荷重値の1.5倍以上の向上を容易に実現することができる。一方、BST粉末の含有量が15000ppmのときは、Niインゴットの圧延に失敗し、適切なNi箔を作製することができなかった。以上の点から、金属箔12における結晶粒子16の含有量は10ppm〜10000ppmであることが好ましい。
本発明者の更なる検討によれば、金属箔12中の結晶粒子16の含有量は、0.001質量%〜50質量%であることが好ましい。含有量が0.001質量%未満だと、金属箔12における結晶粒子16の密度が低く、金属箔12の表面に露出する結晶粒子16が少なくなってしまい、誘電体層14の密着性を十分に高めることが難しい。また、含有量が50質量%を超えると、金属箔12の電気抵抗が過度に高くなり、誘電体素子10の電気的特性が大きく劣化してしまう。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
上記の例では、誘電体層14および結晶粒子16の双方が同じ組成を有しているが、これらは同じ組成を有していなくてもよい。誘電体の金属箔に対する密着性を高めるためには、結晶に転換された誘電体が結晶粒子と同じ結晶構造を有することが重要であって、組成まで同じである必要はない。例えば、結晶粒子16が誘電体である必要は必ずしもない。ただし、誘電体層14と結晶粒子16が同じ組成を有していれば、両者の結合がより強固になり、誘電体層14の密着性をより高めることができる。
金属箔の原料はNiに限られず、他の金属、例えば、CuやAlであってもよいし、あるいはNi、CuまたはAlのいずれかを主成分とする合金であってもよい。これらの金属は低い電気抵抗値を有しているので、金属箔の原料として好適である。
上記の実施形態では、アニール、すなわち加熱によって誘電体層14を結晶粒子16と同一の結晶構造を有する結晶に転換する。しかしながら、誘電体の結晶転換は、他の手法、例えば、レーザ照射によるアニール処理等によって誘電体にエネルギーを加えることにより実現することもできる。
上記実施形態では、金属箔12の表面を研磨することにより、より多数の結晶粒子16を露出させる。しかしながら、研磨以外の加工、例えば、試薬によるエッチング加工等を金属箔12の表面に施すことにより結晶粒子16を露出させてもよい。さらに、加工以外にも、非酸化性雰囲気中の熱処理による結晶成長等の手法によって、結晶粒子が露出した表面を有する金属箔を形成してもよい。
10…誘電体素子、12…金属箔、14…誘電体層、16…結晶粒子、18…上部電極、20…薄膜コンデンサ
Claims (9)
- 金属を溶解する工程と、
溶解された前記金属を精錬する工程と、
精錬された前記金属に結晶粒子を混入するとともに前記金属を鋳込んでインゴットを作製する工程と、
前記インゴットを圧延して、前記結晶粒子が露出した表面を有する金属箔を形成する工程と、
前記金属箔の前記表面上に誘電体を設ける工程と、
前記誘電体を前記結晶粒子と同一の結晶構造を有する結晶に転換する工程と、
を備える誘電体素子の製造方法。 - 前記誘電体を前記結晶に転換する工程は、前記誘電体にエネルギーを加えることにより前記誘電体を前記結晶に転換する、請求項1に記載の誘電体素子の製造方法。
- 前記金属箔を形成する前記工程は、前記インゴットを圧延して金属箔を形成した後、その金属箔の表面を加工して前記結晶粒子を露出させる工程を含んでいる、請求項1または2に記載の誘電体素子の製造方法。
- 前記表面に露出する前記結晶粒子の平均粒径が10nm〜500nmである、請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体素子の製造方法。
- 前記誘電体および前記結晶粒子が、少なくとも同一の元素を一つ以上含んでいる、請求項1〜4に記載の誘電体素子の製造方法。
- 結晶に転換された前記誘電体と、前記結晶粒子とが、共にペロブスカイト構造を有している、請求項1〜5のいずれかに記載の誘電体素子の製造方法。
- 前記誘電体および前記結晶粒子が、それぞれBa、Sr、Ca、Pb、Ti、ZrおよびHfのうち一つ以上の元素を含んでいる、請求項6に記載の誘電体素子の製造方法。
- 前記誘電体および前記結晶粒子が、それぞれ同一組成の化合物を含んでいる、請求項6または7に記載の誘電体素子の製造方法。
- 前記誘電体を前記結晶に転換する工程の後、前記誘電体上に電極を形成する工程を更に備える請求項1〜8のいずれかに記載の誘電体素子の製造方法。
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JP2006091399A JP2007266434A (ja) | 2006-03-29 | 2006-03-29 | 誘電体素子の製造方法 |
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Cited By (1)
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CN111899978A (zh) * | 2020-08-27 | 2020-11-06 | 安徽赛福电子有限公司 | 高直流介电强度金属化膜及其制备方法、电容器芯子 |
-
2006
- 2006-03-29 JP JP2006091399A patent/JP2007266434A/ja not_active Withdrawn
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