JP2007224397A - 平面表示パネル及びCuスパッタリングターゲット - Google Patents
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Abstract
【課題】電気抵抗が低く、透明導電膜との直接積層が可能な配線材料からなる配線を具備した大型・高精細の生産性に優れた平面表示パネル、及び、前記配線を形成するためのスパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】配線の少なくともひとつが、スパッタリングにより形成されたCu薄膜からなり、かつ、ITO膜やZnO膜、又は、Al、In、V、Ga、B、Y、Ti、Scから選ばれる1種以上の元素を0.01〜5原子%含有したZnO膜からなる透明導電膜等と直接積層した配線構造を有する平面表示パネルとすることにより、バリア層の形成を不要として、その生産性を格段に向上させることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】配線の少なくともひとつが、スパッタリングにより形成されたCu薄膜からなり、かつ、ITO膜やZnO膜、又は、Al、In、V、Ga、B、Y、Ti、Scから選ばれる1種以上の元素を0.01〜5原子%含有したZnO膜からなる透明導電膜等と直接積層した配線構造を有する平面表示パネルとすることにより、バリア層の形成を不要として、その生産性を格段に向上させることができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は大型化・高精細化が可能な平面表示パネル、特に、液晶表示パネルに関するものである。
アクティブマトリックスの薄膜トランジスタ(TFT)や半導体デバイスに用いられる配線材料には、従来からAl−Cu、Al−Cu−Si、Al−Ndなどの合金材料が用いられている。しかし、最近では薄型テレビとして需要の高いTFT液晶ディスプレイパネル(TFT−LCD)の大型化・高精細化による配線幅の減少や配線長の増大などによる信号遅延や、高温多層膜工程による配線材料の熱欠陥(ヒロックやボイドなど)などが大きな問題となってきている。そのため低抵抗率で高熱安定性の配線材料の開発が強く要求されている。
また、近年、半導体分野において、集積度が進み、これに伴い電極・配線の微細化が急速に進んでいる。このため、電流密度が加速度的に増大し現在では、〜1×106A/cm2のオーダーに達しようとしており、エレクトロマイグレーション耐性の向上が最大の課題となっている。これらの問題を解決するために、配線材料として、古くはVLSI半導体分野ではAl−Cu(例えば、非特許文献1参照)、Al−Cu−Si(例えば、非特許文献2参照)が使用されていた。希土類元素や第4族元素等を添加したCu合金薄膜(例えば、特許文献2〜4参照)の使用も提案されているが、最近ではCu薄膜(例えば、非特許文献3参照)が用いられている。
一方、液晶の薄膜トランジスタ(TFT)の配線ではAl−Ta(例えば、非特許文献4参照)、Al−Zr(例えば、非特許文献5参照)、Al−Nd(例えば、特許文献1参照)などの合金が提案されている。液晶テレビを中心とするFPD分野では、透明導電膜との接触抵抗が問題となること、また、配線の微細化は半導体分野ほどではなく、電流密度も1×103A/cm2程度であるため、エレクトロマイグレーションの防止が主要な課題である半導体分野で要求される配線材料とは異なる特性の材料が要求されている。
特に、Al系合金を配線材料とする場合、透明導電膜との接触抵抗の低減や、製造プロセス中の加熱処理における元素の相互拡散を防止するためにAl合金配線の上下両側、あるいは、片側にMoやCrなどからなるバリア層を形成する必要があり生産性を妨げる一因となっている。
F.d’Huerle:Metall.Trans.,vol.2,p.683
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C.−K.Hu,S.Chang,M.B.Small and J.E.Lewis,Proc.3th VLSI Multilevel Interconnect. Conf.,IEEE,1986,p.181
日本金属学会会報、32巻、第4号(1993)p.232
SID,94Digest(1994)p.142
特開平7−45555号公報
特開平1−289140号公報
特許第3588011号公報
特表2003−529206号公報
本発明は、これら従来技術の問題点を解決するために、100℃以上の加熱処理を伴う製造プロセスにおいても、透明導電膜との直接積層が可能であり、かつ低抵抗の配線材料を用いることにより、生産性の格段に高い大型・高精細の平面表示パネルを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討を行なった結果、低抵抗率のCu薄膜はITO等の透明導電膜と直接積層させても接触抵抗が低く、100℃以上の加熱処理やエッチングにおける薬剤浸漬処理においてもその接触抵抗が増加しないことから、特に、アクティブマトリックス型液晶ディスプレイパネルの半導体装置の配線に要求される特性を満足し、生産性に優れる事を見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の平面表示パネルは、透明導電膜に直接積層された配線を有する平面表示パネルであって、前記配線がCu薄膜からなることを特徴とする平面表示パネルである。前記透明導電膜としてはITO膜を使用することが可能である。また、前記透明導電膜として、ZnO膜、又は、Al、In、V、Ga、B、Y、Ti、Scから選ばれる1種以上の元素を0.01〜5原子%含有したZnO膜を用いることも可能である。
特に、前記Cu薄膜の耐熱性の向上、すなわちヒロックの発生を防止するため、その酸素含有量を100ppm以下とすることが好ましい。また、そのようなCu薄膜はスパッタリング法により形成されたものであることが好ましい。
なお、本発明は、画素電極に透明導電膜を使用し、駆動のための半導体装置を有する平面表示パネルに適用することができ、そのような平面表示パネルとしては、液晶表示パネル、EL表示パネル、プラズマ表示パネル等を例示することができる。
本発明のCuスパッタリングターゲットは、上記のCu薄膜を形成するためのスパッタリングターゲットであって、その酸素含有量が100ppm以下であることを特徴とするCuスパッタリングターゲットである。酸素含有量を100ppm以下とすることにより、酸素含有量が100ppm以下のCu薄膜を形成することが可能となり、それにより、耐熱性の高いCu薄膜を形成することができる。
なお、本発明における半導体装置とは、トランジスタやダイオード等の半導体素子を含むデバイスである。また、本発明における配線は、電極間等を結ぶ狭義の配線のみでなく、Cu薄膜からなる電極をも含むものであり、例えば、液晶パネルディスプレイ装置の薄膜トランジスタ等に形成されたCu薄膜からなる電極、及び、それらの電極間や素子電極と透明導電膜等の画素電極とを結ぶCu薄膜からなる配線等を意味する。
本発明の平面表示パネルは、駆動用半導体装置の素子電極と透明導電膜との間の配線を、100℃以上の加熱処理やエッチングにおける薬剤浸漬処理においてもその接触抵抗が増加することのないCu薄膜からなる配線とすることにより、透明導電膜に直接積層された配線を有する平面表示パネル、すなわち、透明導電膜と直接積層した配線構造を有する平面表示パネルとすることができたものである。これにより、バリア層の形成を不要として、その生産性を格段に向上させることができる。また、Cu薄膜からなる配線はその比抵抗が非常に小さいことから、信号遅延の少ない薄膜トランジスタ等の半導体装置を得ることができ、容易に大型で高精細の平面表示パネルを製造することが可能なる。
また、前記Cu薄膜の酸素含有量を100ppm以下とすることにより、その耐熱性を向上させることができ、ヒロックの発生による断線等を低減して、信頼性の高い平面表示パネルを製造することが可能となる。
また、本発明のCuスパッタリングターゲットによれば、上記のような優れた特性を有するCu薄膜からなる配線を容易に、安定して形成することが可能となる。
以下において、本発明について詳細に説明する。なお、薄膜トランジスタ等の半導体装置を構成する各種の素子に形成された電極、及び、それらの電極間や素子電極と透明導電膜等の画素電極とを結ぶ配線は、耐熱性や電気抵抗等の要求される特性が類似しており、同一の材料により形成することができることから、本発明においては、前述のように、これらの電極及び配線を総称して配線と称する。
本発明の液晶表示パネル等の平面表示パネルは、配線の少なくともひとつが、Cu薄膜からなり、かつ、透明導電膜と直接積層した配線構造を有するものである。Cu薄膜は100℃以上の加熱処理やエッチングにおけるアルカリ溶液等の薬剤浸漬処理においてもその接触抵抗が増加することがないため、Al合金からなる配線のように、製造プロセス中の加熱処理やアルカリ溶液等の薬剤浸漬処理における元素の相互拡散による配線膜の酸化や透明導電膜の還元による透過率の低下等を防止するためのMoやCrなどからなるバリア層を形成する必要がなく、その生産性を格段に向上させることができるものである。また、Cu薄膜からなる配線は、従来使用されてきた比抵抗25μΩcm程度のCr薄膜や比抵抗15μΩcm程度のMo薄膜と比べて、その比抵抗が格段に小さいことから、信号遅延の少ない半導体装置を得ることができ、容易に大型で高精細の平面表示パネルを製造することができるものである。
本発明のCu薄膜からなる配線の形成には、スパッタリングや真空蒸着、イオンプレーティング等の真空成膜法や、めっき法などの湿式法を用いる事が出来る。最近、液晶パネルの基板が大型化し1m角以上のものが使用されるようになっており、このような大型基板に均一に生産性良く薄膜を形成する方法としてスパッタリング法が特に望ましい。
本発明の平面表示パネルに用いられる透明導電膜としては、低抵抗率、透過率の観点からITO膜やZnO膜、あるいは、ZnOにAl、In、V、Ga、B、Y、Ti、Scから選ばれる1種以上の元素を0.01〜5原子%含有した透明導電膜が望ましい。
また、本発明のスパッタリングターゲットは、液晶表示パネル等の平面表示パネルのCu薄膜を形成するために用いるスパッタリングターゲットであって、ターゲット中の酸素含有量を100ppm以下としたものである。ターゲット中の酸素含有量を100ppm以下とする事により酸素含有量100ppm以下のCu薄膜を得る事ができる。また、アーキング等の異常放電が少なくなり、安定な放電特性が得られる。
なお、本発明のCuスパッタリングターゲットは、スパッタリング時における放電安定性を確保する観点から、Cuと金属間化合物を形成する元素の含有量を100ppm以下とすることが好ましい。
本発明のCuスパッタリングターゲットは、粒径が1〜100μm程度の原料粉末をホットプレス法(HP法)や熱間静水圧法(HIP法)などの粉末冶金技術を使用したり、また、原料粉を溶解して鋳造法を使用してインゴットを作製し、さらにそれを、圧延や押し出し法などにより成形し、さらに、所定の形状に加工して製造することができる。また必要に応じて、無酸素銅などからなるバッキングプレートにボンディングして使用する。スパッタリングターゲット中の酸素含有量低減の観点では、上記の粉末冶金法よりも溶解鋳造法のほうが好ましい。また、炭素、酸素、窒素、水素、硫黄を除いた不純物の総量を100ppm以下とする事も、異常放電低減の観点から望ましい。
放電安定性などの観点から、本発明のCuスパッタリングターゲットのターゲット材の相対密度は98%以上、より好ましくは、99%以上であることが好ましい。
また、ターゲット材を構成するグレインの大きさを1000μm以下とする事が放電安定性の観点から望ましい。このグレインの大きさは500μm以下とすることがさらに好ましい。ここで、グレインとは、同じ結晶方位を有する領域を意味する。このグレインは、例えば、表面を陽極酸化させて、偏光顕微鏡を使用することにより観察可能である。
単一金属からなるスパッタリングターゲットを用いた場合のスパッタリング中の異常放電や特性劣化の原因としては、下記の原因が考えられる。
(1)スパッタリングターゲット中の酸化物異物
(2)スパッタリングターゲットの大きな表面粗さ
(1)のターゲット中に酸化物異物が存在する場合、ターゲット母材よりも酸化物異物のほうが抵抗率が大きく、スパッタリング中に電荷が蓄積されやすい。電荷蓄積量が多くなると、アーキングなどの異常放電の原因となる事から酸化物異物は少ない方が好ましい。この事から、ターゲット中の酸素含有量は少ないほど好ましく、100ppm以下が特に好ましい。
(1)スパッタリングターゲット中の酸化物異物
(2)スパッタリングターゲットの大きな表面粗さ
(1)のターゲット中に酸化物異物が存在する場合、ターゲット母材よりも酸化物異物のほうが抵抗率が大きく、スパッタリング中に電荷が蓄積されやすい。電荷蓄積量が多くなると、アーキングなどの異常放電の原因となる事から酸化物異物は少ない方が好ましい。この事から、ターゲット中の酸素含有量は少ないほど好ましく、100ppm以下が特に好ましい。
(2)のスパッタリングターゲットの表面粗さが大きい場合、スパッタリングが進むにつれ、鋭角な場所で電界集中により異常放電が起きやすくなる。ターゲット材を構成するグレインが大きい場合、スパッタリングが進むにつれ、表面粗さが大きくなりやすくなる事、また、ターゲットの密度が小さいと、ターゲット中の多くの空洞が表面に現れ、鋭角な部分が多くなる事等により異常放電が発生しやすくなる。
このため、スパッタリングターゲットを構成するターゲット材のグレインは1000μm以下とする事が好ましく、さらに好ましくは500μm以下である。また、ターゲット材の密度は98%以上が好ましく、さらに好ましくは99%以上である。
以下に実施例を示して本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順、製造方法などは本発明の趣旨を逸脱しない限り変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものでない。
(実施例1)
図3は透明導電膜との接触抵抗(Rc)を測定するために使用した薄膜積層体の形状を示す平面図である。この薄膜積層体はガラス基板上に形成された幅2mm、長さ40mmの透明導電膜と、該透明導電膜と直交し、これを覆うように形成された幅1mm、長さ8mmの6本のメタル膜からなるものであり、具体的には、ガラス基板(コーニング#1737)上に、図1に示す形状のマスクを用いて透明導電膜を形成した後、図2に示す形状のマスクを用いてCu薄膜等のメタル膜電極を形成して作製する(薄膜積層体A)。
図3は透明導電膜との接触抵抗(Rc)を測定するために使用した薄膜積層体の形状を示す平面図である。この薄膜積層体はガラス基板上に形成された幅2mm、長さ40mmの透明導電膜と、該透明導電膜と直交し、これを覆うように形成された幅1mm、長さ8mmの6本のメタル膜からなるものであり、具体的には、ガラス基板(コーニング#1737)上に、図1に示す形状のマスクを用いて透明導電膜を形成した後、図2に示す形状のマスクを用いてCu薄膜等のメタル膜電極を形成して作製する(薄膜積層体A)。
さらに、上記においてメタル膜電極の上に、それを覆うように形成された透明導電膜を有する薄膜積層体、すなわち、ガラス基板(コーニング#1737)上に、図2に示す形状のマスクを用いてCu薄膜等のメタル膜電極を形成した後、図1に示す形状のマスクを用いて透明導電膜を形成した薄膜積層体を作製する(薄膜積相体B)。
本実施例では、透明導電膜としてDCスパッタリング法にてITO薄膜を形成する。Cu薄膜はCuターゲット(純度:4N)を使用して、DCマグネトロンスパッタ装置により形成した。より具体的には以下のようにして薄膜積層体を作製し、以下のようにしてCu薄膜とITO膜との接触抵抗(Rc)を測定した。
薄膜積層体A
(1)図1に示すようなマスクを使用してガラス基板(コーニング#1737)上にITO薄膜(In2O3−10wt.%SnO2)(膜厚:100nm)を形成する。
薄膜積層体A
(1)図1に示すようなマスクを使用してガラス基板(コーニング#1737)上にITO薄膜(In2O3−10wt.%SnO2)(膜厚:100nm)を形成する。
(2)次いで図2に示すようなマスクを使用してCu薄膜(膜厚:200nm)を成膜して、メタル膜電極を形成する。
薄膜積層体B
(1)図2に示すようなマスクを使用してガラス基板(コーニング#1737)上にCu薄膜(膜厚:200nm)を成膜して、メタル膜電極を形成する。
薄膜積層体B
(1)図2に示すようなマスクを使用してガラス基板(コーニング#1737)上にCu薄膜(膜厚:200nm)を成膜して、メタル膜電極を形成する。
(2)次いで図1に示すようなマスクを使用してITO薄膜(In2O3−10wt.%SnO2)(膜厚:100nm)を形成する。
接触抵抗(Rc)の測定
(1)メタル膜電極間の抵抗を測定する。
接触抵抗(Rc)の測定
(1)メタル膜電極間の抵抗を測定する。
(2)メタル膜電極の間隔(メタル膜電極間の透明導導電膜の長さ)と抵抗値との関係をグラフ化する(図4)。
(3)図4のY切片の値の1/2を接触抵抗(Rc)として算出する。
窒素雰囲気中350℃、60分の熱処理前後でのCu薄膜とITO薄膜との接触抵抗(Rc)の測定結果を表1に示す。なお、薄膜積層体Aにより得られた接触抵抗の値は表1の下段(下層ITO/上層Cu)に、薄膜積層体Bにより得られた接触抵抗の値は表1の上段(下層Cu/上層ITO)に示す。また、同時に作製したCu単層薄膜の抵抗率は、350℃、60分の熱処理後で2μΩcmであった。
実施例1と同様にして透明導電膜とCu薄膜との薄膜積層体を作製した。ただし、本実施例の場合、透明導電膜としてITO薄膜の代わりにZnO−2.5wt%Al2O3膜を形成して薄膜積層体を作製した。
窒素雰囲気中350℃、60分の熱処理前後でのCu薄膜とZnO−2.5wt%Al2O3膜との接触抵抗(Rc)の測定結果を表2に示す。なお、薄膜積層体A(ただし、透明導電膜はIn2O3−10wt.%SnO2膜ではなくZnO−2.5wt%Al2O3膜)により得られた接触抵抗の値は表2の下段(下層ZAO/上層Cu)に、薄膜積層体B(ただし、透明導電膜はIn2O3−10wt.%SnO2膜ではなくZnO−2.5wt%Al2O3膜)により得られた接触抵抗の値は表2の上段(下層Cu/上層ZAO)に示す。
窒素雰囲気中350℃、60分の熱処理前後でのAlNd薄膜とITO薄膜との接触抵抗(Rc)の測定結果を表3に示す。なお、薄膜積層体A(ただし、メタル膜電極はCu薄膜ではなくAl−0.2at%Nd薄膜)を用いたものを比較例1−2、薄膜積層体B(ただし、メタル膜電極はCu薄膜ではなくAl−0.2at%Nd薄膜)を用いたものを比較例1−1とした。また、同時に作製したAlNd単層薄膜の抵抗率は、350℃、60分の熱処理後で3.5μΩcmであった。
窒素雰囲気中350℃、60分の熱処理前後でのMo薄膜とITO薄膜との接触抵抗(Rc)の測定結果を表3に示す。なお、薄膜積層体A(ただし、メタル膜電極はCu薄膜ではなくMo薄膜)を用いたものを比較例2−2、薄膜積層体B(ただし、メタル膜電極はCu薄膜ではなくMo薄膜)を用いたものを比較例2−1とした。また、同時に作製したMo単層薄膜の抵抗率は、350℃、60分の熱処理後で14μΩcmであった。
(実施例3)
Cu原材料を溶解し、鋳造法にてCuインゴットを作製した。この後、インゴットを加工し、100mm径×5mmtのターゲット材を完成させた。この後、バッキングプレートにボンディングを施し、スパッタリングターゲットを作製した。本ターゲットの酸素含有量は30ppmであり、相対密度は、99.99%であった(実施例3−1)。
Cu原材料を溶解し、鋳造法にてCuインゴットを作製した。この後、インゴットを加工し、100mm径×5mmtのターゲット材を完成させた。この後、バッキングプレートにボンディングを施し、スパッタリングターゲットを作製した。本ターゲットの酸素含有量は30ppmであり、相対密度は、99.99%であった(実施例3−1)。
また、CuにDyを添加しその含有量が50ppmとなるように原材料を調製して、溶解し、鋳造法にてCuインゴットを作製した。この後、インゴットを加工し、100mm径×5mmtのターゲット材を完成させた。この後、バッキングプレートにボンディングを施し、スパッタリングターゲットを作製した。本ターゲットの酸素含有量は40ppmであり、相対密度は、99.99%であった(実施例3−2)。
上記実施例3−1、3−2のスパッタリングターゲット使用し、実施例1と同じDCマグネトロンスパッタ装置を用いて、ガラス基板(コーニング#1737)上に厚さ200nmのCu薄膜を作製し、得られた薄膜に実施例1と同様の熱処理を施した後、抵抗率を評価した。評価結果を表4に示す。
さらに、スパッタリングにおける放電時のアーキングの発生数の測定を行なった。スパッタ条件は下記の通りである。
・スパッタガス:Ar
・ガス圧力:0.7Pa
・電力密度:22W/cm2
アーキングの評価は、スパッタカソードの電力ケーブルにコイルを巻き、アークの際にコイルに誘起される15mV以上のパルス数を計測し、単位時間(1秒)あたりのパルス数をアーク密度として測定した。アーク密度の測定結果を表4に示す。
・スパッタガス:Ar
・ガス圧力:0.7Pa
・電力密度:22W/cm2
アーキングの評価は、スパッタカソードの電力ケーブルにコイルを巻き、アークの際にコイルに誘起される15mV以上のパルス数を計測し、単位時間(1秒)あたりのパルス数をアーク密度として測定した。アーク密度の測定結果を表4に示す。
Claims (7)
- 透明導電膜に直接積層された配線を有する平面表示パネルであって、前記配線がCu薄膜からなることを特徴とする平面表示パネル。
- 透明導電膜がITO膜であることを特徴とする請求項1に記載の平面表示パネル。
- 透明導電膜がZnO膜、又は、Al、In、V、Ga、B、Y、Ti、Scから選ばれる1種以上の元素を0.01〜5原子%含有したZnO膜からなることを特徴とする請求項1に記載の平面表示パネル。
- Cu薄膜の酸素含有量が100ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の平面表示パネル。
- Cu薄膜がスパッタリング法により形成された薄膜である事を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の平面表示パネル。
- 平面表示パネルが液晶表示パネルである事を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の平面表示パネル。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の平面表示パネルに用いられるCu薄膜を形成するためのスパッタリングターゲットであって、酸素含有量が100ppm以下であることを特徴とするCuスパッタリングターゲット。
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---|---|---|---|---|
JP2009198634A (ja) * | 2008-02-20 | 2009-09-03 | Hitachi Displays Ltd | 液晶表示装置とその製造方法 |
JP2012107293A (ja) * | 2010-11-17 | 2012-06-07 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 酸化物薄膜の製造方法 |
US9316879B2 (en) | 2013-07-22 | 2016-04-19 | Samsung Display Co., Ltd. | Display apparatus and method of manufacturing the same |
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