JP2007264480A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 RthおよびReが下記式(1)〜(4)の関係を満たすポリマーフィルム。
−25nm≦Rth(548)≦25nm ・・・式(1)
0≦Rth(446)−Rth(548)≦50 ・・・式(2)
0≦Rth(548)−Rth(629)≦20 ・・・式(3)
0nm≦Re(548)≦5nm ・・・式(4)
式中、Rth(λ)は波長λnmで測定したRthの値を表す。
【選択図】なし
Description
さらに偏光板保護フィルムの有するレターデーションを低減させることにより、視野角依存性を改良する方法も提案されている(特許文献8参照)。
すなわち上記課題は、以下の手段によって解決された。
(1) RthおよびReが下記式(1)〜(4)の関係を満たすポリマーフィルム。
−25nm≦Rth(548)≦25nm ・・・式(1)
0≦Rth(446)−Rth(548)≦50 ・・・式(2)
0≦Rth(548)−Rth(629)≦20 ・・・式(3)
0nm≦Re(548)≦5nm ・・・式(4)
式中、Rth(λ)は波長λnmで測定したRthの値を表す。
(2)セルロースアシレートを主として含む(1)に記載のポリマーフィルム。
(3)250nm〜400nmの波長領域に少なくとも1つの吸収極大を有する化合物を1質量%〜30質量%含有する(1)または(2)に記載のポリマーフィルム。
(4)アシル置換度が2.90〜3.00のセルロースアシレートを主として含む(1)〜(3)のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
(5)総アシル置換度が2.70〜3.00の混合脂肪酸セルロースエステルを主として含む(1)〜(3)のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
(6)下記式(B)で表される化合物を少なくとも1種含有する、(1)〜(5)のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
式(B)
(7)重量平均分子量が500〜10,000のアクリル系ポリマーを含有する、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
(8)(1)〜(7)のいずれか1項に記載のポリマーフィルムを含む偏光板保護フィルム。
(9)偏光子と、該偏光子の少なくとも片側に配置された保護フィルムとを有し、該保護フィルムが、(1)〜(7)のいずれか1項に記載のポリマーフィルムである偏光板。
(10)液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板を有する液晶表示装置であって、前記偏光板が偏光子およびその両側に配置された2枚の保護フィルムからなり、前記偏光板の前記液晶セル側保護フィルムの少なくとも1枚が(1)〜(7)のいずれか1項に記載の偏光板保護フィルムである液晶表示装置。
(11)前記液晶セルがIPSモードである(10)に記載の液晶表示装置。
[フィルムのレターデーション]
本発明の順波長分散低レターデーションフィルムは下記式(1)〜(4)の関係を満たす。
−25nm≦Rth(548)≦25nm ・・・式(1)
0≦Rth(446)−Rth(548)≦50 ・・・式(2)
0≦Rth(548)−Rth(629)≦20 ・・・式(3)
0nm≦Re(548)≦5nm ・・・式(4)
式(1)においてRth(548)は−10nm〜10nmが好ましく、−5nm〜5nmがより好ましい。
また、式(2)においてRth(446)−Rth(548)は5nm〜30nmがさらに好ましく、10nm〜25nmが最も好ましい。
また、式(3)においてRth(548)−Rth(629)は0nm〜15nmがさらに好ましく2nm〜10nmが最も好ましい。
また、式(4)においてRe(548)は0nm〜3nm〜がさらに好ましい。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基に、以下の式(1)および式(2)よりRthを算出することもできる。
注記:
上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。
式(1)におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnxおよびnyに直交する方向の屈折率を表す。
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレタデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する: セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)がさらに算出される。
次に、本発明に用いることのできるセルロースアシレートについて説明する。
セルロースアシレートの置換度は、セルロースの構成単位((β)1,4−グリコシド結合しているグルコース)に存在している、3つの水酸基がアシル化されている割合を意味する。本発明においてセルロースアシレートの置換度(アシル化度)は、例えば、置換度はC13−NMRにおけるアシル基中のカルボニル炭素のピーク強度から求めることができる。
(式中、αxは、分極率テンソルを対角化後に得られる固有値の内、最大の成分であり;αyは、分極率テンソルを対角化後に得られる固有値の内、二番目に大きい成分であり;αzは、分極率テンソルを対角化後に得られる固有値の内、最小の成分である。)
置換基の分極率異方性はGaussian03(Revision B.03、米ガウシアン社ソフトウェア)を用いて計算できる。本発明において、分極率異方性はB3LYP/6−31G*レベルで最適化された構造を用いて、セルロースの構成単位であるβ−グルコース環上の水酸基に連結する置換基を水酸基の酸素原子を含む部分構造としてB3LYP/6−311+G**レベルで分極率を計算し、得られた分極率テンソルを対角化した後、対角成分より算出した。
DSB2+DSB3−DSB6≧−0.1 ・・・式(A1)
DSA2+DSA3+DSA6>DSB2+DSB3+DSB6 ・・・式(A2)
1.5≦DSA2+DSA3+DSA6+DSB2+DSB3+DSB6≦3.0・・・式(A3)
ここで、DSAβはアセチル基のβ位の置換度、DSBβは置換基Bのβ位の置換度をそれぞれ表す。
式(A1)はさらに好ましくは、
DSB2+DSB3−DSB6≧0
であり、最も好ましくは、
DSB2+DSB3−DSB6≧0.2
である。
また、式(A2)はさらに好ましくは、
DSA2+DSA3+DSA6>DSB2+DSB3+DSB6+0.5
であり、最も好ましくは、
DSA2+DSA3+DSA6>DSB2+DSB3+DSB6+1.0
である。
式(A3)はさらに好ましくは、
2.0≦DSA2+DSA3+DSA6+DSB2+DSB3+DSB6≦3.0
であり、最も好ましくは、
2.4≦DSA2+DSA3+DSA6+DSB2+DSB3+DSB6≦3.0
である。
置換度が上記関係を満たすことにより、より膜厚方向のレターデーションが小さく、また透水性や含水率を低減させたセルロースアシレートフィルムが得られる。
本発明におけるセルロースアシレートフィルムは波長分散制御剤を含有することが好ましい。ここで、「波長分散制御剤」とはフィルムのレターデーションの波長分散を調節する化合物である。
本発明において波長分散調節剤の吸収極大はメチレンクロライド、メタノール、テトラヒドロフラン等の有機溶剤に0.01g/L〜0.1g/Lの濃度で溶解し、例えば(株)島津製作所製の分光光度計UV−3500等を用いて吸収スペクトルを測定することにより求めることができる。
ここで、Q1およびQ2はそれぞれXY以外の置換基を有していてもよい。
一般式(VII) Q1−Q2−OH
(式中、Q1は1,3,5−トリアジン環、Q2は芳香族環を表す。)
一般式(VII)としてさらに好ましくは下記一般式(VII−A)で表される化合物である。
アルキル基としての基R1〜R10、R12〜R14、R16およびR17は、枝分かれもしくは枝分かれされたアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基、ドデシル基、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基またはオクタデシル基である。
Ar1、Ar2およびAr3はそれぞれアリール基または芳香族ヘテロ環を表し、Ar1、Ar2およびAr3で表されるアリール基として好ましくは炭素原子数6〜30のアリール基であり、単環であってもよいし、さらに他の環と縮合環を形成してもよい。また、可能な場合には置換基を有してもよく、置換基としては後述の置換基Tが適用できる。
一般式(VIII)中、Ar1、Ar2およびAr3で表されるアリール基としてより好ましくは炭素原子数6〜20、特に好ましくは炭素原子数6〜12のアリール基であり、例えばフェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
置換基Tとして好ましくはハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜30のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素原子数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素原子数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素原子数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1.2.2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−イル基)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素原子数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素原子数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素原子数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−4−イル基)、アルキニル基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル基、p−トリル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素原子数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素原子数6〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素原子数3〜20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素原子数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素原子数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素原子数6〜30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素原子数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素原子数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p-クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素原子数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素原子数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜30の置換もしくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素原子数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N'−フェニルカルバモイル)スルファモイル基)、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基)、アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素原子数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素原子数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイルベンゾイル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素原子数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−tert−ブチルフェノキシカルボニル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは、炭素原子数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基)、アリールおよびヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素原子数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素原子数3〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素原子数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基)、シリル基(好ましくは、炭素原子数3〜30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル基)を表わす。 上記の置換基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去りさらに上記の基で置換されていても良い。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル基、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基、アセチルアミノスルホニル基、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
本発明における波長分散制御剤の添加方法は、アルコールやメチレンクロライド、ジオキソランの有機溶媒に波長分散制御剤を溶解してから、セルロースアシレート溶液(ドープ)に添加してもよいし、または直接ドープ組成中に添加してもよい。
本発明で採用する低レターデーションフィルムが、低レターデーションセルロースアシレートフィルムである場合、レターデーション低減剤として、セルロースアシレートフィルムとの親和性が高い化合物を含むことが好ましい。
本発明におけるレターデーション低減剤としては、下記一般式(X)で表される化合物が、レターデーション低減効果が大きく好ましい。
また、R1およびR2の炭素原子数の総和が10以上であることが特に好ましい。置換基としてはフッ素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、スルホン基およびスルホンアミド基が好ましく、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、スルホン基およびスルホンアミド基が特に好ましい。また、アルキル基は直鎖であっても、分岐であっても、環状であってもよく、炭素原子数1〜25のものが好ましく、6〜25のものがより好ましく、6〜20のもの(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、アミル基、イソアミル基、tert−アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ビシクロオクチル基、ノニル基、アダマンチル基、デシル基、tert−オクチル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、ジデシル基)が特に好ましい。
アリール基としては炭素原子数が6〜30のものが好ましく、6〜24のもの(例えば、フェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、トリフェニルフェニル基)が特に好ましい。
一般式(X)で表される化合物の好ましい例を下記に示すが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。ここで、Priはイソプロピル基を表す。
本発明におけるセルロースアシレートフィルムは、ソルベントキャスト法により製造することができる。ソルベントキャスト法では、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフィルムを製造する。
前記エーテル、ケトンおよびエステルは、環状構造を有していてもよい。また、前記エーテル、ケトンおよびエステルの官能基(すなわち、−O−、−CO−およびCOO−)のいずれかを2つ以上有する化合物も、前記有機溶媒として用いることができる。前記有機溶媒は、アルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。2種類以上の官能基を有する有機溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する溶媒の上述の好ましい炭素原子数範囲内であることが好ましい。
前記炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンが含まれる。
前記炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが含まれる。
また、2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが含まれる。
また、2種類以上の有機溶媒を混合して用いてもよい。
本発明における順波長分散セルロースアシレートフィルムの厚みは10μm〜200μmが好ましく、20μm〜150μmがさらに好ましく、30μm〜100μmが最も好ましい。
本発明における順波長分散セルロースアシレートフィルムはアルカリ鹸化処理することによりポリビニルアルコールのような偏光子の材料との密着性を付与し、偏光板保護フィルムとして用いることができる。
(偏光子)
次に本発明における偏光板に用いられる偏光子について説明する。
本発明における偏光子は、ポリビニルアルコール(PVA)と二色性分子から構成することが好ましいが、特開平11−248937号公報に記載されているようにPVAやポリ塩化ビニルを脱水、脱塩素することによりポリエン構造を生成し、これを配向させたポリビニレン系偏光子も使用することができる。
PVAのケン化度は特に限定されないが、溶解性等の観点から80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの重合度は特に限定されないが、1000〜10000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。
PVAのシンジオタクティシティーは、特許2978219号明細書に記載されているように耐久性を改良するため55%以上が好ましいが、特許第3317494号に記載されているように45〜52.5%であることも好ましく用いることができる。
PVAフィルムの結晶化度は、特に限定されないが、特許第3251073号、に記載されている平均結晶化度(Xc)50〜75質量%や、面内の色相バラツキを低減させるため、特開2002−236214号公報に記載されている結晶化度38%以下のPVAフィルムを用いることができる。
前記偏光子の好ましい膜厚としては、5μm〜40μmが好ましく、さらに好ましくは10μm〜30μmである。また、偏光子の厚さと上述する保護フィルムの厚さの比を、特開2002−174727号公報に記載されている0.01≦A(偏光子膜厚)/B(保護フィルム膜厚)≦0.16範囲とすることも好ましい。
さらに、保護フィルムの遅相軸と偏光子の吸収軸との交差角は、任意の値でよいが、平行もしくは45±20゜の方位角であることが好ましい。
次に、本発明における偏光板の製造工程について説明する。
本発明における偏光板の製造工程は、膨潤工程、染色工程、硬膜工程、延伸工程、乾燥工程、保護フィルム貼り合わせ工程、貼り合わせ後乾燥工程から構成されることが好ましい。染色工程、硬膜工程、延伸工程の順序を任意に変えること、また、いくつかの工程を組み合わせて同時に行っても構わない。また、特許第3331615号明細書に記載されているように、硬膜工程の後に水洗することも好ましく行うことができる。
また、膨潤工程の温度、時間は、任意に定めることができるが、10℃〜60℃、5秒〜2000秒が好ましい。
また、特許第3145747号明細書に記載されているように、染色液にホウ酸、ホウ砂等のホウ素系化合物を添加してもよい。
貼り合わせ後乾燥条件は、特開2002−86554号公報に記載の方法に従うが、好ましい温度範囲は30℃〜100℃であり、好ましい乾燥時間は30秒〜60分である。また、特開平07−325220号公報に記載されているように温湿度管理をした雰囲気でエージングすることも好ましい。
(1)透過率および偏光度
本発明における偏光板の好ましい単板透過率は42.5%〜49.5%であるが、さらに好ましくは42.8%〜49.0%である。下記式4で定義される偏光度の好ましい範囲は99.900%〜99.999%であり、さらに好ましくは99.940%〜99.995%である。平行透過率の好ましい範囲は36%〜42%であり、直交透過率の好ましい範囲は、0.001%〜0.05%である。
平行透過率は、特開2001−083328号公報や特開2002−022950号公報に記載されているように波長依存性が小さくてもよい。偏光板をクロスニコルに配置した場合の光学特性は、特開2001−091736号公報の[0007]に記載されている範囲であってもよく、平行透過率と直交透過率との関係は、特開2002−174728号公報の[0006]に記載されている範囲内であってもよい。
偏光板の波長440nmにおける平行透過率と直交透過率、平行透過率、波長550nmにおける平行透過率と直交透過率、波長610nmにおける平行透過率と直交透過率が、特開2002−258042号公報の[0012]や特開2002−258043号公報の[0012]に記載された範囲とすることも好ましく行うことができる。
本発明における偏光板の色相は、CIE均等知覚空間として推奨されているL*a*b*表色系における明度指数L*およびクロマティクネス指数a*とb*を用いて好ましく評価される。
L*、a*、b*の定義は、例えば、東京電機大学出版局刊、色彩光学等に記載されている。
偏光板をクロスニコルに配置して波長550nmの光を入射させる場合の、垂直光を入射させた場合と、偏光軸に対して45度の方位から法線に対し40°の角度で入射させた場合の、透過率比やxy色度差を特開2001−166135号公報や特開2001−166137号公報に記載された範囲とすることも好ましい。また、特開平10−068817号公報に記載されているように、クロスニコル配置した偏光板積層体の垂直方向の光透過率(T0)と、積層体の法線から60°傾斜方向の光透過率(T60)との比(T60/T0)を10000以下としたり、特開2002−139625号公報に記載されているように、偏光板に法線から仰角80°までの任意な角度で自然光を入射させた場合に、その透過スペクトルの520〜640nmの波長範囲において波長域20nm以内における透過光の透過率差を6%以下としたり、特開平08−248201号公報に記載されている、フィルム上の任意の1cm離れた場所における透過光の輝度差が30%以内とすることも好ましい。
(4−1)湿熱耐久性
60℃、相対湿度95%の雰囲気に500時間放置した場合のその前後における光透過率および偏光度の変化率が絶対値に基づいて3%以下であることが好ましい。特に光透過率の変化率は2%以下、また、偏光度の変化率は絶対値に基づいて1.0%以下であることが好ましい。また、特開平07−077608号公報に記載されているように80℃、相対湿度90%、500時間放置後の偏光度が95%以上、単体透過率が38%以上であることも好ましい。
80℃、ドライ雰囲気下に500時間放置した場合のその前後における光透過率および偏光度の変化率も絶対値に基づいて3%以下であることが好ましい。特に、光透過率の変化率は2%以下、また、偏光度の変化率は絶対値に基づいて1.0%以下、さらには0.1%以下であることが好ましい。
さらに、特開平06−167611号公報に記載されているように80℃で2時間放置した後の収縮率を0.5%以下としたり、ガラス板の両面にクロスニコル配置した偏光板積層体を69℃の雰囲気中で750時間放置した後のx値およびy値を特開平10−068818号公報に記載されている範囲内としたり、80℃、相対湿度90%の雰囲気中で200時間放置処理後のラマン分光法による105cm-1および157cm-1のスペクトル強度比の変化を、特開平08−094834号公報や特開平09−197127号公報に記載された範囲とすることも好ましく行うことができる。
PVAの配向度は高い程良好な偏光性能が得られるが、偏光ラマン散乱や偏光FT−IR等の手段によって算出されるオーダーパラメーター値として0.2〜1.0が好ましい範囲である。また、特開昭59−133509号公報に記載されているように、偏光子の全非晶領域の高分子セグメントの配向係数と占領分子の配向係数(0.75以上)との差を少なくとも0.15としたり、特開平04−204907号公報に記載されているように偏光子の非晶領域の配向係数を0.65〜0.85としたり、I3-やI5-の高次ヨウ素イオンの配向度を、オーダーパラメーター値として0.8〜1.0とすることも好ましく行うことができる。
特開2002−006133号公報に記載されているように、80℃で30分加熱したときの単位幅あたりの吸収軸方向の収縮力を4.0N/cm以下としたり、特開2002−236213号公報に記載されているように、偏光板を70℃の加熱条件下に120時間置いた場合に、偏光板の吸収軸方向の寸法変化率および偏光軸方向の寸法変化率を、共に±0.6%以内としたり、偏光板の水分率を特開2002−090546号公報に記載されているように3質量%以下とすることも好ましく行うことができる。さらに、特開2000−249832号公報に記載されているように延伸軸に垂直な方向の表面粗さを中心線平均粗さに基づいて0.04μm以下としたり、特開平10−268294号公報に記載されているように透過軸方向の屈折率n0を1.6より大きくしたり、偏光板の厚みと保護フィルムの厚みの関係を特開平10−111411号公報の[0004]に記載された範囲とすることも好ましく行うことができる。
本発明における偏光板は、ディスプレイの視認性向上のための反射防止フィルム、輝度向上フィルムや、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア(防眩)層等の機能層を有する光学フィルムと複合した機能化偏光板として好ましく使用される。
本発明における偏光板は反射防止フィルムと組み合わせて使用することができる。反射防止フィルムは、フッ素系ポリマー等の低屈折率素材を単層付与しただけの反射率1.5%程度のフィルム、もしくは薄膜の多層干渉を利用した反射率1%以下のフィルムのいずれも使用できる。本発明では、透明支持体上に低屈折率層、および低屈折率層より高い屈折率を有する少なくとも一層の層(即ち、高屈折率層、中屈折率層)を積層した構成が好ましく使用される。また、日東技報,vol.38,No.1,May,2000,26頁〜28頁や特開2002−301783号公報などに記載された反射防止フィルムも好ましく使用できる。
各層の屈折率は以下の関係を満足する。
反射防止フィルムに用いる透明支持体は、前述の偏光子の保護フィルムに使用する透明ポリマーフィルムを好ましく使用することができる。
前記含シリコーン化合物はポリシロキサン構造を有する化合物が好ましいが、反応性シリコーン(例えば、サイラプレーン(チッソ(株)製)や両末端にシラノール基含有のポリシロキサン(特開平11−258403号公報)等を使用することもできる。シランカップリング剤等の有機金属化合物と特定のフッ素含有炭化水素基含有のシランカップリング剤とを触媒共存下に縮合反応で硬化させてもよい(特開昭58−142958号公報、同58−147483号公報、同58−147484号公報、特開平9−157582号公報、同11−106704号公報、特開2000−117902号公報、同2001−48590号公報、同2002−53804号公報記載の化合物等)。
低屈折率層には、上記以外の添加剤として充填剤(例えば、二酸化珪素(シリカ)、含フッ素粒子(フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム)等の一次粒子平均径が1〜150nmの低屈折率無機化合物、特開平11−3820号公報の段落番号[0020]〜[0038]に記載の有機微粒子等)、シランカップリング剤、滑り剤、界面活性剤等を含有させることも好ましく行うことができる。
低屈折率層の膜厚は、30〜200nmであることが好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましく、60〜120nmであることが最も好ましい。
このような超微粒子は、粒子表面を表面処理剤で処理したり(シランカップリング剤等:特開平11−295503号公報、同11−153703号公報、特開2000−9908号公報、アニオン性化合物或は有機金属カップリング剤:特開2001−310432号公報等)、高屈折率粒子をコアとしたコアシェル構造としたり(特開2001−166104号公報等)、特定の分散剤併用する(例えば、特開平11−153703号公報、米国特許第6,210,858B1明細書、特開2002−2776069号公報等)等の態様で使用することができる。
前記高屈折率層の屈折率は、1.70〜2.20であることが好ましい。高屈折率層の厚さは、5nm〜10μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましい。
前記中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.70であることが好ましい。
本発明における偏光板は、輝度向上フィルムと組み合わせて使用することができる。輝度向上フィルムは、円偏光もしくは直線偏光の分離機能を有しており、偏光板とバックライトとの間に配置され、一方の円偏光もしくは直線偏光をバックライト側に後方反射もしくは後方散乱する。バックライト部からの再反射光は、部分的に偏光状態を変化させ、輝度向上フィルムおよび偏光板に再入射する際、部分的に透過するため、この過程を繰り返すことにより光利用率が向上し、正面輝度が1.4倍程度に向上する。輝度向上フィルムとしては異方性反射方式および異方性散乱方式が知られており、いずれも本発明における偏光板と組み合わせることができる。
本発明における偏光板は、さらに、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア(防眩)層、ガスバリア層、滑り層、帯電防止層、下塗り層や保護層等を設けた機能性光学フィルムと組み合わせて使用することも好ましい。また、これらの機能層は、前述の反射防止フィルムにおける反射防止層、あるいは光学異方性層等と同一層内で相互に複合して使用することも好ましい。これらの機能層は、偏光子側および偏光子と反対面(より空気側の面)のどちらか片面、もしくは両面に設けて使用できる。
本発明における偏光板は耐擦傷性等の力学的強度を付与するため、ハードコート層を透明支持体の表面に設けた機能性光学フィルムと組み合わせることが好ましく行われる。ハードコート層を、前述の反射防止フィルムに適用して用いる場合は、特に、透明支持体と高屈折率層の間に設けることが好ましい。
前記ハードコート層は、光および/または熱による硬化性化合物の架橋反応、または、重合反応により形成されることが好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、又加水分解性官能基含有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。ハードコート層の具体的な構成組成物としては、例えば、特開2002−144913号公報、同2000−9908号公報、国際公開第00/46617号パンフレット等記載のものを好ましく使用することができる。
ハードコート層の膜厚は、0.2μm〜100μmであることが好ましい。
ハードコート層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
前方散乱層は、本発明における偏光板を液晶表示装置に適用した際の、上下左右方向の視野角特性(色相と輝度分布)改良するために使用される。本発明では、前方散乱層は屈折率の異なる微粒子をバインダー分散した構成が好ましく、例えば、前方散乱係数を特定化した特開11−38208号公報、透明樹脂と微粒子との相対屈折率を特定範囲とした特開2000−199809号公報、ヘイズ値を40%以上と規定した特開2002−107512号公報等の構成を使用することができる。また、本発明における偏光板をヘイズの視野角特性を制御するため、住友化学(株)の技術レポート「光機能性フィルム」31頁〜39頁に記載された「ルミスティ」と組み合わせて使用することも好ましく行うことができる。
アンチグレア(防眩)層は、反射光を散乱させ映り込みを防止するために使用される。アンチグレア機能は、液晶表示装置の最表面(表示側)に凹凸を形成することにより得られる。アンチグレア機能を有する光学フィルムのヘイズは、3〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがさらに好ましく、7〜20%であることが最も好ましい。
フィルム表面に凹凸を形成する方法は、例えば、微粒子を添加して膜表面に凹凸を形成する方法(例えば、特開2000−271878号公報等)、比較的大きな粒子(粒子サイズ0.05〜2μm)を少量(0.1〜50質量%)添加して表面凹凸膜を形成する方法(例えば、特開2000−281410号公報、同2000−95893号公報、同2001−100004号公報、同2001−281407号公報等)、フィルム表面に物理的に凹凸形状を転写する方法(例えば、エンボス加工方法として、特開昭63−278839号公報、特開平11−183710号公報、特開2000−275401号公報等記載)等を好ましく使用することができる。
次に本発明の液晶表示装置について説明する。
[液晶表示装置]
図2に示す液晶表示装置は、偏光子8および偏光子14と、光学異方性層10と、さらに視認側に配置された光拡散層7と、二枚の基板に挟持された液晶層からなる液晶セル12から構成される。
以上、模式図により、本発明の液晶表示装置を説明したが、図2〜図8に示した構成に限定されず、適宜、これらの組み合わせの構成にて用いられる。
(順波長分散低レターデーションフィルム101の作製)
<セルロースアシレート溶液の調製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Aを調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアシレート溶液A組成
――――――――――――――――――――――――――――――――
アセチル化度2.94、平均重合度310の
セルロースアセテート 100.0質量部
添加剤D−5 18.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 402.0質量部
メタノール(第2溶媒) 60.0質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
下記の組成物を分散機に投入し、撹拌して各成分を溶解し、マット剤溶液を調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
マット剤溶液組成
――――――――――――――――――――――――――――――――
平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子
(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)
2.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 75.0質量部
メタノール(第2溶媒) 12.7質量部
セルロースアシレート溶液A 10.3質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら撹拌して、各成分を溶解し、波長分散制御剤溶液を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――
波長分散制御剤溶液組成
―――――――――――――――――――――――――――――――
波長分散制御剤G 20.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 58.4質量部
メタノール(第2溶媒) 8.7質量部
セルロースアシレート溶液A 12.8質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――
(順波長分散低レターデーションフィルム102〜105の作製)
セルロースアシレートの種類、ならびに、添加剤の種類、添加量およびフィルムの厚みを表1の内容に変更した以外は上記と同様にして順波長分散フィルム102〜105を作製した。
(偏光板保護フィルム201〜202の作製)
セルロースアシレートの種類、ならびに、添加剤の種類、添加量およびフィルムの厚みを表1の内容に変更した以外は上記と同様にして偏光板保護フィルム201〜202を作製した。
“KOBRA−WR”(王子計測機器(株))を用いて25℃60%相対湿度の環境下で、本発明の順波長分散フィルム101〜105、および比較例の偏光板保護フィルム201〜202の446nm、548nm、628nmにおけるReおよびRthをそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(順波長分散低レターデーションフィルム101の鹸化処理)
作製した順波長分散フィルム101を、2.3mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で3分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、順波長分散フィルム101表面の鹸化処理を行った。
前記順波長分散低レターデーションフィルム101と同様にして順波長分散低レターデーションフィルム102〜105のセルロースアシレート表面をそれぞれ鹸化した。
<偏光板101の作製>
(偏光板保護フィルムの鹸化処理)
市販のセルロースアセテートフィルム(富士写真フイルム(株)製、富士タックTD80)を1.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で1分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。
延伸したポリビニルアルコールフィルムに、ヨウ素を吸着させて偏光子を作製し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、上記で鹸化処理した順波長分散レターデーションフィルム101を偏光子の片側に貼り付けた。偏光子の吸収軸とセルロースアシレートフィルムの遅相軸とは平行になるように配置した。
さらに上記で鹸化処理した市販のセルローストリアセテートフィルムを、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光子の反対側に貼り付けた。このようにして偏光板101を作製した。
(実施例5)
<偏光板102〜105の作製>
順波長分散フィルム102〜105についても実施例4と同様にして偏光板102〜105を作製した。
(偏光板201および202の作製)
比較例1で作製した偏光板保護フィルム201および202についても、実施例4と同様にして偏光板201および偏光板202を作製した。
<光学異方性層の作製> [光学異方性フィルムR−01]
厚さ80μm、Reが230nmの一軸延伸したポリカーボネートフィルムの両面に、一軸延伸ポリエステルフィルム製の熱収縮性フィルムをその遅相軸が直交するようにアクリル系粘着層を介して接着し、これを160℃に加熱して熱収縮性フィルムを収縮させながら延伸処理をしたのち、熱収縮性のフィルムを剥がして、光学異方性フィルムR−01を作製した。
[光学異方性フィルムR−02]
下記のセルロースアセテート溶液組成の各成分をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液Aを調製した。
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 318質量部
メタノール(第2溶媒) 47質量部
上記セルロースアセテート溶液Aの組成物 474質量部に上記レターデーション制御剤溶液43質量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、6.0質量部であった。
レターデーション上昇剤
配向膜塗布液の組成
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
[光学異方性フィルムR−03]
厚さ100μmのノルボルネン系フィルム(ゼオノア、日本ゼオン(株)製)を一軸延伸(温度180℃、連続延伸)した。得られたノルボルネン系フィルムの光学特性について評価したところ、Reが140nm、Rthが70nmであることを確認した。
[光学異方性フィルムR−04]
市販のセルロースアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製、Re=3nm、Rth=45nm)の表面をケン化後、このフィルム上に下記の組成の配向膜塗布液をワイヤーバーコーターで20ml/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、膜を形成した。次に、形成した膜にフィルムの遅相軸方向と平行の方向にラビング処理を施して配向膜を形成した。
配向膜塗布液の組成 下記の変性ポリビニルアルコール
10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
化合物B 0.2質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ディスコティック液晶性化合物 1.8g
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 0.2g
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 0.06g
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.02g
空気界面側配向剤(下記の化合物A) 0.01g
メチルエチルケトン 3.9g
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
これを金属の枠に貼り付けて、125℃の恒温槽中で3分間加熱し、ディスコティック液晶化合物を配向させた。次に、120W/cm高圧水銀灯を用いて、30秒間UV照射しディスコティック液晶化合物を架橋した。UV硬化時の温度を80℃として、位相差膜を得た。その後、室温まで放冷して、光学異方性フィルムR−04とした。
<光拡散層の作製>
[光拡散フィルムHC−01]
光拡散層を構成する透光性樹脂は、酸化ジルコニウム超微粒子分散物含有ハードコート塗布液(デソライトZ7404 JSR(株)製)100部、透光性樹脂DPHA(日本化薬製;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)57質量部を攪拌混合してメチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン(20/80質量比)溶液に溶解した後、塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.61であった。この溶液に透光性微粒子として、架橋ポリメチルメタクリレート系ビーズ(綜研化学製 MX150、粒子サイズ1.5μm、屈折率1.49)17質量部、および架橋ポリメチルメタクリレート系ビーズ(綜研化学製、MX300 粒子サイズ3.0μm、屈折率1.49)7質量部を混合してメチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン(20/80質量比)により固形分50%になるように調整したものを、トリアセチルセルロースフィルム(富士写真フイルム(株)製、TD−80U)上に、1.5μmポリメチルメタクリレート系ビーズの塗布量が0.42g/m2になるように塗布し、30℃で15秒間、90℃で20秒間乾燥の後、さらに窒素パージ下(酸素濃度100ppm)で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照射量50mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ光拡散フィルムHC−01を作製した。このフィルムの光拡散層乾燥膜厚は3.0μmであった。
<実装評価用IPSモード液晶セル>
市販のIPSモード液晶TV(CR−L26WA、LG電子製)の液晶セルを取り出し、視認者側およびバックライト側に貼られてあった偏光板を剥した。この液晶セルは、電圧無印加状態および黒表示時では液晶分子はガラス基板間で実質的に平行配向しており、その遅相軸方向は画面に対して水平方向であった。
バックライト側偏光板を、偏光板102〜105を用いた以外は、実施例11と同様にして、液晶表示装置102〜105をそれぞれ作製した。
実施例14において、視認側偏光板に用いる光学異方性フィルムして、光学異方性フィルムR−01の代わりに光学異方性フィルムR−02〜光学異方性フィルムR−04を用いた以外は、実施例14と同様にして、の液晶表示装置106〜108を作製した。
バックライト側偏光板を、偏光板201〜202を用いた以外は、実施例11と同様にして、液晶表示装置201〜202をそれぞれ作製した。
A:着色を感じない
B:微かに着色する
C:弱く着色する
D:強く着色する
2 画素電極
3 表示電極
4 ラビング方向
5a、5b 黒表示時の液晶化合物のダイレクター
6a、6b 白表示時の液晶化合物のダイレクター
7 光拡散層
8、14 偏光子
9、15 偏光子の吸収軸方向
10 光学異方性層
11 光学異方性層の遅相軸方向
12 液晶セル
13 液晶セルの液晶層の遅相軸方向
16、17、18、19 偏光子の保護フィルム
20 第二の光学異方性層
21 第一の光学異方性層
22 第一の光学異方性層の遅相軸方向
23 第二の光学異方性層
24 第一の光学異方性層
25 第一の光学異方性層の遅相軸方向
Claims (11)
- RthおよびReが下記式(1)〜(4)の関係を満たすポリマーフィルム。
−25nm≦Rth(548)≦25nm ・・・式(1)
0≦Rth(446)−Rth(548)≦50 ・・・式(2)
0≦Rth(548)−Rth(629)≦20 ・・・式(3)
0nm≦Re(548)≦5nm ・・・式(4)
式中、Rth(λ)は波長λnmで測定したRthの値を表す。 - セルロースアシレートを主として含む請求項1に記載のポリマーフィルム。
- 250nm〜400nmの波長領域に少なくとも1つの吸収極大を有する化合物を1質量%〜30質量%含有する請求項1または2に記載のポリマーフィルム。
- アシル置換度が2.90〜3.00のセルロースアシレートを主として含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
- 総アシル置換度が2.70〜3.00の混合脂肪酸セルロースエステルを主として含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
- 重量平均分子量が500〜10,000のアクリル系ポリマーを含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリマーフィルム。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマーフィルムを含む偏光板保護フィルム。
- 偏光子と、該偏光子の少なくとも片側に配置された保護フィルムとを有し、該保護フィルムが、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマーフィルムである偏光板。
- 液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板を有する液晶表示装置であって、前記偏光板が偏光子およびその両側に配置された2枚の保護フィルムからなり、前記偏光板の前記液晶セル側保護フィルムの少なくとも1枚が請求項1〜7のいずれか1項に記載の偏光板保護フィルムである液晶表示装置。
- 前記液晶セルがIPSモードである請求項10に記載の液晶表示装置。
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