JP2007264177A - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素回路上に形成された保護絶縁膜(平坦化膜)をドライエッチングにより容易にパターニングすることができる製造方法、及び、該製造方法により製造された表示装置を提供する。
【解決手段】表示画素PIXに設けられる画素電極15として反射金属層15aと酸化金属層15bとからなる電極構造を有する表示パネルにおいて、当該画素電極15に表示データに応じた発光駆動電流を供給する画素駆動回路DCの発光駆動トランジスタ(トランジスタTr13)との接続構造の製造方法として、非感光性有機膜14bをエッチングしてコンタクトホールHLdbを形成するためのメタルマスク15xを除去することなく、画素電極15の下層側の反射金属層15aとしてそのまま適用する。
【選択図】図9

Description

本発明は、表示装置及びその製造方法に関し、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子等の発光素子を有する表示画素を、複数配列した表示パネルを備えたアクティブマトリクス駆動方式の表示装置、及び、該表示装置の製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータや映像機器、携帯情報機器等のモニタ、ディスプレイとして多用されている液晶表示装置(LCD)に続く次世代の表示デバイスとして、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)や発光ダイオード(LED)等のような自発光素子を2次元配列した発光素子型の表示パネルを備えたディスプレイ(表示装置)の本格的な実用化、普及に向けた研究開発が盛んに行われている。
特に、アクティブマトリクス駆動方式を適用した発光素子型ディスプレイにおいては、液晶表示装置に比較して、表示応答速度が速く、視野角依存性もなく、また、高輝度・高コントラスト化、表示画質の高精細化等が可能であるとともに、液晶表示装置のようにバックライトを必要としないので、一層の薄型軽量化が可能であるという極めて優位な特徴を有している。
図11は、有機EL素子の基本構造を示す概略断面図である。
図11に示すように、周知の有機EL素子は、概略、ガラス基板等の絶縁性基板111の一面側(図面上方側)に、アノード(陽極)電極112、有機化合物等(有機材料)からなる有機EL層(発光機能層)113、及び、カソード(陰極)電極114を順次積層した素子構造を有している。
有機EL層113は、例えば正孔輸送材料(正孔注入層形成材料)からなる正孔輸送層(正孔注入層)113aと、電子輸送性発光材料からなる電子輸送性発光層(発光層)113bとの積層構造を有している。
そして、上述したような素子構造を有する有機EL素子においては、図11に示すように、直流電圧源115からアノード電極112に正電圧、カソード電極114に負電圧を印加することにより、正孔輸送層113aに注入されたホールと電子輸送性発光層113bに注入された電子が有機EL層113内で再結合する際に生じるエネルギーに基づいて光(励起光)hνが放射される。このとき、光hνの発光強度は、アノード電極112とカソード電極114間に流れる電流量に応じて制御される。
ここで、アノード電極112及びカソード電極114のいずれか一方を光透過性を有する電極材料を用いて形成し、他方を遮光性及び反射特性を有する電極材料を用いて形成することにより、図11に示したように絶縁性基板111の他面側(図面下方)に光hνを出射するボトムエミッション型の発光構造を有する有機EL素子や、後述する図12に示すように絶縁性基板111の一面側(図面上方)に光hνを出射するトップエミッション型の発光構造を有する有機EL素子を実現することができる。
ところで、上述したような素子構造を有する有機EL素子を適用して、アクティブマトリクス駆動方式に対応した表示パネル(有機ELパネル)を形成するためには、各表示画素ごとに有機EL素子を所望の輝度階調で発光させるための画素回路を設ける必要がある。この画素回路としては、例えば1又は複数の薄膜トランジスタ等の機能素子や配線層を備えたものが知られている。
そして、このような画素回路及び有機EL素子を同一の基板上に形成する場合、一般に、画素回路を構成する薄膜トランジスタの形成工程で施される熱処理温度が、有機EL素子を構成する有機EL層の特性を維持することができる温度範囲(すなわち、耐熱温度)よりも高いため、画素回路は有機EL素子よりも前の工程で形成されることになる。すなわち、有機EL素子は、画素回路と同一面か画素回路の上方に配置されることになる。
この場合、上述したボトムエミッション型の発光構造においては、有機EL素子が画素回路と同一面か画素回路の上方のいずれに配置されていても薄膜トランジスタ等の機能素子が配置されている箇所では、有機EL層で発光された光が絶縁性基板111の他面側から出射されることはなく、開口率(画素面積に対する発光面積の割合)が低下してしまう。これに対して、トップエミッション型の発光構造では、有機EL素子が画素回路の上方に配置されていれば、薄膜トランジスタ等の機能素子の占有面積にかかわらず高開口率を達成することができる。
図12は、画素回路を備えた有機ELパネルの断面構造の一例を示す要部構成図である。ここで、上述した有機EL素子の基本構造と同等の構成については、同一の符号を付して説明する。
図12において、111はガラス基板等の絶縁性基板、112は反射層を含むアノード電極(画素電極)、113は有機EL層(正孔輸送層113a、電子輸送性発光層113b)、114は透明電極層からなるカソード電極(対向電極)、121はゲート絶縁膜、122は平坦化膜を含む保護絶縁膜、131は薄膜トランジスタ、132は選択ライン(ゲートライン)、133は給電ライン(アノードライン)である。
すなわち、画素回路を備えた有機ELパネルにおいては、一般に、絶縁性基板111上(すなわち下層)に形成される薄膜トランジスタ131等からなる画素回路と、上層に形成される有機EL素子OELとが、保護絶縁膜122に設けられたコンタクトホールHLpを介して電気的に接続された構成が採用されている。ここで、コンタクトホールHLpを介して画素回路に直接接続されるアノード電極(画素電極)112は、有機EL層113において発光された光を反射する金属電極層112aと、有機EL層113に対する接合性を確保するための錫ドープ酸化インジウム(ITO;Indium Thin
Oxide)等の透明電極層112bと、を積層した構造を有している。
このような断面構造を有する機ELパネルについては、例えば特許文献1等に詳しく記載されている。
特開2005−222759号公報 (第8頁〜第10頁、図3)
上述したような断面構造を有する有機ELパネルにおいては、次に示すような問題を有していた。
すなわち、図12に示したような有機ELパネルの製造方法においては、まず、絶縁性基板111上に形成された画素回路(薄膜トランジスタ131やキャパシタ、選択ライン132等)上に平坦化膜を含む単数または複数の保護絶縁膜122を形成する。次いで、保護絶縁膜122上にフォトレジストを形成し、フォトレジストをパターニングして、これをマスク(レジストマスク)として用いて、ドライエッチングにより保護絶縁膜112をパターニングしてコンタクトホールHLpを形成することにより、画素回路(薄膜トランジスタ131等)の導電層を露出させる。次いで、フォトレジストを除去した後、光反射特性を有する金属層(反射金属層)、及び、薄い透明電極層を順次積層形成し、レジストマスクを用いて透明電極層及び反射金属層を順次パターニングして所定のパターン形状を有するアノード電極(画素電極)112を形成する。これにより、コンタクトホールHLpを介して画素回路と有機EL素子OELが電気的に接続された断面構造が得られる。
ところで、上述したような画素回路上に形成された保護絶縁膜(平坦化膜)をパターニングする手法としては、近年、上記レジストマスクに替えてメタルマスクを用いてドライエッチングを行う製造方法が多用されており、これによれば、ドライエッチングの際に様々な種類のエッチングガスを選択できるという自由度の高さや、ドライエッチングの際の紫外線による画素回路の薄膜トランジスタへのダメージを抑制できるという利点を有している。しかしながら、このようなメタルマスクを用いた製造方法においては、工程数が多く、繁雑であるという問題を有していた。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、画素回路上に形成された保護絶縁膜(平坦化膜)をドライエッチングにより容易にパターニングすることができる製造方法、及び、該製造方法により製造された表示装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、表示素子を有する複数の表示画素が二次元配列された表示パネルを備えた表示装置の製造方法において、基板上に第1の導電層を形成する工程と、前記第1の導電層を被覆する絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層上にパターニング形成した光反射特性を有する第2の導電層をマスクとして、前記絶縁層をドライエッチングによりパターニングして前記第1の導電層を露出させる開口部を形成する工程と、を含み、前記第2の導電層は、画素電極の少なくとも一部であることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示装置の製造方法において、少なくとも前記第2の導電層を被覆するとともに、前記開口部を介して前記第1の導電層と電気的に接続された光透過特性を有する第3の導電層を形成する工程と、前記第3の導電層をパターニングして、前記第2の導電層及び前記第3の導電層からなる積層構造を有する前記表示画素の画素電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の表示装置の製造方法において、前記第3の導電層を形成する工程は、前記第2の導電層を前記画素電極に対応する形状にパターニングした後に、前記第3の導電層を被覆形成し、前記画素電極を形成する工程は、前記第2の導電層の上面及び端面が露出しない形状に前記第3の導電層をパターニングすることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の表示装置の製造方法において、前記表示画素は、発光駆動用のスイッチング素子を有する画素駆動回路を備え、前記第1の導電層は、前記発光駆動用のスイッチング素子に接続されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置の製造方法において、前記表示素子は、前記画素電極と、有機材料からなる発光機能層と、対向電極からなる有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする。
請求項6記載の発明に係る表示装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、画素駆動回路(画素回路)上に絶縁層を介して表示素子が設けられた表示画素を備えた表示装置の製造方法において、少なくとも、表示素子の画素電極となる部材をマスクとして用いて容易にその下方の絶縁層をドライエッチングにより除去することができる。
以下、本発明に係る表示装置及びその製造方法について、実施の形態を示して詳しく説明する。
(表示パネル)
まず、本発明に係る表示装置に適用される表示パネル(有機ELパネル)及び表示画素について説明する。
図1は、本発明に係る表示装置に適用される表示パネルの画素配列状態の一例を示す概略平面図であり、図2は、本発明に係る表示装置の表示パネルに2次元配列される各表示画素(表示素子及び画素駆動回路)の回路構成例を示す等価回路図である。なお、図1に示す平面図においては、説明の都合上、表示パネル(絶縁性基板)を視野側から見た、各表示画素(色画素)に設けられる画素電極の配置と各配線層の配設構造との関係のみを示し、各表示画素の有機EL素子(表示素子)を発光駆動するために、各表示画素に設けられる図2に示す画素駆動回路(従来技術に示した画素回路に相当する)DC内のトランジスタ等の表示を省略した。また、図1においては、画素電極及び各配線層の配置を明瞭にするために、便宜的にハッチングを施して示した。
本発明に係る表示装置(表示パネル)は、図1に示すように、ガラス基板等の絶縁性基板11の一面側に、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなる色画素PXr、PXg、PXbが図面左右方向に順次繰り返し複数(3の倍数)配列されるとともに、図面上下方向に同一色の色画素PXr、PXg、PXbが複数配列されている。ここでは、隣接する3色の色画素PXr、PXg、PXbを一組として一の表示画素PIXが形成されている。
表示パネル10は、絶縁性基板11の一面側から突出し、柵状又は格子状の平面パターンを有して配設されたバンク(隔壁)形状の共通電圧ライン(例えばカソードライン)Lcにより、図面上下方向に配列された同一色の複数の色画素PXr、又は、PXg、PXbの画素形成領域からなる各色画素領域が画定される。また、各色画素領域に含まれる複数の色画素PXr、又は、PXg、PXbが形成される各画素形成領域には、画素電極(例えばアノード電極)15が形成されているとともに、上記共通電圧ラインLcに並行して図面上下方向(すなわち列方向)にデータラインLdが配設され、また、上記共通電圧ラインLcに直交して図面左右方向(すなわち行方向)に選択ラインLs及び供給電圧ライン(例えばアノードライン)Laが配設されている。各選択ラインLsは、絶縁性基板11の左辺側に位置する選択ライン端子部PLsと一体的に形成されている。各供給電圧ラインLaは、絶縁性基板11の右辺側に位置する供給電圧ライン端子部PLaと一体的に形成されている。
表示画素PIXの各色画素PXr、PXg、PXbの具体的な回路構成としては、例えば図2に示すように、絶縁性基板11上に1乃至複数のトランジスタ(例えばアモルファスシリコン薄膜トランジスタ等)からなる画素駆動回路DCと、当該画素駆動回路DCにより生成される発光駆動電流が、上記画素電極15に供給されることにより発光駆動する有機EL素子(表示素子)OELと、を備えている。
供給電圧ラインLaは、例えば所定の高電位電源に直接又は間接的に接続され、各表示画素PIX(色画素PXr、PXg、PXb)に設けられる有機EL素子OELの画素電極15に表示データに応じた階調電流Idataが流れるための所定の高電圧(供給電圧Vsc)を印加し、共通電圧ラインLcは、例えば所定の低電位電源に直接又は間接的に接続され、有機EL素子OELの対向電極(例えばカソード電極)に所定の低電圧(共通電圧Vcom;例えば、接地電位Vgnd)を印加するように設定されている。
画素駆動回路DCは、例えば図2に示すように、ゲート端子が表示パネル10(絶縁性基板11)の行方向に配設された選択ラインLsに、ドレイン端子が上記供給電圧ラインLaに、ソース端子が接点N11に各々接続されたトランジスタTr11と、ゲート端子が選択ラインLsに、ソース端子が表示パネル10の列方向に配設されたデータラインLdに、ドレイン端子が接点N12に各々接続されたトランジスタTr12と、ゲート端子が接点N11に、ドレイン端子が供給電圧ラインLaに、ソース端子が接点N12に各々接続されたトランジスタTr13(発光駆動トランジスタ)と、接点N11及び接点N12間(トランジスタTr13のゲート−ソース間)に接続されたキャパシタCsと、を備えている。ここでは、トランジスタTr11〜Tr13はいずれもnチャネル型薄膜トランジスタが適用されている。
有機EL素子OELは、アノード端子(アノード電極となる画素電極15)が上記画素駆動回路DCの接点N12に接続され、カソード端子(カソード電極となる対向電極)が表示パネル10の列方向に配設された共通電圧ラインLcに接続されている。また、図2において、キャパシタCsはトランジスタTr13のゲート−ソース間に形成される寄生容量(保持容量)、又は、該ゲート−ソース間に付加的に形成される補助容量である。
なお、図2に示した画素駆動回路DCにおいて、選択ラインLsは、図示を省略した選択ドライバに接続され、所定のタイミングで表示パネル10の行方向に配列された複数の表示画素PIX(色画素PXr、PXg、PXb)を選択状態に設定するための選択信号Sselが印加される。また、供給電圧ラインLaは、図示を省略した電源ドライバに接続され、上記選択信号Sselと同期したタイミングで同じ行に配列された表示画素PIXに所定の供給電圧Vscが印加される。データラインLdは、図示を省略したデータドライバに接続され、上記表示画素PIXの選択状態に同期するタイミングで表示データに応じた階調電流Idataが供給される。
そして、このような回路構成を有する画素駆動回路DCを備えた表示画素PIX(表示パネル10)における駆動制御動作は、まず、書込動作期間において、図示を省略した選択ドライバから選択ラインLsに対して、選択レベル(ハイレベル)の選択信号Sselを印加するとともに、該選択信号Sselに同期して図示を省略した電源ドライバから反転極性を有するローレベルの供給電圧Vscを供給電圧ライン(アノードライン)Laに対して印加する。
また、このタイミングに同期して、図示を省略したデータドライバから表示データに応じた電流値が設定された階調電流IdataをデータラインLdに流すように制御する。つまり、データドライバは、表示データに応じた階調電流Idataの電流値を制御するドライバであり、本実施形態においては、固定電圧である供給電圧Vscに対してデータラインLdの電位を低くして、表示画素PIX(画素駆動回路DC)側からデータラインLd方向に階調電流Idataを引き抜くように流すものとする。
そして、書込動作時に選択ドライバから出力された選択信号Sselにより、画素駆動回路DCのトランジスタTr11及びTr12がオン動作して、ローレベルの供給電圧Vscが接点N11に印加されるとともに、階調電流Idataの引き込み動作によりトランジスタTr12を介してローレベルの供給電圧Vscよりも低電位の電圧レベルが接点N12に印加され、トランジスタTr13にはデータドライバで設定された階調電流Idataが強制的に流されることになる。nチャネル型トランジスタでは一般にドレイン−ソース間を流れる電流の電流値は、ゲート−ソース間の電位に依存する。このとき、トランジスタTr13では、階調電流Idataの電流値に応じた電位差が接点N11及びN12間(トランジスタTr13のゲート−ソース間)に自動的に設定されることになる。
このとき、キャパシタCsには、接点N11及びN12間に生じた電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分として保持される(充電される)。この蓄積された電荷の量は、書込動作時にトランジスタTr13のドレイン−ソース間を流れる階調電流Idataの電流値によって自動的に設定される。また、このとき、ローレベルの供給電圧Vscは、共通電圧ライン(カソードライン)Lcを介してカソード端子に印加される共通電位Vcom(接地電位Vgnd)以下なので、供給電圧ラインLaから、トランジスタTr13のドレイン−ソース間を経由して流れる階調電流Idataは、有機EL素子OELに流れることなくデータラインLdに流れるため、書込動作時にトランジスタTr13のドレイン−ソース間を流れる階調電流Idataの電流値は、書込動作時にデータラインLdに流れる階調電流Idataの電流値に応じている。したがって、有機EL素子OELには、順バイアス電圧が印加されないため、書込動作時に有機EL素子OELには発光駆動電流が流れず、発光動作は行われない。
次いで、発光動作期間においては、選択ドライバから選択ラインLsに対して、非選択レベル(ローレベル)の選択信号Sselを印加するとともに、電源ドライバから供給電圧ラインLaに対して、ハイレベルの供給電圧Vscを印加する。また、このタイミングに同期して、データドライバによる階調電流Idataの引き抜き動作を停止する。
これにより、トランジスタTr11及びTr12がオフ動作して、接点N11への供給電圧Vscの印加が遮断されるとともに、接点N12への階調電流Idataの引き込み動作に起因する電圧レベルの印加が遮断されるので、キャパシタCsは、上述した書込動作において蓄積された電荷を保持する。
このように、キャパシタCsが書込動作時に蓄積された電荷(充電電圧)を保持することにより、接点N11及びN12間(トランジスタTr13のゲート−ソース間)の電位差が保持されることになり、トランジスタTr13が階調電流Idataの電流値に応じた電流値の電流を流すことができるような状態を維持する。また、供給電圧ラインLaには、共通電圧Vcom(接地電位Vgnd)よりも高い電圧レベルで、且つ、発光動作期間にトランジスタTr13を流れる電流が飽和電流となるようにドレイン−ソース間電位差が十分高くなるような所定の電圧値の供給電圧Vscが印加されると、トランジスタTr13は、書込動作時に蓄積された電荷によるゲート−ソース間電位差によって、書込動作時に流れる階調電流Idataの電流値に応じた発光駆動電流を有機EL素子OELに順バイアス方向に流し、有機EL素子OELは、階調電流Idataひいては表示データにしたがった輝度で発光動作する。
すなわち、キャパシタCsが、書込動作時に蓄積された充電電圧を発光動作時まで保持しているので、トランジスタTr13は、上記書込動作時においてデータドライバによって制御されていた階調電流Idataを流す状態を、発光動作時にトランジスタTr12がオフ状態となってデータドライバと電気的な接続を絶たれても、保持し続けることになるため、発光動作時に有機EL素子OELに流れる発光駆動電流の電流値は、上記階調電流Idataの電流値にしたがうこととなり、有機EL素子OELは次の書込動作時まで表示データに応じた所望の輝度階調で発光する動作を継続する。
そして、このような一連の駆動制御動作を、表示パネル10に2次元配列された全ての表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)について、例えば、各行ごとに順次繰り返し実行することにより、所望の画像情報を表示する画像表示動作を実行することができる。
(表示画素のデバイス構造)
次いで、上述したような回路構成を有する表示画素(発光駆動回路及び有機EL素子)の具体的なデバイス構造(平面レイアウト及び断面構造)について説明する。
図3は、本実施形態に係る表示装置(表示パネル)に適用可能な表示画素の一例を示す平面レイアウト図であり、図4は、本実施形態に係る表示画素の平面レイアウトの要部詳細図である。ここでは、図1に示した表示画素PIXの赤(R)、緑(G)、青(B)の各色画素PXr、PXg、PXbのうちの、特定の一の色画素の平面レイアウトを示す。なお、図3においては、画素駆動回路DCの各トランジスタ及び配線層等が形成された層を中心に示し、図4においては、図3に示した平面レイアウトのうち、共通電圧ラインLcの下層に形成される各トランジスタ及び配線層等を具体的に示す。また、図4において、括弧数字は、各導電層(配線層を含む)の上下の順を表し、数字が小さいほど下層側(絶縁性基板11側)に形成され、大きいほど上層側(視野側)に形成されていることを示す。また、図5、図6は、各々、図3に示した平面レイアウトを有する表示画素PIXにおけるA−A断面及びB−B断面を示す概略断面図である。
図2に示した表示画素PIX(色画素PXr、PXg、PXb)は、具体的には、絶縁性基板11の一面側に設定された画素形成領域(各色画素PXr、PXg、PXbの形成領域)Rpxにおいて、図3に示した平面レイアウトの上方及び下方の縁辺領域に行方向(図面左右方向)に延在するように選択ラインLs及び供給電圧ラインLaが各々配設されるとともに、これらのラインLs、Laに直交するように、上記平面レイアウトの左方及び右方の縁辺領域に列方向(図面上下方向)に延在するようにデータラインLd及び共通電圧ラインLcが各々配設されている。
ここで、図3〜図6に示すように、供給電圧ラインLaは、共通電圧ラインLcよりも下層側(絶縁性基板11側)に設けられ、選択ラインLs及び供給電圧ラインLaは、同層に設けられ、データラインLdは、選択ラインLs及び供給電圧ラインLaよりも下層側に設けられている。ここで、選択ラインLsは、トランジスタTr11〜Tr13のソース、ドレインを形成するためのソース、ドレインメタル層をパターニングすることによってソース、ドレインと同じ工程で形成される。また、データラインLdは、トランジスタTr11〜Tr13のゲートを形成するためのゲートメタル層をパターニングすることによってゲートと同じ工程で形成される。
すなわち、表示画素PIXは、図5、図6に示すように、絶縁性基板11上に表示画素PIX内に設けられる画素駆動回路DCの複数のトランジスタTr11〜Tr13やキャパシタCs、及び、選択ラインLsやデータラインLdを含む各種配線層が設けられ、当該トランジスタTr11〜Tr13及び配線層を被覆するように順次形成された保護絶縁膜13及び平坦化膜14を介して、その上層に、上記画素駆動回路DCに接続されて所定の発光駆動電流が供給される画素電極(例えばアノード電極)15、有機EL層16、及び、共通電圧Vcomが印加される対向電極(例えばカソード電極)17からなる有機EL素子OELが形成されている。
画素駆動回路DCは、より具体的には、図3、図4に示すように、図2に示したトランジスタTr11が行方向に配設された選択ラインLsに沿って延在するように配置され、トランジスタTr12が列方向に配設されたデータラインLdに沿って延在するように配置され、トランジスタTr13が列方向に配設された共通電圧ラインLcに沿って延在するように配置されている。
ここで、各トランジスタTr11〜Tr13は、周知の電界効果型トランジスタ構造を有し、各々、絶縁性基板11上に形成されたゲート電極Tr11g〜Tr13gと、ゲート絶縁膜12を介して各ゲート電極Tr11g〜Tr13gに対応する領域に形成された半導体層SMCと、該半導体層SMCの両端部に延在するように形成されたソース電極Tr11s〜Tr13s及びドレイン電極Tr11d〜Tr13dと、を有している。
なお、各トランジスタTr11〜Tr13のソース電極とドレイン電極が対向する半導体層SMC上には当該半導体層SMCへのエッチングダメージを防止するための酸化シリコン又は窒化シリコン等のブロック層BLが形成され、また、ソース電極とドレイン電極が接触する半導体層SMC上には、当該半導体層SMCとソース電極及びドレイン電極とのオーミック接続を実現するための不純物層OHMが形成されている。トランジスタTr11〜Tr13のゲート電極Tr11g〜Tr13gはいずれも同一のゲートメタル層をパターニングすることによって形成されている。トランジスタTr11〜Tr13のソース電極Tr11s〜Tr13s及びドレイン電極Tr11d〜Tr13dはいずれも同一のソース、ドレインメタル層をパターニングすることによって形成されている。
そして、図2に示した画素駆動回路DCの回路構成に対応するように、トランジスタTr11は、図3、図4に示すように、ゲート電極Tr11gがゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールHLaを介して選択ラインLsに接続され、同ソース電極Tr11sがゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールHLbを介してキャパシタCsの一端側(接点N11側)の電極Ecaに接続され、同ドレイン電極Tr11dが供給電圧ラインLaの配線層(下層配線層)La1と一体的に形成されている。
また、トランジスタTr12は、図3〜図5に示すように、ゲート電極Tr12gがゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールHLaを介して選択ラインLsに接続され、同ソース電極Tr12sがゲート絶縁膜12に設けられたコンタクトホールHLcを介してデータラインLdに接続され、同ドレイン電極Tr12dがキャパシタCsの他端側(接点N12側)の電極Ecbと一体的に形成されている。
トランジスタTr13は、図3〜図5に示すように、ゲート電極Tr13gがキャパシタCsの一端側(接点N11側)の電極Ecaと一体的に形成され、同ソース電極Tr13sがキャパシタCsの他端側(接点N12側)の電極Ecbと一体的に形成され、同ドレイン電極Tr13dが供給電圧ラインLaの配線層(下層配線層)La1と一体的に形成されている。
また、キャパシタCsは、トランジスタTr13のゲート電極Tr13gと一体的に形成された一端側の電極Ecaと、ソース電極Tr13sと一体的に形成された他端側の電極Ecbと、がゲート絶縁膜12を介して対向して延在するように形成されている。
さらに、トランジスタTr13のソース電極Tr13s(キャパシタCsの電極Ecb)上の保護絶縁膜13及び平坦化膜14には、図5に示すように、コンタクトホールHLdが形成され、当該ソース電極Tr13sと有機EL素子OELの画素電極15とが電気的に接続されるように、金属材料(コンタクトメタルMTL)が埋め込まれている。
供給電圧(アノードライン)Laは、図3、図4、図6に示すように、例えば下層側の配線層(下層配線層)La1及び上層側の配線層(上層配線層)La2の2層からなる積層配線構造を有し、下層側の配線層La1は、ゲート絶縁膜12上に延在して、上記トランジスタTr11のドレイン電極Tr11d、及び、トランジスタTr13のドレイン電極Tr13dと一体的に形成されている。また、上層側の配線層La2は、保護絶縁膜13及び平坦化膜14に形成された配線用溝部に埋め込まれて、上記下層側の配線層La1と電気的に接合されるとともに、図1、図3の左右方向(行方向)に配設されている。
そして、各画素形成領域Rpxの平坦化膜14上には、図5、図6に示すように、例えばアノード電極となる画素電極15、正孔輸送層16a(電荷輸送層)及び電子輸送性発光層16b(電荷輸送層)からなる有機EL層16、及び、例えばカソード電極となる対向電極17を順次積層した有機EL素子が設けられている。ここで、本実施形態においては、有機EL層16において発光した光を、絶縁性基板11と反対側に(後述する封止樹脂層19及び封止基板20を介して)出射するトップエミッション型の発光構造を有しているので、画素電極15が少なくとも光反射特性を有し、対向電極17が光透過性を有することになり、画素電極15は、後述する製造方法(図7〜図10参照)において説明するように、下層側の反射金属層15aと上層側の透明な酸化金属層15bからなる積層構造を有している。
また、列方向の各画素形成領域Rpx間(各表示画素PIXの有機EL素子OELの形成領域相互の境界領域)には、有機EL素子OELの形成領域(厳密には、有機EL層16の形成領域)を画定するためのバンク(隔壁)18が平坦化膜14から突出するように設けられている。ここで、本実施形態においては、当該バンク18は、例えば図5に示すように、各画素形成領域Rpx間の層間絶縁膜としての機能も果たす下層側の下地層18xと、導電性材料からなり、共通電圧ライン(カソードライン)Lcとしての機能も果たす上層側のバンクメタル部18aからなる積層構造を有している。また、行方向の各画素形成領域Rpx間には、図6に示すように、平坦化膜14上に上記下地層18xと一体的に形成される層間絶縁膜18yが設けられている。
バンク18は、より具体的には、隣接する表示画素PIX間の境界領域付近に露出する平坦化膜14上から、有機EL素子OELの画素電極15上に一部が延在するようにシリコン窒化膜(SiN)等からなる下地層18xが設けられ、当該下地層18x上に、導電性材料(例えば、金属材料)からなるバンクメタル部18aが突出するように積層形成されている。
特に、図1に示したように、上記積層構造を有するバンク18を表示パネル10(絶縁性基板11)上に柵状又は格子状の平面パターンを有するように配設することにより、列方向(図面上下方向)に配列された複数の表示画素PIXの画素形成領域(有機EL素子OELの有機EL層16の形成領域)が画定されるとともに、バンク18のバンクメタル部18aにより、表示パネル10の全域に配列された表示画素PIX(有機EL素子OEL)の各々に所定の電圧(共通電圧Vcom)を共通に印加することができる配線層(共通電圧ラインLc)として機能させることができる。
すなわち、図5、図6に示すように、有機EL素子OELの対向電極(カソード電極)17を、バンクメタル部18aを備えたバンク18上に延在するように形成するとともに、バンクメタル部18aに電気的に接続されるように接合することにより、バンク18(バンクメタル部18a)を共通電圧ラインLcとして兼用することができる。
なお、上記画素駆動回路DC、有機EL素子OEL及びバンク18が形成された絶縁性基板11上には、図5、図6に示すように、透明な封止樹脂層19を介して、絶縁性基板11に対向するようにガラス基板等からなる封止基板20が接合されている。
そして、このような表示パネル10においては、例えば、表示パネル10の下層(有機EL素子OELの絶縁性基板11側の層)に設けられたトランジスタTr11〜Tr13やキャパシタCs等の機能素子、選択ラインLsやデータラインLd、供給電圧ライン(アノードライン)La等の配線層からなる画素駆動回路DCにおいて、データラインLdを介して供給された表示データに応じた階調電流Idataに基づいて、所定の電流値を有する発光駆動電流がトランジスタTr13のドレイン−ソース間に流れ、当該トランジスタTr13(ソース電極Tr13s)からコンタクトホールHLd(コンタクトメタルMTL)を介して、有機EL素子OELの画素電極15に供給されることにより、各表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)の有機EL素子OELが上記表示データに応じた所望の輝度階調で発光動作する。
このとき、本実施形態に示した表示パネル10、つまり、画素電極15が光反射特性を有し、対向電極17が光透過性を有する場合(すなわち、有機EL素子OELがトップエミッション型である場合)においては、各表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)の有機EL層16において発光した光は、光透過性を有する対向電極17を介して直接、あるいは、光反射特性を有する画素電極15で反射して、絶縁性基板11を介することなく上方に出射される。
(表示装置の製造方法)
次に、上述した表示装置(表示パネル)の製造方法について説明する。
図7乃至図10は、本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の第1の例を示す工程断面図である。ここでは、本発明に係る表示装置の製造方法の特徴を明確にするために、図5、図6に示したA−A断面及びB−B断面のパネル構造のうち、各々一部(トランジスタTr13、キャパシタCs、データラインLd、選択ラインLs、供給電圧ラインLa)並びに図1に示した選択ライン端子部PLs、供給電圧ライン端子部PLaを便宜的に抜き出した構造を示して説明する。また、選択ラインLs及び供給電圧ラインLaとして、低抵抗化を図るため、厚膜配線を適用し、さらに、保護絶縁膜13及び平坦化膜14に完全に被覆された埋込配線構造を有する場合について説明する。また、上述した図5、図6に示した断面構造を適宜参照しつつ説明する。
上述した表示装置(表示パネル)の製造方法は、まず、図7(a)に示すように、ガラス基板等の絶縁性基板11の一面側(図面上面側)に設定された表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)の画素形成領域Rpxに、画素駆動回路DCのトランジスタTr11〜Tr13やキャパシタCs、データラインLdや選択ラインLs等の配線層を形成する(図5、図6参照)。具体的には、絶縁性基板11上に、ゲート電極Tr11g〜Tr13g、及び、ゲート電極Tr13gと一体的に形成されるキャパシタCsの一方側の電極Eca、データラインLd(図5参照)、選択ラインLsの下層部Ls0、下層部Ls0に接続された選択ライン端子下層部PLs0、供給電圧ラインLaの下層配線層La0、下層配線層La0に接続された供給電圧ライン端子下層部PLa0を同一のゲートメタル層をパターニングすることによって同時に形成し、その後、絶縁性基板11の全域にゲート絶縁膜12を被覆形成する。
次いで、ゲート絶縁膜12上の各ゲート電極Tr11g〜Tr13gに対応する領域に、例えば、アモルファスシリコンやポリシリコン等からなる半導体層SMCを形成し、当該半導体層SMCの両端部にオーミック接続のための不純物層OHMを介してソース電極Tr11s〜Tr13s及びドレイン電極Tr11d〜Tr13dを形成する。このとき、同一のソース、ドレインメタル層をパターニングすることによってソース電極Tr13s及びドレイン電極Tr12dと接続されたキャパシタCsの他方側の電極Ecb、選択ラインLsの第1上層部Lsx、第1上層部Lsxに接続された選択ライン端子第1上層部PLsx、並びにドレイン電極Tr11d及びTr13dと接続された供給電圧ラインLaの下層配線層La1(図6参照)、下層配線層La1に接続された供給電圧ライン端子第1上層部PLa1を同時に形成する。
なお、上述したトランジスタTr11〜Tr13のソース電極Tr11s〜Tr13s及びドレイン電極Tr11d〜Tr13d、キャパシタCsの他端側の電極Ecb、選択ラインLsの第1上層部Lsx、供給電圧ラインLaの下層側の配線層La1は、配線抵抗を低減し、かつ、マイグレーションを低減する目的で、例えばアルミニウム合金層と遷移金属層からなる積層配線構造を有しているものであってもよい。また、トランジスタTr11〜Tr13は、逆スタガ型に限らずコプラナ型であってもよい。
次いで、図7(b)に示すように、上記トランジスタTr11〜Tr13及びキャパシタCs、選択ラインLsの第1上層部Lsx、供給電圧ラインLaの下層配線層La1を含む絶縁性基板11の一面側全域を被覆するように、窒化シリコン(SiN)等からなる保護絶縁膜(パッシベーション膜)13及び平坦化膜14となる下層側の感光性有機膜14aを順次形成する。その後、感光性有機膜14aに対して露光、現像処理を行い、パターニングされた感光性有機膜14aをマスクとして用いて、下層の窒化シリコン等からなる保護絶縁膜13をエッチングすることにより、図7(c)に示すように、トランジスタTr13のソース電極Tr13s(又は、キャパシタCsの他方側の電極Ecb)の上面が露出するコンタクトホールHLda、選択ラインLsの第1上層部Lsx及び供給電圧ラインLaの下層配線層La1の上面がそれぞれ露出する配線用溝部HLe、HLf、さらに選択ライン端子第1上層部PLsx、供給電圧ライン端子第1上層部PLa1の上面がそれぞれ露出する端子用穴部HLg、HLhを同時に形成する。
次いで、図8(a)に示すように、上記コンタクトホールHLdにコンタクトメタル(第1の導電層)MTLを埋め込むと同時に、配線用溝部HLe、HLfに選択ラインLsの第2上層部Lsy及び供給電圧ラインLaの上層配線層La2を埋め込み、さらに端子用穴部HLg、HLhにそれぞれ選択ライン端子部PLsの第2上層部PLsy及び供給電圧ライン端子部PLaの第2上層部PLa2を埋め込む。ここで、コンタクトメタルMTLや選択ラインLsの第2上層部Lsy、供給電圧ラインLaの上層配線層La2、選択ライン端子部PLsの第2上層部PLsy及び供給電圧ライン端子部PLaの第2上層部PLa2は、例えば無電解めっき法等を用いて、銅(Cu)等の金属材料を堆積して形成される厚膜を適用することができる。
次いで、図8(b)に示すように、コンタクトホールHLd及び配線用溝部HLe、HLf、端子用穴部HLg、HLhを形成するために用いた感光性有機膜14aを除去することなく、コンタクトメタルMTL及び選択ラインLsの第2上層部Lsy及び供給電圧ラインLaの上層配線層La2を含む絶縁性基板11の一面側全域を被覆するように、平坦化膜14となる上層側の非感光性有機膜(絶縁層)14bを形成する。
次いで、図8(c)に示すように、上記非感光性有機膜14bを含む絶縁性基板11の一面側全域を被覆するように、スパッタリング法等を用いて、アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)等からなる合金材料からなる光反射特性を有する金属薄膜を形成する。その後、金属薄膜上に形成されたフォトレジストに対して露光、現像処理を行い、パターニングされたフォトレジストをマスクとして用いて、下層の金属薄膜をウェットエッチングすることにより、コンタクトメタルMTL上方の非感光性有機膜14bの上面を露出する開口部15c、第2上層部PLsy上方の非感光性有機膜14bの上面を露出する開口部15d、及び第2上層部PLa2上方の非感光性有機膜14bの上面を露出する開口部15eが設けられたメタルマスク(第2の導電層)15xを形成する。
さらに、このメタルマスク15xを用いて、下層の非感光性有機膜14bをドライエッチングすることにより、図9(a)に示すように、開口部15cにおいてコンタクトメタルMTLの上面が露出するコンタクトホール(開口部)HLdb、開口部15dにおいて第2上層部PLsyを露出するコンタクトホールHLi、第2上層部PLa2を露出するコンタクトホールHLjを形成する。ここで、メタルマスク15xとなる金属薄膜15xは、上記アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)に限定されるものではなく、例えばアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銀(Ag)、パラジウム銀(AgPd)系の少なくとも何れかを含む金属または合金を適用することができる。
次いで、上記メタルマスク15xを含む絶縁性基板11の一面側に形成されたフォトレジストに対して露光、現像処理を行い、パターニングされたフォトレジストをマスクとして用いて、下層のメタルマスク15xをウェットエッチングすることにより、図9(b)に示すように、各画素形成領域(各色画素PXr、PXg、PXbの形成領域)Rpxごとに分割された画素電極(例えばアノード電極)15の下層側の反射金属層15aを形成する。
次いで、上記反射金属層15aを含む絶縁性基板11の一面側全域を被覆するように、ITOや亜鉛ドープ酸化インジウム等の透明な(光透過特性を有する)酸化金属膜(第3の導電層)を薄膜形成した後、反射金属層15aの上面及び端面が露出しないように被覆するとともに、その一部が上記コンタクトホールHLdbにおいてコンタクトメタルMTLと電気的に接続し、コンタクトホールHLiにおいて第2上層部PLsyと電気的に接続し、コンタクトホールHLjにおいて第2上層部PLa2と電気的に接続するように酸化金属膜をパターニングすることにより、図9(c)に示すように、画素電極(例えばアノード電極)15の上層側の酸化金属層15b、第2上層部PLsy上の第3上層部PLsz、第2上層部PLa2上の第3上層部PLa3を形成する。このように、上層の酸化金属膜をパターニングする際に、下層側の反射金属層15aが露出しないようにすることにより、酸化金属膜と反射金属層15aとの間や第2上層部PLsyと第3上層部PLszとの間、第2上層部PLa2と第3上層部PLa3との間で電池反応を引き起こさないようにすることができるとともに、下層側の反射金属層15a、第2上層部PLsy、第2上層部PLa2がオーバーエッチングされたり、エッチングダメージを受けたりすることを防止することができる。
次いで、画素電極15を含む絶縁性基板11の一面側全域を被覆するように、化学気相成長法(CVD法)等を用いて、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の無機の絶縁性材料からなる絶縁層を形成した後パターニングすることにより、図10(a)に示すように、隣接する表示画素PIXに形成された画素電極15間の領域(隣接する表示画素PIXとの境界領域)の列方向に下地層18xを形成するとともに、行方向に層間絶縁膜18yを形成する。
さらに、下地層18x上に、少なくとも表面が、例えば銅(Cu)や銀(Ag)、又は、これらを主成分とした金属単体又は合金等の低抵抗の金属材料からなるバンクメタル部18a(共通電圧ラインLc)を形成する。これにより、各表示画素PIX(色画素PXr、PXg、PXb)の画素形成領域Rpxごとに、画素電極15(酸化金属層15b)の上面が露出した状態となる。ここで、バンクメタル部18aは、後述する有機EL層16となる溶液や分散液の着滴や迫り上がりを防止するためにその表面に撥水処理を施してもよく、また、酸化を防止するためにその表面に金メッキ等の酸化防止膜を形成してもよい。
また、表示パネル10の列方向に配列された同一色の各表示画素PIX(有機EL素子OEL)の画素形成領域Rpxが、バンクメタル部18aと下地層18xからなるバンク18により、隣接する他の色の表示画素PIX(有機EL素子OEL)の画素形成領域Rpxと隔離されるので、後述する有機EL層16となる発光層(電子輸送性発光層16b)を形成する際に、当該発光材料の溶液又は分散液(液状材料)を塗布した場合であっても、隣接する表示画素PIX(色画素PXr、PXg、PXb)相互で発光材料が混合することがなく、隣接する色画素間での混色を防止することができる。
次いで、上記バンク18により囲まれた(画定された)各色の画素形成領域(有機EL素子OELの形成領域)に対して、互いに分離した複数の液滴を所定位置に吐出するインクジェット法、又は、連続した溶液を吐出するノズルコート法等を適用して同一工程で、正孔輸送材料の溶液又は分散液を塗布した後、加熱乾燥させて正孔輸送層16aを形成し、続いて同様に、電子輸送性発光材料の溶液又は分散液を塗布した後、加熱乾燥させて電子輸送性発光層16bを形成することにより、図10(b)に示すように、画素電極15上に正孔輸送層16a及び電子輸送性発光層16bを有する有機EL層(発光機能層)16が形成される。
具体的には、有機高分子系の正孔輸送材料を含む有機化合物含有液(化合物含有液)として、例えばポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸水溶液(PEDOT/PSS;導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェンPEDOTと、ドーパントであるポリスチレンスルホン酸PSSを水系溶媒に分散させた分散液)を、上記画素電極15(酸化金属層15b)上に塗布した後、加熱乾燥処理を行って溶媒を除去することにより、当該画素電極15上に有機高分子系の正孔輸送材料(電荷輸送性材料)を定着させて、電荷輸送層である正孔輸送層16aを形成する。
また、有機高分子系の電子輸送性発光材料を含む有機化合物含有液(化合物含有液)として、例えばポリパラフェニレンビニレン系やポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む発光材料を、テトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン、キシレン等の有機溶媒或いは水に溶解した溶液を、上記正孔輸送層16a上に塗布した後、加熱乾燥処理を行って溶媒を除去することにより、正孔輸送層16a上に有機高分子系の電子輸送性発光材料(電荷輸送性材料)を定着させて、電荷輸送層であり発光層でもある電子輸送性発光層16bを形成する。
その後、図10(c)に示すように、少なくとも各表示画素PIXの画素形成領域Rpx、選択ライン端子部PLs、及び供給電圧ライン端子部PLaを含む絶縁性基板11上に光透過性を有する導電層(透明電極層)を形成し、上記有機EL層16(正孔輸送層16a及び電子輸送性発光層16b)を介して各画素電極15に対向する共通の対向電極(例えばカソード電極)17、選択ライン端子部PLsの第4上層部PLsw、供給電圧ライン端子部PLaの第4上層部PLa4を形成する。ここで、対向電極17、第4上層部PLsw、第4上層部PLa4は、例えば蒸着法等により電子注入層となるバリウム、マグネシウム、フッ化リチウム等の金属材料からなる薄膜を形成した後、その上層にスパッタ法等によりITO等の透明電極層を積層形成した、厚さ方向に透明な膜構造を適用することができる。
また、対向電極17は、上記画素電極15に対向する領域のみならず、有機EL素子OELの形成領域を画定するバンク18及び層間絶縁膜18y上にまで延在する単一の導電層として形成されるとともに、バンク18を形成するバンクメタル部18aと電気的に接続されるように接合される。これにより、バンク18を形成するバンクメタル部18aを各表示画素PIXに共通に接続された共通電圧ライン(カソードライン)Lcとして適用することができる。このように、有機EL素子OEL同士の間に対向電極17と等電位のバンクメタル部18aを網羅することによってカソード全体のシート抵抗を下げ、表示パネル10全体で均一な表示特性にすることができる。
次いで、上記対向電極17を形成した後、絶縁性基板11の一面側全域に保護絶縁膜(パッシベーション膜)としてシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等からなる封止層19をCVD法等を用いて形成し、さらに、封止蓋や封止基板20を接合することにより、図5、図6に示したような断面構造を有する表示パネル10が完成する。
このように、本実施形態によれば、各表示画素PIXの画素形成領域(有機EL素子OELの形成領域)Rpxに設けられる画素電極15として反射金属層15aと酸化金属層15bとからなる電極構造を有する表示パネルにおいて、当該画素電極15に表示データに応じた発光駆動電流を供給する画素駆動回路DCの発光駆動トランジスタ(トランジスタTr13)との接続構造の製造方法として、非感光性有機膜14bをドライエッチングしてコンタクトホールHLdbを形成するためのメタルマスク15xを除去することなく、画素電極15の下層側の反射金属層15aとしてそのまま適用することができるので、少なくとも、コンタクトホールHLdbを形成するためのメタルマスクを除去する工程、及び、反射金属層15aとなる金属薄膜を成膜する工程を省略して製造方法を簡素化することができる。
また、上記実施形態では、選択ライン端子部PLsは、選択ライン端子下層部PLs0、選択ライン端子第1上層部PLsx、第2上層部PLsy、第3上層部PLsz、第4上層部PLswを備えており、選択ドライバの各端子と良好に接続されるためには、これら全ての層を備えることが、選択ドライバの各端子との段差が小さくて好ましいが、これに限らず、選択ライン端子下層部PLs0、選択ライン端子第1上層部PLsx、第2上層部PLsy、第3上層部PLsz、第4上層部PLswのいずれかを備えていなくてもよく、またさらに他の導電層を備えていてもよい。
供給電圧ライン端子部PLaは、供給電圧ライン端子下層部PLa0、供給電圧ライン端子第1上層部PLa1、第2上層部PLa2、第3上層部PLa3、第4上層部PLa4を備えており、供給電圧ドライバの各端子と良好に接続されるためには、これら全ての層を備えることが、供給電圧ドライバの各端子との段差が小さくて好ましいが、これに限らず、供給電圧ライン端子下層部PLa0、供給電圧ライン端子第1上層部PLa1、第2上層部PLa2、第3上層部PLa3、第4上層部PLa4のいずれかを備えなくてもよく、またさらに他の導電層を備えていてもよい。
このように、本実施形態によれば、画素電極15と画素駆動回路DC(トランジスタTr13)との接続構造の製造方法として、画素電極15の下層側の反射金属層15aとなるメタルマスク15xを用いて非感光性有機膜14bをドライエッチングしてコンタクトホールHLdbを形成するので、ドライエッチングに用いるエッチングガス等のガス種の選択の自由度が広がり、また、メタルマスク15xが画素駆動回路のトランジスタの上方に配置していれば、画素駆動回路のトランジスタがドライエッチング時に生じる紫外線に被曝することを抑え、劣化を抑制できる。また、反射金属層15aをパターニングするためのマスクを形成する工程を省略して製造方法をさらに簡素化することができる。
なお、上述した実施形態においては、バンクメタル部18aとして、銅(Cu)や銀(Ag)又はその合金を適用する場合について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えばアルミニウム(Al)や金(Au)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、タングステン(W)等の金属、又は、これらを主成分とする合金等の、低抵抗の金属材料を適用し、これらの金属層の単層あるいは複数層の積層からなる構造を適用するものであってもよい。
また、上述した実施形態において、表示パネル10の表示動作(有機EL素子OELの発光動作)に伴って流れる電流量が小さい場合には、バンク18として図5に示したような共通電圧ラインLcとして機能するバンクメタル部18aを設けた構造に替えて、下地層18xとポリイミド等の感光性樹脂材料からなるバンク樹脂部により形成される構造を適用することにより、表示画素PIX(有機EL素子OEL)の画素形成領域Rpxを画定するとともに、各表示画素PIXに共通に延在して形成された対向電極17を共通電圧ライン(例えばカソード)として用いるものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、有機EL層16として、有機高分子系の正孔輸送材料及び電子輸送性発光材料を用いる場合について説明するため、各色画素間での混色を防止する目的で上記バンク18を設けたパネル構造を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低分子系の有機材料を用いて有機EL層を形成するものであってもよい。この場合、上記高分子系の有機材料の場合とは異なり、マスクを用いた蒸着法等を適用することができるので、図5に示したような絶縁性基板(平坦化膜)表面から突出するバンク(特に、バンクメタル部やバンク樹脂部)を設ける必要はなく、下地層18xや層間絶縁膜18yにより各表示画素PIXの画素形成量域Rpxを画定することができる。
さらに、上述した実施形態においては、表示パネル10の表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)に設けられる画素駆動回路DCとして、図2に示したように、nチャネル型のトランジスタ(すなわち、単一のチャネル極性を有する薄膜トランジスタ)Tr11〜Tr13を適用した回路構成を示した。このような回路構成によれば、nチャネル型の薄膜トランジスタのみを適用することができるので、既に製造技術が確立されたアモルファスシリコン半導体製造技術を用いて、動作特性が安定したトランジスタを簡易に製造することができ、上記表示画素の発光特性のバラツキを抑制した発光駆動回路を実現することができる。
また、図2においては、画素駆動回路DC内に設けられたトランジスタTr11〜トランジスタTr13として全てnチャネル型を適用したが、pチャネルが含まれていてもよい。この場合、pチャネル型トランジスタのソース、ドレインはそれぞれ、nチャネル型トランジスタのソース、ドレインと逆の関係になる。また、トランジスタTr11〜トランジスタTr13として、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ以外にポリシリコン薄膜トランジスタを適用するものであってもよい。このように、発光駆動回路は、nチャネル型又はpチャネル型のいずれか一方のチャネル極性を有するトランジスタのみを備えるものであってもよいし、nチャネル型及びpチャネル型の双方のチャネル極性を有するトランジスタを備えるものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、表示パネル10の表示画素PIX(各色画素PXr、PXg、PXb)として、トランジスタを3個備え、表示データに応じた階調電流Idataを供給することにより、有機EL素子OELの輝度階調を設定する電流指定(電流階調制御)型の発光駆動回路を示したが、本発明に係る表示装置はこれに限定されるものではなく、少なくとも各表示画素において、表示データに基づいて発光駆動電流の電流値が設定され、該電流値に応じた輝度階調で有機EL素子を駆動制御するものであれば、電流指定型の他の回路構成を有するものであってもよいし、表示データに応じた電圧成分(階調電圧)を供給することにより、有機EL素子OELの輝度階調を設定する電圧指定(電圧階調制御)型の発光駆動回路を適用するものであってもよい。
さらに、上述した実施形態においては、電荷輸送層である有機EL層16として、正孔輸送層16a及び電子輸送性発光層16bを有している場合について説明したが、これに限らず、正孔輸送性発光層及び電子輸送層を有していてもよく、正孔輸送性兼電荷輸送性発光層の単層のみでもよく、正孔輸送層、発光層、電荷輸送層の三層構造でもよく、その他の積層構造であってもよい。
また、上記実施形態では、画素電極15は、有機EL層16との密着性等から酸化金属層15bを設けたが、反射金属層15a上に有機EL層16を形成しても特性上、悪影響がなければ、画素電極15は酸化金属層15bを備えていなくてもよい。
本発明に係る表示装置に適用される表示パネルの画素配列状態の一例を示す概略平面図である。 本発明に係る表示装置の表示パネルに2次元配列される各表示画素(表示素子及び画素駆動回路)の回路構成例を示す等価回路図である。 本実施形態に係る表示装置(表示パネル)に適用可能な表示画素の一例を示す平面レイアウト図である。 本実施形態に係る表示画素の平面レイアウトの要部詳細図である。 本実施形態に係る平面レイアウトを有する表示画素PIXにおけるA−A断面を示す概略断面図である。 本実施形態に係る平面レイアウトを有する表示画素PIXにおけるB−B断面を示す概略断面図である。 本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の第1の例を示す工程断面図(その1)である。 本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の第1の例を示す工程断面図(その2)である。 本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の第1の例を示す工程断面図(その3)である。 本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法の第1の例を示す工程断面図(その4)である。 有機EL素子の基本構造を示す概略断面図である。 画素回路を備えた有機ELパネルの断面構造の一例を示す要部構成図である。
符号の説明
10 表示パネル
11 絶縁性基板
14 平坦化膜
14a 感光性有機膜
14b 非感光性有機膜
15 画素電極
15a 反射金属層
15b 酸化金属層
16 有機EL層
16a 正孔輸送層
16b 電子輸送性発光層
17 対向電極
18 バンク
18a バンクメタル部
18x 下地層
18y 層間絶縁膜
DC 画素駆動回路
Tr11〜Tr13 トランジスタ
OEL 有機EL素子
PIX 表示画素
Ls 選択ライン
Ld データライン
La 供給電圧ライン
Lc 共通電圧ライン

Claims (6)

  1. 表示素子を有する複数の表示画素が二次元配列された表示パネルを備えた表示装置の製造方法において、
    基板上に第1の導電層を形成する工程と、
    前記第1の導電層を被覆する絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層上にパターニング形成した光反射特性を有する第2の導電層をマスクとして、前記絶縁層をドライエッチングによりパターニングして前記第1の導電層を露出させる開口部を形成する工程と、
    を含み、
    前記第2の導電層は、画素電極の少なくとも一部であることを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 少なくとも前記第2の導電層を被覆するとともに、前記開口部を介して前記第1の導電層と電気的に接続された光透過特性を有する第3の導電層を形成する工程と、
    前記第3の導電層をパターニングして、前記第2の導電層及び前記第3の導電層からなる積層構造を有する前記表示画素の画素電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記第3の導電層を形成する工程は、前記第2の導電層を前記画素電極に対応する形状にパターニングした後に、前記第3の導電層を被覆形成し、
    前記画素電極を形成する工程は、前記第2の導電層の上面及び端面が露出しない形状に前記第3の導電層をパターニングすることを特徴とする請求項2記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記表示画素は、発光駆動用のスイッチング素子を有する画素駆動回路を備え、
    前記第1の導電層は、前記発光駆動用のスイッチング素子に接続されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記表示素子は、前記画素電極と、有機材料からなる発光機能層と、対向電極からなる有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする表示装置。
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