JP2007264121A - 液体現像装置および湿式画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体トナーの温度が、T1以上変動している場合は(ステップS3でYes)、演算式が液体トナーを測定して求めた演算式に更新される(ステップS4〜S7)。この演算式は、液体トナー用センサ24と同じ規格のセンサである濃縮トナー液用センサ27の出力電圧値、および、液体トナー用センサ24と同じ規格のセンサであるキャリア液用センサ29の出力電圧値に基づいて得られる(S4〜S6)。この更新された演算式に、液体トナー用センサ24の出力電圧値を代入することで、貯留槽18の液体トナーのトナー固形分濃度が算出される(ステップS8)。この算出されたトナー固形分濃度に基づいて、液体トナーの濃度制御が実行される(ステップS9)。
【選択図】図4
Description
感光体ドラムに与えられる液体トナーを貯留する液体トナー貯留槽には、トナー液カートリッジ、および、キャリアカートリッジから、それぞれ、濃縮トナー液およびキャリア液が供給されており、これらが混ざり合った状態で貯留されている。画像形成装置において高品質の画像を得ることができるように、液体トナー貯留槽の液体トナーのトナー固形分濃度(液体トナー全体に対するトナー粒子の比率)は、適正に保持しておく必要がある。このため、液体トナーのトナー固形分濃度は常時測定されていて、この測定値に基づいて、濃縮トナー液の供給量やキャリア液の供給量が調節されている。トナー固形分濃度の測定は、たとえば光学センサを用いて行われる。
しかしながら、厳密には、トナー液カートリッジの濃縮トナー液の物性はカートリッジごとに異なっており、また、キャリアカートリッジのキャリア液の物性もカートリッジごとに異なっている。このため、これらのカートリッジを交換する度に、液体トナーの導電率や光透過度が変化することになる。このため、用意された演算式を用いる従来の方法では、液体トナーのトナー固形分濃度を正確に検出できないおそれもある。トナー固形分濃度の検出が正確に行えないと、感光体ドラムに供給される液体トナーの濃度が適切に保たれず、良好な画像を安定的に得ることができない。
さらに、この発明は、良好な画像を安定的に得ることができる湿式画像形成装置を提供することを他の目的とする。
請求項2記載の発明は、上記液体トナー貯留槽内の液体トナーの温度を検出する温度検出手段(25)をさらに備え、上記演算式は、上記温度検出手段による検出に基づいて更新されることを特徴とする請求項1記載の液体現像装置である。
請求項3記載の発明では、請求項1または2記載の液体現像装置が採用されているから、トナー固形分濃度が適正に保たれた液体トナーが感光体ドラムに与えられ、これにより、良好な画像を安定的に得ることができる湿式画像形成装置を提供することができる。
図1は、この一実施形態に係る湿式画像形成装置に備えられる画像形成機構1の構成を示す概略図である。
図1を参照して、画像形成機構1は、円筒状の感光体ドラム2と、感光体ドラム2の表面2aを帯電させるための帯電器3と、帯電器3により帯電された感光体ドラム2の表面2aを、作成する画像に対応して露光するための露光器4と、感光体ドラム2の表面2aに液体トナーを供給して、露光により形成された静電潜像を現像する液体現像装置6と、トナー画像が中間転写ベルト10に転写された後の感光体ドラム2の表面2aに残留する液体トナーを除去するためのクリーニング装置7と、トナー画像が転写された後の感光体ドラム2の表面を除電するための除電器8と、を備えている。これら帯電器3、露光器4、液体現像装置6、クリーニング装置7、および除電器8は、感光体ドラム2の回転方向(矢印9で示す方向)に沿って順に配置されている。
液体現像装置6は、液体トナーが貯留された現像槽14と、現像槽14から液体トナーを汲み取る汲み取りローラ15と、汲み取りローラ15によって汲み取られた液体トナーを感光体ドラム2の表面2aに供給する現像ローラ16とを備えている。汲み取りローラ15の一部は、現像槽14内に入り込んで、現像槽14内の液体トナーに浸されている。現像槽14に貯留されている液体トナーは濡れ性が大きく、このため、液体トナーは汲み取りローラ15の回転によって汲み取られる。現像ローラ16には、感光体ドラム2の表面2aに画像を形成した後の現像ローラ16の表面に残留する液体トナーを除去するためのクリーニングブレード17が配置されている。現像槽14には、液体トナー貯留槽としての貯留槽18が接続されている。貯留槽18は液体トナーを適正濃度(たとえば5.0%)に維持しつつ貯留するものであり、この適正濃度の液体トナーが現像槽14に対して供給されるようになっている。現像槽14には、貯留されている液体トナーの温度を検出するための温度センサ25が配置されている。
貯留槽18には、貯留されている液体トナーのトナー固形分濃度を測定するための液体トナー用センサ24が配置されている。この液体トナー用センサ24は後述するように出力電圧値を出力するものである。この出力電圧値がセンサの出力値と液体トナーのトナー固形分濃度との関係を表す演算式に代入されて、貯留槽18の液体トナーのトナー固形分濃度が算出される。算出されたトナー固形分濃度に基づいて、貯留槽18の液体トナーの濃度制御が行われる。この濃度制御は、液体トナーのトナー固形分濃度を適正値に保つように行われている。この実施形態では、液体トナー用センサ24は、貯留槽18に配置しているが、現像槽14に配置することもできる。
さらに、制御部30には、制御対象として、トナー供給用ポンプ26およびキャリア液供給用ポンプ28が接続されている。
制御部30は、液体トナー用センサ24からの出力電圧値に基づいて貯留槽18に貯留されている液体トナーのトナー固形分濃度を算出するととともに、その算出したトナー固形分濃度に基づいて、このトナー固形分濃度を適正値に保つように、トナー供給用ポンプ26およびキャリア液供給用ポンプ28の制御を行う。
図4は、貯留槽18に貯留されている液体トナーのトナー固形分濃度の制御を示すフローチャートである。以下に液体トナー中のトナー固形分濃度を制御する動作について説明する。制御部30は、液体トナー用センサ24から入力される出力電圧値に基づいてトナー固形分濃度を検出する。
温度センサ25によって検出された液体トナーの温度が、前回検出時と比較してT1以上変動している場合は(ステップS3でYes)、演算式が現在の温度に応じた演算式に変更される(ステップS4〜S7)。濃縮トナー液用センサ27の出力電圧値およびキャリア液用センサ29の出力電圧値がチェックされ(ステップS4,S5)、これら2つの出力電圧値に基づいて、新たな演算式が算出される(ステップS6)。
一方で、温度センサ25によって検出された液体トナーの温度が、前回検出時と比較してT1の変動がない場合は(ステップS3でNo)、演算式の変更はなく、RAM36中に格納されている前回検出時と同じ演算式に基づいて、液体トナーのトナー固形分濃度が算出される(ステップS8)。すなわち、前回検出時と同じ演算式に液体トナー用センサ24の出力電圧値を代入することで、貯留槽18に貯留されている液体トナーのトナー固形分濃度が算出される。
上述の説明では、温度変化に基づいて、演算式の更新を行うこととしたが、予め定めた時間ごとに更新を行うこともできるし、予め定める画像形成枚数ごとに更新を行うこともできる。液体トナーの物性は、時間が経つにつれて変化することも考えられ、このような経時変化の影響を受けずに、正確にトナー固形分濃度の測定を行うことができる。
上述の説明では、液体トナー用センサ24は、電圧値を出力するものとしたが、受光センサ24bの光電流を検出して、電流値を出力するものであってもよい。
また、トナー液カートリッジ20には濃縮トナー液が収容されていて、この濃縮トナー液を測定することで上記演算式を算出するものについて説明したが、貯留槽18で現像後の回収トナーをも用いて液体トナーの調整を行う場合は、貯留槽18に供給されるトナー液(トナー液カートリッジ20に収容されるトナー液)は、トナー固形分濃度の高い濃縮トナー液(たとえば30%)でなく、液体トナーの適正濃度(たとえば5%)よりもトナー固形分濃度が低いものを適用することもできる。
その他、請求項記載の範囲において種々の変更が可能である。
6 湿式現像装置
18 貯留槽(液体トナー貯留槽)
19 トナー供給槽
20 トナー液カートリッジ
21 キャリア液供給槽
22 キャリアカートリッジ
24 液体トナー用センサ
27 濃縮トナー液用センサ(トナー液用測定手段)
29 キャリア液用センサ(キャリア液用測定手段)
30 制御部(演算式決定手段、トナー固形分濃度算出手段、濃度制御手段)
Claims (3)
- トナー粒子をキャリア液内に分散した液体トナーを用いて静電潜像を現像する液体現像装置において、
感光体ドラムに供給される液体トナーが貯留される液体トナー貯留槽と、
液体トナー貯留槽に対して供給される予め定めるトナー固形分濃度のトナー液を収容するトナー液カートリッジと、
上記液体トナー貯留槽に対して供給されるキャリア液を収容するキャリアカートリッジと、
上記液体トナー貯留槽に貯留されている液体トナーを測定して、この液体トナーのトナー固形分濃度に対応する出力値を出力する液体トナー測定手段と、
上記液体トナー測定手段と同規格のセンサからなり、上記トナー液カートリッジから供給される上記トナー液を測定して、上記トナー液のトナー固形分濃度に対応する出力値を出力するトナー液測定手段と、
上記液体トナー測定手段と同規格のセンサからなり、上記キャリアカートリッジから供給されるキャリア液を測定して、このキャリア液のトナー固形分濃度に対応する出力値を出力するキャリア液測定手段と、
上記トナー液測定手段およびキャリア液測定手段の出力値に基づいて、上記液体トナー測定手段をなすセンサの出力値と液体トナーのトナー固形分濃度との関係を表す演算式を得る演算式決定手段と、
上記液体トナー測定手段の出力値に基づき、上記演算式決定手段により決定された演算式を参照して、液体トナー貯留槽のトナー固形分濃度を算出するトナー固形分濃度算出手段と、
トナー固形分濃度算出手段によって算出された液体トナー貯留槽のトナー固形分濃度に基づいて、上記液体トナーの濃度制御を行う濃度制御手段と、
を含むことを特徴とする液体現像装置。 - 上記液体トナー貯留槽内の液体トナーの温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
上記演算式は、上記温度検出手段による検出に基づいて更新されることを特徴とする請求項1記載の液体現像装置。 - 感光体ドラムと、
この感光体ドラムに液体トナーを供給する請求項1または2記載の液体現像装置と、
を含むことを特徴とする湿式画像形成装置。
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