JP2007263712A - 放射線像変換パネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期に亘って、輝尽性蛍光体層の吸湿を抑制し、さらには、輝尽性蛍光体層の吸湿により生じる基板の腐食を抑制して、得られる放射線画像の特性劣化がない放射線像変換パネルおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の放射線像変換パネルは、金属または合金により構成された基板と、基板上に形成された蛍光体層と、基板と蛍光体層との間に、少なくとも蛍光体層が形成される領域に形成された腐食防止層と、蛍光体層および腐食防止層を覆い、蛍光体層が形成された領域外、かつ腐食防止層が形成されていない領域で外縁が基板に密着して、蛍光体層を封止する防湿保護層とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、輝尽性蛍光体層によって放射線画像を記録、および再生する放射線像変換パネルおよびその製造方法に関し、特に、輝尽性蛍光体層の吸湿を抑制し、さらには、輝尽性蛍光体層の吸湿による基板の腐食を抑制し、特性劣化(画質低下)がない放射線像変換パネルおよびその製造方法に関する。
放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、および紫外線等)の照射を受けると、この放射線エネルギの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光の照射を受けると、蓄積されたエネルギに応じた輝尽発光を示す蛍光体が知られている。この蛍光体は、輝尽性蛍光体(蓄積性蛍光体)と呼ばれ、医療用途などの各種の用途に利用されている。
例えば、この輝尽性蛍光体の膜(輝尽性蛍光体層)を有する放射線像変換パネルを利用する放射線画像情報記録再生システムが知られており、例えば、富士写真フイルム社製のFCR(Fuji Computed Radiography)等として実用化されている。
この放射線画像情報記録再生システムでは、人体などの被写体を介してX線等を照射することにより、放射線像変換パネル(輝尽性蛍光体層)に被写体の放射線画像情報を記録する。記録後に、放射線像変換パネルをレーザ光等の励起光で2次元的に走査して輝尽発光を生ぜしめ、この輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、この画像信号に基づいて再生した画像を、CRTなどの表示装置、または写真感光材料などの記録材料等に、被写体の放射線画像として出力する。
放射線像変換パネルは、通常、輝尽性蛍光体の粉末を、バインダ等を含む溶媒に分散してなる塗料を調製して、この塗料をガラスまたは樹脂製のパネル状の支持体に塗布し、乾燥することによって、作製される。
これに対し、真空蒸着またはスパッタリング等の真空成膜法(気相成膜法)によって、支持体に輝尽性蛍光体層(以下、蛍光体層ともいう)を形成してなる蛍光体パネルも知られている。真空成膜法による蛍光体層は、真空中で形成されるので不純物が少なく、また、輝尽性蛍光体以外のバインダなどの成分が殆ど含まれないので、性能のバラツキが少なく、しかも発光効率が非常に良好であるという優れた特性を有している。さらに、蛍光体層が蛍光体の柱状構造で形成されるため、鮮鋭度の高い良好な画質が得られる。
しかしながら、放射線像変換パネルは、輝尽性蛍光体層の吸湿性が高いという問題点がある。
輝尽性蛍光体層、特に、良好な特性を有するアルカリハライド系の輝尽性蛍光体層は、吸湿性が高く、通常(常温/常湿)の環境下であっても、容易に吸湿する。その結果、輝尽発光特性すなわち感度の低下、または輝尽性蛍光体の結晶性の低下(例えば、柱状構造をもつアルカリハライド系の輝尽性蛍光体であれば、結晶の柱状性の崩壊)による再生画像の鮮鋭性の低下等を生じてしまう。このため、放射線像変換パネルでは、輝尽性蛍光体層を防湿性の部材で封止することが行われている。
また、放射線像変換パネルにおいて、支持体として金属または合金からなる基板を用いることができる。この場合、輝尽性蛍光体層を防湿性の部材で封止しても、輝尽性蛍光体層の吸湿を完全に防止することができず、輝尽性蛍光体と金属基板との、水分を介した反応により、基板が腐食されてしまう。このため、輝尽性蛍光体層と基板を直接接触させないために、基板と輝尽性蛍光体層との間に層を形成することが行なわれている(特許文献1および特許文献2参照)。
特許文献1には、基板の表面および裏面に水分不透過層が形成され、基板の表面側の水分不透過層上に輝尽性蛍光体層が形成された放射線像変換パネルが開示されている。
この特許文献1の放射線像変換パネルにおいては、水分不透過層として、金属酸化物層、陽極酸化層、およびポリイミドからなる層が例示されている。
また、特許文献2には、輝尽性蛍光体を用いたX線画像変換シートが開示されている。この特許文献2におけるX線画像変換シートは、輝尽性蛍光体層とアルミニウムからなる支持体の間に、分解能などの画像特性を得るために白色の酸化物の膜を形成したものである。この酸化物としては、アルミナが例示されている。
国際公開第02/086540号パンフレット 特開平4−118599号公報
しかしながら、特許文献1に開示された放射線像変換パネルにおいては、水分不透過層として、金属酸化物層、陽極酸化層、およびポリイミドからなる層が例示されているものの、陽極酸化層以外については、具体的な製造方法の例示がない。特許文献1に開示されているように、水分不透過層として、単に金属酸化物層、陽極酸化層、およびポリイミドからなる層を形成しただけでは、水分不透過層として十分な厚さの均一な膜を得ることは難しい。このため、水分不透過性能にムラが生じたり、水分不透過層上に形成された輝尽性蛍光体層の表面にうねりなどが生じ、蛍光体層の膜厚均一性に影響を与え、分解能などの画像特性を得ることができないという問題点がある。
さらに、特許文献1および特許文献2において、陽極酸化膜を設けた場合、この陽極酸化膜は多孔質であるため、表面の微小な粗さが増える。このため、陽極酸化膜上に形成される輝尽性蛍光体層の柱状性の劣化、およびヒロック(点欠陥)が生じ、最終的に得られる画像特性が劣化するという問題点がある。
また、特許文献1および特許文献2において、陽極酸化膜を設けた場合、陽極酸化膜は多孔質であることから、陽極酸化膜から水蒸気が進入し、蛍光体層が吸湿し、崩壊(潮解)する虞があるという問題点もある。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、長期に亘って、輝尽性蛍光体層の吸湿を抑制し、さらには、輝尽性蛍光体層の吸湿により生じる基板の腐食を抑制して、得られる放射線画像の特性劣化がない放射線像変換パネルおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、金属または合金により構成された基板と、前記基板上に形成された蛍光体層と、前記基板と前記蛍光体層との間に、少なくとも前記蛍光体層が形成される領域に形成された腐食防止層と、前記蛍光体層および前記腐食防止層を覆い、前記蛍光体層が形成された領域外、かつ前記腐食防止層が形成されていない領域で外縁が前記基板に密着して、前記蛍光体層を封止する防湿保護層とを有することを特徴とする放射線像変換パネルを提供するものである。
本発明においては、さらに、前記基板は、枠部を有し、前記枠部に囲まれた領域内に前記腐食防止層および前記蛍光体層が形成されていることが好ましい。
この場合、前記防湿保護層の外縁が密着する部分は、前記枠部の上面であることが好ましい。
また、本発明においては、前記腐食防止層は、酸化物またはダイヤモンドライクカーボンからなることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記酸化物は、SiO、AlまたはTiOであることが好ましい。
さらにまた、本発明においては、前記防湿保護層の外縁が密着する部分は、算術平均粗さRaが0.1μm以下であり、最大高さRzが1.0μm以下であることが好ましい。
また、本発明においては、前記基板は、アルミニウムからなるものであることが好ましい。
また、本発明においては、前記蛍光体層は、気相堆積法により形成されたものであることが好ましい。
また、本発明においては、前記腐食防止層は、スパッタリング法、イオンプレーティング法またはイオンビームアシスト蒸着法により形成されたものであることが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、金属または合金により構成された基板上に、少なくとも蛍光体層が形成される領域に腐食防止層を形成する工程と、前記腐食防止層上に蛍光体層を形成する工程と、防湿保護フィルムを用いて、前記蛍光体層および前記腐食防止層を覆い、前記蛍光体層が形成された領域外、かつ前記腐食防止層が形成されていない領域で外縁を前記基板に密着させて前記蛍光体層を封止する工程とを有することを特徴とする放射線像変換パネルの製造方法を提供するものである。
本発明の第1の態様の放射線像変換パネルによれば、基板と蛍光体層との間に、少なくとも蛍光体層が形成される領域に腐食防止層を形成し、さらに蛍光体層および腐食防止層を覆い、蛍光体層が形成された領域外、かつ腐食防止層が形成されていない領域で外縁を基板に密着させて蛍光体層を封止する防湿保護層を設けることにより、運搬時などに、外力を受け、腐食防止層にマイクロクラックなどが生じた場合であっても、防湿保護層は、腐食防止層が形成されていない領域に外縁があるため、腐食防止層に生じたマイクロクラックから水蒸気などが進入することがなく、蛍光体層への吸湿が抑制される。
さらには、蛍光体層が吸湿し、潮解した場合であっても、腐食防止層により基板と蛍光体層とが直接接触していないため、基板の腐食が抑制される。
このようなことから、本発明の放射線像変換パネルにおいては、高温、かつ高湿のような厳しい条件下に曝されても、長期に亘って、蛍光体層の潮解(崩壊)、および基板の腐食を抑制することができ、長期に亘って、放射線像の特性劣化(画質低下)を抑制することができる。
また、本発明における腐食防止層は、例えば、気相堆積法により形成することにより、膜厚均一性が高く平滑で、さらには緻密なものとすることができるため、腐食防止層上に形成される蛍光体層の異常成長(ヒロック)が抑制され、最終的に得られる放射線像に、画素抜けなどの点欠陥が生じることがない。
本発明の第2の態様の放射線像変換パネルの製造方法によれば、基板と蛍光体層との間に腐食防止層を形成し、さらに防湿保護フィルムを用いて、蛍光体層および腐食防止層を覆い、蛍光体層が形成された領域外、かつ腐食防止層が形成されていない領域で外縁を基板に密着させて蛍光体層を封止する工程を有することにより、得られる放射線像変換パネルにおいては、運搬時などに、外力を受け、腐食防止層にマイクロクラックなどが生じた場合であっても、防湿保護層は、腐食防止層が形成されていない領域に外縁があるため、腐食防止層に生じたマイクロクラックから水蒸気などが進入することがなく、蛍光体層への吸湿が抑制される。
さらには、蛍光体層が吸湿し、潮解した場合であっても、腐食防止層により基板と蛍光体層とが直接接触していないため、基板の腐食が抑制される。
このようなことから、本発明の製造方法により得られる放射線像変換パネルは、高温、かつ高湿のような厳しい条件下に曝されても、長期に亘って、蛍光体層の潮解(崩壊)、および基板の腐食を抑制することができ、長期に亘って、放射線像の特性劣化(画質低下)を抑制することができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の放射線像変換パネルおよびその製造方法を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放射線像変換パネルを示す模式的断面図である。
図1に示すように、放射線像変換パネル(以下、蛍光体パネルともいう)10は、基板12と、この基板12の表面12aに形成された腐食防止層14と、この腐食防止層14上に形成された輝尽性蛍光体層(以下、蛍光体層という)16と、この蛍光体層16上に形成され、蛍光体層16を封止する防湿保護層18とを有するものである。
蛍光体パネル10においては、腐食防止層14の形成領域の大きさと蛍光体層16の形成領域との大きさが同じである。
蛍光体パネル10においては、基板12は、金属または合金からなるものであり、例えば、薄い板状部材またはシート部材である。本発明においては、基板12は、金属または合金であれば、特に限定されるものではなく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス鋼、銅、クロムまたはニッケルなどが挙げられる。本実施形態においては、基板12は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により構成されることが好ましい。
また、基板12は、少なくとも防湿保護層18の外縁が密着される領域αにおける表面12aの算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)が0.1μm以下であること、および表面12aの最大高さRz(JIS B 0601−2001)が1.0μm以下であることを満たすことが好ましい。
基板12は、防湿保護層18が密着される領域αにおける表面12aの表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で0.1μm以下であること、および最大高さ(Rz)が1.0μm以下であることを満たすことにより、防湿保護層18と基板12の表面12aとの隙間が極めて小さくなり、防湿保護層18と基板12の表面12aとの密着性を更に高くできる。このため、基板12と防湿保護層18の外縁との密着部からの水蒸気の進入を更に抑制することができる。すなわち、透湿度を、例えば、0.1(g/(m・24h))以下と小さくすることができる。
また、基板12において、腐食防止層14が形成される表面12a領域の表面粗さを小さくすることにより、基板12の表面12aに形成される腐食防止層14の膜厚均一性を更に優れたものとし、ピンホールなどの欠陥をなくし、腐食防止層14上に形成される蛍光体層16の異常成長(ヒロック)を更に抑制することができる。さらには、蛍光体層16を柱状性が優れたものとすることもできる。これにより、蛍光体パネル10で得られる放射線像の画質を更に高画質なものとすることができる。このため、基板12の表面12aの表面粗さは、防湿保護層18が密着される領域αだけではなく、表面12a全体において、算術平均粗さ(Ra)で0.1μm以下であること、および最大高さ(Rz)が1.0μm以下であることを満たすことが更に好ましい。
腐食防止層14は、蛍光体層16が吸湿した水分に起因する基板12の腐食を抑制するものである。この腐食防止層14は、蛍光体層16の下、すなわち、基板12と蛍光体層16との間に設けられるものであり、少なくとも蛍光体層16が形成される領域に形成されていればよい。腐食防止層14の形成領域と蛍光体層16の形成領域とは少なくとも同じであればよく、腐食防止層14の形成領域は、蛍光体層16の形成領域よりも大きくてもよい。
また、腐食防止層14は、例えば、SiO、AlもしくはTiOなどの酸化物、またはダイヤモンドライクカーボンからなるものである。また、腐食防止層14は、例えば、気相堆積法により形成されるものである。
腐食防止層14を形成するための気相堆積法は、膜厚均一性が高く、ピンホールなどがなく平滑かつ緻密で、水分が不透過な膜を形成することができれば、その方法は、特に限定されるものではなく、各種の物理的気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)、または化学的気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)を用いることができる。本実施形態においては、気相堆積法のうち、スパッタリング法、イオンプレーティング法またはイオンビームアシスト蒸着法により形成することが好ましい。これは、スパッタリング法、イオンプレーティング法およびイオンビームアシスト蒸着法は、成膜される粒子(分子)のエネルギが高いため、気相堆積法の中でも特に、膜厚均一性が高く、平滑かつ緻密で、水分が不透過な膜が得られるためである。
本実施形態のイオンビームアシスト蒸着法においては、例えば、プラズマ室が付設された成膜(蒸着)チャンバの内部に蒸発源およびイオンガンが設置され、蒸発源に対向して基板が設置された構成の装置が用いられる。このイオンビームアシスト蒸着法(以下、単にイオンビームアシストともいう)とは、プラズマ室により生成されたプラズマを、イオンガンによりガスイオンとして基板表面に照射しながら、同時に蒸発源から飛翔してきた粒子を基板の表面に蒸着させて膜形成を行う一種の特殊な真空蒸着方法である。
また、腐食防止層14は、厚さが、0.5μm以上であることが好ましい。腐食防止層14の厚さが0.5μm以上であると、蛍光体層16と基板12との水分を介した反応により、基板12が腐食されることを抑制する効果が長期に亘って発現するからである。
なお、腐食防止層14の厚さの上限値は、10μmである。腐食防止層14の厚さが10μmを超えると、腐食防止層14による光の散乱が大きくなる虞があるためである。この腐食防止層14の厚さの上限値は、腐食防止層14の材質、および要求される画質によって変わるものであり、本実施形態の10μmに限定されるものではない。
蛍光体層16は、上述の如く、放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)の照射を受けると、この放射線エネルギの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光の照射を受けると、蓄積されたエネルギに応じた輝尽発光を示すものである。この蛍光体層16は、腐食防止層14上に形成されている。
本発明においては、蛍光体層16を形成する輝尽性蛍光体として、各種のものが利用可能であるが、例えば、下記の輝尽性蛍光体が好ましく例示される。
例えば、米国特許第3、859、527号明細書に記載されている輝尽性蛍光体である、「SrS:Ce、Sm」、「SrS:Eu、Sm」、「ThO2:Er」、および、「La22S:Eu、Sm」。
特開昭55−12142号公報に開示される、「ZnS:Cu、Pb」、「BaO・xAl23:Eu(但し、0.8≦x≦10)」、および、一般式「MIIO・xSiO2:A」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、MIIは、Mg、Ca、Sr、Zn、CdおよびBaからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Ce、Tb、Eu、Tm、Pb、Tl、BiおよびMnからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0.5≦x≦2.5である。)
特開昭55−12144号公報に開示される、一般式「LnOX:xA」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、Lnは、La、Y、GdおよびLuからなる群より選択される少なくとも一種であり、Xは、ClおよびBrの少なくとも一種であり、Aは、CeおよびTbの少なくとも一種である。また、0≦x≦0.1である。)
特開昭55−12145号公報に開示される、一般式「(Ba1-x、M2+ x)FX:yA」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、M2+は、Mg、Ca、Sr、ZnおよびCdからなる群より選択される少なくとも一種であり、Xは、Cl、BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Eu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、YbおよびErからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦x≦0.6であり、0≦y≦0.2である。)
特開昭59−38278号公報に開示される、一般式「xM3(PO42・NX2:yA」または「M3(PO42・yA」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、MおよびNは、それぞれ、Mg、Ca、Sr、Ba、ZnおよびCdからなる群より選択される少なくとも一種であり、Xは、F、Cl、BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Eu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Sb、Tl、MnおよびSnからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦x≦6、0≦y≦1である。)
一般式「nReX3・mAX’2:xEu」または「nReX3・mAX’2:xEu、ySm」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、Reは、La、Gd、YおよびLuからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Ba、SrおよびCaからなる群より選択される少なくとも一種であり、XおよびX’は、それぞれ、F、Cl、およびBrからなる群より選択される少なくとも一種である。また、1×10-4<x<3×10-1であり、1×10-4<y<1×10-1であり、さらに、1×10-3<n/m<7×10-1である。)
特開昭61−72087号公報に開示される、一般式「MIX・aMIIX’2・bMIIIX''3:cA」で示されるアルカリハライド系輝尽性蛍光体。
(上記式において、MI は、Li、Na、K、RbおよびCsからなる群より選択される少なくとも一種であり、MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、CuおよびNiからなる群より選択される少なくとも一種の二価の金属であり、MIIIは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、GaおよびInからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、X、X’およびX''は、F、Cl、BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Eu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu、BiおよびMgからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦a<0.5であり、0≦b<0.5であり、0<c≦0.2である。)
特開昭56−116777号公報に開示される、一般式「(Ba1-X、MII X)F2・aBaX2:yEu、zA」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、ZnおよびCdからなる群より選択される少なくとも一種であり、Xは、Cl、BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、ZrおよびScの少なくとも一種である。また、0.5≦a≦1.25であり、0≦x≦1であり、1×10-6≦y≦2×10-1であり、0<z≦1×10-2である。)
特開昭58−69281号公報に開示される、一般式「MIIIOX:xCe」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、MIIIは、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびBiからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、Xは、ClおよびBrの少なくとも一種である。また、0≦x≦0.1である。)
特開昭58−206678号公報に開示される、一般式「Ba1-xMaLaFX:yEu2+」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、Mは、Li、Na、K、RbおよびCsからなる群より選択される少なくとも一種であり、Lは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga、InおよびTlからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、Xは、Cl、BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種である。また、1×10-2≦x≦0.5であり、0≦y≦0.1であり、さらに、aはx/2である。)
特開昭59−75200号公報に開示される、一般式「MIIFX・aMIX’・bM’IIX''2・cMIII3・xA:yEu2+」で示される輝尽性蛍光体。(上記式においてMIIは、Ba、SrおよびCaからなる群より選択される少なくとも1種であり、MIは、Li、Na、K、RbおよびCsからなる群より選択される少なくとも一種であり、M’IIは、BeおよびMgの少なくとも一方の二価の金属であり、MIIIは、Al、Ga、In、およびTlからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、Aは、金属酸化物であり、X、X’およびX''は、それぞれ、F、Cl、Br、およびIからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦a≦2であり、0≦b≦1×10-2であり、0≦c≦1×10-2であり、かつ、a+b+c≧10-6であり、さらに、0<x≦0.5であり、0<y≦0.2である。)
特に、優れた輝尽発光特性を有し、かつ、本発明の効果が良好に得られる等の点で、特開昭59−38278号公報に開示されるアルカリハライド系輝尽性蛍光体は好ましく例示され、中でも特に、MIが、少なくともCsを含み、Xが、少なくともBrを含み、さらに、Aが、EuまたはBiであるアルカリハライド系輝尽性蛍光体は好ましく、その中でも特に、一般式「CsBr:Eu」で示される輝尽性蛍光体が好ましい。
蛍光体層16は、このような輝尽性蛍光体からなり真空蒸着、スパッタリング、CVD等の各種の気相堆積法により形成されるものである。また、本発明において、蛍光体層16は、腐食防止層14とは、例えば、異なる成膜装置により製造される。
中でも、生産性等の点で真空蒸着により形成された蛍光体層16が好ましく、特に、蛍光体成分の材料と、付活剤(賦活剤:activator)成分の材料とを別々に加熱蒸発させる、多元の真空蒸着により形成された蛍光体層16が好ましい。例えば、前記「CsBr:Eu」の蛍光体層16であれば、蛍光体成分の材料として臭化セシウム(CsBr)を、付活剤成分の材料として臭化ユーロピウム(EuBrx(xは、通常、2〜3))を、それぞれ用いて、別々に加熱蒸発させる、多元の真空蒸着により形成されることが好ましい。
真空蒸着における加熱方法も、特に限定されるものではなく、例えば、電子銃等を用いる電子線加熱、または、抵抗加熱で形成されたものでもよい。さらに、多元の真空蒸着による形成される場合には、全ての材料を同様の同じ加熱手段(例えば、電子線加熱)で加熱蒸発してもよく、あるいは、蛍光体成分の材料は電子線加熱で、微量である付活剤成分の材料は抵抗加熱で、それぞれ加熱蒸発して形成されてもよい。
蛍光体層16は、特に限定された成膜条件はなく、成膜方法または形成する蛍光体層16の組成等に応じて、適宜、決定された成膜条件によって形成され、得られる蛍光体層16であればよい。例えば、真空蒸着であれば、1×10-5Pa〜1×10-2Paの真空度で、0.05μm/分〜300μm/分の成膜速度で成膜し、得られる蛍光体層16が好ましい。なお、多元の真空蒸着により形成される場合には、母体成分と付活剤成分の量比が目的範囲となるように、両材料の蒸発速度が制御される。
また、本件出願人の検討によれば、前述した各種の蓄積性蛍光体、特にアルカリハライド系蓄積性蛍光体、中でも特にCsBr:Euを真空蒸着で成膜する場合には、一旦、系内を高い真空度に排気した後、アルゴンガスまたは窒素ガス等を系内に導入して、0.01Pa〜3Pa程度の中真空度とし、この中真空下で抵抗加熱による真空蒸着を行なうことにより、得られる蛍光体層16が好ましい。前記CsBr:Eu等のアルカリハライド系の蛍光体層は、柱状結晶構造を有するが、このような中真空下で成膜して得られる蛍光体層16は、特に良好な柱状の結晶構造を有し、輝尽発光特性画像の鮮鋭性等の点で好ましい。
また、基板12の加熱等によって、成膜中に、形成された蛍光体層16を300℃以下、好ましくは200℃以下で加熱してもよい。
このようにして形成された蛍光体層16は、輝尽発光特性を良好に発現させ、かつ、輝尽発光特性を向上させるために、加熱処理(アニール)が施される。
蛍光体層16のアニール条件は、特に限定はないが、例えば、窒素ガス雰囲気等の不活性雰囲気下で、50℃〜600℃、特に、100℃〜300℃で、10分〜10時間、特に、30分〜3時間行なうのが好ましい。
蛍光体層16の加熱処理は、焼成炉を用いる方法等の公知の方法で実施すればよく、また、基板12の加熱手段を有する真空蒸着装置であれば、これを利用して加熱処理を実施してもよい。
防湿保護層18は、例えば、真空蒸着によって形成された蛍光体層16を封止して、吸湿を防止するために、蛍光体層16を覆って封止するために設けられるものである。
本実施形態において、防湿保護層18は、防湿保護フィルムにより、腐食防止層14および蛍光体層16を覆い、蛍光体層16および腐食防止層14の外縁に沿うように密着させ、基板12の表面12aにおいて蛍光体層16が形成された領域外で、かつ腐食防止層14が形成されていない領域αで、その外縁を密着させて、蛍光体層16を封止している。
また、本実施形態において、防湿保護層18の外縁の密着は、例えば、熱ラミネーション法によりなされる。
また、本発明においては、防湿保護層18は、十分な防湿性を有するものであれば、各種のものが利用可能であり、特に限定されるものではない。
防湿保護層18を構成する防湿保護フィルムとしては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、SiO膜とSiOとPVA(ポリビニルアルコール)とのハイブリット層とSiO膜との3層を形成してなる防湿保護層18が例示される。これ以外にも、ガラス板(フィルム)、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネート等の樹脂フィルム、樹脂フィルムにSiO、Al、SiCなどの無機物質が堆積したフィルム等も好ましく例示される。なお、PETフィルム上に、SiO膜/SiOとPVAとのハイブリット層/SiO膜の3層を形成した防湿保護層18において、例えば、SiO膜は、スパッタリング法を用いて、SiOとPVAのハイブリット膜は、PVAとSiOの比率が1:1となるようにゾル・ゲル法を用いて、それぞれ形成すればよい。また、防湿保護層18は、40℃の温度で相対湿度が90%の環境下において、透湿度が0.2〜0.6(g/(m・day))であることが好ましい。
また、SiO膜/SiOとPVAとのハイブリット層/SiO膜の3層構造の防湿保護層18においては、SiO膜を蛍光体層16側に形成することが好ましい。
また、防湿保護層18により、蛍光体層16を封止する方法は、特に限定されるものではない。例えば、接着剤を塗布し、防湿保護層18の外縁を基板12の表面12aの領域αに接着する方法がある。なお、本発明においては、防湿保護層18の外縁と基板12の表面12aの領域αとだけを接着しても良いが、より耐久性に優れた蛍光体パネル10を得るために、基板12の表面12aの領域αのみならず蛍光体層16表面とも接着することが好ましい。
接着剤は、防湿性に優れたものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ポリエステル系接着剤が好適に用いることができる。さらに、蛍光体層16表面も防湿保護層18と接着する際には、接着剤についても、放射線の入射及び輝尽発光光の出射を妨げない光学特性を有することが好ましい。
また、接着剤を用いた場合、防湿保護層18と基板12の表面12aとの接着強度を向上させ、良好な接着強度を得るために、防湿保護層18による蛍光体層16の封止に先立ち、例えば、基板12を加熱して、封止部(防湿保護層18と基板12との接着箇所(領域α))および蛍光体層16を加熱することが好ましい。
ここで、例えば、図2(a)に示すように、腐食防止層102が基板12の全面に形成され、この腐食防止層102上に蛍光体層16が形成されており、さらには、この防湿保護層18の外縁が腐食防止層102上で密着されている蛍光体パネル100においては、腐食防止層102にマイクロクラックまたはピンホールなどの欠陥104がある場合、防湿保護層18の密着が十分であっても、腐食防止層102の欠陥104から水蒸気Vが進入し、蛍光体層16が吸湿して、蛍光体層16が潮解(崩壊)を起こす虞がある。
このようなことから、本実施形態においては、基板12と蛍光体層16との間に、蛍光体層16の形成領域と同じ大きさの形成領域を有する腐食防止層14を形成し、さらに、蛍光体層16を封止する防湿保護層18を設け、この防湿保護層18の外縁を、腐食防止層14および蛍光体層16が形成された以外の領域αで密着させることにより、運搬時などに、外力を受け、腐食防止層14にマイクロクラックなどが生じた場合であっても、防湿保護層18は、腐食防止層14が形成されていない領域αに外縁があり、そこで封止している。このため、腐食防止層14が外部から隔離されており、腐食防止層14に生じたマイクロクラックから水蒸気などが進入することがなく、蛍光体層16への吸湿が抑制される。さらには、蛍光体層16が吸湿し、潮解した場合であっても、腐食防止層14により基板12と蛍光体層16とが直接接触しないため、基板12の腐食が抑制される。
このため、本実施形態の蛍光体パネル10においては、非常に優れた耐湿性を有する封止構造が得られ、高温、かつ高湿のような厳しい条件下でも、長期に亘って蛍光体層16の吸湿を抑止し、さらには、蛍光体層16の潮解(崩壊)を抑制して、良好な画像記録特性を維持することができる。
これにより、蛍光体層16を形成する輝尽性蛍光体、特に、アルカリハライド系の輝尽性蛍光体は、吸湿性を有し、通常の環境下でも、容易に吸湿して、その結果、感度または再生画像の鮮鋭性の低下等を生じてしまう。このような不都合も防止することができる。
また、本実施形態においては、上述のように、蛍光体層16と基板12との間に腐食防止層14が設けられている。この腐食防止層14により、蛍光体層16で吸湿された水分が腐食防止層14から基板12への浸透を抑制することができる。このため、蛍光体層16と基板12との水分を介した化学反応による基板12の腐食を長期に亘り抑制することができ、蛍光体パネル10の放射線像の特性劣化(画質低下)を長期に亘り抑制できる。
さらに、腐食防止層14を、気相堆積法により形成することにより、膜厚均一性が高く平滑、かつ緻密な構造であり、ピンホールなどの点欠陥がないものとすることができるため、その上に形成される蛍光体層16は、柱状性が高い組織とすることができ、点欠陥などがなく膜質が優れたものとなる。
このように、本実施形態の蛍光体パネル10においては、欠陥が少ない膜質が優れた蛍光体層16を形成することができる。このため、画像の記録および再生に際して、得られる画像は、画素抜けなどの点欠陥がなく、長期に亘り良好な放射線像を得ることができる。
次に、本実施形態の蛍光体パネル10の製造方法について説明する。
先ず、金属または合金からなる基板12(図1参照)を用意する。この基板12は、例えば、アルミニウムからなるものである。
次に、基板12の表面12a(図1参照)に第1マスク(図示せず)を設ける。この第1マスクは、腐食防止層14の形成領域に相当する開口を有するものである。
次に、基板12の表面12a(図1参照)に、例えば、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法などの気相成長法により腐食防止層14(図1参照)を形成する。この腐食防止層14は、例えば、SiO、Al、もしくはTiOなどの酸化物、またはダイヤモンドライクカーボンからなる。
次に、第1マスクを取り除く。
次に、腐食防止層14(図1参照)上に、形成する蛍光体層16の形成領域に相当する開口を有する第2マスクを設ける。
次に、真空蒸着法により、上述の組成を有する蛍光体層16(図1参照)を形成する。
次に、蛍光体層16に輝尽発光特性を良好に発現させ、かつ、輝尽発光特性を向上させるために、加熱処理(アニール)を施す。
次に、蛍光体層16の上に、例えば、ディスペンサー等を用いて接着剤を塗布する。
次いで、例えば、ロール状に巻回された防湿保護フィルム(図示せず)を引き出し、熱ラミネーション法により、蛍光体層16の上に防湿保護フィルムを貼り付けて、外縁を腐食防止層14および蛍光体層16が形成された以外の領域α(図1参照)で密着させて防湿保護層18(図1参照)を形成する。このようにして、蛍光体パネル10を製造することができる。
なお、防湿保護層18は、予め接着剤が塗布された保護フィルムを用いて形成することもできる。
また、蛍光体パネル10の製造方法においては、上述のように腐食防止層14を形成する前に、基板12の表面12a(図1参照)に反射膜またはバリア膜等を形成してもよい。これらの膜が表面に形成されたものを基板としてもよい。
また、封止接着層(図示せず)で防湿保護層18と基板12とを接着するときの接着強度を向上させ、かつ、熱ラミネーションを1回だけで、良好な接着強度が得られるように、防湿保護層18による蛍光体層16の封止に先立ち、蛍光体層16を接着剤の軟化温度より30℃低い温度から150℃までの範囲の温度に加熱しておくことが好ましい。この範囲の温度には、例えば、基板12の加熱により行なうことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る放射線像変換パネルを示す模式的断面図である。
なお、本実施形態においては、図1に示す本発明の第1の実施形態の蛍光体パネル10と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の蛍光体パネル20は、第1の実施形態の蛍光体パネル10(図1参照)に比して、防湿保護層18が基板12の表面12aおよび側面12bを覆い、防湿保護層18の外縁が密着される領域αが、基板12の裏面12cである点が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様の構成であり、その詳細な説明は省略する。
また、本実施形態の蛍光体パネル20においても、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様に、高温、かつ高湿のような厳しい条件下に曝されても、長期に亘って、蛍光体層16の潮解(崩壊)および基板12の腐食を抑制することができ、長期に亘って、放射線像の特性劣化(画質低下)を抑制することができるという効果を得ることができる。
なお、本実施形態においては、防湿保護層18により基板12の表面12aおよび側面12bが覆われる構成であるため、腐食防止層14の形成領域と、蛍光体層16の形成領域とが同じ大きさではなく、腐食防止層14の形成領域が大きくてもよい。また、腐食防止層14が基板12の表面12aの全面に形成される構成でもよい。この構成においても、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様の効果を得ることができる。
次に、本実施形態の蛍光体パネル20の製造方法について説明する。
本実施形態の蛍光体パネル20は、第1の実施形態の蛍光体パネル10(図1参照)の製造方法に比して、防湿保護膜18の形成方法が異なり、それ以外の製造方法は、第1の実施形態の蛍光体パネル10の製造方法と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
このため、本実施形態の製造方法においては、蛍光体層16を形成する工程までは、第1の実施形態の製造方法と同様であり、防湿保護膜18を形成する工程から説明する。
本実施形態の製造方法においては、腐食防止層14および蛍光体層16が形成された基板12に、防湿保護フィルムを、腐食防止層14および蛍光体層16ならびに基板12の表面12aおよび側面12bを覆い、防湿保護フィルムの外縁を基板12の裏面12cに密着させて、腐食防止層14および蛍光体層16を封止する。このようにして、本実施形態の蛍光体パネル20を作製することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る放射線像変換パネルを示す模式的断面図である。
なお、本実施形態においては、図1に示す本発明の第1の実施形態の蛍光体パネル10と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の蛍光体パネル22は、第1の実施形態の蛍光体パネル10(図1参照)に比して、腐食防止層14aの形成領域が、蛍光体層16よりも大きい点が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様の構成であり、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の蛍光体パネル22においても、防湿保護層18は、腐食防止層14および蛍光体層16が形成されていない領域αに密着されるものであり、防湿保護層18の外縁が基板12の表面12aで密着されている。
また、本実施形態の蛍光体パネル22においては、腐食防止層14aの形成領域が蛍光体層16よりも大きいため、蛍光体層16の外縁に沿って防湿保護層18が密着されていない。
なお、本実施形態の蛍光体パネル22においても、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様に、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様に、高温、かつ高湿のような厳しい条件下に曝されても、長期に亘って、蛍光体層16の潮解(崩壊)および基板12の腐食を抑制することができ、長期に亘って、放射線像の特性劣化(画質低下)を抑制することができるという効果を得ることができる。
次に、本実施形態の蛍光体パネル22の製造方法について説明する。
本実施形態の蛍光体パネル22は、第1の実施形態の蛍光体パネル10(図1参照)の製造方法に比して、腐食防止層14aの形成領域の大きさ、および防湿保護膜18の形成方法が異なり、それ以外の製造方法は、第1の実施形態の蛍光体パネル10の製造方法と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
先ず、第1の実施形態と同様に、アルミニウムからなる基板12(図4参照)を用意する。
次に、第1の実施形態と同様に、基板12の表面12a(図4参照)に、形成する腐食防止層14の形成領域に相当する開口を有する第1マスクを設ける。この第1マスクの開口は、次工程で形成する蛍光体層16の形成領域よりも広い。
次に、基板12の表面12a(図4参照)に、例えば、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法などの気相成長法により腐食防止層14a(図4参照)を、次工程で形成する蛍光体層16の形成領域よりも広い領域に形成する。
腐食防止層14aは、第1の実施形態と同様であり、例えば、SiO、Al、もしくはTiOなどの酸化物、またはダイヤモンドライクカーボンからなる。
次に、腐食防止層14a(図4参照)上に、成する蛍光体層16の形成領域に相当する開口を有する第2マスクを設ける。
次に、第1の実施形態と同様に、真空蒸着法により、上述の組成を有する蛍光体層16(図4参照)を、腐食防止層14a上に形成する。
次に、第1の実施形態と同様に、蛍光体層16に加熱処理(アニール)を施す。
次に、第1の実施形態と同様に、蛍光体層16の上に接着剤を塗布する。
次いで、熱ラミネーション法により、蛍光体層16の上に防湿保護フィルム(図示せず)を貼り付けて、外縁を腐食防止層14および蛍光体層16が形成された以外の領域α(図4参照)で密着させて防湿保護層18(図4参照)を形成する。このようにして、蛍光体パネル22を製造することができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る放射線像変換パネルを示す模式的断面図である。
なお、本実施形態においては、図1に示す本発明の第1の実施形態の蛍光体パネル10と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の蛍光体パネル30は、第1の実施形態の蛍光体パネル10(図1参照)に比して、基板32が矩形状の枠部36を有するものであり、この枠部36に囲まれた領域38内に腐食防止層14および蛍光体層16が形成されている点が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様の構成であり、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の蛍光体パネル30においては、基体34に枠部36が嵌め込まれる溝35が、枠部36の外形状と略同じ形状に形成されている。この枠部36は、その一部が溝35に嵌め込まれている。基体34に枠部36とにより、基板32が構成されている。
この枠部36に囲まれた領域38内において、基体34の表面34aに腐食防止層14が形成されている。この腐食防止層14上に蛍光体層16が形成されており、この蛍光体層16の高さは、枠部36の上面36aと略同じ高さに形成されている。
防湿保護層18が、枠部36の上面36aを外縁として、枠部36の上面および蛍光体層16を覆うようにして形成されている。
本実施形態においても、防湿保護層18は、腐食防止層14および蛍光体層16が形成されている領域外の領域α、すなわち、枠部36の上面36aで密着されている。このため、本実施形態の蛍光体パネル30においても、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様に、高温、かつ高湿のような厳しい条件下に曝されても、長期に亘って、蛍光体層16の潮解(崩壊)および基板12の腐食を抑制することができ、長期に亘って、放射線像の特性劣化(画質低下)を抑制することができるという効果を得ることができる。
なお、本実施形態においては、防湿保護層18を枠部36の上面36aで密着させる構成としたが、本発明は、これに限定されるものではなく、枠部36の側面36b、または枠部36の側面36b側の基体34の表面34aであってもよい。さらには、基体34の側面34bに防湿保護層18を密着させてもよい。このような構成であっても、第1の実施形態の蛍光体パネル10と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態の基板32において、基体34は、第1の実施形態の蛍光体パネル10の基板12(図1参照)と同様の材質のものを用いることができる。
また、枠部36の材質については、特に限定されるものではなく、基体34との熱膨張差が1×10−6/℃以下の材料であればよい。この枠部36は、基体34と同一材質であることが好ましい。これにより、蛍光体パネル30の温度が変化した場合の熱膨張率差による変形を低減でき、画像ムラを防ぐことができる。
次に、本実施形態の蛍光体パネル30の製造方法について説明する。
本実施形態の蛍光体パネル30は、第1の実施形態の蛍光体パネル10(図1参照)の製造方法に比して、基板32の形成方法、腐食防止層14および蛍光体層16の形成領域および防湿保護膜18の形成方法が異なり、それ以外の製造方法は、第1の実施形態の蛍光体パネル10の製造方法と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の蛍光体パネル30の製造方法においては、第1の実施形態と同様に、アルミニウムからなる基体34(図5参照)を用意し、この基体34に溝35(図5参照)を平面視四角形状に形成する。
次に、枠部36(図5参照)を溝35に嵌め込んで基板32(図5参照)を形成する。
次に、剥離可能で、かつ枠部36の熱膨張に追従する柔軟性を有し、腐食防止層14(図5参照)の形成領域に相当する開口が形成された第1マスク材(図示せず)を枠部36の上面36aに貼り付ける。この第1マスク材によって腐食防止層14の形成領域を規定する。
次に、基体34の表面34a(図5参照)に、例えば、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法などの気相成長法により腐食防止層14(図5参照)を枠部36の内側の基体34の表面34aのみに形成する。
腐食防止層14は、第1の実施形態と同様であり、例えば、SiO、Al、もしくはTiOなどの酸化物、またはダイヤモンドライクカーボンからなる。
次に、第1マスク材を剥がす。
次に、剥離可能で、かつ枠部36の熱膨張に追従する柔軟性を有し、蛍光体層16(図5参照)の形成領域に相当する開口が形成された第2マスク材(図示せず)を枠部36の上面36aに貼り付ける。この第2マスク材によって蛍光体層16の蒸着領域を規定する。
本実施形態において、第1マスク材と第2マスク材との開口の大きさは同じである。
次に、第1の実施形態と同様に、真空蒸着法により、上述の組成を有する蛍光体層16(図5参照)を、腐食防止層14上における枠部36の内側の所定領域のみに形成する。
次に、第1の実施形態と同様に、蛍光体層16に加熱処理(アニール)を施す。
次に、枠部36の上面36aに接着剤を塗布する。
次いで、熱ラミネーション法により、蛍光体層16および枠部36の上面36aに防湿保護フィルム(図示せず)を貼り付けて、外縁を腐食防止層14および蛍光体層16が形成された以外の領域α(図5参照)である枠部36の上面36aに密着させて防湿保護層18(図5参照)を形成する。このようにして、蛍光体パネル30を製造することができる。
本実施形態においては、枠部36を基体34に固定する固定方法は、溝35を設けることに限定されるものではなく、接着剤を用いる方法等、公知の方法が、各種利用可能である。枠部36を基体34に固定する固定方法については、150℃以上の耐熱性を有する耐熱接着剤を用いるか、または溶融金属を用いて固定するのが好ましい。これにより、蛍光体層16の蒸着時、または蒸着後の熱処理時に、枠部36が基体34から剥離するのを防ぐことができる。さらに、溶融金属による固定に関しては、上述の利点に加え、基体34と枠部36との接合部の透湿度を低くすることができる。
なお、耐熱接着剤は、特に限定されるものではなく、例えば、エポキシ接着剤を用いることができる。また、溶融金属も、同様に、特に限定されるものではなく、例えば、アルミニウム用半田を用いることができる。
また、枠部36は、図5に示すように、基体34に溝35を形成し、この溝35に、枠部36を嵌め込んで、基体34に枠部36を固定するのが特に好ましい。これ以外にも、例えば、適切な冶具を用いて位置合わせをして、基体34の表面34aに固定しても良い。
さらに、溝35に枠部36を嵌め込む構成とすることにより、枠部36の厚さを、溝35に差し込む部分の量だけ、基体34の表面34a上に固定する場合よりも厚くすることができ、機械的強度を高くすることができるとともに、製造上扱いやすくなり、また、枠部36の寸法精度も確保しやすくなる。
また、本実施形態においては、上述の第1マスク材および第2マスク材を用いることにより、枠部36および基板32が熱膨張しても、これに第1マスク材および第2マスク材が追従するので、基板32および枠部36に対する、腐食防止層14および蛍光体層16の蒸着位置精度を確保することができ、基板32上における所定領域に、高精度に腐食防止層14および蛍光体層16を形成することができる。その結果、蛍光体パネル30上における撮像領域の精度が極めて高い、高品位な蛍光体パネルを安定して製造することができ、また、蛍光体パネルにおける画像保障サイズの低下および蛍光体パネルの大型化を防止することができる。
なお、第1マスク材および第2マスク材は、上述の条件を満たしていれば、特に限定されるものではなく、例えば、耐熱性粘着剤付きカプトンテープ(カプトンは、デュポン社の登録商標)を好適に用いることができる。
また、第1マスク材および第2マスク材を枠部36に固定する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、第1マスク材または第2マスク材を枠部36に貼り付けた後、枠部36の内側における第1マスク材または第2マスク材の余剰部分を、適切な冶具を用いて切り落とす方法が例示される。
なお、蛍光体層16の成膜前の工程に、例えば、基板32の表面に輝尽発光光を反射するための反射膜、あるいはさらに、反射膜上に反射膜を保護するためのバリア膜等を腐食防止層14上に形成しても良いし、これらの膜を形成した基板32上に、蛍光体層16を形成してもよい。
以上、本発明の放射線像変換パネルおよびその製造方法について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明の具体的な実施例を挙げ、本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されないのは言うまでもない。
本実施例においては、実施例1、および実施例2の放射線像変換パネル(以下、蛍光体パネルという)、ならびに比較例1および比較例2の蛍光体パネルを作製し、これらの各蛍光体パネルについて以下に示す条件で、構造封止の評価および画像評価(「鮮鋭度」および「発光量」)を行った。
本実施例においては、実施例1および実施例2の蛍光体パネルの構成は、図5に示す蛍光体パネル30の構成とした。また、比較例1、2の蛍光体パネルの構成は、図6に示す蛍光体パネル110の構成とした。この図6に示す蛍光体パネル110は、図5に示す蛍光体パネル30に比して、腐食防止層112が基体34の表面34aの全面に形成されている点が異なり、それ以外の構成は、図5に示す蛍光体パネル30と同様の構成である。
次に、実施例1、2および比較例1、2の蛍光体パネルの製造方法について説明する。
実施例1、2および比較例1、2の放射線像変換パネルにおいては、基体34(図5参照)には、A7075材からなるアルミニウム系合金を用いた。なお、基体34の大きさは、450mm×450mmであり、厚さが10mmである。
また、枠部36(図5参照)には、A7075材からなるアルミニウム系合金を用いた。
先ず、上述の基体34の表面34a(図5参照)に、幅が5mm、深さが1.3mmの溝35を、平面視四角形状(430mm×430mm)に形成した。
次に、厚さが2mm、幅が4.8mm、外形寸法が429.9mm×429.9mmの枠部36を、溝35に耐熱エポキシ接着剤(アレムコプロダクツ社製:アレムコボンド526N(商品名))を用いて接着した。これにより、基板32(図5参照)を作製した。
次に、剥離可能で、かつ枠部36の熱膨張に追従する柔軟性を有し、腐食防止層14(図5参照)の形成領域に相当する開口が形成された第1マスク材(図示せず)を枠部36の上面36a(図5参照)に設けた。
次に、枠部36に囲まれた基体34の表面34aに、スパッタリングにより、材質がSiO、またはAlからなる腐食防止層14を形成した。
本実施例において、スパッタリングには、高周波(RF)スパッタ法を用いた。また、スパッタターゲットには、下記表1に示すSiO、およびAlと略同じ組成を有する酸化物を用いた。このスパッタターゲットは、スパッタによる酸素欠損に対応するため、酸素の組成比を高くしたものであり、一方向に長く伸びたものである。また、導入ガスには、Arガスを用い、チャンバ内の圧力(真空度)を0.5Paとした。
なお、本実施例においては、スパッタリングによる成膜レートを2nm/秒とし、腐食防止層の成膜時には、スパッタターゲットの長さ方向と交差するように、基板を移動させて、厚さが均一な腐食防止層を形成した。
次に、蛍光体層の形成方法について説明する。
先ず、第1マスクを取り除き、新たに、剥離可能で、かつ枠部36の熱膨張に追従する柔軟性を有し、蛍光体層16(図5参照)の形成領域に相当する開口が形成された第2マスク材(図示せず)を枠部36の上面36aに設けた。
ここで、蛍光体層16の形成装置である真空蒸着装置について説明する。なお、本実施例において、蛍光体層の形成装置は、腐食防止層の形成装置とは異なるものを用いた。本実施例においては、図7に示すように、基板32を搬送方向に直線搬送しつつ真空蒸着を行なう真空蒸着装置を用いた。
真空蒸着装置においては、真空チャンバ(図示せず)内の下方に加熱蒸発部200が配置されている。また、本実施例の真空蒸発装置は、臭化セシウム(CsBr)および臭化ユーロピウム(EuBr)を成膜材料として用い、これらを個々に加熱蒸発させる二元の真空蒸着を行なうものである。このため、加熱蒸発部200は、ユーロピウム蒸発部(以下、Eu蒸発部という)202bと、セシウム蒸発部(以下、Cs蒸発部という)202aとを有している。
加熱蒸発部200(Cs蒸発部202aおよびEu蒸発部202b)は、基板32の搬送方向と直交する方向に、Cs蒸発部202aおよびEu蒸発部202bがそれぞれ6つ配列されている。また、加熱蒸発部200の上方には、それぞれ、Cs蒸発部202aおよびEu蒸発部202bに対応するシャッタ(図示せず)が配置されている。
Eu蒸発部202bは、抵抗加熱装置(図示せず)によって、蒸発位置(ルツボ容器)に収容した臭化ユーロピウム(付活剤材料)を、抵抗加熱して蒸発させる機能を有する。
また、Cs蒸発部202aは、抵抗加熱装置(図示せず)によって、蒸発位置(ルツボ容器)に収容した臭化セシウム(母体結晶材料)を、抵抗加熱して蒸発させる機能を有する。
また、真空チャンバ内には、基板32を保持する基板ホルダー(図示せず)が設けられている。この基板ホルダーは、基板32を搬送方向(ルツボの配列方向と直交する方向)に直線搬送可能な搬送機構に取り付けられている。これにより、基板32は、直線状に複数回往復搬送することができる。さらに、この真空チャンバには真空排気装置が接続されている。蛍光体層の形成には、このような構成の真空蒸着装置を用いた。
本実施例においては、蒸発源として、純度が4N以上の臭化セシウム(CsBr)粉末、および純度が3N以上の臭化ユーロピウム(EuBr)の溶融品を用意した。EuBr溶融品は、酸化を防ぐため十分なハロゲン雰囲気としたチューブ炉中にて、白金製るつぼに粉体を入れ、温度800℃に加熱して溶融、冷却後、炉から取り出して作製した。各原料中の微量元素をICP−MS法(誘導結合高周波プラズマ分光分析−質量分析法)により分析した結果、CsBr中のCs以外のアルカリ金属(Li、Na、K、Rb)はそれぞれ10質量ppm以下であり、アルカリ土類金属(Mg、Ca、Sr、Ba)などの他の元素は、2質量ppm以下であった。また、EuBr中のEu以外の希土類元素は各々20質量ppm以下であり、他の元素は10質量ppm以下であった。これらの原料は、吸湿性が高いので、露点が−20℃以下の乾燥雰囲気を保ったデシケータ内で保管し、使用直前に取り出すようにした。
蛍光体層の形成に際しては、先ず、表面に酸化物層が形成された基板を真空蒸着装置内の基板ホルダーに設置した。なお、基板32と加熱蒸発部200との距離は15cmとした。
CsBr蒸発源およびEuBr蒸発源を装置内の抵抗加熱用ルツボ容器に充填した後、メイン排気バルブを開いて装置内を排気して、1×10−3Paの真空度とした。
このとき、真空排気装置としては、ロータリーポンプ、メカニカルブースター、およびディヒュージョンポンプの組み合わせたものを用いた。さらに、水分除去のため、水分排気用のクライオポンプを使用した。その後、排気をメイン排気バルブからバイパスに切り換え、装置内にArガスを導入して、0.5Paの真空度とし、プラズマ発生装置(イオンガン)によりArプラズマを発生させ、腐食防止層の表面の洗浄を行なった。
その後、排気をメイン排気バルブに切り換えて1×10−3Paの真空度まで排気後、再度排気をバイパスに切り換え、Arガスを導入して1Paの真空度とした。
基板32と加熱蒸発部200(Cs蒸発部202aおよびEu蒸発部202b)との間に設けられたシャッタを閉じた状態で、各蒸発源(CsBrおよびEuBr2)をそれぞれ抵抗加熱装置で加熱溶融した後、まず、Cs蒸発部202a側のシャッタだけを開けて、基板32の表面にCsBr蛍光体母体を堆積させた。
次いで、シャッタを開けた3分後にEu蒸発部202b側のシャッタも開いて、CsBr蛍光体母体の上にCsBr:Eu輝尽性蛍光体を堆積させた。
このとき、形成される蛍光体層の厚さを均一にするため、基板32を周期的に、200mm/秒の搬送速度で直線搬送した。
なお、堆積速度は8μm/分とした。また、加熱蒸発部200の各々の抵抗加熱装置の抵抗電流を調整して、輝尽性蛍光体層におけるEu/Csのモル濃度比が、0.001/1となるように制御した。
蒸着終了後、装置内を大気圧にし、装置から基板を取り出した。次に、熱処理炉に基板を入れて、熱処理炉の内部を窒素ガス雰囲気にし、温度200℃で2時間、熱処理を行なった。
これにより、枠部に囲まれた領域の腐食防止層上に、蛍光体の柱状結晶が略垂直方向に延びた密に林立した構造の蛍光体層16(図5参照)が形成された。なお、蛍光体層の厚さは、700μmであった。
次に、枠部36の上面36aに、接着剤(ポリエステル系樹脂(東洋紡製:バイロン(登録商標)300))を塗布する。
次いで、熱ラミネーション法により、蛍光体層16および枠部36の上面36aに防湿保護フィルム(図示せず)を貼り付けて、外縁を腐食防止層14および蛍光体層16が形成された以外の領域α(図5参照)である枠部36の上面36aに密着させて防湿保護層18(図5参照)を形成する。このようにして、実施例1、2の蛍光体パネルを製造した。なお、防湿保護フィルムには、PETフィルム上に、SiO膜と、SiOとPVAとのハイブリット層と、SiO膜との3層構造のものを用いた。
なお、比較例1、2の蛍光体パネルは、枠部を基体に接着する前に、溝を形成した段階で、基体の全面に溝を含めて腐食防止層を形成し、それ以外は、実施例1、2の蛍光体パネルと同様に製造したものである。
次に、本実施例において評価を行った下記表1に示す「構造封止」の評価について説明する。
「構造封止」については、蛍光体層を形成する前の状態の実施例1、2、および比較例1、2の蛍光体パネルに相当する基板を用いた。すなわち、実施例1、2、および比較例1、2の蛍光体パネルに相当する腐食防止層を形成した基板を用いた。
また、「構造封止」においては、実施例1の蛍光体パネルに相当する基板に対して、CaCl(塩化カルシウム)を枠部内に配置し、枠部の上面にアルミニウム蒸着フィルム(透湿度:0.01(g/(m・24h))以下)を接着して、枠部に囲まれる領域を封止した。なお、アルミニウム蒸着フィルムには、共同包材(株)製のPORIR TDMを用いた。また、接着には、両面テープ(日東電工社製:CS9621(商品名))を用いた。
まず、実施例1の蛍光体パネルに相当する基板を、温度が40℃、相対湿度が90%の恒温恒湿槽の中に20日放置した。その後、実施例1の蛍光体パネルに相当する基板を恒温恒湿槽から取り出した。次に、実施例1の蛍光体パネルに相当する基板におけるCaCl(塩化カルシウム)の増加質量を測定し、透湿度を算出した。この透湿度を評価に用いた。後述する評価基準に基づいて「構造封止」を評価した。この結果を下記表1に示す。
構造封止の評価基準においては、透湿度が0.1(g/(m・24h)以下)のものを「○」と判定し、透湿度が0.1(g/(m・24h))を超えるものを「×」と判定する。
なお、実施例2、および比較例1、2の蛍光体パネルに相当する各基板に対しても、実施例1の蛍光体パネルに相当する基板と同様に、それぞれ、CaCl(塩化カルシウム)を枠部内に配置し、枠部の上面にアルミニウム蒸着フィルム(共同包材(株)製のPORIR TDM(透湿度:0.01(g/(m・24h))以下))を両面テープ(日東電工社製CS9621(商品名))を用いて接着し、枠部に囲まれる領域を封止した。
次に、実施例2、および比較例1、2の蛍光体パネルに相当する各基板を、それぞれ、温度が40℃、相対湿度が90%の恒温恒湿槽の中に20日放置した。その後、実施例2、および比較例1、2の蛍光体パネルに相当する各基板を恒温恒湿槽から取り出した。
次に、実施例2、および比較例1、2の蛍光体パネルに相当する各基板におけるCaCl(塩化カルシウム)の増加質量を測定し、実施例2、および比較例1、2の蛍光体パネルに相当する各基板について、それぞれ透湿度を算出した。そして、各透湿度を評価に用い、上述の透湿度の評価基準で、実施例2の蛍光体パネル、ならびに比較例1および比較例2の蛍光体パネルに相当する各基板ついて「構造封止」を評価した。これらの結果を下記表1に示す。
次に、本実施例において評価を行った下記表1に示す「鮮鋭度」および「発光量」について説明する。
「鮮鋭度」については、先ず、恒温恒湿環境に曝す前に、実施例1の蛍光体パネルに対して、管電圧80kVp(80mR相当)のX線を照射した後、660nmの励起光を照射して蛍光体層から照射される輝尽発光を放射線画像情報読取装置(富士写真フイルム社製 VELOCITY(商品名))で読み取り、実施例1の蛍光体パネルのMTF(1サイクル/mm)を算出した。
次に、実施例1の蛍光体パネルを、温度が30℃、相対湿度が80%の恒温恒湿槽の中に30日放置した。その後、恒温恒湿槽から取り出し、上述の測定方法を用いて、実施例1の蛍光体パネルのMTF(1サイクル/mm)を算出した。
次に、実施例1の蛍光体パネルの恒温恒湿環境に曝す前後のMTFの相対値を算出した。この相対値を「鮮鋭度」の評価に用いた。後述する評価基準に基づいて「鮮鋭度」を評価した。この結果を下記表1に示す。
「鮮鋭度」の評価においては、蛍光体パネルの恒温恒湿環境に曝す前のMTFの鮮鋭度を基準とした。蛍光体パネルの恒温恒湿環境に曝す前のMTFの数値を100とし、恒温恒湿環境に曝した後のMTFを、この基準の数値(100)に対する相対値で「鮮鋭度」を評価した。
「鮮鋭度」の評価基準においては、恒温恒湿環境に曝した後のMTFの相対値が90以上であれば「○」と判定し、恒温恒湿環境に曝した後のMTFの相対値が90未満では「×」と判定する。
なお、実施例1の蛍光体パネルと同様に、実施例2の蛍光体パネル、ならびに比較例1および比較例2の蛍光体パネルについて、恒温恒湿環境に曝す前後におけるMTFを測定し、蛍光体パネルの恒温恒湿環境に曝した後のMTFの相対値を算出した。そして、上述の鮮鋭度の評価基準で、実施例2の蛍光体パネル、ならびに比較例1および比較例2の蛍光体パネルについて「鮮鋭度」を評価した。これらの結果を下記表1に示す。
また、「発光量」については、先ず、恒温恒湿環境に曝す前に、実施例1の蛍光体パネルに対して、管電圧80kVp(80mR相当)のX線を照射した後、660nmの励起光を照射して蛍光体層から照射される輝尽発光を放射線画像情報読取装置(富士写真フイルム社製 VELOCITY(商品名))で読み取り、実施例1の蛍光体パネルの発光量を測定した。
次に、実施例1の蛍光体パネルを、温度が30℃、相対湿度が80%の恒温恒湿槽の中に30日放置した。その後、恒温恒湿槽から取り出し、上述の測定方法を用いて、実施例1の蛍光体パネルの発光量を測定した。
次に、実施例1の蛍光体パネルの恒温恒湿環境に曝した後の発光量の低下率を算出した。
本実施例において、「発光量」の評価には、発光量の低下率を用いた。後述する評価基準に基づいて「発光量」を評価した。この結果を下記表1に示す。
「発光量」の評価基準においては、発光量の低下率が医療診断上で特に問題とならない10%以下であれば「○」と判定し、医療診断上問題となる発光量の低下率が10%を超えるものを「×」と判定する。
なお、実施例1の蛍光体パネルと同様に、実施例2の蛍光体パネル、ならびに比較例1および比較例2の蛍光体パネルについて、恒温恒湿環境に曝す前後における発光量を測定し、蛍光体パネルの恒温恒湿環境に曝した後の発光量の低下率を算出した。そして、上述の発光量の評価基準で、実施例2の蛍光体パネル、ならびに比較例1および比較例2の蛍光体パネルについて「発光量」を評価した。これらの結果を下記表1に示す。
また、総合判定として、「鮮鋭度」および「発光量」の評価項目のうち、全ての評価が「○」であるものを「○」と判定する。また、「鮮鋭度」および「発光量」の評価項目のうち、1つでも「×」があるものを「×」と判定する。これらの評価結果を下記表1に示す。
Figure 2007263712
上記表1に示すように、蛍光体層形成領域だけに腐食防止層を形成した実施例1および実施例2の蛍光体パネルは「構造封止」、「鮮鋭度」および「発光量」について、いずれも評価は「○」であり、いずれも医療画像として十分な画質が得られるものである。
一方、基板全面に腐食防止層が形成されている比較例1および比較例2は、「鮮鋭度」および「発光量」について、いずれも評価は「×」であり、医療画像として十分な画質が得られないものである。
さらに、比較例1および比較例2は、「構造封止」についても、いずれも評価は「×」であり、水分が枠体内に進入した。このため、比較例1および比較例2は、蛍光体層が吸湿して結晶構造が崩壊(潮解)し、「鮮鋭度」および「発光量」がともに低下することが予測される。これは、比較例1および比較例2の「鮮鋭度」および「発光量」の評価と一致している。
本発明の第1の実施形態に係る放射線像変換パネルを示す模式的断面図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係る放射線像変換パネルと腐食防止層の形成領域が異なる放射線像変換パネルを示す模式的断面図であり、(b)は、(a)に示す放射線像変換パネルの欠点を説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る放射線像変換パネルを示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る放射線像変換パネルを示す模式的断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る放射線像変換パネルを示す模式的断面図である。 本発明の比較例1および比較例2の放射線像変換パネルの構成を示す模式的断面図である。 本発明の実施例において、蛍光体層の作製に用いた真空蒸着装置の概略構成を示す模式的平面図である。
符号の説明
10、20、22、30、100、110 放射線像変換パネル(蛍光体パネル)
12、32 基板
12a、34a 表面
12b、34b、36b 側面
12c 裏面
14、14a、102、112 腐食防止層
16 輝尽性蛍光体層(蛍光体層)
18 防湿保護層
34 基体
35 溝
36 枠部
36a 上面
38 領域
200 加熱蒸発部
202a セシウム蒸発部(Cs蒸発部)
202b ユーロピウム蒸発部(Eu蒸発部)

Claims (9)

  1. 金属または合金により構成された基板と、
    前記基板上に形成された蛍光体層と、
    前記基板と前記蛍光体層との間に、少なくとも前記蛍光体層が形成される領域に形成された腐食防止層と、
    前記蛍光体層および前記腐食防止層を覆い、前記蛍光体層が形成された領域外、かつ前記腐食防止層が形成されていない領域で外縁が前記基板に密着して、前記蛍光体層を封止する防湿保護層とを有することを特徴とする放射線像変換パネル。
  2. さらに、前記基板は、枠部を有し、
    前記枠部に囲まれた領域内に前記腐食防止層および前記蛍光体層が形成されている請求項1に記載の放射線像変換パネル。
  3. 前記防湿保護層の外縁が密着する部分は、前記枠部の上面である請求項2に記載の放射線像変換パネル。
  4. 前記腐食防止層は、酸化物またはダイヤモンドライクカーボンからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
  5. 前記酸化物は、SiO、AlまたはTiOである請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
  6. 前記防湿保護層の外縁が密着する部分は、算術平均粗さRaが0.1μm以下であり、最大高さRzが1.0μm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
  7. 前記基板は、アルミニウムからなるものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
  8. 前記蛍光体層は、気相堆積法により形成されたものである請求項1〜7のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
  9. 金属または合金により構成された基板上に、少なくとも蛍光体層が形成される領域に腐食防止層を形成する工程と、
    前記腐食防止層上に蛍光体層を形成する工程と、
    防湿保護フィルムを用いて、前記蛍光体層および前記腐食防止層を覆い、前記蛍光体層が形成された領域外、かつ前記腐食防止層が形成されていない領域で外縁を前記基板に密着させて前記蛍光体層を封止する工程とを有することを特徴とする放射線像変換パネルの製造方法。
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