JP2007262345A - 発泡性スチレン系樹脂粒子、スチレン系樹脂発泡粒子及びスチレン系樹脂発泡成形品 - Google Patents

発泡性スチレン系樹脂粒子、スチレン系樹脂発泡粒子及びスチレン系樹脂発泡成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】型内発泡成形した場合に放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持った発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造可能な発泡性スチレン系樹脂粒子の提供。
【解決手段】発泡剤を含むスチレン系樹脂からなる発泡性スチレン系樹脂粒子において、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる発泡粒子の表層部と中央部とで平均気泡径が異なり、前記表層部の平均気泡径が25μm以下であり、前記表層部の厚みが75μm以下であり、前記中央部の平均気泡径が80μm〜800μmの範囲である発泡粒子が得られ、さらに該発泡性スチレン系樹脂粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる発泡粒子中に平均気泡径30μm〜70μmの範囲の気泡が連続する気泡群を発生させる少なくとも1箇所のトリガー部を有することを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子。
【選択図】図1

Description

本発明は、十分な強度と外観美麗性を持った発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造可能であり、成形サイクル短縮化及び省エネルギーが可能な発泡成形品製造用の発泡性スチレン系樹脂粒子、該樹脂粒子を予備発泡して得られたスチレン系樹脂発泡粒子及び該発泡粒子を型内発泡成形して得られたスチレン系樹脂発泡成形品に関する。本発明のスチレン系樹脂発泡成形品は、例えば、魚箱などの食品搬送用容器、断熱材、包装緩衝材等に好適に用いられる。
従来、発泡性スチレン系樹脂発泡成形品の機械的強度や表面外観を改良するために、種々の提案がなされている(例えば、特許文献1〜6参照。)。
特許文献1には、a.スチロール樹脂100質量部、b.グリセリン、ポリエチレングリコール誘導体の群から選ばれた1種もしくはそれ以上からなる気泡調整剤の0.01〜3質量部、c.塩酸、硫酸、炭酸、硼酸のナトリウム塩、カリウム塩及び珪酸塩の群から選ばれた1種もしくはそれ以上からなる放置安定剤の0.01〜0.5質量部の割合からなる組成物を押出機によりペレット状に押出した後、該ペレットに常時気体状の発泡剤と少量の溶剤を含浸せしめることを特徴とする改良された膨張性及び放置安定性を有する発泡性スチロール樹脂粒子の製造方法が開示されている。この特許文献1には、スチロール樹脂を押出機にかけてペレット化すると加熱発泡時の膨張性が非常に悪いこと、発泡粒子が収縮し易いこと、スチロールにある種の気泡調整剤と放置安定剤を添加して押出機にてペレット化すると、優れた膨張性を示し、発泡時に表皮を形成しない、均一な気泡を持った発泡性樹脂粒子が得られることが記載されている。
特許文献2には、嵩密度20g/Lに発泡させた時の予備発泡粒子の表面から半径方向0.2mm以内の表層部の気泡数が3〜20個/mmの範囲にあり、表面から半径方向1mm以内を除く半径方向内部の気泡数が10個/mm以上であり、且つ、表面部の気泡数が内部の気泡数より小さいことを特徴とするスチレン系発泡性樹脂粒子が開示されている。
特許文献3には、発泡スチレン系樹脂成形品を溶剤に溶解し、溶剤を蒸留分離して得られるポリスチレン系樹脂を無延伸熱溶融及び粉砕することにより得られるスチレン系樹脂粒子を水性媒体中に分散し、易揮発性発泡剤を含浸して再生発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する際に、発泡ポリスチレン系樹脂成形品を溶解した溶剤中に、微粉状の無機物及び/又は有機系滑剤を分散又は溶解させることを特徴とする再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法が開示されている。
特許文献4には、易揮発性発泡剤を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子を、加熱媒体により予備発泡して得られたスチレン系樹脂予備発泡粒子において、該予備発泡粒子の表面から10質量%の範囲の表層部の重量平均分子量が、該予備発泡粒子全体の重量平均分子量より3〜30%高く、且つ該予備発泡粒子の表面から中心まで実質的に均一な気泡径の気泡を含むことを特徴とするスチレン系樹脂予備発泡粒子が開示されている。
特許文献5には、回収されたスチレン系樹脂に含まれているブタジエン含有量を測定し、ブタジエン含有量が樹脂全体中に1〜6質量%含まれるように調整して、これを有効目開きが1.1mm以下の金網が付設された押出機に入れ、押出機内で発泡剤を含ませ、押し出すと同時に冷却して発泡を押さえ、切断して粒子とするスチレン系樹脂の回収品から発泡性粒子を製造する方法が開示されている。
特許文献6には、ゲル分率が10〜50質量%であり且つ100℃の水に5分間浸漬して予備発泡させた時の嵩密度が0.025〜0.06g/cmであると共に、蒸気によって嵩倍率10倍に予備発泡させた予備発泡粒子において、その表層部の気泡の平均気泡径が10〜70μmであり且つ表層部の気泡の平均気泡径と中央部の気泡の平均気泡径との比が下記式:
0.4≦(表層部の気泡の平均気泡径/中央部の気泡の平均気泡径)≦0.8
を満たすことを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子が開示されている。
特公昭45−41101号公報 特開平7−292150号公報 特開2001−114925号公報 特開2003−277541号公報 特開2003−213030号公報 特開2005−272665号公報
しかしながら、前述した特許文献1〜6にそれぞれ開示された従来技術には、以下のような問題があった。
特許文献1記載の製造方法により得られた発泡性スチロール樹脂粒子は、予備発泡して得られる発泡粒子の平均気泡径が100〜200μm(比重0.0185、嵩発泡倍数54倍、同公報の実施例1参照)で中央部から表面まで均一な気泡構造であり、気泡を囲むセル膜が表層部でも厚いため、型内発泡成形時に揮発分が逸散し難く成形時の圧力の低下が遅くなり、成形サイクルが遅延するという問題がある。なお、特許文献1の比較例1には、気泡径が100μm以下の微細気泡からなる厚さ100μmの表層が形成された発泡粒子が記載されているが、このような発泡粒子では、粒子表層のセル膜が極めて薄く、通常の成形工程に必要な耐熱性がなく、型内発泡成形時に著しく収縮してしまうという問題点がある。
特許文献2の実施例の場合、嵩密度20g/L(嵩発泡倍数50倍)の予備発泡粒子の内部の平均気泡径が50μm、表面部の平均気泡径が143μmと計算される。このような予備発泡粒子では、粒子のセル膜が厚いため、型内発泡成形時に揮発分が逸散し難く成形時の圧力の低下が遅くなり、成形サイクルが遅延するという問題がある。なお、特許文献1の比較例の場合、嵩密度20g/L(嵩発泡倍数50倍)の予備発泡粒子の内部の平均気泡径が48μm、表面部の平均気泡径が29μmと計算されるが、このような予備発泡粒子では、全体的にセル膜は薄く耐熱性が無いために、成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪いという問題がある。
特許文献3の場合、密度20g/L(嵩発泡倍数50倍)の発泡粒子の平均気泡径が、実施例3で215μm、実施例2で395μmとある。このような発泡粒子では粒子のセル膜が厚いため、型内発泡成形の成形サイクルが遅延するという問題がある。
特許文献4の場合、嵩発泡倍数108倍の予備発泡粒子の内部の平均気泡径が152μm、表面部の平均気泡径が147μmとある。これを嵩発泡倍数40倍に換算すると、表面部の平均気泡径は106μmとなり、このような予備発泡粒子では、粒子のセル膜が厚いため、型内発泡成形時の成形サイクルが遅延するという問題がある。また、特許文献4の比較例の場合、嵩発泡倍数112倍の予備発泡粒子の内部の平均気泡径は145μm、表面部の平均気泡径が63μmとある。これを嵩発泡倍数40倍に換算すると、表面部の平均気泡径は45μmとなり、このような予備発泡粒子では、型内発泡成形時に成形サイクルを短縮させるのに有効ではない。
特許文献5の場合、予備発泡粒子の外層部分の気泡直径が100〜400μmの範囲内とある。このような予備発泡粒子はセル膜が厚いため、型内発泡成形の成形サイクルが遅延するという問題がある。
特許文献6の場合、耐油性を向上させるために架橋剤を用いており、そのために耐熱性も向上しているので、条件式を満たす平均気泡径を有する予備発泡粒子でも表面伸び、融着性に問題を生じないが、架橋剤を用いない場合、表層部(予備発泡粒子の表面から中心に向かい半径の20%の厚み)の平均気泡径が10〜25μmでは気泡径が微小であるために耐熱性がなく、成形の加熱時に収縮してしまうという問題がある。表層部の平均気泡径が25〜70μmで、0.4≦(表層部の気泡の平均気泡径/中央部の気泡の平均気泡径)≦0.8を満たす場合、表層部と中央部の平均気泡径に大差が無くなり、表層部の気泡径が25μmに近い場合、このような予備発泡粒子はセル膜が薄く耐熱性が無いために、成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪いという問題がある。また表層部の平均気泡径が70μmに近い場合、このような予備発泡粒子のセル膜の厚みでは型内発泡成形の成形サイクルの短縮化を図るためには有効でない。
スチレン系樹脂発泡成形品の技術分野にあっては、前記各特許文献に記載されているように、溶剤回収などにより回収されたスチレン系樹脂を用い、型内発泡成形によって良好な成形性が得られる発泡性スチレン系樹脂粒子の製造技術の開発が進められている。さらに、当該分野における新たな要望として、型内発泡成形時の製造効率向上と省エネルギー化を図るため、型内発泡成形した場合に放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持った発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造可能な発泡性スチレン系樹脂粒子の提供が挙げられるが、現在までのところ、回収スチレン系樹脂を用いて良好な成形性が得られ、しかも成形サイクルの短縮化に有効な発泡性スチレン系樹脂粒子は提供されていない。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、型内発泡成形した場合に放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持ったスチレン系樹脂発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造可能な発泡性スチレン系樹脂粒子の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、発泡剤を含むスチレン系樹脂からなる発泡性スチレン系樹脂粒子において、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる発泡粒子の表層部と中央部とで平均気泡径が異なり、前記表層部の平均気泡径が25μm以下であり、前記表層部の厚みが75μm以下であり、前記中央部の平均気泡径が80μm〜800μmの範囲である発泡粒子が得られ、さらに該発泡性スチレン系樹脂粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる発泡粒子中に平均気泡径30μm〜70μmの範囲の気泡が連続する気泡群を発生させる少なくとも1箇所のトリガー部を有することを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子を提供する。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子において、前記スチレン系樹脂100質量部に対し、気泡調整剤として多価アルコールを0.5〜1.5質量部の範囲で含むことが好ましい。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子において、前記多価アルコールが、重量平均分子量1500〜20000の範囲のポリエチレングリコール又はポリエチレングリコール誘導体であることが好ましい。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子において、前記トリガー部が、発泡性スチレン系樹脂粒子に局部的な衝撃を与えて生じた局部的な歪み又は微小クラックであることが好ましい。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子において、前記スチレン系樹脂は、少なくとも一部に、スチレン系樹脂回収品から得られた回収スチレン系樹脂を含むものであることが好ましい。
また本発明は、発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱し予備発泡させて得られたスチレン系樹脂発泡粒子であって、発泡粒子の表層部と中央部とで平均気泡径が異なり、嵩発泡倍数X倍に発泡させた時の前記表層部の平均気泡径Dが下記式(1)
Figure 2007262345
の関係を満たし、前記表層部の厚みが75μm以下であり、かつ前記中央部の平均気泡径Dが下記式(2)
Figure 2007262345
の関係を満たしており、さらに、平均気泡径Dが下記式(3)
Figure 2007262345
の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在していることを特徴とするスチレン系樹脂発泡粒子を提供する。
また本発明は、前述した本発明に係る発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱し予備発泡させて得られたものであることを特徴とする前記スチレン系樹脂発泡粒子を提供する。
また本発明は、スチレン系樹脂発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、成形型を蒸気加熱し、型内発泡成形して得られたスチレン系樹脂発泡成形品であって、この発泡成形品中の融着し合った発泡粒子同士の粒界部における微細気泡の平均気泡径Dが、該発泡成形品の発泡倍数をX倍とした時に、下記式(4)
Figure 2007262345
の関係を満たし、前記粒界部の微細気泡部分の厚みが75μm以下であり、かつ前記発泡粒子の中央部の平均気泡径Dが、下記式(5)
Figure 2007262345
の関係を満たしており、さらに各発泡粒子内に平均気泡径Dが下記式(6)
Figure 2007262345
の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在していることを特徴とするスチレン系樹脂発泡成形品を提供する。
また本発明は、前述した本発明に係るスチレン系樹脂発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、成形型を蒸気加熱し型内発泡成形して得られたものであることを特徴とするスチレン系樹脂発泡成形品を提供する。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させた場合、得られる発泡粒子は表層部の平均気泡径が25μm以下、表層部の厚みが75μm以下、中央部の平均気泡径が80μm〜800μmの範囲となり、さらに該発泡性スチレン系樹脂粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる発泡粒子中に平均気泡径30μm〜70μmの範囲の気泡が連続する気泡群を発生させる少なくとも1箇所のトリガー部を有するものなので、この発泡粒子を型内発泡成形する場合に、発泡粒子が収縮して外観や融着率が悪化することがなく、また表層部の微細気泡のセル膜がごく薄いため、型内発泡成形時に揮発分が逸散し易くなって型内発泡成形における放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持ったスチレン系樹脂発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造することができる。従って、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子によれば、型内発泡成形時の製造効率向上と省エネルギー化を図ることができ、低コストでスチレン系樹脂発泡成形体を提供することができる。
本発明のスチレン系樹脂発泡粒子は、嵩発泡倍数X倍に発泡させた時の前記表層部の平均気泡径Dが前記式(1)の関係を満たし、前記表層部の厚みが75μm以下であり、かつ前記中央部の平均気泡径Dが前記式(2)の関係を満たしており、さらに、平均気泡径Dが前記式(3)の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在している構造を有するものなので、この発泡粒子を型内発泡成形する場合に、発泡粒子が収縮して外観や融着率が悪化することがなく、また表層部の微細気泡のセル膜がごく薄いため、型内発泡成形時に揮発分が逸散し易くなって型内発泡成形における放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持ったスチレン系樹脂発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造することができる。従って、本発明のスチレン系樹脂発泡粒子によれば、型内発泡成形時の製造効率向上と省エネルギー化を図ることができ、低コストでスチレン系樹脂発泡成形体を提供することができる。
本発明のスチレン系樹脂発泡成形品は、この発泡成形品中の融着し合った発泡粒子同士の粒界部における微細気泡の平均気泡径Dが、該発泡成形品の発泡倍数をX倍とした時に、前記式(4)の関係を満たし、前記粒界部の微細気泡部分の厚みが75μm以下であり、かつ前記発泡粒子の中央部の平均気泡径Dが、前記式(5)の関係を満たしており、さらに各発泡粒子内に平均気泡径Dが前記式(6)の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在している構造を有するものなので、型内発泡成形する場合に、発泡粒子が収縮して外観や融着率が悪化することがなく、また表層部の微細気泡のセル膜がごく薄いため、型内発泡成形時に揮発分が逸散し易くなって型内発泡成形における放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持ったスチレン系樹脂発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造することができる。従って、本発明のスチレン系樹脂発泡成形品によれば、型内発泡成形時の製造効率向上と省エネルギー化を図ることができ、低コストでスチレン系樹脂発泡成形体を提供することができる。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、発泡剤を含むスチレン系樹脂からなり、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる発泡性スチレン系発泡粒子(以下、予備発泡粒子と記す。)の表層部と中央部とで平均気泡径が異なり、前記表層部の平均気泡径が25μm以下であり、前記表層部の厚みが75μm以下であり、かつ前記中央部の平均気泡径が80μm〜800μmの範囲である発泡粒子が得られ、さらに該発泡性スチレン系樹脂粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる予備発泡粒子中に平均気泡径30μm〜70μmの範囲の気泡が連続する気泡群を発生させる少なくとも1箇所のトリガー部を有することを特徴としている。なお、本発明において、予備発泡粒子の「中央部」とは、予備発泡粒子の切断面全体に内接する真円(内側円)の直径2/5の半径を有する真円を描き、この内部を中央部とする。
図1は、本発明に係る発泡性スチレン系樹脂粒子を嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる予備発泡粒子の構造を模式的に示す断面図である。この図1中、符号1は予備発泡粒子、2は中央部、3は表層部、4は気泡群である。この気泡群4の存在個数は限定されないが、1〜10個の範囲が好ましく、1〜7個程度が好ましい。また、この気泡群4の予備発泡粒子1中の存在位置や分布は特に限定されない。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子を構成するスチレン系樹脂としては、スチレン又はスチレン誘導体の単独重合体が挙げられ、ここでスチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレンなどが挙げられる。その他、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、セチルメタクリレートなどのアクリル酸及びメタクリル酸とそれらの誘導体、アクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチルフマレート等のスチレンと共重合可能な単量体とスチレンとの共重合体、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールメタクリレート等の多官能性単量体を併用した前記共重合体、適量のゴム状物質を添加した樹脂などが挙げられるが、スチレン成分が50質量%以上である共重体またはスチレン単独重合体であるのが好ましい。
このスチレン系樹脂は、重量平均分子量が15万〜40万の範囲のものが好ましい。
このスチレン系樹脂は、一部又は全部に、スチレン系樹脂回収品を用いることができる。スチレン系樹脂回収品としては、食品トレーや魚箱や家電製品梱包材などのスチレン系樹脂発泡成形品などの回収品をリモネンなどの溶媒に溶かした後、溶媒を留去して得られたスチレン系樹脂回収品を用いることができる。また、前記スチレン系樹脂発泡成形品などの回収品を粉砕して(場合によってはさらに加熱減容して)得られたスチレン系樹脂回収品を用いることができる。あるいは、家電製品(テレビ、冷蔵庫、エアコン、プリンター、コピー機)等のハウジング部材として使用されていたスチレン系樹脂成形品などの回収品を粉砕して得られたスチレン系樹脂回収品を用いることができる。これらのスチレン系樹脂回収品は、押出機内で溶融混練され、押出機から押出してペレット化されたものを用いることが好ましい。2種以上のスチレン系樹脂材料を混合して用いる場合には、各材料を押出機に投入し、押出機内で溶融混練し、押出機から押し出す際にペレット化する方法を用いることが好ましい。
スチレン系樹脂粒子を得るためには、懸濁重合法や塊状重合法によって得られたスチレン系樹脂又はスチレン系樹脂回収品を押出機に投入し、押出機内で溶融混練し、溶融物を押出機の先端に付設したダイの小孔から押し出し、押し出すと同時に溶融物を切断するとともに急冷しスチレン系樹脂粒子とするか、又は押し出すと同時に溶融物を急冷してストランド状に固めた後、該ストランドを切断してスチレン系樹脂粒子とすることが好ましい。あるいはこのようにして得られたスチレン系樹脂粒子を種粒子として水中に懸濁させ、該種粒子にスチレン系単量体を連続的もしくは断続的に供給して重合しスチレン系樹脂粒子としてもよい。この場合、該種粒子100質量部に対して、新たに重合させるスチレン系樹脂を5〜900質量部の範囲とすることが好ましい。5質量部未満では重合による樹脂改質の効果が低下し、900質量部を超えると重合に要する時間が長くなり生産性が低下する。10〜400質量部の範囲がより好ましく、100〜400質量部の範囲が最も好ましい。これらのスチレン系樹脂粒子にプロパン、ブタン、ペンタン等の発泡剤を適宜含有させて発泡性スチレン系樹脂粒子とすることができる。いずれにしても、一旦押出機内で溶融混練させたスチレン系樹脂を用いてスチレン系樹脂粒子を形成し、その後発泡剤を含有させて発泡性スチレン系樹脂粒子とすることが好ましい。また、発泡剤を含有させる方法としては、スチレン系樹脂粒子に発泡剤を添加して含有させる方法、重合の途中乃至重合終了後に発泡剤を添加して含有させる方法等であってもよい。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、前述した気泡構造、すなわち、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる予備発泡粒子の表層部の平均気泡径が25μm以下、表層部の厚みが75μm以下、かつ中央部の平均気泡径が80μm〜800μmの範囲である気泡構造とするために、スチレン系樹脂100質量部に対して、気泡調整剤として多価アルコールを0.5〜1.5質量部の範囲で含むことが好ましい。多価アルコールとしては、重量平均分子量1500〜20000の範囲の多価アルコールが好ましく、例えば、ポリエチレングリコール又はポリエチレングリコール誘導体、ポリグリセリン又はポリグリセリン誘導体、ポリプロピレングリコール又はポリプロピレングリコール誘導体、ポリブチレングリコール又はポリブチレングリコール誘導体などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレングリコール又はポリエチレングリコール誘導体が好ましい。ここで、ポリエチレングリコール誘導体としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。前記多価アルコールの添加量が、スチレン系樹脂100質量部に対して0.5質量部未満であると、発泡させて得られる予備発泡粒子の表層部の厚みが75μmより厚くなり、予備発泡粒子が著しく収縮し易くなり、型内発泡成形時に著しく収縮してしまうために、製品化が困難になってしまう。また、前記多価アルコールの添加量が、スチレン系樹脂100質量部に対して1.5質量部を超えると、予備発泡粒子の中央部の平均気泡径が800μmより大きくなり、その予備発泡粒子を型内発泡成形して得られるスチレン系樹脂発泡成形体(以下、発泡成形体と記す。)の曲げ強度が低下してしまう。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子に添加する発泡剤としては、沸点がスチレン系樹脂の軟化点以下であって、常圧でガス状もしくは液状の有機化合物が適しており、例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン、シクロペンタジエン、n−ヘキサン、石油エーテル等の炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテル等の低沸点のエーテル化合物、炭酸ガス、窒素、アンモニア等の無機ガス等が用いられる。これらの発泡剤は、一種のみを使用してもよく、また、二種以上を併用してもよい。これらのうち、好ましい発泡剤は沸点が−45〜40℃の炭化水素であり、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン等が好ましい。この発泡剤の添加量は、スチレン系樹脂粒子100質量部に対し、5〜15質量部の範囲が好ましい。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、前記気泡調整剤と発泡剤以外に、スチレン系樹脂中に必要に応じて、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造において一般的に使用されている他の添加剤、例えば、可塑剤、溶剤、難燃剤、染料等の着色剤等を添加することができる。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の表面には、従来の発泡性スチレン系樹脂粒子に対して通常行われているように、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、帯電防止剤などの表面処理剤をコーティングすることができ、表面処理剤のコーティングを行うことで、樹脂粒子(ビーズ)の流動性、予備発泡特性などを改善することもできる。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、加熱して予備発泡した際、予備発泡粒子内に、中央部の気泡よりも平均気泡径が小さく、表層部の気泡よりも平均気泡径が大きい気泡が集合した気泡群が形成されるような、少なくとも1箇所以上のトリガー部を粒子内に有している。このトリガー部は、発泡性スチレン系樹脂粒子に局部的な衝撃を与えて生じた局部的な歪み又は微小クラックであることが好ましい。このトリガー部を形成するには、例えば、水中で発泡剤を含浸させ、得られた発泡性スチレン系樹脂粒子を脱水機にかける際、脱水機の壁面や翼に高速で衝突させる方法、発泡性スチレン系樹脂粒子をパイプで気流輸送する際に、管路に設けた曲がり部分や邪魔板に衝突させる方法などが挙げられるが、予備発泡粒子中に所望の気泡群が形成できればよく、これらの方法に限定されない。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させた場合、得られる予備発泡粒子の表層部の平均気泡径が25μm以下、表層部の厚みが75μm以下、中央部の平均気泡径が80μm〜800μmの範囲となり、さらに該発泡性スチレン系樹脂粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる予備発泡粒子中に平均気泡径30μm〜70μmの範囲の気泡が連続する気泡群を発生させる少なくとも1箇所のトリガー部を有するものなので、この予備発泡粒子を型内発泡成形する場合に、予備発泡粒子が収縮して外観や融着率が悪化することがなく、また表層部の微細気泡のセル膜がごく薄いため、型内発泡成形時に揮発分が逸散し易くなって型内発泡成形における放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持った発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造することができる。従って、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子によれば、型内発泡成形時の製造効率向上と省エネルギー化を図ることができ、低コストで発泡成形体を提供することができる。
嵩発泡倍数40倍に発泡させた場合、得られる予備発泡粒子の表層部の平均気泡径が25μmを超え、微細気泡でなくなると、その気泡のセル膜が厚くなって型内発泡成形時に揮発分が逸散し難くなり、型内発泡成形における放冷時間が長くなって成形サイクルの短縮化を図ることが困難になる。この表層部の平均気泡径は、20μm以下であることが好ましく、1μm〜20μmの範囲が更に好ましい。
嵩発泡倍数40倍に発泡させた場合、得られる予備発泡粒子の表層部の厚みが75μmを超えると、予備発泡粒子が著しく収縮し易くなり、型内発泡成形時に著しく収縮してしまうために、製品化が困難になってしまう。この表層部の厚みは、70μm以下であることがより好ましい。
嵩発泡倍数40倍に発泡させた場合、得られる予備発泡粒子の中央部の平均気泡径が80μm未満であると、全体的にセル膜が薄くなって耐熱性が低下し、予備発泡粒子を型内発泡成形する際の成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪化する。また中央部の平均気泡径が800μmを超えると、その予備発泡粒子を型内発泡成形して得られる発泡成形体の曲げ強度が低下してしまう。嵩発泡倍数40倍に発泡させた予備発泡粒子の中央部の平均気泡径は、180μm〜700μmの範囲が好ましく、200〜300μm程度が更に好ましい。
嵩発泡倍数40倍に発泡させた場合、得られる予備発泡粒子の気泡群の平均気泡径が30μm未満であると、セル膜が薄くなって耐熱性が低下し、予備発泡粒子を型内発泡成形する際の成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪化する。また気泡群の平均気泡径が70μmを超えると、型内発泡成形時に成形サイクルを短縮できなくなる。気泡群の平均気泡径は、30〜65μmの範囲がより好ましく、30〜60μmの範囲がさらに好ましい。
本発明は、発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱し予備発泡させて得られ、表層部と中央部とで平均気泡径が異なり、嵩発泡倍数X倍に発泡させた時の前記表層部の平均気泡径Dが前記式(1)の関係を満たし、前記表層部の厚みが75μm以下であり、かつ前記中央部の平均気泡径Dが前記式(2)の関係を満たしており、さらに、平均気泡径Dが前記式(3)の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在している構造を有する予備発泡粒子を提供する。
本発明の好ましい実施形態において、本発明の予備発泡粒子は、前述した本発明に係る発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱し、嵩発泡倍数20倍〜70倍の範囲、好ましくは30倍〜70倍の範囲に予備発泡させて製造される。この予備発泡に用いる装置や加熱条件は、従来の発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡する際に用いる装置や加熱条件と同様にして行うことができる。
前記式(1)、(2)、(3)は、嵩発泡倍数40倍である予備発泡粒子の表層部の平均気泡径、中央部の平均気泡径、気泡群の平均気泡径の関係から、嵩発泡倍数X倍である予備発泡粒子の表層部の平均気泡径D、中央部の平均気泡径D、気泡群の平均気泡径Dの関係を導いたものである。予備発泡粒子の嵩発泡倍数が40倍に満たない、あるは40倍を超える場合でも、発泡による体積変化は3次元の変化なので、(X/40)を3乗根することにより1次元の気泡径の変化として換算できる。
本発明の予備発泡粒子は、嵩発泡倍数X倍に発泡させた時の表層部の平均気泡径Dが前記式(1)の関係を満たし、表層部の厚みが75μm以下であり、かつ中央部の平均気泡径Dが前記式(2)の関係を満たしており、さらに、平均気泡径Dが前記式(3)の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在している構造を有するものなので、この予備発泡粒子を型内発泡成形する場合に、予備発泡粒子が収縮して外観や融着率が悪化することがなく、また表層部の微細気泡のセル膜がごく薄いため、型内発泡成形時に揮発分が逸散し易くなって型内発泡成形における放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持った発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造することができる。従って、本発明の予備発泡粒子によれば、型内発泡成形時の製造効率向上と省エネルギー化を図ることができ、低コストで発泡成形品を提供することができる。
本発明の予備発泡粒子において、嵩発泡倍数X倍に発泡させた時の表層部の平均気泡径Dが前記式(1)の範囲を超えると、その気泡のセル膜が厚くなって型内発泡成形時に揮発分が逸散し難くなり、型内発泡成形における放冷時間が長くなって成形サイクルの短縮化を図ることが困難になる。
また、表層部の厚みが75μmを超えると、予備発泡粒子が著しく収縮し易くなり、型内発泡成形時に著しく収縮してしまうために、製品化が困難になってしまう。この表層部の厚みは、70μm以下であることがより好ましい。
また、嵩発泡倍数X倍に発泡させた時の中央部の平均気泡径Dが前記式(2)の範囲より小さいと、全体的にセル膜が薄くなって耐熱性が低下し、予備発泡粒子を型内発泡成形する際の成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪化する。また中央部の平均気泡径Dが前記式(2)の範囲を超えると、その予備発泡粒子を型内発泡成形して得られる発泡成形体の曲げ強度が低下してしまう。
さらに、嵩発泡倍数X倍に発泡させた時の気泡群の平均気泡径Dが前記式(3)の範囲より小さいと、セル膜が薄くなって耐熱性が低下し、予備発泡粒子を型内発泡成形する際の成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪化する。また気泡群の平均気泡径Dが前記式(3)の範囲を超えると、型内発泡成形時に成形サイクルを短縮できなくなる。
本発明は、予備発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、成形型を蒸気加熱し、型内発泡成形して得られた発泡成形品であって、この発泡成形品中の融着し合った発泡粒子同士の粒界部における微細気泡の平均気泡径Dが、該発泡成形品の発泡倍数をX倍とした時に、前記式(4)の関係を満たし、粒界部の微細気泡部分の厚みが75μm以下であり、かつ発泡粒子の中央部の平均気泡径Dが、前記式(5)の関係を満たしており、さらに各発泡粒子内に平均気泡径Dが前記式(6)の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在していることを特徴とする発泡成形品を提供する
本発明の好ましい実施形態において、この発泡成形品は、前述した本発明に係る予備発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、成形型を蒸気加熱し、型内発泡成形して製造される。この型内発泡成形に用いる装置や加熱条件は、従来の予備発泡粒子の型内発泡成形に用いる装置や加熱条件と同様にして行うことができる。ただし、本発明の発泡成形品は、前述した本発明に係る発泡性スチレン系樹脂粒子を原料として用いることによって、従来の型内発泡成形よりも短い成形サイクルで、十分な強度を持ち、表面光沢に優れた発泡成形品を得ることができる。
前記式(4)、(5)、(6)は、嵩発泡倍数40倍である予備発泡粒子の表層部の平均気泡径、中央部の平均気泡径、気泡群の平均気泡径の関係から、発泡倍数X倍である発泡成形品の粒界部における微細気泡の平均気泡径D4、中央部の平均気泡径D5、気泡群の平均気泡径Dの関係を導いたものである。発泡成形品の発泡倍数が40倍に満たない、あるは40倍を超える場合でも、発泡による体積変化は3次元の変化なので、(X/40)を3乗根することにより1次元の気泡径の変化として換算できる。
本発明の発泡成形品は、この発泡成形品中の融着し合った発泡粒子同士の粒界部における微細気泡の平均気泡径Dが、該発泡成形品の発泡倍数をX倍とした時に、前記式(4)の関係を満たし、前記粒界部の微細気泡部分の厚みが75μm以下であり、かつ前記発泡粒子の中央部の平均気泡径Dが、前記式(5)の関係を満たしており、さらに各発泡粒子内に平均気泡径Dが前記式(6)の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在している構造を有するものなので、型内発泡成形する場合に、予備発泡粒子が収縮して外観や融着率が悪化することがなく、また表層部の微細気泡のセル膜がごく薄いため、型内発泡成形時に揮発分が逸散し易くなって型内発泡成形における放冷時間を短縮でき、十分な強度や外観を持った発泡成形品を短時間の成形サイクルで製造することができる。従って、本発明によれば、型内発泡成形時の製造効率向上と省エネルギー化を図ることができ、低コストで製造可能な発泡成形体を提供することができる。
本発明の発泡成形品において、発泡倍数X倍に発泡させた時の表層部の平均気泡径Dが前記式(4)の範囲を超えると、型内発泡成形における放冷時間が長くなって成形サイクルの短縮化を図ることが困難になる。
また、表層部の厚みが75μmを超えると、予備発泡粒子が著しく収縮し易くなり、型内発泡成形時に著しく収縮してしまうために、製品化が困難になってしまう。この表層部の厚みは、70μm以下であることがより好ましい。
また、発泡倍数X倍に発泡させた時の中央部の平均気泡径Dが前記式(5)の範囲より小さいと、全体的にセル膜が薄くなって耐熱性が低下し、予備発泡粒子を型内発泡成形する際の成形性(成形体の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪化する。また中央部の平均気泡径Dが前記式(5)の範囲を超えると、その予備発泡粒子を型内発泡成形して得られる発泡成形品の曲げ強度が低下してしまう。
さらに、発泡倍数X倍に発泡させた時の気泡群の平均気泡径Dが前記式(6)の範囲より小さいと、セル膜が薄くなって耐熱性が低下し、予備発泡粒子を型内発泡成形する際の成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪化する。また気泡群の平均気泡径Dが前記式(6)の範囲を超えると、型内発泡成形時に成形サイクルを短縮できなくなる。
本発明の発泡成形品は、成形サイクルを短縮して製造可能であることから、低コストで提供でき、外観的にも優れている。本発明の発泡成形品は、例えば、魚箱などの各種容器、家電製品梱包材、建材用断熱ボード等の各種の用途に用いられる。
[実施例1]
スチレン系樹脂として、スチレン系樹脂発泡成形品をリモネンで溶かしたものから得られたスチレン系樹脂回収品(エコライフ土佐社製、リモネン再生原料、重量平均分子量24万)100質量部、気泡調整剤としてポリエチレングリコール11000(日本油脂社製)1質量部を混合し、押出機に投入して加熱溶融し、混練後、押出機吐出口に取り付けた0.5mmの円孔が300個配置された多孔ダイよりカッター室内に押出し、ダイの樹脂吐出面に密接して設置されたカッターの回転刃にて押出物を切断し、冷却、乾燥してポリスチレン樹脂粒子を得た。内容積50Lの反応器に上記ポリスチレン樹脂粒子7.6kg、水32kg、リン酸三カルシウム96g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10gを仕込み、シクロヘキサン155g、ブタン543gを圧入して115℃に昇温し6時間保った。冷却後、回転数2800rpmのデカンター脱水機で水を分離した。
この時、図2に示すデカンター脱水機のケーシングに発泡性ポリスチレン樹脂粒子が衝突する速度Vは、下記式(7)〜(11)で求められる。
L=V×t−0.5at(m) ・・・(7)
=2r×π×N/60(m/s) ・・・(8)
a=F×g/W(m/s) ・・・(9)
F=Cd×A×ρ×V /2 ・・・(10)
V=V−a×t ・・・(11)
[式(7)〜(11)中、Vはケーシングに衝突する時の粒子の速度(m/s)を表し(以下、ケーシング衝突速度と記す。)、Lは排出部からケーシングまでの距離(図2参照)を表し、Vは排出部から粒子が飛び出す速度(周速度)を表し、Nはデカンター回転数を表し、aは空気抵抗による減速の加速度を表し、gは重力加速度を表し、Fは粒子が受ける空気抵抗を表し、Cdは空気抗力係数(本実施例では球の値が不明なため、半球の値0.4を採用した)を表し、Wは粒子の質量を表し、Aは粒子の投影面積を表し、ρは空気の密度を表す。]
デカンター脱水機において脱水後、乾燥して発泡性ポリスチレン樹脂粒子を得た。
得られた粒子にブロッキング防止剤としてステアリン酸亜鉛0.1質量部、融着促進剤として1,2−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド0.05質量部をコーティングした。
得られた発泡性ポリスチレン樹脂粒子を嵩発泡倍数40倍に予備発泡し、表層部の微細気泡の平均気泡径、微細気泡の表層部の厚み、中央部の平均気泡径、気泡群の平均気泡径、気泡群の面積比を測定した。各測定項目の測定方法は後述する。結果は表1に示した。
図3は、この実施例1において製造した予備発泡粒子の切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20倍に拡大撮影した画像である。図3から、実施例1で製造した予備発泡粒子には、通常の平均気泡径を持つ発泡粒子の表層に微細気泡のごく薄い表層部が形成され、さらに発泡粒子中に中心部より細かく表層部より大きい平均気泡径の連続した気泡を持つ気泡群が複数(図3では3箇所)存在していることがわかる。
室温にて予備発泡粒子を24時間放置した後、型内発泡成形を行い、発泡倍数40倍の発泡成形品を得た。この成形は積水工機社製のACE−3SP成形機を用い、400mm×300mm×30mmの板状に発泡成形した。この時の成形条件としては、水蒸気吹き込みゲージ圧を0.08MPaとし、以下の(1)〜(8)の工程を連続して行った。
(1)充填(予備発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填) 10秒
(2)成形型加熱(成形型を蒸気で加熱) 2秒
(3)一方加熱(一方向から蒸気で予備発泡粒子を加熱) 8秒
(4)逆一方加熱((3)の逆方向から蒸気で予備発泡粒子を加熱) 2秒
(5)両面加熱(型の両面から蒸気で予備発泡粒子を加熱) 8秒
(6)水冷(成形型に水をかけて型を冷やす) 3秒
(1)〜(6)の所要時間は、機械の動作時間も含め、合計66秒とした。
(7)放冷(成形型の蒸気室を真空ポンプで排気・減圧し、水の蒸発潜熱で成形型を冷やす)。放冷時間は、放冷開始から、発泡成形体の成形型にかかる圧力(面圧)が0.015MPaとなるまでに要する時間とした。
(8)取り出し(成形型から発泡成形品を取り出す)。
製造された発泡成形品の外観、融着率、放冷時間、成形サイクル、曲げ強度、平均気泡径等を後述する測定方法に従って測定した。結果を表1に示した。
図4は、この実施例1において製造した発泡成形品の切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて18倍に拡大撮影した画像である。図4からわかるように、この実施例1で製造した発泡成形品は、微細気泡の界面、通常の平均気泡径を持った気泡部分、その中間の平均気泡径を持った気泡群部分が混在した複雑な気泡構造を有している。
<表層部の微細気泡の平均気泡径及び微細気泡の表層部の厚み>
予備発泡させた予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)を剃刀刃で、予備発泡粒子の中心近傍を通る平面で切断し、その切断された予備発泡粒子の表層部を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて300倍に拡大撮影した画像を作成した。次に予備発泡粒子の最表層の気泡径の長径と短径を測定し、その平均値をその気泡の気泡径とした。最表層の気泡に接する接線から垂直に線を引き、その線上の気泡を最表層から順番に気泡径を測定していく。測定した気泡径が25μmを超える直前の気泡の気泡径まで測定し、その平均値を表層部の平均気泡径A’とする。25μmを超える直前の気泡から表層までの距離を微細気泡の表層部の厚みB’とする。同様にして任意に選択した10列分の平均気泡径A’と微細気泡の表層部の厚みB’を求め、これらの平均値を予備発泡粒子表層部の平均気泡径A、微細気泡の表層部の厚みBとした。
<気泡群の平均気泡径と平均面積>
予備発泡させた予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)から任意に選択した10個の発泡粒子を剃刀刃で、それぞれ発泡粒子の中心近傍を通る平面で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20〜200倍に拡大撮影した画像を作成した。次に汎用画像処理ソフト NauHunter NS2K−Pro(ナノシステム社製)を用いて、拡大画像上に表れた気泡において、長径と短径の平均値が30〜70μmの気泡に囲まれた1群以上の連続した気泡群を手動操作にて黒く着色し、着色部の面積を算出する。黒く着色された部分の気泡数とその部分の面積から気泡1個あたりの面積を算出し、その面積を円に換算したときの円の直径を、その発泡粒子の気泡群の気泡径とし、10個の発泡粒子の平均値を気泡群の平均気泡径とした。また、黒く着色された部分の面積をその発泡粒子の気泡群の面積とし、10個の発泡粒子の平均値を気泡群の平均面積とした。
<気泡群の面積比A>
予備発泡させた予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)から任意に選択した10個の発泡粒子を剃刀刃で、それぞれ発泡粒子の中心近傍を通る平面で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20倍に拡大撮影した画像を作成した。次に汎用画像処理ソフト NauHunter NS2K−Pro(ナノシステム社製)を用いて切断面の面積を算出し、10個の発泡粒子の平均値を切断面の平均面積とした。前記気泡群の平均面積と切断面の平均面積から下記式により気泡群の面積比Aを算出した。
気泡群の面積比A=気泡群の平均面積/切断面の平均面積
気泡群の面積比Aは、0.05〜0.25の範囲であることが好ましい。
0. 05未満では、型内発泡成形時に成形サイクルを短縮できなくなる。
また0.25を超えるとセル膜が薄くなって耐熱性が低下し、予備発泡粒子を型内発泡成形する際の成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪化する。より好ましくは0.15〜0.25の範囲である。
<気泡群が存在する場合の中央部の平均気泡径>
予備発泡させた予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)から任意に選択した10個の発泡粒子を剃刀刃で、それぞれ発泡粒子の中心近傍を通る平面で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20〜200倍に拡大撮影した画像を作成した。次に汎用画像処理ソフト NauHunter NS2K−Pro(ナノシステム社製)を用いて、発泡粒子の1群以上の気泡群と表層部の微細気泡層とを手動操作にて黒く着色し、着色部の面積を算出し、前記切断面の面積から引いた残りの面積を算出する。黒く着色された部分以外の気泡数とその部分の面積から気泡1個あたりの面積を算出し、その面積を円に換算したときの円の直径を、その発泡粒子の中央部の気泡径とし、10個の発泡粒子の平均値を中央部の平均気泡径とした。
<気泡群が存在しない場合の中央部の平均気泡径>
予備発泡させた予備発泡粒子を剃刀刃で、それぞれ予備発泡粒子の中心近傍を通る平面で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−3000N)を用いて20倍に拡大撮影した画像を作成した。次に予備発泡粒子の切断面の画像を基に予備発泡粒子の切断面に内接する第1の真円(内側円)を描く。この第1の真円の直径2/5の半径を有する第2の真円を描き、この内側を中央部とする。中央部に存在する気泡の数と、第2の真円の内側の面積から、気泡1個あたりの面積を算出し、その面積を円に換算した時の円の直径を、その予備発泡粒子の中央部の気泡径C’とした。なお第2の真円の線上にかかる気泡は0.5個と数えた。このようにして任意に選択した10個の予備発泡粒子中央部の気泡径C’を求め、これらの平均値を予備発泡粒子中央部の平均気泡径Cとした。
<発泡成形品外観評価>
発泡成形品の外観を目視にて評価した。
○ :粒子接合境界部分も平滑であり、表面光沢性も優れている。
△ :粒子接合境界部分に凹凸があり、平滑性に若干劣る。
× :成形品が収縮している。
<融着率>
長さ400mm、幅300mm、厚み30mmの平板形状の発泡成形体の表面に、一対の長辺の中心同士を結ぶ直線に沿ってカッターナイフで深さ約5mmの切り込み線を入れた後、この切り込み線に沿って発泡成形体を手で二分割し、その破断面における発泡粒子について、100〜150個の任意の範囲について粒子内で破断している粒子の数(a)と粒子どうしの界面で破断している粒子の数(b)とを数え、式[(a)/((a)+(b))]×100に代入して得られた値を融着率(%)とした。
融着率の評価として、融着率70%以上を良好(○)、融着率70%未満を不良(×)とした。
<成形サイクル>
成形型のキャビティ内に予備発泡粒子を充填した後、加熱工程、冷却工程を経て、発泡成形品が成形型から取り出される間での時間を成形サイクルとした。また、放冷開始から発泡成形体の成形型にかかる圧力が0.015MPaに下がるまでの時間を放冷時間とした。
成形サイクルの評価として、放冷時間(秒)/成形サイクル(秒)が、0.5未満であれば良好(○)、0.5以上であれば不良(×)とした。
<曲げ強度>
JIS A9511に規定された試験法に準じて測定した。(単位:MPa)
曲げ強度の評価として、0.40MPa以上を良好(○)、0.4MPa未満を不良(×)とした。
<発泡成形品の粒界部の微細気泡の平均気泡径>
発泡成形品(発泡倍数40倍)を剃刀刃で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−3000N)を用いて300倍に拡大撮影した画像を作成した。発泡成形品の粒界部の接線から垂直に線を引き、その線上の気泡を粒界から順番に気泡径を測定し、予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)の表層部の平均気泡径と同様にして発泡成形品の粒界部の微細気泡の平均気泡径を求めた。
<発泡成形品の粒界部の微細気泡の厚み>
発泡成形品(発泡倍数40倍)を剃刀刃で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−3000N)を用いて300倍に拡大撮影した画像を作成した。発泡成形品の粒界部の接線から垂直に線を引き、予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)の微細気泡の表層部の厚みと同様にして発泡成形品の粒界部の微細気泡の表層部の厚みを求めた。
<発泡成形品の気泡群の平均気泡径と平均面積>
発泡成形品(発泡倍数40倍)を剃刀刃で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20〜200倍に拡大撮影した画像を作成した。予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)の気泡群の平均気泡径と平均面積と同様にして発泡成形品の気泡群の平均気泡径と平均面積を求めた。
<発泡成形品の気泡群の面積比A>
発泡成形品(発泡倍数40倍)を剃刀刃で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20倍に拡大撮影した画像を作成した。予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)の気泡群の面積比Aと同様にして発泡成形品の気泡群の面積比Aを求めた。
気泡群の面積比A=気泡群の平均面積/切断面の平均面積
気泡群の面積比Aは、0.05〜0.25の範囲であることが好ましい。
0.05未満では、型内発泡成形時に成形サイクルを短縮できなくなる。
また0.25を超えるとセル膜が薄くなって耐熱性が低下し、予備発泡粒子を型内発泡成形する際の成形性(成形品の表面外観、発泡粒子同士の融着率)が悪化する。より好ましくは0.15〜0.25の範囲である。
<発泡成形品の気泡群が存在する場合の中央部の平均気泡径>
発泡成形品(発泡倍数40倍)を剃刀刃で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20〜200倍に拡大撮影した画像を作成した。予備発泡粒子(嵩発泡倍数40倍)の気泡群が存在する場合の中央部の平均気泡径と同様にして発泡成形品の気泡群が存在する場合の中央部の平均気泡径を求めた。
<発泡成形品の気泡群が存在しない場合の中央部の平均気泡径>
発泡成形品を剃刀刃で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20倍に拡大撮影した画像を作成した。予備発泡粒子の気泡群が存在しない場合の中央部の平均気泡径と同様にして発泡成形品の気泡群が存在しない場合の中央部の平均気泡径を求めた。
<嵩発泡倍数>
嵩発泡倍数は予備発泡粒子を試料としてメスシリンダー内に自然落下させたのち、メスシリンダーの底をたたいて試料容積を一定にさせ、その容積と質量を測定し下記式により算出した。樹脂比重は、スチレン系樹脂の場合1.0とした。
嵩発泡倍数(倍)=メスシリンダー中の試料容積(mL)/試料質量(g)×樹脂比重
<発泡倍数>
発泡成形品の発泡倍数は試験片(例50×50×25mm)の寸法と質量を有効数字3桁以上になるように測定し、下記式により算出した。樹脂比重は、スチレン系樹脂の場合1.0とした。
発泡倍数(倍)=試験片体積(cm)/試験片質量(g)×樹脂比重
[実施例2]
気泡調整剤としてポリエチレングリコール11000の添加量を0.5質量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
[実施例3]
気泡調整剤としてポリエチレングリコール11000の添加量を1.5質量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
[実施例4]
気泡調整剤としてポリエチレングリコール1540(日本油脂社製)を使用した以外は、実施例1と同様に行った。
[実施例5]
気泡調整剤としてオキシエチレン−オキシプロピレンブロック共重合体のプロノン208(日本油脂社製)を使用した以外は、実施例1と同様に行った。
[実施例6]
スチレン系樹脂として、スチレン系樹脂発泡成形品を粉砕したものから得られたスチレン系樹脂回収品(エフピコ社製、OPS再生原料、重量平均分子量22万)100質量部とした以外は実施例1と同様に行った。
[比較例1]
気泡調整剤としてポリエチレングリコール11000の添加量を0.4質量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
[比較例2]
気泡調整剤としてポリエチレングリコール11000の添加量を1.6質量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
[比較例3]
脱水工程において、得られた発泡性ポリスチレン樹脂粒子のスラリーをろ布に移し、セントル脱水機で水を分離した以外は、実施例1と同様に行った。
図5は、この比較例3において製造した予備発泡粒子の切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20倍に拡大撮影した画像である。図3から、実施例1で製造した予備発泡粒子には、通常の平均気泡径を持つ発泡粒子の表層に微細気泡のごく薄い表層部が形成されているが、実施例1と異なり、気泡群が存在していないことがわかる。
[比較例4]
気泡調整剤としてポリエチレングリコール1540を0.15質量部、硫酸ナトリウムを0.1質量部混合し、実施例1と同様に行った後、得られた発泡性ポリスチレン樹脂粒子のスラリーをろ布に移し、セントル脱水機で水を分離した。得られた粒子のコーティング、予備発泡、型内発泡成形は実施例1と同様に行った。
図6は、比較例4で製造した予備発泡粒子の切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)を用いて20倍に拡大撮影した画像であり、また図7は、同じ予備発泡粒子の断面の表層部を300倍に拡大撮影した画像である。この比較例4の予備発泡粒子は、特許文献1に開示された従来技術を意図したものであり、図6及び図7に示すように、この比較例4では微細気泡を持った表層部が形成されず、予備発泡粒子の中央から表層まで、ほぼ均一な気泡径の予備発泡粒子が得られた。
[比較例5]
スチレン径樹脂として、スチレン系樹脂発泡成形品をリモネンで溶かしたものから得られたスチレン系樹脂回収品(エコライフ土佐社製、リモネン再生原料、重量平均分子量24万)100質量部を押出機に投入して加熱溶融し、混練後、発泡剤としてイソペンタン5.5質量部を押出機途中より圧入した。発泡剤添加溶融樹脂を押出機吐出口に取り付けた0.5mmの円孔が300個配置された多孔ダイよりカッター室内に押出し、ダイの樹脂吐出面に密接して設置されたカッターの回転刃にて押出物を切断し、冷却、乾燥して発泡性ポリスチレン樹脂粒子を得た。得られた粒子のコーティング、予備発泡、型内発泡成形は実施例1と同様に行った。
Figure 2007262345
表1に記した結果から、本発明に係る実施例1〜6の予備発泡粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させた際の表層部の平均気泡径が25μm以下、表層部の厚みが75μm以下、中央部の平均気泡径が80μm〜800μmの範囲に入っており、また平均気泡径が30μm〜70μmの範囲の気泡が連続する気泡群が複数存在していた。
この予備発泡粒子は、型内発泡成形して発泡成形体を製造する際に、微細気泡の表層部が形成されない従来品(比較例4)の予備発泡粒子の型内発泡成形よりも、成形サイクルにおける放冷時間を短縮でき、従来品よりも短い成形サイクルで外観、融着率及び曲げ強度が同等の発泡成形品を製造することができた。また本発明に係る実施例1〜6の予備発泡粒子は、気泡群が存在しないこと以外は実施例1と同等の構造を持った比較例3の予備発泡粒子よりも、放冷時間が短くて済み、成形サイクルをさらに短縮することができた。
一方、比較例1は、気泡調整剤の配合量を少なくした結果、予備発泡粒子の表層部の厚みが116μmと、本発明の範囲(75μm以下)を超えた。この予備発泡粒子を型内発泡成形する場合、放冷時間は短くなり、成形サイクルは短いが、得られた発泡成形品は、外観が悪く、融着率が低く、実用化できないものであった。
比較例2は、気泡調整剤の配合量を多くした結果、予備発泡粒子の中央部の平均気泡径が943μmと、本発明の範囲(80μm〜800μm)を超えた。この予備発泡粒子を型内発泡成形して得られた発泡成形体は、実施例1〜6の発泡成形体よりも曲げ強度が低かった。
比較例3では、発泡性スチレン系樹脂粒子にトリガー部を設けず、予備発泡後に得られる予備発泡粒子に気泡群が存在していないこと以外は、実施例1と同等の構造を持った予備発泡粒子を製造した。この比較例3の予備発泡粒子は、型内発泡成形における放冷時間が実施例1〜6よりも長くかかり、成形サイクルが長くなった。
比較例4は、気泡調整剤にポリエチレングリコールと硫酸ナトリウムを併用した結果、予備発泡粒子は中央部から表層部までほぼ均一な気泡構造となり、微細気泡の表層部は形成されなかった。この予備発泡粒子を型内発泡成形して発泡成形品とする場合、放冷時間が実施例1〜6よりも長くかかった結果、成形サイクルが長くなった。
比較例5は、気泡調整剤を用いなかった結果、微細気泡の表層部は形成されなかった。この予備発泡粒子を型内発泡成形して発泡成形品とする場合、放冷時間が実施例1〜6よりも長くかかった結果、成形サイクルが長くなった。
本発明に係る予備発泡粒子の断面の気泡構造を模式的に示す図である。 実施例1の製造において用いたデカンター脱水機の概略図である。 実施例1で製造した予備発泡粒子の切断面を走査型電子顕微鏡を用いて20倍に拡大撮影した画像である。 実施例1で製造した予備発泡粒子の切断面を走査型電子顕微鏡を用いて18倍に拡大撮影した画像である。 比較例3で製造した予備発泡粒子の切断面を走査型電子顕微鏡を用いて20倍に拡大撮影した画像である。 比較例4で製造した予備発泡粒子の切断面を走査型電子顕微鏡を用いて20倍に拡大撮影した画像である。 比較例4で製造した予備発泡粒子の切断面の表層部を走査型電子顕微鏡を用いて300倍に拡大撮影した画像である。
符号の説明
1…予備発泡粒子、2…中央部、3…表層部、4…気泡群。

Claims (9)

  1. 発泡剤を含むスチレン系樹脂からなる発泡性スチレン系樹脂粒子において、
    嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる発泡粒子の表層部と中央部とで平均気泡径が異なり、前記表層部の平均気泡径が25μm以下であり、前記表層部の厚みが75μm以下であり、前記中央部の平均気泡径が80μm〜800μmの範囲である発泡粒子が得られ、さらに該発泡性スチレン系樹脂粒子は、嵩発泡倍数40倍に発泡させて得られる発泡粒子中に平均気泡径30μm〜70μmの範囲の気泡が連続する気泡群を発生させる少なくとも1箇所のトリガー部を有することを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子。
  2. 前記スチレン系樹脂100質量部に対し、気泡調整剤として多価アルコールを0.5〜1.5質量部の範囲で含むことを特徴とする請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  3. 前記多価アルコールが、重量平均分子量1500〜20000の範囲のポリエチレングリコール又はポリエチレングリコール誘導体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  4. 前記トリガー部が、発泡性スチレン系樹脂粒子に局部的な衝撃を与えて生じた局部的な歪み又は微小クラックであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  5. 前記スチレン系樹脂は、少なくとも一部に、スチレン系樹脂回収品から得られた回収スチレン系樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  6. 発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱し予備発泡させて得られたスチレン系樹脂発泡粒子であって、
    発泡粒子の表層部と中央部とで平均気泡径が異なり、嵩発泡倍数X倍に発泡させた時の前記表層部の平均気泡径Dが下記式(1)
    Figure 2007262345
    の関係を満たし、前記表層部の厚みが75μm以下であり、かつ前記中央部の平均気泡径Dが下記式(2)
    Figure 2007262345
    の関係を満たしており、さらに、平均気泡径Dが下記式(3)
    Figure 2007262345
    の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在していることを特徴とするスチレン系樹脂発泡粒子。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱し予備発泡させて得られたものであることを特徴とする請求項6に記載のスチレン系樹脂発泡粒子。
  8. スチレン系樹脂発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、成形型を蒸気加熱し、型内発泡成形して得られたスチレン系樹脂発泡成形品であって、
    この発泡成形品中の融着し合った発泡粒子同士の粒界部における微細気泡の平均気泡径Dが、該発泡成形品の発泡倍数をX倍とした時に、下記式(4)
    Figure 2007262345
    の関係を満たし、前記粒界部の微細気泡部分の厚みが75μm以下であり、かつ前記発泡粒子の中央部の平均気泡径Dが、下記式(5)
    Figure 2007262345
    の関係を満たしており、さらに各発泡粒子内に平均気泡径Dが下記式(6)
    Figure 2007262345
    の範囲の気泡が連続する気泡群が少なくとも1箇所に存在していることを特徴とするスチレン系樹脂発泡成形品。
  9. 請求項6又は7に記載のスチレン系樹脂発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填し、成形型を蒸気加熱し型内発泡成形して得られたものであることを特徴とするスチレン系樹脂発泡成形品。

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