JP2007261565A - エアバッグの折畳方法、エアバッグ及びエアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグの折畳方法、エアバッグ及びエアバッグ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エアバッグの折り畳み作業のコストを低減する。エアバッグの展開特性を良好にする。
【解決手段】エアバッグ12を平面状に広げる。このエアバッグ12を放射状に外周側から第1の押圧体で押圧し、第1集積部51を波状に形成する。これら第1集積部51同士の間に残った放射延設部を、放射状に外周側から第2の押圧体で押圧し、第1集積部51同士の間に押し込む。放射延設部を波状に折り畳んで第2集積部52を形成する。第2集積部52に押されて第1集積部51は外周側に膨出する。エアバッグ12にガスを導入すると、まず、第1集積部51が外周側に膨張展開し、次いで、第2集積部52が外周側に膨張展開し、エアバッグ12は外周側に迅速に膨張展開する。近接展開時にも、乗員に対する好適な展開特性を実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスが流入して膨張展開するエアバッグの折畳方法、エアバッグ及びエアバッグ装置に関する。
従来、例えば、自動車のステアリングホイールに備えられるエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、偏平な袋状をなすエアバッグと、このエアバッグを覆うカバー体と、ガスを供給するインフレータとなどを備えている。そして、このエアバッグは、通常時は、所定の方法で小さく折り畳まれてカバー体の内側に収納され、センサが衝突の衝撃を検出した状態で、インフレータからガスを供給してエアバッグを膨張させ、この膨張の圧力によりカバー体を破断してエアバッグを突出させ、エアバッグを乗員の前方に膨張展開させて、乗員に加わる衝撃を緩和する。
そして、今日において、展開特性を良好にするとともに、自動化が可能で製造コストを低減できるエアバッグの折畳方法が求められている。
例えば、運転席用の平面円形状のエアバッグについて、4個の剣状の工具でそれぞれ狭窄部を形成し、その後、スライダで圧縮して無秩序に折り畳む構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この構成では、スライダで圧縮された部分同士は、互いにかみ合わずに折り畳まれ、展開時に互いに干渉しないとの効果が図られるものの、各スライダで圧縮された部分は、それぞれ単に外周側から圧縮して無秩序に折り畳まれただけであるため、中央部から供給されたガスが外周部に円滑に供給されにくく、外周側への迅速な展開が容易ではない。
また、多数の板状のスライダでエアバッグを内側へ押圧する構成が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この構成では、特許文献1と同様に、中央部から供給されたガスが外周部に円滑に供給されにくいとともに、多数のスライダを駆動する構造が複雑になり、製造コストが上昇する問題を有している。
さらに、エアバッグをアコーディオン状に折り畳んだ後、折り畳んだエアバッグを折り曲げる構成が知られている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、この構成では、アコーディオン状に折り畳む構成及び折り畳んだエアバッグを折り曲げる構成について、自動化に適した構成がなんら示されていないとともに、アコーディオン状、すなわち、エアバッグ全体を互いに平行な多数の線に沿っていわば1方向に折り畳む構成では、展開時のエアバッグの挙動に強い方向性が生じ、所望の展開特性を得にくい問題を有している。
この点、耳状の余部を放射状に設け、これら余部同士の間の部分を中央部に向かって集積するとともに、折り畳み過程のエアバッグを回転させ、集積した部分の周囲に余部を沿わせる構成が知られている(例えば、特許文献4参照。)。この構成では、余部に沿って外周部までガスが円滑に供給され、外周側への迅速な展開が可能となり、好ましい展開特性を実現できるものの、折り畳み過程のエアバッグを回転させる工程すなわち製造装置が必要になり、製造コストが上昇する問題を有している。
特表2000−501354(図9−図11) 特開平10−129381号公報(図3、図4) 特許第3579702号公報(図1、図2、図5) 国際公開第97/35745号パンフレット(図44)
上記従来のように、単に中心側に押圧して折り畳む構成では、所望の展開特性の実現が容易でない問題を有している。また、耳状の余部を放射状に設け、これら余部同士の間の部分を中央部に向かって集積するとともに、折り畳み過程のエアバッグを回転させ、集積した部分の周囲に余部を沿わせる構成では、余部に沿って外周部までガスが円滑に供給され、外周側への迅速な展開が可能となり、好ましい展開特性を実現できるものの、折り畳み過程のエアバッグを回転させる工程すなわち製造装置が必要になり、製造コストが上昇する問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、展開特性が良好で、製造コストの低減が可能なエアバッグの折畳方法及びエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグの折畳方法は、折り畳まれた状態からガスの導入により膨張展開するエアバッグの折畳方法であって、袋状のエアバッグを平板状に広げ、この広げたエアバッグを複数カ所で外周側から所定点に向けて集積し、前記所定点を囲み波状に折曲された複数の第1集積部を形成するとともに、これら第1集積部の間に、それぞれ前記第1集積部に連続して波状に折り畳まれるとともに外周側に放射状に延びる複数の放射延設部を形成する第1集積工程と、前記各放射延設部を前記所定点に向けて集積し、前記第1集積部の折り線の方向とは交差する方向を折り線の方向としてさらに波状に折曲された複数の第2集積部を形成するとともに、前記第1集積部を外周側に膨出させる第2集積工程とを具備したものである。
そして、この構成では、平板状に広げたエアバッグを外周側から押圧することで、エアバッグが折り畳まれる。第2集積工程においては、放射延設部を押圧することにより、第2集積部が形成されるとともに、これら第2集積部に押圧されて、これら第2集積部同士の間に位置する第1集積部を外周側に膨出させて、第1集積部が外周側に迅速に展開しやすい状態に形成される。折り畳み工程は簡略で、自動機による折り畳みも可能になり、製造コストが低減される。このように折り畳まれたエアバッグにガスを導入すると、外周側に膨出した第1集積部が外周側に迅速に放射状に展開し、さらに、第2集積部が外周側に放射状に展開する。エアバッグが外周側に全体的に迅速に膨張展開する好ましい展開特性が容易に実現される。
請求項2記載のエアバッグの折畳方法は、請求項1記載のエアバッグの折畳方法において、所定点に対向する第1の前面部、及びこの第1の前面部の両側から前記所定点を中心として外周側に放射状に延びる側面部を設けた複数の第1の押圧体と、前記所定点に対向する第2の前面部を設けた複数の第2の押圧体とを用い、第1集積工程において、前記第1の押圧体の第1の前面部により、エアバッグを外周側から前記所定点に向けて押圧して集積し、第1集積部を形成するとともに、前記第1の押圧体の側面部により、外周側に放射状に延びる放射延設部の幅寸法を規制し、この第1集積工程の後、第2集積工程の前に、前記第1の前面部の位置を保持したまま、互いに隣接する前記第1の押圧体の側面部同士の間隔を拡大し、前記第2集積工程において、前記第2の押圧体の第2の前面部により、前記拡大した側面部同士の間で、放射延設部を外周側から前記所定点に向けて押圧して集積し、第2集積部を形成するものである。
そして、この構成では、第1集積工程の後、第2集積工程の前に、第1の押圧体の側面部同士の間隔を拡大するため、波状に折曲する第2集積部の折り線同士の間隔を大きく設定でき、エアバッグの展開特性の向上が容易になるとともに、折り畳んだエアバッグが復帰変形する反力が一部に集中せず、エアバッグを小さく折り畳んだ状態を保持することを容易にして、エアバッグのエアバッグ装置への収納作業が容易になる。さらに、第1の押圧体の側面部同士の間隔を拡大する際、第1の前面部の位置を保持するため、第1集積部の折り畳み形状が乱れることなく形成される。
請求項3記載のエアバッグの折畳方法は、請求項1または2記載のエアバッグの折畳方法において、所定点に対向する第1の前面部を設けた複数の第1の押圧体と、前記所定点に対向する第2の前面部を設けた複数の第2の押圧体とを用い、第1集積工程において、前記第1の押圧体の第1の前面部により、平板状に広げたエアバッグを外周側から前記所定点に向けて押圧して集積し、第1集積部を形成し、第2集積工程において、前記第2の押圧体の第2の前面部により、放射延設部を外周側から前記所定点に向けて押圧して集積し、第2集積部を形成すると同時に、前記第1の押圧体の第1の前面部を前記所定点から離間する方向に向けて移動させるものである。
そして、この構成では、第2集積部を形成する際に、第1集積部の折り畳み形状が乱れることなく外周側に膨出しながら形成される。
請求項4記載のエアバッグの折畳方法は、請求項1記載のエアバッグの折畳方法において、第2集積工程に続き、外周側に膨出した第1集積部を外周側から押圧する押圧工程を具備したものである。
そして、この構成では、第1集積部の先端部に、外周側に沿った展開部を形成することが可能になり、また、エアバッグ装置のエアバッグを収納する部分に容易に収納可能な形状に折り畳んだエアバッグが提供される。
請求項5記載のエアバッグの折畳方法は、請求項1ないし4いずれか一記載のエアバッグの折畳方法において、折り畳まれカバー体に収納された状態からガスの導入により膨張展開するエアバッグの折畳方法であって、カバー体は、折り畳まれたエアバッグを収納するエアバッグ収納部、及びこのエアバッグ収納部に連通する挿入口を備え、第1の集積工程及び第2の集積工程の後、これら第1の集積工程及び第2の集積工程で折り畳まれたエアバッグを前記挿入口に挿入可能な寸法に圧縮する第3集積工程と、第3集積工程で圧縮されたエアバッグを前記挿入口を介して前記エアバッグ収納部に挿入する挿入工程と、この挿入工程の後、折り畳んだエアバッグの反力により前記エアバッグ収納部で第1集積部及び第2集積部を緩める緩折工程とを備えたものである。
そして、この構成では、カバー体に収納された状態で、エアバッグの第1集積部及び第2集積部が折り畳みの作業中よりも緩められた状態となるため、エアバッグの展開特性の向上が容易になる。
請求項6記載のエアバッグは、所定点に向かって集積されガスの導入によりそれぞれ放射方向に沿って外周側に展開する複数の第1集積部及び複数の第2集積部を備えた状態に折り畳まれ、前記第1集積部は、所定方向に沿った折り線で波状に折り畳まれ、前記第2集積部は、所定方向に沿った折り線で波状に折り畳まれるとともに、この折り線に交差する方向の折り線でさらに波状に折り畳まれており、前記第1集積部は、前記第2集積部により押圧され、放射方向に沿って外周側に膨出したものである。
そして、この構成では、折り畳まれたエアバッグにガスを導入すると、外周側に膨出した第1集積部が外周側に迅速に放射状に展開し、さらに、第2集積部が外周側に放射状に展開する。エアバッグが外周側に全体的に迅速に膨張展開する好ましい展開特性が容易に実現される。第1集積部は、第2集積部により押圧され、放射方向に沿って外周側に膨出し、第1集積部が外周側に迅速に展開しやすい状態に形成されており、折り畳み工程の簡略化が容易で、自動機による折り畳みも可能になり、製造コストが低減される。
請求項7記載のエアバッグは、請求項6記載のエアバッグにおいて、第1集積部の外周側の先端部に、折り畳まれたエアバッグの外周部に沿った展開部が設けられたものである。
そして、この構成では、エアバッグにガスを導入すると、第1集積部の外周側の先端部の展開部が迅速に展開し、エアバッグが全体的に放射状に迅速に膨張展開する好ましい展開特性が容易に実現される。
請求項8記載のエアバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグを収納するエアバッグ収納部、及びこのエアバッグ収納部に連通し、このエアバッグ収納部の径寸法より小さい径寸法を有する挿入口を備えたカバー体と、前記挿入口を介して前記エアバッグ収納部に挿入された請求項6または7記載のエアバッグとを具備したものである。
そして、この構成では、請求項6または7記載のエアバッグを備えたため、好ましい展開特性が容易に実現される。さらに、エアバッグを小さい径寸法を有する挿入口を介してエアバッグ収納部に挿入したため、カバー体に収納された状態で、エアバッグが折り畳みの作業中よりも緩められた状態となるため、エアバッグの展開特性の向上が容易になる。
本発明によれば、折り畳み工程は簡略で、自動機による折り畳みも可能になり、製造コストを低減できるとともに、エアバッグが外周側に全体的に迅速に膨張展開する好ましい展開特性を容易に実現できる。
以下、本発明のエアバッグの折畳方法及びエアバッグの一実施の形態を図面を参照して説明する。
図2において、1はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置1は、自動車のステアリングホイールのステアリングホイール本体の中央のボス部に取り付けられ、乗員すなわち運転者とステアリングホイールとの間に展開して、被保護物である乗員を衝突の衝撃から保護するようになっている。なお、ステアリングホイールは、通常、傾斜した状態で用いられ、所定範囲で傾動可能に設けられているものであるが、以下、自動車の直進状態を基準として上下方向及び両側方向を説明するとともに、エアバッグ装置1の乗員側を正面側、エアバッグ装置1の底面側である車体側を背面側として説明する。また、図9ないし図12に示すように、ステアリングホイール2は、円環状のリム部4と、このリム部4の内側に位置するボス部5と、これらリム部4とボス部5とを連結するスポーク部6とを備えている。例えば、3本あるいは4本のスポーク部6を備えた構成では、スポーク部6はボス部5の両側方に2本と、下側方に1本あるは2本とが配置され、ボス部5の前側とリム部4との間には、メータ類を視認するための空間が大きく確保されるようになっている。なお、図12などにおいて、Aは乗員を模したダミーである。
そして、エアバッグ装置1は、図2に示すように、ステアリングホイール本体に取り付けられる金属製のベースプレート11と、このベースプレート11上に折り畳んだ状態で配置される袋状のエアバッグ12と、このエアバッグ12を正面側から覆ってベースプレート11に取り付けられるカバー体14と、ベースプレート11に背面側から取り付けられてエアバッグ12にガスを供給するインフレータ16と、エアバッグ12及びインフレータ16をベースプレート11に固定するリテーナ17となどから構成されている。
そして、ベースプレート11は、基板部11aと、この基板部11aの周縁部から正面側あるいは背面側に延設された側板部11bとを備えている。なお、側板部11bは、種々の形態を採り得るものであるが、この実施の形態では、側板部11bは基板部11aから若干正面側に突出するように形成されている。そして、基板部11aには、インフレータ挿入孔11cと、このインフレータ挿入孔11cの周囲に位置する取付孔11dとが形成されている。また、側板部11bには、カバー体14を係止などして固定するカバー体固定部11eが設けられている。さらに、側板部11bの正面側の部分の複数カ所から、支持部11fが突設され、各支持部11fには、ホーンスイッチ19が取り付けられている。
また、カバー体14は、ステアリングホイール2のボス部5及びスポーク部6の一部を覆う被覆部14aと、この被覆部14aの裏面から背面側に突設された取付壁部14bとが、例えば、合成樹脂の射出成形などにより一体に形成されている。そして、このカバー体14の被覆部14aには、他の部分より脆弱に形成したテアラインが形成されている。さらに、このテアラインは、被覆部14aから連続的に取付壁部14bにまで延設することが可能であり、すなわち、テアラインを取付壁部14bの正面背面方向の中間位置まで延設したハーフボトムテア、あるいは、テアラインを取付壁部14bの背面側の端部あるいは背面側の端部近傍まで延設したボトムテアと呼ばれる構成も可能である。そして、本実施の形態では、上記のハーフボトムテアの構成が採られている。
そして、インフレータ16は、略円柱状をなす本体部16aと、この本体部16aの外周部に突設されたフランジ部16bとを備えている。そして、本体部16aの内側には、反応時に膨張用流体であるガスを発生する推進薬と、この推進薬に点火する点火器(スクイブ)とを備えている。また、フランジ部16bの正面側に位置し、本体部16aの周面には、ガスを噴射するガス噴射口が所定の間隔で形成されている。なお、この実施の形態では、インフレータ16は、いわゆるデュアルタイプで、例えば、130kPaと180kPaとの2段階にガスの圧力を変化できるようになっている。また、フランジ部16bの四隅の近傍には、円孔状の取付孔16cが設けられている。
また、エアバッグ12は、図1及び図2に示すように、第1の面部を構成する下側基布である第1の基布21と、この第1の基布21に重ねられ第2の面部を構成する上側基布である第2の基布22とを備えている。また、これらの基布21,22は、所定の強度、柔軟性、気密性及び耐熱性などを有するもので、例えば、350デシテックス(315デニール)のナイロン製の布に、必要に応じてシリコーンのコーティングを施して形成されている。そして、第1の基布21と第2の基布22とは、互いに同形状の円形状をなし、周縁部同士が外縁部23に近接した接合線部24に沿って縫い合わされて反転され、広げた状態で円板状、膨張展開した状態で例えば60リットルの扁平な球状となる運転席用のエアバッグ12の外殻を構成している。そして、第1の基布21の中央部が底面部25となり、この底面部25に円孔状の受入口26が形成されているとともに、この受入口26を囲み、複数カ所、本実施の形態では4カ所に円孔状の取付孔27が形成されている。さらに、この第1の基布21には、例えば上側の外縁部23近傍の両側の2カ所に、円孔状の排気口(ベントホール)28が形成されている。また、第2の基布22は、受入口26に対向する面が、正面部29となっている。なお、図示しないが、エアバッグ12には、これら基布21,22の他にも、必要に応じて防炎布などと呼ばれる補強用の基布が重ねて縫い合わされているとともに、必要に応じて、エアバッグ12の内側で基布21,22同士を連結して膨張展開時の形状を規制する吊りひもが設けられている。
さらに、リテーナ17は、金属製で環状をなすリテーナ本体17aと、このリテーナ本体17aから突設された4本の取付ボルト17bとを備えている。そして、各取付ボルト17bには、ナット17cが螺合するようになっている。
そこで、このエアバッグ装置1は、リテーナ17をエアバッグ12の内側に挿入し、取付ボルト17bをエアバッグ12の取付孔27に挿入した状態で、後述のようにエアバッグ12を折り畳み、さらに、取付ボルト17bをベースプレート11の取付孔11dに挿入することにより、受入口26がインフレータ挿入孔11cに位置合わせしてエアバッグ12が配置される。そして、インフレータ16は、受入口26及びインフレータ挿入孔11cを介して本体部16aをエアバッグ12の内側に挿入するとともに、取付孔16cに取付ボルト17bを挿入し、取付ボルト17bにナット17cを螺合して締め付けることにより、ベースプレート11にエアバッグ12とインフレータ16とが固定される。そして、折り畳まれたエアバッグ12を覆うようにして、正面側からカバー体14の取付壁部14bをベースプレート11の側板部11bに嵌合し、取付壁部14bをカバー体固定部11eに係合し、あるいはリベットなどを用いて固定することにより、エアバッグ装置1が組み立てられる。
そして、このエアバッグ装置1は、自動車が衝突した際などには、図示しない制御装置からの信号によりインフレータ16の点火器を起動し、充填した推進薬を反応させることにより、インフレータ16のガス噴射口からエアバッグ12の内部にガスを急速に供給する。すると、エアバッグ12は急速に膨張展開し、この膨張の圧力によりカバー体14のテアラインを破断し、エアバッグ12の突出口が形成される。この状態で、カバー体14の外側に突出したエアバッグ12は、乗員の前方に膨張展開して、前方に投げ出されてくる乗員を拘束し、乗員を衝突の衝撃から保護するようになっている。
次に、エアバッグ12の折り畳み方法を図1及び図3ないし図7を参照して説明する。なお、ここでは、エアバッグ12を水平な板状の載置部41に載置した状態で、上下方向などの方向を説明する。
まず、この折り畳みに用いる折り畳み装置は、水平な板状の載置部41と、この載置部41の上方に位置し、載置部41に対して進退すなわち上下動する高さ規制部とを備えている。そして、載置部41の中心部には、エアバッグ12に取り付けられたリテーナ17を保持する保持部が設けられている。そして、この載置部41の中心部が、円形状に広げたエアバッグ12の中心すなわち受入口26の中心である所定点Oと重なるようになっている。
また、折り畳み装置は、載置部41の上面に沿って保持部すなわち中心側の所定点Oに向かって進退する駒である複数の第1の押圧体44及び複数の第2の押圧体45を備えている。これら押圧体44,45は、4個ずつ交互に配置され、第1の押圧体44は、所定点Oを通る両側方向の線X及びこの線Xに交差さらには直交し所定点Oを通る前後方向の線Yに沿って移動可能に配置されている。また、第2の押圧体45は、これら第1の押圧体44の間すなわち所定点Oを通り線X及び線Yと45度の角度をなす線に沿って移動可能に設けられている。そして、第1の押圧体44は、例えば平面略台形状のブロック状をなし、中心側の所定点Oに向かう押圧面には、平面三角状の凹設部44aが設けられている。一方、第2の押圧体45は、第1の押圧体44の押圧面よりも小さい平面状の押圧面を有し、例えば平面四角状に形成されている。
また、折り畳み装置は、自動機であり、プログラムに従い全体を制御する制御手段と、この制御手段に制御され各部を駆動するシリンダなどを備えている。
そして、折り畳み工程は、まず、第1集積工程として、高さ規制部を上方に退避させるとともに、各押圧体44,45を外周側に退避させた状態で、図3(a)に示すように、エアバッグ12に取り付けられたリテーナ17を保持部に保持させ、エアバッグ12を載置部41上に平面状に広げる。
ここで、図3(b)に示すように、エアバッグ12の外縁部23の全周が、若干、例えば載置部41から15mm以上離間するように、上方に偏倚した状態とする。なお、このようにエアバッグ12の外縁部23を偏倚させる方法は、種々の方法を採ることができ、例えば、載置部41から外縁部23の近傍を持ち上げて偏倚させる偏倚手段を突設させることもでき、あるいは、エアバッグ12の第1の基布21と第2の基布22との寸法を異ならせ、外縁部23が若干持ち上がる形状に縫製することもできる。
次いで、高さ規制部を保持部に対して所定の寸法だけ離間した位置まで前進すなわち下降させる。
次いで、各第1の押圧体44を所定の速度で矢印F方向に中心側の所定点Oに向かって所定の位置まで前進させる。すると、図4に示すように、第1の押圧体44の押圧面の凹設部44aで押圧された部分が、受入口26の周囲ですなわち所定点Oを囲み、水平面に略沿った同芯状の折り線で基布が略垂直になるように蛇腹状すなわち波状に折り畳まれ、第1集積部51が形成される。同時に、各第1の押圧体44で押圧されない部分についても、第1集積部51の折り線に連続する折り線で波状に折られるとともに、第1集積部51から外周側に放射状に延びる耳状の放射延設部52aとして残る。そして、この工程において、エアバッグ12の外縁部23は若干持ち上げられているため、第1の押圧体44が当接した際に、外縁部23はさらに持ち上げられ、外縁部23が向かう方向が揃えられる。また、この状態で、第1集積部51及び放射延設部52aの折り線はいずれも水平面に略沿った状態であり、第1集積部51及び放射延設部52aの基布は、垂直状に立った状態となる。
また、この工程では、第1の押圧体44を所定の速度で移動させることにより、平面状に広げたエアバッグ12内に残る僅かな空気により、エアバッグ12が若干膨らむ状態とし、第1の基布21と第2の基布22とが互いに噛み合わないようにそれぞれ蛇腹状に折り畳むことができる。
次いで、第2集積工程として、図4ないし図7に示すように、第2の押圧体45を中心側に前進させ、放射延設部52aを第1集積部51同士の間に押し込むように押圧する。すると、放射延設部52aは既に水平面に略沿った折り線で折られており、基布は垂直状に立った状態となっているため、今度は垂直状の折り線が発生しこの垂直状の折り線により蛇腹状すなわち波状に折り畳まれた第2集積部52が形成される。さらに、これら放射延設部52aを中心側の所定点Oに向かって押し込むことにより、間接的に第1集積部51も押圧され、第1集積部51は、中心側の所定点Oから外周側に膨出するように押し出され、第2集積部52同士の間に配置される。
すなわち、この状態で、第1集積部51は、外周側の先端部を除き、1方向に沿った折り線でのみ波状に折り畳まれているのに対し、第2集積部52は、互いに交差し直交する2方向に沿った折り線で波状に折り畳まれる。
また、これら第1集積部51及び第2集積部52の折り畳み工程で、エアバッグ12の折り畳み高さは、高さ規制部により規制される。
さらに、必要に応じて、各第1の押圧体44を前進させ、エアバッグ12の折り畳み形状を整える押圧工程を行い、さらに、折り畳んだエアバッグ12をラッピング部材で覆い、あるいは、エアバッグ12にカバー体14を被せることにより、エアバッグ12の折り畳み工程が終了する。
ここで、折り畳まれたエアバッグ12は、中心側の所定点Oすなわち受入口26を設けた底面部25の周囲に、前後両側に位置していわば1重に波状に折り畳まれた4個の第1集積部51が配置され、さらに、これら第1集積部51同士の間に位置していわば2重に波状に折り畳まれた4個の第2集積部52が配置されている。そして、各第1集積部51においては、第1の基布21と第2の基布22とが互いに噛み合わないように形成され、第2集積部52では、波状に折り畳まれた部分に沿って、第1の基布21と第2の基布22とが互いに噛み合わない仮想線が中央の受入口26からエアバッグ12の外縁部23まで形成されている。さらに、第2の基布22の正面部29は、高さ規制部で押さえられ、実質的に単一の層をなし、すなわちほぼ1枚の基布で構成されるようになっている。
さらに、図8に示すように、第1集積部51及び第2集積部52は、エアバッグ12の外縁部23が向きを揃えて両方とも同じ方向、ここでは正面側である上方を向くいわば略W字状に折り畳まれ、本実施の形態では、エアバッグ12の外縁部23は全周にわたり正面側である上側を向くように折り畳まれる。また、前側に位置する2カ所の第2集積部52の幅方向の中心部に、かつ、折り畳んだ状態で外部に露出するいわば外波部に、排気口28が位置するように折り畳まれる。
そこで、このエアバッグ12の受入口26にガスを導入すると、エアバッグ12が膨張展開する圧力によりハーフボトムテアのテアラインが破断し、図9及び図10に破線Hで示すようにカバー体14が展開する。この際、図9に示すように、2重に波状に折り畳まれた第2集積部52が中心側の所定点Oから順次膨張展開するのに対して、図10に示すように、第1集積部51は外周側に膨出する状態で、他の折り畳んだ部分と重ならず、かつ、1重に波状に折り畳まれているため、ほとんど抵抗を受けることなく放射方向に沿って外周側に迅速に展開し、図11に示すように、展開初期において正面視で左右均等に略十字状をなして、外周側に向かって扁平に展開する。さらに、各第2集積部52についても、少なくとも、各仮想線に沿ってガスが外縁部23まで円滑に供給され、第1集積部51に続いて迅速に展開する。そこで、乗員がシートベルトを装着して通常の位置に着席している場合には、ガスの導入に伴いエアバッグ12はいわゆるフル展開の状態となり、前側に投げ出されてくる乗員を効果的に拘束し、乗員を保護できる。
また、このようにエアバッグ12が迅速に外周方向に扁平に展開し、展開初期の正面側への展開は抑制されるため、図12に示すように、乗員がエアバッグ装置1に近接した状態(アウトオブポジション、OOP)でエアバッグ12が展開する際にも、乗員の胸部などに対する押圧力を有効に抑制した好ましい展開特性を容易に実現できる。すなわち、エアバッグ装置1の動作後10ミリ秒後には排気口28からの排気を可能とし、顎への直撃を避け、リム部4とボス部5との間の空間にエアバッグ12を入り込むように展開させ、顎にエアバッグ12を残し、エアバッグ12を乗員の下方に迅速に展開させ、展開時の最初期の胸部下側への衝撃を抑制し、さらにエアバッグ12を左右均等に展開させるといった、近接展開に適した特性の実現が容易になる。特に、本実施の形態では、エアバッグ12が迅速に外周方向に扁平に展開するため、エアバッグ12を乗員の下方に迅速に展開させ、展開時の最初期の胸部下側への衝撃を抑制し、さらにエアバッグ12を左右均等に展開させる点について、効果的に実現できる。
そして、本実施の形態のエアバッグ12を用いた近接展開の実験の結果、エアバッグ装置1の起動後48ミリ秒の状態を示す図13に示すように、吊りひもを用いた簡略な構成であっても、エアバッグ12を迅速に外周方向に扁平に展開でき、好ましい展開特性を実現できることが確かめられた。
このように、本実施の形態によれば、外周側に膨出する状態で配置された第1集積部51を設けたため、インフレータ16のガスの推力を有効に利用し、エアバッグ12の展開初期にこの第1集積部51からエアバッグ12が迅速に外周方向に扁平に展開して容積を確保し、通常の展開時のみならず、例えば正面衝突時にステアリングホイール2に近い位置に比較的小柄な女性が着座している近接展開の状態でも、乗員に与える影響を抑制した好ましい展開特性を実現できる。
また、エアバッグ12は、単純に進退する部材の組み合わせで折畳装置を構成でき、折り畳みの工程でエアバッグ12を回転させる必要もないため、機械を用いた自動折りが容易であるとともに、折畳装置の構成を簡略化でき、製造コストを低減できる。
特に、第2集積部52を形成するために第2の押圧体45を前進させることにより、第1集積部51が間接的に押圧されて外周側に押し出されるようにして膨出した形状とすることができるため、第1集積部51を外周側に膨出して配置させるための専用の部材や工程を用いる必要がなく、製造工程を簡略化して製造コストを低減できる。
また、エアバッグ12は、巻き付けるようにして折り畳まれた部分がなく、エアバッグ12の展開時には、波状に折り畳まれた部分が迅速に展開し、エアバッグ12の展開初期においても、ガスを外周部まで円滑かつ迅速に供給し、外周側に向かって迅速に扁平に展開させることができ、エアバッグ12の内圧が必要以上に高くなることを防止できる。また、エアバッグ12は、巻き付けるようにして折り畳まれた部分がなく、エアバッグ12の展開時にねじれるような力が発生せず、容易に挙動を安定させることができる。さらに、各集積部51,52の突出方向などの挙動の制御が容易になるため、例えば、スポーク部6を避けて、各集積部51,52をステアリングホイール2のリム部4とボス部5との間の空間に潜り込むように展開させることも容易になる。
また、単純に進退する部材の組み合わせで折畳装置を構成できるため、エアバッグ12の径寸法の許容範囲が比較的大きく、異なる径寸法のエアバッグ12を同一あるいは若干の設定を代えた折畳装置で折り畳むことも可能であり、折り畳み装置の汎用性を向上してエアバッグ12の製造コストを低減できる。
また、エアバッグ12の排気口28は、第2集積部52の部分に位置して配置されているため、第2集積部52が展開した後は開口した状態が確保され、他の部分が展開していなくとも排気が可能になり、近接展開などの状態でもエアバッグ12の内圧の上昇を抑制できる。
また、第2の基布22の正面部29は、折畳工程において、高さ規制部で押さえられ、折り畳まれた状態で、実質的に単一の層をなし、すなわちほぼ1枚の基布で構成されるようになっている。そこで、エアバッグ12の展開の最初期においては、所定の寸法だけ迅速に正面側に展開し、カバー体14を迅速に破断できるとともに、その後の展開過程においては、正面側への突出が抑制され、折り畳んだ部分が外側部へ向かって展開する好ましい展開特性を容易に実現できる。
また、上記のように、エアバッグ12の折り畳みにより、好ましい展開特性を実現できるため、インフレータ16に特殊な仕様が要求されず、例えば、インフレータの複数使用や、点火器を複数備えたマルチスクイブ型による多段制御を用いずに、簡略な構造のインフレータ16を用い、製造コストを低減することも可能になる。
また、第1集積部51及び第2集積部52は、それぞれ4個としたため、扁平な円形状に展開するエアバッグ12について、エアバッグ12の展開時に方向性がなく全周方向にバランス良く展開させ、挙動を容易に安定させ、好ましい展開特性を容易に実現できるとともに、第1集積部51及び第2集積部52をそれぞれ5個以上とする構成に比べ、折畳装置の構成を簡略化して製造装置に要するコストを低減できる。このようにして、第1集積部51及び第2集積部52は、それぞれ4個とすることにより、好ましい展開特性の実現と、製造コストの低減とを両立できる。
さらに、カバー体14は、テアラインを取付壁部14bの正面背面方向の中間位置まで延設したハーフボトムテアとし、エアバッグ12は、外縁部23を揃えて上方に向く構成としたため、エアバッグ12を展開時に外周側に向かって適切な特性で展開させることができる。すなわち、外縁部23を上方あるいは下方に揃えて折り畳むことにより、ダミーAがステアリングホイール2に対する関係として図12に示す位置にある場合には、リム部4の内部にエアバッグ12の相当部分が入りやすくなるし、図12よりもダミーAが低い位置、すなわち頭部がカバー体14に正対するような位置にある場合には、リム部4のなす面に平行に、ダミーAの頭部を中心として放射方向に展開し、ダミーAの頭部と胸部との角度をほぼ一定のままでダミーA全体が後方へといくらか移動されるようにして、きわめて安定した展開挙動を容易に得ることができる。すなわち、外縁部23を上方あるいは下方に揃えて折り畳むことにより、エアバッグ12の展開挙動を容易に安定させることができる。また、外縁部23を上方に向けることにより、膨張展開時にエアバッグ12の外縁部23が乗員から離間する方向に移動する傾向となり、膨張展開時にエアバッグ12が乗員に与える影響を抑制できる。さらに、外縁部23を上方に向けて揃えるとともに、ボトムテアのカバー体14と組み合わせると、エアバッグ12が外周側に向かって膨張展開する速度が速すぎる場合があり得るが、ハーフボトムテアと組み合わせることにより、折り畳んだエアバッグ12の背面側の部分の外周部をカバー体14で押さえ、エアバッグ12を適切な速度で展開させることができる。また、エアバッグ12を接合線部24で縫製した後に反転させるいわゆる反転エアバッグについては、反転させないいわゆる非反転エアバッグに比べて、正面側に展開しやすい傾向があるが、外縁部23を上方に向けて揃えた本実施の形態と組み合わせることにより、外周側への扁平な展開を実現し、正面側への展開を容易に抑制するこができる。
なお、上記の実施の形態において、図14に示すように、第1集積部51の外周側の先端部に、折り畳んだ状態のエアバッグ12の外周部に沿って屈曲された圧縮屈曲部である展開部61を形成し、エアバッグ12にガスを導入した状態で、第1集積部51の先端部の展開部61を迅速に膨張展開させて、エアバッグ12の外周側への迅速な展開を図ることもできる。なお、この展開部61は、エアバッグ12の折り畳み工程の最後の押圧工程において、膨出した波状部である第1集積部51をさらに所定点Oに向けて押圧することにより、容易に形成することができる。また、この展開部61は、1の第1集積部51の先端部に設ける他、複数の第1集積部51の先端部に設け、あるいは、全ての第1集積部51の先端部に設けることもできる。また、この展開部61は、第1集積部51の先端部から両側に延びる略T字状とする他、第1集積部51の先端部から一側に延びる略L字状とすることもできる。
また、上記の実施の形態では、4カ所の第1集積部51を上下左右に配置し、いわば十字状に配置したが、この構成に限られるものではない。例えば、図15に示すように、各第2集積部52を上下左右に配置し、各第1集積部51は傾斜した方向にいわばX字状に展開させることができる。なお、この図15及び以下の図16及び図17において、2点鎖線はエアバッグ12を平面状に広げた状態を示している。
また、この図15に示すように、上側に位置する2カ所の第1集積部51に排気口28を配置することにより、展開の最初期に排気口28を開放して排気を可能とし、近接展開などの状態でもエアバッグ12の内圧の上昇を抑制できる。
さらに、この図15に示すように、各排気口28は、従来の位置よりもエアバッグ12の外縁部23の近傍にずらして配置することにより、排気口28の開放状態を容易に確保しつつ迅速な排気を可能として、近接展開などの状態でもエアバッグ12の内圧の上昇を抑制できる。なお、この排気口28をエアバッグ12の外縁部23の近傍にずらして配置する構成は、図7に示すように第1集積部51を十字状に配置する構成にも適用できる。
また、各第1集積部51及び各第2集積部52は、それぞれ互いに対称形状に形成する他、互いに形状をことならせて形成し、特定の方向への膨張展開を迅速にすることもできる。例えば、図7に示すように、各第2集積部52を全て4段に重ねる構成、あるいは、図示しないが、各第2集積部52を全て3段に重ねる構成の他、図16に示すように、下側の2カ所の第2集積部52は4段に重ねる状態とするのに対し、上側の2カ所の第2集積部52は3段に重ねて相対的に短くし、上方に向かう1カ所の第1集積部51の基布の長さ寸法を他の第1集積部51の基布の長さ寸法よりも大きく確保し、上方への膨張展開の迅速化を図ることもできる。
さらに、このように基布の長さ寸法を大きく設定した上側に位置する第1集積部51については、図14に示すように、押圧工程で略T字状あるいは略L字状の展開部61を形成し、全体の形状を整えるとともに、所定方向例えば上方のリム部4側さらには背面方向への膨張展開の迅速化を図り、近接展開時の乗員の胸部への圧力を容易に軽減することができる。そこで、この構成では、エアバッグ装置1の動作後10ミリ秒後には排気口28からの排気を可能とし、リム部4とボス部5との間の空間にエアバッグ12を入り込むように展開させ、エアバッグ12を乗員の下方に迅速に展開させ、展開時の最初期の胸部下側への衝撃を抑制し、さらにエアバッグ12を左右均等に展開させる点について、効果的に実現できる。
さらに、上記図14に示す略T字状の展開部61を他の押圧手段を用いて略Y字状などに再押圧してもよい。
また、上記の実施の形態では、第1集積部51及び第2集積部52は、それぞれ4個としたが、それぞれ3個とし、あるいはそれぞれ5個以上することもできる。例えば、図17に製造工程を示すように、8カ所の第1集積部51を形成するとともに、8カ所の放射延設部52aを形成し、これら放射延設部52aを中心側の所定点Oに向かって押し込むことにより、それぞれ第2集積部52を形成するとともに、各第1集積部51を外周側に膨出させることができる。
また、上記の実施の形態では、カバー体14は、テアラインを取付壁部14bの正面背面方向の中間位置まで延設したハーフボトムテアとし、エアバッグ12は、図8に示すように外縁部23が上方に向く略W字状に折り畳んだが、この構成に限られず、カバー体14のテアラインの構成と、エアバッグ12の外縁部23が上方あるいは図18に示すように下方を向く構成とを適宜組み合わせ、エアバッグ12の展開特性を調整することもできる。すなわち、エアバッグ12の外縁部23は、エアバッグ12の膨出方向に沿った正面背面方向に沿って同一方向に配向すれば、エアバッグ12の展開時の挙動を容易に安定させることができ、例えば、図18に示すように、第2集積部52において外縁部23が下方を向いた状態とし、いわば略M字状に折り畳むことができる。
そして、このよう略M字状にエアバッグ12を折り畳むためには、図19に示すように、エアバッグ12を載置部41上に広げた状態で、エアバッグ12の中央部分を相対的に持ち上げるなどして、エアバッグ12の外縁部23を全周にわたり下方に向けて15mm以上偏倚させて、この状態で各押圧体44,45を移動させて、集積部51,52を形成することにより、容易に実現できる。
また、このように略M字状にエアバッグ12を折り畳む構成については、テアラインを被覆部14aのみに形成したいわゆるノーマルタイプのカバー体14と組み合わせて、容易に好ましい展開特性を得ることができる。
また、カバー体14の平面形状などによっては、略M字状にエアバッグ12を折り畳む構成、あるいは、略W字状にエアバッグ12を折り畳む構成と、テアラインを取付壁部14bの背面側の端部にまで形成したボトムテアのカバー体14と組み合わせ、好ましい展開特性を実現することもできる。
また、上記の実施の形態では、エアバッグ12の内側には吊りひもを備えたが、この吊りひもに代えて、あるいはこの吊りひもとともに、エアバッグ12の内側に、中間基布である第3の基布を配置してガスを案内し、エアバッグ12の好ましい展開特性を実現することもできる。例えば、この第3の基布は、受入口26及びこの受入口26の近傍の正面側を覆うようにして配置され、第1の基布21に縫い合わせて接続され、部分的三層構造、あるいはいわゆる2.5層のエアバッグ12を構成する。この構成では、受入口26の近傍から供給されたガスが、第3の基布で案内されて外周部に向かい、外周側で折り返して正面側に向かい、エアバッグ12を外周側に迅速に展開させる。そして、この構成においても、図20に示すように、展開初期に正面側への展開を抑制して扁平に展開する好ましい展開特性を容易に実現できる。なお、この図20は、エアバッグ装置1の起動後48ミリ秒の状態を示している。
また、エアバッグ12の折り畳み装置については、第2集積部52を形成するための放射延設部52aを形成する放射状の線に沿って、放射延設部52aの形状を整える線部形成部を設けることもできる。この線部形成部には、上下に対をなして対向するとともに上下動可能な規制板を備え、第1の押圧体44を前進させて第1集積部51を形成する際に、上下に対向する各規制板を互いに接近させエアバッグ12の基布を挟み込み、放射延設部52aの形状を規制し、第2集積部52に、上下の基布21,22が噛み合わずに受入口26の部分から外周側までガスを円滑に供給する仮想線を形成することができる。
また、各集積部51,52については、第1の基布21と第2の基布22とが互いに噛み合わないように折り畳むことにより、ガスを外周側まで円滑に供給し、外周側へ迅速に展開させることができる。
また、上記の各実施の形態において、エアバッグ12は、接合線部24で縫製した後に反転させない、いわゆる非反転エアバッグを用いることもできる。
次に、エアバッグの折畳方法の他の実施の形態を図21ないし図30を参照して説明する。
なお、この折畳方法により折り畳まれるエアバッグ12の折り畳み形状は、図1などに示す構成と同様である。
そして、この実施の形態に用いる折り畳み装置では、上記の実施の形態と同様に、載置部41の上面に沿って保持部すなわち中心側の所定点Oに向かって接近及び離間すなわち進退する駒である第1の押圧体71及び第2の押圧体72をそれぞれ複数備え、これら第1の押圧体71及び第2の押圧体72が6個ずつ交互に配置されている。そして、各第1の押圧体71は、所定点Oを通る線に沿って移動可能に配置されているとともに、所定点Oに対向する前面部71aの前側には、それぞれ第1の前面部を構成する円弧状の押圧板74が備えられ、この押圧板74は、駆動手段であるシリンダ75により所定点Oに向かって進退可能に配置されている。さらに、各第1の押圧体71の両側部には、それぞれ、折りくせ付与手段77が備えられている。各折りくせ付与手段77は、押し込み駒78と、この押し込み駒78を駆動する駆動手段であるシリンダ79が備えられ、押し込み駒78が第1の押圧体71の側面部71bから出没可能に配置されている。また、これら折りくせ付与手段77は、互いに隣接する第1の押圧体71について、所定点Oを通る線に沿った方向について、互いに異なる位置に配置されている。
一方、第2の押圧体72は、前側部に、第2の前面部としての平面状の押圧面部82を備え、例えば平面四角状のブロック状に形成されている。
次に、この実施の形態の第1の動作を図21ないし図25を参照して説明する。
まず、第1集積工程として、図4などに示す実施の形態と同様に、高さ規制部を上方に退避させるとともに、各押圧体71,72を外周側に退避させた状態で、エアバッグ12に取り付けられたリテーナ17を保持部に保持させ、エアバッグ12を載置部41上に平面状に広げる。次いで、高さ規制部を保持部に対して所定の寸法だけ離間した位置まで前進すなわち下降させる。そして、この際、図21に示すように、各第1の押圧体71の押圧板74は後退すなわち所定点Oから離間した方向に移動しており、各第1の押圧体71の押し込み駒78は第1の押圧体71の側面部71bから突出していない状態とする。
次いで、各第1の押圧体71を所定の速度で中心側の所定点Oに向かって所定の位置まで前進させる。すると、図22に示すように、第1の押圧体71の押圧板74で押圧されたエアバッグ12の部分が、受入口26の周囲ですなわち所定点Oを囲み、水平面に略沿った同芯状の折り線で基布が略垂直になるように蛇腹状すなわち波状に折り畳まれ、第1集積部51が形成される。同時に、各第1の押圧体71で押圧されない部分についても、第1の押圧体71の側面部71bで幅寸法が規制されつつ、第1集積部51の折り線に連続する折り線で波状に折られるとともに、第1集積部51から外周側に放射状に延びる耳状の放射延設部52aとして残る。また、この状態で、第1集積部51及び放射延設部52aの折り線はいずれも水平面に略沿った状態であり、第1集積部51及び放射延設部52aの基布は、垂直状に立った状態となる。なお、エアバッグ12の外縁部23を若干持ち上げるなどして外縁部23が向かう方向を揃える構成や、平面状に広げたエアバッグ12内に残る僅かな空気により、エアバッグ12が若干膨らむ状態とし、第1の基布21と第2の基布22とが互いに噛み合わないようにそれぞれ蛇腹状に折り畳む構成は、図4などに示す実施の形態と同様である。
次いで、図23に示すように、第1集積工程の後、続く第2集積工程の前に、拡大工程として、各第1の押圧体71を外周側へ所定寸法だけ若干後退させると同時に、この第1の押圧体71の後退速度と同じ速度で反対方向の所定点Oに向かって押圧板74を前進させる。この結果、押圧板74は、同じ位置にとどまり、第1集積部51の形状を保持するとともに、互いに隣接する第1の押圧体71の側面部71b同士の間隔は、図22に示す寸法W1から図23に示す寸法W2に拡大する。
さらに、このように第1の押圧体71が若干後退した状態で、折りくせ付与工程として、各折りくせ付与手段77の押し込み駒78を前進させ、第1の押圧体71の側面部71bから突出させる。すると、これら押し込み駒78により、各放射延設部52aの複数カ所にくの字状の折り目である折りくせが垂直状の折り線として付与される。
さらに、この後、各折りくせ付与手段77の押し込み駒78を後退させ、すなわち、各第1の押圧体71の押し込み駒78は第1の押圧体71の側面部71bから突出していない状態とする。
次いで、第2集積工程として、図24及び図25に示すように、第2の押圧体72を中心側の所定点Oに向かって前進させ、放射延設部52aを第1集積部51同士の間に押し込むように押圧する。すると、放射延設部52aは既に水平面に略沿った折り線で折られており、基布は垂直状に立った状態となっているとともに、折りくせが付与されているため、この折りくせの垂直状の折り線により蛇腹状すなわち波状に折り畳まれた第2集積部52が形成される。さらに、これら放射延設部52aを中心側の所定点Oに向かって押し込むことにより、間接的に第1集積部51も押圧され、第1集積部51は、中心側の所定点Oから外周側に膨出するように押し出され、第2集積部52同士の間に配置される。
すなわち、この状態で、第1集積部51は、外周側の先端部を除き、1方向に沿った折り線でのみ波状に折り畳まれているのに対し、第2集積部52は、互いに交差し直交する2方向に沿った折り線で波状に折り畳まれる。
また、これら第1集積部51及び第2集積部52の折り畳み工程で、エアバッグ12の折り畳み高さは、高さ規制部により規制される。
さらに、必要に応じて、各第1の押圧体44の押圧板74及び第2の押圧体72を前進させ、エアバッグ12の折り畳み形状を整える押圧工程を行い、さらに、折り畳んだエアバッグ12をラッピング部材で覆い、あるいは、エアバッグ12にカバー体14を被せることにより、エアバッグ12の折り畳み工程が終了する。
次に、この実施の形態の第2の動作を図26ないし図30を参照して説明する。
この第2の動作に用いる折り畳み装置は、第1の動作に用いる折り畳み装置と同様であるが、第1の押圧体44の押圧板74の周方向に沿った長さ寸法が若干大きく形成されている。
まず、第1の動作と同様に、図26ないし図28に示すように、第1集積工程、この第1集積工程に続く拡大工程及び折りくせ付与工程を行う。
そして、第2集積工程として、図29及び図30に示すように、第2の押圧体72を中心側の所定点Oに向かって前進させ、放射延設部52aを第1集積部51同士の間に押し込むように押圧する。同時に、この第2の押圧体72の前進と同期させて、各第1の押圧体71の押圧板74を外周側に向かって後退させる。すると、放射延設部52aが蛇腹状すなわち波状に折り畳まれた第2集積部52が形成され、さらに、これら放射延設部52aを中心側の所定点Oに向かって押し込むことにより、間接的に第1集積部51も押圧され、第1集積部51は、後退する押圧板74に当接して折り畳み形状が乱れることなく保持されつつ、中心側の所定点Oから外周側に大きく膨出するように押し出され、第2集積部52同士の間に配置される。
このように、これら図21ないし図30に示す実施の形態によれば、第1集積工程の後、第2集積工程の前に、第1の押圧体71を後退させて側面部71b同士の間隔を拡大し、いわば第2集積部52の折りスペースを拡大させる工程を設けたたため、波状に折曲する第2集積部52の折り線同士の間隔を大きく設定でき、いわば、蛇腹の幅寸法を大きく設定することができる。そこで、エアバッグ12にガスを導入した際に、細かく折り返した蛇腹状とする構成に比べ、ガスの導入を円滑にして、エアバッグ12の展開特性を容易に向上できる。さらに、折り畳んだエアバッグ12が復帰変形する反力が一部に集中せず、エアバッグ12を小さく折り畳んだ状態を保持することを容易にでき、あるいは、所望の形状に折り畳んだエアバッグ12を必要に応じてさらに小さく圧縮することが容易になり、エアバッグ12をエアバッグ装置1のカバー体14へ収納する収納作業などのパッキング作業を容易にできる。さらに、第1の押圧体71を後退させて側面部71b同士の間隔を拡大する際、押圧板74を前進させて位置を保持するため、第1集積部51の折り畳み形状を乱れることなく保持することができる。
さらに、図26ないし図30示す構成では、第2集積部52を形成する際に、押圧板74を同期して後退させ、いわば第2集積工程と並行して第1集積部51の膨出スペースを拡大させる膨出スペース拡大工程を設けたことにより、第1集積部51の折り畳み形状を乱すことなく保持しつつ外周側に大きく膨出させることができる。
次に、エアバッグ装置1の他の実施の形態及びこのエアバッグ装置1に用いられるエアバッグ12の折り畳み方法を図31及び図32を参照して説明する。
このエアバッグ装置1のカバー体14は、図31に示すように、例えば、合成樹脂の射出成形などにより無底箱状に一体に形成され、ステアリングホイール2のボス部5及びスポーク部6の一部を覆う被覆部14aと、取付壁部14bとを備える点では図2と同様であるが、少なくとも一部、本実施の形態では、カバー体14の前側の部分において、取付壁部14bの上端部から水平な連接板部14cが延設され、この連接板部14cの外側の縁部に被覆部14aの下端部に連続している点が異なっている。すなわち、この構成では、被覆部14aに囲まれた部分であるエアバッグ収納部14dの断面の面積よりも、取付壁部14bに囲まれたエアバッグ12の基部側の挿入口14eの面積の方が小さく、いわば径寸法(内寸)が小さくなっている。さらに、この構成では、被覆部14aに平面略H字状をなして他の部分より脆弱に形成されて前後の扉予定部を区画形成するテアライン14fは、カバー体14の前側部において、連接板部14cを介して連続的に取付壁部14bにまで延設され、エアバッグ12の展開時にカバー体14が前側方に大きく開くことにより、エアバッグ12の展開特性の向上が図られている。なお、図31において、14gは被覆部14aに取り付けられた装飾用のエンブレムである。
次に、この図31に示すカバー体14にエアバッグ12を挿入して収納する作業工程を図32を参照して説明する。
この作業工程は、エアバッグ12の折り畳み工程の一部として行われ、図32(a)は、例えば図30に示す折り畳み工程が終了した状態である。ここで、折り畳んだエアバッグ12の直上に、カバー体14が配置され、このカバー体14は、複数の保持具91に係合して保持されている。また、エアバッグ12は、第1の押圧体71及び第2の押圧体72に外周部が囲まれた状態となっている。
ここで、図32(b)に示すように、第3集積工程として、第1の押圧体71及び第2の押圧体72を中心側の所定点Oに向かって前進させて押圧し、所望の形状に折り畳まれてはいるが水平面に沿った面積がカバー体14の挿入口14eの面積より大きいエアバッグ12をさらに圧縮し、水平面に沿った面積をカバー体14の挿入口14eの面積より小さくする。
次いで、図32(c)に示すように、挿入工程として、エアバッグ12の下側に配置した治具92を上昇させ、挿入口14eを介してエアバッグ収納部14dに押し込む。すると、挿入口14eよりエアバッグ収納部14dの方が面積が大きいため、緩折工程として、エアバッグ12は、折り畳まれた基布の反力により、エアバッグ収納部14dの空間を埋めるようにして、第1集積部51及び第2集積部52が若干外周側に広がり、折りが緩められた状態となって、エアバッグ12の折り畳み工程が完了する。
そして、この実施の形態では、エアバッグ12は、カバー体14のエアバッグ収納部14dに収納された状態で、挿入口14eを通過させるために圧縮した折り畳みの作業中よりも、第1集積部51及び第2集積部52が緩められたいわば緩折状態となるため、これら第1集積部51及び第2集積部52へのガスの導入を円滑にして、エアバッグ12の展開特性を容易に向上できる。
また、第1集積工程及び第2集積工程により所望の形状に折り畳まれたエアバッグ12を、挿入口14eを通過させるために圧縮するためには大きな力が必要になる場合があるが、図21ないし図30に示す実施の形態により折り畳まれたエアバッグ12は、波状に折曲する第2集積部52の折り線同士の間隔を大きく設定でき、エアバッグ12を小さく圧縮することが容易であるため、エアバッグ12を挿入口14eを介してエアバッグ収納部14dに押し込む作業を容易にできる。
なお、上記の実施の形態では、第3集積工程のエアバッグ12の圧縮に、第1の押圧体71及び第2の押圧体72を用いたが、この構成に限られず、専用の押圧部材を用いることもできる。
本発明は、自動車のステアリングホイールなどに備えられるエアバッグ装置に利用される。
本発明のエアバッグの一実施の形態を示す斜視図である。 同上エアバッグを備えたエアバッグ装置の分解斜視図である。 同上エアバッグの折畳工程の説明図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 同上エアバッグの折畳工程の図3に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図4に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図5に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図6に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの図4のI−I位置の断面図である。 同上エアバッグ装置の第2集積部の展開動作を示す説明図である。 同上エアバッグ装置の第1集積部の展開動作を示す説明図である。 同上エアバッグ装置の展開初期の状態を示す正面図である。 同上エアバッグ装置の近接展開時の状態を示す説明図である 同上エアバッグ装置の展開時の状態を示す側面図である。 本発明のエアバッグの他の実施の形態を示す説明図である。 本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を示す折り畳んだ状態の説明図である。 本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を示す折り畳んだ状態の説明図である。 本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を示す折畳工程の説明図である。 本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を示す図4のI−I相当位置の説明図である。 本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を示す折畳工程の説明図である。 本発明のエアバッグを備えたエアバッグ装置のさらに他の実施の形態の展開時の状態を示す側面図である。 本発明のエアバッグの折畳方法の他の実施の形態の第1の動作を示す折畳工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図21に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図22に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図23に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図24に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の第2の動作を示す折畳工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図26に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図27に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図28に続く工程の説明図である。 同上エアバッグの折畳工程の図29に続く工程の説明図である。 本発明のエアバッグ装置のさらに他の実施の形態を示す一部を切り欠いた斜視図である。 本発明のエアバッグ装置のエアバッグの折畳工程を示す説明図である。
符号の説明
12 エアバッグ
14 カバー体
14d エアバッグ収納部
14e 挿入口
51 第1集積部
52 第2集積部
52a 放射延設部
61 展開部
71 第1の押圧体
71b 側面部
72 第2の押圧体
74 第1の前面部を構成する押圧板
82 第2の前面部としての押圧面部
O 所定点

Claims (8)

  1. 折り畳まれた状態からガスの導入により膨張展開するエアバッグの折畳方法であって、
    袋状のエアバッグを平板状に広げ、この広げたエアバッグを複数カ所で外周側から所定点に向けて集積し、前記所定点を囲み波状に折曲された複数の第1集積部を形成するとともに、これら第1集積部の間に、それぞれ前記第1集積部に連続して波状に折り畳まれるとともに外周側に放射状に延びる複数の放射延設部を形成する第1集積工程と、
    前記各放射延設部を前記所定点に向けて集積し、前記第1集積部の折り線の方向とは交差する方向を折り線の方向としてさらに波状に折曲された複数の第2集積部を形成するとともに、前記第1集積部を外周側に膨出させる第2集積工程と
    を具備した
    ことを特徴とするエアバッグの折畳方法。
  2. 所定点に対向する第1の前面部、及びこの第1の前面部の両側から前記所定点を中心として外周側に放射状に延びる側面部を設けた複数の第1の押圧体と、
    前記所定点に対向する第2の前面部を設けた複数の第2の押圧体とを用い、
    第1集積工程において、前記第1の押圧体の第1の前面部により、エアバッグを外周側から前記所定点に向けて押圧して集積し、第1集積部を形成するとともに、前記第1の押圧体の側面部により、外周側に放射状に延びる放射延設部の幅寸法を規制し、
    この第1集積工程の後、第2集積工程の前に、前記第1の前面部の位置を保持したまま、互いに隣接する前記第1の押圧体の側面部同士の間隔を拡大し、
    前記第2集積工程において、前記第2の押圧体の第2の前面部により、前記拡大した側面部同士の間で、放射延設部を外周側から前記所定点に向けて押圧して集積し、第2集積部を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグの折畳方法。
  3. 所定点に対向する第1の前面部を設けた複数の第1の押圧体と、
    前記所定点に対向する第2の前面部を設けた複数の第2の押圧体とを用い、
    第1集積工程において、前記第1の押圧体の第1の前面部により、平板状に広げたエアバッグを外周側から前記所定点に向けて押圧して集積し、第1集積部を形成し、
    第2集積工程において、前記第2の押圧体の第2の前面部により、放射延設部を外周側から前記所定点に向けて押圧して集積し、第2集積部を形成すると同時に、前記第1の押圧体の第1の前面部を前記所定点から離間する方向に向けて移動させる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグの折畳方法。
  4. 第2集積工程に続き、外周側に膨出した第1集積部を外周側から押圧する押圧工程を具備した
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグの折畳方法。
  5. 折り畳まれカバー体に収納された状態からガスの導入により膨張展開するエアバッグの折畳方法であって、
    カバー体は、折り畳まれたエアバッグを収納するエアバッグ収納部、及びこのエアバッグ収納部に連通する挿入口を備え、
    第1の集積工程及び第2の集積工程の後、これら第1の集積工程及び第2の集積工程で折り畳まれたエアバッグを前記挿入口に挿入可能な寸法に圧縮する第3集積工程と、
    第3集積工程で圧縮されたエアバッグを前記挿入口を介して前記エアバッグ収納部に挿入する挿入工程と、
    この挿入工程の後、折り畳んだエアバッグの反力により前記エアバッグ収納部で第1集積部及び第2集積部を緩める緩折工程とを備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載のエアバッグの折畳方法。
  6. 所定点に向かって集積されガスの導入によりそれぞれ放射方向に沿って外周側に展開する複数の第1集積部及び複数の第2集積部を備えた状態に折り畳まれ、
    前記第1集積部は、所定方向に沿った折り線で波状に折り畳まれ、
    前記第2集積部は、所定方向に沿った折り線で波状に折り畳まれるとともに、この折り線に交差する方向の折り線でさらに波状に折り畳まれており、
    前記第1集積部は、前記第2集積部により押圧され、放射方向に沿って外周側に膨出した
    ことを特徴とするエアバッグ。
  7. 第1集積部の外周側の先端部に、折り畳まれたエアバッグの外周部に沿った展開部が設けられた
    ことを特徴とする請求項6記載のエアバッグ。
  8. 折り畳まれたエアバッグを収納するエアバッグ収納部、及びこのエアバッグ収納部に連通し、このエアバッグ収納部の径寸法より小さい径寸法を有する挿入口を備えたカバー体と、
    前記挿入口を介して前記エアバッグ収納部に挿入された請求項6または7記載のエアバッグと
    を具備したことを特徴とするエアバッグ装置。
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